イマ賭ける、コノ命

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イマ賭ける、コノ命」(2008/07/10 (木) 22:24:13) の最新版変更点

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見渡す限りの軍勢、軍勢、軍勢、軍勢、軍勢、軍勢、軍勢、軍勢、軍勢、軍勢。 地平線をも埋め尽くすようなニコニコゆかりの兵士、兵士、兵士、兵士、兵士、兵士、兵士、兵士、兵士、兵士。 壮大なその軍勢を率いる主えーりんことC.M.超展開はデフォなのか?は今まさに突撃の合図を出そうとしていた。 あの無類の強さを誇る地図氏と張り合った集団が今この空間に所狭しと展開している。 そしてそんな絶望的な状況に陥っているのが静かなる ~Chain-情~と衝撃のネコミミストの二人。 さすがに歴戦をくぐり抜けてきた二人でもこの軍勢を相手にするのは無謀という他なかった。 だが素直に足止めされるかと言われれば、そうも言ってはいられない。 七氏の発言と状況から見るにあの龍の向かった先で『孤城の主』に匹敵する惨劇が繰り広げられるのは明白だ。 そんな状況でこんな所でのんびり足止めを食らっている場合ではない。 そうなると自然とこの軍勢を倒さないといけないのだが、果たして倒す事ができるのか。 そもそも倒せたところで『孤城の主』に間に合うのか。 不確定要素は山のように浮かんでくるが、そんな弱気な考えをするような二人ではなかった。 仲間を失う痛みを、守れなかった悔しさを、誰よりも知っている二人だからこそ足止めされる訳にはいかなかった。 「ネコミミストさん、転移魔法は……」 「だめです。亜空間内だから通常空間とのアクセスはできないみたいです」 「つまりここから脱出するには――」 「――目の前の敵を倒さないといけないみたいですね」 絶望的な状況にもかかわらず二人の目には輝かしい光があった。 二人にはここで諦めるという選択肢など存在しない。 Chain-情はすっかりおなじみとなったゴールド・エクスペリエンスを出現させて戦闘態勢を整える。 さらにその手には亜空間形成の影響で紛れ込んだ剣、学校跡に放置されていた永遠神剣『冥加』が握られている。 ネコミミストも両手に二本一組の刀であるマテリアルブレードを構え戦闘態勢を整える。 さらにその手にはいつでも衝撃波を発射できるように力が溜められている。 二人に迷いはない。 二人が狙うは目の前の軍勢の打倒、そしてここからの早期脱出。 「…………」 えーりんが請け負った内容は「二人を数時間、最低でも放送直後まで二人をここに足止めさせておく」事である。 だがここで手を抜いてことに当たれば、任務の遂行は難しい。 ある程度本気でかからなければ、万が一にでも突破されかねない。 えーりんが狙うのは圧倒的な物量による長期戦。 そして戦いの火蓋は切って落とされた。  ◆ ◇ ◆ ◇ Chain-情のゴールド・エクスペリエンスが軍勢を薙ぎ倒していく。 懐に近づいてきた敵には手に構えた『冥加』で斬撃を食らわしていく。 ネコミミストはマテリアルブレードで軍勢を斬り払っていく。 離れた所にいる敵には手に溜めた衝撃波を食らわしていく。 えーりん率いる軍勢は殴られ、斬られ、宙に舞っていく。 しかしその数は一向に減る様子を見せなかった。 地図氏にダメージを負わされたとはいえ、まだまだその威容は全く衰えてはいなかった。 先の戦いは地図氏だからこそできた事であって、他の人に真似できるような芸当ではない。 結果、戦いは長期戦の様子を見せていた。 「このおおぉぉ! これじゃあキリがない。どうしたらいいんだ!」 「はああぁぁ! なんとか隙を見つけて転移するのが一番いいんですけど、この亜空間じゃ!」 打開策を探りながらも敵を倒す手を休めない二人。 Chain-情は手持ちのパンやらCDやらカエルも総動員しているが、焼け石に水の状態であった。 ネコミミストは不死者ゆえにかなり無茶な突撃を繰り返したが、こちらもあまり効果はなかった。 この現状を見て最早目の前の敵を全員倒すなどという考えは破綻しかけていた。 そうは言っても亜空間内から脱出も不可能という状況では打つ手がない。 二人の奮闘も虚しく時間と体力だけがじわじわと減っていく。 二人の気持ちは焦るが、そのような事で状況は一切改善しない。 「せめてこの空間に穴でもあったら……」 そこでChain-情はふとある作戦を思い付いた。 このままでは埒が明かない事は火を見るよりも明らかだった。 彼の顔には一瞬だけ迷いの表情が浮かんだが、すぐに何かを覚悟したような表情に切り替わった。 「ネコミミストさん! 少しでいいです、時間を稼いでください!  僕がこの空間に穴を開けてみます!! 穴が開いたら急いで転移を!!」 「Chain-情!?……わかりました!!」 Chain-情の時間を稼ぐために単身で軍勢に挑んでいくネコミミスト。 無数の敵が近付いてくるや否や全身に力をこめて渾身の衝撃波を解き放つ。 その一撃でChain-情には作戦を実行するだけの十分な時間が与えられた。 既に彼のスタンドであるゴールド・エクスペリエンスの右手は眩い黄金の光に輝いている。 彼が今から使う技は『ビッグバン・パンチ』 それは自らの命を全てスタンドに注ぎ込んで放つ静かなる ~Chain-情~の最終奥義。 前に使った時はフラグビルドのおかげで不発に終わって生き延びたが、今度はそうもいかない。 今はそのフラグビルド――自分の愛する彼女がいない。 だから自分のする事を止める者はいない。 それでいい、とChain-情は心から思う。 このままではジョーカーの思い通りにことが運んでしまうからだ。 「そんな事にさせてたまるか!! 仲間がいなくなるのはもう御免だ!!  そんな筋書き、反逆してやる!!  うおおおおおぉぉぉぉおおおおおぉぉぉぉぉ!!!!!」 