あ行

アーチャー(人名/サーヴァント)

 209cm・111kg
 涜神の王、ニムロド。
『旧約聖書』におけるノアの子孫であり、クシュの息子。
 クシュの父はハム、その父はノアである。
 万能の狩人。バベルの塔建設の監督者であり
 勇敢な狩人、地上で最初の勇士であると同時に、アッシリア全土を支配した暴君、人類最初の君主とされる。
 アラビア語ではナムルード。
 アラブの伝説では、アブラハムが生まれた頃世界を支配した王とされ、
 悪魔イブリースにそそのかされて魔術や偶像崇拝を行っていたとも。
 また、父クシュからアダムとイヴがエデンから追放されていた時に身に着けていた魔法の皮を受け取る。
 これを身に着けると動物はその姿を認めただけで倒れてしまい、彼と格闘して人間もいなくなったという。
 強大な力を手に入れたニムロドはやがて邪心に取り憑かれ
 世界を支配したニムロドは今度は神になろうと手下を使ってバビロニアに巨大な塔を建設し始めた。
 これが所謂バベルの塔である。
 人間を天国に侵入させ、略奪を行い、天を乗っ取ろうとし、順調に塔は高くなり、昇るのに一年もかかるが頂上は天に届いた。
 人間は頂上から雲の中へ矢を射て、射られた天使は血を滴らせながら血に落ちる。
 これに怒った神は、塔の建設を終わらせる為に当時の唯一の言語であったヘブライ語を多くの言語に分け
 意思の疎通の出来なくなった人々はやがて仲たがいを始めた。
 これにより、それ以上塔が高くなる事はなかったという。
 
 性格は傲慢で凶暴、そして残酷。
 人間としての能力は穴だらけだが、自己の強さは何者をも凌駕している。
 苦悩が刻まれた貌と長き時を闘いに費やした強靭な執念と妄執が、対峙した者に嘔吐感に似た重圧を与える。
 かつては自らを神にもなぞらえるほどに欲深く、天に侵攻しようとまで考えたが
 当時は神への信仰深い人物でもあった(はなはだ身勝手で独善的な思想ではあったが)
 だが前述の神罰によって、彼は地位も名誉も、全てを失い辱められ絶望する。
 当時の記述に詳細な記録は残されていないが、死後は世界との契約により
 神という存在を憎み己の手による復讐の道を辿っていく。
 宝具はリヴァイアサンの思念が宿った『天に逆巻く海淵の裘(レ・ディヴィヌス・ペラガス)』 と
 バベルの塔『惑乱の塔は天高く栄える(タワー・オブ・バベル)』 の2つを有する。


アヴェンジャー(人名/サーヴァント)

 168cm(偽)・60kg(偽)
 真名はアンチキリスト
〈キリストの敵〉の意で、ギリシア語ではAntichristos。
 世界終末のキリストの再臨前に出現して教会を迫害したり世を惑わす偽預言者
 見目麗しい容姿を持ってキリストの再臨前に世に現れ、
 世に出て最初のうちは善行をなし正に英雄として振舞い、
 偶像崇拝者を倒し、さまざまな奇跡を行い人々より多くの信頼を得る。
 そして、彼が聖人として認知された後、「666」と呼ばれる計画を行使
 世界を退廃と堕落の荒野へと変え、そして彼は人々にこう宣言する。
「我は我が与えし印を持たぬものを救わぬ」と。
 そうして世界は闇に覆われ全ては彼の手中へと収まったかと思われた時、キリストは再臨し
 世界は救済される。

 性格・容姿・素性。
 全ての詳細が不明の謎に包まれた人物。
 その正体は、黙示録で予言された終末の前に現れる反英雄。
 実在の人物ではなく、現象のような存在であり、時代・場所など条件によって
 形が変わる朧(おぼろ)な架空の事象。
 共通しているのは、予言に記された人物像と行動原理、そして敗北主義者であることである。
 戦闘能力は英霊にあるまじき低さであるが、人心掌握と処世術は宝具によらぬものとしては最高クラス。
 特筆すべきは不完全ではあるが、奇跡の一端を行使できる点だろう。
 望むがままに他者の望みを叶える、文字通りの奇跡、仮初めの幻影であり、使用条件も厳しいが
 それを鑑みても、破格の異能であることは揺るがない。
 なお、本物の奇跡を行使できた人物は歴史上10指に満たず、古来から魔法に最も近い異能の一つだといわれている。
 第五次聖杯戦争において、ライダーの手引きによって三枝由紀香に召喚される。
 彼女の影響を大きく受け、此度は年若い少女の姿で現界し、日常と非日常の狭間で揺れ動く。
 ライダー同様に、終末の到来を実現させるため、冬木市市民の煽動、情報操作、武器調達など
 短期間で市民の過半数を指揮下において、混沌と絶望の坩堝へと誘う。
 だが、キャスターとの水面下でも協約や、由紀香への思慮など前述の行動原理に反する行いもしている。
 

