苦くて甘いキスを、貴女と

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「うーっ」

「どったの、かがみ?」
「うーっ」

 ポロポロ……

「な!? なんで泣いてるの、かがみ!」
「こなたぁ……、


…………苦い」

「…………はい?」
「チョコが……苦くて……」

……………………

「なるほどね~。
それはかがみが悪いよ」
「そんな事言ったって、カカオ99%のチョコがこんなに苦いだなんて思ってなかったわよ……」

「まあね。
私も前に一回食べた事があるんだけどさ、やっぱり苦くて吐き出しそうになっちゃって……」
「その時はどうしたの?」

「食べた。 根性で」
「あ~はいはい、あんたはそういう奴よね……」

「で、それは結局どうするの?」
「これ?

……んー、まあ捨てちゃおっかな?
これ以上食べられそうもないし」

「えー、勿体ないよ……」
「そんな事言ったって、どうしろって言うのよ?」

「…………とうっ」

 ぱくっ

「あ、ちょっと!」
「む~! 苦い……」

「それ、私の食べかけだったんだけど……」
「むぐ!?」

「…………」
「あは……か、間接キスだね……」

「う、うん……」
「そ、そう考えるとちょっと甘いような気がしてきたよ……なんてね。
は、ははは……」

「………………」
「か、かがみ?」

「……じゃあ、二人で一緒に食べたら、もっと甘くなるのかな……」

「……え?」

「あ! え、えと……。
な、何でもないっ!」

「かがみ……」

「じゃ、じゃあ、私は残りのチョコを捨ててくるわね?」
「待って!」

「……こなた?」
「そのチョコ、私がもらってもいい?」

「う、うん、いいけど……」

 ぱくっ

「あ……」

「ん……」

 ちょいちょい

「え、私に反対側から食べろって言うの?!」

 コクコク

「ば、馬鹿な事言わないでよ!
私、ファーストキスだってまだなのよ!?
そんな……それを女同士でだなんて……」

「……」

 ガバッ

「ま、待って!
こら、ちょっとっ!
まだ心の準備が――!?」

 チュッ

「~~~~~~~~ッ!?!?!?」

 チュゥ~ッ

「…………ぷはっ」

「けほ! けほけほ!

こなた! あんたって奴は……!」

「……私も、今のがファーストキスだよ?」

「何てことを……、……え!?」

「私だって、初めてのキスだったんだ……」

「あ、そ、そうなんだ……」
「う、うん……」

「……」
「……」

「……それを何で、私と?」
「え……あ、えと……。

……上手く言えないんだけどさ。
その……かがみとだったらキスしてもいいって、そう思ったんだよ」

「え……」
「かがみにだったら、私の初めてを捧げでもいい。
かがみとだったら、一緒にとろけるような甘いチョコを食べてみたい……って。

そう思ったら、いつの間にか体が勝手に動いてて……」
「…………」

「かがみのファーストキスを奪っちゃってごめんね?
私のワガママで、かがみの大事なものを強引に奪っちゃって……ごめん」

「こなた……」

「だけどさ、どうしてもかがみとは一回キスしてみたかったんだ。

……一回、気持ちを伝えておきたかったんだ」

「え……」

「…………私は。

私……泉こなたは、柊かがみの事が大好きです。

女同士でおかしいって言われても構わない。
私は元々オタクって言われてたから、誰に異端視されたって問題ない。

ただ、私はかがみにだけは気持ちを伝えておきたい。
かがみにだけは、私の本心を知っていて欲しい。

それで嫌われたって、構わない。
レズっ気のある気持ち悪い奴って、突き放されたって文句は言わない。

だけど、私は後悔だけは残したくない。
私がかがみを好きでいたっていう事実を、いまこの時この場所で、証として残しておきたい。

……そういう気持ちでキスしたんだ。
何の計画も無くキスしたわけじゃ、ないから」

「こなた……」

「そういう訳だからさ。

イヤだったら、私をいくらでも遠ざけてくれていいから。

ただ、私をキライにだけはならないで……」

「こなたぁっ!」

「お願いだから……」

 チュッ

「…………え?」
「…………」

「かが……み……」
「泣かないで、こなた」

「え……私、泣いてなんか……」
「心が泣いてる」

「かがみ……」
「心が、イタイ、イタイって……泣いてるよ?」

「――――――ッ!」

「あんたはいつもそうだよね?
私達がわからないような話だって、自分一人で勝手に押し付けて満足して自己完結して……」

「……」

「ただね、私はそうやって話し終わった後の、満足そうなこなたの顔を見るのが……大好きだったのよ?」

「え?」

「女同士のキスが邪道だなんて周りの意見に流されて、バカみたい。
ここに勇気を持って私に告白してくれた女の子がいるのに、馬鹿みたい。

……こなたへの気持ちに今更気付かされるだなんて……ホント、ばかみたい……」

「かがみ……そ、それって……!」

「こなた……。
私も、貴女のことが好き! 大好き!

貴女の事、異端視なんてしない! 突き放したりなんてしない!!

だって、私も貴女と同じだから!
貴女も私と同じ! だから私と!

私ともう一回キスして!

私に……私に!
貴女だけがくれる、美味しいチョコの味を教えてよ!」

「かがみんっ!!」
「こなたぁっ!!」

チュッ

「ん……これ、凄い……。

さっきまでの苦いチョコが……嘘みたい……」

「ぷあ……ミルクチョコみたいだよ……甘い……」

「きっと、お互いがお互いの事を好きだからよ」

「それにさ、何だかほんの少ししょっぱいね」

「きっと、二人とも泣いてるからよ……」

「ぐすっ……そ、そうだね」

「うん……ひっく……うんっ!」

「うわあああああぁぁぁん!!

かがみぃ! 私……私、嬉しいよぉっ!」

「こなたぁ! ひっく……こなたぁっ!!

良かったよぉ……嬉しいよぉっ!!

ふえええええぇぇぇん!!」

『うわあああああああぁぁぁん!!!』




「うーっ」

「かがみ……また買ってきたの? 懲りないね……」
「うーっ」

 ポロポロ……

「あ~あ~、また泣いちゃって……。
苦ければ、また私が食べてあげるよ?」

「違うの……。

これは嬉し泣きよ……こなた」

「え……?」

「これを食べると、あの時の幸せが蘇って来るみたいで、胸がいっぱいになって、涙が出てくるの……」

「かがみ……」

「でももう流石に限界かな?
まだチョコが残っているんだけどもう食べれない……こなた?」

「かがみ、幸せが一度きりだとか思ってないよね?」

「……くすっ。

そんな事、全然思ってないわよ?

これから、ずっと私を幸せにしてくれるんでしょ?」

「当然だよ! かがみがイヤって言っても幸せを押し付けてあげるつもりだよ?

だって私、自分勝手だしね!」

「あは……すっごく、こなたらしいわね!」

「それじゃあ、いくよ?」

「うん……来て?」

『苦くて甘いキスを、貴女と』

 ~ Sweet Happy End ~


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コメント:
  • 甘いですね〜♪ -- かがみんラブ (2012-09-15 20:19:44)
  • こなかがの魅力はやはりこういう所だよね! -- 白石宗実 (2008-04-20 23:37:54)
  • かがみとこなたがすっごく可愛らしいです♪ -- ゆん (2008-04-20 01:52:35)

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