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やばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばい
カモは周りも見ずに一心不乱に走り続ける。
自分でもどこに向かって走っているのかわかっていないのだろう。
それほどあの部屋にいた怪物に恐怖を覚えたのだ。
血だまりの床、どんな物も掴めてしまいそうな長い腕、人間には決してできない黒く深い目。すべてが常軌を逸していたのだ。

カモが立ち止まった時、目の前には龍宮神社が大きくそびえ立っていた。
そして、カモは息をきらしながらゆっくりと後ろを振り返る。
…背後にはただ森が広がるだけで、ネウロの姿などどこを探しても見つからない。
「ふーっ、全く冗談きついぜ。あの化物…。」
カモは安心したのか、その場でヘタレこんでしまった。
「ほう、化物とは一体誰のことを言っておるのだ?」
カモの身体が一瞬に凍り付く。
カモの背後には賽銭箱の上で足を組みながら退屈そうに座っているネウロの姿。
カモにはもう逃げる体力など残っていなかった。

「取りあえず、我が輩は人目を忍ぶ身。
しかし学園の関係者でない我が輩がいつまでもここに止どまっていれば、忍ぶどころかこの学園から追放される危険がある。
そこで貴様は我が輩が無事に『謎』を喰えるよう、なにかしら工作をしろと言っているのだ。」
ネウロはカモを雑巾絞りのように捩じり上げる。
とても人にものを頼む態度ではない。
カモの身体からビキビキと鈍い音をあげている。
恐らくこのままだと雑巾のように紅い液体を絞り出されることになるだろう。
「わかりました。考えます…、考えますからそれやめて…」
ゴキッ
「ん?」
「ぎぃ、ギャァァァァーーーー!!!」
境内には小さな小動物の悲鳴が響き渡った。

「ふーっ、しんどい。わしもそろそろ引退かのぉ。」
学園長は持っていた判子を適当に放り投げ、イスの背にどっぷりともたれかかった。
机の上には書類のビルが築かれ、書類全てに判子が押してあるようだ。
コンコン
「ん?だれか来たのかの?どうぞ。」
「失礼します。」
扉が開かれ、そこに立っていたのは怪人 脳噛ネウロ。
「失礼します。」
ネウロはオリジナルな笑顔で学園長の前に歩み寄ると、礼儀よく頭を下げた。
「ふむ、見かけぬ顔じゃな。で、なんのご用件で?」
「はい、実は私を教員として、雇って頂けないでしょうか?」
「んー…、困ったのぉ…。実は今、わが学園では教員を募集していないのじゃ。すまんがお引取りを…」
「あのー、実はネギ先生からこれを頂いたのですが…。」
ネウロはまるで予測していたように、ポケットから一枚の封筒を差し出す。
学園長が封筒を開けるとそこにはネギのサインが綴られた、一枚の推薦状が出てきたのだ。
「ほぅ…、なるほど。わかりました。一応考えておきましょう。結果は後日、ネギ先生のほうから伝えよう。」
それを聞くとネウロは、
「ありがとうごさいます。」
と、一言だけ言って、部屋を去ろうとし振り返る。が、「ところで…、おぬしは何者かのぉ。返答次第ではただでは返さんぞい。」
ドアの前にはいつの間にか学園長が立ち塞がっていた。
「ほう…、人間のなかにも我が輩の正体に気付く輩がいるとはな…。」
ネウロの顔が怪しい笑みを浮かべる。

「では、まずは聞こう。この推薦状はどうやって手に入れた。」
学園長の声の圧力がビシビシとネウロに突き刺さる。
「ふん、我が輩をナメるな。そんな物、一目見れば簡単に書くことができる。」
しかし、そんな重圧にも、ネウロは全く顔色を変えない。
「では、おぬしの目的は何じゃ。」
今度は学園長の眉毛に隠れた眼が鋭くなっていく