イレギュラー

 聖杯によって実現されようとされる終末において、ニムロデが語っていた
 三つの障害となりうる存在。
 一つはランサー・アキレスの存在である。
 此度の聖杯戦争に呼ばれたサーヴァントは、いずれも聖杯によって意図的に呼ばれた
 英霊たちであり、それぞれが意味と役割を持っている。
 だが、アキレスは凛が用意した強力な触媒と、彼女自身の優れた手腕による完璧な召喚によって
 聖杯の介在を跳ね除けて呼び出したためである。
 2つめは、衛宮士郎。
 彼がいずれ守護者と成る存在であるため、ニムロドは強く警戒していた。
 なお、なぜ彼が士郎の守護者としての適正を見取ることができたのかは不明である。
 最後は、間桐桜。
 歪められた聖杯戦争の特異点。
 全ての始まりにして、全ての終わり。
 間桐の翁によって、原罪と死極の矢を取り込んだ聖杯の欠片を埋め込まれ
 マザーハーロットとの結節点を得る。
 大聖杯、龍脈、および間桐桜を通じて冬木市は徐々に汚染を拡大させていった。
 原作同様に、聖杯としての機能を有するが、バベルではより不安定で禍々しい仕様となっている。
 もし、英霊の魂を取り込んでいった場合、どのような変貌を遂げるのかまったくの未知数だ。
 

衛宮士郎(人名/魔術師)
 
 えみや しろう。
 身長167cm。体重58kg。
 穂群原学園2年C組。
 第五回聖杯戦争におけるキーパーソン。
 本作では、資格はあったもののマスターではない。
 家事に並々ならぬ才能を持つ。家庭料理(中でも和食)が得意で、おいしい食事を作るには材料をケチらない。
 英語が苦手。工作に没頭する性格。
 剣製に特化した魔術回路を所持する一点特化の魔術使いであるが、今現在はまだ回路の起動もできない。
 ほかに物の構造・設計を把握することに特化している(構造把握の魔術)。
 体内に27の魔術回路を持つが、それは作ったものを使わなかったために放棄され、通常の神経が魔術回路になっている。
 本人はそれを知らず、鍛錬のときは死の危険を犯して魔術回路を作ることから始めていた。
 8年間続けている魔術の鍛錬は自分が楽しいからしているのではなく、
 魔術を身に付ければいずれは誰かの為になると思ってのこと。
 10年前の大火災から唯一人生還したことで死んでいった人たちへの償いをこめ、
 衛宮切嗣の遺志を継いで正義の味方に憧れて人助けに奔走するが、
 それは反英雄としての切嗣とは違って自分を犠牲にして他のみんなが幸せになるというひどく歪んだもの。
 彼の価値観には『自分を優先する』ということがない、
 というよりも大火災から唯一生き残ってしまったために自分を優先する資格がないと思っている。
 人助けはその見返りを求めるのではなく『人助け』そのものを報酬としている歪んだ価値観の持ち主。
 大切な目標以外には興味を持たない、持てないという頑固というか遊びのない性格。
 目に見える範囲の不幸や不平等を正そうと努力するが、かといって無条件で助けるわけではなく、
 本人がそれを打破することに意義があると判断した場合は陰ながら見守る。
 本当の両親は一般人で、前回の聖杯戦争の折に聖杯戦争の参加者たちが引き起こした大火災によって死亡。
 本人もそのときに瀕死の重傷を負うが座礁した前アーチャーの手によって蘇生し、その後、衛宮切嗣に引き渡される。

 バベルの塔の一部が崩御した後、言語の乱れ、秩序と理性の混濁化が進む冬木市内で
 街の異常事態を察知し、単身で新たに聳え立つバベルの塔へと事態収束のために乗り込む。
 その際、言峰神父との邂逅を果たし、聖杯戦争の基本知識を知り、サーヴァント、セイバーと供に
 敵地侵入をし、その折に、襲撃してきたライダーとの戦闘を経て、彼女に囚われていた凛との合流を果たす。
 


か行


神の座(用語)

 根源の渦。
 あらゆる出来事の発端となる座標。
 万物の始まりにして終焉、この世の全てを記録し、この世の全てを作れるという神の座。
 世界の外側にあるとされる、次元論の頂点に在るという“力”。
 根源の渦に至るという願いは魔術師に特有のものであり、これは世界の外側への逸脱である。
 かつて、ニムロドが挑んだ宙の外へと逸脱せんと天を貫く塔を築いて挑んだ。


キャスター(人名/サーヴァント)

 

さ行


終末(用語)

