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竜育2

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匿名ユーザー

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『あ、ああ……そうだよ。パパは鬼畜で変態だから、こうしたいんだよっ!』

俺は抗議を飲み込むと、上半身を起こし射精の衝動に耐えながらゆっくりとペニスを突き
上げた。コリッとした子宮口に亀頭が食い込み、秘肉がわななく。

(あううう! お、奥までいじめられてる……)

『そ、そうだ、パパは、泣いて喜ぶペトラを見るのが好きなんだ。ちゃんとイクまで許さ
ないからな。そらっ!』

全く不覚にも程がある。また肝心なトコロで気を使われてしまったらしい。詫びの気持も
込めて俺は精一杯彼女を責め立てることにした。

『初めてだっていうのに、ますますエッチな顔になってきたなぁ? パパは嬉しいよ』

(ハァハァ、はぁん。パパの……変態ぃイイッ、いいよお)

グチュグチュ。チュブチュブチュ。

繋ぎ目から漏れる淫猥な液音が大きくなる。ペニスを包み込む肉筒もだいぶ動きが柔らか
くなってきた様だ。俺はペトラの体の向きを変えて四つんばいにさせ、体を完全に起こす
と後背位に切り替えた。ゆっくりと、だが大きめのストロークで注送を繰り返す。

『さあ、ここから容赦なくイクからな。メスらしく一生懸命ヨガるんだぞ』

(はウッ、鬼畜なパパにペトラのはじめてが……ずんずんって犯されてるよぉ)

彼女が首をのけぞらせ卑猥な叫びを放つ。その苦悶に似た快感の表情が、俺の嗜虐心を一
層煽りたてた。犯す。最愛の、娘を犯している。犯したい。もっともっと。

『ハァハァ……まだまだぁ。もっと一杯イアッ、一杯かき回してあげるからな。クッ!』

グチュッ、グチュッ、グチュッ。

もはや演出も不要な程に俺達は高まり、オスとメスへと純化していく。

グチュ!グチュ!グチュ!グチュ!

遠慮の無い欲棒のピストンを叩き込むと、受け止める肉腔が離すまいと喰らい付く。こら
えて引き抜くせめぎ合いがエネルギーとしてペニスに充填、臨界へと上り詰めていく。ま
だ早い、もう少し……とこらえるが、我慢できない!

『はぁッ、はっはっはっ、ハァアッ!』

(グアオッ、アオッ、ガアオオッ)

出したい注ぎ込みたい種付けしたい孕ませたいっ!オスの淫らな本能の叫びが脳内に木霊
して思考をかき消していく。
そして意識が吹き飛ぶ予兆。その前に必死に彼女を求める。

『ペ、ぺトラぁあああ!あ、あー。ああ!』

(グアアッ! パ、ぱぱ! パパアアァ!)

ドグッ!ドグドクドクッ!

イクのを告げる余裕すら無く、ただ互いの肉が完全に一つになったと感じた刹那、意識が
飛んでしまった。
気が付くと絶頂の余韻をトクトクトクとペトラに注ぎ込みながら、腰を振っている俺。
力を込めて最後の一滴まで搾り出し、動きを止める。

『はぁはぁはぁ……よかった……よかった、かな?』

(うん。パパぁ……スゴかっ、た。)

『そ、うか? 鍛えた甲斐が、あったな』

(ペトラの、おかげだねっ……)

『あ? そうか? あははは、は恥ずかしい……』

もったいぶった割りに自分本位にヤッてはイッてしまった気がして申し訳なかったが、日
頃の訓練―フェラチオ三昧の日々のおかげでなんとかもったという事か。

ジュボッ……。

やや萎えたペニスをペトラの性器から引き抜くと、情欲のブレンドがゴボゴボと音を立て
て噴出、床へと流れ落ちていく。その中に血は混じっていない事に俺はホッとした。
微妙に残念であったりもするが、なかった事にしておこう。
とりあえずこれで史上最大の初体験はミッションコンプリートだ。
俺は脱力感に耐えつつティッシュの箱に手を伸ばし、後片付けに取り掛かる……。

(まってよ、パパ)

『え? あ……またなのねそうなのですね神様!』

毎度お馴染み、お代わりタイムでございます。しかし、一回でこの消耗の凄まじさ。生命
保険に加入しといた方がよかった気がしてきました。適用外だとは思いますが。

『いや、スマン。今回は勘弁してくれ、あ、明日も仕事なんだし』

(えー。だってまだペトラ大人になってないよー)

『いや、ほら今も若干腰ぬけてるしさ、本当にマズイんだよ』

冗談でなく歩けなくなってしまうかも。その理由が凸凹Xなんて他人に言えない。とても
言えない。そして何故か壁際に逃げる俺と迫るペトラの構図になっていたりするんですが、
よい子の皆さんはこの先もうおわかりですね?

