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    こなたは焦っていた。待ち合わせの時間を考えたらもう家を出てないといけない。完全に遅刻、好きで遅れてるわけじゃないのに。 誕生日プレゼントにかがみから貰ったネックレス。ファッションなどに興味はなかったけれど嬉しくて、大事にしようと思ってどこにしまったのか。 バタバタと捜索するのにスカートだとちょっと動き辛い。いや、別に誰に見られるとかじゃないけどさ。 今の服装も必死に探しているのも朝イチに届いたメールが原因。らしくなくて笑えるかもしれない。でもそれは何年か先に青春時代の懐かしい思い出としてだ。 漫画やアニメに夢中になっても現実世界ではそんなことないんだよって思ってた。そんな自分を恥じて、今だけは取り繕ったりしない本当の姿で。 やっと見つけたそれはかがみのセンスの良さとか、ちょっぴり高価に思えてよかったのかなとか、私に似合うのかなとか。安堵とともに複雑な感情が沸き上がる。 何を言っているんだ泉こなた。デートとは目一杯めかしこんで一番の自分を見てもらうもの。大丈夫、今日の私は可愛い。 あっ、と叫びそうになった。時は無情にも過ぎていく。赤い顔のままこなたは大急ぎで家を出た。 待ちくたびれていたかがみはやっぱり怒らせてしまったけど、驚かせて、可愛いと言ってくれた。なんか、じーっと見すぎじゃないかな。 デートって宣言してみたけれど正直くすぐったい。慣れない甘い雰囲気、お試しだからと自分に言い聞かせる。 エスコートはかがみにお任せ。普段のこなたならアキバデートとかになってしまいそうだ。手を繋いでるのも、先導してもらうのも、恥ずかしいけど我慢ガマン。 歩幅の違いに気付いてか、かがみが歩くスピードを緩めた。ちらりとうかがうさりげない仕草、とても優しい表情で。胸の奥が締め付けられるのを理解した。 どうしたって見上げてしまう。傍から見れば仲の良い姉妹だろう。変に勘繰られたりするよりはマシかもしれない。 女同士だからなんて考えたことはない。そもそもかがみの告白はかなり嬉しかったし。ただ分からなかったことがあったから、今それを確認中。 今まで何度も二人で出かけたことがあるのに、いつもより速い鼓動は何のせいか。指を絡めて繋いだ手や自身の服装、どこか楽しげな表情。全然知らない自分の一面に逃げたしたい衝動に駆られる。 こそばゆくって何となく楽しくて、たぶん幸せって言うのだろう。不意に振り返ったかがみから慌て視線を逸らすこなただった。 「今回は私が払っておくから」 「ちょ、おごりだなんて悪いよ」 「いいじゃないたまには。それにデートなんでしょ」 かがみ男前ー、なんて心の中で茶化しを入れる。自分で言った手前、恥ずかしいから止めようだなんて言えない。 かがみは可愛い、それからキレイだ。凛とした立ち居振る舞いは同級生の中で一人大人びて見えた。今日のかがみはカッコよすぎて困る。 店を出て歩き出す。車道側に立つのはかがみ。こなたのほうが小さいし、いつもと違って服も頑張って可愛さを意識した、けどさ。 「ねぇ、かがみはネコ好き?」 「いきなり何よ。まあ好きかな。でも気まぐれなとこあるから、犬のほうが飼いたいって思うわね」 「んーと、そっちの猫じゃなくて」 「は?一体何のはな……し」 みるみる赤くなっていくかがみ。やっぱりかがみは可愛い。て言うかそっちの意味知ってたんだネ。 何か言おうとしているけど声になってないよ。最近やられっぱなしだったのでその意趣返しにもなってこなたは満足。 「そもそも女同士なんだし彼女彼女で問題なしだよね」 かがみには全く伝わってないが一人頷く。『かがみは俺の嫁』であって自分に嫁なんて似合わない、と言うか恥ずかしい。 ブツブツ呟くこなたを不思議そうに見つめるかがみ。すでに頬の赤みは引いて、小さな声に意識集中冷静に……なれなかった。 「こなたが私の嫁だからね!それにこなた猫……っ」 猫耳をつけてフリフリ尻尾を振るこなたを思い浮かべて、かがみはだらしなく頬を緩ませる。一方のこなたは『ねこ』違いで浮かんだ脳内ビジョンに、これ以上ないほど顔を赤くさせるのだった。 「かがみぃ、せっかくのデートだっていうのになんでここ?」 