魔眼の使い魔 19


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蒼褪めた双月が投げかける淡い光の中を風竜が飛ぶ
幼年とはいえ幻想種の中でも最高位の存在である風韻竜が全速を出せばハルケギニアの地
に追いつけるものなどいない
にもかかわらずシルフィードは息を切らせ、千切れんばかりに翼を振って更なる加速を得
ようと死に物狂いの形相を浮かべている
ジャランッ!
背後で響く鋼の旋律
風韻竜の体が慣性の法則に逆らってガクンとつんのめり、空間ごと引っこ抜かれるように
無理矢理減速させられる
「フィッシュ」
艶を含んだ女性の声にヒッ!と短い悲鳴をあげた幼竜がガクブルしながら振り返ると尻尾
に絡みついた鎖付きの釘剣と光り輝く天馬に騎乗し、見るものの魂を凍りつかせるアルカ
イックスマイルを浮かべたルイズの使い魔が目に入る
「いやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁツ!」

三時間後
コルベールの研究室でソファに腰掛け、情事の余韻に浸りながらも窓の外の月を見上げる
メドゥーサの思考は冴え渡っていた
ルイズには力が、未だ目覚めておらず本人も自覚していない巨大な力がある
そうでなければ聖杯のアシストも無く平行世界の壁を越えて英霊を召喚するなどというこ
とが出来るはずがない
だが呼ばれたのが自分ということが問題だ
反英霊メドゥーサ、ギリシア神話に名高いゴルゴン三姉妹の末娘にして堕ちた女神
サーヴァントは自分に近しい存在の呼びかけに答える
だとするならばルイズもまた過ぎた力ゆえにその存在を歪められ、怪物と化す運命にある
ということだ
ふざけるな
そんなことは自分が許さない
所詮自分は異分子、“世界”の気まぐれによって送り込まれたイレギュラー
ならば自分はジョーカーとなって神(ヤ■■チノ■ル)の敷いたレールを悉く捻じ曲げて
やろう
「そのためには…」
メドゥーサは後ろを振り返った
床に敷き詰められたマットの上ではキュルケ、タバサ、シルフィード人間体、モンモラン
シー、シエスタ、ギーシュ、マリコルヌ、アニエス、マチルダ、コルベール、そしてオー
ルド・オスマンが素っ裸で重なり合い肉の前衛芸術と化している
「まだまだ手駒が要りますね…」
「これは驚いた、まさか此処で“同類”に会えるとは」
一瞬で部屋の反対側に移動し両手に釘剣を実体化させたメドゥーサの前に、闇の中から滲
み出るように白い髑髏の面が浮かび上がった

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