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夜聖の少年(徳間デュアル文庫/2000)


作品の情報

  • SFジュブナイル長編

あらすじ

  • 発光する体。それは人が〈大人〉になる儀式のためのシグナルだった。抑制遺伝子を移植され、清廉な社会の一員となるという義務―それを拒んだ少年たちは、土竜と呼ばれていた。日の当たらぬ地下に住み、いつも腹を空かせ、秩序をまもる炎人から逃げまわる日々。しかし、そんな土竜の一人だったカオルが、閉鎖された研究室で、謎の巨人を見つけた時、封印されていた真実が解き明かされはじめる。僕は誰なのか?この世界は正しいのか?少女マリアと二人で探索の旅に出たカオルが知ったこととは…。(カバー裏より引用)

得点(10点満点)

  • 6 (K2)

良い点

  • 直球のSFジュブナイルを綺麗にまとめている。完成度は悪くない。(K2)

悪い点

  • ケレン味がないため素朴。
  • 盛り上がりに欠ける。(K2)

ここがポイント!

  • 実はこれと言って突出しているところがなく、全体の完成度に目を向けて貰うほかない。(K2)

総評

  • 筆者が述べている通りSFっぽいビルドゥングス・ロマン小説であり、間違ってもハードSFだと思ってはいけない(そんなやついないか)。浅暮の魅力は奇抜すぎる設定や世界観だが、それらのものは本作にはほとんど登場しない。至極真っ当すぎるほど真っ当なジュブナイル娯楽作品である。文章力や構成力は危なげないが、展開に意外性があまりなくやや盛り上がりに欠ける。全体の完成度としては高水準であるのだが、いかんせんパンチが利いてない。終盤明らかになる真実は、ややもするとありきたりでこれと言って凄いと思えなかった。

  • 一種の寓意的なディストピア譚であるのだが、優等生過ぎてケレン味がない。この分野でとりあえずやってみました、ということであろうか。浅暮の本来の魅力からは大きく外れているが、こういう話も書けるのだという話の種に。(06/06/17 K2)