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REVELLION 第一章 後篇

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匿名ユーザー

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「あの、恥ずかしいのですけど……」
 今にも消え入りそうな声でぼそぼそと囁くシホ。ゼノスは聞えないフリをしておんぶしているシホを抱え治した。
「きゃ」
 突然の浮遊感にシホが悲鳴をあげるとゼノスがくすりと笑った。
「うぅ~」
 後ろで項垂れているのは分かるが、それでもゼノスは降ろそうとはしなかった。
「あんな事があったんだ。今日は俺の言うことを聞いて大人しくしていろ」
「わ、私は子供じゃないです!だからその……」
「安心しろ、そんな事は充分に理解してるから」
 背中に押しかかるモノが立派だからな……小さい声で続けたが、耳に入ってしまったのかシホが後ろで変な声を出した。
 第三者が見れば仲の良いカップルに見えただろう、それほど穏やかで癒される光景。
 そんな幸福もとうとう終わる時が来た。
 一発のミサイルが天空から飛来しすぐ横にある町に直撃した。
 煙が巻きあがり、炎が津波のように吹き荒れた。そして頭上をかすめる人影。
 否、人影にしては大きすぎる……それは紛れもなく戦闘用量産AF・ゴブリンだ。
 茶色のメインカラーが特徴で実弾式のマシンガンと発熱式のトマホーク、両肩にミサイルポッド、左足にショートナイフ。AFの赤ではオーソドックスで世界中に配備されている。
 背中に装備されたエア・スラスターから青白い火を噴きだしながら、ミサイルによって火の海と化した街に向かっていく。
「とうとう、来たか……」
ゴブリンはエア・スラスターを切り離すとそのまま町に着地した。
すぐに響き渡る悲鳴と破裂音。鉄の香りが離れたこの場所までしてシホが顔を顰めた。
「嘘……」
 シホの言葉と同時にもう一機の機影が横切る。上空から無差別にミサイルを降り下ろし、その一発が二人の近く落ちた。
 ミサイルの先端が地面に突き刺さると妙な音を立てミサイルが真っ二つに割れた。
 刹那、光に包まれる。そしてジューと人の肌の焼ける嫌な音がした。
「ゼノス!」
 自分に覆いかぶさるゼノスの名を嗚咽混じりで叫ぶが帰ってくるのは悲痛な叫びだけだった。
 しばらくするとゼノスがシホの上にのしかかってくる。シホはゼノスを受け止めると必死でゼノスの名を呼んだ。
「ゼノス、ゼノス、ゼノス!」
 返事がない。
「ま、待っててください!すぐにお医者様を呼んできます」
 その場にゼノスを横にして起き上がるがシホの前に広がっているのは火の海だった。
 廃墟のようになってしまったビル。無造作に転がるかつての人間の一部だったもの。
 地獄、そう現すのが一番合っているのかもしれない。無意識に後ずさるが、振り返ると背中を焼かれ苦しむゼノスの姿があった。
(この火傷は私を護るために……)
 服は焼け、その肌は紅に染まり所々黒く焦げている。
(心を保て、しがみ付いて、絡み付け……助けるんだ、私が……彼を!)
 一歩を踏み出す、けれども絶望はその背中を見逃さず追い縋る。
 ホバーの音と共にゴブリン二機が瞬時に二人を囲んだ。
〈民間人を発見。直ちに射殺する〉
 スピーカーから声がしてゴブリンが銃口をゼノスに向けた。
「やめて!」
 慌てて駆け寄ろうとするが無情にもその場に銃声が響いた。
(護れない。私では……ゼノスを……)
 不器用で、ぶっきらぼうで……でも誰よりも優しかった。
 記憶がないというのもゼノスが傍に居てくれたから怖くなかった。
 その横顔にいつも魅せられていた。
 なのに、今のシホには理不尽な暴力に抗う力などない。このままゼノスが殺されるのを見ていることしかできない。
(そんなの、嫌だ!)
 もし神がいるのなら命を捧げても構わない、ゼノスを助けてください。

【ミツケタ】
 頭に声が響いた。耳から入って来た音ではない。頭の中に直接響く声。
 瞬間、辺りが白に染まり時間が止まる。その白の空間の中でシホは一人ぽつんと佇んでいた。
「ここは……」
【神子よ、貴女の望みをお聞きしたい】
「あ……」
 頭上からゆらゆらと舞い落ちた白い羽根を手に取る。刹那、無数の白い羽根が舞い上がる。
 その羽根に釣られてシホが頭上を見上げるとそこには。
「天使……」
 四枚の翼を広げ、まるで女性のようなフォルムのAFが降臨した。
「違うこれは……OAF(オリジナル・アーマード・フレーム)」
 顔の部分はバルムへルムのような形で、その隙間から青白い瞳が覗いている。人間の女性を思わせる線の細いフォルムを包むのはブリガンダインのような外装。腰に下げられた光の剣。四枚の翼が羽ばたく度に舞い上がる羽根。
 AFには真似出来ない神々しさ、その姿は正にOAF(オリジナル・アーマード・フレーム)そのものだった。
「貴方は一体……」
【ワタシは貴方を護るための存在。故にワタシは望みます。再度の契約を……】
「契約……」
【さすれば、ワタシは貴女の剣となりましょう】
「契約すれば……ゼノスを助けてくれますか!」
 今のシホにはすがることしか出来ない。
【神子の御意のままに】
「なら契約です……私にゼノスを護る力を貸してください!」

