書き手ロワイアル2nd @ ウィキ
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[[編集メモ]]
2023-06-15T21:30:10+09:00
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ブリリアント・ダイナマイト・ネオン
https://w.atwiki.jp/kakiterowa/pages/155.html
【参加者名】ブリリアント・ダイナマイト・ネオン
【トリップ】◆YbPobpq0XY
【所属ロワ】漫画ロワ
【ロワ内性別】男
【外見設定】ギアッチョ@ジョジョの奇妙な冒険第5部(ただし短髪)
【特徴その他】
【書き手紹介】
その看板(タイトル)がとにかく目を引く。
三村KOOLの立役者。放送によるかがみん暴走を最高の形で見せてくれる。イカスぜ三村
承太郎、ナギの脱臼を直すなどほんわかとした話が多い。そして吉良とマリアの最終章は、私の胸に何かこう来るものがあった
代表作「もうメロディに身を任せてしまえ」
(パロロワ企画交流所雑談所・毒吐きスレ>>2224より)
【登場話:全三話】
|016|[[無題>無題(872)]]|
|074|[[dddddddd]]|
|110|[[覚醒フラグ]]|
,
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2015-05-30T14:07:59+09:00
1432962479
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第二回放送までの死者
https://w.atwiki.jp/kakiterowa/pages/256.html
*&color(red){第二回放送までの死者}
|時間|名前|殺害者|死亡作品|死因|凶器|
|朝|[[ボンボン系の書鬼]]|[[予約被りに定評のあるtu4氏]]|131:[[MURDER PRINCESS]]|斬殺(首を撥ねられる)|永遠神剣第七位「存在」|
|朝|[[愛の伝道師]]|[[予約被りに定評のあるtu4氏]]|131:[[MURDER PRINCESS]]|斬殺(首を撥ねられる)|永遠神剣第七位「存在」|
|朝|[[無明幻妖side.]]|[[無明幻妖side.]]|138:[[I WANT TO,YOU WANT TO,THEY WANT TO]]|消滅(マナ化)|永遠神剣第五位「誓い」|
|朝|[[The god of chaos]]|[[無明幻妖side.]]|138:[[I WANT TO,YOU WANT TO,THEY WANT TO]]|消滅(マナ化)|永遠神剣第五位「誓い」|
|午前|[[ダイナマイトアンデッド]]|[[エース]]|192:[[Sa・Ga/Drastic our soul]]|撲殺|ピーキーガリバー|
|午前|[[エース]]|[[ダイナマイトアンデッド]]|192:[[Sa・Ga/Drastic our soul]]|斬殺(首を掻き切られる)|朝倉涼子のアーミーナイフ|
|昼|[[ビクトリーム博士]]|[[蟹座氏]]|152:[[薔薇のように、萌えキャラにだって棘はあるものさ]]|斬殺(滅多切り)|鉈|
|昼|[[ギャルゲロワ版最速の人]]|[[蟹座氏]]|152:[[薔薇のように、萌えキャラにだって棘はあるものさ]]|斬殺(滅多切り)|鉈|
|昼|[[康一君]]|[[エロスの鐘の煩悩寺]]|155:[[闇の声]]|精吸(生絞り)|エロスの鐘|
|昼|[[暮れなずむ内面描写]]|[[エロスの鐘の煩悩寺]]|155:[[闇の声]]|精吸(生絞り)|エロスの鐘|
|昼|[[起]]|[[エロスの鐘の煩悩寺]]|155:[[闇の声]]|精吸(生絞り)|エロスの鐘|
|午前|[[結]]|[[コ・ホンブック]]|156:[[覚醒の黒き書き手]]|刺殺(体を貫かれる)|紙の槍|
|昼|[[THE FIRST]]|[[予約被りに定評のあるtu4氏]]|161:[[仮面ライダーよ永遠に/THE FIRSTは二度死ぬ。]]|蒸発(タイムベントで二度死亡)|エンジェル・アーム|
|昼|[[ボマー]]|[[マスク・ザ・ドS]]|163:[[絶望可憐少女達]]|爆殺(禁止エリアに侵入)|鋼糸|
|昼|[[マスク・ザ・ドS]]|[[コ・ホンブック]]|163:[[絶望可憐少女達]]|斬殺(紙砂嵐で粉微塵)|乖離剣・エア&乖離剣・エア(白)|
|昼|[[ステルス鬼畜]]|[[サプライズパーティー]]|179:[[それぞれの意地ゆえに]]|刺殺(固有結界によるキャラ攻撃)|永遠神剣第六位『冥加』 |
|昼|[[承]]|[[デビルシャリダム]]|183:[[第二次スーパー書き手大戦 第183話 了承!!]]|不明(デビルシャリダムに特攻)|触手|
――――以上、17名。
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*最期の言葉
|[[ボンボン系の書鬼]]||
|[[愛の伝道師]]|「は?」|
|[[無明幻妖side.]]|「かまわない。いや、むしろ喜ばしいことだ。貴様を必要とする読み手は確かに沢山いるのだから。」|
|[[The god of chaos]]|(ふん、まあ結構楽しめたかな。ロボットに不条理にギャグにダークに鬱に。ガチホモができなかったのが未練だけど、&br()楽しみは次の機会に取っておくことにするよ。じゃあ少し休もうかな。次の混沌のために。次の次の混沌のために……。) |
|[[ダイナマイトアンデッド]]|「負けだ……クははははははははははははは!!」 |
|[[エース]]|「勝ちだああああああああああああああああ!!」 |
|[[ビクトリーム博士]]|「O、O……ONIICHAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAANNNNN!!!!」|
|[[ギャルゲロワ版最速の人]]|(応急処置はした……後は、任せたぞ……)|
|[[康一君]]|「うひぃぃぃ――――ッ! もっとぉッ! 私が! 啼くぅ……までぇぇ――ッ! ヒィィィ…………ッッッ!!」 |
|[[暮れなずむ内面描写]]|「美しい――! 美しすぎるッ! ああっ、あぁ……、あぁんっ! 私はなんて綺麗なんだ――ッ!」|
|[[起]]|「おおぉっ! うおぉぉ――っ! ヤあぁぁぁぁ――ってヤるZE――ッ! うおおおおぉぉうあぁぁぁ――ッ!」 |
|[[結]]|「(ああ、やっと一人彷徨うのもここで『終結』だ。やっと仲間にめg――――がぁっ!?」 |
|[[THE FIRST]]|熱い、痛い、嫌だ、死にたくない、助け&br()&br()「あ、あああ、あああああああああああああああああああああああああああああ&br() あああああああああああああああああああああああああああああああああああ&br() あああああああああああああああああああああああああああああああああああ&br() い、嫌だ、二度も、俺は、死にたく、ぎゃああああああああああああああああ&br() ああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」 |
|[[ボマー]]|「お前は、またあの子を――」|
|[[マスク・ザ・ドS]]|「(私を殺しても、あなたは決して救われない。あなたは私を殺して、初めてその事に気付き、絶望するのです)」 |
|[[ステルス鬼畜]]|「はははははははははっ!! まずはステルス鬼畜! 次の標的は誰だっ!? このサプライズパーティーが殺し、犯し尽くすっ!!ははははははっ!!!」|
|[[承]]|「あとはまかせた」|
*殺害数ランキング
|順位|該当者|人数|このキャラに殺された人|生存状況|スタンス|
|1位|[[コ・ホンブック]]|4人|[[書風連・その壱]]、[[書風連・その弐]]、[[結]]、[[マスク・ザ・ドS]]|生存|無差別→対主催|
|2位|[[エロスの鐘の煩悩寺]]|3人|[[康一君]]、[[暮れなずむ内面描写]]、[[起]]|生存|無差別|
||[[予約被りに定評のあるtu4氏]]|3人|[[ボンボン系の書鬼]]、[[愛の伝道師]]、[[THE FIRST]]|生存|無差別|
||[[エース]]|3人|[[ボイド]]、[[メリーゴーランドオルセン]]、[[ダイナマイトアンデッド]]|&color(red){死亡}|無差別|
|5位|[[美形元帥]]|2人|[[書風連・その参]]、[[激動のトウカリョウ]]|&color(red){死亡}|奉仕(アニロワ)|
||[[差]]|2人|[[差]]、[[闇その1]]|&color(red){死亡}|不明|
||[[無明幻妖side.]]|2人|[[無明幻妖side.]]、[[The god of chaos]]|&color(red){死亡}|対主催|
||[[蟹座氏]]|2人|[[ビクトリーム博士]]、[[ギャルゲロワ版最速の人]]|生存|対主催|
|9位|[[エロ師匠]]|1人|[[ネクストコナンズヒント『蝶ネクタイ』]]|生存|対ボマー|
||[[深淵]]|1人|[[深淵]]|&color(red){死亡}|不明|
||[[地球破壊爆弾No.V-7]]|1人|[[体はスクライドで出来ている]]|生存|無差別|
||[[アルレッキーノ]]|1人|[[欝のエル]]|&color(red){死亡}|奉仕(読み手)|
||[[素晴らしきフラグビルド]]|1人|[[アルレッキーノ]]|生存|フラグ|
||[[ドットーレ]]|1人|[[◆ZhOaCEIpb2]]|&color(red){死亡}|奉仕(読み手)|
||[[◆ZhOaCEIpb2]]|1人|[[ドットーレ]]|&color(red){死亡}|対主催|
||[[地味子]]|1人|[[◆Zp1p5F0JNw]]|生存|対主催|
||[[The god of chaos]]|1人|[[闇その2]]|&color(red){死亡}|快楽|
||[[ブリリアント・ダイナマイト・ネオン]]|1人|[[温泉少女>温泉少女(書き手)]]|&color(red){死亡}|無差別|
||[[激動のトウカリョウ]]|1人|[[美形元帥]]|&color(red){死亡}|不明|
||[[幻夜・フォン・ボーツスレー]]|1人|[[ゲドー・ザ・マジシャン]]|生存|対主催|
||[[猫子頭の鬼軍曹]]|1人|[[汚れなき愛]]|生存|対主催|
||[[歩く頭脳戦]]|1人|[[まとめキング]]|&color(red){死亡}|首狩り|
||[[管理人・したらば孔明]]|1人|[[歩く頭脳戦]]|生存|脱出|
||[[静かなる ~Chain-情~]]|1人|[[ブリリアント・ダイナマイト・ネオン]]|生存|対主催|
||[[マスク・ザ・ドS]]|1人|[[ボマー]]|&color(red){死亡}|いじめ|
||[[サプライズパーティー]]|1人|[[ステルス鬼畜]]|生存|不明|
||[[デビルシャリダム]]|1人|[[承]]|生存|不明|
||[[ダイナマイトアンデッド]]|1人|[[エース]]|&color(red){死亡}|無差別|
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2014-06-21T13:16:58+09:00
1403324218
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嘆きの時間は終わらない
https://w.atwiki.jp/kakiterowa/pages/564.html
「さて、本来なら私はガチバトルには向いていないんですけどねえ」
ふふふふ、と仮面の男は笑う。
もやしことルルーシュ扮するゼロの仮面で隠され、男の表情はわからない。
本家のルルーシュの如く歪んだ笑みを浮かべているのだろうか?
