Grand Theft Auto IV: The Ballad of Gay Tonyはダウンロードコンテンツの第2弾となるエピソードで、プレーヤーはナイトクラブ支配人Antony “Gay Tony” PrinceのアシスタントであるLuis Lopezとなり、三度Liberty Cityへと繰り出す事になります。
The Ballad of Gay Tonyでは上流社会の夜の活動を扱っており、Rockstar Gamesによれば、「銃、きらびやかさ、汚らわしさに満ちた」ゲームプレーが提供されるという。Rockstar Gamesの創設者Sam Houser氏は、「このエピソードで焦点を当てている上流社会のナイトライフは、The Lost and Damnedで浮き彫りにされたバイカーギャングの世界とは対照的で、ゲームに新たな可能性を与えてくれている」と声明で述べている。
GTA IVダウンロード・コンテンツ第2弾で私は、最初の10分で列車をハイジャックし、ヘリコプターで人気のない野球場へと運んだ。高架から列車に飛び乗り、屋根の上を這いながら追跡してくるヘリを次々と撃墜して行った後の話だ。そう、The Ballad of Gay Tonyは少々ぶっ飛んでいる。GTA: San Andreasの馬鹿っぽさを懐かしむ者は、喜んで良い。私がプレーしたダウンロード・コンテンツ第2弾のミッションは、どれも馬鹿馬鹿しさに溢れているのだ。最高に楽しい。
GTA IVは、Liberty Cityにやって来た移民が成り上がる様を描いていた。The Lost and Damnedでは、自らのギャングが空中分解するのを防ごうと葛藤するJohnny Klebitzが主人公だった。どちらの物語も、登場人物たちは決して裕福とは言えない人物だらけで、ブルーカラーのアンチ・ヒーロだった。だが、Luis Lopezは違う。Luisは裕福な生活を送り、Liberty Cityの上層階級の犯罪者たちと関わりを持っているのだ。Nikoの物語は、「ゴッドファーザー2」のヴィト・コルレオーネのようだったが、Luis Lopezは「グッドフェローズ」なのだ。
The Lost and Damnedと同じく、Gay Tonyでの出来事は、GTA IV本編とほぼ同じ時間軸で発生する。本編と同じ登場人物たちとも出くわすし、Nikoが決して遭遇しないような大物犯罪者とも出会う事になる。Luisは、ロシア・ギャングのボスであるBulgarinと上手くやっていて、Bulgarinは当然ながら頭がイカレてるため、ホッケー・チームのThe Liberty City Rampageを手に入れたがっている。だがオーナーが申し出を拒み続けているため、Luisは彼の息の根を止める事になるのだ。
私がプレーしたミッションの中でもお気に入りは、冒頭で話したミッションだ。”For the Man Who Has Everything”と名付けられたこのミッションでは、LuisはYusuf Amirのために仕事をする事になる。Yusuf Amirという名前を覚えているだろうか?本編でNikoとPlayboyが話していた、クレージーな土地開発業者だ。彼は、Luisに列車を盗むよう依頼する。爆裂弾を装弾したAA-12ショットガンがあれば簡単だろう。
The Ballad of Gay Tonyは、より立派な犯罪社会が舞台。出会う人間はみんな、本編の登場人物よりも裕福だ(そしてクレージーさも増している)。良い生活を送り、夜は羽目を外す。新たに登場するナイトクラブでは、Luisがクラブ経営を行う事が可能となっている。これらの新ミニ・ゲームを実際に見る事は出来なかったが、ダンス・フロアでのパーティーを始めたり、シャンペン早飲み競争、言う事を聞かない客の対応などがあるそうだ。
The Ballad of Gay TonyはGTA IVサーガの最終章となり、Rockstarはこのフィナーレを派手に飾りたかったようだ。私がプレーした限りでは、正にその通りの内容になっている。The Ballad of Gay Tonyは、アクション満載で爆発だらけのエピソード。Liberty Cityは瓦礫と化すだろう。