もう止まれない。 霧の結界へ向けて勢いよく突っ込んでいく。 狙うは唯一点。 叩きつけるは命を賭したこの拳。 「いっけえええええぇぇぇぇぇ!!!!!」 Chain-情のビッグバン・パンチが結界にぶちこめられる。 あり得ない程の衝撃が結界内の者に響き渡る。 そして命を賭けた一撃は―― 「今だ!! ネコミミストォォォォォ!!!!!」 無形のはずの霧に見逃しようもない穴を作っていた。 それを確認するや否やChain-情はゆっくりとその場に倒れ伏した。  ◇ それはこの空間から逃れられるチャンスだった。 ネコミミストもChain-情の奮闘を無駄にしないためにもすぐさまクラールヴィントの強制転移魔法を発動させようとした。 そしてそこで気づいてしまった。 力尽きたように地面に倒れ伏すChain-情の姿に。 「Chain-情ぉぉぉぉぉ!!!!!」 思わず駆け寄りたい衝動に駆られたが、何とか踏み止まる事ができた。 自分が今勝手な事をすれば、Chain-情の努力は無駄になってしまう。 今すべき事は早くここから脱出して、『孤城の主』を阻止する事だ。 一緒に脱出した後に様子を見ても遅くはないはずだ。 「待っててChain-情。強制転移魔法発――――」 「……させない……」 しかしその生じた隙を見逃すほどえーりんとその軍勢は甘くはなかった。 転移魔法を発動させようとするネコミミストにニコニコの戦士が猛然と襲いかかってくる。 「くっ!? これじゃあ――」 軍勢に邪魔されて強制転移が発動できないネコミミスト。 ふと見ると、Chain-情が命を賭けて作ってくれた穴がさっきより小さくなっているのが目に映った。 結界に自動修復作用でもあるかのように見る間に穴が小さくなっていく。 Chain-情がせっかく作ってくれたチャンスを無駄にはできない。 そう言わんばかりにネコミミストは周りの敵をマテリアルブレードと衝撃波で吹き飛ばしていく。 そして改めて強制転移を発動させようとしたが―――― (だめだ。この大きさじゃ通常の転移は無理。  ……そんな!? Chain-情が必死に作ってくれたのに……  無駄になんてさせない!!) そうだ。彼の命を賭けた努力をこんな事で終わらせてはならない。 通常転移が無理ならせめて―――― 「旅の鏡!!」 座標軸をきちんと設定している時間はない。 この近くで役に立ちそうなものを引き寄せる。 ネコミミストは切なる思いを込めて旅の鏡で通常空間にアクセスをかける。 「……無駄……」 だがその行動をも阻止するべくえーりん率いる軍勢がネコミミストに襲いかかる。 だが今度はネコミミストのほうが僅かに間に合った。 おそらくさっきより軍勢との距離が開いていた事が幸いしたのだろう。 そして旅の鏡によって何かを手に入れる事ができた。 「くっ! これでぇぇぇ!!!」 引き寄せたものに望みを賭けてそれを振りかざす。 手に掴んだものはどこかで見覚えのあるような黒い箱のような物体。 そこそこ硬く武器として使えなくもないが……ん!? これってもしかして―― 「PS2?」 そう、それはPS2の本体であった。 正確に言えば、D-4に放置されていたPS2ソフト「スーパーロボット大戦OG外伝」&PS2本体。 もちろんそのようなものがこの状況を打開する手立てとなるはずもなく―― バキンッ たちまち軍勢によってスクラップと化してしまった。 そしてたび重なる強引な転移の行使と戦闘の影響でネコミミストの体力はもう殆ど残っていなかった。 今でさえ立っているだけでもフラフラな状態だ。 それでもネコミミストは諦めずに圧倒的な戦力に立ち向かった。 だがそれも少しの間でしかなかった。 さっきはChain-情と二人がかりでなんとか耐えていたが、体力も限界でChain-情も戦闘不能な現状では持ち堪える訳がなかった。 不死者とは言え筋肉の疲労速度が回復速度を上回れば、限界は来る。 「……確保……」 ついにネコミミストは軍勢に取り押さえられてしまった。 その軍勢も最初より数を減らしたが、まだまだその光景は圧巻である。 ネコミミストは両手両足を無数のニコニコの戦士にがっちりと掴まれ、身動き一つできない状況に陥った。 なんとか逃れようと必死に抵抗を試みるが、もう衝撃波を打つ余力も残っていない。 大局的に見れば、えーりんの目的はほぼ達成されたようなものであった。 「離しなさい! このっ!」 だがネコミミストは諦める訳にはいかなかった。 散っていった仲間のためにもここで諦めるなど断じてできなかった。 必死に抵抗するネコミミストを見て、えーりんはある行動に出た。 「……没収……」 「え!? ちょっと何を!?」 ネコミミストがこれ以上抵抗できないといっても油断はできない。 まだ放送まで若干時間がある。 『孤城の主』が終わるまでにはまだまだかかりそうだ。 ここは一つ抵抗される術を全て奪っておこう。 そう考えたえーりんはネコミミストのクラールヴィントを奪い取る事にした。 これさえ取ればネコミミストができる事など高が知れている。 それに…… 「……騎士甲冑が解除されたら……裸……」 「な、なんでそれを!?」 そうなのだ。 ネコミミストが来ていた服はデビルシャリダムとの戦闘で使い物にならなくなっていた。 なので、今ネコミミストのバリアジャケットの下は生まれたままの赤裸々な姿なのである。 えーりんはクラールヴィントを外す事によってネコミミストの戦力ダウンを狙うと共に精神的なダメージも見込んでいるのだ。 いくらロワの参加者でマーダーキラーを目指しているとはいえ、突き詰めれば自分と同じ女性である。 この大観衆の中で裸にすれば抵抗する気も失せると、えーりんはそう考えたのだった。 そしてそれは今まさに実行されようとされていた。 「……ひっ……いやっ……そんなっ……」 「……これは決定事項……あなたに拒む権利はない……」 えーりんの手がネコミミストの指にはまるクラールヴィントにかかる。 