奇跡から幸福へ

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小さな子が泣いている。

その子はとても小さくて、とてもか弱そうで……とても……。

……そう、こなた……こなたに似てるんだ……。

……あれ……私……何を……?

……っ!!そうか……私は……こなたを庇って……。

……こなたは?


――みぃ……。


……小さな子が何かを言っている。


――がみぃ……。


「――かがみぃ!!」



――奇跡から幸福へ――



「……っ!!」


……私は……柊かがみ……。

……ここは……病院?

……確か私は……こなたを庇って……。

……こなたは!?

こなたは無事!?


「……ん……」


気が付くと何やら黒い塊が私の上にのしかかっていて……ってつかさか。


「……おーい、つかさー。起きろー」


つかさは寝ていると予測、私のカンがそう告げている。

さて、どうやって起こそう。

1、揺さ振る
2、叩く
3、落とす


……駄目だ、絶対に起きない。

……それにしても……こなたは……?


「……んん……お姉……ちゃん……?」


どうやらつかさが目を覚ました様だ。


「……えーと……おはよう……かな……?」


その時つかさが大泣きしながら私に抱き着いて来た。

本当に甘えん坊なんだから……全く……。

「お姉ちゃん……お姉ちゃん……よかった……」


「そう簡単に死なないわよ……ほら、泣き止んで」


それにしても以外と身体が動くわね、何でだ?

……別にいっか。


「心配したんだよ……ずっと目を覚まさないで……」


「ずっと……って……何日ぐらい?」


「3日……かな」


げ……そんなに寝てたのか……。

これじゃ授業に遅れる……今度のテストやばいかも……。

……そんな事よりもこなただ、こなたは何処に?


「つかさ、こなたは何処?」


「え?こなちゃん?……ちょっと待っててね」


そう言うと病室から出ていってしまうつかさ。

……3日……こなた……泣いていたのかな……。

もしかしたら自分の事を責め続けていたのかもしれない。

……こなたは普段ああいう奴でも……。

……甘えん坊……か。

こなた……会いたい……。

身体は動く、吐き気とかそういう症状もない。

……行っちゃおうかな……。

でもこなたが何処に居るか知らない。

……つかさが帰ってくるのを待つしかないか……。

――――――――――
「お待たせ~お姉ちゃん」


つかさが戻って来た。

……こなたは来たのかな?


「つかさ、こなたはどうしたの?」


「それがね……会えないって……」


……会えない?