(安心してっ、今度はペトラがパパを責めてあげるから。パパはまぐろでいいんだよ♪)

ガバッ!グチュグチッ、グジュボッ……!

『また変な言葉をっあっあー!、やめっ、やめやめてぇええ……イイ』

またもや強引に咥え込まれてしまいました俺。体は正直で、いや脳の意志に反して一部反
乱、その勢、精力をムクムクと膨張拡大させている模様です。ムスコよ、オマエは俺を殺
す気ですか?

(次はこっちだよー。力抜いてね?)

そして彼女の濡れた尻尾が肛門をまさぐり。

ズブ……ズブブブッ!

『お。どこでこんな事を知り、尻はやめぇえなさ』

(えねまぐらー♪)

グリュグリュグリュ。

『そこはデリケート、だ、から、せめてローションをっ……ぁ』

ドピュッ!トクトクトク……。

(はぁん! お尻のナカいじったらホントにイッちゃった。パパところてんー。)

『アアッ、また!、駄目で、出る……』

この分だと朝まで絞り取られそうだ。いやそれまでに司令部は陥落していると思われます。
わかっていても身を委ねるしかない己の非力さと、なんかもう楽しんじゃえとか考え始め
てる自分が情け無いック、イくッ! これでイイのだ。イイ事にして欲しい、イくゥッ!

ドビュッ!ビュビュッ! ビュクビュクビュク……。


……翌朝、俺が会社をズル休みしたのは、多分許されると、思う。

あの激しすぎる初体験から数ヶ月。俺とペトラは毎日濃厚なセックスを繰り広げていた。
拒否しても貪られるのだからと下半身毎開き直ってしまい、だんだん激しくなって来てい
る気がする。
高ぶっている時は狂っているとしか思えないケダモノっぷりだ。このままナニかに変身で
きそうな予感さえしてしまう。

そして今日も。

グチュ! グチュッ! ジュグチュッ……グチュ!

洗面台の前で後背位での、激しい交尾。

『アウッ…くっあッ…ふぅっ、フーッ』

鏡に映るは狂気と欲望に血走った瞳。凶暴な喘ぎを吐き出す牙を剥いた口腔。
快感にのたうつメスの尻に指を食い込ませ、ペニスを打ち込み掻き回す一匹のオス。それ
が俺だった。

(パパ、イイよぉ! イイ、イグァッ! グアオオーッ)

俺に蹂躙されるメス……ペトラが喜びの咆哮をあげる。もっとだ。もっと聞かせてほしい。
暗くドロドロとした性、征服の喜びを貪る度、股間に熱が熱く濃く、溜まっていく。

『はぁはぁっ! こんなに犯されて喜ぶ、なんて。ペトラはイヤラシい、肉……メスだ』

(グアゥウウウウ。違うのパパぁ! チがうのぉ!)

『い、ク、ぞ! 中にぶちまけて、どろどろにしてやるから、なぁあああああ!』

ドググッ! グリリュ! ドビュルルル!

(グァガァッ……!パ、ぱ……!)

射精しながら亀頭でペトラの子宮口をめちゃくちゃに抉り、押し潰すつもりで腰を送り込
む。苦痛か快楽どちらかわからないが、声も出せずに悶絶する彼女の姿に愉悦を感じる。
ペニスの奥がひくつき意識に炸裂する絶頂。視界が白い光に包まれ、てイく。

『はぁあ……ハァ、あはぁ、ふぅ』

快感でどこかおかしくなったのか、放出が終わった後も視界がぼんやりと光で霞んでいる。
脱力した体を倒すようにペニスを引き抜くが、絶頂にギチギチに締まった秘肉を掻き出
す結果になってしまい、グァアアッ! とペトラが悲鳴を上げた。

『あ! ごめんよ。大丈夫かい』

崩れ落ちる体を抱き止めると、彼女は満ち足りた表情で微笑んだ。

(い、今までで一番、激しかったけど。よかったぁ……)

『そうか……よかった』

フワリ。

ひらひらと舞い散る光の、羽毛。羽毛? 俺はようやく自身を包む光の帳の正体に気が付
いた。錯覚では無く……それはペトラから生えた……翼だった。

『今、ので生えたの、か?』

実体のあるような無いような。淡い輝きと心地よい手触りを備えたそれは大きく羽ばたく
と彼女の背筋に吸い込まれる。

(うんっ! パパからもらった力でずぅっと育ってたんだよ。でねでね……ペトラはこれ
で大人になりました。ほめてほめてー。拍手ぅ)

『そりゃよかったってじゃあ、まさか"大人の部分"って……ぁ』

何となくパズルのピースが繋がった様な気がした。と同時にトンデモナイ勘違いをしてい
た事に恥ずかしくなる。しかしナニする前に大人の部分って言ったら、全人類の半数はア
ソコがファイナルアンサーだと思いますが?