ネコミミストは今まで以上の抵抗を試みた。 今――騎士甲冑でもバリアジャケットでもどちらでも関係ないが――デバイスが奪われれば、その瞬間自分はあられもない姿を軍勢の前に晒す事になるだろう。 そのような事態、乙女として堪えられる仕打ちではない。 だが現実は非情である。 もうカウントダウンは既に始まっている。 さすがのネコミミストもこの異常事態に恐れを抱き始めた。 「……ぐっ……」 「……観念したほうがいい……もうこの空間にあなたの仲間は――――」 「ここにいる」 「「!?」」 その声は本来ならもう聞こえるはずのないものだった。 なぜならその声は既に力尽きたはずの―― 静かなる ~Chain-情~のものだったのだから――  ◇ (僕はここまでか……) ビッグバン・パンチを放って力尽きたChain-情は眠りにつこうとしていた。 自らの命を全て注ぎ込んだ一撃を放ち終わった身体にはもう何も残っていなかった。 後はもう静かに死が自分を連れていくのを待つだけ。 結局誰も救う事が出来なかった。 それだけが心残りだ。 だがそれも仕方ない。 自分はもう死ぬのだから。 (本 当 に そ れ で い い の か) いいわけがない。 何もしないまま終わったら、いままで自分のために命を投げ出してくれた人々はなんだったというのだ! このままじゃ終われない! 終わってたまるか! そんな弱気な考えには全力で反逆する! 身体が動かない? 力尽きた? もうじき死ぬ? そんなの関係ない。 大事なのは今自分が何をしたいか! 何を望むか! それが一番大切な事じゃないのか。 僕はもう仲間を失いたくない。 今の仲間も、これから出会う仲間も、失いたくない! 僕が必ず救ってみせる! ふと気付くと黒い破片と共に荘厳なベルトが手元に転がってきた。 ネコミミストは急いで取り出したために気付かなかったが、実は旅の鏡で引き寄せたものはPS2一式ともう一つあったのだ。 そしてもう一つのもの、それがオーガドライバーであった。 Chain-情は無い力を振り絞って必死にベルトに手を伸ばしていく。 その光景はあまりにスローリーだが、着実にベルトと手の距離は縮まっていった。 力尽きたと誰が決めた? 身体が限界だと誰が決めた? そんな道理なんて僕の無理で押し通してみせる!! 後10㎝……6㎝……3㎝……1㎝…………届いた。 不思議なベルトだった。 ベルトが持つ力の強大さが伝わってくる。 それゆえにこれを使用した際のリスクもわかった。 これは人の身には余る代物だ。 だからなんだ。 見るとネコミミストが敵の軍勢に捕らえられている。 それを見た瞬間、自分の中で何かが吹っ切れた。 今僕がしたい事、それは目の前の仲間を命を賭けて助ける事だ!! だから言ってやった。 聞こえるように宣言した。 「ここにいる」 そう告げたChain-情の周囲と目の奥には緑のスパイラルが渦巻いていた。 それは『螺旋力』 なぜ彼が『螺旋力』に覚醒したのかは定かではない。 ただ、ここに一つの推論がある。 Chain-情はこのロワの初期から素晴らしきフラグビルドと行動を共にしてきた。 彼女の姿はアニロワ2ndでいち早く『螺旋力』に目覚めた小早川ゆたかだ。 それに螺旋力と縁の深いコアドリルが近くにあり、それによる転移もたびたび体験していた。 それらが密接に影響しあったのだろうか。 確証はない。 唯一つ確かな事は、Chain-情は『螺旋力』に覚醒したという事実だけである。  ◇ (……ありえない……) それはえーりんの偽らざる思いだった。 彼は確かに命が尽きたはずだ。 万が一にも生き延びていたとしても、立ち上がる事や、ましてやあのように力強く話す事など不可能なはずである。 えーりんは自分の目の前で起きている事が理解できなかった。 「もうたくさんだ」 Chain-情の悲痛な叫びが空間に響き渡る。 だがその声は命が尽きかけの人とは到底思えないほどしっかりとしたものだった。 「僕は今までたくさんの人を失ってきた。  救えるはずの命もあったはずなのに、僕は救う事が出来なかった。  もうこれ以上は御免だ。  仲間が傷つくのを、死んでいくのを、もう黙って見ているのはいやなんだ!!  もう仲間に手は出させない。  今も、そしてこれからも、僕が守るんだ!!!」 「……では……素直に足止めされてほしい……  ……そうすればこの娘も、あなたも無事……」 「でもそれじゃあ『孤城の主』は防げない。  どこかで仲間になったかもしれない人が死んでいくのは耐えられないから」 「……では、どうする……」 「決まっている。君達を倒してネコミミストを救い出す。  そして『孤城の主』を止めてみせる。  今この命を賭けて……僕が……救うんだ」 オーガフォンに電子音と共に0のボタンが三度押される。 ――Standing By―― 準備は整ったとばかりにベルトに携帯をセットして―― 「変身」 ――Complete―― その声と共にChain-情の身体には黄金のフォトンストリームが形成され、一人の戦士が生まれた。 右手には専用武器オーガストランザーが、左手には永遠神剣『冥加』が握られている。 そしてChain-情の背後にはスタンドのゴールド・エクスペリエンスがそびえ立っている。 「……攻撃開始……」 えーりんはChain-情の危険性を勘で感じ取り、ネコミミストを押さえつける人数を残して残りの軍勢を全てChain-情にぶつけさせた。 どれだけの力を得ようと、この無数の軍勢に敵うはずがない。 二度の戦闘で幾らかダメージを負っているとはいえ、その威容はいまだ衰えていない。 放送までまだ間がある。 ここで自分が突破されたら、今まで苦労が水の泡になる。 ジョーカーのプライドに賭けて、ここはなんとしても足止めをしなければならない。 そんな心境による全軍突撃命令だった。 それは圧倒的という他なかった。 