永久(とわ)の愛をこめて

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『永久(とわ)の愛をこめて』

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 朝早く、こなたが家に押しかけてくるなり、私に紙袋を押し付けていった。

 今日が二月十四日だと気づいたのは、それからしばらくあと。紙袋の中身を確認してからのことだった。

 パシャ。

 というわけで、さきほどから私はせっせと、こなたのお手製バレンタインチョコを写真に撮っている。いやー、これはもう一生モンのネタだよね。特にこのいかにも黒くて苦そうなチョコの上に、ホワイトチョコで書かれたメッセージが臭くて笑える。なんちゅー乙女だよ、あいつ。

 パシャ。

 それにしても、なかなかうまく撮れないな。あいつ、よくこんな細かい字なんか書けるわね。うーん、やっぱり光の量が足りないかな。今日は曇ってるからなぁ。部屋の灯りだけじゃ足りないか。それじゃ手元の蛍光灯も動員して。さて、もう一枚……。

 パシャ。

 ……え?

 あらぬ方向から撮影音。もちろん私のケータイのものではない。音のした方向を振り返ると、そこにニコニコと笑顔を浮かべたつかさが、自分のケータイを持って突っ立っていた。
「なに、どうしたの」
「うん、ノックしても返事がないから。それにお姉ちゃん、思いっきりニヤけてるんだもん」
「え、ば、ばかっ。違うわよ、これは、こなたが……」
 言葉を飲み込んでしまったのは、つかさの笑顔が崩れるのを見てしまったから。
「ほんと……よかった」
 ぽろぽろと流れ落ちる、大粒の、涙。
「お姉ちゃん、いつも私のこと……かばって無理してた。だから……今度はお姉ちゃんの番だよ。……ひっく……幸せになってね」
「や、やめてよ、つかさ。これはほらっ、そんなんじゃないからさ」
 やばっ。ちょっと感動しそうじゃない。私は傍らのティッシュに手を伸ばす。思わず零れそうになる何かを隠すために。

 まさに一瞬の油断だった。

「はい、送信。ぽちっとな」
 ちょ、おま。なんだ今のその不穏な発言は。
「こなちゃんがね、今のお姉ちゃんの顔が見たいって言うから」
 泣いたカラスがもう笑ってる。いや待て。そこに突っ込んでる場合じゃない。
「つ・か・さ~!」
「あー、ごめんなさーい!」
 つかさが逃げる。私はそれを追いかける。もうすでに手遅れだが、だからといって諦観できるほど人間できてないし。

 まったく、なんてことするんだよっ。今の私の顔を見られたら、それこそ一生の笑いものじゃないか。

 そう、一生だ。
 たった今、そう決めた。
 なによりあいつのチョコにも、そう書いてあるのだから。

『柊かがみさまへ

 永久の愛をこめて

 泉こなた』

 ……
 ……
 ……
 ……
 ……

「……と、言うわけで、かがみ?」
「はいはい……。えーっと、
 ただいま『第1回こなかがコンペ』開催中!です。
 日程は、
 ■投稿期間:2月14日~2月19日午前6時
 ■投票期間:2月20日~2月28日午前0時
 ■レス数制限:なし
 となっております。参加作品は『こなかがコンペ作品投下スレ』で読めます」
「ちなみにスレはhttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/anime/6076/1234455937/だよ。もう作品の投下は始まってるね」
「保管庫の投票ページは現在準備中ですが、用意できたら告知があると思います」
「なお第一回のお題は『甘い』です。歯医者の予約が必要かも……だね?」
「みなさんの投票、お待ちしてまーす」
「というわけで、最後に恒例のアレを」
「わかってるわよ。では、せーの」
「「バイニー!!」」

  (Fin)

(2009年02月14日、都内某スタジオで収録)






 ──それでさ、かがみ。実は……。
 ──な、なによ、その紙袋……。


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