それは、半分正解で半分ハズレだ。
確かに彼は歪んだ笑みを浮かべてはいる。
だが、それは支配者の笑みではない。
加虐主義者の笑みだ。
人を操り、己が力を誇るのではなく。
人を嬲り、己が快楽とする者の笑み。
仮面一つでは遮ることなど適わない、圧倒的なSっ気のオーラ。
そんなオーラを携えて男は笑う。けらけらと、けらけらと。
地に這い蹲る無様な半身をあざ笑う。
「どうしたんですか、地球破壊爆弾。人一人殺せないのでは、大層な名前が廃りますよ?」
「っうく、ドSううううう!!」
酷い有様だった。
ボロボロだとか、重症だとか、そんな言葉で表現できるレベルを超えていた。
ミンチ。
斬られ、打たれ、穿たれ、砕かれ、溶かされ、潰され、轢かれた肢体。
到底人のだったとは思えない肉の塊。
会話できているのが嘘のようなぐしゃぐしゃな顔。
地球破壊爆弾No.V-7。
書き手ロワ2有数のチートにして、孤城の主。
彼女は、負けた。
圧倒的に、完膚なきまでに、蹂躙、された。
掛かった時間は僅か数秒。
射程外から制限をぶっちぎた射程無限かつホーミング機能付きのボルテックシューターでレヴィを。
相性抜群の太陽の力を込めたリボルクラッシュで吸血鬼王アーカードを。
長門の空間情報改竄すらゲル化で逃れ。
レヴァンティンとマジシャンズレッドの炎はロボライダーで吸収し。
泉こなたのギャグ展開を、光太郎のネタキャラパワーで相殺し。
キングゲイナーを真っ向からチート全開で切り払ったのだ。
常の彼とは違いお遊び無しの全力勝負。
見ていても何の面白みもない一方的過ぎる展開だった。
一言で言えばつまらない。余りにもつまらな過ぎる展開。
ああ、だけど。
実に良いと、ドSは笑う。
今の自分の能力にではない。
奇跡の一切を挟まない、無常すぎる現実を突きつけれたことにだ。
「どうです、ロリスキー?これが、結果です。私の愛の強さです」
「ふざけんじゃ、ないわよ!!」
ぐるりと、その場で回れ右。
ラッドの力を使い殴りかかってきたロリスキーを抱きとめる。
彼女の体にはまだ一切の傷が刻まれていない。
当然だ。あえて、先程から彼女には攻撃は仕掛けず、いなすだけに止めているのだから。
温かく、実に抱き心地がいい。
腕の中で暴れまわる様はまさに子猫ちゃんというやつだ。
ああ、けど、何よりも。
「おやおや、震えていますよ?」
「む、武者震いよ!」
体越しに伝わってくる、彼女の震えがすばらしい!!
カタカタと、ガタガタと。
武者震い、なんてわけは無い。
恐怖、だ。
どれだけ否定したくとも、私に“ちーちゃん”を感じてしまうことへの恐怖。
影の繋ぎ師を救う方法が見つからないことへの恐怖。
“ちーちゃん”が殺されてしまうのではという恐怖。
そして、“絶対的絶望たる力”と“己が死”への恐怖。
マーベラス!!
思えば彼女は登場話から怖がっていた。
伊達に死者スレラジオのパーソナリティは勤めていない。
死者スレに来たときにたっぷりと苛められるよう、今までの参加者の物語は全て把握済みだ。
己が半身の愛した少女ともなればより注意深く読み込むのも当然である。
読んで、読んで、読み込んで。
魂を、揺さぶられたのだ。
彼女が普通の少女だったから。どこまでも平凡な少女だったから。
マリンデビモン?不死者?ラッドみん?ヴァルセーレの剣?マジシャンズレッド?ジンクス?
違う。能力とか体質とかではない。
大切なのは心なのだ!
怯え、立ち向かい、焦り、説き伏せ、嘆き、でれ、錯乱し、笑い、迷い、覚悟する。
ある時は助けてくれた人を見捨てられずに強者に向かって行き。
ある時は助けてくれた人にさえ力と激情の前に拒絶する。
いくつもの、いくつもの、顔を見せる、強さも、弱さも兼ね備えた人間らしい心。
彼女なら、きっと、きっと、素晴らしい苦悶の表情の数々を見せてくれる!
ああ、愛しい君よ。
私は全力で愛という名の毒を与えよう。
「武者震い?本当ですか?実は戦うのが」
受け入れてくれなくても良い。抗ってくれてもいい。
「――怖いんじゃないですか?」
私はそんな君を更に愛でよう。
「……っつ!?こ、怖くなんて、ない!!」
「やだなあ、戦いが怖くない人間なんているわけ無いじゃないですかー」
真理だ。
命を懸けた戦いが怖くない人間なんて狂人くらいだ。
なのに書き手は大事なことを時に忘れる。
最終決戦に残った?それで?本能的な恐怖がなくなるものなのか?それって人間?
クールなロリスキー。
立ち直った後の彼女が戦えたのはひとえに彼女を支えてくれる存在が常に隣に居たからだ。
「あなたはその恐怖を地球破壊爆弾を利用することで押し込めていただけなんですよ~」
「私の、私たちの愛を、馬鹿にするなあああああああ!!」
ヒュンっ!!
激昂と共に触手が乱舞し、打ち付けてくる。
いや、違う。狙いは拘束か。
「あんたが、ここでしか存在できないって言うのなら、ギガゾンビ城から引きずり出すまでよ!!」
お、正解。
それが傷つけることなく繋ぎ師を助けた上に私を倒せる唯一の方法ですよ。
ギガゾンビ城は怖そうにもDSRXの能力で強化済みですし。
うんうん、頭のいい子は嫌いじゃないよ~?
だって……。
次に何が起きるのか、きっちり想像できちゃうのって、本人には堪らなく苦痛じゃないかー☆
ぎゅるり。
即座に身体をゲル化し拘束を逃れ、そのまま触手伝いにロリスキーに這い寄っていく。
ひいっと顔が強張るのを押さえようとする顔が愛おしいったらありはしない。
「いやはや、この身体って便利ですよねえ~。あなたがかって爆弾にしたことを、もっとスマートにできるのですから」
「わたしが、した、こと……ま、まさか」
心当たりに突き当たったのだろう。
ロリスキーの顔が青ざめる。うんうん、『クール』は伊達じゃないね、いい子いい子。
「それじゃあ、くーちゃん。“いただきます”」
「あんたぎゃゅ得、非ぎゃ、穂ぎゃ、はひゃああああああ~~~~~!?」
ぎゅるぎゅるごにゅごにゅ~。
嫌だなー、口に飛び込んだのは私の方なのにいただきまーすだなんて、ありえないじゃないですかー。
と自己突っ込み。
ラダムです!今の私はラダム虫なんですといいわけ一つ。
「……ひゅ……や……」
ねちゃり。
喜ばせてなるもんかと声を抑えてもがくロリスキーの口内へとゲル化したままルパンダ~イブ☆
湿り気のある舌のベットをまずは堪能。
全身を使って絡め、シーツを汚していく。
赤い天蓋もなんておしゃれ☆
子どもの頃やったなあと天井までスライムのままジャンプ!
見事にタッチできた我が身の成長を母に感謝。
「ひゃ、ひゃひいいい!」
「くーちゃんから出て「煩いですよ。ガン・スレイヴ!」
こしょばさに耐えられずに上がった少女の声が心地いい。
ついでになんかゴミの声も聞こえましたが無視しましょう。
おやおや、これはなんて素敵なシャンデリア。
むしろ形的にはちょうちんですが、シャンデリアということにしておいた方がロマンに溢れますし。
ですがなんとも引っ張りたくなる形ですね。あそ~れ♪
「ぎゃ、ギャホ、ギャホっ!!」
っと、いけません、いけません。
あまり喉を刺激して吐き出されては元もこもありません。
絶望したー!チートなのに咳き一つで吐き出される身体に絶望したー!
いやいや、人間限界には挑戦してみるものです。
いっそ、器官に膨張して全力で張り付いて呼吸困難を起こしてみましょう。
そういえば、喉と鼻って繋がっていますし、ついでに塞いじゃおう。
内側からせり上がっちゃいましょう。えーい!
原作再現です。思う存分窒息してください、不死者さん♪
アニ2のかがみんも窒息死はしていなかったはずですし。
何回で慣れてくださるか、楽しみです。
「……っ!!…………っ!?…………っかは。ひー……」
もう何度目だろうか。
暗い世界から意識が浮上していくのを感じる。
嫌だ。
苦しいのは、もう嫌だ。
けど、耐えなくちゃ。
耐えて、耐えて、耐えて。
隙を見つけないと、ちぃちゃんが。
光が、ほんの僅かに、世界に戻る。
ずるり、ずるり。
意識が覚醒した瞬間。
蘇生した直後の、僅かに正気を保っていられる時間。
その時間を使ってのろのろと、地を這い出口を目指す。
酸素不足で、脳が働いてくれなくて上手く知覚はできないけど。
それでも。
今やドSは完全に私の中にいる。ゲル化した身体を、私のような触手としては使わず全身で進入してきてる。
恐らく彼からすれば、触手で口を犯しても、楽しくないのだろう。
チャンスだ。
私の持つ最後の支給品は武装錬金ヘルメスドライブ。
これを使って、城の外にワープすれば、ドSは倒せる。
けど、LSに準じた制限が掛かっていて、一度使えば4時間は使用できない。
気付かれれば、次は無い。
「…………っか………!!…………!!!!」
息が、詰まる。
嫌だ、痛い、苦しい、喉が。
ガリガリ、ガリガリ。
思わず喉を掻き毟る。
わかってる、こんなことやっても喉につまったものは吐き出せない。
人は苦しいときには、理屈や因果と関係無い行動を取ってしまうのだ。
「…………!!…………!!!!……………………!!!!!!…………………………………………」
苦しい、苦しい、空気を、空気を!!
「……っ!!…………っ!?…………っかは。ひー……」
もう何度目だろうか。
暗い世界から意識が浮上していくのを感じる。
嫌だ。
苦しいのは、もう嫌だ。
けど、耐えなくちゃ。
耐えて、耐えて、耐えて。
隙を見つけないと、ちぃちゃんが。
光が、ほんの僅かに、世界に戻る。
ずるり、ずるり。
意識が覚醒した瞬間。
蘇生した直後の、僅かに正気を保っていられる時間。
その時間を使ってのろのろと、地を這い出口を目指す。
酸素不足で、脳が働いてくれなくて上手く知覚はできないけど。
それでも。
ドSを騙す為には必要なのだ。
私が、ドSを身に宿したまま這って外に出ようとしてると思わせないといけないのだ。
「いやあ、感動しました。貴方の愛は素晴らしい!!おっと、大事なことなので二度言いました。
がんばりますね、ロリスキーさん。よろしい、なら、ゲームと行こうじゃないです。
貴方が這って出口に辿り着くのが先か、それとも絶望に屈するのが先か……。
結果が出るまで貴女の中で楽しませてもらうとしましょう」
喉から、声がした。
自分の声じゃない、ドSの声。
全身ゲル化したまま話すなんて、どれだけ器用なんだ。
でも、予想通りだ。
サディストは、相手が苦しむ反応を見ることが楽しみなのだ。
だったら、存分に楽しませれば油断させられる。
結果が出るまで貴女の中で、と言っていた。
私が足掻き続けていれば、逃げはしまい。
「…………っか………!!…………!!!!」
息が、詰まる。
嫌だ、痛い、苦しい、喉が。
触手を、できるだけ細く生成し喉に突っ込みゲルを掻き出そうとする。
けど、出てくるのは唾ばかりだ。
てらてらと触手が光る。
外から見ればどんな風に見えるだろうか、自分の触手で喉を突いている女の子って。
余裕が無いの、外見を気にしていられるような!
「…………!!…………!!!!……………………!!!!!!…………………………………………」
欲しぃ、欲しぃ、空気が、空気がああああああ!!