(ブーッ。外れーっ。ふふっ……パパってば今までナニを考えてたのかな~えっち♪)

『し、仕方ないだろう! 全く母仔揃って』

俺はそこで言葉に詰まった。ペトラの母竜の言葉を思い出したからだ。大人になったら俺
の……が叶うとか何とか言ってたが。結局何だったのだろう?

(んとね。パパ。時間が余り無いから、よく聞いてね)

いつに無く真剣な彼女の思念に俺は我に返る。

(これからママの所に帰らなくちゃならないの。パパも一緒に行くんだよ)

緊張に不安を隠せないのか、ペトラがより強いハグを求めてくる。その力に耐え切れず俺は
押し倒されてしまった。

『ママって、あ、あの夢の世界か』

忘れもしない数ヶ月前。俺は夢の中で黒竜と出会い……アレでナニないきさつから仔竜-
ペトラを託されたのだ。

(ペトラもよくわかんないんだけど……ママが大事な話があるって)

大事な話か……忘れてたけどこちらも積もる話というか恨みというか、いろいろ聞きたい
事があったりするのは確かだ。でもどうやって行くと言うのだろうか。

(翼があれば、夢とココの境界を飛び越えられるの。でもね……パパは一応人間だから眠
ってないと危ないんだって)

『俺に寝ろっていうのか? ってそう簡単に眠れるワケが無いだろうに』

そこでペトラが俺の体をさらに強く抱きしめる。あら不思議、なんとなぁく臀部が緊張し
ました。彼女の表情を伺うと危険な欲情が漂い始めていたり。そして肛門に尻尾の先がほ
じほじとほぐしはじめうぁやめてそれだけわ。

(えねまぐらー♪)

『ぎゃあやっぱりひいいぃ、イイッ! やめなさいやめて、出るぅ』

消耗しきった所をいつに無く激しく肛門の奥を責められて、俺は快感に悶絶、程無くノック
ダウンした。白い失墜感が俺を飲み込んで、いく……。

……。

………。

……まどろみの中、声が聞こえる。

(起きろ、起きるのじゃ)

うるさい。明日は会社休みなんだから、もう少し寝かせてくれたって。

(うぬぬぬ! あいかわらずのバカものが)

あ、なんか言われてます。またまたとっても覚えのあるシチュエーションですが、思い出
すのがめんどくさいので明日にしよう。うん。

(パパ。起きて起きて)

ずちゅっ。ぐりゅぐりゅ……ピュピュッ!

『ぁ。またうぎゃイイイ!』

肛門を犯される快楽で一気に目が覚めると、そこはペトラを託された夢の世界―竜の洞窟だった。
無事に境界を越えたらしい……つーかなんて起こし方ですか?パパはそんな娘に育てた覚えは、覚
えは……覚えは。(自己嫌悪)

(パパがえっちなのがいけないとおもいます♪)

勝手にヒトの知識を仕入れる方が悪いんです。きっと。後いい加減尻尾を抜いてください。
憮然とする俺の前では黒毛のメス竜―ペトラの母がニヤニヤとしていた。

(普段どういうモノを見てナニをしておるか知れるというものじゃな)

母仔の見事な連携攻撃。グサッと来ましたが耐えて彼女を睨み付ける。正直コイツには言いたい事
が山ほどあるのだ。

(久々の再会じゃ。積もる話もあろうが、まずは話しておかねばならん事があるのでそれ
からにせい)

『うるさい。まずは俺から言わせろってんだ。まずな』

ジュボッ!

(パパ、ママと仲良くしないとこうだよー)

挿入されっぱなしの尻尾に軽く責められ沈黙。母仔揃って敵の様です。ブルータスお前も
かっ! 俺は屈辱をこらえて話を促した。

(まずは娘を育ててくれた事に心から礼を言うぞ。本当に……感謝してもしたりぬ)

俺に頭を深く下げる母竜。その目元が潤んでいるのを目にした時、俺の中で煮えたぎって
いるモノがスゥッと消失していった。

(さて。わし等竜族含め、想像上の生物は何と呼ばれておるか知っておるな?)