 終末論(しゅうまつろん)は、歴史には終わりがあり、それが歴史そのものの目的でもあるという考え方。
 目的論という概念の下位概念。
 様々な宗教に共通して存在する世界の終わりであるが
 バベル内で発生した現象はクリスチャンである言峰神父の願いが発端であることから
 キリスト教の終末論、イエス・キリストの復活と最後の審判への待望という事柄に関わるものであると
 推察されるが、詳細は不明である。
 このキリスト教における終末論とは
 現在の天地万物にみられる事物の体制が終わりを告げ、
 新しい体制の中に生まれ変わる時のことを、意味していると考えられている。


神霊(用語)

 神と崇められる自然霊。信仰を失うと精霊の位に落ちる。
 発生に人間の想念が関わっていながら、人の意思に影響されずに生まれたもの。
 なお、ニムロドが恨む神とは別であり、彼が憎んでいるという存在は世界の中枢。
 天上の神の座を守護する番人――――すなわち抑止の力そのものである。
 

聖杯(用語)

 冬木市に伝わるものは、神の血を受けたものではなく古来より伝わる願いを叶える『万能の釜』が原型で、
 その力は伝説のものに匹敵する第726聖杯。根源へ至る門。
 願望機である大聖杯に繋がる孔にして炉心。大聖杯起動の鍵。
 万能の釜そのものではなく、始まりの御三家によって造られた願望器のレプリカである。
 その中身の本質は“無色の力”だが、第三回聖杯戦争以降はアンリ・マユに汚染されて
 悪性の“力の渦”(呪い、第三要素)になっている。
 よって精密な計算・相互作用による矛盾の修正などは絶対に不可能であり、
 持ち主の願いをあらゆる解釈による破壊のみによって叶える。
 また、ひとたび開けてしまえば際限なく溢れ出し、災厄を巻き起こす。
 さらに第四次聖杯戦争において、『聖者の嘆き(ロンギヌス)』 の原罪を混入され
 言峰の終末到来の祝詞を受諾し、世界根絶のために力を費やす災厄の器と成り果ててしまう。
 その際、この世全ての悪(アンリマユ)とは別にマザーハーロットを孕むことになる。


セイバー(人名/サーヴァント)
 
 167cm・56kg
 真名はエルキドゥ
 バビロニア神話。「ギルガメシュ叙事詩」の英雄。もともとは、シュメールの神話、伝説を起源とする。
 もとは神に生み出された泥人形であり、人智を超えた力を持ちながらも知性も性別も無く、
 ただ森の獣たちと戯れる生活をしていた。
 だが聖娼と名高い女と六日七晩過ごすことで人間の姿と知性を手に入れ、黄金の王との死闘の末にその無二の友となる。
 その後は、ギルガメシュと怪物フワワ(フンババ)や天の牡牛グアンナを倒すなど行動を共にした。
 しかし、天の牡牛を倒した時、女神イシュタルによる嫉妬が彼の運命を決めてしまった。
 後日、神々は天牛を殺した償いとして、二人の英雄のうち、より罪深い方の死を望み、
 大気神エンリルの意向により、エンキドゥは呪いで衰弱して死んでしまった。

 質素な貫頭衣を身に着けた、きわめて中性的な姿をしている。
 その容貌は端麗ながら、雰囲気は人間的なものではなくむしろ魔術師が作る『人形』に近い。
 武器は己の身体と『創生槍・ティアマト』 。
 獣の言葉も使うことができ、気配探知スキルは最高クラス。
 本来は英雄というより神が使用した宝具そのもの。
 バベル歴代において最強のサーヴァントであり、個人の単純な性能に絞れば英霊最高位。
 かの英雄王のこの世全ての財による万有の力に対して、単一で万能の力を有する。
 これは、女神アルルが泥から創造し戦争の神ニヌルタが、神々すら畏怖する王に対抗するために
 万能の神の力、あらゆる生命の原典の因子を与えられたことによる。
 もっとも、彼自身はその出自を快く思っておらず、今を生きる生物に対して強い敬意と羨望を抱いている。
 これは彼がこれまでに歩んできた生の中で、厳しい環境下で弱く儚くも精一杯に生きる
 強く気高い彼らの心に深い感銘を受けたためであろう。
 そう、彼の願いは、模倣によって得た仮初めの心と身体ではなく、一つの生命として地に根を張ることである。
 また容姿に対して人形と揶揄されることがとても嫌いでもある。


前アーチャー(人名/サーヴァント)

