日和見危機一髪


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ようやく反乱を平定した学徒出陣。ついに領土を得た日和見。




第六十一話・恐ろしい特別料理の巻


越帝国建国早々の危機、金宰陽らによる大乱は平定された。

確かに、越帝に逆らうことは無謀であることは証明された。
だが、終わって見れば斉、涼の威信および勢力は大きく拡張され、越帝国の
立場は以前より弱体化していたのである。

もっともこのことは、朝倉渦中や聖天使ザビエルなど一部の賢者以外に気づくものは
おらず、表面的には平和な時代が訪れた。越帝は諸侯を呼びよせ、大々的な戦勝の祝宴
を開いたのである。

日和見「このたびの大乱の平定もすべて、皇帝陛下の大徳の賜物ですな。」
ザビエル(涼王もよいしょがうまくなったなぁ…)

学徒出陣「はははははは!当然だろう。それよりこの中に逆賊、金宰陽に通じ
ていた逆賊がおる!佐倉!!!」

佐倉「は~い♪了解で~す♪」

すると青年将校が現れ、張温の襟を掴むと、その華奢な体からは想像もできない
力で張温を奥の部屋に引っ張っていった。

日和見「……?」

ドカ!バキ!「ぎゃああああああああ!」と張温の悲鳴が聞こえ、祝宴城はいよいよ
静まり返った。

佐倉「特別料理をお持ちしました~♪」なぜかコックの格好で現れた佐倉が巨大な
盆にカバーをかけて持ってきたので日和見はいやな予感がした。

日和見(まさか…ね?越帝はそんなことしないよね…)

しかし日和見の願いもむなしく、カバーの中には張温の姿煮が現れたのである。
これには春華と呂布を除くすべての諸侯、側近は真っ青になった。

学徒出陣「何を驚いている。そなた等は、戦場でこれよりひどい遺体を見たことも
あろう。これくらいで腰を抜かすのは偽善者だ。今回の大戦で何千人もがこうなった
のだからな。張温もその一人に過ぎん。」

朝倉渦中(わたしは仕える主人を誤った…のか??)


痔痴2年6月、こうして酒宴は阿鼻叫喚のうちに終わったのである。



これまでのあらすじ


後漢末期、会稽の名門に学徒出陣というどうしょもないどら息子がいた。
そんな息子を心配した母親は、学徒を無理やり洛陽の蔡ヨウ先生のところ
へ勉強へ行かせたのだが、旅の途中で甘寧という賊と決闘しコテンパにやられてしまう。

学徒は甘寧の舎弟となり、兄貴肌の学徒は甘寧党のなかで有力な人物となり、一大派閥を形成した。
甘寧党は討伐にし来た官軍の顔良、文醜を返り討ちにしその勢力を大きく拡大したが、甘寧はパシリの
孫権に殺され、その後を学徒が継ぐこととなった。

一大勢力を手に入れた学徒は荊州を平定。その力を恐れた朝廷は学徒を州牧に
任命し懐柔を図ったが、野望に燃える学徒は朝廷の使者を追い返し、漢朝打倒を宣言するのだった。

学徒出陣は全土の反朝廷軍を糾合し盟主として、戦いを推し進めるめついに漢朝の
巨星、袁紹を討ち破り皇帝から禅譲され大越皇帝に即位する。しかしその実態は軍閥たちの盟主的
な存在であり、実質的な版図は長江以南に限られていた。

そんな中、金宰陽らの反乱が勃発するが、諸侯の活躍によりこれを平定する。
しかし反乱平定に活躍し、越の服属国に過ぎない涼、斉の国威は大いに高まり、越の内部は次第に
ギクシャクし始めていたのである。



第六十二話・涼の政治


金宰陽の大乱が平定されてから、3年が過ぎていた。

涼国は長安に遷都していた。涼王日和見には越帝、斉王のようなカリスマ性は
まったく無いので、早い段階から、法を整備し徹底的な法治主義が貫かれていた。
また、治安の維持に力をいれ、商人等の権利をよく保護したため、若干貧富の差は
広がっていたが、都は大いに反映し、市は頻繁に開かれていた。

