ハンニバル


  • 監督; リドリー・スコット
  • 出演; アンソニー・ホプキンス,ジュリアン・ムーア,ジャンカルロ・ジャンニーニ,レイ・リオッタ

著作を読んでいないので、前作の余韻で見に行っています。先行オールナイトでは初めてのほぼ満席でした。

レクターと言う奇怪な食人を犯すサイコスリラー、FBIで苦労しているクラリス、二人が繰りなす物語。ハンニバルって古代屈指の戦略化ってなにかに載っていましたが、この映画でのレクター博士はなぜかスーパーマンのようでした。

FBIというエリート集団のなかで、ひたむきに任務へ打ち込んでいるのだが、卑小な感情がし向ける、ささいな判断のずれから大量に死者を出させてしまう、つまらないがそれも社会の構造とも言えるものへ、言われようもないやるせなさを感じていたクラリス。そこへ10年前の悲劇であり名誉でもあるレクターの影が訪れた。

そのタイミング、そしてレクターの無差別殺人のようにも思えた恐怖も、そうでもなかった、彼の殺人にある一定の判断が伴い、それは見ている僕らにも納得出来るかのようなものだった。人間の弱く醜い部分、ねたみ、うらみなどをはらんだ姿をレクターは吐き捨てるように殺害していった。残忍であることには変わりのないのだけれど、殺害される者達の醜さが、どことなくそれらを正当化させるような描き方がされていた。

特にクラリスに対するレクターは「あしながオジサン」のようだ。残忍な殺人が繰り返される状態でも、この映画の世界では、二人のなかへほのぼのした空気を感じてしまう。大音量でもちろんコワイシーンも多いんですけど、なんか見終わった感じはホノボノなんですよねー。2001.04.01k.m


カテゴリー-映画

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2008年04月11日 08:07