「……っ!!…………っ!?…………っかは。ひー……」
もうなんど目だろうか。
くらい世界からいしきが不浄していくのを感じる。
嫌だ。
苦しいのは、もういやだ。
けど、たえなくちゃ。
耐えて、たえて、絶えて。
好きを見つけないと、ちぃちゃんが。
光が、ほんのわずかに、世下位に戻る。
ずるり、ずるり。
意識が覚醒した瞬間。
蘇生した直後の、僅かに正気を保っていられる時間。
その時間を使ってのろのろと、地を這い出口を目指す。
酸素不足で、脳が働いてくれなくて上手く知覚はできないけど。
それでも。
右手を伸ばす。扉を、空気を掴もうとするかのように。
左手を忍ばせる。こっそりと、デイパックへと。
のろのろと、のろのろと。
這い蹲る動作に合わせて。
「…………っか………!!…………!!!!」
息が、詰まる。
嫌だ、痛い、苦しい、喉が。
剣の翼を顕現させる。
飛ぶことは無理でも、動かすことくらいはできるから。
グサリ。
迷い無く、首に突き刺す。
切り落とせば、死んでしまうが、穴を開けるくらいなら大丈夫だ。
いい方法だと思った。
なのに口内のゲルに直ぐに穴を塞がれた。
「…………!!…………!!!!……………………!!!!!!…………………………………………」
息、息、呼吸を、させてよ……。
「……っ!!…………っ!?…………っかは。ひー……」
もうなんどめだろうか。
くらいせかいからいしきがふじょうしていくのをかんじる。
いやだ。
くるしいのは、もういやだ。
けど、たえなくちゃ。
たえて、たえて、たえて。
すきをみつけないと、ちぃちゃんが。
ひかりが、ほんのわずかに、せかいにもどる。
ずるり、ずるり。
意識が覚醒した瞬間。
蘇生した直後の、僅かに正気を保っていられる時間。
その時間を使ってのろのろと、地を這い出口を目指す。
酸素不足で、脳が働いてくれなくて上手く知覚はできないけど。
左手は、遂に核鉄へと届いていた。
いける、と。
これで、終わるんだ、っと。
「…………っか………!!…………!!!!」
ヘルメスドライブを無音発動。
転移先は蟹座氏。
バトルマスター達、敵の前に転移するのは論外だ。
加えて、アニロワ1・2書き手は、この場所と縁があり、向かってきている可能性も高い。
影の繋ぎ師の様子から将軍は死んだらしい。
となると消去法で、この場におらず、アニロワとも縁の無い蟹座氏が一番だ。
「…………!!…………!!!!……………………!!!!!!…………………………………………」
倒す、ドSを、手に入れる、空、気を……。
|289:[[祈りは空に、願いは天に、輝く光はこの瞳に、不屈の心はこの胸に!]]|投下順に読む|290:[[サイサリス]]|
|289:[[祈りは空に、願いは天に、輝く光はこの瞳に、不屈の心はこの胸に!]]|時系列順に読む|290:[[サイサリス]]|
|289:[[祈りは空に、願いは天に、輝く光はこの瞳に、不屈の心はこの胸に!]]|地球破壊爆弾No.V-7|290:[[サイサリス]]|
|287:[[D(後編)]]|クールなロリスキー|290:[[サイサリス]]|
|287:[[D(後編)]]|マスク・ザ・ドS|290:[[サイサリス]]|
2014-06-14T21:18:42+09:00
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2013-11-30T20:51:29+09:00
1385812289
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戦爵様だぞーえらいんだぞー!
https://w.atwiki.jp/kakiterowa/pages/185.html
「――あれ?」
ざんばらの白髪、そして全身にひどい火傷を負った隻腕の老人が訝しげに周囲を見回した。
どうやら何処かのビルのなかにいるようだ。
窓から見える夜景は、ここがかなりの高さである事を教えてくれる。
「……おかしいぞ。俺はたしか荒野にいたはずなのに」
そう、この書き手ロワにおいて『差』と名づけられた書き手――◆KX4nhL0NJsである。
自分の書いた東方腐敗の姿でここに召喚された彼は、荒野のど真ん中で己の不幸を嘆いていたはずであった。
だが今はこの高層ビルの中、企業のオフィスのような部屋に景色が移り変わっている。
「ワープか?でも転移装置とかそういうものはなかったぞ」
それどころか何も無い荒野だったはずだ。
夢か幻覚の類ではないかと考えてみたが、自分の姿は焼け爛れたゾンビ状態のまま。
この点を一番変えて欲しいというのに。
「まったく、この姿じゃ誰も近づくわけが無い。コーヒーブレイクのシロッコの方がまだまし――」
「こんばんは」
「――って、え?」
『差』が振り返った先は、その部屋の入り口。
非常灯の灯りだけが頼りの薄暗い空間だが、スパロワ書き手の彼がその姿を間違えるはずがない。
ピンク髪のショートカット。
体のラインを浮き出させる黒いタイトな服。
額に怪しげな文様が浮かぶオッドアイの少女――レビ・トーラーが立っていた。
ちなみにどうでもいいことだが――、
彼女の声はロリなのに折笠愛ボイスという、ある意味暴挙とも言えるほどチャレンジャーなキャスティングである。
ロリのイメージじゃないという者もいれば、そこがいいという物好きもいるのだが、まあそれは本当にどうでもいい。
「君のその姿から察するに◆KX4nhL0NJs氏か、◆uiAEn7XS/.氏だろう?この二人以外に暴走した東方腐敗を書いた書き手はいないからな」
「あ、ああ。俺は◆KX4nhL0NJs。このロワでは『差』って名前だ。君は?」
「私は『闇その1』。トリップは◆JevR7BMAcoだ」
「そうか……しかしこの姿の俺によく声をかける気になったな。スパロワ住人なら尚更だ」
スパロワ本編における東方不敗マスターアジアの最期は、ロワ住人の間では恐怖とともに語り継がれている。
例え知ってなくとも近づくものなどいないだろうが、わざわざ知っていながらこの姿をした者に接触するなど、正気の沙汰ではないといっていい。
「たしかにそれは考えたが、『この姿じゃ誰も近づかない』とか至極まっとうな事を言ってたからな、最低限正気は保ってると思った」
「ああ、聞かれてたのね……そうだ、俺ってばさっきまで荒野にいたはずなんだけど――」
『差』はさっき自分の身に起こった事を『闇その1』に説明する。
だが、それを聞いても彼女?は別段驚く様子はなかった。
「スパロボならよくあることじゃないか。トロンベは崖を召喚し、フォルカは荒野を召喚し、ガンエデンは太陽系を召喚する。いちいち驚く事でもないだろう」
……いや、それでいいのか?たしかにそうだけどもさ。
「それに、荒野でなく氷山なら私も召喚できるぞ」
……え?、ちょっと待て、今なんと?
「最終地獄……ジュデッ――」
「すとおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっぷ!わかった!わかったから!」
『差』は慌てて『闇その1』を止める。
その技が発動したが最後、鋏で挟まれて、氷の中に突っ込まれて、虫にたかられて、黒くて長くて太い何かに触手レイプされてしまう。
こう書くと何だかとてもエロい気がするのは何故だろう。
まあ、とにかくここが彼らの本当のスタート地点である。
ゾンビじじいとロリっ子の珍道中の行方やいかに。
【深夜】【D-4 ビルの中】
【差@スパロワ】
【装備:不明】
【道具:不明】
【思考・行動】
基本行動:とりあえず『闇その1』と行動をともにする。方針は未定
1:この姿を何とかしたい
※姿形は東方腐敗(ゾンビ状態の東方不敗)です 。ざんばらの白髪に全身火傷、左腕欠損状態。グロイです。
【闇その1@スパロワ】
【装備:不明】
【道具:不明】
【思考・行動】
基本行動:不明
※姿形はレビ・トーラー。
※能力:第一地獄カイーナ>鋏で挟みます
第二地獄アンティノラ>氷をぶつけます
第三地獄トロメア>虫をたからせます
最終地獄ジュデッカ>第一~第三を全部食らわせてから触手レイプします
|080:[[スーパーお夜食タイム]]|投下順に読む|082:[[ウラガワ]]|
|076:[[私には早急に手に入れたい物がある。]]|時系列順に読む|082:[[ウラガワ]]|
|071:[[荒野の中心で、不幸を嘆く。]]|差|099:[[このロワがスタートしたのと同じ日にOG外伝発売]]|
||闇その1|099:[[このロワがスタートしたのと同じ日にOG外伝発売]]|
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2013-07-08T17:08:43+09:00
1373270923
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働け対主催! 俺?俺に働けって?
https://w.atwiki.jp/kakiterowa/pages/361.html
「すいません!」
「遅いぞチンカス。ションベンぐらい1秒で済ませろや」
「いや、無理ですって」
戻るなり浴びせられる罵声に泣きそうになりながらも、◆MJことルシオは謝罪を続けた。
温泉に行こうと言い出した転に従い、かなりの時間歩き続けていたのだ。
ちなみになぜか移動の最中、転はずっとルシオに荷車を引かせ、その上で胡坐をかいている。
最初は一緒に歩いていたのだが、1分も立たないうちに歩くのに飽きた転が、近くの民家からルシオに持ってこさせたのだ。
既に全身汗だくなルシオとは対照的に、転は悠々とした表情で首輪を弄っている。
その手元の首輪四つを分解しては直し、直したものをまた分解していた。
「って、ちょ! なんで首輪が四つあるんですか!?」
「うっさいぞ馬鹿もんが。ケツの穴にクスハ汁流し込むぞオイ」
「ご、ごめんなさい! ……で、でもその……首輪が」
「ああ」
転はルシオの言いたい事をに納得すると、自らの首を指差す。
そこには、自分とは決定的に違う……あるはずのものがなくなっている状態だった。
「まさ、か――」
唖然とするルシオを尻目に、転は首輪を指で回しながら鼻で哂う。
「ふんっ、こんな玩具仕掛けの首輪なんぞ、てめぇのションベンタイムがあれば解除できるわバカチンめ。
それともう一つ。主催者のヤツめが入れておいた首輪の探知機能を、このたまたま握った支給品に加えといた」
転は支給品袋から家庭用の扇風機を取り出すと、乱暴な手つきでボタンを叩く。
すると、扇風機のファンが回転しだし、風の代わりに空中に立体映像が浮かびあがる。
映像には第一放送後に支給された地図と同じで、その中で、幾つもの数字が点々と表示されている。
よく目を凝らしてみると、その数字達が時間と共に小刻みに場所を移動していく。
「支給品として渡された扇風機に、首輪の機能を組み合わせ、立体映像が出るよう工夫したのも私だ」
「……」
「ちなみに俺とてめぇの他に、この周辺に誰か居るみてぇだが、そんなの無視だ」
凄い相手だとは思っていたが、目の前の男はルシオの想像の遥か斜め上を飛び越えて存在しているらしい。
しばらく唖然としていたルシオだったが、嫌な予感を感じて転の方に向き直る。
「け、けど、これが主催者にばれたら――」
「あぁ!? もっと頭を動かせこの小市民めが! そんな事する訳ねーだろよぉ!」
「げふっ」
ルシオの持っていたチェーンソーの刃の部分で持ち主の頭を叩く。
若干血が出ているが、作動させないで殴られたのは転なりの優しさだろうか。
額からポタポタと流血させるルシオを放置し、転は持っていた首輪を摘んでぶらぶらさせる。
「細かい説明は面倒だからせん。だが、貴様がどうしてもと言うなら教えてやらんでもない」
「どうしても教えて欲しいです」
抵抗するとか、下克上するとか、そう言った選択肢を転と出会ってから忘れていたルシオは、
従順な犬のようにあっさり転の望む回答を差し出す。しかしこの転、相変わらずノリノリである。
ルシオからの答えに満足した転は、真面目な顔をしながら空を見上げた。
「この首輪。全てが同じ性能じゅねえ。この四つの首輪全てが別の製造元があるんだよ」
「は? 製造元とかあるんですか?」
「口を挟むな。チンコ切り落とすぞ。つか、切り落とすからズボン下げろや」
「ひぃ! ごめんなさい!」
「次ぎやったら片玉ぎっちょんだ。で、どこまで話した……ああ、製造元か。
おそらくコレは、各ロワで使用済となった首輪を急ごしらえして修理したんだな。
だから盗聴機能もなければ、監視カメラもねえ。この首輪にいたっては、爆破機能すらついてない」
床に放置しておいた首輪に手を伸ばすと、それを容赦なく両手で捻り切る。
思わずギョッとするルシオとは別に、転は何事もないのが当たり前だといった顔で分断された首輪を投げ捨てた。
「じゃあなぜ、そんな首輪を用意できて、尚且つ再利用したのか――」
もう一つの首輪を手に取り、転は呆れた様にため息を吐く。
「一つ。主催者は複数のロワを知っている。二つ。主催者の本当の目的は俺らであって俺らじゃない」
淡々と纏め上げた持論を語る。
「よってこれは推測だが、主催者は参加者の誰かに『何か』をさせるためこの場を用意した。
逆に言えば、その特定の人物以外の事なんざ、はなから監視するつもりはなかったんだろうよ」
これは確証に近いがな。と付け足しながら、転はつまらなそうにルシオの股間目掛けてチェーンソーを突き立てる。
「ちょ、いたいですってば!」
「ムカつくんだよ。脱出しようにも、このロワ完結するまで外に出られないってなんなんだぜ!