「……理解不能……」 えーりんはもちろんのこと、捕らえられているネコミミストも目の前の光景がにわかには信じられなかった。 Chain-情の力は圧倒的であった。 右から襲い来る軍勢はクリムゾンスマッシュ並みの威力を秘めたオーガストランザーの一振りで消滅させられた。 左から襲い来る軍勢はオーラフォトンブレイク並みの威力を秘めた『冥加』の一振りで消滅させられた。 そしてそれ以外から襲い来る軍勢にはゴールド・エクスペリエンスがその拳を容赦なく浴びせかけた。 見る間にあれほど威容を誇っていた軍勢は最初の3分の1ほどに減っていた。 まさに阿修羅すら凌駕する存在とでもいうべき光景か。 とうのえーりんにとっては冗談では済まされない光景であった。 「ネコミミストは、仲間は、必ず、救ってみせる!!」 Chain-情の持つ二振りの剣、オーガストランザーと『冥加』、それにゴールド・エクスペリエンスがさらに輝きを増していく。 まるでChain-情の命を燃やしているかのように輝いていく。 「オーガ――」 「オーラフォトン――」 「ビッグバン――」 さすがのえーりんもことの深刻さを感じ取って残りの軍勢を一か所に集める。 この技が結界に当たったら、間違いなく結界は崩壊する。 そんな感じがしたのだ。 拘束から逃れたネコミミストも安全地帯まで退避する。 それを見たChain-情は自分の目的が一つ果たされた事を理解した。 そして結界と残りの軍勢に向けて全力の一撃を打ち放った。 「――ストラアアアアアァァァァァッシュ!!!!!」 「ノヴァアアアアアァァァァァ!!!!!」 「パアアアアァァァァァンチ!!!!!」 三つの光の奔流が一つになり、えーりんと軍勢を飲み込んでいく。 そして、それだけでは全く勢いは衰えず、霧の結界へと突き刺さっていった。 辺りは光と風と振動の三重奏で埋め尽くされた。  ◆ ◇ ◆ ◇ それが収まった後にE-5に立っていたのは、三人だけだった。 静かなる ~Chain-情~、衝撃のネコミミスト、C.M.超展開はデフォなのか?の三人。 あれほどいた軍勢は全て消滅していた。 さらにえーりんもかなりのダメージを食らっているようだ。 そして結界も破壊され、空には星が見えていた。 中でも一際輝かしい星がこの地で散っていった書き手を悼んでいるようだった。 「さあどうする。もう君の軍勢は――」 「……最低限の役目は果たした……私の役目はここまで……」 「どういう事ですか!?」 「……言葉の通り……  ……それとこんな事態は想定していなかった……」 そう放送はもう既に流れ終えた後だった。 最低限の責務は果たした。 だから虎の子の軍勢無き今自分は帰還するべきだ。 そう判断したえーりんは本拠地に送還されていった。 結界開放に伴うオート機能によるものだった。 「今の言葉は?」 「ネコミミストさん」 「……Chain-情」 ネコミミストの目の前には変身を解いたChain-情の姿があった。 見た目は何も変わりないのに、なぜか心がざわついた。 「あの、大丈夫ですか?」 「ええ、まあなんとか。  でも体力がスッカラカンで動くに動けないかな」 「ならこれを使ってください」 そう言ってChain-情が差し出したのは永遠神剣『冥加』だった。 だが幾度の激戦をくぐり抜いただけあって、もうボロボロの状態だった。 「これはもう剣としては使えませんが、魔力代わりに使えるはずです。これで回復魔法を使ってください」 そうして言われた通りに『冥加』を砕くと、魔力が溢れてきた。 そしてそれを取り込み魔力が回復したところで、自身に回復魔法を行使して戦闘の疲れはなくなった。 「よし! 次はChain-情の番――」 「僕はいいです」 「へぇ!? なんで?」 「……すいません、ネコミミストさん。  偉そうなこと言った、の……に……」 その言葉を言い終わらないうちにChain-情はネコミミストに倒れるようにもたれかかった。 その身体は驚くほど軽かった。 「ちょっとChain-情!? しっかりして!! Chain-情!!  そうだ、回復魔法で――」 「無駄ですよ。少し無理をしすぎたみたいです」 「そん、な」 本来なら使ったら命はないはずのビッグバン・パンチ。 選ばれたオルフェノク(またはそれに準ずる力の持ち主)以外は耐えられない仮面ライダーオーガへの変身。 永遠神剣の大威力の技の過剰使用。 どれか一つでも使用すれば、生身の身体では耐える事は不可能な諸行ばかりである。 Chain-情がこれらの諸行に今まで耐えられたのは強い信念と螺旋力の賜物と言っても過言ではない。 だが、それでもやはり完全に耐えきる事はできなかった。 僅かな戦闘ならいけたのかもしれない。 だがあのような全力での戦闘にはどのような人も耐えられるはずがない。 Chain-情の身体は今度こそ戻れないところまで来てしまっていた。 ネコミミストの目からは大粒の涙が溢れていた。 「私が……私が、もっと……しっかりし、ていれば……」 「そんな事は、ないよ。君は、よくやった。  ネコミミストさんがいたから……僕は……頑張る事が、できたんだ」 「……Chain-情ぅぅ」 「だから、あんまり背負い、込まないで、ほしい。  君は……もうたくさんの人の想いを……受け継いでいる。  だけど、一人で背負いこまないで……仲間と一緒に……背負えばいい……」 それはネコミミストと会った時からChain-情が思っていた事だった。 自己紹介の後、お互いのこれまでの事を話し合った。 そして自分と彼女が同じ境遇にいる事がわかった。 だからこそわかった。 彼女は本当に多くのものを背負っている。 それは非常に素晴らしい事だが、反面ふとした拍子に折れてしまう危険性を秘めていた。 だからこそChain-情は彼女を支えてあげたかった。 同じ立場にいる人間として……結局それは叶わなかったが…… 「さあ行くんだネコミミストさん。  