『幻獣……かな? 幻想にしか存在しない獣だ』

(然り。故に生物の常識は通用せず、ほぼ無限に生きる事ができるがの。やはり子孫は重
要じゃ。しかしそれがなかなか難しくなってきての)

母竜の眼が深い悲しみに狭まる。

(わしらは幻想から生まれ、縛られる……退治されるのは大抵オス竜じゃ。今では卵を孕
む機会すら稀になってしもうたし、孵すのに必要な精力が足りぬ)

その意味を悟った俺は愕然とした。おそらく昔の伝承の事だろうが、竜退治の物語に胸を
躍らせていた自分がとてつもなく最低に思えてくる。

(気にする事、ないんだよ……パパの様な人のおかげで私達は存在していけるんだもの)

ペトラが俺の頬を舐めてやさしく励ましてくれる。

(そうじゃ。幻想を抱く者が絶えぬ限り、その力を借りればまだ望みはあるからの)

『力を……借りる?』

なんとなく母竜の言いたい事がわかった気がした。夢でしかこれないこの場所。そして俺
の子種を必要としたいきさつ。つまり……俺の様な竜の存在を想像し、その、ハァハァで
きる人間が繁殖への数少ない希望だったワケか。

(ずばり、変態さんだよね♪)

表現はともかくちょっといい気分に浸ってたのに。愛しの我が娘がぶち壊してくれやがり
ました。本当にいい性格してます。パパとして鼻が高いです。

(でもそんなパパがとーっても好き。……んとね、その……愛してるの)

フォロー、なんだろうか。でも素直に嬉しい。そんな事言われるまでもなく分かっている
じゃないか。今更いじましく告白されるとこっちが死ぬほど恥ずかしい。

『ああ、パパもペトラを愛してるよ』

なんとなしに彼女と軽いキスをする。母竜の前でなんだが、まあ親子のスキンシップと言
う事で許してもらおう。イヤラシイ笑みを浮かべて見てるのがちょっと引っ掛かるが。

(嬉しぃ……ペトラ、パパの仔が……欲しいよぉ)

予感的中。毎度の事だが俺は固まるしかなかった。

『こ、仔、子供……』

それだけ言うのが精一杯だった。反物質爆弾級の発言に俺の心象風景は惑星崩壊の連鎖。
既に太陽系は微塵と化し、銀河系全体に被害が拡大中です。

(何じゃその情けない反応は? ぬしは一応オスであろう? 普通なら感極まって仔作り
にもつれ込むのが甲斐性だと言うのに)

心底呆れたといった感じで母竜がぼやく。って……公認ですかぁ? それは、その嬉し…
…まてまてまてっ!

『そりゃ、既にアレコレしまくってるけど、つ、作るのは別の話だし……第一無理だろ?
種族が違う』

(ほう。わしの娘は仔作りの相手として魅力がないとな……悲しいのう)

問いかける母竜は笑ってはいたものの、その瞳は真剣そのものだ。いい加減な答えでは許
してくれないだろう。命の危険を感じなくもなかったが、そんな事はどうでもよかった。
問題は別の所だ。

(パパ、ペトラの事、嫌い?)

『それ、は卑怯だ、ぞ。……愛してる? ……に決まっ、てる』

心の何かに亀裂が入った気がした。いつもならおちゃらけでどうとでもする思考パターン
が上手く働かない。触れてはいけないモノに彼女の願いは触れていたのだ。

(じゃあ、どうして? 孕ませたいって何度も言ってくれたのに)

(それは、その、本能ってヤツの暴走で。俺の理性じゃ、ない)

長年凍結させていた内心の想い。彼女の熱い眼差しが溶かしていく。止めろ、止めてくれ。

『例えできたとしても俺は……親になる資格なんてないんだよ。幸せにしてやれるワケが
無い。俺は身勝手な人間だからっ』

冷え切った感情が決定的な言葉となる。その毒に吐き気がしてくるが、矛先を違えた怒り
にさらに突き動かされて止められない。

『ペトラ、お前とは……所詮家族ごっこだ。ほ、本当は快楽の為、性欲のオブラートだ。
俺は責任なんて取れない……許してくれ』

今ならはっきりと言える。一人の方が気楽だと自分をごまかし、長年都合のいい御伽噺で
慰めていた理由がコレだった。愛していると連呼しながら肝心な所は受け止められない、
最も嫌うタイプの男に知らずになりさがっていた事を自覚する。
二匹の顔を見たくなかった。いっそこのままブレスでも吐いて焼き尽くしてくれたら楽だ
ろうに。

『だから……もう帰してくれ。それとも殺すか? 確かプライドが高かったんだっけぇ?
アハハハハッ! どうなんだよっ』

(本気で言っておるのか?)

