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小説や小説」(2007/05/27 (日) 15:38:48) の最新版変更点

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1. ビープ音が頭の中に響き渡る。 少し目を開くと、朝日の日光がカーテンが少し開いた窓から私を照らしていた。 相変わらず寝てる私にとっては鬱陶しい。カーテンをちゃんと閉めておくべきだった。 時計を見ると、朝4:30。 明らかに隠居生活を楽しむ爺さんの起きる時間である。 そしてその爺さんは朝から庭の掃除か盆栽の手入れか読書でもしているのだろう。 まったくご苦労な事だ。 多分私はそんな爺さんではないので二度寝しなければいけないだろう。 しかし、二度寝すると確実に8:30まで寝るだろう。 そうすれば確実に学校に遅刻する事になる。 私は少し考えた後に、起きる方を優先した。 ]ベッドから未だぼやけてる視界のぼやけてる景色を頼りにのっそりと芋虫のように降りた。 まだ頭が起きてないらしく、すこしふらついた。 私ももう歳かな? と頭の中でぼやく。 母が聞いたら「お前は千年生きそうだから、16歳なんてまだ赤子だよ。」 と言われそうだが。 階段をのっそりと、そしてゆっくりと、下りて行く。 私は他人からいつも「年寄りくさい」、と言われる。 言動が爺さんみたく難しい言葉を使うからだろう、昔からそうだ。 小学2年にはすでに発言も大人びていた。 「お前少しは子供らしくしろ。」と、よく大人達に言われたものだ。 その度に「子供だからって子供らしくしている必要は無いでしょう。」と屁理屈をこいていたが。 トイレに入るとトイレットペーパーが無いのに気付き、私は直ぐに補給した。 大便をするワケでは無いのだが。 そして私はトイレを済ませ、食堂へと歩いていく。 勿論、手は洗った。 朝食はいつも各自で作る。とゆうより各自で作るようになっている。 皆起きる時間がバラバラだからだ。 父は会社が近いので8:00に起きれば十分だし、姉は夜通し大手アニメ会社でアニメを制作しているし、母は6:00に起きる。 皆バラバラなのも凄いよな、とまた頭の中でぼやきながらサンドイッチ用10枚切り食パンをオーブンの中に2、3枚つっこむ。 普通ならちゃんと並べるが、今日は面倒なのでそのまま焼いた。 その間にマーガリンとハムと賞味期限が切れそうな牛乳を用意する。 その牛乳をマグカップに注ぎ終えた頃、オーブンから金属を叩いた様な音が鳴り響いた。 私は所々焼けていないサンドイッチ用10枚切り食パンをオーブンから取り出し、適当にマーガリンをぬる。 そしてハムをのっけて、皿に投げ入れる。 流石に一枚皿から飛び出し、ハムもずれていた。 そんなことも気にせず、私はゆっくり。そして確実にトーストを食べ始めた。 途中牛乳を飲みながら2~3枚食べ終わる。 「・・・・・・・・・・・・・・・・。」 今から何をしよう。 いつもなら制服に着替えて家を出ているのだが、どう考えても早すぎる。 何もやる事がない。 私は散歩でもしようかと思ったが、こんな朝にするのは何と無く面倒だった。 とりあえず外に出てみよう、何かあるかもしれない。 パジャマとつっかけをはいた状態で私は外に出た。 今は梅雨で湿気はすごいが、朝だからなのか少し肌寒い。 道路に出てみると、誰も居ない。 代わりに動物の様な物体が一匹、私に向かって唸っていた。 それは、昔見た夢で出てきた物と同じような形をしていた。 昔とは、私が丁度10歳の頃だ。 そこは人気の無い古びた駅で、私しか居ない。 そして手には何故か日本刀が持たれており、反対側のホームには動物の様な魔物が一匹。 その動物の様なものは、私を見ていた。 そして牙の様な物を剥き出しにして、走り出した。 その目標は、・・・・・・私だ。 一直線に私に向かってくる。 私は反射的に日本刀を抜いた。 何所で習ったワケでも無いのに、その物の牙を日本刀で防ぐ事が出来た。 そして思いきり力をいれて、それを牙ごと切った。 今でも覚えている。肉を切る感触、変な色をした血のような液。そして血まみれの私の手。 私は怖くなった。 夢はそこで切れている。 そこで起きてしまったから。 そしてその後も動物の様な物が幾度と無く出た。 