マスターV教授(+フラット君)のサーヴァント講座 四時限目


「お前たち、待たせたな……。お前たちの大好きなぁぁ…ベルベット先生がぁ、帰ってきた、ゼッ!!YAFUOOOOOO!」
「…………」
「……………」
「………………」
「……こほん。あのエルメロイ教授。ワタクシ、教壇の上によじ登って両手広げてポーズを取るのはどうかと思いますわ」
「ええ。エーデルフェルトさんと同じ意見ってのが少し不愉快だけど私も同感です教授?」
「突っ込む所が違いますよ二人とも!よく見てくださいよアレ!袖にビラビラ付いてるキラキラ服ですよ!?スターですよ!?スター!ちょっと格好良くないですか!?」
「どこがよまったく。そもそもアレ、いつの時代のスターよ?日本のスター錦野アキーラのつもり?」
「プレスリー辺りがしそうな格好ですわね、最も本人プレスリーには程遠いですけどくすっ」
「そんな言い方酷くないですか?久しぶりの出番で先生は少々ばかり混乱してるだけですってば」
「大体ね、今本スレも皆鯖板も慌ただしいのに不謹慎だと思わない?」
「そうですわ。うちの学徒が騒然としてるのにそれを取り締まる立場の講師がこれでは……まったく空気が読めてませんわ」
「先生はきっと汚れ役を自分から買うことで場の空気を取り持とうと───してないですよねーどうかんがえても」
「あれ……?なんか、散々な言われ方してるよ…僕?」


「それで?いったい何のつもりですか教授。私とルヴィアをわざわざこんな所に呼び出して?」
「ミス・トオサカと一緒と言うのが気に入りませんが、ワタクシ教授の指導を受けられると思って少し期待してたのですが」
「そうですよ先生。いったい何事なんですかソレ?いくら夏で暑いからってそれはちょっと……せめてそういう奇行は春の方が良くないですか?時期的に」
「……おほん!いや冒頭のは無しだ。カットしてくれ。あまりに久々だったから自分のキャラを忘れただけだ」
「まあ確かに教授の公式キャラクター像って無いですものね。唯一ある台詞が『君はあの街の事を知っているかな?………ファック!お前は最悪の日本人だ!』ですし」
「そう!ああ、そうなんだよ。ウェイバーベルベットのキャラクタ像とロードエルメロイのキャラクタ像ってやっぱり違うじゃないか。
 いやボク的にもね、たまにだがこれでいいのかなあって思う時があるんだよ」
「先生も先生で大変なんですねぇ」
「ああ。だからフラットは少し自重してくれ」
「………」
「さてと。トオサカにエーデルフェルト。君たち二人を呼んだのは他でもない」
「先生ー。なんで今になってミス・トオサカとミス・エーデルフェルトを呼んだんですか?二人が居たら俺の影が薄くなるじゃないですか!」
「いや生徒ABCD出すのが面倒臭くなってだな。講義の進行方法があまりマンネリ化しない為の悪足掻きだから気にするな。
 言わばゲストと言ったところだ。いやまあどうやってもパターン化するのは避けられんが何もやらないよりは良いだろう?」
「……先生…色々と考えてるんですね……お、俺少し感動しましたっっ!」
「教えろ!知得留先生!やタイガー道場の様な際立って面白い訳でもなく、だからと言ってつまらない訳でもない。
 でもついつい寄り道してフルコンプリートしちゃう……そんな教室の主に───私はなりたい───!」
「うおぉぉおお!先生ーー!お、お、俺!先生にずっと付いて行きますっ!!」
「いや頼むからお前はさっさと私の元から卒業、もとい去ってくれ」
「そ、そんな…酷いorz」