The Ballad of Gay Tonyはとんでもなく充実したゲームで、ミッションをあと幾つか加えていれば、単体のゲームとして成立しただろう。RockstarがGTAファンを気にかけている事の証明であり、ファンが望むものを全て与えている。The Lost and Damnedと同梱され、39.99ドルのパッケージにて発売されるGrand Theft Auto: Episodes from Liberty Cityは、Xbox Liveがないユーザーへの最高の贈り物だ。これを最後にしばらくGTAコンテンツにお目にかかれなくなるというのは寂しいが、Liberty Cityユニバースがどれだけ楽しい旅だったか振り返るにはちょうど良い時期だろう。
▼ GameSpot9.5/10
The Ballad of Gay Tonyが、たとえフルプライスのパッケージ・ソフトであったとしてもお勧めなのだから、1600ポイントなら超お得な価格だ。サイド・ミッションを無視してメイン・ミッションだけをプレーしても、ボリュームは満点。マルチプレーに関して新コンテンツが少ない点にガッカリするかもしれないし、サイド・ミッションの幾つかはそれほど楽しくないが、The Ballad of Gay Tonyが超お得である事に疑いの余地はない。昨年最高のゲームへの素晴らしい追加コンテンツであり、楽しくて情報満載のエンド・クレジットを見終わるまで、プレーを止めれないだろう。
▼ Game Imformer9.25/10
物語に関しては、仲間の絆と裏切りを描いたThe Lost and Damnedの方が好みではあるが、The Ballad of Gay Tonyには、より激しい武器と無茶苦茶なミッション、風変わりな登場人物が登場する。GTA IV体験をスタイリッシュに終わらせるチャンスを逃すべきではない。
▼ IGN9.2/10
The Ballad of Gay Tonyは、GTA IVサーガの幕引きには最適だ。1年半目に本編で行方不明となったダイヤモンドの行方を、遂に知る事が出来るのだ。Luis Lopez自身には大した物語はないものの(これは彼のボスのバラードなのだ)、彼をサポートするキャスト陣は驚異的。GTAファンを喜ばす、大笑い出来る瞬間や馬鹿馬鹿しいミッションが満載だ。ぶっ飛んだミッションと比べて幾つかのミッションは平凡だが、全体的には優れたパッケージであり、20ドルの価値は充分にある。
▼ GameTrailers9.2/10
見た目を一新するほどLiberty Cityを変えてしまうわけではないが、GTA IVのお祭り騒ぎを終わらせるThe Ballad of Gay Tonyは絶好調。価格の価値は余りあるほどで、殆どのフルプライスのパッケージ・ソフトを上回るほどだ。こんなに早くダウンロード・コンテンツのシリーズが終わってしまうのは残念だが、本作のドライビング体験、マルチプレーの追加要素、リプレー性は実に充実したものだ。
▼ Cheat Code Central4.5/5.0
このコンテンツの方向性に不満を持つファンがいても、不思議ではない。物語のトーンが、過去2作の方向性と大きく違うからだ。だが、魅力的な台詞、楽しいゲームプレー、嬉しくなるほど馬鹿げたミッションのお陰で、ダウンロード版であろうと、The Lost and Damnedと一緒になったディスク版であろうと、必ずや手に入れるべき作品となっている。唯一の疑問は、Rockstarがこの2年間にリリースしてきたコンテンツを、Grand Theft Auto Vとその拡張版がいかにして超える事が出来るのか、という点だけだ。
▼ Eurogamer8.0/10
細かな不満点はあるが、すぐに忘れてしまうだろう。The Lost and Damned同様にボリュームはなかなで、攻略には十数時間はかかるだろう。更にマルチプレーもあるのだ。確かに、Tony Princeはこのシリーズを何も進歩させていないだろう。頭の中が80年代で止まったままの男にピッタリではあるが、Rockstarが彼の名を付けたこのエピソードは、先に進むにつれ面白味が増し、最高潮に達して終わる、カラフルで展開が読めないアドベンチャーだ。
Lost and damnedのエンディングムービーで、例の博物館からのそれぞれの脱出シーンが見られるが、Nikoは南口から、Johnnyは北口から逃げるところが見られるが、そのシーンにも博物館の屋上で銃を乱射しているLuisを見ることが出来る。それぞれの主人公NikoやJohnnyが集結してる場面で、Luisの姿がある。