 AFゴブリンのパイロットのアレフは赴いた戦場で信じられないモノを目の当たりにしていた。
 先ほど自分の乗機が放った銃弾が突如地面から突き出た翼のようなモノに阻まれ、消滅してしまった。
 アレフが四角形のコントロールユニットを握りしめ、ゴブリンにマシンガンを乱射させるが、銃弾が翼に当たるたびに弾かれ、消滅していく。
〈落ち着け!こうなれば接近戦だ!〉
 近くに控えていた上官の声に我に返ると、アレフは小さく頷いてコントロールユニットを握りしめた。
 ゴブリンを前進させ、装備されているトマホークの届く範囲まで来ると機体を急停止させた。
「喰らえ!」
 抜刀術の要領で腰に下げられたトマホークを抜いた勢いで翼に叩きつける。
 バリリ、嫌な音と共にトマホークの中央に亀裂が走り再度トマホークを翼に叩きつけると遂に砕けてしまった。
〈埒があかない、フレイムの使用を許可する、設置し直ちに退却だ!〉
「了解」
 アレフのゴブリンが屈んだ時だった。今まで動くことのなかった翼が急にうごめき始めた。
 そして中から現れたのは四枚の翼を広げた天使を思わせるAF。
「違う。これはOAF……か?」
 アレフが呟くと天使が舞い上がり、月を背にし、その光の剣を鞘から抜いた。
 露わになった刀身は淡く発光し、形容するとすれば闇を払うもの……。
「エクスカリバー!〉
 アレフは思わず叫んでいた。四枚の翼と両刃でない光る剣を持つ天使、おとぎ話で見た伝説のOAF。
 その伝説を前にしてアレフは無力な存在だった。
 瞬間、四枚の翼がエクスカリバーを覆うように包みこんで羽根を舞い散らしながら降下を始めた。
〈撃て、撃て!〉
「りょ、了解!」
 二機同時に空中に向け発砲するが、その翼を犯すことは出来ない。弾丸は翼にめり込みはするがすぐにはじき出され地上に落ちていく。
 そして翼が開かれる。翼の隙間から見えるエクスカリバーが光の剣を構えるのを確認しアレフも動いた。
 マシンガンを捨てトマホークを構える、ホバーを切って両足を地面に固定し、上空から飛来するエクスカリバーに備える。
「来る!」
 ゴブリンがトマホークを地面に叩きつけるようにして下段に構える。エクスカリバーが間合いに侵入するかしないかの瀬戸際で力任せに振り上げた。
 交差の時に手ごたえを感じアレフはニヤリと笑むが、その表情が蒼白に変わるのにそう時間は掛からなかった。
 純白の翼の一枚がゴブリンのトマホークを軽々と弾くと棒きれのようにトマホークが宙に飛んだ。
 無防備なゴブリンの頭部を光の剣が貫いた。刺された個所から光が漏れて幾重にも光の線を作り出す。
 爆発はない、崩れるゴブリンをエクスカリバーは優しく抱きとめると、その場に横たえた。

「く……」
 左目に激痛が走り、ゼノスが呻くと今度は背中からも痛みが走った。
「……何時まで寝てるの?」
 その傍らに小さな少女がしゃがみながらゼノスの顔を覗き込んでいる。
「これでも重症なのだけど……」
「……この程度の怪我と火傷なら数日で治る」
 背中の傷をまじまじと見つめながら少女は呟いて、しゃがんで土でも付いたのかパンパンとスカートを叩くとおもむろに立ち上がった。
 人形。少女を形容する言葉で一番適切なのはそれだろう。
 無表情、無感情、けれども何所か儚い印象を受けるのは森林を思わせる自然的な雰囲気と、綺麗に整えられた顔によるものだろうか。肩くらいまでに揃えられた綺麗な黒髪が熱風に揺られている。
 身長も145㎝程度でゼノスよりも頭一つ分小さく、その幼そうな容姿とは裏腹に切れ長の目に深い堀の顔立ち、何処かの芸術家が作り上げた人に似せた造形品と言っても疑われないほど少女の〈美〉は完成されたものだ。
「リム、頼みがある……」
「……ん」
 リムと呼ばれた少女は頼みごとの内容を聞くこともなく頷くと、半分だけの仮面をゼノスに渡した。
「エクスカリバー……」
 純白の翼を盾とし、光の剣という力を行使する天の使いを思わせるOAF。
「……」