ある程度主催の背景とかジョーカーの存在とか、対主催チックな情報が分かっても嬉しくない!
もっと脱出関連の情報とか、さっさと帰れる方法とか探してたんだよ! いらねぇよこんな糞情報とか!」
「いだだだだ! 潰れます! 本当に片玉になっちゃアッー!」
「くそったれめ。これでは他の奴らを働かせて悠々と過ごす訳に行かなくなるじゃねーか!
きっと他の参加者は変態揃いに違いない。そんな奴らに考察話が出来ようか。否、無理だ」
「じゃ、じゃあ僕らも対主催らしく活躍しましょうよ!」
「黙れ小僧! そんな面倒臭い事、熱血担当の奴らに任せればいいんだよ。
それまで俺はぬくぬくする。温泉につかってリフレッシュし、栄養を蓄えるの。ほら、早く行くぞ」
涙を浮かべるルシオの背中に蹴りを入れる転。
もちろん抵抗する選択肢が浮かばないルシオは、頭や股間から血をピューピュさせながら荷車を引き始める。
ちなみに最初の方で出ていた二人の近くに居るという参加者。
それは、気絶したままのシルベストリだった。
進み続けていた荷車にひっかかり、その下にずるずると引き摺られていたのだ。
そうとは知らず、ルシオは重い重いと泣き言を呟きながら、荷車を引き続けていく。
【転@スパロワ】死亡?&首輪解除
【日中】【G-7 市街地】
【◆MJ.H0/MJQ@AAAロワ】
【装備:チェーンソー@サガ1、えいゆうのたて@FF6】
【所持品:ヒュッケバインMk-Ⅲガンナー(人間サイズ・リモコン式)@スパロワ、支給品一式】
【状態】地味に健康。けれど、地味に頭と股間に怪我
【思考・行動】
1:先生。目立ちたいです……orz
2:あれ? 持ち物に存在感負けてね?
【備考】ルックスは地味な好青年風です。強いて言えばヴァルキリープロファイルのルシオに似ています。
※えいゆうのたてにはアルテマ×10、つまり通算で10話以上所持しているとアルテマが習得できます。魔力っぽいステータスや、触媒があれば使用可能です。
※ヒュッケバインはビッグ承、結のディストラと融合することで、三神、四神モードにパワーアップします。
それぞれ三機合体、四機合体の機体に変化。二機合体ではSSサイズ(人間大)ですが、サイズも大きくなっていきます。
【転@スパロワ】
【装備:不明】
【所持品:支給品一式、転ばし屋、クマのプー太氏、首輪×3(内一つ破壊)、高性能探索機能つき扇風機、ほか未確認】
【状態:健康】人格反転中
【思考・行動】主催者をぶっ潰し、うざいクズは殺す
1:とりあえず温泉で一休み。
2:他の対主催を動かして、頃合を見て合流する。
【備考】
※容姿は秋津マサト及び木原マサキ
※転ばし屋はトリップ名でしか動きません
※生死に関わらず、第三回放送で転の死亡は放送されます。
※首輪の解除方法を会得しました。道具がなくても外せます。
【シルベストリ@漫画ロワ】
【状態】:全裸。気絶。
【装備】:なし。
【道具】:なし。
【思考】
基本:サ ー ビ ス シ ー ン 担 当
1:気絶していると言わざるを得ない。
※容姿はシルベストリ@からくりサーカスです。
※両目があります。金玉絶賛引き上げ中です
※覆面&マントを装備した場合、外見が荒くれ仮面(FFDQロワ参照)になります。
※◆6/WWxs901と接触して以降の記憶が消されました。そのため、自分が焦ったドラえもんを攻撃したことは覚えていません。
※所持品(支給品一式、白手ぬぐい、覆面&マント@FFDQロワ(海水で湿ってる)、
『闇その2@スパロワ』の首輪(分解され内部構造がよく分かる) )はすべてH-8に放置されています。
|204:[[我輩は――…… ]]|投下順に読む|206:[[尻といったな?見せてやる!俺の熱い尻への愛情を!]]|
|203:[[誤解フラグ? ばっきばきにしてやんよ]]|時系列順に読む|206:[[尻といったな?見せてやる!俺の熱い尻への愛情を!]]|
|180:[[忘れられたフラグ]]|◆MJ.H0/MJQ|213:[[オーダーイズオンリーワン。『ロワ完結』。オーバー。]]|
|180:[[忘れられたフラグ]]|転|213:[[オーダーイズオンリーワン。『ロワ完結』。オーバー。]]|
|197:[[静かなる~Ge-道~]]|シルベストリ|213:[[オーダーイズオンリーワン。『ロワ完結』。オーバー。]]|
2013-01-11T19:51:55+09:00
1357901515
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誤解フラグ? ばっきばきにしてやんよ
https://w.atwiki.jp/kakiterowa/pages/359.html
「ん……。」
目が覚めて最初に見たものは、手が届きそうなほどに近い空。
二分ほど呆け、ここが建物の中であることに気付く。
「……あれ?」
……なんで建物の中に居て空が見えるんだ?
自らが叩き出した結論に二秒で疑問を投げかける。
重い体を起こし、周りを見てみる。
起き上がると、瓦礫の山と見知らぬ美少女。
いや、確か話したことがある。そうだ、さっき生存者を捜していたとき――――
(ぎぃゃああアアぁぁああああァァぁぁっっッッッッ!? あガァげぇえぐぎャアあぐィげぁァっっッッ―――― )
思わず頭を抱えた。正直、あんなのはもうゴメンだ。
足元の少女を見る……彼女が何かしたのだろうか。
いや、確かあの時は僕も彼女も手には何も持っていなかった。
恐ろしいほど記憶に残るというか、その部分は嫌に鮮明に覚えていた。
……何か能力でも持ってるのだろうか。この子も書き手なんだろうし。
「そもそも、何で普通の書き手が変身できたりするんだよ。」
不意に一番の疑問を呟く。
「それに本物のスタンドとかベルトとか……ないだろ、常識的に考えて。」
哀れ思考の穴にはまってしまった。こうなったらもう手はない。
無駄によく回る舌が気の済むまでその口から愚痴やら毒やらを垂れ流す。
「てか善良な書き手の僕が何で真司になってるんだ。ある意味死亡フラグじゃないか、本編でも死んでたし。」
「しかも一人称は僕、あれですか。ドラゴンオルフェノクの中の人に合わせたんですか。」
「なんか心なしか声も北崎になってきた気がするし。気のせいならいいんだけど……心配だな。」
「それ以前に書き手ロワとか言い出したやつ誰だ。起こらないから目潰しさせれド畜生。」
「ああもう訳わかんなくなってきた。こんなの信じられるかーッ!!」
誰かに対しての言葉ではなく、勿論答えを返してくれる者もいない。
ついでに言えばボマーが一つの原因になった事を彼は知らない。
そして、なぜか一人でこの戦いで最大の謎に喧嘩を売っていることにも気付いていない。
「……そうだ、愛の伝道師……。」
ふと思い出す。夢の中で聞かされた、このロワに謎について。
デイパックを引き寄せ、中からペンと名簿を取り出す。
断片的にだが、名前を覚えている。
・管理人・したらば孔明
・地球破壊爆弾No.V-7
この二人と、そして止めてくれと頼まれた予約被りに定評のあるtu4氏の三人。
「後は死亡者……やば、あんま覚えてないや。」
とりあえず、同じロワの二人と確実に死亡が確認された愛の伝道師に印をつける。
詳細は覚えていないが、二十何人かばかり死んでいたはず。
……多すぎる。第一回放送までだというのに、このペースでは次の放送には半分近くになっているかもしれない。
『アロー、アロー。みなさんお元気ですか? R-109の放送の時間がやってきました。』
「丁度、か。」
狙ったかのようなタイミングで放送が始まり、漆黒の龍は耳を傾ける。
淡々と読み上げられる名前に斜線を引いていく。
『愛の伝道師……ダイナマイトアンデッド……ボマー』
「……え?」
放送で呼ばれた名前に思わずペンを止める。ボマーが……死んだ?
拳を壁に叩きつけ、その衝撃で血が滲む。
「クソォッ!!」
また、守れなかった。愛の伝道師が死んだ時に誓ったはずなのに。
ふと脇を見ると、皮手袋が落ちていた。愛の伝道師の物だ。
「……そうだ……今はやるべき事をやるんだ。」
血を拭い、手袋をはめる。
「予約被りに定評のあるtu4氏を……止める!いや止めてみせる!」
「……あの」
「ッッッッ!?」
一瞬で飛び退き構えを取る。人って心底驚くと声も出せなくなるんだね。
どうやら今の声は倒れていた彼女らしい。一声掛けてくれないとびっくりするじゃないか。
……って、その一声でびっくりしたんじゃないか……もはや支離滅裂。
「えっと、大丈夫ですか?」
「え、ああ、ありがとう。君がここに運んでくれたのかな。」
出来るだけ危険のない様に話しかける。
「はい、意識が戻ったようで何よりです。」
軽く微笑みを返してくれた。裏に何かあるように感じたのは気のせいだろう。
「そういえば君の名前は? 僕はもう名乗ったよね。」
「はい、たしか漆黒さんでしたっけ。」
「そうそう、それそれ。」
某気ままな風の口調を真似てみる。でもトンボは飛んでこない。
「えと、私の名前でしたね。私は孤高の黒き書き手。ギャルゲロワの書き手です。」
「お、名前がおんなじ黒だ。よろしくね孤高さん。」
ぴきっ。
孤高の顔が引きつる……あれ、もしかして地雷踏んだ?
◆
まずい。非常にまずい。
何がまずいって自分がしょうもない理由のためにこの男を助けたかもしれないから。
名前に黒。確かに共通点はある……けどそれだけ。
たったそれだけの事。それが理由足り得るか?
(……なる、かもしれない。)
ただでさえ流されやすい自分のこと、名前に左右されてもおかしくない。
「どうかした? 何か気に触れちゃったかな?」
どちらにせよここで何か悟られるわけにはいかない。
何かしら返事を返さなければ。
「いいえ、ところで先ほど予約被りがどうとか……」
そこまで言いかけた途端、全身に衝撃が走る。
何かがぶつかったのだとわかった瞬間、私の意識は再び闇の中に落ちた。
◆
何が起こったかわからなかった。
一瞬で彼女に何かがぶつかり、倒れる。
「大丈夫!?」
駆け寄り、脈を計る。どうやら死んではいないようだ。
ヒュン、と空気を切り裂く音が聞こえ、思わず固まる。
「ッ!?」
即座に回避の態勢を取るも既に遅く、同じものが顔に当たる。
(これは……クル……ミ?)