そしてその動物の様な物も、それに似ていた。 やはりその動物の様なものも、私を見ていた。 また牙の様な物を剥き出しにして、走り出した。 その目標は、・・・・・・やはり私だ。 一直線に私に向かってくる。 私の手の中で何かが形を作り始めた。 それは、日本刀だった。 形成し終わると、私は反射的にその日本刀を抜いた。 何所で習ったワケでも無いのに、その物の牙を日本刀で防ぐ事が出来た。 そして思いきり力をいれて、それを牙ごと切った。 肉を切る感触、変な色をした血のような液。そして血まみれの私の手。 それが私は怖くなかった。 もう何度も切ってきたから。 この日本刀が何なのかは分からないが、助かっている。 コイツ等に殺されずにすんでいるから。 しかし、死体はそこら中に落ちている。 他人には見えないらしい、皆平気で踏んだりしている。 何も無い所でコケるのは、このせいでもある。 他人に話せば変人扱いされるので、話したりはしない。 そういえば、これとは違う殺られ方でこの前やられているのを見た。 頭に一撃、銃の様な物で撃たれて死んでいた。 他にも首を折られたり、元の姿では無い状態になったりしていた。 車に跳ねられたのだろうか?と、今でも考える事がある。 そして、今も考えていた。 そして家に戻ろうと思った、その時。 耳を劈く鋭い音がした。 家から近い所からしたので、私は走っていった。 2. 家の塀の角を曲がる。 そのすぐそこに、少女が立っていた。 歳は私と同じぐらい、多分16ぐらいだろう。 顔や体系は世間で言う「美しいスラッっとしたライン」。 目は美しい藍色で、髪は栗色に染まっている。 服装はキッチリしており、青の制服姿だ。 手には装飾の施してある銃の様な物を持っている。 そして衣服には妙な色をした血が付いていた。 少女の前には、動物の様な生き物。 私が今切った物だった。 私は少女に問いかけた。 アンタにも見えるのか? 少女は答えた。 「見えますけど、貴方も見えるんですか?」 私が「そうだ」と答えると、少女は携帯の様な物を取り出した。 「こちら第5戦闘隊所属、キール総長です。IMを発見しました、今そちらに送り届けます。」 何を言ってるのか良く分からなかったが、多分「IM」とは私の事なのだろう。 「私の名前はキール・オルマンです。貴方は?」 いきなり名前を聞かれ少し混乱したが、私も答えた。 自分はゼロ、ゼロ・クラシスだ。 私が言うと、少女は少し不思議そうな顔をした。 それもその筈だ、「ゼロ」とは余り「聞かない」名だから。 いや、「言わない」に近い。 元々ゼロとゆう名は私が拾われた時に置手紙に書いてあった名前だ。 私は元々捨て子で、私がまだ赤子の時に今の両親に拾われたのだ。 そして「ゼロ」とゆう名も昔の名前で、今は使ってはいない。 義母は違う名前にしようと母はいったのだが、義父が物凄い物好きで「この名前もなかなか良いんじゃないのか?!」 と、私の名前をそのまま「ゼロ」にしたのだ。 学校では初めての先生には確実に「珍しいですねぇ。」と言われる。 所で「IM発見云々」って何だ? キールとゆう少女に私は問いかけた。 「貴方、何も知らないんですね?」 不思議な物を見る目で見てくる少女。 私は顔を覗き込まれ、少し恥ずかしかった。 「分かりました、説明しましょう。」 少女は詳細を語り始めた。 3. 起源は遥か昔、2500年前に坂昇る。 2500年前はまだ今の文明が出来る前である。 文明はかなりの勢いで進んでいて、今の約5倍と言われる。 その発明していた者の中に、一人エネルギー学に長けている人間が一人。 名はゼル・ベジュロ、古代語で「平等」とゆう意味だ。 この人物がある一つの物質を発見した。 「イヴシリウム」とゆう物質で、全ての物質に変化しる事ができる物質だ。 だが一度変化すると他の物には変化できず、そのまま集まり水や火として活動する。 世界の物質は全てこれでできているらしい。 そして問題の「IM」の事だが、ある事が切欠で発見された超人的な力を持つ人間の事を指す。 火や水や土といった「イヴシリウム」からできてる物を一種類だけ操る能力を持っているのが、「IM」だ。 ゼルも「IM」だった。 火花を散らすだけの者も居れば、大きな火災旋風を作り出す者まで威力は様々だ。 そしてある日、IMに突然変異が起きた。 