まだ見ぬ仲間が……救いを求めている……はずだから……」 「……Chain-情……」 「それと……君に一つ言っておきたい事がある。  『孤城の主』は、アニロワ1st屈指の大決戦、アーカードと11人のキャラによる……壮絶な乱戦だ。  おそらく条件はほぼ一緒だろう……となると……マーダーポジションのアーカード役は……」 「地球破壊爆弾No.V-7」 「ああ、君の話から察するに……まず間違いないだろう。  たぶんこのロワが始まってから、完結に向けて……マーダーとして闘争を、振り撒いていたんだろう。  違うって信じたかったけど……甘かったよ。  そこで頼みたいんだ。  身勝手な事はわかっている。背負うなって言っておきながら、結局また一つ背負わせてしまうんだから」 「……なんですか?」 「これ以上被害が出る前に君が地球破壊爆弾No.V-7を倒してくれ」 「でも……私なんか……」 「いいや、君はもう十分に強いよ。  それは僕が、保障する」 「Chain-情……ありがとう。  ……その頼み、引き受けたわ」 「感謝するよ……  あ、そうだ。これを君に持っていってほしい。  スタンドのディスクは……ボロボロで使い物にならなくなったけど、これなら……  それに不死者の君なら……これにも耐えられるはずだ」 そう言ってベルトを受け渡すChain-情。 ネコミミストはそれを大事に受け取った。 ベルトは妙に手になじんだ。 「よかった……君を持ち主に認めたみたいだね。  これで僕も……ひと、あん、しん……」 「Chain-情ぉぉぉぉぉ!!!!!」 既にボロボロ泣いているネコミミストを見て、Chain-情は最後の力を振り絞って檄を送る。 「行くんだ!! ネコミミスト!!  君はここで立ち止まる人じゃないだろ!!  仲間の遺志を継いで、這い上がるんじゃなかったのか!!  それが、生き残った人間の使命だろ!!」 その言葉を聞いてネコミミストは気持ちに区切りを付け、ゆっくりと立ち上がった。 その目には熱いものがあった。 「……それでいいんだ……ネコミミストさん。  君の行く先に幸有らん事を……」 それっきりChain-情は目を開ける事はなかった。 それを見たネコミミストはまた泣きそうになったが、自分のすべき事を思い出しその場を去った。 「この命、今賭けなくていつ賭けるっていうんです!!」  ◆ (みんなごめん。  今度こそ僕死ぬみたいだ。  でも後悔はしていない。  最後にネコミミストを救う事が出来たんだから、満足さ。  でも死んだら、フラグビルドに怒られるな。  なら謝ろう。何度も謝ろう。  そして今度こそ伝えよう) 今ここに一人の書き手の若き命が散った。 それを照らすのは夜空に輝く一際明るい星――主催本拠地の光。 それはまるで彼の死を心から悲しんでいるようにも見えた。 (伝えよう。君の事を愛しているって……) &color(red){【静かなる ~Chain-情~@アニロワ1st  死亡】} ※ゴールド・エクスペリエンスのDISC@漫画ロワは激戦の結果、使用不能となりました。 ※E-5にあった『冥加』は砕かれました。 ※レインボーパンwith謎ジャム@ギャルゲロワ、CD『ザ・ビートルズ』、カエル×3はChain-情の最後の一撃で消滅しました。 ※PS2ソフト「スーパーロボット大戦OG外伝」&PS2本体は破壊されました。 ※Chain-情の最後の一撃で主催本拠地がさらに露出しました。目を凝らせば、見えるかもしれません。 【夜】【E-5 学校消滅跡】 【衝撃のネコミミスト@アニ2nd】 【装備】:マテリアルブレード@テイルズロワ、クラールヴィント@アニロワ1st、バリアジャケット 【所持品】:支給品一式×3、拡声器、オーガドライバー(オーガストライザー付属)@ライダーロワ 【状態】:不死者化、深い悲しみ、強い決意 【外見】:バリアジャケットの白いリボンドレス。 【思考・行動】  基本:前に……進む!  1:あの龍の向かった先に向かう。  2:『孤城の主』を食い止める。地球破壊爆弾No.V-7を倒す。  3:スクライドの遺志を継ぎ、牙なき人の剣になる。積極的にマーダーキラー路線。  4:熱血王子と再会したら、今度こそ彼を止める。  ※衝撃波を使えます。掌からだけでなく、足の裏からも出せるようになりました。  ※「大あばれ鉄槌」を幼女好きの変態と勘違いしています。  ※シャリダムを通じて幻夜の死体を喰い、その記憶と知識と経験を得ました。   また、ブックがロワに来てからシャリダムが生まれるまでの経緯を体験しました。  ※自分が主人公、そして黒猫という単語に引っかかっているようです。  ※第三回放送を聞き逃しました。 【夜】【???】 【C.M.超展開はデフォなのか?@ニコロワ】 【状態】:ダメージ大、主催本拠地に帰還中 【装備】:なし 【道具】:不明 【思考】:  基本:主催者側の人間として活動。参加者の抹殺。  1:帰ってニコニコ  ※容姿はえーりん!えーりん!何故か無口なようです。  ※ニコニコ動画に存在する動画ゆかりの技を全て使えます。  ※少数に限りニート軍を現実に召還できます。  ※えーりんが無事な限りは、蓬莱の薬で兵士は超スピード回復します。(ただいま全滅中、回復に時間がかかります) |244:[[くろいひとたちはこよいもたのしそうです。]]|投下順に読む|246:[[蟻地獄な僕たち]]| |244:[[くろいひとたちはこよいもたのしそうです。]]|時系列順に読む|246:[[蟻地獄な僕たち]]| |241:[[封印一度]]|&color(red){静かなる ~Chain-情~}|| |241:[[封印一度]]|衝撃のネコミミスト|253:[[ようこそルナティックパーティー(前編)]]| |241:[[封印一度]]|C.M.超展開はデフォなのか?|252:[[月に吠える者]]|
