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【噂のあの人】

「あ、フランベルクの人……。」
 店の掃除をしていた牙裂紅が一息ついて前のほうを見るとフランベルクの人—序列270位【ヴァイスワーシプ(悪徳礼賛)】不死川陽狩—と序列269位【クリアルティワーシプ(残酷礼賛)】の不死原夏羽が歩いていた。 師匠である桜花から借りた本にフランベルクがのっていて、それをもっていたのが陽狩だったから、牙裂紅は彼のことをフランベルクの人と呼ぶことが多かった。たびたび「そんな呼び方、本人の前でいったら云々」と言われているのでしっかりフルネーム覚えているが…。
 おぉ~と言った表情を隠しもせずに二人を見つめていたからか怪訝な顔をされてしまった。牙裂紅は慌てて頭を下げた。
「す、すみませんっ。つい、楽しそうな顔をなさっていたのでッ見入っていました…!!」
馬鹿正直にも程がある。
「お前誰だよ?」
牙裂紅が頭をゆっくりと上げるとさっきまで距離のあった不死二人が目の前にきていた。
「か、巫牙裂紅です」
夏羽が聞くのも当然な事で、彼女は特に凄い事も何も無いいたって普通な、清楚な感じも若干する元気な(?)ローランカーで、別にそんな名前が知れているとかではないのだ。
「ふーん」
「えと……不死原さんと不死川さんで・・・あっていますよね?」
「…………は?」
行き成り名前を確認するのはどうか。凄く怪訝な顔をされた。大変だ間違えたか!?と先程よりも深く頭を下げる牙裂紅。勢いよく下げすぎた所為で、持っていた箒の柄に頭をぶつけてしまった。
「いたぁッすみませんっ失礼な事を!!人様のお名前を間違えてしまうなんてっ!すみません!!」
もう色々おかしくなっている。陽狩は苦笑を浮かべ、夏羽は眉を潜めた。
「不死川と不死原は正解ですよ。」
陽狩が微笑んでいうが詐欺紛いの事もしていた彼だ。それが本物かどうかわからない。
が、人を疑ったりしないのが牙裂紅なわけで
「よ、良かったぁ…」
と安堵の声を漏らしている。夏羽が珍しく苦笑をしているのをみて陽狩が忍び笑いをしていた。

「間違えていなくてよかったです。楽しそうな表情をして、どちらへ行くところなんですか?」
彼らの怒り笑いな笑顔を「楽しそうな顔」ととってしまったらしい。
「これから雑魚狩りに行くところ…ってんな楽しそうに見えっかよ」
どう見ても苛々しているように思えますが、何故牙裂紅は楽しそうと感じてしまったんでしょうね!←
「?違いましたか?すみません…」
いつもの困ったような笑顔で謝る牙裂紅。
「まぁ、殺すと言う意味でなら、楽しい顔をしていたかもしれませんね」
陽狩がさらっと酷い事をいう。日常的な会話だが……

 少しの間そんなことを話していたが、急に牙裂紅がはっとしたように頭を下げる。
「ご、ごめんなさいっ!お引止めしてしまいましたねっ、大切な時間なのに…!!」
彼女にしては珍しい「すみません」ではなく「ごめんなさい」で謝罪する。よっぽど焦っているらしい。顔を上げると少し眉を寄せて
「おつかれのありませんとうに」と微笑んで、もう一度深深と頭を下げた。
 牙裂紅が再び頭を起こすと、もう遠くの方へと移動している“不死コンビ”が見えた。頭を下げている間に笑い混じりで聞こえた言葉がまだ耳にそのまま残っている。
『バーカ。それくらいで誰が疲れるかよ』
『今日こそしっかり絞らなくては。』
「……すごいなぁ…。」
--そういえば、あの人たちが仰っていた雑魚って…どなたの事なんでしょう……?


「なんだ。怖い人たちだと思っていたけど、すっごくいい人たちじゃないですか。」
一人呟いてから店の掃除が終っていない事を思い出し、慌てて掃除を再開する。
「あ!…さっきはごめんね、痛くなかったかな…?大丈夫?」
そして、頭をぶつけてしまった箒に謝る。返事など返ってこない。只の竹箒だ。掃除の間、時々こうして返事のないものに話し掛けている牙裂紅は、もう一つ箒に疑問を投げかけた。
「緊張してたからかな…?まだ心臓のあたりがきゅーってなってるよぉ…。だめだねぇ?私ってば…。」
返ってこないため、解決はしていない。


◆◇◆◇◆◇◆

パラレルパラレル★です…!
ごめんなさいっ!