創作発表板 ロボット物SS総合スレ まとめ@wiki

Recorder

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ParaBellum

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だれでも歓迎! 編集
 むかしむかしあるところに、黒い髪をしたロボットの女の子がいました。女の子はいつもひとり、丘の上の木の下で笛を吹いて過ごしていました。

 雨の日も、風の日も、雪の日も、毎日毎日ひとりで笛を吹いて過ごしていました。

 そんな女の子に、ある日友達ができました。

 その友達は白くてふわふわしていて、何故か手にはタンバリンを持っていました。

 女の子が笛を吹くと、白い友達がリズムに乗せてタンバリンを叩きます。

 女の子と友達は、いつまでもいつまでもふたりだけの演奏会を続けました。

 しかし、そんな日もいつか終わりを告げます。生き物はいつか死んでしまうのです。

 ですがロボットの女の子はそれを知りません。女の子は友達が起きるのをずっと待っていました。ずっとずっと、待っていました。だけど友達は起きません。

 ある時通り掛かった旅人が、女の子に友達はもう起きない事を教えました。女の子はまたひとりになってしまったのです。

 ですが旅人はこうも言いました。

 君が彼の事を忘れない限り、彼は君の中で生き続けるんだよ。

 友達のお墓を作った後、女の子は笛を口にくわえて、優しく息を吹きました。

 小鳥の囀りのようなその音色は、二人の思い出を乗せて、いつまでもいつまでも響き渡っていました。


 おしまい。


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