涼国の尚書令の渦中の司馬懿の記録によると、長安の人口は37万を数え、越の襄陽、
斉の済南を上回る繁栄を見せていた。もっともよい面ばかりではなく、経済的繁栄と
共に腐敗や横領なども増加していたようではある。

涼の王妃紫玉はやりたい放題であった。無断で別荘を建て浪費激しく、丞相の
ザビエルとは口論が絶えなかった。また、涼王が極めて寛大なため、町人すら
涼王の優柔不断ぶりをからかう始末だった。
渦中の司馬懿によれば尭、舜の世もまた王を尊敬するもの無く、繁栄の証拠だと
記しているのだが。



第六十三話・益州平定


その頃、越では皇帝が無気力な日々を送っていた。元々、乱世の申し子とも
いうべき学徒出陣にとって日々の地味な内務は苦痛以外の何のもでもなかった。

そうした中、越では派閥抗争が活発化、文治派の朝倉渦中、武断派のぷらっと、
宮廷派の中山幸盛らが中心となり無意味な党派拡大、中傷工作などをおこなっていた。

かつては厳しく皇帝を諫言したことも朝倉渦中であったが、近年では主君の機嫌を
損なわないように徹していた。

そんな中、越の丞相こおろぎは馴れ合いを嫌う性格から次第に孤立を深め、与党を
持たない裸の宰相と化していた。さらに中山からの讒言などもあり皇帝から疎んじ
られる存在になっていた。

しかし、腐っても鯛である。

痔痴5年7月(195年)、学徒出陣は二十万を号する軍勢を指揮し、今だ漢朝復興の
旗を掲げる益州劉焉を攻めた。皇帝自ら前線に赴き将兵を激励し、破竹の勢いで
成都を制圧し、劉焉の一族を滅ぼした。

こうして越による全国統一は果たされた。これを記念して越帝は年号を痔漢から
陀酢令に変更した。

それから6日後「天下の趨勢定まり、私の役目も終わりました」とこおろぎは
言い残して、越より去った。これより彼の名は二度と史書に記されることは
なかった。



第六十四話・陰謀


陀酢令元年11月(195年)

涼に鮮卑賊が来襲しこれを撃退した。
国士無双、果物キラーはこれを気に鮮卑討伐を目的とした遠征に赴いた。
彼は遊牧民相手の商売でのし上がった男だけあって、遊牧民の付き合いには
長けていた。硬軟織り交ぜながら、彼等を飼いならして行くのであるが、
それはまた後の話である。

果物キラーの北方遠征を聞いた朝倉渦中は、政敵である中山幸盛を呼び出した。

中山幸盛「これは朝倉殿。実に珍しいですな。この宦官ごとき何の御用で?」

朝倉「おぬしも頭の切れる男だ。この越にとって最大の脅威はなんだかわかっておるな?」

中山幸盛はひたすら政敵を排除し己の党派を広げることばかりしてきた男だが決して馬鹿で
はない。古の趙高よりもはるかに正確に情勢を把握していたのである。

中山「もしも内憂の話ではないとすれば、それは斉、涼以外にあるますまい。」

朝倉「そうだ。越は益州を直轄領とし南方を固めたとはいえ、中原が諸侯に抑えられて
いる状況には変わりない。」

朝倉「今、涼の武の要である国士無双は遠征中だ。鮮卑を討つは至難の業。
少なくとも半年は帰れまい。」

中山は朝倉が言わんとしていることがわかった。斉王、涼王を討つ気なのである。
武断派ではなく、中山に相談してきたと言うことはその手段は恐らく、戦ではなく
暗殺であろう。越という大樹にいつまでも寄生しているにはやはり外患は処理して
おいたほうがよい。

中山「項羽や七国の乱。それに金宰陽などの例を持ち出し、私と朝倉様が共に説得すれば
皇帝は承認いたしましょう。陛下は情ばかりにとらわれて小事をこだわる方ではないですから。
しかしどうやって、斉王、涼王を呼び出されまする?」

