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その39」(2007/03/24 (土) 17:19:09) の最新版変更点

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「俺が、力?でも力って・・・・。」 シロタカはもう何が何だか分からない状態になっていた。 「良くは分かりません、でも、黒金と約束したんです。」 キールは早々と言う。 「今は説明している暇は無いんですか?」 「ええ、多分もうすぐ貴方を捕まえに来ます。」 「誰が?」 「・・・施設です。」 シロタカの耳元で、、シロタカにだけ聞こえるように、キールが言う。 「施設?何故施設が?」 「今は説明している暇はありませんが、その内分かるでしょう。」 シロタカは一瞬黙り込んで、 「・・・失礼だとは思いますが、罠じゃありませんよね?」 と、小さい声で言った。 「断じて違います。」 即答。 「一応、外に護衛が居ます。貴方を守ってくれるでしょう。」 キールは、そうシロタカに言った。 「・・・総長は、どうするのですか?」 シロタカが、静かに言った。 「私は、まだこちらで、やらなければいけない事があります。」 「・・・そうですか。」 「途中までは私が送ります。そこから護衛と共に行って下さい。」 「了解しました。」 キールはエンジンをかけて、車を出した。 まだ免許を持てる年齢ではないが、運転はできるらしい。 車が暗い駐車場から外へ出る。 少し林の中の道を走ると、人影が1つ現れた。 真っ黒な帽子、真っ黒なコート、真っ黒なズボン、真っ黒なブーツ。 少しだけ見えている顔以外は真っ黒な、見覚えのある人物だった。 「・・・あれって、ますたぁの件で会った・・・」 「そうです。」 キールは即答した。 キールは車を黒い人の前で止める。 シロタカは、警戒しながらも車を降りる。 「では、私は戻ります。頼みますよ。」 「了解した。」 黒い人とキールの、短い会話が終わると、キールは車で戻っていった。 「ここからは私が付き添う。聞きたい事があれば何でも聞け。」 黒い人はそれだけ言った。 「さっきの女の警備員だよね?」 その質問に対して、黒い人は驚いた様子は無い。 「色々と教えて欲しい事もあるけど、まず本名を教えて欲しい。」 「必要が無い。」 「仲間になる奴の名前ぐらいは知っておかないと失礼だろ?」 黒い人は躊躇したが、すぐに口を開く。 「クロウだ、苗字は無い。」 「・・・珍しい名前だね?」 「国籍が無いのでな。」 「そっか。」 クロウはいきなり何かに気付いたように顔を上げる。 「急ぐぞ、追っ手が5人来ている。」 周りには人影も無いのに、そう言った。 通信した気配は無い。 「何故分かるんだ?」 「私の能力だ、お前達IMとは違うがな。急ぐぞ、どうやらあっちは車か何かで追って来ているらしい。」 「戦う事になりそう?」 「だから、早く行くぞ。」 「分かった。」 そう言って、二人は林の中を走って行った。

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