「……ちょっと付いていけませんわ」
「あの教授、話が無いんでしたら私たち帰りたいんですが」
「いや待て。今から講義を始めるからそのままそこに居ろ」
「……。(へぇ。私に魔術の指導はしないって言ってたプロフェッサーカリスマの特別講義か…面白そうね)」
「さて今回やるのは皆鯖第四次だ。フラット、皆鯖四次の面子と特徴を上げてみろ」
「ハーイ。剣兵ディートリッヒ・フォン・ベルン。槍兵ヘクトル。弓兵源為朝。騎兵エドワード・ティーチ。暗殺者張三豊。狂戦士ヘイドレク。魔術師オルフェウスの七名です。
 特徴はパワーバランスが結構拮抗していて、各自地味…と言うよりはチョイスが渋いです」
「うむその通りだ。地味と言っちゃいけない、渋いと言ってやるべきだな。ただ魔術師側からすればこういうタイプの方が使い易くて良い」
「今回は折角優秀なゲストが居るんだから少し趣向を変えてみよう。では三人に聞く、君たちはどれを選ぶかね?」
「わたしは勿論セイバーに決まってるわ。サーヴァント中最強のクラスなんだしね」
「ホーッホッホッホ!!やはり所詮は浅ましい未開人らしい考えですわミス・トオサカ!」
「むっ!じゃあルヴィア、あんたは誰を選ぶのよ!?」
「ワタクシは当然ランサーのヘクトルを選びますわ!最強のセイバークラスと言ってもそのセイバーは宝具の打ち合いには向いていませんし。
 ゆえに最終的に戦いに勝つのはランサーだと言うのは猿でも判る事ですわね。まあ尤も、ミス・トオサカのおつむでは難し過ぎたようですけどねオーホホホ!」
「フン!何かと思ったらそんな事?わたしがセイバーと契約したら貴女のランサーなんか宝具を使う暇無く斃れるわ。なら大した問題じゃない?」
「なっ……えらく威勢が良いこと」
「……フンだ。その言葉そっくりそのままお返しするわ」
「あー先生……なんかお二人の間で既に聖杯戦争始まりそうな勢いなんですけど…;」
「いつもの事だ放っておけ。でフラットお前はどれを選ぶ?」
「大体あんたっていつもいつも偉そうなのよ!」「ついに本性を現しましたわね!だから貴女は野蛮人なんですわ!」
「ん~そうですねぇ。じゃあ俺はバーサーカーで!」


「「───ッ!!?」」
「ほぅ!これは面白い。何故それを選んだんだ?今までの講義からお前はバーサーカーは避けると思っていたんだがな」
「んー?いや俺こいつの名前を知らないですから多分マイナーな英雄ですよね?だったら俺でも何とかなるかなあとか思ったんですけど───やっぱりハズレですかね?」
「いやいやそうでも無いのはその二人の反応を見れば一目瞭然だろう」
「二人───ヒィ!!先生!なんか俺あの二人に凄い目で見られてるんですけどっ!!?」
「ククッまあそうだろうな。フラットのスペックでこのバーサーカーと組めば厄介な敵になるのは明白だからな」
「あれ?じゃあ俺結構ナイスチョイス?」
「まあ偶然だろうが選択は悪くは無い。お前の才能なら自滅するまでのタイムリミットが並のマスターと比べたら長い筈だ。
 となると遅かれ早かれヘイドレクと戦う可能性が高くなるわけだ。あまり歓迎出来る話では無いだろう二人とも?」
「───はい。出来るんであれば遠慮したい相手です。そいつの持ってる魔剣は曰く有り過ぎですし」
「でもマスターがミスタ・エスカルドスですし、ある意味御し易くなっているのではなくって?」
「そう言われればそうよねぇ……。フラットってどことなくどっかのバカ(※士郎君の事ですw)と似た様なトンチンカンな行動パターンしてそうだし……」
「…………それは……ある意味難敵であることには変わりありませんわね……。こちらのペースを乱すと言う意味では……」
「「───ふぅ」」
「あれ?もしかして俺バカにされてたりします?」
「放っておいてやれ。彼女たちにも色々と苦労があるのだろうさ」
「はぁ、そうなんですかねえ……?」
「ではそろそろ個別解説に入ろうと思う。今回はセイバーのディートリッヒから入ろう」