見渡す限りの軍勢、軍勢、軍勢、軍勢、軍勢、軍勢、軍勢、軍勢、軍勢、軍勢。 地平線をも埋め尽くすようなニコニコゆかりの兵士、兵士、兵士、兵士、兵士、兵士、兵士、兵士、兵士、兵士。 壮大なその軍勢を率いる主えーりんことC.M.超展開はデフォなのか?は今まさに突撃の合図を出そうとしていた。 あの無類の強さを誇る地図氏と張り合った集団が今この空間に所狭しと展開している。 そしてそんな絶望的な状況に陥っているのが静かなる ~Chain-情~と衝撃のネコミミストの二人。 さすがに歴戦をくぐり抜けてきた二人でもこの軍勢を相手にするのは無謀という他なかった。 だが素直に足止めされるかと言われれば、そうも言ってはいられない。 七氏の発言と状況から見るにあの龍の向かった先で『孤城の主』に匹敵する惨劇が繰り広げられるのは明白だ。 そんな状況でこんな所でのんびり足止めを食らっている場合ではない。 そうなると自然とこの軍勢を倒さないといけないのだが、果たして倒す事ができるのか。 そもそも倒せたところで『孤城の主』に間に合うのか。 不確定要素は山のように浮かんでくるが、そんな弱気な考えをするような二人ではなかった。 仲間を失う痛みを、守れなかった悔しさを、誰よりも知っている二人だからこそ足止めされる訳にはいかなかった。 「ネコミミストさん、転移魔法は……」 「だめです。亜空間内だから通常空間とのアクセスはできないみたいです」 「つまりここから脱出するには――」 「――目の前の敵を倒さないといけないみたいですね」 絶望的な状況にもかかわらず二人の目には輝かしい光があった。 二人にはここで諦めるという選択肢など存在しない。 Chain-情はすっかりおなじみとなったゴールド・エクスペリエンスを出現させて戦闘態勢を整える。 さらにその手には亜空間形成の影響で紛れ込んだ剣、学校跡に放置されていた永遠神剣『冥加』が握られている。 ネコミミストも両手に二本一組の刀であるマテリアルブレードを構え戦闘態勢を整える。 さらにその手にはいつでも衝撃波を発射できるように力が溜められている。 二人に迷いはない。 二人が狙うは目の前の軍勢の打倒、そしてここからの早期脱出。 「…………」 えーりんが請け負った内容は「二人を数時間、最低でも放送直後まで二人をここに足止めさせておく」事である。 だがここで手を抜いてことに当たれば、任務の遂行は難しい。 ある程度本気でかからなければ、万が一にでも突破されかねない。 えーりんが狙うのは圧倒的な物量による長期戦。 そして戦いの火蓋は切って落とされた。  ◆ ◇ ◆ ◇ Chain-情のゴールド・エクスペリエンスが軍勢を薙ぎ倒していく。 懐に近づいてきた敵には手に構えた『冥加』で斬撃を食らわしていく。 ネコミミストはマテリアルブレードで軍勢を斬り払っていく。 離れた所にいる敵には手に溜めた衝撃波を食らわしていく。 えーりん率いる軍勢は殴られ、斬られ、宙に舞っていく。 しかしその数は一向に減る様子を見せなかった。 地図氏にダメージを負わされたとはいえ、まだまだその威容は全く衰えてはいなかった。 先の戦いは地図氏だからこそできた事であって、他の人に真似できるような芸当ではない。 結果、戦いは長期戦の様子を見せていた。 「このおおぉぉ! これじゃあキリがない。どうしたらいいんだ!」 「はああぁぁ! なんとか隙を見つけて転移するのが一番いいんですけど、この亜空間じゃ!」 打開策を探りながらも敵を倒す手を休めない二人。 Chain-情は手持ちのパンやらCDやらカエルも総動員しているが、焼け石に水の状態であった。 ネコミミストは不死者ゆえにかなり無茶な突撃を繰り返したが、こちらもあまり効果はなかった。 この現状を見て最早目の前の敵を全員倒すなどという考えは破綻しかけていた。 そうは言っても亜空間内から脱出も不可能という状況では打つ手がない。 二人の奮闘も虚しく時間と体力だけがじわじわと減っていく。 二人の気持ちは焦るが、そのような事で状況は一切改善しない。 「せめてこの空間に穴でもあったら……」 そこでChain-情はふとある作戦を思い付いた。 このままでは埒が明かない事は火を見るよりも明らかだった。 彼の顔には一瞬だけ迷いの表情が浮かんだが、すぐに何かを覚悟したような表情に切り替わった。 「ネコミミストさん! 少しでいいです、時間を稼いでください!  僕がこの空間に穴を開けてみます!! 穴が開いたら急いで転移を!!」 「Chain-情!?……わかりました!!」 Chain-情の時間を稼ぐために単身で軍勢に挑んでいくネコミミスト。 無数の敵が近付いてくるや否や全身に力をこめて渾身の衝撃波を解き放つ。 その一撃でChain-情には作戦を実行するだけの十分な時間が与えられた。 既に彼のスタンドであるゴールド・エクスペリエンスの右手は眩い黄金の光に輝いている。 彼が今から使う技は『ビッグバン・パンチ』 それは自らの命を全てスタンドに注ぎ込んで放つ静かなる ~Chain-情~の最終奥義。 前に使った時はフラグビルドのおかげで不発に終わって生き延びたが、今度はそうもいかない。 今はそのフラグビルド――自分の愛する彼女がいない。 だから自分のする事を止める者はいない。 それでいい、とChain-情は心から思う。 このままではジョーカーの思い通りにことが運んでしまうからだ。 「そんな事にさせてたまるか!! 仲間がいなくなるのはもう御免だ!!  そんな筋書き、反逆してやる!!  うおおおおおぉぉぉぉおおおおおぉぉぉぉぉ!!!!!」 もう止まれない。 霧の結界へ向けて勢いよく突っ込んでいく。 狙うは唯一点。 叩きつけるは命を賭したこの拳。 「いっけえええええぇぇぇぇぇ!!!!!」 Chain-情のビッグバン・パンチが結界にぶちこめられる。 あり得ない程の衝撃が結界内の者に響き渡る。 そして命を賭けた一撃は―― 「今だ!! ネコミミストォォォォォ!!!!!」 無形のはずの霧に見逃しようもない穴を作っていた。 