 その頃、シホはエクスカリバーの中で四苦八苦していた。基本操作はAFと同じなので本で読んだ上での知識で事足りる。
 唯武装については光の剣のみしか把握できていない。
翼については四枚が個々の意識を持っているかのようにシホの意思とは関係なく動いているので自分で動かす事が出来ない。
 となるとシホに残された手段は突進し、光の剣で貫くことしかない。
 最初はその手段でどうにかなっていたが、増援を呼ばれ囲んでの攻撃に移行され、直線に移動し貫くという手段を取りにくくなってしまった。
 四枚の翼が四方から飛んでくる敵の攻撃から護ってくれているが、それもいつまで持つか分からない。
「あ……」
 突如、目に飛び込んで来た光景がシホの思考を停止させた。
〈あ~、あ~、聞えるかな?純白の天使さん。ここに見えるのは何かな~?〉
 蒼の塗装がされたAF、量産型のゴブリンではない。士官専用機ケルベロス。
 そのケルベロスから大音量で流れる声。身体を縛られ身動きの取れない状態でその手に乗せられる民間人の女性。
〈これ以上抵抗すると・・・あ〉
 わざとらしく言ってケルベロスを揺らす、手に乗せられた女性が地面に落ちていく。
「やめて!」
 音声スピーカーの音量をMAXまで上げて叫んだ。
いくら叫んでも時間は止まりはしない。
 首を何度も振りながら懇願するようにこちらを見て女性は炎の支配する町の中に消えて行った。
〈しまった、落としちゃったよ……まぁいいか、変わりはいくらでもいるしね〉
 おどけた口調、まるで虫を殺すような軽い気持ちで人を殺す。
 シホの短い記憶の中で出逢った人たちは、それぞれ違う価値観を持ち時には喧嘩もしたけれど、皆暖かい良い人達だった。
 今まで出逢った人物とは違う異質な存在。それはシホにとって残虐で残忍で……悲しかった。
〈とんだ収穫だよ、中立なんてくだらないこと言ってる国に少しお仕置きしに来ただけなのに、偶然にも奪われた遺産を見つけることが出来るなんてね〉
 言葉が通じない、シホとケルベロスのパイロットとでは見ているものが違いすぎる。
〈投降すれば、これから殺す人数を1人程度は減らしてやってもいいよ?〉
「どうして、こんな……惨いことを」
〈惨い?ゴミ虫一匹死んだところで何を言っているのかな?キミは……〉
 心底憐れむような表現、いや実際にそう思っているのだろう。
 虫一匹死んだことに悲しむなんてバカな人間だと。
〈どうやらキミは世間知らずのようだから、賢くて強い僕が教えてあげよう。強い者が正義で弱い者が悪なんだよ、戦争もそうだ。敗北した国は衰退し、男は労働の道具として、女は愛玩道具として、み~んな僕たち有能な勝者の糧になるんだ〉
 ゼノスの言葉を思い出す。
【影で弱者が泣き、外道が嗤う】
〈安心したまえ、この国も時期に敗者として僕たちの糧になる運命だから〉
「私は……」
 何が護りたいだ。力を手にしても自分自身にそれを扱う力がない。

「見事な演説御苦労……」
 おかげで準備が整った。
 この手の人間は自己顕示欲が強い、そして語っている自分に酔うタイプだというのも言葉の端々から垣間見えた。良い時間稼ぎをしてくれた。
「リム。民間人の避難は済んだか?」
【……ん。さっきケルベロスから落とされた人も、衝撃緩和装置で助けた。問題ない】
「了解。ありがとう……リム」
【……ん】
 頭の中に直接響く声に返事をしてやると嬉しいという感情を少し乗せた声が返ってきた。
「……」
 顔半分を仮面で隠した姿が月明かりに照らされ露わになる。
 仮面は下部分に左斜めに切り込みが入っていて地の口元を覗かせているが、瞳付近を覆う個所は顔の形に合わせられ厚くされており、赤く光る瞳を中心に幾重にも青白い筋が通っている。
 おそらくこの仮面は左の瞳を隠す為のものだろう。
「さあ、見せてもらおうか……貴様が強者か、外道なのか!」
 四角いコントロールユニットを握り締めると、球体状のコックピット内の壁一面に外の映像が表示される。
「行こう、リベリオン!」