「ディートリッヒの能力は以下の通りだ。筋B耐C敏B魔C幸D宝A。対魔力B。騎乗A。能力値には典型的なセイバークラスのだな。何か気になる点はあるか?」
「いいえ。耐久が基準値と比べた場合若干低目かなと言うくらいです」
「ですけど宝具ステータスがAなんですし許容範囲ではなくって?」
「そうね。スキルも心眼(真)C持ってるし、魔術に対する守りも堅いし」
「あ、あのぅ先生……俺、口を挟む余地が無いんですけど…?(ボソボソ)」
「あの二人が優秀なだけだ。お前は今まで通りやってれば良い。では先に進める。
 スキルは今ミス・トオサカが言った様に心眼(真)CとカリスマCを持っている。
 まあカリスマはサーヴァントディートリッヒには殆ど不用なスキルだが心眼(真)は良いスキルだ。
 様々な武勇伝や戦闘経験値を持つディートリッヒにはまさに鬼に金棒なスキルだと言えるだろう」
「この人って巨人や勇士、それにシグルドとも戦ったんでしたよね」
「では宝具に入るがやはりかなり上質の英雄だな。宝具が三つ、しかも武器と防具をバランス良く持っている」
「攻守良し。案外隙無しね」
「『不尽の巨剣』はBランクの強化タイプの宝具だ。剣の大きさが増えるだけでなく筋力と耐久のステータスもワンランク上がる」
「これ剣の長さは最大で10m近くいきそうですね。燃費もそんなに悪くなさそうな感じですし」
「攻守に続いてレンジまで良し……流石にセイバークラスなだけはあるわ」
「『憤怒の炎』はディートリッヒの噴く灼熱の炎だな。火炎の威力+竜種由縁の防御宝具やスキルの無効化。
 注意点は燃費自体は悪くないさそうだが、物珍しい為使うと即真名バレする可能性が大ってところか」
「そして最後は目玉宝具の『不滅の巨兜』の効果だがCランク以下の斬撃を無効化しBランクの斬撃のダメージも減少。
 さらに兜に対する攻撃はそのダメージ分のカウンター機能まで付いている。おまけに破壊されても修復するのか……」

「これ本当にCランクの宝具なんですの?」
「仮にだけどAランクあったとしても驚かない性能よねこれ……」
「ところで巨人の兜って事は当然大きいんですよね?被れるんですかねこれって?なんか甲羅とか釜倉みたいになりそう……」
「ミスタ・エスカルドスはちょっと黙っててくださらない?」
「ごめんなさい……」
「まあ取り合えずこの兜だが能力説明からすると鎧の効果もある可能性がある。頭部だけでなく身体も守る兜と言ったところか?
 ではこの兜の弱点は何だと思うミス・エーデルフェルト?」
「そうですわね……遮断する攻撃の種類が『斬撃』と限定化されている部分、だと思いますわ」
「うむ。『攻撃』ではなく『斬撃』とあるのは恐らく刃物などによる攻撃に対する概念武装だからだろう。つまり……」
「刃物以外で攻撃すればいい。って事ですねエルメロイ教授?」
「そうだ。ただし対魔力がBランクとかなり高ランクだから魔術では効果が無いだろう。
 対魔力はCランクでも強力だと言うのにBランクだとほぼ鉄壁だ。大魔術クラスでも傷付けるのが難しいんではなぁ。
 よってこの兜には勇猛スキル持ちの格闘技能を持つサーヴァントや射撃を主体とするアーチャーが有効になる。例で言えばべーオ───」
「ベーオウルフやヘラクレス辺りかなぁ?」
「私の台詞を取るんじゃないミス・トオサカ!ファック!相変わらずお前は最悪な日本人だな!」
「ほーっほっほっ!もっとこの野蛮人に言ってくださらないプロフェッサーエルメロイ二世!」
「ルヴィアあんたねぇぇ!」
「あぎゃ!?痛っ痛い!流れガンドが俺にっ!!」


「次はランサーヘクトル。ステータスとクラススキルはこれだ。筋B 耐B 敏A 魔D 幸E 宝C+ 対魔力C」
「流石はトロイア最強の英雄なだけあって筋耐敏が一流だ。幸運はやはりと言った感じか。いやまあ幸運はEランクが割と普通だがな」
「ワタクシが目に付けた英雄である以上一流なのは当然ですわ」
「でも物凄く苦労人よねこのヘクトル……おもに弟のせいだけど。なんか桜を見てるみたいな気になるわ」
「まったくパリスの様な男は一度八つ裂きにされた方が良いですわね!」
「ではミス・エーデルフェルト。ヘクトルの特徴を言ってみてくれ」
「勇猛B、仕切り直しD、心眼(偽)Bと言った保有スキルといい宝具の能力といい真っ向勝負、それも一騎打ちに強いタイプ。
 ん~ワタクシからは文句のつける点は特に無いですわ」
「うん、私も特に言うことがない。強いし堅いし速いしでスキルも無駄なものも無いし。戦闘可能レンジも宝具でカバー出来てる。
 普通に強くて良いサーヴァントだとしか言えないな……格的にも普通に戦って普通に勝負に勝てる戦闘力だろうし」
「次───行きますか?」
「───うん」

