魔眼の使い魔 21


「ハサン=ザッバーハ!
ハサン=ザッバーハ!
ハサン=ザッバーハ!」
「何ですかそのクックロビン音頭モドキは?」
「うむ、実は昨晩夢の中に光り輝くエルヴィスが現れて『汝迷える子羊よ、剣を捨てて舞
台に立て』と言ったのだ」
「それで先刻の暗黒舞踊ですか?」
「クリスマスには新宿コマ劇場でワンマンショーじゃ」
ちなみに現在のハサンの姿はトレードマークの髑髏面とフロントにイカリのマーク、バッ
クに“大艦巨砲主義”の文字がプリントされたブーメランパンツ一丁である
モンモランシーあたりが目撃したら一撃で精神汚染されそうだ
「あえて言いましょう、エスキモー相手に冷蔵庫のセールスをしたほうがまだ見込みがあ
ります」
「エスキモーの■■■は冷凍■■■~俺によ~しお前によ~しみんなによ~し♪」
「だから踊らないでくださいって!」
「何をカリカリしておるのだ、乳酸菌が不足しているのではないか?」
「ふざけるにしても時と場所を選びなさいと言っているんです!」
ちなみに現在二人はアルビオン大陸の西の端にいる
何故そんなことになっているかというとアルビオンを制圧したレコン・キスタがトリステ
ィンに戦争を仕掛けてくる前に出来るだけ相手の戦力を削いでおこうというマザリーニ枢
機卿の素晴しくダーティな策略に駆り出されたのだ
「で、儂らはその浮遊要塞とやらを破壊すればいいんじゃな?」
「正確には要塞砲ですね、それが生きている限り王国軍の船は自由に出撃出来ない」
などど説明臭い会話を交わす二人のサーヴァントの眼下に巨大な岩塊のあちこちにSF映
画の宇宙船を思わせる構造物を貼り付けた浮遊要塞が姿を現す
「では行きますよ」
「承知」
散歩でもするような調子で空中に足を踏み出した騎兵と暗殺者は空中に浮かぶ大陸の周り
を周回する要塞の上に音も無く着地する
石畳の上に突き出した排気用ダクトの出っ張りに身を潜めた二人の前に重々しい金属音を
響かせながら鉄の騎兵が姿を現す
身の丈約4メイル
黄色がかった茶色のボディ各所に配された黒のマーキング
扁平な頭部に輝く紅いモノアイ
レコン・キスタの秘密兵器、B-ATM-03ファッティ(陸戦型)がハルケギニアの戦
史に登場した瞬間だった

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最終更新:2009年08月23日 07:19
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