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どのようにして傷が癒えるか

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この世界の『人類』は、全身に数十発の銃弾を受けてもなお、生きてさえいれば丸一日で完全に治癒するような化け物だ。不死者に至っては、そのおよそ三倍の治癒力を得ている。
このような異様な治癒力は、世界災害以前はもちろん、世界災害と同時にもたらされたものではない。人類は、世界災害後の十年以上を生き延びた結果、この種の能力を得るに到った。

人類が傷を負った場合、傷口には速やかに止血栓が形成される。以前のかさぶたとは異なり、治癒の進行と共に体内に再吸収される例が多い。
銃弾などにより身体の一部を損壊するほどの傷を負った場合、傷口から伸びた糸状組織が肉体を繋ぎ合わせるように動く特異な現象が見られる。この場合も治癒は極めて早い。
体組織および神経系が分断された場合、接合すれば速やかに治癒する。ただし、組織を完全に再生させることは現代の人類にとっても多大な時間を要する。

手足を失った後、失った手足が存在すると感じる現象を幻肢という。
ただし最近では、分断された腕で銃を正確に照準して撃つなど、異様な現象が報告されている。第二神経系説、時間干渉説、幻覚説などにより説明がなされるが、いずれも完全なものではない。


なお、民間人の多くは自身の治癒力をさほど意識することはなく、大きな損傷を負って生き延びた後に気付くことが多い。また、現代人の基準に照らせば軽傷であるはずの損傷で死亡する例も多い。
つまり、撃たれ馴れていない民間人は、撃たれたはずみで弱気になって死ぬってことですね。

病は気からってのは、よく言ったもんだわ。

第二神経系説

現在の人体には不可視の神経系があり、ある程度の範囲まで延長されるものだという説。
東京でたびたび起こる異様な報告をうまく説明できるが、あまりに突飛な説のため、真剣に捉えられることは少ない。
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