母竜の静かな問いかけ。答えは……残念ながらイエスだ。俺はやけっぱちに頷いた。これ
程自分に絶望したのは始めてだ。

(……本気のようじゃの)

怒りを含んだ声と共にゆらりっ、と質量が動いた気配がした。来るか。俺は抵抗せずにそ
の場で膝を付いた。いつの間にかペトラは傍にいない。見放されたのだろうがそれでいい。

(この……大バカものがっ!)

パクリッ!ジュブブッ!

『ぐぁああっ! あッ? アアアッ?』

予想外の光景に恥も外聞もなく見入ってしまった。俺のペニスに絡み付き、痛々しい程勃
起させていく……母竜の舌。そこから繋がる彼女の怒りに燃えた瞳が俺を焼き尽くすかの
様に睨み付けている。

(こんなにも……こんなにも発情しおって。そなたはなんじゃ? 種族とかどうとかいう
前にオスじゃろうが? 子種をばら撒くのが本懐じゃ。違うか?)

『それは、そうだけど。そんな無責任な、事』

(まだほざくか、気取りおって!)

ギチュギチュッ!

一層強くペニスを絞られ、あっけなく俺は射精していた。

(娘は仔を欲し、そなたも孕ませたいならそれでよいのじゃ。後の事等どうにでもなる)

滅茶苦茶な理屈……にもなっていないと思う。なのに妙に清清しい気分に満たされていく
のは何故だろう。

(だって、パパはちゃんとペトラをメスとして愛してくれたんだもの)

(だそうじゃ。人間は色々と理屈や格好を付けすぎる。いらんモノは捨ててしまえい)

『……捨てられる、のか?』

俺のくだらない最後のあがき。だがカタチだけのものでしかなかった。上手く言えないが、
二匹は正しいと思えたのだ。

(気持と本能に素直になれば、自然と答えが出るものじゃ。乗るべき流れはそこにあるからの)

俺の気持……オスとしての本能。改めてあの交わりの日々を思い返す。確かに、俺はペト
ラが愛しかった。全身全霊を込めて命を宿そうと高ぶっていた。その感情は決して偽りで
は、ない。

ならば、向かうべき先、乗るべき流れはもう決まっているじゃないか。できるかどうかな
んて関係ない。問題は俺の気持の有り様だ。

『ペトラ、作ろう……俺たちの仔を』

混じりッけ無しの純粋な想いが、今度は何の躊躇いも無く言葉となった……その時。

ギシッ!

身体が、心が軋む。ひび割れる。

『なっ……くガぁっ!』

声が出ない。苦しくて痛くて楽しくて気持がイイ。
身体の内側から殻を破ろうとするソレは長い尾に蒼き体毛、頭部から伸びる二本の角。骨
格と細胞が在り得ない変形を急ピッチで進めていく。そして

グァオオオオオオゥウウウンッ!

(パパ……素敵)

(おぉ……おおおぅ。何と、何と素晴らしいオスじゃ)

ヒトの姿が一瞬にして弾け、そこには誕生の喜びに吼える俺がいた。祝福する二匹の、仲
間達。そう、俺は猛々しいオスの獣竜と化していたのだ。

(俺は……どうしてだ?)

新しい体の調子を確かめる俺に、高さが同じになった母竜の顔が鼻先を寄せてくる。その
表情はしてやったりと言わんばかりにニヤニヤしていた。

(フフフ。何の為にそなたは毎日娘とイタシておったのか? という事じゃ)

なるほど。人が竜と交わり変化するのは比較的珍しく無い話だったっけ。俺が育てていた
のはある意味一匹ではなかったと……とんだ隠し子もあったもんだ。

最初から図られていた事に内心苦笑しながらも、何故か悪い気分ではなかった。俺は、改
めて二匹のメスをじっくりと検分する。片方はようやく成竜になったばかりだが共に良い
仔を孕んでくれそうでとても嬉しい、い?  二匹?

