MAGISTER NEGI MAGI from Hell

毛深いダダ2

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他のアウトサイダー達が工作している間、龍宮も忙しく活動していた。
まず、他の人間を陥れる悪魔の香水を製作するため、大浴場のサウナに入り、
自らの腋流れる汗を採取する。その後、長谷川に情報をたらし込んだ。
葉加瀬はサナダ虫持ち、村上はカンジタ、四葉はまたずれ、那波はキャバ嬢、超は薬の売人…
さらに、以前入手した那波のニャンニャン写真を渡す。これで時期、朝倉が勝手に始末してくれるだろう。
問題はそれ以外の攻めにくい生徒達である。神楽坂、楓、茶々丸、刹那…
なかなかしっかりした連中だ。しかしまず狙わなくてはならないのは、
クラス内で発言力のある雪広あやか、学園長の孫娘である近衛木乃香だろう。

この2人の一声で、龍宮の計画が破たんする恐れがあることに気付いたのだった。
最近では、ネギが雪広と真面目な顔で話しているのをよく見かける。
責任感の強い雪広のことだ、かならずクラスの異常事態を何とかしようと動き出すはず。
相手に先手を打たれる前に、雪広を潰す。これしかない。悪魔の香水を雪広の私物と言う私物にまき散らす。
それをまき散らす行為自体は容易だが、それには発見される危険が伴う。
今の4人(ハルナは除け者からも除け者にされているので含まない)では、明らかに誰が犯人かを特定されてしまう。
我々だとばれてはならない。この作戦の鉄砲玉として、鳴滝姉妹と古菲に白羽の矢が立ったのだ。

「こんにちは…鳴滝です」史伽の声だ。龍宮が姉妹のことを考えていると、ちょうどその2人がやってきた。
「おじゃまします…」風香も一緒だ。
「よく来た。そこにかけてくれ」椅子にはやはりブーブークッションが仕組まれている。
膝をガタガタ震わせながらリビングに入ってくる2人。ゆっくりと椅子に腰掛けた。
「プッスゥー…」「プゥ…プゥ…プスー…」今の姉妹の心情を表すかのような、迫力のない音…
『しょぼいなあ…』龍宮心の中で残念がっている。
「水虫姉妹、君たちは私の何だ?」龍宮が相手の反応で遊ぼうとしている。
「奴隷です!」「家畜です!」気の毒なほど怯え切った姉妹。
「ふ~ん…じゃあ、私の為に何ができる?」龍宮はさらに尋ねた。
「お尻拭き係りでも、靴下履かせ係りでも、何でもします!」風香が涙目で叫ぶ。まるで軍隊の返事だ。
「便器を舐められる位綺麗に掃除します!」史伽は鼻水を垂らし、足を激しく掻きながら叫んだ。
「ぼぼぼぼぼおぼ!じゃあ、私が頼みごとをしたら快く引き受けてくれるねぇえ!?」
大きい声を出し、さらに姉妹を震え上がらせるドSな龍宮。
「ハイッ!なんなりとお申し付け下さい!隊長殿!」
風香の眼が据わってきた。恐怖を超えて、精神が鉄砲玉と化している。
「すもももももももものうち!となりのきゃくはよくかきくうきゃくだ!」
史伽の脳みそは、龍宮のプレッシャーと足の裏の水虫にやられてしまったようだ。
「貴様ッ!隊長殿の御前でなんと言う口の聞き方か!?腕立て二万回!」
風香は意外にも軍国主義者だったらしい。
「はっはっはっはっは!君たち、今まで私の見てきた変人の中でもかなり面白い部類に入るぞ!
 気に入った。風香、君には私の腋の臭いを嗅がせてあげよう。さぁ、嗅ぎなさい…」
龍宮が腋を上げ、怪しく風香を誘う。風香は迷う事無く腋に顔を突っ込んだ。
「はぁあ~…!たまりませぬ、隊長殿…臭いですぞっ…」
風香は腋に顔を埋め、そのまま離れない。『風香…こいつ、とんだ掘り出し物だな』
「気に入ってくれたらしいな、この臭いを。また後で嗅がせるよ。
 今日はお疲れさまだ。明日学校で会おう」
「ハッ!それでは失礼します!こら史伽ッ!しゃんとせい!」
そう告げると、風香が史伽を引きずって部屋を出て行った…

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