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出逢・伍」(2011/07/09 (土) 23:59:09) の最新版変更点

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<p>あれから数年が立ち…<br /><br /> 私は魔界で元の地位へ戻っていた…<br /><br /> そして閻魔大王の謁見で彼女に偶然再会したのだ…<br /><br /><br /> ****<br /><br /> 彼女は閻魔大王の傍で側近として仕えており…<br /><br /> そして彼女は無理やり魔に転化させられたと耳にした…<br /><br /> 魔になってから僅かだというのに…<br /><br /> 彼女から溢れ出る魔の気配は私が惹かれる程に強かった…<br /><br /> それだけの魅力を放っていたのだ…<br /><br /> そして私は謁見が終わった後…<br /><br /> 居ても経っても居られず彼女の後を追った…<br /><br /> 彼岸花の咲き乱れる閻魔大王の宮殿の庭園に…<br /><br /> 黒い和装姿で彼女は立っていた…<br /><br /><br /> =========<br /><br /> 「貴方は…?」<br /> 『私は7代魔公の一人…アスモデウス…貴方は?』<br /> 「この度、閻魔様の直属の側近として仕える事となりました…藤岡皐月と申します…」<br /> 『失礼ですが…昔…黒い犬を飼っていませんでしたか?』<br /> 「御免なさい……まだ記憶が曖昧で覚えていないんです…」<br /><br /><br /> 以前、死者が魔に転化した際…<br /><br /> 生前の記憶の一部を失うと聞いてはいた…<br /><br /> 生前の記憶全てを覚えている事自体が稀と呼ばれている程…<br /><br /> 恐らく私との記憶は抜け落ち消えていたのだろう…<br /><br /> だが、私は諦められなかった…<br /><br /> そして彼女と過ごした日々の断片を彼女に語った…<br /><br /><br /> 『ワイズと言う名の黒い犬…銀の腕輪を付けた…覚えていませんか?』<br /> 「ワイズ……確か…何処かで?」<br /> 『雨の中で傷つき…そして一人の少女に救われました…』<br /> 「私……そうだ…誰かと一緒に……」<br /><br /><br /> 断片を話すと彼女は必死に思い出そうと混乱し…<br /><br /> そして頭を両手で抑えてそのまま彼岸花の花園に倒れ込んだ…<br /><br /> 私は彼女を抱き上げ…<br /><br /> そのまま私の居城へと連れ去った…<br /><br /><br /> =続=</p>

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