ぶつかった物が自分の中でクルミだとわかるのに少々の時間を有した。
だが、これではっきりした。
居る。ビルの外に、空を飛ぶ何かが。
ゆっくりと立ち上がり、振り返ってそれをまっすぐ見つめる。
――――ああ、彼女か。
忘れもしない、自分たちを騙して仲間の命を奪った女―――――その名は。
「―――エロスの鐘の煩悩時ッ!」
「……は?」
――――時を第二回放送から少し後までさかのぼる。
「予約被りに定評のあるtu4氏か……。」
ビルの前で呟くのは岸辺露伴……ではなく、◆6/WWxs901。
先ほどまで旅館跡で見事な誤解フラグを立てていた彼が、何故今ここに居るのか。
答えは、彼の支給品の中にあった。
一つはゲートオブバビロン、本来ならばギルガメッシュが持つ王の財宝。
多少は制限されている物の、豊富な支給品を扱えるという点では他の支給品よりも抜きん出ていた。
断っておくが、これはアニロワ2ndではなく彼の所属ロワでもあるカオスロワ出典である。
本当だよ。カオスロワ二周目ロウルートでしんのゆうしゃが持ってたもん。
もう一つは彼本人としての支給品、フライングアタッカー。
劇場版仮面ライダー555にて仮面ライダーサイガが使っていた飛行ユニットである。
ちなみに、これ自体はライダーロワに出ていない。
ミッションメモリーはついていないため飛行しか出来ないので今まで仕舞っていたのだ。
要するに、旅館跡からこれで飛んできたというわけである。
この時既に彼は微かだが誤解フラグの匂いを嗅ぎ取っていた。
「じゃ、まず手始めに。」
手を入れ、懐からクルミを取り出す。
「ハッ!」
声のした場所目掛けてまるで銃弾のようなスピードで投げる。
何かにぶつかる音、そしておそらくぶつかったその何かが倒れた音。
それ以降の反応は……声はするが、先の大声ほどではないため聞こえ辛い。
「……ふむ。」
ぱちん。指を鳴らすと、彼の姿が歪み、別人へと変わる。
銀色の髪。各パーツの整った美しい容姿。その姿はtu4氏の現在の姿である白鐘沙羅その物であった。
「空気の沙羅さんか……聞いていた姿と違うけど、ま、いっか。」
多少の違和感を覚えるも、無視して眼前のビルへと飛びたつ。
――――そして、現在に至る。
「……はぁ?」
口から疑問の意を含む溜息が漏れる。
「愛の伝道師の仇、今ここで討つ!」
「ちょっ、ちょっと待って!この姿が煩悩時ってどういう事!?この姿はtu4氏じゃ……」
臨戦態勢の漆黒の龍を抑える。何かがズレている。
「この姿って……? それにtu4氏?」
漆黒の龍もその事に気付いたのか、疑問を口にした。
思わず口を手で塞ぐが、時既に遅し。
世界全体が揺らぐ感覚。頭が割れそうに痛い。
「……もしかして、tu4氏は僕に偽の名前を、つまり誤解フラグを!?」
結論に辿り着いた漆黒の龍の言葉が、決定打となった。
まさか。
まさか。
まさか。
知性よりも早く、もっと深い部分で『その事実』を受け止める。
――――認めない。認めなどしない。認めて堪るものか。
「……誤解フラグ折っちまったああああああああッッ!!」
だが、抵抗空しく少し遅れてきた知性が認めてしまう。
喉が裂けんばかりの勢いで叫び、間近にいた漆黒の龍は耳を塞ぐ。
「ああああああああああ………ゲホッ、ゴホッ」
「あー、とりあえず。」
ビクン。
◆6/WWxs901の体が跳ねる。これから何を言われるかの察しが着いたのだろう。
言わないでくれ。言わないでくれ。
「さっきといい今といい……その反応から察するに、あなたはtu4氏……じゃない?」
ビクビクンッッ
ガッチガチに固まる◆6/WWxs901の体。それも仕方のないことだ。
本来なら立てるべき誤解フラグを折ってしまったことで茫然自失だというのに
ここに来て自分の能力まで露見してしまう。その精神的ダメージは計り知れないものだろう。
「い、いやそそそそんな事はねーですヨ? 俺……じゃなくて私は正真正銘の予約被りに定評のあるtu4氏ですよ?」
「ここまでわかりやすいのも珍しいな……しかも大元は男か。」
思いっきりキョドりまくる◆6/WWxs901を尻目に、手を天へと掲げる。
「でも……それなら遠慮はいらないな、変身。」
――HENSHIN――
天より飛来したカブトゼクターを掴み、ベルトに差し込む。
――Cast Off――
――Change Beetle――
全ての装甲が体を包みきる前に弾け、角が起き上がる。
デイパックからハイパーゼクターを取り出し、ベルトに装着してレバーを引く。
――Hyper Cast Off――
マスクドフォームの下から現れた装甲が再び別の姿に変わり、輝いた。
――Change Hyper Beetle――
一歩づつ、カブトは確かな足取りで◆6/WWxs901に近づいていく。
即座に逃げ出すが、やがて部屋の隅へと追いやられる。
「……ヤバッ!」
フライングアタッカーのスイッチを入れ、ビルから飛び出す。
本来ならそれで逃げられるはずだった、が。
「ハイパークロックアップ。」
―― Hyper Clock Up ――
電子音声が時間を切り離して、超加速したカブトが飛び立とうとした足を掴む。
そのまま足を引き戻し退路を塞ぐ。ここで、加速した流れは元に戻った。
―― Hyper Clock Over ――
「――なっ!?」
「あなたは三つの間違いを犯した。」
――Maximum Rider Power――
驚きの声を遮る様に、短く呟いた。
ハイパーゼクターの角を倒し、エネルギーを矯める。
「一つ……他人に化け、互いの間に不協和音を流そうとしたこと。」
――One――
「二つ……誤解フラグのために他人に化け、人を陥れようとしたことッ!」
――Two――
「三つ……人に向かって物を投げたことォッ!!」
――Three――
「ぁ……あ……」
碌に動かない口から声にならない呻きが漏れる。
「……ったんだぞ。」
「へ?」
聞き返されたカブトは一呼吸置き、そして叫ぶ。
「クルミが当たって……物凄く痛かったんだぞーーーーーッッ!!!」
――Rider Kick――
稲妻とタキオン粒子を纏った蹴りが炸裂し、◆6/WWxs901を背後の壁ごと砕く。
「ウッ、ァ――――」
苦痛の声を上げる間もなく、宙へと蹴り飛ばされる。
後に残されたのは幾つかのクルミと、デイパックから少しだけこぼれたゲートオブバビロンの中身のみ。
振り返ったカブトはそれを回収し、変身を解く。
「ふう。」
息を吐き、漆黒の龍はその場に寝転がる。
落ちていたのは、二つのロワの出典品。
一つは、漫画ロワ書き手にはお馴染みの核鉄。
重要なのは、もう一つの方。
黒いカードケースに、同じく黒い龍の紋章。
「……カードデッキ、か。ご丁寧にリュウガと来た。」
ごつんっ。
……今、何かがぶつかった音がした……気がしただけだろう。多分。
「少し休んだら、約束を果たすかな。」
幸い、誤解はここで解けた――――漆黒の龍は、満足げな顔で空を見上げた。
【日中】【F-6にあるビルの一室】
【漆黒の龍@ライダーロワ】
【装備】カブトゼクター&ライダーベルト+ハイパーゼクター@ライダーロワ、黒い皮手袋、カードデッキ(リュウガ)@ライダーロワ
【所持品】支給品一式 、がんがんじいスーツ(頭部に凹みあり)@特撮ロワ、首輪の残骸(愛の伝道師) 、クルミ、核鉄(詳細不明)。
【状態】かなりの疲労、全身にひどい痛み、下半身と背中土塗れ
【思考・行動】
基本:対主催。そして脱出。
1:予約被りに定評のあるtu4氏を止める!
2:他の対主催と合流する。
3:姿を変える参加者に対処。
4:鉄槌はまあどうにでもなるだろ。
5:生存者の確保、及び首輪の解析の出来る人物の捜索。
6:愛の伝道師の意志をついで愛を説き、この戦いについて調べる。
※外見や声は城戸真司です。
※他ロワの知識は皆無です。
※ドラゴンオルフェノク@ライダーロワに覚醒しました(ただし黒色)。触れたものを灰にする能力はありません。
直接の原因はコ・ホンブック戦ですが、ビクトリーム博士戦も何かあったかもしれません。
※『蘇った現代の熱血怪人』『派手好き地獄紳士』『ステルス鬼畜』『マスク・ザ・ドS』『予約被りに定評のあるtu4氏』を危険人物として認識しました。
尚、名前は知りませんが『ビクトリーム博士』も危険人物として認識しました。
※一人称が僕に変わりました。
※愛の伝道師の推論の真偽は不明です。
【孤高の黒き書き手@ギャルゲロワ】
【装備】:防弾繊維のメイド服@カオスロワ2nd、悟史の金属バット@ひぐらしのなく頃に、クラールヴィント(呪)@リリカルなのはシリーズ、ギアス(ギャルゲロワ仕様)@コードギアス
【所持品】:支給品一式
【状態】:裏モード、気絶中、かなりの疲労
【思考・行動】
基本行動方針:ここからの脱出。そのためなら他の人は遠慮なく利用する。
1:え……なんで……
2:とりあえずはギャグ将軍と合流。
3:自分にとって役に立ちそうな人を見つける。
4:脱出に邪魔な人(マーダーや弱者)をできる範囲で始末する。
5:愛の伝道師との契約通り、tu4氏を止める(後回しにする気です)
6:生首はもう勘弁。
※外見は「D.C.P.S.」の朝倉音夢。
※クラールヴィントは主催者の嫌がらせにより全ての音声が釘宮理恵ボイスでランダム再生されます。
おまけに呪われているため外せません。
※ギアス(ギャルゲロワ仕様)について:
効果は『ギャルゲロワに参加したキャラが味わった苦痛のイメージを全て再現する』
あくまでイメージなので物理ダメージはないが、精神ダメージはえげつない。
普通の人なら精神が耐えられずに廃人か自殺だが、書き手の皆さんは多かれ少なかれタフなので死ぬ事はない……はず。
『同じ人物にこのギアスを使用した場合、その威力は回数に比例していくが、同じ人物に2回目以降使用すると自分にもその相手に与えた苦痛のイメージが再現される』という制限がある。孤高の黒き書き手はこの制限を知らない。
その他に何かあるかは以降の書き手にお任せします。
※裏モード:基本的に自分のためなら他人を犠牲にするのも厭わない性格……のはずだが、なぜか漆黒の龍が気になる。
どうやら気になるのは自分と同じ黒を名に持つ書き手である模様。
その他の設定は次の書き手にお任せします。
※ビルはエンジェルアームの影響により半壊です。
※エンジェルアームを放った人物はギャルゲロワの書き手と認識しましたがtu4氏とは気づいていません。
◆
その頃、ビル近くの上空。
「ん~♪」
鼻歌を歌いながら空を飛ぶのは、『本物の』予約被りに定評のあるtu4氏。
その時の彼女は孤高の黒き書き手を目指し、多少周りへの注意が逸れていた。
「うわあああああああッッ!!」
そしてそこに飛んできたのは先ほどハイパーライダーキックで吹き飛ばされた◆6/WWxs901。
……もう一度言おう。この時の予約被りに定評のあるtu4氏は一切、周りに注意していなかった。
ちなみに、◆6/WWxs901自体も飛ばされた方向の関係で背後が見えていなかった。
―――――つまり、ぶつかる直前まで互いは互いに気付かなかったわけで。
ごつんっ。
「「ギャァァッ!?」」
二人とも衝撃で意識が飛び、ぐんぐん高度が下がっていく。
負けるな、◆6/WWxs901!かなり危なかったりするが、頑張れ◆6/WWxs901!!
【日中】【F-6 上空、てか落下中】
【◆6/WWxs901@カオスロワ】
【状態】白鐘沙羅、精神疲労(中)、気絶中
【装備】ダイナマイトたくさんとライター、ミニ八卦炉@LSロワ、フライングアタッカー@仮面ライダー555
【道具】ゲートオブバビロン@カオスロワ
【思考・行動】
基本:参加者に変身して色んな奴の誤解フラグをばら撒く
1:ちょぉぉぉぉぉっっ!?
2:誤解フラグがああああああああ!!
3:書き手ロワの繁栄に尽くす(?)。
※変身能力があり、誰にでも変身できます。ですが対象の現在の姿しか変身できません(tu4氏の場合現在の白鐘沙羅状態に)。
※主催者によってジョーカーとして召喚されたっぽい。
※調子が再び落ちましたので、自分の行動理念に対する疑問が再発するかもしれません。
※ヘヴンズ・ドアーにより、第二回放送直前までのシルベストリの記憶を読みました。
※フライングアタッカーはミッションメモリーがないためトンファーモードには出来ません。
※ゲートオブバビロンの中身は現在ランダムアイテム×6とミニ八卦炉、各ロワより一つづつ支給されています。
ライダーロワと漫画ロワの支給品はそれぞれカードデッキ(リュウガ)と核鉄(詳細不明)です。
・???@AAAロワ
・ミニ八卦炉@LSロワ
・???@スパロワ
・???@ギャルゲロワ
・???@アニロワ2nd
・???@アニロワ1st
・???@ハカロワ3
・ゲートオブバビロン本体@カオスロワ
【予約被りに定評のあるtu4氏@ギャルゲロワ】
【状態】ダメージ(大)、同胞に対する深い愛、気絶中
【装備】永遠神剣第七位「存在」、ガンダールヴの証(ゼロの使い魔@漫画ロワ)、ペンダント(空鍋の欠片)
【道具】写真付き名簿、支給品一式、不明支給品×1(未確認)
【思考】
基本:空気にならないため他の書き手をみなごろし。
0:え、何で私が!?