IMの中に、自分で武器を生成する者が出てきたのだ。 理論は現在でも解明されていない。 そしてそれが世間に知れ渡り、世界中が戦争やテロに悪用した。 ほとんどの人が死に絶え、当時の文明は破壊された。 その中で生き残ったのが、私達の先祖である。 「そして、その中にもIMが少なからず存在していたんです。」 長い話が終わったらしく、深く息をする。 そこで、私の質問。 「えっと、それでさっき言ってた『今IMを送る云々』ってのは?あとそんな歴史教科書には無い様な?」 そう言うと、少女・・・キールだっけか。が冷静な顔で顔で質問に答えた。 「教科書に載ってないのは当たり前です。国家機密ですし、何よりこの文明が出来たのは一つ前の文明ですから。」 そしてやっと表情を変える少女。 少し笑顔で「あと、IMは貴方の事です、ゼロ。」と言い放った。 私が逃げたら?と聞くと、 「貴方は国民だから国家に協力する義務があります、万が一逃げてもすぐに捕まりますよ。」 笑顔で言い放った。 中々怖い少女である。 「それで、何所に連れて行くと?」 私が聞くと、少女はすぐに答えた。 「IM養成機関にですよ、ゼロ。」 4. 目を覚ますと、周りの風景はガラス越しに動いていた。 ビルや会社の看板が流れている、多分都内だ。 車の中だと分かったのは、起きてから3~4秒後だ。 前には運転手と、栗色の髪の少女が居る。 そういえば、私は今車に乗っているんだ。 家の前で、少女と乗りこんだんだった。 えっと、IM養成何とかに今から行くんだっけ。 「母に言うのを忘れた」と思ったが、 少女が「私が伝えておきます。」って言っていた事を思い出した。 「・・・・起きましたか?」 少し高い、少女の様な声が私に問いかける。 声の持ち主は前席の少女、キールだとゆうことは直ぐに分かる。 「・・・ああ、幾分楽になった。」 少年はそう返事をした。 キールはそれを聞いて、「それは良かったです、ゼロ」と少し喜んだ様子だった。 ゼロの髪は黒、目はレッドブラウンに染まっている。 キールの髪は栗色、目は藍色だ。 その藍色の目で少年を見ている少女は、隣の運転手に話し掛けた。 「良く来てくれましたね、シロタカ。」 運転手の名前はシロタカと言うらしい。 キールとは知り合いの様だ。 「副長の仕事も残っているでしょうに。」 キールか心配そうに言うと、「問題ありません、帰ってから済ませれますから。」と丁寧に答えた。 焦げ茶の髪に、緑の瞳。 顔はいわゆるイケメンである。 「ところで、上層部には何と言いましたか?シロタカ。」 シロタカは少し笑いながら、 「大丈夫ですよ。総長の言った通り、ちゃんとその少年の事は言いませんでした。」 と答えた。 「さて、ゼロ。貴方には何所まで説明しましたっけ?」 ゼロは創世記時代の事と昔起きた戦争の事、それとIM育成何とかの名前だけ。と言った。 「そうですか。ではシロタカ、貴方から説明できますか?」 そうキールが言うとシロタカは不思議そうな顔をして、 「え、何で私なんですか?運転中ですよ?」 と返した。 横を向いていたので隣の車に当たりそうになり、ハンドルを素早く切った。 「説明をおねがいします、シロタカ。」 キールはにっこり笑っているが、何か恐怖を覚える言い方だった。 「・・・・分かりました、分かりましたから。」 シロタカは続きの説明を始めた。    ・・・・・・今日二回目の説明を。 5. えっと、創世記時代とIMまで話したんだったな。 じゃあ次は組織の話だな。 組織ってゆうのはIMから出来てる国家施設の事で、正式には「IM養成機関」って呼ばれてる。 まぁ、一般人が知らないのは当たり前だ、国家機密だからな。 そこでIMの一般人からお偉いさんまで幅広い人間が日々IMの修行・・・と言うか教育かな?に励んでる。 「イヴシリウムから出来る物」とか「武器の引き出し方」とかな。 武術の引き出し方だけは人それぞれで出る人と出ない人がいるから、審査して教育させている。 まぁ武術も一様やってるらしい。 武術にも色々あるから、その中から本人が好きな武術を選ぶ方式になっている。 IMの使い方も色々あって、その武術と組み合わせたりとかそのまま使ったり。 まぁ適性ってのがあるんだろうな、皆それぞれだ。 それである程度のIM達は軍に入って、秘密裏に警察とかの援護をやっている。 