「アーチャー、源為朝のステータスは以下の通り。筋力B 耐久C 敏捷C 魔力E 幸運E 宝具C。対魔力C。単独行動A」
「で保有スキルは矢よけの加護D、厄除けの加護A、猿臂の射A。筋力B+猿臂の射Aで随分と攻撃力が上がりそうな弓兵だな」
「先生ーこの人アーチャーなのに矢避けの加護持ってますね。活用場面があまり無さそうですけど……」
「弓兵が自分だからな。ヘクトルの投擲を───どう考えてもランク的に無理だな」
「これならまだ味方にも効果を分けられる厄除けの加護の方が出番が有りそうですわ」
「で宝具『弓張月』だが。これ単体はランクもCと正直大したものではない。だが弓の攻撃力を上げる猿臂の射スキルとの相性が良い」
「戦略的には宝具の打ち合いをするよりも、宝具の能力と猿臂の射スキルを使った通常攻撃で削っていく。ってところかな?」
「まあそんなところだろうな」


「ライダー。エドワード・ティーチの能力はっと───」
「はい先生!以下の通りです。筋力C 耐久C 敏捷C 魔力D 幸運C 宝具C。クラススキルが対魔力Dに騎乗C+です!」
「う、うむ。……まあ判ってると思うがあまりお薦め出来ないな。フラット、その心は?」
「はい!属性が混沌・悪と言う素敵属性だからです!」
「というかそれ以前にこいつが悪党だからでしょ?おまけにあんまり強くはないわ」
「正解。属性もあるがこの履歴の時点でティーチを信用するマスターはただのアホだ」
「略奪上等の有名海賊だものねぇ……あ、でも日本でも知名度は結構あるか玩具にまでなるくらいだし」
「あ!それ俺知ってますよ黒髭ゲームでしょ?樽にナイフ刺して当たりが出たら人形が飛ぶやつ」
「そうそう。パーティーゲームでやるとそれなりに盛り上がるのよねー」
「ああ、それなら私もやった事あるな。ルールや縛りを付けてやるとそれなりに面白くなるぞ」
「「おおーっ玄人だ」」
「…………。(さ、三人が何の話をしているのかさっぱり理解出来ませんわ……一体なんなんですの黒髭ゲームって?)」
「おっと、話が逸れた。保有スキルが恐怖の黒髭C、戦闘続行C、地形適応Eがあるが注意する必要がいるのは恐怖の黒髭Cだな」
「でも先生これ対魔力Cで回避可能じゃないんですか?ならサーヴァントにはあんまり……」
「注意しなきゃいけないのはサーヴァントよりもマスターの方よ。普通はマスターとサーヴァントは一緒に行動するわけだから───」
「マスター対マスターの時に悪影響が出る可能性は十分ですわね。特に宝具との組み合わせはマスターにとって大きな足枷になりますし」
「ではその宝具『復讐の女神』解説だが。やはり帆船な分多少制限は受けるようだが幸いフユキには河も海もある。使用できないという事態にはならないだろう」
「これ、結構エグい宝具ですよね教授?」
「ああそうだな。で、君はどこら辺がエグいと思うのかな?」
「帆船は海の上でこっちは基本的に陸の上。相手に先手を取られると、こちらから仕掛けなければ大砲が飛んで来て、船に侵入すれば平衡感覚を奪われる。
 サーヴァントは霊体化して船に侵入すれば良いけどそうなるとマスターは陸の上に取り残される事になる。
 よってマスターを守りながら帆船に侵入を試みるならサーヴァントは干渉力の問題で実体化して海を渡るしかなくなる」
「うむ、戦闘中に霊体化しているメリットは殆ど無いからな」
「でもマスターと二人で海を渡るのも相応のリスクがありますわね。マスター共々空を飛べれば話は変わって来ますけれども」
「そんな苦労して船に乗り込んでもハンデがあるのよねえ。陸から吹き飛ばすのが一番良いんだけど、こちらの宝具次第では手こずるのは必至ね」


