暴走する力


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焼け落ちたホテル周辺で、二人の超人が音も越える速さで『けん』を交えていた。
崩れた瓦礫の上に立ち、空を見上げるのは暴徒と化したコ・ホンブック。
そして廃墟と化したビルに片手でぶら下がり、もう片方の手ではコインを握り締めるバトルマスター。
二人の距離は直線にしておよそ100メートル。
その間合いに持ち込んだのは、バトルマスターの方だった。
初見でこそ油断したが、目の前にいるのが常識外れの化け物なのは既に納得済みだ。
なにせ、どれだけ一撃必殺の拳を見舞おうとも、暫くすれば傷が回復してしまうのだから。
とは言え、不死者となったコ・ホンブックも痛みを感じる機能は残っているらしく、
その点がバトルマスターに勝機を見出せる一筋の希望となっていた。
だが一撃離脱を繰り返す間にも、『乖離剣・エア』の猛攻は確実にバトルマスターを追い詰めていく。
武器の威力もさる事ながら、この埋めようの無い間合いが彼を苦しめていた。
こちらが相手に攻撃するには、どう頑張っても拳の届く範囲まで接近しなければならない。
対してコ・ホンブックの射程は、多く見積もって20メートルはある。
一撃見舞う間に一太刀浴びるだけならまだいいが、最悪即死の可能性もある。
そんな中で確実ダメージを与えていくのは、神様の気まぐれすら味方につけなくてはならない。
今だって、襲い掛かってきた形無き刃を紙一重で回避して、何とかここまで離脱したのから。

「ごほっ」

口から吐き出された血の塊が、瓦礫の底へと落下していく。
どうやら、避けたつもりが完全に回避できていなかったらしい。
何処に一撃喰らったか確認するため、バトルマスターは空いた手で触診を始める。
その瞬間、下にいたコ・ホンブックがエアを構えてビルの壁を駆け上ってきた。

「イダイイダイイダイダイダイダイダイダイダアアアアアアアアアアア!」
「ッ……残念ながら、何度も喰らうつもりはありませんよ!」

迫り来る赤い旋風に対し、バトルマスターは壁から手を離し頭から急降下する。
ちりちりと体中を切り刻んでいく余波に耐えながら、本丸を回避するため体を横に捻じ曲げる。
アバラの軋む音が聞こえるが、それを無視してバトルマスターはさらに体の軸を動かす。
この無理が功を成し、ずれた僅かな場所をエアの本体が風を切りながら突き抜けていった。
が、巻き起こっていた竜巻がバトルマスターの脇の肉を紙のように引き裂き、抉っていく。

「ぐっ……まだァ!」
「!」

体中の肉をノミのように削られても、バトルマスターはコ・ホンブックに接近する。
危険を察知したコ・ホンブックがエアを突き出そうとするが、それよりも先に彼の手が胸まで伸びる。
これを遮るように、バトルマスターはコ・ホンブックを抱き寄せ、お互いの距離をゼロまで詰める。
そして、空いたもう片方の手に目一杯の力を込め、容赦なくその胸の中へと捻じ込んでいった。
『抜き手』と言われる空手の技の一つである。
もちろん常人ならばこんな荒業出来ないが、この人物はその常人の域を超えていた。

「ギャアアアアア!――ャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」

鼓膜を破るかのような悲鳴を挙げるコ・ホンブックを壁側に蹴り飛ばし、距離を取る。
そして、バトルマスターはそのまま地上へと向かい、受身を取りつつ墜落した。
その手には、まだ温かく脈打つコ・ホンブックの心臓が握られている。
一方心臓を抉り取られたコ・ホンブックは、糸が切れたように大人しくなると、ゆっくり地面へと落ちていった。
数秒後、埃の舞う瓦礫の中から、バトルマスターはゆっくりと立ち上がる。
その右手には、激しく蠢く心臓がしっかりと握られていた。
ジッと握ったモノを眺めていたバトルマスターは、ちらりとコ・ホンブックの方に視線を向ける。

「申し訳ない。だが、貴女をこれ以上放置するのは危険です。
 それに、そんな状況で苦しみ続けるのも、貴女だって辛いでしょう」

瓦礫の隙間から突き出た血まみれの腕を見つめながら、少しの間だけ黙祷する。
シンと静まり返った戦場で、ただ右手の心臓だけが強く存在を訴える。
そこでようやく違和感に気付く。心臓が未だに動き続けている事に。

(?まさか!)

