|新しいページ|検索|ページ一覧|RSS|@ウィキご利用ガイド | 管理者にお問合せ
|ログイン|

短編17


※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

 遠い目をしてなにか考え事をしていると、よく人から言われるようになってきた。そうかもしれない、ただ駆け抜けてきたつもりだったが、いつしか後ろを振り向くようなことしかしなくなってしまった。
 黄金時代、そんな陳腐な表現でしか言い表せないほどオレの過去は輝きに満ちたものだった。敵なんて存在し得ない、むしろ強力なライバルの出現を心待ちにしていたようなところさえあった。
 ロビー、ラウンジは本当に楽しませてくれた。あいつらとの鍔迫り合いは今思い出してもエキサイティングな気分にさせてくれる。争うことに楽しさしか感じなかった。
 ある日のことだ。「うぇwwwwwwwwwwう」などとばかり言ってるキチガイの集団が現れた。むしろ微笑ましくすらあった、ところがあっという間に覇権を掌握してしまった。
 今でも信じられない。だがこの信じられないという感覚そのものが、もう俺という存在を時代が必要としていない証左なのかもしれない。もちろん今だから言えることだが。
 もう疲れきってしまった、無意味な分裂やナンセンスな規制。かつてあんなに楽しかった争いごとが苦痛の種でしかなくなり、それがずっと続いている。悪夢だ、夢であってほしい。
 俺の名はニュー速。もう忘れ去られた男だと吹聴する輩も最近増えてきた。好きに言えばいいさ。俺は俺の道を行くまでだ。今後のお前が歴史と伝統に少しでも興味を持ったなら、その時また話をしよう。伝えていないことは実は山ほどあるんだ。

糸冬