 166cm・64kg
 真名はアシュヴァッターマン
『マハーバーラタ』の戦争でシヴァと戦った兵士。
 パーンダヴァ五王子とカウラヴァ百王子に武芸を教えた師、ドローナの息子。
 2人の王子間による大戦の際、百王子軍に参戦する。
 五王子軍の軍師クリシュナの姦計により、
 父ドローナはドゥリシュタドゥユムナに殺され、百王子軍もほぼ壊滅。
 復讐に燃えるアシュヴァッターマンは、
 クリパ,クリタヴァルマンと共にパーンダヴァ陣営に夜襲をかける。
 まず自分の父を殺したドゥリシュタドゥユムナのテントに入り首を刎ね、
 陣内にいる者を皆殺しにした。
 その時、英雄アシュヴァッターマンは自らのヴィマナに断固とどまり、
 水面に降り立って神々すら抵抗しがたいアグネアの武器を発射した。
 神殿修道騎士団長の息子は全ての敵に狙いを付け、
 煙を伴わぬ火を放つ、きらきら輝く光の武器を四方に浴びせ
 五王子、クリシュナ、サーティヤキらを除く五王子軍を全滅させる。
 それはまさにユガの終わりに一切を焼き尽くすサンヴァルタカの火のようであった。
 まるで広島・長崎の原爆を思わせるこのアグネアの内容はまぎれもなく遥か昔、
 紀元前に記された内容なのである。
 その後、アシュヴァッターマンは遂に敗北を認め、
 頭についていた不思議な宝石をビーマに渡して森へ去っていった。

 誇り高き戦士。
 善悪に囚われず、自らの魂の赴くままに生き、復讐にその身を焦がした炎のように熱い男。
 戦場では粗暴で暴力的な性格だが、根は正義の人で人懐こい悪戯好きの好青年。
 回りくどい方針と裏切りが嫌い。好き嫌いと敵味方はまったく別物と考えている。
 武勇にも優れた戦士ではあるが、彼の真骨頂は頼みとする宝具と、予測不可能なトリッキーな頭脳である。
 古代インドの空中機動兵器。 アグニ(サンスクリット語で「火」を意味する。)の名を冠する
『陽光宿す天の双翼(ヴィマーナ)』、額に、生まれた時より付いていた宝石『瑞験の星月(カウラヴァ)』
 そして、神々が最も嫌悪したといわれる禁忌とされる一つの矢『獄炎秘めし災厄の矢(アグネア)』
 の破格の3つの宝具を所有し、マントラ(真言)の力と相まって、大英雄クラスのサーヴァントとも
 互角以上に渡り合えるポテンシャルを有する。
 特に、彼が自分好みに魔改造したヴィマーナは、破格の機動性能を有する上に
 魂魄フィードバックシステム、――常住永遠なるもの「空」とのアクセスを可能とするシステムによって
 統覚機能と認識野を一段階昇華、つまり世界と己を一体化させ、可視領域内に補足できる万物の
 魂の様々な構造や仕組みを把握することが可能になる。要約すると、究極の探知レーダー。
 前回の聖杯戦争で、聖杯の呪いを浴び受肉(前述の魂魄フィードバックシステムによって、昇華寸前の魂を捕捉させ
 この世に無理やり呼び戻した)
 以後は、言峰と袂を分かち、日がな俗世で2度目の生を謳歌していたが、イリヤスフィールによって
 箱庭へと強制拉致され、ぶつぶつ言いながら彼女の束の間のままごとに付き合っている。
 


た行


天の杯(魔法)

 ヘブンズフィール。第三法。
 現存する魔法のうちの三番目に位置する黄金の杯。
 アインツベルンから失われたとされる真の不老不死を構造できる御技、魂の物質化のこと。
 過去にあった魂から複製体を作成するのではなく、精神体でありながら単体で物質界に干渉できる高次元の存在を作る業。
 魂そのものを生き物にして生命体として次の段階に向かうもの。


遠坂凛(人名/魔術師)
 
 2月3日生まれ。身長159㎝。体重47㎏。B77 W57 H80。血液型O。
 遠坂家六代目当主。私立穂群原学園2年A組。朝が弱い。第五次聖杯戦争におけるランサーのマスター。
 父である遠坂時臣を師とし、言峰綺礼は兄弟子。属性は『五大元素』。
 得意な魔術は魔力の流動・変換だが、戦闘には適していないために戦闘には魔力を込めた宝石を使用する。
 優秀だが、ここ一番というところで大ポカをやらかすことがあるのはもはや遺伝的なものであり
 なにか説明するときにかける黒縁眼鏡は伊達。
 桜が間桐にもらわれていくときに髪留めを贈ったが、そのときも対価を要求した。
 というのも、凛は大切な人にこそ貸しを多く作って繋がりを持っていたいがため。
 ただし借りに関してはきちんとした借用書でもない限り認めようとしない。