1:孤高の黒き書き手氏と接触する
2:書き手はみんな滅する。私を空気とか呼ぶ奴はグロ死な。
3:エロスの鐘の煩悩寺がマーダーだと広める。
4:ギャルゲロワ陣営は欝に叩き込む。
5:空気キャラは保護する。
※容姿は白鐘沙羅@フタコイ オルタナティブ。アセリアの服を着ています。
※実は永遠神剣第一位「空気」を宿していますが何らかの因子が足りないため使えません。
※ガンダールヴの能力は、どんな武器でも自在に操れます。
また本来は使うと疲労を伴いますが、tu4氏の場合それはありません。チートですし。
※空気王として他ロワの空気キャラの能力を使用できます。
※何を見て聞いたのかは次以降の書き手さんにお任せします。
|202:[[もう影が薄いなんて言わせな……あれ?]]|投下順に読む|204:[[我輩は――……]]|
|202:[[もう影が薄いなんて言わせな……あれ?]]|時系列順に読む|205:[[働け対主催! 俺?俺に働けって?]]|
|169:[[断罪の光]]|漆黒の龍|227:[[Twin Black]]|
|169:[[断罪の光]]|孤高の黒き書き手|227:[[Twin Black]]|
|197:[[静かなる~Ge-道~]]|◆6/WWxs901|208:[[Can You Celebrate]]|
|189:[[空白(空気にあらず)]]|予約被りに定評のあるtu4氏|215:[[空気でもいいよ]]|
2013-01-11T19:50:54+09:00
1357901454
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すれ違う二人+α++曖昧ネッケツ怪人
https://w.atwiki.jp/kakiterowa/pages/218.html
森を抜けた、市街地のはずれ。
「ぶぅるあああああああああああああああ」
咆哮。又もや殺し損ねた。
――我等《漫画ロワ書き手》は神《漫画ロワ》の代理人。神罰の地上代行者。
我等の使命は、我が神《漫画ロワ》に逆らう愚者《他ロワ書き手》を、その肉の最後の一片までも絶滅すること。
だと言うのに、なぜ、何故にあの男達はそれに逆らうのか?
「パンタローネ、愛の伝道師」
それが、破戒者の名前。
奴らは、同じ漫画ロワの書き手だというのに。
それに加え、異教徒《他ロワ書き手》を庇うなどとは……その破戒、御しがたい。
「そうか、貴様らは……書き手だというのに、そうなのだな」
熱血怪人は、拳を握り、歯軋りをする。
我が神の元にいながら、我が神に抵抗する。それはすなわち――
「抵抗者《プロテスタント》」
ならば、どうする?
――決まっている。いいプロテスタントは、
「死んだプロテスタントだけだ」
そう、殺すまでだ。
先程は遅れをとったが、今度はそうも行かない。
俺には、まだ、隠していた切り札があるのだから。
この体のもう一人の主、その能力。
「ゲハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ」
次は殺す、必ず殺す。奴らを、我が神に逆らう愚者を、殺す。
「…………………………さん!」
なにやら、爆音と共に叫び声が聴こえる。
これは、待ちに待った戦闘だろう。絶好の好機。
ならば、ならば、横合いから殴りつける。
「征くぞ……フゥリィィィークゥゥス」
言って、両足に力を込める。
その目的地は中央より少し右外れに建つビル街d――、
『中央』より少『し』右外れに『建』つビル街、『中央』……『し』……『建』、『センター』……『し』……『けん』、
「センター試験、よもやそこま――――ガッ」
唐突な光と共に、蘇った熱血怪人の意識は途絶えた。
◇ ◆ ◇
一方、ここはビル街。
一人の男が叫び声をあげる。
「貴様は……ジャーク将軍! 罪もない猫を俺と戦わせ、それを観察しようなど……この俺が許さん!」
怒りを高らかに、男はマイクを仕舞い、変わりに右手の銃を構える。
「破壊光弾ハードショット!」
舞い上がる火花。光が三度、男の足元を穿つ。
「ぐううう……ッ!」
金の男が呻る。ギャグ将軍の姿をしている、◆6/WWxs901だ。
誤解フラグをばら撒こうと、参加者に変身した◆6/WWxs901(以下、◆6/)だったが、彼の目論見は見事に外れた。
書き手ロワの反映を願った言葉が、影の繋ぎ師の耳に入ってしまったのだ。
別に◆6/は誰に聞かせるつもりもなかった。ただ、変身して高性能になった影の繋ぎ師の耳が、勝手にキャッチ。
それから、彼の姿を見た繋ぎ師は、叫ぶなり、ボルティックシューターを取り出してきて、今に至る。
ちなみに、その間にちゃっかりボンボン系の書鬼は逃げ出してたりする。
「逃がさん!」
影の繋ぎ師が更に光弾を放つ。今度はわき腹を掠め、彼方へ。
制限からか(あるのかわからないが)、ハードショットは追尾性を失っていたのが幸いした。
それにしても、拙い。このまま戦闘で撃たせていては書き手ロワの繁栄どころか、舞台を破滅させてしまう。
かといって、後ろを見せれば、その瞬間に撃ち抜かれ、ジ?エンド。
「く……仕方がない」
◆6/は、覚悟を決めた。
参加者を自らの手で葬る、その覚悟を。
「変身!」
『HENSHIN』
電子音と共に、◆6/の姿が変わる。赤い装甲を纏った、仮面の戦士。
カブトゼクターなしの過程を飛ばした変身。姿を自在に変え、その能力を操る――それが◆6/の特殊能力だった。
ここで選択したのは、仮面ライダーカブト。ジャーク将軍のままでは、ロボライダーには勝てない。多分。きっと。
だったら、目には目を、歯には歯を、ライダーにはライダーを、だ。
時を自在に操る、この能力、このライダーに、ただのライダー勝てるはずがない。
そう思って◆6/は仮面ライダーカブトに変身した。
それがハイパーカブトでないのは一種の慢心からだろう。
「クロックアップ」
『Clock Up』
そのまま間髪をいれず、影の繋ぎ師の元へ。そして頭部に一閃。その命を、刈り取る。
「なッ!」
しかし、必殺の筈だった攻撃は、受け止められていた。掌握。そして、
「うぼァァァァ!」
鳩尾に、一撃。
手放され、◆6/はあまりの痛みに膝をついた。
「な……なぜだ」
息も絶え絶えに問う◆6/に、影の繋ぎ師は簡潔に答える。
「創世王は異なった時間を生きている。だから、俺に時間攻撃は効かないッ!!」
見誤った、そう思う頃には遅かった。
――いや、まだ遅くない。◆6/はジグマールに姿を変え、ワープで影の繋ぎ師の後ろへ。
そして背後から、彼の首にある首輪へ衝撃波を加える。しかし、彼が見込んだ爆発は起きない。
足りない、まだ足りないと、ワープで影の繋ぎ師を撹乱し、首輪に圧力を加える。
だが、皹は入るものの、首輪は一向に壊れようとしない。
まどろっこしい。◆6/は影の繋ぎ師――ビルの上空へとワープする。そして、
「『恋符』マスタースパーク!!」
支給品のミニ八卦炉をもって、ビルごと影の繋ぎ師を蒸発させた。
&color(red){【影の繋ぎ師@ライダーロワ】蒸発}
◇ ◆ ◇
「う……ここは」
目を開けて、ゆっくりと頭を起こす。それから、あたりに目を向ける。
ぐらぐらゆれる頭を押さえて、熱血怪人はありのまま自分に起こった状況を反芻する。
そして、結論付けた。自分は、法王庁に洗脳されていたと。
自分は、熱血書き手といわれている。
しかし元来自分は、どちらかと言うと鬱展の方が好きなのだ。
ヅラと灰原がDIOに無残に殺されたのも好きだし、しんのすけ豚をばらしてしまった話も好きだ。
なのはが親友の前で喉を喰いちぎられて死んだのには滾ったし、デビルマスタングが友人をブチ殺したなんてのはもうたまらない。
一般人のはずの明日夢が、パーティメンバーを毒殺した話など心が躍った。
強力マーダーがノロウィルスで倒れる話も好きだ。
阿部さんが男で勃起できなくなったなんてのは、死後にもて遊ばれるカズキ並みに絶頂の極みだ。
沙羅さんがまったく活躍できないなんて話は……いや、活躍できないのは普通だから、鬱でも何でもないか。
兎に角、自分は真正面から戦って死ぬ話より、戦闘も含めて、対主催者が無残に殺されていく話の方を好んでいるのだ。
ただ、だからと言って熱血が嫌いなワケでもなく――実際とても好きだ。
そうなのだが、それよりも他人の書く鬱話のほうが好物なのだ。
しかし自分は、それら全てと同じくらい――対主催が活躍する話も愛しているのだ。
そんな自分が、『易々と』他人をブチ殺そうとするとは、洗脳されている以外にありえないのだ。
しかし自分は鬱な心と、熱く戦う心を蘇らせた。愛と平和と自由を望む正義の心で。
などと思い込む熱血怪人。
しかしてその実態は、センター試験の無残な結果で鬱になったことと、
頭に撃ち込まれたハードショットの所為で頭脳が麻痺しただけなのだが、熱血怪人は知る由もない。
「おのれ法王庁……俺を洗脳して、あまつさえ悪の手先として使おうとするなど、許さん!」
それどころか熱く滾り、強い怒りに燃えていた。
その思いを胸に左の拳をぎゅっと握りしめ、右の掌に万感の思いを乗せる。
「ライダー……」
斜め上に突き出した右手で頭上に円を描きつつ、逆の手を右上に突き出す。
「変身ッ!」
腰に現れたベルトが、はじめと真逆のポーズを光で包む。
「トウッ!」
ハイジャンプの後、殺し合いの地に降り立ったその姿は、飛蝗――仮面ライダー一号そのものだった。
◇ ◆ ◇
「はあ、はあ、はあ…………」
肩を大きく上下し、◆6/は地上へと降り立った。
先程の砲撃で、影の書き手のいたビルを中心にクレーターが出来上がっていた。
少し派手にやりすぎた。クレーターの中は、溶岩のように赤熱していた。
しかし、これはやりすぎだっただろうか?
――いや、ここまでしなければ自分はやられていた。
そこまで至らしめた影の繋ぎ師への恐怖に、◆6/は今更ながら膝を折った。
影の繋ぎ師との戦いで、多くの力を使ってしまった。
恐らく変身能力は使えても、変身した相手の能力はもうきっと使えまい。
だが別にいい。今自分は生き残った。
変身能力だけでも書き手ロワを盛り上げるには十分だ。
◆6/は衰弱した体で書き手ロワの繁栄を願い、神に感謝した。生き残れてよかった、と。
しかし、現実は非情である。
確かに消し飛ばしたはずのクレーターから、奴は立ち上がってきたのだから。
「俺は炎の王子! 炎の力は……俺のエネルギーだ!」
&color(blue){【影の繋ぎ師@ライダーロワ】 生存確認}
そう吼える影の繋ぎ師の右手が、黄金に輝く。
マズイ、逃げなければ。そう思っても、腰に力は入らない。
死にたくない。自分はまだ、書き手ロワを盛り上げていない。
この世に未練があるのと同様に、この場に未練でもあるかの様に体はこの場から退こうとしない。
腰が抜けて、逃げられない。
「嫌だ、し、死にたくない!」
そう悲鳴をあげる◆6/の髪は、いつの間にか海草のようなウェービーヘアーになっていた。
「貴様が生きることは、この俺が許さん!」
怒りを露に、影の繋ぎ師は◆6/目掛けて拳を振り下ろそうとして――
「待て!!!!」
闖入者の言葉に拳を止めた。
【早朝】【D‐6 ビルの跡地】
【影の繋ぎ師@ライダーロワ】
【装備】:サタンサーベル@ライダーロワ、シャドーセイバー@ライダーロワ
【道具】:カラオケマイク@現実
【所持品】:支給品一式
【状態】:健康。クライシス帝国と熱血怪人への激しい怒り。ロボライダーに変身中。
【思考?行動】
基本:殺し合いには乗らない
1:ぶ っ ち ぎ る ぜ
2:まさか……先輩?
