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彼方に告げる思い(前編)」(2023/01/03 (火) 20:46:48) の最新版変更点

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「お母さん、今日は私の大切な人を連れてきたよ」 私は今こなたと二人で、かなたさんの墓前にいる    「彼方に告げる思い」 事の発端は、夏休みのある朝のこと。 こなたが突然、家に来ないかと誘ってきた。 当然断る理由も無く、いつも通りにOKの返事。 ちなみに、つかさはまだ夢の中。まあ、たまには二人きりでもいいわよね? その時までは普通にこなたの家で遊ぶのだろうと思っていたが、 家に着くなり開口一番、こなたはこう言った。 「一緒にお母さんのお墓参り行かない?」 見ると、こなたは既に外出する準備が整っている。 そうじろうさんも慌しそうに準備を進めていた。 「お父さん、遅いよ~。もう、かがみ来ちゃったじゃない」 「おお、悪い悪い! もうちょっと待っててくれ!」 「全く~……まあ、お父さんが準備できるまで  少し家の中でくつろいでてよ」 そう言われ、私はこなたの部屋に通された。 「こなた、これは一体どういうことなのよ……?」 「え? だから、かがみにもお墓参りに来て欲しいな、って」 「でも……その、折角家族だけになれる機会なのに、  私がいたら迷惑じゃ……」 「そんなことないよ。それに……」 「……?」 「私とかがみのこと、お母さんにきちんと報告したいから」 こちらを見つめながら、そう言い切るこなた。 こなたと恋人という関係になって既に数ヶ月。 確かにこのような機会は今まで無かった。 「……そうね。そういうことなら、私も一緒に行くわ」 「おーい、準備できたぞ~!」 廊下からそうじろうさんの声が響く。 「決まりだね。それじゃ行こっか!」 家の外では、そうじろうさんが車に乗ってスタンバイしていた。 「おはよう、かがみちゃん。暑い中、わざわざ済まないね~」 「いえ、こちらこそ急にすみません」 「急にって、こなたから何も聞いてなかったのかい?」 「いやー、かがみを驚かせようと思ってね~」 「まったく、毎度毎度こなたには驚かされるわよ……。  そういえば、ゆたかちゃんは?」 「ゆーちゃんは、ちょっと早めに実家に帰省中だよ。  だから今回は私達だけ」 「よし、それじゃ出発するか!」 およそ20分程で私達は町外れの霊園に到着。 こなた達の後に着き従うように進み、 やがて一つの墓の元に辿り着いた。 一通りお参りを済ませた後、こなたがそうじろうさんに切り出した。 「しばらく、かがみと二人だけになりたいんだけど」 「そうか。それじゃ、俺は10分後くらいに戻ってくるな」 そう言って、そうじろうさんは霊園の休憩所へと歩いて行った。 「さてと……お母さん、今日は私の大切な人を連れてきたよ」 こなたが語りかけるように話を続ける。 「私の嫁のかがみ。いや、夫かな?」 「おいおい、身も蓋も無い紹介だな……」 「とにかく、私の大事なパートナー。それも、一生モノのね。  今日はそのことを、二人で報告に来たんだ。  ……私達のこと、これからもずっと見守っててね?」 こなたが話し終わった所で、私も続く。 「改めて、柊かがみです。  その、こなたの……恋人、です……」 「恋人宣言に照れるかがみん萌え♪」 「恥ずかしい茶々入れるなっての! ……コホン。  前の結婚式の時もお願いしましたけど、  どうか私達のことずっと見守っていてください。  二人で精一杯頑張っていこうと思ってます」 一通り語り終えた私達は、再び目を閉じて墓に向かい合掌した。 **コメントフォーム #comment(below,size=50,nsize=20,vsize=3)
「お母さん、今日は私の大切な人を連れてきたよ」 私は今こなたと二人で、かなたさんの墓前にいる    「彼方に告げる思い」 事の発端は、夏休みのある朝のこと。 こなたが突然、家に来ないかと誘ってきた。 当然断る理由も無く、いつも通りにOKの返事。 ちなみに、つかさはまだ夢の中。まあ、たまには二人きりでもいいわよね? その時までは普通にこなたの家で遊ぶのだろうと思っていたが、 家に着くなり開口一番、こなたはこう言った。 「一緒にお母さんのお墓参り行かない?」 見ると、こなたは既に外出する準備が整っている。 そうじろうさんも慌しそうに準備を進めていた。 「お父さん、遅いよ~。もう、かがみ来ちゃったじゃない」 「おお、悪い悪い! もうちょっと待っててくれ!」 「全く~……まあ、お父さんが準備できるまで  少し家の中でくつろいでてよ」 そう言われ、私はこなたの部屋に通された。 「こなた、これは一体どういうことなのよ……?」 「え? だから、かがみにもお墓参りに来て欲しいな、って」 「でも……その、折角家族だけになれる機会なのに、  私がいたら迷惑じゃ……」 「そんなことないよ。それに……」 「……?」 「私とかがみのこと、お母さんにきちんと報告したいから」 こちらを見つめながら、そう言い切るこなた。 こなたと恋人という関係になって既に数ヶ月。 確かにこのような機会は今まで無かった。 「……そうね。そういうことなら、私も一緒に行くわ」 「おーい、準備できたぞ~!」 廊下からそうじろうさんの声が響く。 「決まりだね。それじゃ行こっか!」 家の外では、そうじろうさんが車に乗ってスタンバイしていた。 「おはよう、かがみちゃん。暑い中、わざわざ済まないね~」 「いえ、こちらこそ急にすみません」 「急にって、こなたから何も聞いてなかったのかい?」 「いやー、かがみを驚かせようと思ってね~」 「まったく、毎度毎度こなたには驚かされるわよ……。  そういえば、ゆたかちゃんは?」 「ゆーちゃんは、ちょっと早めに実家に帰省中だよ。  だから今回は私達だけ」 「よし、それじゃ出発するか!」 およそ20分程で私達は町外れの霊園に到着。 こなた達の後に着き従うように進み、 やがて一つの墓の元に辿り着いた。 一通りお参りを済ませた後、こなたがそうじろうさんに切り出した。 「しばらく、かがみと二人だけになりたいんだけど」 「そうか。それじゃ、俺は10分後くらいに戻ってくるな」 そう言って、そうじろうさんは霊園の休憩所へと歩いて行った。 「さてと……お母さん、今日は私の大切な人を連れてきたよ」 こなたが語りかけるように話を続ける。 「私の嫁のかがみ。いや、夫かな?」 「おいおい、身も蓋も無い紹介だな……」 「とにかく、私の大事なパートナー。それも、一生モノのね。  今日はそのことを、二人で報告に来たんだ。  ……私達のこと、これからもずっと見守っててね?」 こなたが話し終わった所で、私も続く。 「改めて、柊かがみです。  その、こなたの……恋人、です……」 「恋人宣言に照れるかがみん萌え♪」 「恥ずかしい茶々入れるなっての! ……コホン。  前の結婚式の時もお願いしましたけど、  どうか私達のことずっと見守っていてください。  二人で精一杯頑張っていこうと思ってます」 一通り語り終えた私達は、再び目を閉じて墓に向かい合掌した。 **コメントフォーム #comment(below,size=50,nsize=20,vsize=3) - GJ!!(*´꒳`*)b -- 名無しさん (2023-01-03 20:46:48)

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