 幼少の頃から、冬木市の異常事態を察知し、独自の調査活動をする。
 だが、龍脈の異常汚染は判明できたが、大聖杯と桜の存在に至ることは叶わなかった。
 言峰綺礼から、ある程度の情報は聞き及んでおり、聖杯戦争への参加目的は
 原作よりも、遠坂家の悲願だけでなく、管理人としての事態収束のために強い勝利への渇望がある。
 その執念の賜物か、触媒と完璧な召喚の儀式によって、自身の望む最速のサーヴァントを呼び込むことができた。
 だが、経験不足と事態の予想以上の深刻さに焦りを生み出し、バベルの塔内部にて初戦を敗北。
 その後、間桐桜との邂逅の際に違和感を抱いた彼女は、後を追い間桐邸に乗り込み
 ライダーと遭遇。人身お供として拉致され、再びバベルの塔内部に連れ去られる。
 後に、塔内部へと侵入していた衛宮士郎とセイバーに救出され、行動を共にする。


は行

バーサーカー(人名/サーヴァント)

 182cm・80kg
 真名はカルキ。
 ヒンドゥー教に伝わるヴィシュヌの第十番目の化身にして最後のアヴァターラ。
 その名は「永遠」、「時間」、あるいは「汚物を破壊するもの」を意味し
 白い駿馬に跨った英雄、または白い馬頭の巨人の姿で描かれる。
 西暦428899年の末世(カリ・ユガ)にシャンバラ村のヴィシュヌヤシャスという
 バラモンの子として生まれるとされており
 カリ・ユガ(Kali Yuga)と呼ばれる世界が崩れ行く時代に現れ、
 そして世の全ての悪を滅ぼし、新たな世界、黄金期(クリタ・ユガ)を築くとされる。

 バベル歴代において最優のサーヴァント。
 維持神の化身であり、霊長の存続、すなわち抑止力そのものの分体である。
 御神体であるカルキが人間界で存在を確立するために構成された人型の器であり
 自我・精神を持たず、彼の乗騎たる機動白馬『System K.A.L.K.I(ハヤグリーヴァ)』 によって
 世界から発信される危機信号を受信し、目的を完遂させる。
 その力は絶大であり、かつてセイバーのクラスとして参加した第四次聖杯戦争では
 前アーチャーを除く、単独で五騎を相手にして勝利を収めた。
 完全である神の力、世界からのバックアップを有するカルキはあらゆる障害に対して
 有効な手段と方法で対処が可能であり、彼を排するのは世界そのものを破壊するに匹敵するほどの
 力か、世界との繋がりを遮断させるしか手段はない。
 なお前回では、原罪を取り込んだ聖杯の孔を破壊するために放った前アーチャーの『獄炎秘めし災厄の矢(アグネア)』
 の余波から人々を守るために自身を盾にしたためである。
 そのため、被害は街の一区画という極小へかなり抑えられ、役目を終えたカルキは次の戦場へと還っていた。
 奇しくも、その戦場は10年後の冬木市であり、前回同様アインツベルンの参加者として闘いに身を投じるのであった。



バベル外伝

 バベル本編の外伝。
 息抜きのために書かれたギャグss。
 本編とはうって変わって、セリフ主体のテイストで下ネタが多い。
 主人公はアシュヴァッターマン。
 ヒロインはイリヤとアンチキリスト。
 なお、途中から本編とリンクした裏側の物語、The Tower, La Maison de Dieu backnight
 が始まる。
 副題は花言葉で、それぞれ

 Taraxacum officinale 「真心の愛」、「思わせぶり」
 Helleborus、「私を忘れないで」

 である。



バベルZERO

 本編の10年前、第四次聖杯戦争の話。
 作者の悪い癖で、行き詰ったときに妄想して構想された物語。
 コンセプトは昼ドラ。
 始まりと終わりは原作と同じで、マスターに割り振られた鯖のクラスも同じ。
 
 登場サーヴァントは以下の通り
 
 セイバー カルキ
 ランサー ベイリン
 アーチャー アシュヴァッターマン  
 ライダー チンギス・ハーン
 バーサーカー ピサール
 キャスター エリザベート・バートリー  
 アサシン キルロイ
 
 なお、本編、間章5において、最終決戦カルキVSチンギス・ハーンVSアシュの三つ巴
 が描かれている。
 また、当初はシグルドとブリュンヒルデが参加予定であった。
 


バベルの塔の狸

 本作、皆鯖WIKIで連載されているss。
 前作、FateMINASABA 23th 00ver連載時、登場予定のネブカドネザル2世が製作中であったため
 それまでの読みきりとして、中篇ssの予定で書かれた。
 当初はソロモンVSニムロドVSマザー・ハーロットであった。
 だが、書いてるうちに作者が本気で書き始めたため、長編ssとして連載が続くことになる。
 コンセプトは鬱サスペンス。バッドエンド症候群に悩まされた作者によって気色の悪いテイストになっている。
 主人公はニムロドと士郎。
 ヒロインは桜と由紀香、マザーハーロット。・・・・・のつもり。
 
