萌えたら負け(vol.9)

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☆vol.9『依存』


 その先生の噂はかねがね耳にしていた。
 私と同じ年齢であるにも関わらず、既に医師として活躍している女性がいると。

 その女性の名前は、泉こなた。
 埼玉県内でも有名な陵桜病院の、その中でも五指に入るほどの腕を持つ、まさしく
ゴッドハンドの持ち主である。

 私――柊かがみは、そんな彼女に一度お世話になった事がある。

 初対面の時は優しくて、尚且つ可愛らしい先生だなぁ、という印象を受けた。
 ただ、それだけでは終わらず、何度か通い続けているうちに、私の体に
ある異変が起きていることに気付かされた。

 今日はその相談でここ――陵桜病院に再度訪れている。まさかそれが、私の一生を
左右する出来事になるとは気付かぬままに――。

「こなた先生……」
「どうしたんですかにゃ? かがみさん?」

「私、病に冒されてしまっているみたいなんです……」
「ほうほう、それで? 具合はどんな感じなの?」

「こなた先生を見てると、心臓がドキドキして、時々キュンって痛くなるんです……。
それと、顔が熱くなってきて、頭がモヤモヤして、直ぐにでもこなた先生に
もたれかかって楽になりたい、って……。こんな私って、やっぱりおかしいですよね?」

「ふむふむ……。ちょっとお熱を測ってみるから、おでこを近付けてみたまへ~」
「は、はい……」

 ぴと……。

「あ……。こなた先生のおでこ、冷たくて気持ちいい……」

「……なるほど、確かに私にお熱みたいだね。次はちょっとそこのベッドに横になってヨ」

「あ、は、はい。こう、でしょうか?」
「そうそう♪ ちょっと聴診器がないから直に聴いてみるよ? いいよね?」

「は、はい。お願いします……」
「じゃあ、体を楽にして……。全部私に委ねるキモチで……」

「……んっ!」
「あ、こら! 動かないで、かがみさん」

「だ、だって、その……先生の頭がくすぐったくって」
「もう。次は我慢するんだヨ?」

「はい……、わかりました」
「じゃあ、いくよ?」

「ぁ……ん……」

「ふぅむ、すっごいドキドキ言ってるね……」
「だって、先生がこんなに近くにいるから……」

「そっか、ふむふむ……。なるほど、わかったよ!」
「せ、先生?」

「これはデレデレ病、別名恋の病だね! 間違いないよ、うん!」

「デレデレ病……。先生、その病気は治るんでしょうか?」
「あ~、これはね? 治そうと思えば治せるんだけど、治さない方が身のためだよ」

「な、何でですか?」
「この病気の性質上ね、治そうと思うとどうしても荒療治になっちゃうんだよ。例えば
手っ取り早く治そうと思ったら、私がここでかがみさんを突き放せばいいんだけど、
そうしたらきっとかがみさんは生きていけないでしょ?」

「はい……。私先生のいない毎日なんて考えられません……。私には、
先生がいないとダメなんです……!」

「でしょ? 無理して治そうとするとね、きっとかがみさんは重度のうつ病に
なっちゃうだろうから。それでリストカットするかがみさんなんて、先生見たくないよ……」
「先生……」

「つまりこの病気はね、不治の病も同然なんだヨ。辛いかもしれないけど、私が居れば
きっとかがみさんの病気を和らげてあげることが出来るから。だから私、かがみさんのそばに
ずっと居るよ?かがみさんが健やかな時も病める時も、ずっとずっとそばに居てあげる……。
だって私、かがみさんのこと好きだからね。愛してるから、かがみさんのこと……」
「先生……!」

「あ、こら! もう、かがみさんは甘えん坊なんだから……」
「でも、こうしてると凄く落ち着きます……」

「……そっか。あ、そうそう。薬を処方しなくっちゃね」
「は、はい」

「おクスリ、とりあえず様子見に一日分出すね?」
「……お願いします」

チュッ

「!!!」
「…………ふう。これでだいぶ楽になったかな?」

「先生……」
「ど、どうしたの? そんな潤んだ瞳で……ふにゃっ!?」

「先生……、まだ足りないです……。それじゃ足りないんです……先生ッ!」
「ちょ、かがみさん! おクスリもあまりやり過ぎると中毒になるよ!?」

「いいのっ!
こなた先生の出すおクスリで中毒になれるなら、私……私ッ!」
「あ、ふっ、ううっ……!」

「先生、先生、先生、先生、先生、先生、先生先生先生! ……こなた先生ッ!!」
「ふにゃ……ぁああっ!」

「先生……」

「……かがみさん、ヒドいよ」
「……え?」

「私にもかがみさんの病気が感染っちゃったみたいだよ……。どうしてくれるのさ……」
「え、その、それって……」

「あーあ、さっきからずっと我慢してたのになぁ……」
「こなた先生……」

「ああ、そうそう。悪いけど、その先生って呼び方止めてもらってもいいかな?
これからはこなた、って呼び捨てにしてくれていいよ。その代わり、私も
かがみさんのこと、かがみって呼ぶからさ」

「はい……じゃなくて、うんっ! 分かりました、こなた先…………こなた」

「良くできました、かがみん♪」
「こなた……」

「かがみん……。これからの闘病生活は長いよ。一生モノになるだろうけど、
私を信じて付いて来てくれるかな……」

「…………はいっ!」
「うんうん、良い返事だね。それじゃ、早速集中治療室へ行こうか」

「えと、ここじゃダメなんですか?」
「ここの設備も悪くないけどね、かがみんの場合、もっとじっくり治療する必要が
あるだろうからね」

「じ、じっくり、ですか?」
「そんなに不安がる事は無いよ。私もかがみの為に全力を尽くすから」

「はい、お願いします!」
「うん♪ それじゃ行こうか! いざ私達の愛の巣へ!」


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コメント:
  • 医者いいですね♪ -- かがみんラブ (2012-09-15 21:13:16)
  • オリジナル設定というか、マリオがドクターマリオになってるとか、その程度だな -- 名無しさん (2011-05-13 14:24:36)
  • 暴走かがみが医者役で総受けこなたが患者役のが読んでみたい_φ( ̄ー ̄ ) -- 名無しさん (2010-08-30 20:21:59)
  • 不治の病っスか。 -- 名無しさん (2010-08-12 09:52:53)
  • 勝てるヤツいるのか!? -- 名無しさん (2010-04-24 02:01:09)
  • 不覚にも医者パロで萌えてしまった -- 名無しさん (2010-04-17 01:09:42)
  • なんかエロス・・・
    かがみんのツンが完全に消えてるよ・・・。
    デレデレしすぎ!!!
    でも、一応評価してあげるよ。
    666点くらいかな♪(1000点中) -- shuto (2010-02-21 12:16:32)
  • 萌えたら負けと申したか
    -- OKET (2009-01-04 05:06:13)
  • 凌桜病院監査部です!

    集中治療室に備え付けられている設備のリストを提出しなさい!

    きっとあんなものやこんなものが、いやいやまさかあんなものまで(ry -- 名無しさん (2008-12-18 00:42:58)
  • これに萌えないでいることはまず不可能なのだった -- 名無しさん (2008-12-14 13:54:52)
  • 勝てる気がしねぇwww
    こなた先生とデレデレかがみに萌えたwww -- 名無しさん (2008-12-10 09:26:55)
  • これは良いお医者さんごっこwww -- 名無しさん (2008-12-10 01:11:04)

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