呆れ気味ながらも声量をあげて言うこなた。愉快なBGMも何種類も混ざればただの騒音、人工の明かりが眩しすぎて目も疲れる。 「映画だったら下調べしてないし、ショッピングも悪くないけど今日は可愛いこなたが見れたし。なら別に特別なことしなくても、いつも通りに私たちが楽しめるところってことで」 「まあこの街じゃ行けるところもそんなないかもね」 「そうそう。あらかじめ聞いてたらプラン練ったりできるけどさ」 納得はできたものの休日のゲームセンターは家族連れや友達同士で遊んでいるのがほとんど。年頃の男女が来るにはちょっと場違いな感じ。 かがみは意に介さないらしくいくつかの筐体の間を通り抜けていく。こなたがよく遊んだ格ゲーの台もスルー。やがてお目当ての台を見つけたらしく立ち止まったのは。 「シューティング、好きって言ってるけどTVゲーム派じゃなかったっけ?」 「そんなことないわよ?高校入ってからは自分からこういうとこ来なかったけど、中学までは結構ハマってたのよ」 「そうなんだ。やっぱりかがみはオタクの素質あるよね」 「なんか言ったか」 「うんにゃ。ともかくかがみのプレイを観戦してるよ」 長椅子に並んで座る。やがて始まるゲームにかがみの顔つきが変わった。いつもプレイする側だったけど、こういう表情を見るのも悪くないかも。 手持ち無沙汰でちょっかいをかけたくなる。でも自分がされたら絶対に怒るし、かがみにそういうことをされたこともないので我慢。 まあ小さな表情の変化、かがみの心情がそのまま出ていて見ていて飽きないし。かがみにそんな風に見られていたのかと思うと少し恥ずかしかった。 「あちゃー、やられちゃった。あ、こなたもやってみる?」 「いや遠慮しとく。見ているだけで十分楽しめたし」 それからUFOキャッチャーでは数回のプレイで何かを悟ったらしいかがみはすぐに諦めて離れたり。こなたが音ゲーで高得点を出してギャラリーを作ったり。エアホッケーでは持ち前の俊敏性もリーチの短さに活きなかったり。 とにかく楽しんだ。ひたすらに遊んでデートなのかと言われたら頷いていいかわからないけど。 「よし、こなた。プリクラ撮ろう」 さて、最後には一時期ほどではないがリア充御用達の魔法の小部屋。背景から当人達の顔まで色々と手を加えてしまえる。 ノリノリなかがみを見てなんだかバカップル的な未来が浮かび、羞恥に拒否反応を起こす。が、どこにそんな力があるのか、抵抗むなしく連れ込まれる。 「お金入れる前にポーズ決めときましょ。考える時間ないし」 「言っとくけどキスとかなしだからね」 信じられないというような表情をされた。そりゃデートしようと言ったのはこちらだが、お試し期間にキスはNGだ。 「じゃあお姫様抱っこは?」 「意味分かんない。台使うから、お触りも禁止ね」 言葉を失うかがみ。しかしこなたはあっさりと無視してお金を投入。音声案内が始まりシャッターを切る瞬間が迫ってくる。 「ほらかがみ、笑顔笑顔。初デート記念に残るんだから」 ピクッとこなたの言葉に反応あり。今回をカウントしているということは、とポジティブ思考が喝采を叫ぶ。 3、2……とびきりの笑顔を見せる二人。行き場をなくした手だけ変な形で写り込んでしまったが。 お絵描きタイムでこなたが大きなハートマークを二人の間に作る。「誰にも見せらんないね」と笑うこなたにかがみはそっぽを向いて頷く。両手が小さく震えていた。 「そろそろ魔法の解ける時間だね、かがみ」 オレンジ色に染まる世界。二人にとって特別な意味を持った一日が終わろうとしている。 「ねぇこなた、今日楽しかった?私はとても楽しかった。幸せだったわ」 かがみが微笑みかけるがこなたはそれに答えなかった。じっと見つめて言う。 「かがみは私のことをどう思ってるのか、改めて聞きたいな」 なぜ、どうして、どの好き?かがみの望みは、どうしたいの? 頬が赤いのは夕日のせいだなんて嘘はつかない。こなたと向き合い、深呼吸して、かがみの告白が始まる。 一つ一つ全部受け止めたい。可愛いとか何度も言われたら照れるけど。自分自身の気持ちと重なり合うところもたくさんあった。 本当は一ヶ月前に答えは出てたのだと思う。即物的な部分が理解出来なかったけれど、大元の感情は同じだから。 