朝倉「統一を記念して封禅の儀式をおこなうことを口実に両王を呼び出し、
一挙に討つ。この二人さえ始末すれば越の軍事力を持ってすればどうにでもなるであろう。」

その夜。

「ボケッ!!そのような愚策など用いれるか!!」越帝の激怒する声が宮殿内に響いた。

朝倉「しかし、項羽は鴻門の会で劉邦を討たなかったばかりに…」

学徒「そんなことは知っておるわ!俺が武将として斉王、涼王に劣るとでもいうのか!」

中山「たった二人ですぞ!たった二人を討つだけで、戦は回避され何万もの人間が命を
落とさずにすむのです。」

学徒「死体の山を築いて天下を取ったこの俺をそんなくだらん論理で説き伏せるつもりか?
馬鹿めが!」

「殿に一言申し上げます。」そこへ武断派のぷらっとがあわられた。
朝倉はまずい奴が来た…と思ったのだがぷらっとは意外な行動をとった。

ぷらっとは土下座すると「陛下では斉王に勝てませぬ!暗殺すべきであります!」

学徒「な ん だ と 」皇帝の顔にすさまじい怒気が写った。

ぷらっと「陛下が負けるとは申しませんが、勝てるわけでもありません。恐らくは
引き分けであろうかと。どちらにしろ、今のままでは中原を陛下の直接の統治下に
おくことは不可能であります!」

朝倉と中山はあ~言っちゃったよという顔をしている。

学徒「余は、全土を制する覇者であろう!余の当地の及ばぬところ四方にあろうはずもない!
余は間違っておるか!?」

ぷらっと「それは建前でありましょう。実態は大陸南部のみを支配するにすぎません。中原には
陛下の威は轟けど、治が及ぶことはありませぬ。臣の申すことに過ちあらば、ただちにこの首
刎ねてくだされ。」


学徒「…よくわかった。お前の言うとおりであろう。斉王、涼王は嫌いではないが…始末しよう。」

ぷらっと(やはり、陛下はいざと言うときは実に的確な判断をなさる。天下の帝王は越帝でなければ
ならぬのだ)


こうして、越は斉王、涼王の排除に取り掛かるのであった。



第六十五話・鹿台の変


陀酢令2年2月11日(195年)の襄陽。のちに鹿台の変と呼ばれる事件が起こる。

太平の世の祝宴、封禅の準備。などを口実に呼ばれた日和見と張舜華はわずかな
共と越帝に謁見した。
一通りの儀式が済むと、鹿台で酒宴が開かれた。しばらくは和やかに時間が過ぎて
行くように思われたのだが、春華が突然、立ち上がった。

春華「陛下?これはどういうこと??(*・ヮ・)」

日和見「春華さんどうしたの??」

春華「酒に毒が入っておりますが、どういうことでしょうか?」

ブッ!と日和見は酒を噴出した。(ちょっと飲んじゃった、大丈夫か俺!?)

