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その38」(2007/03/24 (土) 17:18:42) の最新版変更点

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「まぁ、ちょっと落ち着くです。ちゃんと方法があるです。」 メルフィーは微笑みながら説明し始めた。 「この木は私の能力で作り上げた木で、何らかのIMによる攻撃に反応して動くんです。止める時もIMで。」 「いや、まず俺がIMを使えないんだが。」 「だから、引き出してもらうです。」 そう言うと、メルフィーはゼロをその大量の木の真ん中の、ポッカリと空いた空間の、真ん中に連れて行く。 「ちょっとここで待ってて下さいです。」 と、ゼロを真ん中に取り残してその空間の中から出て行く。 「さて、刀を出しておいた方が良いですよ?」 そう言って、メルフィーは木に片手をつける。 「は?」 その手からは蔓の様な物が伸び、木にめり込んでいく。 ゼロはワケが分からない。 「木が襲ってくるです。」 「・・・は?」 そして、木から次々に枝が伸び始めた。 その枝は集まって幾つもの腕になり、それぞれ自由に動き回る。 「さて。今、私は能力によって、この子達に力を与えたのです。貴方は、この状態で戦ってもらうです。」 「・・・はぁ?!」 「人間って、極限状態になると何でも出来るものです。」 「いや、ちょっと待てよ。」 「武器を出してて下さいです。」 「だから待てって。」 「では、始めましょうか。」 「待てっ・・・ふぎゃあ!」 いきなりの木の腕の攻撃に、ゼロはしゃがんで避ける。 そして、急いで日本刀を形成、引き抜いた。 他にも襲い掛かってくる木はあったが、全て切り刻む。 まだ襲い掛かってくるが、全て切り刻んだ。 あの化物を相手にする様に。 あの化物を切り刻む感覚で。 全て、切り刻んだ。 数分後、腕達は一度攻撃を止めた。 「はぁっ、はっ、・・・何だ?」 腕達はぐにょぐにょと変な動きをした後、また数匹の蛇の様に襲い掛かってくる。 ゼロもすぐに対応をするが、 「っ何だぁ?!」 今度は腕達の動きが違う。 一方的に突っ込んでくるのではなく、攻撃を受け流している。 まるで本物の人間と戦っているような。 そして、ゼロの体制が崩れると、後ろから思いっきり拳を叩き込んだ。 ゼロは前のめりに吹っ飛んだ。 「そうそう、言い忘れてましたけど、この木達は頭が良いです。相手の戦い方なんてすぐに分かっちゃうのです。」 「先に言えよ。」 腕はちゃんとゼロが立つのを待っていた。 「・・・型なんて知らないぞ、俺。」 「だからここで叩き込んでもらうんです。」 「なんて強引な」 「丁度良いじゃないですか。IMも使えるようになって、剣術の型まで覚えれる。一石二鳥とゆうモノです。」 「・・・鬼だ。」 「来ますよ」 ゼロが振り返ると、もう腕が突進を始めていた。 ゼロはそれを思いきり薙ぐ。 「っあーもうなん何だよ!」 その後も次々と向かってくる拳を、ゼロは防御し続けた。

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