「うむ。まあティーチについてはこんなところだな。では次に行く」
「ティーチにはもれなく可愛い悪性精霊がついてくるのもお忘れなく!」
「フラット……それは言う必要はあるのか?」
「なに言ってるんですか先生!あるに決まってるじゃないですか!というかマスターによっては選択理由にまでなってるんですよ!?」
「そ、そうなのか───?」
「そうなんです!ですよねえ?全国のちびっ子を愛する諸兄たちよ!」

「次はキャスターのオルフェイス行きませんか先生?」
「ん?それはまあいいが。ステータスはっと…ああこれだな。筋力E 耐久D 敏捷C 魔力A 幸運D 宝具B」
「スキルが陣地作成Cに道具作成C。それに芸術審美B+に神性B、呪歌Aです」
「オルフェイスは歌を媒介に神秘を行うキャスターだ。流石は神代の英雄、ただの歌にも魔力が篭っている」
「魔術師かぁ……あのエルメロイ教授、オルフェイスは本当に魔術師なんですか?」
「ん~。厳密には魔術師ではないが魔術師にカテゴリされるゆえにキャスターとでも言うか……まあゴドーワードみたいなタイプじゃないか?」
「…??ゴドーワードってなんです先生?」
「まあ判る奴には判る。なあ画面の前のマスター諸君?」
「あの……誰に言ってるんですか?」
「おほん。ではオルフェイスの解説に入るが伝承的にも魔術師としてのスキルが乏しそうなため道具作成や陣地作成スキルにあまり過度な期待はしない方が良いかもしれない」
「ただ芸術審美スキルがB+とランクが高いため監視でもいいので積極的に戦場の様子を探ったり諜報活動をしたりした方がマスターにとってプラスになる」
「そして宝具の方だが、これは我々魔術師も持つ、術者強化の補助礼装とタイプが同じだな」
「尤も性能はワタクシたちのソレとは段違いもいいところですわ」
「この宝具で強化されたオルフェイスの歌は『統一言語』と少し似ている部分があるな」
「琴座にもなった知名度と動物や神すらも魅惑する歌。キャスターだからと侮ったら痛い目みるでしょうね」
「キャスターだが敵にすると意外と厄介そうだぞ。では次にいく」


「次はバーサーカー、ヘイドレクだ。うむようやく典型的なバーサーカーが来てくれたと言う感じだな」
「筋B 耐C 敏C 魔D 幸D 宝A 。狂化Bでもこのステータスってのがたまりませんねえ」
「ステータスは筋力と宝具が特に際立っている感じか。正体は北欧神話の狂戦士一族の一人ヘイドレク」
「自分で選択しておいてなんですけどやっぱり聞いたこと無いですハイ」
「まあ有名な逸話がオーディンとの知恵比べと魔剣の話くらいしかないしね」
「だがスキルは中々に良いのが揃っているぞ。蛮勇Bに追撃Dに無謬の叡智Aか。
 元々クラスの問題で蛮勇のデメリットは殆ど無いと考えられる上に、宝具がガンガン押し切るタイプだから追撃Dとの相性も良い」
「宝具が強力な分警戒して逃げようとした敵を追い討ちで仕留められる機会がある、か。下手な探りは逆に命取りかな」
「無謬の叡智は知りたい事を相手との問答で算出するスキルだが───ふむしかしバーサーカーの割に似合わんスキルを持っている」
「しかしミスタ・エスカルドスがマスターだとちょっと使えこなせそうにないスキルですわねホホホ」
「………ぐすん」
「さてと肝心の宝具の方だが流石は彼のオーディンも警戒した一品。かなり危険な臭いがするな、敵にとってもマスターにとっても」
「持ち主に栄光と破滅をもたらす『魔剣』の代表例ですし。その手の言い伝えには事欠きません」
「効果は戦闘力の大幅な強化と魔剣による精神支配による無謬の叡智の解禁だ。
 この魔剣は呪いの様な美しさでも有名な為、芸術審美スキル持ちは正体の看破がし易い……が逆に魔剣に魅入られて手に取らない様に細心の注意を払っておくことだ」
「こういうのって剣マニアとか危なそうよねぇ。まあわたしの知り合いにそういう奴は───あ……一人、いや二人居たけど……いや流石にアーチャーは…でももう一人の方が……ぶつぶつ」
「あらどうしたんですのミス・トオサカ?またいつもの様に拾い食いでもしてお腹を壊したのでしょう?」
「拾い食いなんかするわけないでしょうっ!!」
「まあヘイドレクは最後まで残れるかは微妙なサーヴァントだが他のマスターにとっては間違いなく障害になるサーヴァントだ注意しろ」