「こなたのことが好き。愛してる。良かったらこれを受け取ってほしい」 かがみが生まれて初めて書いたラブレター。差し出す手が震えてしまうような女の子だから。こなたは生まれて初めてラブレターを貰う。 中身が気になる。でも読まなくてもなんとなく分かった。だから今すぐにしてあげること、すべきことは。 一歩一歩近付いて。二人の距離を縮めて。触れたいとかがみに手を伸ばす。 ありったけの想いを乗せた、二つの影が重なった。 [[最初 不器用と本音 へ>http://www13.atwiki.jp/oyatu1/pages/1324.html]] [[前 決意表明 へ>http://www13.atwiki.jp/oyatu1/pages/1327.html]] **コメントフォーム #comment(below,size=50,nsize=20,vsize=3) - GJ! &br() -- 名無しさん (2017-04-22 23:15:13) - お疲れさまでした。 &br()最後まで2828しながら良い作品に出会えた事を &br()感謝しつつ、かがこな分を吸収(チャージ)出来ました。 &br()ありがとうG.J &br() -- kk (2014-08-04 19:43:10) - ※1 &br()えっ!?これで完結なんですか!?そんな、ばかな…。 &br() &br() &br()続き、何とかならないんですか…ここからじゃないですか…もっとこのお二人を見たいじゃないですか…。 &br() &br() &br() -- 774 (2014-08-02 22:12:18) - シリーズ完結お疲れ様です。最後まで楽しく読めました。 &br()ツンデレのツンが抜けたかがみとそれに振り回されつつも &br()少しづつ恋愛的に惹かれてゆくこなたがすごく良かったです。 -- 今でも好きな人 (2014-07-31 14:48:57) **投票ボタン(web拍手の感覚でご利用ください) #vote3(4)
    こなたは焦っていた。待ち合わせの時間を考えたらもう家を出てないといけない。完全に遅刻、好きで遅れてるわけじゃないのに。 誕生日プレゼントにかがみから貰ったネックレス。ファッションなどに興味はなかったけれど嬉しくて、大事にしようと思ってどこにしまったのか。 バタバタと捜索するのにスカートだとちょっと動き辛い。いや、別に誰に見られるとかじゃないけどさ。 今の服装も必死に探しているのも朝イチに届いたメールが原因。らしくなくて笑えるかもしれない。でもそれは何年か先に青春時代の懐かしい思い出としてだ。 漫画やアニメに夢中になっても現実世界ではそんなことないんだよって思ってた。そんな自分を恥じて、今だけは取り繕ったりしない本当の姿で。 やっと見つけたそれはかがみのセンスの良さとか、ちょっぴり高価に思えてよかったのかなとか、私に似合うのかなとか。安堵とともに複雑な感情が沸き上がる。 何を言っているんだ泉こなた。デートとは目一杯めかしこんで一番の自分を見てもらうもの。大丈夫、今日の私は可愛い。 あっ、と叫びそうになった。時は無情にも過ぎていく。赤い顔のままこなたは大急ぎで家を出た。 待ちくたびれていたかがみはやっぱり怒らせてしまったけど、驚かせて、可愛いと言ってくれた。なんか、じーっと見すぎじゃないかな。 デートって宣言してみたけれど正直くすぐったい。慣れない甘い雰囲気、お試しだからと自分に言い聞かせる。 エスコートはかがみにお任せ。普段のこなたならアキバデートとかになってしまいそうだ。手を繋いでるのも、先導してもらうのも、恥ずかしいけど我慢ガマン。 歩幅の違いに気付いてか、かがみが歩くスピードを緩めた。ちらりとうかがうさりげない仕草、とても優しい表情で。胸の奥が締め付けられるのを理解した。 どうしたって見上げてしまう。傍から見れば仲の良い姉妹だろう。変に勘繰られたりするよりはマシかもしれない。 女同士だからなんて考えたことはない。そもそもかがみの告白はかなり嬉しかったし。ただ分からなかったことがあったから、今それを確認中。 今まで何度も二人で出かけたことがあるのに、いつもより速い鼓動は何のせいか。