邪竜百年戦争オルレアン
落ち着く場所というのは、うっそうと茂る森の中だった。
ジャンヌ曰く、森の中はワイバーンが比較的襲ってこないから安全だということらしい。
ジャンヌ曰く、森の中はワイバーンが比較的襲ってこないから安全だということらしい。
「あの、街の中とかじゃダメだったんですか?」
マリアの素朴な質問に、ジャンヌは少し悲しい表情をする。
それを察してか、ジークが代弁した。
それを察してか、ジークが代弁した。
「ジャンヌ・ダルクは、迂闊に人前には出せない。何故なら、彼女はすでに火刑に処さされた後だからだ」
「あ……」
「あ……」
魔女裁判という単語がすぐに浮かんだ。
確かにジャンヌは、フランス軍を勝利に導いたが、その最後が悲惨なものであったことを思い出したのだ。
確かにジャンヌは、フランス軍を勝利に導いたが、その最後が悲惨なものであったことを思い出したのだ。
「その、ごめんなさい」
「いいのです。私は私の信じることを成し遂げただけのことですから。ですが、こうしてサーヴァントとして現界したことには何か理由があると思います」
「その理由を突きとめることで、私達の目的も達成できそうですね、先輩」
「う、うん。それで何か心当たりとかあるんですか?」
「いいのです。私は私の信じることを成し遂げただけのことですから。ですが、こうしてサーヴァントとして現界したことには何か理由があると思います」
「その理由を突きとめることで、私達の目的も達成できそうですね、先輩」
「う、うん。それで何か心当たりとかあるんですか?」
マリアの問いかけにジークが口を開く。
「先程も見た通りだが、この時代にはドラゴンが出没している。その元に答えがあるだろう。それに街の人々はジャンヌを「竜の魔女」と言っていた。恐らくはジャンヌと似た人物がこの事態の元凶だと考えている」
竜殺しの異名を持つジークの推測は、一応は納得できるものだった。
「ジャンヌさんに似た人ですか…。心当たりはあります?」
「いいえ、私にもよくわかりません」
「いいえ、私にもよくわかりません」
ジャンヌは頭を振った。それを見て、マリアはまた難しい顔をする。
「とにかくまずはドラゴン達の討伐をするべきだ。……恐らくこれらを取り纏めている大物がいる予感がする」
「それは竜殺しの勘ですか?」
「あぁ、そのようなものだ」
「それは竜殺しの勘ですか?」
「あぁ、そのようなものだ」
茶目っけあるマリアの疑問に、ジーク・フリードは小さく笑った。