 登場サーヴァントは以下の通り
 
 セイバー エルキドゥ
 ランサー アキレス
 アーチャー ニムロド
 ライダー マザーハーロット
 バーサーカー カルキ
 キャスター ソロモン
 アベンジャー アンチキリスト
 前アーチャー アシュヴァッターマン




ま行


埋葬機関(組織)

 聖堂教会の切り札ともいえる吸血鬼専門の異端審問機関。
 神への信仰は二の次で、ただ異端を抹殺する力さえあればよいという強面の部署。
 メンバーは形式だけでもアデプトで扱いは司祭級、さらに特別権限を持つ異端審問員。
 ただし彼らが形式的な異端審問をすることなどないので、単に代行者、または殺し屋とも呼ばれる。
 メンバーの証として普段は見えない羽の生えた十字架(剣)の刺青を施す。そこに刻まれている数字が機関でのナンバー。
 たとえ大司教でも悪魔憑き、異端ならば処刑する権限と実力を持っているために、教会でも厄介者扱いされている。
 この機関こそ教会における異端と囁かれるのも当然だろう。
 全吸血鬼の排除と因となる二十七祖の封印を目的とするが、もとは聖遺物の収集をしていた。
 完全な実力主義制で、能力があり教会にとって都合の悪いモノを始末するのなら誰でも一員になれる。
 ただし年功序列が根強い。
 1位から7位の構成員と1名の補欠で構成される。
 1位は代々ナルバレックで5位がメレム・ソロモン、6位がミスター・ダウンとその相棒(ミスター・ダウン単独では暫定6位)
 7位がシエル。補欠は教会から優れた者をスカウトするが、審問のたびに死亡する為にめまぐるしく交代する。
 メンバーには表立っては禁忌とされる魔術を好む者、捕らえてきた異端者を奴隷として扱う者、
 近代兵器マニアや殺人快楽性となかなか飽きさせない人材が集まっている。
 また、埋葬機関のメンバーはサーヴァントと渡り合うことができる(シエルは防戦レベル)。

 今回の聖杯戦争は、聖堂教会において、最も忌むべきものであり、待望となる悲願であった
 教義における終末が発生するとの情報を受け、渡航可能な総戦力を冬木市内に送り込む。
 埋葬機関も例に漏れず、5位のメレム・ソロモン、6位のミスター・ダウン、7位のシエルが派遣される。
 奇しくも同時期に、白翼公トラフィム・オーテンロッゼが何十年とかけて用意してきたアルズベリの儀式が
 開始されたため、他の構成員はそちらに行っている。
 彼らの冬木への派遣選抜の理由は、単にナルバレックの嫌がらせ。


間桐桜(人名/魔術師)
 
 まとう さくら。
 3月2日生まれ。身長156㎝。体重46㎏。B85 W56 H87。血液型O。Eカップ。
 第五回聖杯戦争におけるライダーのマスター。
 穂群原学園1年生。弓道部員で、弓道は衛宮士郎の影響で始めた。
 間桐慎二の義妹。今代(最後)の間桐の魔術師(候補)。マキリの聖杯の実験作。
 遠坂凛の妹だが、十一年前に後継者がいない間桐に養子に出された。
 髪を結んでいるリボンは凛が最初に作ったもの。
 本来の属性(起源)は架空元素(虚数)で遠坂の魔術師としてならば大成しただろうが、
 間桐の属性である水に変えられたために魔術師としては衛宮士郎なみ。
 原作では刻印蟲に魔力を喰われるため、魔術の起動は出来なかったが
 バベルでは、感情が昂ぶった際に架空元素を起源とした『黒い影』の具現化ができる。
 臓硯もその事実を把握していたが、冬木市の治安悪化による万が一の危険に備え、止むを得ず黙認をしている。
 目も髪も遠坂の色ではなくなるほど初期(五歳くらい)に身体をいじられており、
 その心臓には間桐臓硯の魂の器である本体が寄生している。
 10年前に監視用および聖杯の器にするために、第四回聖杯戦争の最後で破壊された聖杯の欠片を触媒として
 生み出された刻印虫を体内に植え付けられた。
 その際にマザーハーロットとの結節点を取得し、自身の意思とは無関係に
 周りの人間の理性を簒奪し、『黒い影』の侵食を続けていく。
 また、魔道の伝承のために十一年前から性的虐待を受け、魔道とは関係なしにたびたび間桐慎二に暴行を受け、犯されている。
 だが何をされようと隠そうとする。
 間桐の魔術師にされたために魔術師の精がないと体が火照っておかしくなってしまう。