(あ、あの俺は、そのコレは)

(構うことは無い。ここにおるのはそなたの仔を欲するメス達じゃ)

(わーい。親子どんぶり♪)

未知の思考にしどろもどろになる俺に二匹がどしっと身体を押し付け、やや手荒なスキン
シップで絡んでくる。その尻尾は交互に俺の股間をいやらしくさすっている始末。

(パパぁ……ペトラはオスの仔がいいなぁ)

今まで育ててきた愛娘はネイビーブルーの体躯をくねらせ、あどけなさを残した顔が可愛
らしく喘ぎながら首をわき腹にこすりつけて来る。

(フフフ、娘だけではモノ足りなかろう? 年経た成竜の魅力をたっぷりと教えてやるぞ。
……わしも仔はオスが欲しいの)

その母親は俺が人間だった時とは比べ物にならない程魅力的だ。漆黒の体毛に俺の精はさ
ぞかし映えるだろう。

母仔揃っての求愛に俺の理性は瞬く間にとろけ、オス竜の精神に取って代わっていく。い
いだろう。今までハメられっぱなしの分存分にハメまくってやろうじゃないか。孕んだぐ
らいじゃ終わらせない。生まれるまで注いで注いで注ぎ込みまくってやる。

(フ、フフ……フハハハ! いいぜ。母仔揃ってヒンヒン言わせてやるっ)

(わぁい。まずペトラが先-!)

(まてぃ! ここは母を立てよ。何せ数百年振りじゃからのぉ……こらっ!ナニをするか!)

母仔そろって俺のペニスの取り合いになってしまった。嬉しい光景だがお預け状態の俺は
拉致が空かないばかりか、もみくちゃにされてイッてしまいそうになる。このままだとマ
ズイ。

ズブォッ!グチュグチュグチュ!

(オオウゥッ! クハッ! いきなりナニをオグウウウッ……キクッ)

ジュブッ!グリュグリュグリュ!

(アアァーッ! パパ、は、激しすぎぃ、イイイイッ!……はぅ)

不意を付いて二匹に一挿しずつペニスをぶち込む。奥までえぐるように可愛がってやると
軽い絶頂に達したのかとりあえず静かになった。やれやれ。
後から射精するのもオスとして面白くないので必死に我慢。なんとか結合を解いて離れる。

(まったく……喧嘩するなら二匹ともお預けだぞ)

時間稼ぎも兼ねた俺のお説教に、快感でだらしなく床に伸びていたメス竜達の目が血走る。
興奮で牙と爪を剥き出しにし、必死に迫って来る姿は正直ちょっと怖いです。

(なんじゃと! ……そなたぁ、ココまで来てそれはなかろうに。このままじゃと身体が
疼いて死んでしまう。早く、早くなんとかせい!)

(パパァ……ごめんなさい、いい子にするからシテシテして今すぐにしてぇ!)

俺もムスコがメルトダウンしそうです。でもどちらを先にするのかイマイチ踏ん切りがつ
かないのも確かだったり。
すると俺の内心を察したのか二匹がニヤリと笑った気がした、いや確かに笑いました。し
かも全く同時に、スンゴイ嫌な感じで。

(……やっぱり最初はママに譲ってあげる。我が侭言ってごめんね)

(何を言うか。わしも年甲斐も無くはしゃぎすぎたわい。すまんの)

ちょっといいシーンの筈なのに涙が出ないのは何故でしょうか? 多分俺が竜になったせ
いではないと思います。ゆっくりと俺を挟むようにして身を寄せてくるメス竜達に対し体
が思う様に動かない。

(あの……順番も決まった事ですし、ま、まずは一匹ずつですね? ってなんで敬語?)

俺の天下はどこかの戦国武将のワースト記録を更新。食う側から食われる側へのコペルニ
クスも裸足でトホホの大転回の模様。ヤバイ。ヤバスギですと本能が告げている。

(ではわしはイチモツを頂くとしようかのっ! フウウウッ、ウんっ!)

ガバッ! ……バグジュブッ! ……ズビュ、ズビュビュビュ……。

押し倒されました喰われました。情けないが俺の仕様です。熟れた母竜の秘肉は熱く容赦
無く俺のペニスを貪り、精を絞り取っていく……。

(グァアアッ! ……はっ。はううううッ)

悲鳴を遮る悲鳴の元凶は、後ろを向いた状態から俺の肛門を犯すペトラの尻尾。だがそれ
だけではなかった。

ヌチュ。グリュ。ヌチュ。グリュ

凄まじい事に母の尾が連動する様に娘の淫裂をピストンしている。嗜虐と被虐の双方に酔
ったペトラの表情は恐ろしく倒錯的な色気を醸し出していた、た駄目そんなにぐりぐりし
たらうああああああ。

(はああぁ……ママの尻尾も、いいよぉ)

(ふぅフウウウッ。さすが我が娘じゃ。この肉の感触……尾でも達してしまいそうじゃ、
た、たまらぬ)

あの、仲がいいのは結構ですからこのパターンはいい加減ヤメテくっ! ださイイッ!
一度ぐらい最後まで俺の、オスのペースでヤらせてェエグオオオオオッ!