それを確認するや否やChain-情はゆっくりとその場に倒れ伏した。  ◇ それはこの空間から逃れられるチャンスだった。 ネコミミストもChain-情の奮闘を無駄にしないためにもすぐさまクラールヴィントの強制転移魔法を発動させようとした。 そしてそこで気づいてしまった。 力尽きたように地面に倒れ伏すChain-情の姿に。 「Chain-情ぉぉぉぉぉ!!!!!」 思わず駆け寄りたい衝動に駆られたが、何とか踏み止まる事ができた。 自分が今勝手な事をすれば、Chain-情の努力は無駄になってしまう。 今すべき事は早くここから脱出して、『孤城の主』を阻止する事だ。 一緒に脱出した後に様子を見ても遅くはないはずだ。 「待っててChain-情。強制転移魔法発――――」 「……させない……」 しかしその生じた隙を見逃すほどえーりんとその軍勢は甘くはなかった。 転移魔法を発動させようとするネコミミストにニコニコの戦士が猛然と襲いかかってくる。 「くっ!? これじゃあ――」 軍勢に邪魔されて強制転移が発動できないネコミミスト。 ふと見ると、Chain-情が命を賭けて作ってくれた穴がさっきより小さくなっているのが目に映った。 結界に自動修復作用でもあるかのように見る間に穴が小さくなっていく。 Chain-情がせっかく作ってくれたチャンスを無駄にはできない。 そう言わんばかりにネコミミストは周りの敵をマテリアルブレードと衝撃波で吹き飛ばしていく。 そして改めて強制転移を発動させようとしたが―――― (だめだ。この大きさじゃ通常の転移は無理。  ……そんな!? Chain-情が必死に作ってくれたのに……  無駄になんてさせない!!) そうだ。彼の命を賭けた努力をこんな事で終わらせてはならない。 通常転移が無理ならせめて―――― 「旅の鏡!!」 座標軸をきちんと設定している時間はない。 この近くで役に立ちそうなものを引き寄せる。 ネコミミストは切なる思いを込めて旅の鏡で通常空間にアクセスをかける。 「……無駄……」 だがその行動をも阻止するべくえーりん率いる軍勢がネコミミストに襲いかかる。 だが今度はネコミミストのほうが僅かに間に合った。 おそらくさっきより軍勢との距離が開いていた事が幸いしたのだろう。 そして旅の鏡によって何かを手に入れる事ができた。 「くっ! これでぇぇぇ!!!」 引き寄せたものに望みを賭けてそれを振りかざす。 手に掴んだものはどこかで見覚えのあるような黒い箱のような物体。 そこそこ硬く武器として使えなくもないが……ん!? これってもしかして―― 「PS2?」 そう、それはPS2の本体であった。 正確に言えば、D-4に放置されていたPS2ソフト「スーパーロボット大戦OG外伝」&PS2本体。 もちろんそのようなものがこの状況を打開する手立てとなるはずもなく―― バキンッ たちまち軍勢によってスクラップと化してしまった。 そしてたび重なる強引な転移の行使と戦闘の影響でネコミミストの体力はもう殆ど残っていなかった。 今でさえ立っているだけでもフラフラな状態だ。 それでもネコミミストは諦めずに圧倒的な戦力に立ち向かった。 だがそれも少しの間でしかなかった。 さっきはChain-情と二人がかりでなんとか耐えていたが、体力も限界でChain-情も戦闘不能な現状では持ち堪える訳がなかった。 不死者とは言え筋肉の疲労速度が回復速度を上回れば、限界は来る。 「……確保……」 ついにネコミミストは軍勢に取り押さえられてしまった。 その軍勢も最初より数を減らしたが、まだまだその光景は圧巻である。 ネコミミストは両手両足を無数のニコニコの戦士にがっちりと掴まれ、身動き一つできない状況に陥った。 なんとか逃れようと必死に抵抗を試みるが、もう衝撃波を打つ余力も残っていない。 大局的に見れば、えーりんの目的はほぼ達成されたようなものであった。 「離しなさい! このっ!」 だがネコミミストは諦める訳にはいかなかった。 散っていった仲間のためにもここで諦めるなど断じてできなかった。 必死に抵抗するネコミミストを見て、えーりんはある行動に出た。 「……没収……」 「え!? ちょっと何を!?」 ネコミミストがこれ以上抵抗できないといっても油断はできない。 まだ放送まで若干時間がある。 『孤城の主』が終わるまでにはまだまだかかりそうだ。 ここは一つ抵抗される術を全て奪っておこう。 そう考えたえーりんはネコミミストのクラールヴィントを奪い取る事にした。 これさえ取ればネコミミストができる事など高が知れている。 それに…… 「……騎士甲冑が解除されたら……裸……」 「な、なんでそれを!?」 そうなのだ。 ネコミミストが来ていた服はデビルシャリダムとの戦闘で使い物にならなくなっていた。 なので、今ネコミミストのバリアジャケットの下は生まれたままの赤裸々な姿なのである。 えーりんはクラールヴィントを外す事によってネコミミストの戦力ダウンを狙うと共に精神的なダメージも見込んでいるのだ。 いくらロワの参加者でマーダーキラーを目指しているとはいえ、突き詰めれば自分と同じ女性である。 この大観衆の中で裸にすれば抵抗する気も失せると、えーりんはそう考えたのだった。 そしてそれは今まさに実行されようとされていた。 「……ひっ……いやっ……そんなっ……」 「……これは決定事項……あなたに拒む権利はない……」 えーりんの手がネコミミストの指にはまるクラールヴィントにかかる。 ネコミミストは今まで以上の抵抗を試みた。 今――騎士甲冑でもバリアジャケットでもどちらでも関係ないが――デバイスが奪われれば、その瞬間自分はあられもない姿を軍勢の前に晒す事になるだろう。 そのような事態、乙女として堪えられる仕打ちではない。 だが現実は非情である。 もうカウントダウンは既に始まっている。 さすがのネコミミストもこの異常事態に恐れを抱き始めた。 