学徒「よく気づいたな。さすがは斉王。だが…」

学徒が手で合図すると春華めがけて、矢の雨が降り注いだ。春華は剣でこれを
防いだが、何本かは避けきれず服が血ににじんだ。

学徒「典イ、太史慈、許緒、徐晃、紀霊!」

次々に豪傑が現れ、春華に襲い掛かった。春華は徐晃から戦斧を奪うと、暴れまわり
典イ、許緒らを討ち倒してゆく。


日和見は呆然とその様子を見ていたが、となりからフードを深々とかぶった文官が
肩を叩いてきた。

「俺だよ、俺!」とフードを取るとなんと八戸であった。

日和見「え?八戸???なんで生きているの!?」

八戸「いや、越役人に扮して復讐の機会をさぐっていたんだが…ってそんなこと
よりこの隙に逃げるぞ!馬も用意してある!」

日和見たちはドサクサにまぎれて逃げ出したが、宴会場では春華が暴れていた。

春華は五人の男たちをすべて倒すと、学徒に襲い掛かった。学徒はなんとか剣で
春華の斧をやり過ごす。そのとき春華の動きが鈍くなった。

学徒「さっきのは毒矢だ、ようやく聞いてきたようだな。」

春華「マジ、馬鹿だろm9(*^ヮ^)キャハハ 毒ごときでこの春華が倒せるとでも?」

学徒「そうは思っておらん。弓兵何をしている。さっさと春華を討て!」

朝倉渦中「しかし…その位置では陛下にもあたる可能性が」

学徒「そんなことはどうでもいい!射ちまくれ!射たぬ者は斬る!」

弓兵たちは春華目掛けて矢を射ちまくった。しかしいくら射ても春華は倒れる
気配が無い。

学徒「止め!射ちかた止め!春華はもう死んでおる。立ったまま逝ったようだ」
そういうと自身にも数本の矢が刺さってた。

朝倉渦中「陛下!しっかり!医者を呼べ!」

学徒「心配ない。致命傷ではないからな。それより斉王を討てたのは大きい。
これは大成功であろうな。」


こうして斉王、張春華は逝った。享年28才であったといわれる。



第六十六話・涼王逃亡


主君と共に襄陽に来ていた斉王春華の荒くれ部下どもが官庁を占拠し襄陽は大混乱
となっていた。その騒ぎにのドサクサにまぎれて鹿台の変から辛くも逃れた、
ひょーりみ、八戸らは追っ手をまきながら長安目指して北上していた。ただし越兵
に見つからないように遠回りの裏ルートである。

ひょーりみ「八戸。俺、疲れた。腹減った~」

八戸「うるさいな~。俺だって疲れてんだよ」

と二人はしばらく言い争っていたのだが、八戸は近くに民家を見つけ強盗を
すると言い出した。ひょーりみは大反対したのだが、「だったらお前だけ死ねば?」
と八戸に言われたため、しかたなくこれに付き従った。

ひょーりみ「はぁ~涼王になって押入り強盗するはめになるとは、思わなかった。」

八戸「うるさいぞ。それより保存のききそうな食いモンを盗ってずらかるぞ。ついで
に金目のものも・・・」

ひょーりみ「こら八戸!食べ物だけにしておけ!」

と二人でごそごそやっていると「誰だ~お前ら?」と家の主が来てしまった。

八戸「やべっ!こうなったら八戸パーンチ!!!」

と八戸は家の主に殴りかかったが、所詮、八戸なので思いっきりカウンターを
入れられてしまった。

ひょーりみ「八戸!?大丈夫!?あわわわわ、ごめんなさい、すいません、
勘弁してください!つい出来心だったんです」

家の主「ほう、そっちの御仁はこの汚いのと違って、随分高貴な顔立ちをしておる
な。服のほうも上等そうだが・・・」

ひょーりみ「そ、そうでしょうか??」

家の主「そういえば・・・涼王がこのあたりをうろついているといううわさを聞いたな
、生死にかかわらず、捕らえたものには千戸候だったなか~~?」

ひょーりみ「ごめんなさい、ごめんなさい、見逃してください~~」

家の主「俺は貧しいんでね。ただでというわけにはいかんな」

ひょーりみ「そ、それじゃあ、二千戸候に・・・・え~と涼にはそういう制度はない
からそれに見合うだけの金子を用意しますから」

家の主「へ~そういう話であればね~悪くないかもね。商談成立だな。」

ひょーりみ「ありがとう。ところで、なんで俺が涼王だとわかったの?」

家の主「・・・・・・マントに涼ってデカデカと書いてありゃわかるさ。
そんなモンはここで焼き捨てていきなされ」



第六十七話・涼王・日和見、果物キラーに保護される1


家の主は京極という青年であった。ひょーりみ達は彼を加えて3人で長安へ
向かった。京極は八戸とは違い腕っ節の強い青年であり、何度となくピンチを
救ってくれた。そして襄陽を出てから20日後。『涼』の旗印を掲げる軍勢と
遭遇した。しかしその鎧兜は異様で、とても漢民族とは思えなかった。

ひょーりみ「あの~涼の方ですか?私、一応、涼王なんですけど~?」

涼兵「fじゃ祖prヴぉまいm;fbs???」

八戸「言葉が通じていないみたいだな。」

そこでひょーりみは大声で「漢語のわかる方いませんか~~!!」と叫んだ。

しばらくすると果物キラーが飛んで現れた。

果物キラー「おおっ!我が君ではありませぬか!」

ひょーりみ「上将軍!久しぶり!助かった~!」