快楽地獄の連鎖に響く俺の断末魔の咆哮。視界が闇に沈んでいく……というか本当に
お陀仏か、も。憧れの竜になった、のに、そんなぁ。

(あれ? パパ痙攣してるよ? や、やり過ぎちゃったかなぁ? はぁん)

全然反省して無いだろ。起こそうとしてるんでしょうが激しくピストンするのは逆効果です。

(ふん。わし一人満足させられんとは情け無い。まあイチモツは十分漲っておるし、この
まま二匹で楽しもうぞ……おおぅっ! たくさん出しおって。ココだけは一人前じゃな)

ムスコより格下げな俺の立場は何ですか? オスとして頼られたあの時間は最高に輝いて
いた、と思う。短いだけにさらに。

(なんか白目剥きながら泣いてるよ? 変なのー?)

(……器用なヤツじゃな。しょうがないの。娘よ、慰めてやるがいい)

グチュ!ジュグジュグジュグジュグ。

選手交代したらしい。先程よりキツくで激しい咀嚼がおぼろげながら感じられ……。

(はぁん! もっとぉ!)

ビュ!ビュ!ビュ!ビュグビュグビュグルルル……ピュピッ。

ヌかれて、イッて、白。いや気絶するから黒?

……合掌。通信途絶。



数時間後。奇跡の生還を果たした俺は、未だ二匹の腹の下だった。グッ!グァウ。

『……未だ二匹の腹の下だった。グッ!グァウ。っと』

人間の世界。夜も更けたアパートの一室で俺はパソコンのキーを叩いていた。忘れないよ
うに文書ファイルを保存。俺は一息入れる事にした。

(はいパパぁ。こーひーだよぉ)

若干間延びした思念に乗せてコーヒーが運ばれてくる、がしかし!

ガシッ。

(お前、また零そうとしただろう?)

(うぅ、ち、違うよぉ……プッ)

コップを押さえてかろうじてコーヒーを零されるのは阻止したのだが、用意周到に口に含
んでたとはっ。あちっ。大した量ではないがこのままではシミになってしまう。俺がしぶ
しぶズボンを脱ぐと飛びついてくる影。

(たぁいへーん。やけどしてるとこ舐めてあげるぅ)

(パンツは濡れてませんっ!)

(うわぁーん!ぱぱがノゥリを叩いたぁー!)

ポカリと軽く拳骨を食らわしたその先には、一匹の仔竜。白銀色の毛色を除けば、小型犬
ライクなその様相は妻のペトラにそっくりだ。いや鼻の先の角度は俺似かも。
……あの間延びした話し方はどこから来たのか不明だが。

(ふん。そんなひんそーなにんげんのナニのどこがいいのかりかいできませんわ)

ノゥリに似た金毛の仔竜がゆっくりとした足取りで部屋に入ってきた。優雅な振る舞いの
つもりなのだろうが、いかんせんまだ幼い手足とペタッペタッという足音は可愛い以外の
何物でもない。
こちらはペトラの母である古竜(ちなみに名前は人間の言葉にはできない発音だ)と俺の
仔だ。生みの親の影響か、威厳を持って振舞おうと頑張っているらしい。
……方向を微妙に間違えてる気がしなくも無いけど。

(スェルブ……貧相はひどいな。本当のパパは凄いんだぞ)

彼女は生まれたタイミング上、竜としての俺を見た事が無いのだが。

(だったら一度は竜らしいところを見せてくださいませんこと? ……もっともにんげん
にひきこもりしてるぐらいですから、さぞかしひんそーな竜なんでしょうけど)

こぉんのクソがきゃっ! と思わず変身を解き掛けるが、危ない危ない。天井を突き破っ
て上階のベッドルームに首を突っ込む所だった。上の住人が二人で頑張っている時間だか
ら、びっくりさせて膣痙攣でも起こされたら事だ。
ちょっと見てみたい気もするのが悲しいけれど、オスだからしょうがないんです。
でも聞こえる物音からすると相当激しいみたいで……まるで俺達竜族みたいな唸り声まで
聞こえちゃったり。うーん痴的、もとい知的好奇心が刺激されるなぁ。

『おっと、休憩終わりっと』

コーヒーを飲み干し妄想を中断。えーと俺は何をしようとしてたんだっけ。

そうそうようやくできあがったSSをアップしなくては……Webサイトに接続。
うーん。だいぶ新しいのがアップされてるなぁ……もっと執筆ペースをあげないと。てか
うわこの話もう完結? いったいどうやったらこんなペースで書けるんだろう?

