Argumentsの鉄則 2010.11.30

Argumentsの鉄則


Argumentsとideasは違う!!!

Ideas・・・自分が知っていること。考えたこと。
Arguments・・・Ideasをディベート用に型にはめたもの。

どのように説明したら聞く人は理解しやすいのか?
抽象から具体へ

5 Steps to an Argument(Argumentsの必要十分条件)

①State the Principle-原理・法則を述べる
②Analyze the Actors and Characterize-登場人物の分析と性格付け
③Substantiation-分析
④2 sides of the Issue-裏を見る
⑤Link back to the Motion-モーションに戻る

それぞれの説明

①State the Principle-原則、論理を述べる
抽象的な言葉を使って、アーギュメント全体に流れる原則や法則を述べます。

②Analyze the Actors and Characterize-登場人物の分析と性格付け
Motionと身の回りにあることばを使ってとことん具体的にしていきます。
※②での分析・性格付けは、①で述べた原則に直結するように注意して下さい。

③Substantiation-分析
分析として、①で出した同じ原則を有する他の例を挙げます。

④2 sides of the Issue-裏を見る
Argumentに対する反論を予想し、それを否定します。(そして、たとえ反論が正しかったとしても、自分たちの主張の方が優位であることを言います。)こうすることで、視野の広さをジャッジに示します。

⑤Link back to the Motion-モーションに戻る
最後に、Motionをもう一度述べます。”That’s why we should ….”


抽象→具体ということで具体的に説明するコーナー

(例)アファーマティブアクションを導入する
肯定側アーギュメントの一つ(“アーギュメントA”と名付ける)を取りだして考えてみます。
[定義]
日本の全ての会社は管理職の半分を女性にしなさい。
[アーギュメントAで言いたいこと]
アファーマティブアクションを取らないと、企業における女性の不利な立場は解消されない。

果たしてこれをどのように言うか?~アーギュメントを作る
①State the Principle-原理・法則を述べる
抽象的な言葉を使って、アーギュメントに流れている原則・法則を説明します。
→人間が一つの集団を作って、長年が経過すると共通の価値・振る舞い・慣行ができる。
 そして、その集団は他者を排除しようとする。

②Analyze the Actors and Characterize-登場人物の分析と性格付け
具体化します。

(a)企業(男性)…昔は主に男性だけが働きに出ていたために、男性中心の慣行ができている。それらが、女性の昇進へのアクセスを遮断している。(例)企業のゴルフ文化、飲み会の慣行、ストリップに行ったり
    (b)女性…同じだけの仕事能力があるのに、それらの価値観や慣行によって仕事能力を評価してもらえない(昇進できない)。
(c)政府…男性中心文化を打破するには政府が介入して女性を登用させるしかない。さもなければ不平等のままである。

③Substantiation-分析
①で述べた抽象的な原則・法則が当てはまる他の例を挙げます。もしくは、②の理由や具体例を付け加えます(どちらか一つでよい)。
→(①の原則・法則が当てはまる他の例)
一般的に日本人は外国人が嫌い、と言われる。これは①の原則の一例です。
→(②の理由や具体例の場合)
女性にとって、男性の集団入っていく(慣行に合わせる)のは難しい。
(現状の例として)成功するためには、男性と一緒に飲みに行って、ストリップを見に行って、付き合いを良く保っておかないといけない。

④2 sides of the Issue-裏を見る
(反論a)
女性は自分たちの力で自分たちの地位を向上させたい(現代フェミニズムの運動)。政府の助けは得たくない。政府からの助けは逆に「あいつは能力もないのに、女性だから昇進したのだ」という偏見を生む。
→(反論する)
女性だけの力では限界がある。現状をみたら、女性は努力をし、能力もあるのに男性文化に阻まれて昇進できてない。日本企業の管理職には圧倒的に男性が多いこともそれを示している。
(反論b)
政府からの助けは逆に「あいつは能力もないのに、女性だから昇進したのだ」という偏見を生む。
→(たとえ、それが正しかったとしても)
たとえ偏見を生んだとしても、能力を平等に評価した結果なので、仕事を通してその偏見はなくなっていく。

⑤Link back to the Motion-モーションに戻る
最後にモーションを確認します。アーギュメントの説明だけで、モーションはなんだったっけ?なんてことにならないようにするため。時間がなければ、”That’s why this house should ….”の一文を付け加えるだけでもよい。単なる形式的なものですが、これがあるのとないのとでは大きく違って聞こえます。時間に余裕のある場合は、ここでアーギュメントの大筋をまとめる(~だから政府が介入しなければならない、する必要はない)。

まとめ

(1)ディベートではIdeasを述べるのではなく、Argumentsを述べる。
(2)型にはめる!!! ∵Argumentsは5つのステップを満たしたIdeasのことだから。
→今回は5つのステップの一つ一つがどういうものか、についての説明でした。

補足

(個人的には)Databaseはideaの集まりですから、練習でも利用してもいいと思っています。プレパ時間だけでアイディアを一から準備するのはほぼ不可能だと感じています。プレパではモーションと登場人物を分析して、ストックしてあるideasのどれが使えるかを正確に当てはめます。そして、ideasからargumentsにする作業(プレパの中で言う、「アーギュメントを作る」という作業)に時間を費やします。そうであるから、ディベートを多くこなして多くのideasを身につけた人は思いつくのが早いように「見える」のです。沢山練習して、debatabaseで復習して、多くのideasをストックしましょう!普通の試合では、印刷されたdebatabaseの使用が認められていますが、これも頷ける気がします。









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最終更新:2010年11月23日 16:03
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