 原罪など、より純度の高い呪詛を孕んだ聖杯の欠片とマザーハーロットの影響で
 原作よりも感情的で不安定であり攻撃的。
 彼女自身が、邪悪の呪詛を取り込んでいるため、負の感情に対する高い耐性を得ていたためと考えられる。
 だが、絶えず微弱な呪詛を撒き散らすため、彼女の周りには悪辣なトラブルが耐えない。
 仲の良い友人で、三枝由紀香、美綴綾子、衛宮士郎がいる。
 聖杯戦争直前に、不良グループによる強姦事件の被害にあい、半日もの間輪姦され
 その後、座礁して海岸で体を休めていたところを間桐臓硯によって、半ば強制的に召喚の儀式を執り行い
 ライダーを召喚する。
 彼女を呼んだことによって、体内の聖杯の欠片が活性化し、ライダー自身の禍々しい魔力と相まって
 精神を病む。
 そのため、苦肉の策として『溢れる邪淫(ルクスリア・チャリス)』 の力によって意識を混濁化させることによって
 汚染侵食の緩和措置を取られた。
 
 
間桐慎二(人名)

 身長167㎝。体重57㎏。
 弓道部副主将。間桐鶴野の息子で間桐桜の義兄。穂群原学園2年C組。
 ナルシストで天才肌。極めて自己中心的で自意識過剰な性格で他人を見下す。
 弓の腕前はなかなか上手なのだが、本人は暇つぶしと言ってはばからない。
 第四次聖杯戦争中は遊学の名目で国外に出されていた。
 桜が養子に来たときは多少は苛めながらもかわいがっていた。
 しかし間桐の後継者が自分ではなく桜だと知った時、
『生まれを憐れんでいたのは自分ではなく桜の方だった』と思い手酷い暴行を働くようになった。
 だが、内心では桜を酷く恐れている。
 魔術師としての才能はないが、一般の人間としての才能は多分にある。
 それだけに魔術師としての才能がないことを気に病み、鬱屈していき、周囲の人間を見下すようになった。

 間桐桜から流布される呪詛によって、徐々に精神を病んでいく。
 精神の安定のためか、原作より女遊びなど派手な享楽を繰り返しており、精神科に通院している。
 最後は、意識が混濁化した桜の妄言に、ストレスが臨界点を超え暴行する。
 その折に、衛宮士郎に彼女の真実を話すと挑発したため、逆上した彼女に殺害された。


ら行

ライダー(人名/サーヴァント)

 167cm・53kg
 真名は不明。
 マザー・ハーロット、「地上の忌むべき者や売春婦達の母たる、大いなる、謎めいたバビロン」。
 「グレート・ハーロット(The Great Harlot="大淫婦"の意)」とも呼ばれる。
 キリスト教における黙示録に出現し、もろもろの民族、群衆、国民、国語の上に立つ
 人々を惑わす悪徳の象徴とされる美女。  
『黙示録』によれば“悪魔の住むところ”であり“汚れた霊の巣窟”である。
 女性の姿で表されておりきらびやかな装身具を身につけ、手に金杯を持つが、
 その杯は姦淫による汚れに穢されているという。
 大淫婦は殉教者の血を流すが、神のさばきによって滅ぼされるともいわれる。
 新約聖書『ヨハネの黙示録』によると、終末の時、地上に邪悪な獣に跨って姿を現れる。
 これ等には明確な名前が付けられておらず、その多くは謎に包まれており
 その為か多くの文献では黙示録の獣、あるいは666等として紹介されている。

 バベル歴代において最悪のサーヴァント。
 第四次聖杯戦争において、この世全ての悪(アンリマユ)・聖槍の原罪
 そして、言峰による 
「見よ。まことにわたし(神)は、新しい天と新しい地とを創造する。
 先のことは思い出されず、心に上ることもない。だから、わたしの創造するものを、いついつまでも楽しめ」
 という世界の終わりを聖杯に願ったことによる触媒によって、現世に召喚された反英雄である。
 もっとも当初は、冬木の街に土着した現象的な形のないものであり
 着々と人々の悪意を煽るなどの終末到来のための暗躍を行い、第五次において間桐桜によって召喚され肉体を得る。
 正真正銘の邪悪な英霊。
 本来は英霊に収まる霊格ではなく、神霊といった方が相応しい。
 老若男女問わず誘惑し、堕落させ破滅に追い込む悪徳の華。
 笑うと途端に邪気のない聖女のように清らかな表情になる。
 宝具は『溢れる邪淫(ルクスリア・チャリス)』 と『黙示録の獣(アポカリプティック・ビースト)』 を有し
 特にこの黙示録の獣は、赤き竜より同等の力と権威を戴き、次元違いの力を有する。
 呪力の純度は、世界から供給される大源(マナ)と悪意によって大きく上限するが
 龍種と同等の力も有しているため、単一でも生半可な英霊では太刀打ちはできず、
 審判の日には、天を貫き、大地を腐敗させ、あらゆる生命を死滅させるほどの権威と力を得られるという。
 また、彼女自身も「原初」の力を有しているとか。詳細は不明。