〈な、なんだ!〉
 町を焼く炎の揺らめきを切り裂いて黒い機影がケルベロスに突進する。
慌ててケルベロスがマシンガンを構えるが、その間に懐に飛び込まれていた。
〈漆黒の死神……〉
 突如飛び込んで来た機体は細いフォルムだが、エクスカリバーに比べ突起が多くその手には身の丈を超える漆黒の鎌が握られている。
 現すなら鎧を着た死神、だろうか。
〈リベリオン!〉
 ケルベロスが左手の指先全てをリベリオンに向けると指先からレーザーが噴出した。五本の閃光がリベリオンを捉える前にケルベロスの左腕が切り落とされた。
〈ちぃ!ムカツクなキミは!〉
 苦々しく吐き捨てケルベロスが後退する。
「聞きたいことがある……お前は俺を探していたのではないのか?」
〈本来は違ったけど、とんだ収穫だよ……国主殺しと遺産の両方を見つけることが出来るなんてね!〉
「なぜ、民間人を巻き込んだ?」
〈余興だよ。狩りの前のほんの戯れ、まあ混乱しているようだし戦略的には成功みたいだけどね〉
「戦略?笑わせるな。お前のそれはただの性癖だろ?」
〈侵害だよ!国主殺しの分際で、僕を侮辱して!殺す、ころ~す!〉
 宣言すると背後に控えたゴブリンが援護射撃を開始するが、リベリオンが鎌を横薙ぎに払うとその衝撃波で弾丸は吹き飛びケルベロスも尻持ちをついた。
「残念だが、お前の戦略は失敗だよ」
 リベリオンが上昇していく。
「この国の防衛部隊がなぜ、今まで動かなかったと思う?」
〈それは僕の奇襲が成功して、対応が遅れただけじゃ〉
「民間人の救助を優先したまでだ。周りを見てみろ、人っ子一人いないだろ?」
 確かに、さきほどまで泣き叫んでいた民間人が何所にもいない。
「……ようやく気付いたか?自分の置かれた状況に」
 リベリオンの後ろから垂れる尻尾がゆらゆらと振り子のように揺れている。
 犬が尻尾を振っている時のような愛嬌などありはしない。感じるのは迫るような圧迫感。
 ケルベロスのパイロットにはそれが振り子時計のように思えた。時間を刻んでいるのだ。殲滅までの時間を―――。
「お前は強者なのだろ?なら打破して見せろ、この絶望を」
 リベリオンの背後から無数の流れ星が飛んでくる。背後に控えたオオサカの護衛部隊による集中砲火、それが流れ星の正体だ。リベリオンの下を潜って吹き荒れるミサイルの嵐がケルベロスやゴブリンを襲った。
〈嫌だ!死ぬのは嫌だ!〉
 次々に破壊されていくゴブリンを目の当たりにしてケルベロスは無様に逃げ惑う。
「魂に刻め、外道。目の前にいるのが貴様の死神だ!」
 上空から執行の鎌が振り下ろされ、ケルベロスが真っ二つに裂け爆散した。

「あ、あ……」
 シホは呆然と、目の前に広がる光景を眺めていた。
「命が消える」
 これが、殺し合い。怖いという感情と悲しいという感情、混ざり合った激情がシホを支配する。
〈安心しろ。先ほどケルベロスから落ちた民間人はこちらで保護している〉
 シホから見て左側の壁に小さな枠が現れ、その中に人影が映し出される。顔半分を仮面で覆い、もう半分は夜の闇に消え確認出来ないが、仮面の下部分に切れ目が入っていてそこから覗く肌を見るに年頃はシホと同じくらいだろう。
「どうして……」
〈流れ弾でも飛んできたか?そちらには行かないように奴らを誘導してから撃たせたんだが〉
「違います!私が言いたいのは!」
〈どうやら君は護るということをはき違えているようだな〉
 シホの言葉を遮り、仮面の男は冷淡に続けた。
〈戦争(殺し合い)で何かを護るためには、敵を殺すしかない〉
「でも、敵だからとはいえ、殺すなんて……」
〈今、奴を殺さなければまた君を殺しに来る〉
 それが戦いだ。言って漆黒の死神はその場から離脱していった。
 残されたシホは何も応えることが出来ない自分の無知と無力を前に呆然とするしかない。
「ゼノスを助けなくちゃ!」
 今のシホに残されたのはゼノスを助けたいという思いだけ、ゼノスの居た場所を確認するがそこにゼノスの姿はなかった。






「国主代行アッシュ様と次期国主ナツ様を殺害した。ゼノスの所在の手がかりがつかめた?」
 色々な装飾品で彩られた部屋の中心で着飾った男がやや興奮気味に問う。
「ええ、ある情報筋から……可能性はあるかと」
 その問いに黒のコートにフードを目深に被った男が頷き応えると着飾った男が口元を歪めた。
「ようやくか逢えるな、ゼノス!」



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