執筆者 Ice.D
視点…氷天 颯
「……颯の家でいいよな」
ライラが問う。
皆も賛成した。颯の親は出張していて、今は家に颯しかいないのだ。
それにしてもフライムとか何の話だ。神なんぞこんな所に降りてくる訳がない。
僕も皆も、少し可笑しくなってしまったのだ、昨日は幻覚が見えたのだと思いながら颯は共に家へ向かう。
「おい、何処いこうとしてるんだ、もう着いてるぞ」
颯はコリーの声に気づきはっとし、家に入る。
やはり可笑しくなったのだ……何もなければいいが……皆が帰ったらとっとと風呂に入って寝よう、と思いつつ。
「んで、何をするんだ?」
「ゲーム」とか、「クライムについて話すんだろう」
などの声が飛ぶ。
「……勉強会」
颯が空気を読まずに言う。
「空気読めや、マジメ野郎。クライム・・・じゃなくてフライムの話でいいだろう」
全く幻覚を信じる奴達ばかりだ。まあいいかと思いつつ、ノートパソコンを持ってきた。意見をまとめるためだ。
「んで……フライムを信じる人は挙手」
颯も今回は空気を読み、手を挙げる。
「よし、全員信じるんだな」
「って……何でラエクルが全体指揮をとってるんですか」
ラエクルの顔が、一瞬赤くなったような気がした。
「う……うるさい!さっき手を挙げた俺が言うことじゃないけど、正直アイツはいないと思う」
「な……何でだよ!」
最終更新:2008年02月19日 16:28