その中で強い者達を中心にして「隊長」や「副長」にして各地に送っているのだ。 私が「副長」、隊長の中では下の方だな。 そして隣のキールさんが「総長」、上から指で数えれるぐらい凄い位の方だ。 まぁこれ位かな。 「なるほど、何と無く理解できた。」 ゼロは眠そうな顔で、そう答えた。 分かっているのか、分かっていないのか。 シロタカとキールには不安だった。 「・・・それで、アナタは組織に入りますか?」 キールがゼロに聞くと、ゼロは 「ん?強制じゃないのか?」 と不思議な顔で聞き返した。 「たとえ国民の義務でも、国民の同意が必要です。」 ゼロはそれを聞いて、少し考えた後、 「よし、入ろう。」 と答えた。 シロタカはかなり驚いた様子で、 「は?良いのか?!そんな軽く?!」 キールは冷静に、 「凄い神経ですね。」 と両方で同時に違う反応を見せた。 「だってソコでそのIMとかゆうヤツを教えてもらえるんだろ?オレまだ武器っぽいのしか出せないし。」 ゼロは何故か楽しそうだった。 反応は、シロタカはあきれ、キールは冷静に。 「で、良いんだな?本当に。」 シロタカが聞くと、 「勿論だよ。」 と楽しそうに答える。 「じゃあ、私の本部へ行きましょうか。シロタカ、180キロの速度で走ってください。」 「そんな無茶な事・・・・。」 「走ってください。」 キールが念を押すと、 「分かりました。」 シロタカは即答した。 さっきより大きいエンジン音、さっきより早い景色の動き。 それを見ながら、施設へとゼロと二人は走っていくのであった。 6. 少年の周りは暗く鬱蒼とした森。 そして少年の目の前には小さく古びた蔦がめぐり緑に染まっている建物が一つ。 古びてはいるが、破損箇所は見当たらなかった。 「・・・これが、IM養成施設?」 少年が隣の少女とその隣の青年に聞くと、青年が 「失敬な、れっきとした施設ですよ。一般人に中に入られては困るから、こうゆう建物にしたんです。」 「そうですよ、ゼロ。」 ゼロはフーンとだけ言って、 「でもこれだけ施設小さいと、人数も限られてくるんじゃない?」 「まぁ、一応ね。」 青年が苦笑いしながら答えた。 「じゃ、中にはいりましょうか。シロタカとゼロ。」 と言って話しの途中なのだが施設に向かって歩き出すキール。 「・・・なぁ、シロタカって人。」 「ん?」 ゼロがちょっと困った顔をして、 「キールだっけ・・・っていつもあんなカンジなの?」 と質問した。 「ああ、凄い人だよ。色んな意味で。」 またシロタカは苦笑した。 「そっか。」 ゼロは深くため息をついた。 「ゼロー、シロタカー。早く行きますよー。」 施設の入り口付近でキールが大きい声で呼ぶ。 「分かりましたよー、総長ー。」 シロタカは急いで走り出す。 「・・・・これから大変そうだな。」 と言ってゼロも走り出した。 [[次ページ>http://www13.atwiki.jp/master/pages/26.html]] [[小説日記>http://www13.atwiki.jp/master/pages/25.html]]
今日も、私は朝日を少しばかり受け、起床する。 石で作られた床にしぶしぶ素足を下ろし、時計の隣に蹲っている眼鏡を取り、かける。 最近は、本を、夜の寝る前に読んでいるせいか、目が悪くなってきてしまった。 これからの生涯、少し不便になるのかと思うと、なんとなく、不幸な気分になった。 そんな事より、まずは朝食を摂らなければ。 私は冷え性で、朝起きると、体が温まらず寒気が止まらない。 食堂まで行くと、もう暖炉には薪が入っていた。 私は、本能的に、その火の方へ向かう。 ふと、頭の中に、知識が送り込まれてきた。 ”これは、ルーがやった。” ルーとは、私の周りに群がっている煙のような物の事だ。 どうせ私にしか見えないのだが。 幼い頃、私が付けた名前。 ルーには、何度も助けられている。 馬車に轢かれそうになったところを、助けてもらった事もある。 ルーが居なければ、今私は、ここには存在しないだろう、するハズが無い。 「ありがとう。」と、今日もルーに御礼を言う。 すると、ルーは嬉しがったような素振りを見せた。 私は、それを見て少し微笑むと、朝食の支度を始めた。

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