「では先生最後にアサシン張三豊をお願いします!」
「いや毎度の事だが物凄いのがアサシンで来たな。まあそれは良いとして早速能力解説に入ろう。ミス・トオサカステータスを」
「はいどうぞ。筋力D 耐久E 敏捷B 魔力A 幸運B 宝具C 気配遮断B」
「やっぱお爺さん?なだけあって筋力と耐久が低いですねー」
「それは関係ないと思いますわよ?」
「張三豊はアサシンクラスと言うのと東洋の魔術基盤に精通してるだけあって敏捷と幸運それに魔力が高いのが特徴だな」
「先生、この仙人ってやっぱり攻撃って拳法ですかね?」
「太極拳の達人だしやっぱ拳法を使ってくるんじゃないか?宝具も拳法からのモノだし。ただ身長的にリーチはあまり無さそうだが……」
「で保有スキルだが、心眼(真)B、透化A、仙術Cの三つだ。どれも修行の末に身に付けたような張三豊らしい保有スキルだな」
「教授。わたし仙術にはあまり詳しくないのですがどんなものなんですか?」
「うん私も判らん」
「…………全然?」
「そもそも専門分野じゃ無いのだからしょうがないだろう?実物を見ればまだ何か判るかもしれないが」
「つまりデータ不足と?」
「うん」
「………ぁぁ判りました宝具へ行って結構です」
「うむ。張三豊の宝具『元始太極功』は完全に受けの宝具だな。しかも迎撃じゃなく護りの宝具か」
「相手が攻撃してくる事が前提ですものね」
「マナとオドを利用した究極の受け流しの技法か……当然魔術の攻撃も受け流すだろうな」
「防御力が優れている分、いまいち攻撃力に欠ける印象のサーヴァントですわね」
「君は押せ押せの性格だからな」


「ハイ!ところで先生にこんな質問が届いてます!」
「ん?質問か?なんだ言ってみろ。答えられる事なら答えよう」
「では遠慮なく。生徒>>228君からの質問です。
 マスターV先生、地味チートのホンダム侍とエロ爺仙人の二人が接近戦で戦ったら、どっちが勝つんですか?
 つーか次の講義マダー?チン!チン!早くしろよロリコン教授ファッキュー!……だそうです。いやぁ世の中命知らずって居るもんですねアハハ」
「……フラットと>>228は後で私のところへ来い。いいな?絶対に来るんだぞ?」
「な、なんで俺もなんですか?!」
「楽しげに読んだお前も同罪だ!まあ大方の人間が思っている様にこの両者が戦えば持久戦になるのは必至だ。
 だがそれでは面白く無いだろうから敢えて白黒付けるのならば本多忠勝が有利と私は予想する」
「へぇ面白いですね。で教授その心は?」
「両者の敏捷と攻撃レンジの差だ。仮にお互いの保有スキルをスキルで相殺してもこうなるだろう。
 蜻蛉切は通常の槍よりさらに長い。本多忠勝は通常の槍兵よりもずっと遠い間合いから張三豊の前進を迎え撃つだけでいい。
 一方の張三豊は蜻蛉切を受け流しながら間合いを詰めなくてはならない。だが受け流し中少しでも槍の穂先に触れればダメージ判定を受けてしまう。
 さらに張三豊が間合いを詰め切っても敏捷の差で最悪離れられる場合もある。特に本多忠勝は耐久を犠牲にしている分回避率が高い槍兵だからな。
 よって以上のことから受けに回るだけでも攻撃が成立する本多忠勝が有利───と思ってたんだが、最近の研究で仙人は超ヤバいと言う事が判明した……」
「あー俺それ知ってますよ。なんか菌糸類の神さまが言ってたやつでしょう先生?」
「ああ。データだけで比べると本多忠勝が有利なのだがその話を考慮した場合だと、
 本多忠勝ではどう考えても勝ち目が薄いと言うことになる。下手すると勝ち目自体が無いかもしれん」
「へえなんでですか?」
「『仙人は強すぎる』なんだが問題は最高レベルの英霊が出揃ってる第四次聖杯戦争の面子でも仙人は強すぎるらしいと言う事だ。
 やはりこの世界でも当時スレ内で中国では仙人>神様だってと言われてた通り仙人はヤバいらしい……」
「HAHAHA~英雄王、騎士王、征服王、完璧なる騎士が居るのにそれだとどう見積もっても最高レベルのサーヴァントになりそうですよね張三豊のお爺さんって」
「……OhYes。太極拳や少林寺って言ったら誰でも知ってるって位の知名度でおまけにそれ縁の伝説的な仙人では残念だがどう考えても戦国武将が手に負える相手じゃない」
「いやぁ危うく自信満々に勝敗予想して大自爆するところでしたね~先生?俺も後ちょっとでも講義が早かったらと思うと冷や冷やものでしたよ!」
「まったくだ。いや危うく僕も恥かしい思いをしてしまうところだった」


