魂片的筆記
立喰いうどん『伯楽』地球儀店
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立喰いうどん『伯楽』∥鉄棒|滑り台|雲梯|地球儀|登り棒|ブランコ|砂場|噴水|シーソー|アニマルオブジェ∥
立喰うどん『伯楽』 -地球儀店-
「らっしゃーいっ!」
立ち食いうどん屋チェーン『伯楽』
暖簾をくぐると、威勢のいい大将の声が響いた。
遠くから見てもはっきりと分かるほど、それは特異な建物だった。
球状をしているその店は骨組みである鉄筋がむき出しで、というか鉄筋しかなかった。
鉄筋に囲まれた巨大な球体の内側に、ごく普通のうどん屋としての内装が施されている。
1メートルほどの隙間を持った格子にはガラスがはめ込まれており、どうやら風雨は凌げ
るらしかった。
中はほぼ、蒸し風呂だった。
(PT名)がお品書きに遭遇した!
立喰うどん『伯楽』 -地球儀店- ~その後~
サービスタイム。
大将はそう言った。正しくは、サービスターーーインムッ!
その声に併せて、まず聞こえたのは地響きだった。
低く重い、大地を震わす音。そして、足下が揺れた。
地震ではない。動き出したのは地面ではなく、今いるこの店だった。
『伯楽』地球儀店。その店舗が、軋みながらゆっくりと横回転を始めていた。
店の備品がおおむね遠心力に負けた頃に回転は止まり、そして最後に大将は言った。
「このサービス、朝一に開店と回転をかけてやってたんですがね」
「割と評判だったんで、3時間おきに回してるんでさぁ」
壁に張り付いて青い顔をしていた大将だが、どこか楽しそうではあった。
立喰いうどん『伯楽』∥鉄棒|滑り台|雲梯|地球儀|登り棒|ブランコ|砂場|噴水|シーソー|アニマルオブジェ∥