指を絡めて繋いだ手や自身の服装、どこか楽しげな表情。全然知らない自分の一面に逃げたしたい衝動に駆られる。 こそばゆくって何となく楽しくて、たぶん幸せって言うのだろう。不意に振り返ったかがみから慌て視線を逸らすこなただった。 「今回は私が払っておくから」 「ちょ、おごりだなんて悪いよ」 「いいじゃないたまには。それにデートなんでしょ」 かがみ男前ー、なんて心の中で茶化しを入れる。自分で言った手前、恥ずかしいから止めようだなんて言えない。 かがみは可愛い、それからキレイだ。凛とした立ち居振る舞いは同級生の中で一人大人びて見えた。今日のかがみはカッコよすぎて困る。 店を出て歩き出す。車道側に立つのはかがみ。こなたのほうが小さいし、いつもと違って服も頑張って可愛さを意識した、けどさ。 「ねぇ、かがみはネコ好き?」 「いきなり何よ。まあ好きかな。でも気まぐれなとこあるから、犬のほうが飼いたいって思うわね」 「んーと、そっちの猫じゃなくて」 「は?一体何のはな……し」 みるみる赤くなっていくかがみ。やっぱりかがみは可愛い。て言うかそっちの意味知ってたんだネ。 何か言おうとしているけど声になってないよ。最近やられっぱなしだったのでその意趣返しにもなってこなたは満足。 「そもそも女同士なんだし彼女彼女で問題なしだよね」 かがみには全く伝わってないが一人頷く。『かがみは俺の嫁』であって自分に嫁なんて似合わない、と言うか恥ずかしい。 ブツブツ呟くこなたを不思議そうに見つめるかがみ。すでに頬の赤みは引いて、小さな声に意識集中冷静に……なれなかった。 「こなたが私の嫁だからね!それにこなた猫……っ」 猫耳をつけてフリフリ尻尾を振るこなたを思い浮かべて、かがみはだらしなく頬を緩ませる。一方のこなたは『ねこ』違いで浮かんだ脳内ビジョンに、これ以上ないほど顔を赤くさせるのだった。 「かがみぃ、せっかくのデートだっていうのになんでここ?」 呆れ気味ながらも声量をあげて言うこなた。愉快なBGMも何種類も混ざればただの騒音、人工の明かりが眩しすぎて目も疲れる。 「映画だったら下調べしてないし、ショッピングも悪くないけど今日は可愛いこなたが見れたし。なら別に特別なことしなくても、いつも通りに私たちが楽しめるところってことで」 「まあこの街じゃ行けるところもそんなないかもね」 「そうそう。あらかじめ聞いてたらプラン練ったりできるけどさ」 納得はできたものの休日のゲームセンターは家族連れや友達同士で遊んでいるのがほとんど。年頃の男女が来るにはちょっと場違いな感じ。 かがみは意に介さないらしくいくつかの筐体の間を通り抜けていく。こなたがよく遊んだ格ゲーの台もスルー。やがてお目当ての台を見つけたらしく立ち止まったのは。 「シューティング、好きって言ってるけどTVゲーム派じゃなかったっけ?」 「そんなことないわよ?高校入ってからは自分からこういうとこ来なかったけど、中学までは結構ハマってたのよ」 「そうなんだ。やっぱりかがみはオタクの素質あるよね」 「なんか言ったか」 「うんにゃ。ともかくかがみのプレイを観戦してるよ」 長椅子に並んで座る。やがて始まるゲームにかがみの顔つきが変わった。いつもプレイする側だったけど、こういう表情を見るのも悪くないかも。 手持ち無沙汰でちょっかいをかけたくなる。でも自分がされたら絶対に怒るし、かがみにそういうことをされたこともないので我慢。 まあ小さな表情の変化、かがみの心情がそのまま出ていて見ていて飽きないし。かがみにそんな風に見られていたのかと思うと少し恥ずかしかった。 「あちゃー、やられちゃった。あ、こなたもやってみる?」 「いや遠慮しとく。見ているだけで十分楽しめたし」 それからUFOキャッチャーでは数回のプレイで何かを悟ったらしいかがみはすぐに諦めて離れたり。こなたが音ゲーで高得点を出してギャラリーを作ったり。エアホッケーでは持ち前の俊敏性もリーチの短さに活きなかったり。 とにかく楽しんだ。ひたすらに遊んでデートなのかと言われたら頷いていいかわからないけど。 「よし、こなた。プリクラ撮ろう」 さて、最後には一時期ほどではないがリア充御用達の魔法の小部屋。背景から当人達の顔まで色々と手を加えてしまえる。 