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刀神‐月下双杖神奇譚‐ ストーリー


むか~し、むかし。
天も地もなくこの世がまだどろどろした塊だったころのお話です。
空も雲も海もなく、全てが一緒くたになった世界の卵に、ある日唐突にぐさりと一本の刀が突き刺さりました。
するとどうでしょう。
何もかもが混ざり合った卵は二つに割れて天と地になりました。
どろどろした卵の中からは、沢山の神様達が生まれたのです。
刀がどこら来て、何のために世界を作ったのか。
それはまた別のお話なのでおいておきましょう。

神様達は、自由に色を変えられる天と、自分の達が歩ける大地を得た事に大層喜びました。
そして、卵からこぼれた残りをかき集め、この世のカタチを創り始めたのです。
ある神様は森を創りました。
ある神様は海を創りました。
ある神様は火を創り、またある神様は鋼を創りました。
そして、世界を自由に創ってきた神様達ですが、暫くするとそれにも飽きてしまいました。
たくさんたくさん、この世界に必要なモノを創ったのに、神様達にはそれは必要ないモノだったのです。
それもその筈、神様達は卵から生まれたのです。
卵の中身は、須らく神様達の一部だったのですから。
悩んだ神様達は、最後にこの世界を使うための生き物たちを創りだしました。
けれど、地上はたくさんの生き物で溢れかえっても、彼らは神様達に見向きもしません。
彼らは神様達の存在を知っていても、視る事は出来なかったからです。
なので、神様達は、最後の最後にヒトを創りました。
ヒトは神様を存在を知り、感謝の気持ちを示しました。
その様に、神様達はようやく自分達の行った事に満足しました。

いえ

もしかしたら、神様達も寂しかったのかもしれません。
自分達に振り向いてくれるモノは、この世のどこにもいなかったんですもの。

こうして世界は出来上がりました。
でも、楽しい時間はすぐに終わりが来てしまいます。
切欠は些細な事でした。
とある神様が言い出したことです。

「自分達はたくさんのヒトを創ったけれど、一体どの神の創ったヒトが一番強いのだろう?」

神様達は皆、一度に生まれたので序列というものはありませんでした。
なので、どの神様も 「自分に仕えるヒトが一番強いに決まっている」 と言い張り聞きません。
話し合いは平行線。
どの神様も譲らないので、結局最後はこう落ち着きました。

「実際に比べてみれば全ては解る」

こうして、神様達は人々に命じて一番強い勇者を選ばせ、互いに戦わせる事を始めたのです。
神様に選ばれた勇者達は、意気揚々と競い合い、自分達が一番強いのだと証明しようとしました。
でも、決着はなかなか尽きません。
神様達は、この世にある全てモノの数だけいましたし、ヒトの命には限りがありました。
全ての神様の勇者と戦うには時間が足りなかったのです。
戦いが終わる前に勇者が死んでしまった神様は、その都度新しい勇者を選ばせました。
そうして神様の代わりに、ヒトは争う事を何度も繰り返しました。

幾度も知れない勇者達の戦いでしたが、それも唐突に終わりを迎えました。
ある勇者が気づいてしまったのです。

「自分達は何の為に戦っているのか?」

そう

長い事神様の言うとおり、互いを憎み合っていたヒト達もついには神様の代わりに戦う事が嫌になったのです。

「あれは神に非ず。我らを憎ませ恨ませ、互いに殺し合わせて喜ぶ悪鬼羅刹の権化よ」

勇者は人々に向けて言い放ちました。
自分の都合で自分達に厄災を振りまく神様達に、ついに人々も堪忍袋の緒が切れました。
勿論、神様達もこれには大層お怒りになりました。
自分達が居なければ、生まれもしなった癖にと怒りも顕に、人々を懲らしめようとあらゆる天災、疫病など生々の苦しみを与えたのです。

ところがどっこい

何度も何度も神様の言いつけで戦い続けた人々は、とても強くなっていたのです。
神様の振りまく厄災など何するものぞ。
どんなに踏み散らかされても、何度も何度も立ち上がって神様に挑みました。
そして、最後には神様達を地面の下に押し込め、ついには全ての神様を世界の外に追い出してしまったのです。

§

さて、世界の外に放逐されてしまった神様達ですが、世界を取り戻そうと画策するのをやめませんでした。
自分達が創ったはずの世界に、我が物顔で居座るヒトを許すことなどできません。
神様達は、ヒトに対抗するため、ヒトを模してもっと強い僕を創りだしました。
けれど、神様達は何もわかっていませんでした。
ヒトを模してヒトを超える。
それはかつて自分達を追い出したモノと同じモノを創っているという事に。
案の定、創られたモノ達は、自分達こそあの美しい世界に相応しいと言い出しました。
神様達は叱り、宥め、脅して彼らを従えようとしましたが、勿論それを聞く彼らではありません。
やがて、彼らは神様達を滅ぼして、ヒトの世へと攻め入りました。

けれどもここでも大誤算。

卵から生まれたヒトは世界に住める体を持っていましたが、世界の外で創られた彼らはこの世に顕れる事が出来なかったのです。
困った彼らは、様々な生き物やヒトに憑りつくことで、この世を手にしようとし始めました。
けれどヒトも負けてはいません。
なにせかつては神様を追い出したくらいです。
攻め入る彼らを 禍津日神 と呼んで、これと戦い始めました。
一人一人は確かに 禍津日神 よりヒトは劣っているかもしれません。
けれど神様から別れたヒトの中には、神様の力を使えるヒトもいたのです。

§

折角神様の争いから逃れたはずなのに

それでも人は争う事をやめませんでした

何が楽しくて生きているのだろう

狭量で薄情で身勝手な生き物

沢山のモノを与えられたはずの者達が

どうして恩をあだで返したのだろう

遠く遠く空の上

地上を見渡す星の上で

彼女はそれを知りたくて

自らの脚で立ち上がることを決めたのです

かつての神様が忘れてしまった大切なもの

それを探しにいきました

それは遠い日のおとぎ話

忘れ物を探しに

歩き出したお姫様の物語です


あらすじ


光あるところに影がある。
諸行無常、盛者必衰の人の世に、闇に蠢く怪異あり。
山を開き、海を渡り、地を馴らす人の行く手に堕ちる闇。
華やかなる都の灯りの陰に。
神山霊山秘境の奥に。
清らかなる河川、湖水のその底に。
人ある所に禍あり。
栄枯盛衰の嘆きの落とし子、禍の神の暗躍あり。

だがしかし

闇あると所に光あり。
闇夜が人を惑わすならば、闇夜を切り裂く光とならん。
天に輝く月の如く、夜闇を照らす導となろう。
月夜の輝き受けて奔る。
禍を討ち取る英傑あり。

豪華絢爛!純情可憐!快刀乱麻!

月華の乙女、いざ参る!!