「あのところで教授総まとめの方はよろしいんですか?」
「まあ纏めと言っても皆鯖第四次のお薦めはミス・トオサカやミス・エーデルフェルトが選んだディートリッヒとヘクトルだ」
「あの先生……俺が選んだヘイドレクは?」
「明らかにハイリスクハイリターン過ぎるだろうそいつは。確かにセイバーやランサーにも勝ちかねん魔剣を持っているがそのせいで長く持たん。
 そいつの魔剣は小人の呪いのせいでいつか破滅するからそいつよりはオルフェイスの方が全然薦められる」
「ところで教授はこの七騎が戦うとどうなるとお考えですか?」
「順当に行けばと決勝はディートリッヒとヘクトルの一騎打ちになるんじゃないか?もしくは仙人超パワー使用で張三豊の独壇場かだ」
「番狂わせは無しですの?」
「可能性で言えば応用性の高いオルフェイスが決勝まで残っている可能性がある。それとヘイドレクの魔剣に有力候補が潰される可能性も有るかな」
「でもそのヘイドレク自身は残り難いっと……なんだかなあ」
「黒髭自体はそこまでの脅威では無いが誰が戦っても消耗は避けられないから源為朝にも出し抜くチャンスがある」
「う~ん予想通りかなり混戦してるわね」
「この面子で生存競争をする場合は力が拮抗してる分、如何に他者を利用して勝ち残るかの方に重点が置かれる。
 駒の質ではセイバーとランサーが圧倒的だからな。よってある意味今までの中で最もマスターの力と采配が問われる戦いになるだろう」
「優れたマスターが残る聖杯戦争か。うんじゃあわたしの勝利で決まりね」
「あ~ら何を寝ぼけているのかしらミス・トオサカは。貴女ごときで勝てる戦いならさぞ猿でも余裕なんでしょうね?」
「ハン何を言い出すのかと思えば過去に聖杯戦争に参加して無様に逃げ帰ったエーデルフェルトじゃ負けは必至なんじゃない?」
「五連敗もしたトオサカに言われたくないですわね?」
「あ、あの二人ともちょっと落ち着いてくださいよ!」
「「うふふふふふ───!!」」
「さて久しぶりでまた長くなってしまったがこれで今回の講義は終了だ。
 私は被害を被らない内に撤退することにする。それじゃフラットあとは任せたぞ?」
「え?え?ちょ、ちょっと先生!?待ってあのグレートビックベン☆ロンドンスター!!これどうしろって言うんですかっ?!」
「さあ?仲裁か生贄で4649!協会生徒曰く『トオサカとエーデルフェルトがかち合う授業には出席するな』だぞフラット君?」
「よよよろしくって、ちょ待っ───野生のバーサーカーが、あ、あああアアアあアッーああああ」
「さてと腹も減って来た事だし、後方からの聞こえる気がしないでもない景気の良いBGMでも聞きながら穏やかな昼食を取るとしようかな」
「「■■■■■■■────!!!」」
「せ、せんせぇぇぇええタスケテェェエエ!!」


                       ~FIN~