ノリノリなかがみを見てなんだかバカップル的な未来が浮かび、羞恥に拒否反応を起こす。が、どこにそんな力があるのか、抵抗むなしく連れ込まれる。 「お金入れる前にポーズ決めときましょ。考える時間ないし」 「言っとくけどキスとかなしだからね」 信じられないというような表情をされた。そりゃデートしようと言ったのはこちらだが、お試し期間にキスはNGだ。 「じゃあお姫様抱っこは?」 「意味分かんない。台使うから、お触りも禁止ね」 言葉を失うかがみ。しかしこなたはあっさりと無視してお金を投入。音声案内が始まりシャッターを切る瞬間が迫ってくる。 「ほらかがみ、笑顔笑顔。初デート記念に残るんだから」 ピクッとこなたの言葉に反応あり。今回をカウントしているということは、とポジティブ思考が喝采を叫ぶ。 3、2……とびきりの笑顔を見せる二人。行き場をなくした手だけ変な形で写り込んでしまったが。 お絵描きタイムでこなたが大きなハートマークを二人の間に作る。「誰にも見せらんないね」と笑うこなたにかがみはそっぽを向いて頷く。両手が小さく震えていた。 「そろそろ魔法の解ける時間だね、かがみ」 オレンジ色に染まる世界。二人にとって特別な意味を持った一日が終わろうとしている。 「ねぇこなた、今日楽しかった?私はとても楽しかった。幸せだったわ」 かがみが微笑みかけるがこなたはそれに答えなかった。じっと見つめて言う。 「かがみは私のことをどう思ってるのか、改めて聞きたいな」 なぜ、どうして、どの好き?かがみの望みは、どうしたいの? 頬が赤いのは夕日のせいだなんて嘘はつかない。こなたと向き合い、深呼吸して、かがみの告白が始まる。 一つ一つ全部受け止めたい。可愛いとか何度も言われたら照れるけど。自分自身の気持ちと重なり合うところもたくさんあった。 本当は一ヶ月前に答えは出てたのだと思う。即物的な部分が理解出来なかったけれど、大元の感情は同じだから。 「こなたのことが好き。愛してる。良かったらこれを受け取ってほしい」 かがみが生まれて初めて書いたラブレター。差し出す手が震えてしまうような女の子だから。こなたは生まれて初めてラブレターを貰う。 中身が気になる。でも読まなくてもなんとなく分かった。だから今すぐにしてあげること、すべきことは。 一歩一歩近付いて。二人の距離を縮めて。触れたいとかがみに手を伸ばす。 ありったけの想いを乗せた、二つの影が重なった。 [[最初 不器用と本音 へ>http://www13.atwiki.jp/oyatu1/pages/1324.html]] [[前 決意表明 へ>http://www13.atwiki.jp/oyatu1/pages/1327.html]] **コメントフォーム #comment(below,size=50,nsize=20,vsize=3) - GJ!!(≧∀≦)b -- 名無しさん (2023-12-01 04:32:04) - GJ! &br() -- 名無しさん (2017-04-22 23:15:13) - お疲れさまでした。 &br()最後まで2828しながら良い作品に出会えた事を &br()感謝しつつ、かがこな分を吸収(チャージ)出来ました。 &br()ありがとうG.J &br() -- kk (2014-08-04 19:43:10) - ※1 &br()えっ!?これで完結なんですか!?そんな、ばかな…。 &br() &br() &br()続き、何とかならないんですか…ここからじゃないですか…もっとこのお二人を見たいじゃないですか…。 &br() &br() &br() -- 774 (2014-08-02 22:12:18) - シリーズ完結お疲れ様です。最後まで楽しく読めました。 &br()ツンデレのツンが抜けたかがみとそれに振り回されつつも &br()少しづつ恋愛的に惹かれてゆくこなたがすごく良かったです。 -- 今でも好きな人 (2014-07-31 14:48:57) **投票ボタン(web拍手の感覚でご利用ください) #vote3(4)

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