3:目の前のクライシス帝国の手下を倒す
4:先程のクライシス帝国の手下を倒す
【備考】
※変身体はシャドームーンです
※いきなりロボライダーに変身可能になりました。ぶっちぎりです。
※首輪に皹が入っていますが、ぶっちぎりです。
【蘇った現代の熱血怪人@漫画ロワ】
【装備】:バヨネット×2
【道具】:なし
【所持品】:支給品一式
【状態】:仮面ライダー一号に変身中
【思考?行動】
基本:打倒、主催!
1:目の前のワカメを保護する。
2:他ロワ書き手(異教徒)と一般人(化け物)は鏖・・・・・・なのか?
3:どこかで鬱展開にもって行きたい
※イスカリオテの制服@ヘルシングに身を包んでいます。顔や髪型までアンデルセンではありません
※声はアンデルセン、髪型は本郷猛、顔は村雨良です
※法王庁に洗脳されていたと思い込んでいます
※頭部に衝撃が加わることで、また元に戻るかもしれません
【◆6/WWxs901@カオスロワ】
【状態】ワカメ、精神疲労大
【装備】ダイナマイトたくさんとライター、ミニ八卦炉@LSロワ
【道具】支給品一式、他にもなんかあるかも
【思考?行動】
基本:参加者に変身して色んな奴の誤解フラグをばら撒く
1:何やってるライダー! は、早く僕を助けろ!
2:書き手ロワの繁栄に尽くす。
※変身能力があり、誰にでも変身できます
※主催者によってジョーカーとして召喚されたっぽい。
※精神疲労が大きい為、能力を使う能力は使えません
【共通備考】
※D-6にクレーターが出来ました
◇ ◆ ◇
そんなカオスなクレーターから一キロほど離れたビルの中。
ボンボン系の書鬼は、奇妙な寝相で夢の中にいた。
【早朝】【D-5 どこかのビル】
【ボンボン系の書鬼@アニロワ2nd】
【装備】:内臓火器(ミサイル)。なんでも切れる剣@サイボーグクロちゃん
【道具】:なし
【所持品】支給品一式(未確認)
【状態】:健康。
【思考?状態】
1:zzz………………。
2:おいらを巻き込むな。
3:なんだったんだ? あいつら。
|106:[[すごく……誤解です]]|投下順に読む|108:[[意外!それは紙切れ!]]|
|105:[[新しい朝が来た、対主催の朝だ]]|時系列順に読む|109:[[学校屋上戦争]]|
|087:[[噛み合わない二人+α]]|影の繋ぎ師|120:[[私のかがみ様、ツンデレのかがみ様]]|
|086:[[ゼットン]]|蘇った現代の熱血怪人|120:[[私のかがみ様、ツンデレのかがみ様]]|
|087:[[噛み合わない二人+α]]|◆6/WWxs901|120:[[私のかがみ様、ツンデレのかがみ様]]|
|087:[[噛み合わない二人+α]]|ボンボン系の書鬼|132:[[MURDER PRINCESS]]|
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2013-01-11T17:56:32+09:00
1357894592
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Face of Fact
https://w.atwiki.jp/kakiterowa/pages/496.html
白き翼を羽ばたかせ、半壊した病院を背に少女が駆ける。
名は予約被りに定評のあるtu4氏。
上段に構えるは大剣――永遠神剣『存在』。
つい先ほども振るわれた剣を、再度少女は猫耳を生やした彼女の敵へと振るう。
金属音。
肉を切り裂き骨を絶つはずだった一撃は、割って入った男の剣に防がれる。
こちらもまた巨大な剣だ。大きさだけなら翼の少女の剣をも上回る。
竜殺し。
神ならぬ人が鍛えし剣。
されど侮る事なかれ。
神の化身とも敵対者ともされる竜を断ち切るだけの暴力を秘めているのだから。
「はあああああああああああああああああああああああああああああ!!」
「うおおおおおおおおオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」
ギュラリ、ギリギリと耳を穿つ激突音が何度も何度も奏でられる。
矢継ぎ早に繰り出される二人の剣戟は、共に得物の大きさからは想像できない速さであった。
「チイッ!」
男の方の剣士――神行太保のDIE/SOULは相手の太刀筋の想定外の鋭さに舌を巻く。
彼の仲間であるネコミミストへの追撃を防いでからというものの、tu4氏の戦闘スタイルは一変していた。
大剣を基盤とした近接戦なのに変わりはない。
ただ今までのような一撃必殺とは違い、速度と手数重視の戦法で攻めてくるようになったのだ。
ダイソウとて速筆で知られた書き手である。一撃一撃のスピードに関しては誰にも負けないという自負はある。
そう、スピードだけならば。
「ただ一撃・・・それが全てを断つ!!!」
重心を低く前に落とし、強く踏み込み、居合いの要領で『存在』を振るう。
竜殺しが私の一撃より早く叩きつけられるも、避けはしない。
迎撃すればいいのだから。
一撃。弾かれる。問題ない。二撃。弾かれる。次はどうだ?
三撃、四撃、五撃、六撃!!
剣を振りぬき、返す刃でまた切りつけ、その動作を以て納刀を繰り返す。
ギンギンギン、ギンギンギンと何度も何度も切りつけられ、竜殺しの勢いが削がれ、遂に止まる。
「くっそおおおおおお!!」
それでもまだ止まってはやらない。
某支給品として猛威を振るった永遠神剣。
その中にあって只一本真価を発揮することのなかった剣。
主な使い手が魔力持ちでなく、その上本人は目立ちに目立ったあの男であったが為に、
頑丈な剣、魔力補給アイテムと化し、スキル自身は終ぞ使われることはなかったその技の名は……
「星火、燎原の、たああああああち!!」
斬り合いの中バサリと身を翻し背を向けるtu4氏。
その行為を単に隙と捉える程ダイソウは迂闊では無い。
それでも、彼はかわせなかっただろう。
巧妙な連続攻撃に隠された針の一刺しに心の臓を穿たれていたに違いない。
彼が、一人だったのなら。
「魔神剣・双牙!!」
「っつ、トリーズンブロック!!」
飛来した二つの衝撃波と黒き障壁が相殺する。
共に顔を歪める二人。
トリーズンブロックは一種のカウンター技だ。
攻撃を受けた方だけでなく、攻撃を仕掛けた方もダメージを受けるのは道理。
とはいえ相手が不死者では大した効果も無いのだが。
「あんた、なんでテイルズの技使えんのよ!?」
「あなただけには言われたくありません、tu4氏いいいいいい!!」
右手にフランベルジュを、左手にヴォーパルソードを構えたネコミミストをtu4氏が睨みつける。
確かにアニロワ2はともかく、スパロワやLS、DQFFの能力まで使用する一人多国籍軍にだけは言われたくない。
思わずノリツッコミをしてしまったネコミミストはオホンと一度わざとらしく咳をし、再生を終えた胸を張って答える。
我が身を惜しまず、危機に瀕している『誰か』の為に闘った漢の言葉を。
「我が身は牙持たぬ者の剣也!それが答えだ、tu4」
「……ふん、そういうこと。体は剣でできているってわけ?」
I am the bone of my sword.
正義の味方を志したあの赤い弓兵へと至りうる青年と同じく、初めはただの借り物かもしれなかった理想。
けど、かって体はスクライドでできているの遺志でしかなかったものは、
持前の正義感と幾たびもの出会いと別れを経験することで、今やネコミミスト自身の生き方へと昇華していた。
その在り様故に『なりきり』システムは彼女に新たな力をもたらしたのである。
即ち、解析と投影の力を!!
ネコミミストの所属するアニロワ2に士朗が登場していたのも一つの大きな要因だろう。
そのせいか、能力がアニメ基準な為固有結界は使用不可なのが欠点ではあるのだが。
「あんた、士朗wwwごときの技で士朗(笑)を産み出したロワの前身出身の私に勝つ気?」
「士朗wwwも士朗(笑)も士朗wもどれも士朗らしくて優劣なんて付けられない!ってちっがああああう!!」
再度気を取り直し、ビシっと剣を構えなおすネコミミスト。
ダイソウを助けるのに必死だった為半端に終わっていた解析を再開する。
――――同調(トレース)、開始(オン)
――――基本骨子、解明
――――構成材質、解明
「――――憑依経験、共感終了」
ロイド・アーヴィングの特技・奥義習得成功。
エラー。天翔蒼破斬、習得失敗。
やはりテイルズロワの人間でない自分に秘奥義は習得できないみたいだ。
それでも十分すぎる戦力増加である。
「闇の衝撃に呑まれなさい。ダークインパクト!」
続けてハイパーゼクターを解析しようとするもtu4氏に横槍を入れられる。
地より湧き出る闇の衝撃波をネコミミストも自身の衝撃波で打ち消し、即座にカブトゼクターを呼び寄せる。
「変身!!」
―― HENSHIN ――
電子音と共に六角形の装甲を身に纏ったライダーに姿を変える。
直後、ネコミミストを激しい頭痛が襲った。
「っぐ!」
思わずその場に蹲るカブトをtu4氏は投影による反動の浸食だと推測。
チャンスとばかりに闘鬼転生を用いて脳内補完を武装化。
拳を突き出し覇龍を開放する。
「出でよ、覇龍!!轟覇、機神拳!!」
ヒーーーーーーーーーーーーーーーーーーーホーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!
死んでも尚tu4氏に良いところを見せようというかの如く、オーラで象られた脳内補完が吠える。
巨体を一度大きくくねらせ、好いた女への貢物を得ようと爆進し、大きく口を開く。
迫りくる牙を前にしてようやくネコミミストが動く。
何か小声で呟いた後、伏せていた顔を上げる。
より一層強い光をその眼に宿して、ゼクターの角に手をかけ叫ぶ。
「キャストオフ!」
掴んだ角を倒し、電子音と共に装甲が弾け飛ぶ。
ネコミミストは己が手で防御手段たる鎧を捨てることとなったのだ。
数分前のネコミミストなら大いに焦ったことだろう。
でも、今は違う。度重なるライダーグッズの入手にと装着により、ライダーファンとしての知識を取り戻した今の彼女なら!