 

ランサー(人名/サーヴァント)
 
 167cm・58kg
 真名はアキレス。
 イリアス叙事詩の主人公。プティアの王ペレウスと海の女神テティスの息子。
 数多くの英雄が激戦を繰り広げたトロイア戦争において、最強の英雄としてその名を讃えられている大英雄。
 生まれてから間もなく、母によって冥界を流れるステュクス河の水に全身を浸され不死身となる。
 その際に、踵を掴まれていたために唯一の弱点となってしまったアキレス腱の逸話はあまりにも有名だろう。
 トロイア戦争の時、アガメムノーン王がアキレウスの妻プリセイスを連れ去ろうとしたことで戦場から去ってしまう。
 その後苦戦したアテネ軍からアキレウスに謝罪と参戦を請う使者が来て、
 最終的には戦線に復帰し敵側の最強の英雄ヘクトールを倒す。
 そして女神エオスの息子メムノンを殺し、トロイア軍を城市まで押し戻しスカイアイ門から入ったところで
 アポロン神により狙いを定められたパリスのはなった矢に弱点の踵を射られ、さらに次の矢を胸に受けて戦死した。
 これにより両軍共に大黒柱を失った形になり、その後の戦局は混迷を極め
 死後、アキレスの魂は英雄たちの楽園であるエリュシオンに迎えられたとも、
 冥府でオデュッセウスと会見したとも言われる。

 容姿は、金髪、碧眼、薄い唇の美男子で、剣、槍、弓矢の腕にも優れ、
 さらに素手であっても、どんな敵にも勝てたという。
 また、「足の速い」アキレウスとも呼ばれ、父から譲り受けた馬、バリオスとクサントスを除いて、
 どんな馬よりも速く走れたといわれる。
 バベル歴代で最速のサーヴァント。
 名立たる英雄と、神々・幻想種があたりまえのように存在した神代において
 無双を誇るまでに到達した無窮の駿足は、地に足を下ろしている限り、慣性の法則に縛られぬあらゆる制動を可能とし
 その速度は最高で、地球の自転速度に並ぶほど。
 彼の願いは、自身の人生に後悔はないが、生前の若さゆえの浅慮な行動を恥じており、次の生を得たときは
 よく深く思慮し、強く正しい道を進むことを望んでいた。
 時に厳しく、時には優しく接する、戦士としてもサーヴァントとしても非常に高潔で優れた人物であり
 凛という最高のパートナーを得たことにより、此度の戦場においても輝かしい栄光が得られるはずであった。
 だが、この歪んだ聖杯戦争において、彼の力は十二分に発揮することは叶わず
 盾にされた凛を庇った隙をつかれ、アーチャーに腱を射られて敗北してしまう。


六道(用語)

 六道(りくどう)とは、仏教において迷いあるものが輪廻するという、6種類の迷いある世界のこと。
 すべての衆生が生死を繰り返す六つの世界。
 迷いのない浄土に対して、まだ迷いのある世界。
 地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人間道・天道。前の三つを三悪道、あとの三つを三善道という。
 仏教では、輪廻を空間的事象、あるいは死後に趣(おもむ)く世界ではなく、心の状態として捉える。
 たとえば、天道界に趣けば、心の状態が天道のような状態にあり、地獄界に趣けば、
 心の状態が地獄のような状態である、と解釈される。
 なお一部には、天狗など、この輪廻の道から外れたものを俗に外道(魔縁)という場合もある
 (ただし、これは仏教全体の共通概念ではない)。

 地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天。などのカルマに支配された六種の衆生が、
 生命の輪廻の輪の中に表されている。
 
 アシュヴァッターマンによって放たれた『獄炎秘めし災厄の矢(アグネア)』
 ベイリンによって混入された『聖者の嘆き(ロンギヌス)』 の原罪
 聖杯に眠るこの世全ての悪(アンリマユ)
 第五次聖杯戦争に召喚されたアキレスとカルキを除くサーヴァント、守護者
 聖杯降誕の地、冬木市と生命。
 神と崇められる自然霊。

 位階を別にする六道を揃え、然るべき手順と儀式を行った人間は
 この輪廻の輪を断ち切ることで解脱が得られるという。
 これほどの純度の触媒と、聖杯を持ってすれば、確実に天上の神の座へと届くだろう。
 ニムロドと臓硯は、最大の障害となる抑止力(閻魔)の目を逸らすだろう終末の日の中で
 儀式を行う腹積もりである。