「こなちゃん泣いてたよ、お姉ちゃんが怪我したのは自分のせいって責め続けてた」


……やっぱり……。


「仕方ないわね……こなたは何処に居るの?」


「え……?ど、どうするつもりなの?」


「決まってるでしょ」


こなたが来ないなら……。


「案内してつかさ、私がこなたに会いに行く」


――――――――――
かがみ……よかった……目を……覚ましたんだ……。

3日……長かったなぁ……。

つかさが言ってた、かがみが私に会いたいって。

……会えないよ……私のせいだもん……。

私がかがみを傷付けたみたいなんだから……。

こんな罪深い私が……かがみと会うなんて……。

でもかがみと会いたい、会って抱き着いて思い切り泣いて、かがみに……甘えたい……。

……どうしたらいいのかな……私……。

「どうして自分の事を責め続けてるの?」


もう一つの私の心が問いかけてくる。


「……私の……せいだから……」


「どうして自分のせいだと思うの?」


「……私が……かがみをアキバに……連れていったから……」


「……じゃあ……このままでいいの?」


「……いいわけないよ!!!私だってかがみに会いたい!!今すぐに会いたい!!かがみに会って甘えたい!!だけど……だけど……ひっく……」


「……ホント、アンタって意地っ張りね」


私はその声を聞き顔を上げる。

そこに居たのは……。


「3日ぶりねこなた、元気にしてた?」


「か、かがみ……」


私の大好きな人……かがみだった。


「全く!!何が自分のせいよ?アンタに非なんて全然無いわよ!!私が勝手にこなたを庇っただけ!!」


「……う……っ……」


「いい?こういう時は我慢しないで来るの。非があったとしても会いに来るの……私だって……会いたかったんだから」


「……ひっく……かがみぃ……」


「……おいで、こなた」


かがみのその一言に私は頷き抱き着き……泣いた。

「よしよし……辛かったよね……3日間もほったらかしにして……ごめんね」


「かがみぃ……かがみぃ……!!」


もう何も考えられない、唯一考えられるのはかがみの事だけ。


「好きなだけ泣いていいからね……私が全部……受け止めてあげるから……」


「えぐ……ひっく……」


……そんな事……言われたら……泣き止むことなんて……出来ないよ……!!

――――――――――
小さな子供の様に泣くこなたを抱きしめ、頭を撫でる私。

……なんか母親になった様な気分……。

この小さな身体でどれだけ自分の事を責め続けたんだろう、どれだけ自分で自分を傷付けたのだろう。

……今のこなたは傷だらけ、私が治すしかない。

……こなたは……今までこうやって泣いた事……あったのかな……。

もしかしたら初めてなのかもしれない……。


「うぐ……ひっく……えぐ……」


……不覚にも泣きじゃくるこなたが可愛いと思ってしまった。

……不謹慎だ私……。

でも……可愛いって所は譲れない。

だって私の……好きな人なんだから。

――――――――――
「……落ち着いた?」


「…………うん」


あれから1時間ぐらい経っただろうか、私達は抱き合いながらベッドの上で横になっている。

一人用?でもそんなの関係ねぇ。


「……温かい」


こなたが私の胸に頭を押し付けてくる。

……可愛い……何て言うか……いつもよりしおらしいこなた……。

どうしようもなく愛おしくなり私はこなたの頭をほお擦りする。


「こなた……これからずっと一緒だからね……」


「……お願いだよ……」


分かってるわよ、そんなに怯えなくて大丈夫。


「だって私は……こなたの嫁でしょ?」


「……嬉しい……」


……あ、あれ?なんか普通に返された……。

……今のこなたはオタクなこなたじゃなくて……弱気なこなた?

……今理性が無くなりそうになった……。

でも……こなたの新しい一面が見れてよかったかも。

だって好きな人の事を知っておきたいしね♪


「……かがみぃ……」


甘えた様な声で呼んでくるこなた、私の脳内にその声を保存した。


「……居る……よね?」


そう言って私の身体に顔を埋めるこなた。

その様子はまるで私が本当にここに居るかどうか確かめてる様で……。


「……当たり前でしょ」


私はここに居るというアピールを兼ねて強く抱きしめる。

……本当に小さいな……。

だけど……なんか守ってあげたくなる……放っておけない……。


「……良かった……」


「……こなた?」


「……スー……」


……寝た……のかな。

……でも……その寝顔はどこか怯えている様な……。

……全く、夢の中でも怯えなくていいっての。

……でも……その不安を……失くしてあげたい……。

私は眠っているこなたに……そっと……キスをした。

……これで少しは……安心出来るかな……。

……私も寝よう……お休み、私の大好きなこなた。


  • END-


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コメント:
  • 鬱end苦手だからホッとした -- 名無しさん (2010-04-02 18:55:16)
  • どんな鬱展開になろうとも
    結局はハッピーエンドに、なるのか
    少し残念だな -- 名無しさん (2010-03-22 20:20:49)
  • happy・end よっしゃあぁぁぁぁ -- ラグ (2009-02-06 12:53:20)
  • 1話(幸福から絶望へ)を拝見した時はどうなる事かと思いましたが、良かった良かった。
    こういう鬱展開でも最後に逆転ハッピーエンド的な作品は大好きです。 -- kk (2009-02-04 22:45:06)
  • 和んだ -- アイスラッガー (2009-02-04 20:21:33)


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