だが気付くのが遅すぎた。
コ・ホンブックは片腕だけ瓦礫に残し、本体はエアを握ったままバトルマスターの背中まで来ていたのだ。
振り向く余裕すら与えず、無形の剣はバトルマスターの胸部を抉る。
ミチミチと骨が悲鳴をあげ、あっさりと粉々に粉砕されていく白い骨。
だがそれでも進行は止まらず、バトルマスターの体を器にエアは内部にミキシングをかけていく。

「ジンゾォ!カベジデェェェェェェ!」
「ァ!……はぐッ……がああああああッッ」

飛んでいきそうにな意識を必死で握り締め、バトルマスターは後方に蹴りを放つ。
けれども、コ・ホンブックはそんな攻撃など気にせずエアを上下に揺らす。
ミキサーの作動音がバトルマスターの中で響き渡る。

(もう……駄目か……)

沈んでいく景色の中、バトルマスターはくるくる宙を舞う物体を見つける。
そしてそれは、二人の前までゆらゆらと近付いてくると、その眼前で弾け飛んだ。
周囲を包んでいく光の中、バトルマスターはついに意識を手放なした。

「ダァァ!オガアアァァアアア!」

一方もろに閃光を見つめてしまったコ・ホンブックは、あまりの眩しさに量目を覆う。
数秒後、視界が回復したコ・ホンブックの目の前にバトルマスターの姿は無く、エアだけが地面に放り出されていた。
そんな彼女の胸部に、奪われた心臓がゆっくりと戻っていく。
だが、心臓を取り戻しても、失った体までは取り戻せない。
痛みと狂気の中、コ・ホンブックは両手で顔を覆いながら悲痛な叫び声を挙げた。




「クオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ
 オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ
 オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ
 オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」







あの場所から少し離れた街の一角。
商店街にありがちな個人病院の一室に、バトルマスターはいた。
傷だらけで危険な状況だが、とりあえずまだ生存している。
と言っても、パッとみた限りでは死体と言われても納得してしまう状況だ。
もし彼が一般人の生命力しかなければ、事は切れていただろう。

「はわわ。今すぐお助けします~」

手術台で横たわるバトルマスターの前には、管理人・したらば孔明がいた。
彼女は先の戦いを見ていて、もしかしたら彼こそご主人様かもしれないと感じ助け出したのだ。
そして、気配を消しつつあの場から退避し、ここまで逃げてきた。
知識はあるものの、人を助ける手術なんて数えるほどしかしていない。
それでも、今やらなければ彼は確実に死んでしまうだろう。

「や、やってみせますぅ~」

可愛く拳を握り締め、したらば孔明は目の前の状況に意識を集中さえていく。





果たして、彼女の処置は間に合うのか……次回に続く!






【朝】【E-3 小さな個人病院】
【バトルマスター@ギャルゲロワ】
【状態】気絶中。重体。大量出血。胸に抉り傷。両腕に削り傷。内臓の一部に破損。
【装備】不明(支給品は確認済)
【道具】支給品一式、コイン、名簿
【思考・行動】
基本:コインの表が出たので徹底的に抗う。
1:気絶中
2:対主催として仲間を探し、殺し合いに乗った敵を倒す
※自分の心がキャラに影響されていることに気付きました



【管理人・したらば孔明@アニロワ2nd】
【装備品:スタンガン@アニロワ1st】
【道具】支給品一式×3、ゲイボルグ@アニロワ2nd、オールオーバー@ライダーロワ、大鉈(破損)@ギャルゲロワ、
    携帯電話@現実、首輪(まとめキング)、閃光弾、不明支給品(ランダムアイテム)】
【状態:健康、服に若干の血痕】
【思考・行動】
基本:脱出に向けて行動する(基本的に恋姫†無双の孔明を演じる)
1:はわわ、あ、新しいご主人様(バトルマスター)かもしれない彼を助けてませす!
2:脱出に有能な方なら手を組みましょう。
3:危険な野郎なら排除するぜ。
※外見は孔明(恋姫†無双version)、頭脳は孔明(Gロボversion)、力は孔明(水滸伝version)です。
※口調は基本的に恋姫†無双versionでいくようですが、状況と気分で恋姫†無双version・Gロボversion・水滸伝versionのどれかにするようです。
※爆発の規模、学校にいた他の参加者への影響は不明です。


【朝】【E-4 ビル跡】
【コ・ホンブック@アニロワ2nd】
【状態】不死者化、胸に12の傷(※)、腹に10の刺し傷(※)、心臓部に穴、左手再生中
【装備】乖離剣・エア@Fate、壊れた戦国の兜(面付き)@バッカーノ
【道具】なし
【思考】??
 基本:痛イから殺すカら痛いかラコロすからイタいカら殺スかラ……
1:……
2:皆殺シ
 ※容姿はR.O.D-TVのアニタ・キングです。
 ※不死者化するまえの傷は治りません。ずっと痛いままです。
 ※E-3の半分程度の建物が壊滅しました。
 ※E-4のビルのいくつかが崩壊しました。


135:街の狩人 投下順に読む 137:ある決闘の再現
135:街の狩人 時系列順に読む 140:そうびはもってるだけじゃいみがないんだぜ。
101:蟹座氏の憂鬱Ⅱ バトルマスター 137:ある決闘の再現
109:学校屋上戦争 管理人・したらば孔明 137:ある決闘の再現
100:100話目だからって調子に乗って自分を書く。後悔?ないねッ! コ・ホンブック 155:覚醒の黒き書き手




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