(あー! すぅごいスゴーイ!これが私達のおはなしをのせてるトコロぉ?)

ノゥリが興味津々にパソコンの画面を覗き込んでくる。

(ああ、そうだよ。こら! 読むのはもっと大人になってからにしなさい)

肉球で器用にマウスカーソルを操作する彼女を制止。まあ、その竜と人間の倫理観はかな
り違うとは言え、元人間としてはこうなんか教育的によくない気がするので一応。

(けがわらしい。にんげんのもーそーなんてよむとからだにドクですわよ)

スェルブが顔を背けて言い放つが、その視線は明らかに画面をちらちら見ている。こちら
も興味はそれなりにあるらしい。まあ、それはそれでいいとして。

ポカリ!

(いったぁっ! な、なにをなさいます、う、うぇえええーん!)

よくない事も一つ。俺はスェルブに愛を込めて拳骨をお見舞いした。泣き出した彼女にさ
らにお説教を追加する。

(その妄想が俺達の存在を支えてくれているんだぞ? そんな失礼な考え方はパパは許しません)

そう。小説なんて殆ど書いた事が無い俺が、稚拙ながらSSを書いてはアップしてるのはそ
れなりに理由がある。

竜族になったものの、俺はとりあえず人間の世界に戻ることにした。いくらオス竜の精力
がタフでも一匹で仔作りじゃ体が持たないし、絶滅しかけている一族を救うにはもっと頭
数を揃えた方が効率がいいと思ったからだ。
二匹の娘まで付いてきたのは予想外だったが、まあこうしてなんとかやれている。

(こうして俺達の事を想像してくれる人達を増やせば、お前達のおムコさん達が生まれる
確率も上がるしな)

(えー。ノゥリはパパと仔作りしてもいいんだけどなぁ)

(いや、それは嬉し、いやさすがに毎回は)

幻想が俺達を作ったなら、その灯を絶やさず灯していく事。新しい仲間が生まれるかもし
れないし、俺みたいに竜を育てたり、種族に加わる事のできる人間との出会いも増えるか
もしれない。

(ひっく。でもおとうさまのおはなしははっきりいって悪趣味だと思いますわ。触手好き
とかマゾなオスなんてわたくし考えるだけでしんでしまいそうです)

スェルブの逆襲。確かにそんな構想はあったというか今もあるんだけど、ノーマルばっか
りだと飽きるので斬新な方向性も必要というか思うだけなら自由だし。とPCにはパスを掛
けてあった筈ですが? 

(ママにぱすわぁどを教えてもらったんだよぉ。あ、でもへんなサイトは見てないよぉ。
ノゥリいい子だもん)

……ペトラか。里帰りしたら夜通しヒンヒン言わせてやるっ! パスを変更してない自分
のセキュリティの甘さを棚に放り投げて俺は強く胸に誓った。

(さて、今日はもうそろそろ寝る時間だぞ。二人ともベットに入りなさい)

俺はPCをOFFにして布団に潜り込んだ。両脇に仔竜達がいそいそと寄ってくる……といさ
さか位置が下がり過ぎですよお二人さん!

(こら、脱がすな咥えるな爪を立てるなぁああ、あうっ)

(ふん。ださい下着ですこと。)

(ぱくっ。はむぅーんっ。大きくなぁーれっ)

俺の股間から『夜食』を頂こうという魂胆の二匹と、早朝から仕事な俺のいつものバトル
がはじまった。まったく母親達は何をやってるんですかと小一時間問い詰めたい。
……この前は散々玩具にされて終わったが。ウウウッ。

でもまあ、今の状況は幸せだ。独り身だった俺が、伴侶を得た上仔を作って親もなんとか
やれていて。『乗るべき流れ』に乗った結果を後悔なんてしていない。
そういえば明日の仕事が終われば久々の連休だし、竜の世界に帰って羽を伸ばすとしよう。
その時は晴れているといいな。蒼穹を飛ぶあの快感を思うとわくわくしてくる……。

ようやく寝静まった娘達を傍に、物思いに耽りながら俺は安らかなまどろみへと沈んでい
った。

END


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