実体がない故に飛んできた装甲を意に介さず、脳内補完が噛み砕きにかかる。だが――
「クロックアップ!」
『Clock Up』
刹那――カブトの姿が消え、脳内補完の攻撃が空を切る。
主たるtu4氏も対地球破壊爆弾戦を思い出し、内で胎動する『空気』の力を呼び起こす。
引き出す力は、おbsnゲフンゲフン倉橋時深。物語の最後の最後にちょろっとしか出てこなかった空気キャラ。
「あんたがいくら早く動こうとしても無駄。時間ごと早くなる私には決して適い!」
タイムアクセラレイト。自身の時間を加速し驚異的な速度で攻撃する技により、tu4氏もまたダイソウの視界から消える。
互いに超速の域に入り、高速戦が始まる。
ネコミミストは足裏から衝撃波を発生させ接敵し殴りかかるも、元の身体能力で大幅に勝るtu4氏は難なく回避。
お返しとばかりに機神拳でカウンターを試みるtu4氏だが、今度は彼女がかわされることとなる。
「鳳凰……」
覇龍への意趣返しだとばかりに赤き火の鳥のオーラを纏ったネコミミストが飛翔する。
テイルズシリーズ伝統の切り込み技、鳳凰天駆。
フランベルジュを媒介に、炎を帯びた飛翔天駆。
されど締めは刺突ではなく正義の意思を込めた蹴り。
「ライダー、キイイイイイイイック!!」
テイルズとライダーのクロス技にオーラフォトンバリアを打ち破られ、吹き飛ばされるtu4氏。
彼女とてただではやられない。『時詠』と時深の性質を読み込み唱える。
「タイムシフト!!」
ぐにゃりと、時の流れが捩じ曲がり、双方の傷はそのままに時間が少し巻き戻され、戦闘がもう一度行われる。
またtu4氏の攻撃が回避されて終わりなのでは?と思う者も知れないが、違う。
テイルズは、基本技から技、奥義から奥義への連携ができないゲームなのだ。
対するタイムアクセラレイトは最大回数6回。一度の戦闘で三度まで連携できる。
手数の差は歴然である。
繰り返すが、彼女が一人であったのなら。
「ライダースラッシュ !!」
時の流れから隔絶した女二人の戦いに割り込むは、僕らのチート王仮面ライダーBLACK SRX。
ポイズンブラッドとタキオン粒子により構成された光の刃で『存在』を迎撃する。
必殺を期して放った一撃を防がれ、tu4氏は翼を広げ、大きく後ろへ跳躍。
同時にCLOCK OVERの機械音が『2つ』奏でられ、ダイソウの視界に『3人』の人間が姿を現す。
苦渋に舌を噛むtu4氏。
見誤った。時間攻撃が聞かないのはスーパーかがみんから聞いて知っていた。
だから相手に効果を及ぼすタイムリープは使わず、自身への時間操作で加速したのだが。
どうもSRXも仮面ライダーサソード(SASWORD)の力でクロックアップしていたらしい。
小癪にもネコミミストと同時にクロックアップすることで機械音を一人分のものと錯覚させてまで。
「光太郎は直情型の人間だって聞いていたけど、やってくれるじゃない」
性能差をモノともしないシャドームーンの
戦闘技術は伊達では無い。
センシティブイヤーでネコミミストが小声で伝えてきた作戦を聞き取り、冷静に機を覗っていたのである。
物理・熱攻撃無効、太陽エネルギーによる攻撃、月光による無限再生と相性によるところも大きいが、
タイマンでも地球破壊爆弾に勝てるチートオブチート。
シャドームーン分の『なりきり』の影響か明鏡止水の域に達した彼を倒さなければ、空気キャラ達に明日は無い。
「やめろ、tu4氏!!俺たちは貴女と闘いたくはない!!」
「そうです、さっきまで私達に力を貸してくれてたじゃないですか!」
「俺からも訳ぐらいは聞かせて欲しいなあ、嬢ちゃん。あんたには血も涙もあるみてえだが」
彼らは覚えてる。孤高の黒き書き手と影の繋ぎ師の死を不器用ながらも弔ってくれた少女の姿を。
「何を勘違いしているか知らないけど、ただ敵が同じだから共闘しただけよ。
もうこの世界に空気はいない。精々ほとんど出番のない主催者くらい。
だったら私はもう他人を気にする必要はない。心おきなく皆殺しよ」
空気キャラの復権の為には、目立つキャラを殺していくしかない。
彼らの地道な努力や活躍が報われるためには、表舞台でスポットライトを浴びている人気者達は邪魔なのだ。
純粋な願いを歪んだやり方で実行しようとするtu4氏を、ネコミミストは救いたいと思う。
空気キャラの多くは牙無き者達でもあるのだから。
その為にもまずは彼女の暴走を止めねばならないと声を荒げる。
「あなたもリレー書き手でしょ!一人になってどうするんですか!独自ルートでも切り開くつもりですか!」
そんな、正義の味方の正論を、王たる少女は、ただの一言で、粉砕、した。
「あはは!なにあんたたち、まだ自分が書き手本人だなんて思っていたの?」
笑う、笑う、笑う。さもおかしげに腹を抱えて空気王は嘲笑う。
ケラケラと、ケラケラと、凍りつき唖然とする三人の書き手を。
ああ、そうだ。これは使える。あいつらの心意気を挫くのにはちょうどいい。
tu4氏は笑みを浮かべたまま、誰もが知りたがっていたことを口にする。
「いいわ、私の首に嵌っていたやっかいな『テイルズロワ』の首輪を外してくれたことだし、少し真実を教えてあげるわ」
これ他の使用済み首輪と違って力業じゃないと解除できない厄介な首輪だったんだから、と。
「ところでネコミミスト。あんたが一番最近に書いた話はいったい何かしら?」
「何を言ってるんですか。そんなのアニロワ2の……え、ライダーロワNEXT!?」
「待ってくれ、ネコミミストさん。ライダーロワは荒れに荒れて2はまだ起動していないはず!」
「おいおい、どうなってんだそりゃ。あれか、お約束の時間軸の違いっつうことか?」
参戦時間軸の違い。いつからかパロロワに取り入れられた舞台演出の一つだ。
「残念。時間軸の違いで呼び出された人も一人はいるけど、それは大した問題じゃないわ。
ねえ、ネコミミスト。あんたはもう気づいたでしょ?
……このゲームに呼び出された当初から、自分の書き手としての記憶が更新されていることに」
「何だって!?」
「本当なんですか!」
「……はい、本当、です」
「仕方ないわよねえ、アニロワ1は既に完結していたから更新されようがない。
繋ぎ師も漫画ロワに移籍していて、その分の記憶の更新はアルレッキーノに持っていかれたんだから」
いつの間にか書き手としての記憶が更新されている。
完結ロワの書き手ならともかく、現在進行中のロワ書き手からしてはすぐに気付いてもおかしくない矛盾だ。
特に書き手ロワ2に呼び出されて後に完結した、ギャルゲロワ、ライダーロワ、テイルズロワの人間は気付かない方がむしろおかしい。
だが現実はどうだ。ジョーカーであるテイルズ勢は別として、前者2ロワの書き手達はなんの疑問も持たなかった。
仮面ライダー書き手なぞ、熱血怪人に最終回の話題を出されても平然としていたくらいだ。
『なりきり』の真価が存分に発揮されていたからである。
当初から気付けるだけの格をもっていたバトルマスター、速筆魔王LX、The God Of Chaos、ギャグ将軍、コロンビーヌといったメンツが、
それぞれメタ視線を放棄してバトル、ゲーム、カオス、ギャグ、恋愛、と趣味に走りロワを楽しんでいたのも原因だが。
「つまりね。私達はいわゆる残留思念なのよ。
SSを書くときに私達書き手は色んなことを考えるわ。
こうすれば面白そうだ。自分はこんな展開が書きたいって。
そんな作品に込められた思いが、この書き手ロワ2における私達の性格の基盤」
「だが、俺にはぼんやりととはいえSSを書いていた時以外の記憶もあるぜ?」
お姉さまの修羅場ゲーに対するトラウマ、蟹座氏のチャットでの記憶、ロワには登場していないキャラへの知識。
このロワ内では何度か作品関係以外の記憶を書き手達が所持していることが何度か確かに描写されている。
これは自分たちが書き手本人である証拠ではないかとダイソウが問う。
マダオの考察を聞いていただけあって、彼も自分たちの正体には興味があるのだ。
「わかってないわねえ。しっかり思い出しなさいよ。SSを書いているからといってロワ以外のこともあれこれ考えるでしょうが。
パンダ――ギャルゲロワで流行った親を現す隠語ね――が来たら家族のことを、BGMをかけているならアーティストのこと、
所属ロワの超えたい人や、尊敬する人のこと。前日にあったチャットのこと。学校や部活、職場のこと。
書き手にとってSSは、自らの心のうちの『何か』に形を与え外に出す行為。
だからSSには一人一人の過去や経験も反映されている。これでも説明不足?」
「そ、そんな……」
ネコミストが力を失い崩れ落ちる。
自分が『衝撃のネコミミスト』と冠された書き手本人だと今まで信じて疑わなかった。
身体に関しては本来のものではないとわかっていたが、心まで偽物だったなんて……。
アイデンティティを砕かれ、光を失った少女にtu4氏は尚続ける。
「やっと理解したようね。改造したダイダルゲートを通して、リアルタイムで私達に思念は送り続けられているわ。
とはいえ、流石にSSに込められた想いだけじゃあ人格を形成させるにはチグハグなのよ。幾分極端な人達も多いし。
それで器として用意されたのが各ロワを象徴する、あるいはその人に合うとされたキャラの体ってわけ。
書き手として特化されすぎた思考は主催者にとっても都合が悪かったし、
『なりきり』システムを最大利用するなら、体ごと用意しちゃうのが一番早いとあいつは考えたのよ。
まあ、単に首輪だけじゃなくて、体も使いまわしにした方が楽だっただけっていう可能性も否定しきれないけど」
三次元の書き手本来の体を二次元に複製するのはいささか面倒であり、何より書き手ロワの進行にあたって描写しにくい。
ならいっそ、どっかのキャラクターの体をそのまま流用すればいい。
レプリジンといったクローン技術は、各ロワの原作には山ほど転がっているのだ。
単にキャラの体を複製するだけならさほど手間はかからない。
「そうして生み出された身体に私達は千年リングの力で固定されたってわけ。
後はあんた達も知っての通り。スパロワのクォボレーのようにあんた達は自分の持つ僅かな記憶にしがみついた。
それでも足りない分は与えられた名やキャラに縋り付くことによって何とか補えていたのよ」
携帯電話でWIKIを読んだ影の繋ぎ師は知っている。
この世界における書き手達の登場話や暗黒覚醒話を。
当然のように超能力の類を初めから持っていたと思い込んでいた書き手達がいた。
読み手様達の為にと躊躇なく他人を殺そうとした書き手達がいた。
もう一人の自分や別キャラクターの記憶や性癖に浸食され、人格を変貌させた書き手達がいた。
自ら死を望む者や、死亡フラグを集める者がいた。
己が望むフラグを立てることに苦心する者達がいた。
全てを、クライシス帝国の仕業にする、自分が、いた。
どれもが普通の人間として考えられない行動だった。
一人や二人なら、「まあ士朗だし」「まあ赤木だし」「まあ旦那だし」で済む行動だが、これが書き手達の半数以上となると話は別だ。
いくらチャットに出没する人達が「結論『全員変態じゃねーか』 まとめ『やはりそういうことか』」と称される濃い人物とはいえ、
皆良識ある人間と信じたい。多分。きっと。恐らく。……信じていいんだよね?勝手に信じておくよ!?
自分が誰であるのかわからない恐怖から逃れる為に、無意識のうちに『なりきり』を享受した。
与えられた名前こそが自分を表す記号であると強く実感したくて、あだ名通りに行動する者もいた。
主催者の狙い通りに。
マダオ達のように、途中から『なりきり』の呪縛を抜け出しかける者達が現れたのは、
所属ロワにおける投下作品の増加と、ロワ内での生を通して、アイデンティティがより強く確立されたからである。
同様に、アニロワ1書き手の死亡者が当初少なかったのは、唯一の完結ロワであったが故に、
作品数に比例して得られた思念が多く、自分自身への半端な疑惑がなかったのが真相だ。
またこのことからも空気でもないのに何故か元ネタ一切なしの体を与えられ、その上で自身を見失わず、
強烈な個性を誇る一人のオリキャラと化した666がどれだけイレギュラーかを証明してもいる。
WIKI管理人からしても彼女は予想外の存在で、だからこそ興味がそそられる書き手なのだろう。
それぞれ思い当たるところがあり、顔を伏せる3人に、tu4氏はネタばらしを締めくくる。
あくまでも戦意減衰の為に教えてやったのだ、管理人の目的までばらす必要はない。
「いい?ここで偽者が死んだからって、現実のあんた達が困ることは全くないのよ。痛くも痒くも無いんだし。
主催の分身である私が保証してあげるわ。だからさ、全部無駄なのよ、あんた達がやってきたことは。
ダイソウのガッツVSアーカードとか、私の掲げる目的みたいなのはともかくとしてね。
それもちゃんと叶ったんだし、無様に生き延びることも無いわよね?んじゃ、死んで。
私の、空気キャラの復権っていう目的なら、この世界の真実にはなんら矛盾しないんだしさ!!」
tu4氏が白きハイロウの翼を大きく広げ、天高く昇りゆく。
させるかと、間髪入れず繋ぎ師もセイリンジャンプで宙に舞い上がる。
後には未だ地に膝をついたネコミミストと、彼女を見下ろすダイソウだけが残された。
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2012-08-12T03:47:19+09:00
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