「……ぐっ……」 「……観念したほうがいい……もうこの空間にあなたの仲間は――――」 「ここにいる」 「「!?」」 その声は本来ならもう聞こえるはずのないものだった。 なぜならその声は既に力尽きたはずの―― 静かなる ~Chain-情~のものだったのだから――  ◇ (僕はここまでか……) ビッグバン・パンチを放って力尽きたChain-情は眠りにつこうとしていた。 自らの命を全て注ぎ込んだ一撃を放ち終わった身体にはもう何も残っていなかった。 後はもう静かに死が自分を連れていくのを待つだけ。 結局誰も救う事が出来なかった。 それだけが心残りだ。 だがそれも仕方ない。 自分はもう死ぬのだから。 (本 当 に そ れ で い い の か) いいわけがない。 何もしないまま終わったら、いままで自分のために命を投げ出してくれた人々はなんだったというのだ! このままじゃ終われない! 終わってたまるか! そんな弱気な考えには全力で反逆する! 身体が動かない? 力尽きた? もうじき死ぬ? そんなの関係ない。 大事なのは今自分が何をしたいか! 何を望むか! それが一番大切な事じゃないのか。 僕はもう仲間を失いたくない。 今の仲間も、これから出会う仲間も、失いたくない! 僕が必ず救ってみせる! ふと気付くと黒い破片と共に荘厳なベルトが手元に転がってきた。 ネコミミストは急いで取り出したために気付かなかったが、実は旅の鏡で引き寄せたものはPS2一式ともう一つあったのだ。 そしてもう一つのもの、それがオーガドライバーであった。 Chain-情は無い力を振り絞って必死にベルトに手を伸ばしていく。 その光景はあまりにスローリーだが、着実にベルトと手の距離は縮まっていった。 力尽きたと誰が決めた? 身体が限界だと誰が決めた? そんな道理なんて僕の無理で押し通してみせる!! 後10㎝……6㎝……3㎝……1㎝…………届いた。 不思議なベルトだった。 ベルトが持つ力の強大さが伝わってくる。 それゆえにこれを使用した際のリスクもわかった。 これは人の身には余る代物だ。 だからなんだ。 見るとネコミミストが敵の軍勢に捕らえられている。 それを見た瞬間、自分の中で何かが吹っ切れた。 今僕がしたい事、それは目の前の仲間を命を賭けて助ける事だ!! だから言ってやった。 聞こえるように宣言した。 「ここにいる」 そう告げたChain-情の周囲と目の奥には緑のスパイラルが渦巻いていた。 それは『螺旋力』 なぜ彼が『螺旋力』に覚醒したのかは定かではない。 ただ、ここに一つの推論がある。 Chain-情はこのロワの初期から素晴らしきフラグビルドと行動を共にしてきた。 彼女の姿はアニロワ2ndでいち早く『螺旋力』に目覚めた小早川ゆたかだ。 それに螺旋力と縁の深いコアドリルが近くにあり、それによる転移もたびたび体験していた。 それらが密接に影響しあったのだろうか。 確証はない。 唯一つ確かな事は、Chain-情は『螺旋力』に覚醒したという事実だけである。  ◇ (……ありえない……) それはえーりんの偽らざる思いだった。 彼は確かに命が尽きたはずだ。 万が一にも生き延びていたとしても、立ち上がる事や、ましてやあのように力強く話す事など不可能なはずである。 えーりんは自分の目の前で起きている事が理解できなかった。 「もうたくさんだ」 Chain-情の悲痛な叫びが空間に響き渡る。 だがその声は命が尽きかけの人とは到底思えないほどしっかりとしたものだった。 「僕は今までたくさんの人を失ってきた。  救えるはずの命もあったはずなのに、僕は救う事が出来なかった。  もうこれ以上は御免だ。  仲間が傷つくのを、死んでいくのを、もう黙って見ているのはいやなんだ!!  もう仲間に手は出させない。  今も、そしてこれからも、僕が守るんだ!!!」 「……では……素直に足止めされてほしい……  ……そうすればこの娘も、あなたも無事……」 「でもそれじゃあ『孤城の主』は防げない。  どこかで仲間になったかもしれない人が死んでいくのは耐えられないから」 「……では、どうする……」 「決まっている。君達を倒してネコミミストを救い出す。  そして『孤城の主』を止めてみせる。  今この命を賭けて……僕が……救うんだ」 オーガフォンに電子音と共に0のボタンが三度押される。 ――Standing By―― 準備は整ったとばかりにベルトに携帯をセットして―― 「変身」 ――Complete―― その声と共にChain-情の身体には黄金のフォトンストリームが形成され、一人の戦士が生まれた。 右手には専用武器オーガストランザーが、左手には永遠神剣『冥加』が握られている。 そしてChain-情の背後にはスタンドのゴールド・エクスペリエンスがそびえ立っている。 「……攻撃開始……」 えーりんはChain-情の危険性を勘で感じ取り、ネコミミストを押さえつける人数を残して残りの軍勢を全てChain-情にぶつけさせた。 どれだけの力を得ようと、この無数の軍勢に敵うはずがない。 二度の戦闘で幾らかダメージを負っているとはいえ、その威容はいまだ衰えていない。 放送までまだ間がある。 ここで自分が突破されたら、今まで苦労が水の泡になる。 ジョーカーのプライドに賭けて、ここはなんとしても足止めをしなければならない。 そんな心境による全軍突撃命令だった。 それは圧倒的という他なかった。 「……理解不能……」 えーりんはもちろんのこと、捕らえられているネコミミストも目の前の光景がにわかには信じられなかった。 Chain-情の力は圧倒的であった。 右から襲い来る軍勢はクリムゾンスマッシュ並みの威力を秘めたオーガストランザーの一振りで消滅させられた。 左から襲い来る軍勢はオーラフォトンブレイク並みの威力を秘めた『冥加』の一振りで消滅させられた。 そしてそれ以外から襲い来る軍勢にはゴールド・エクスペリエンスがその拳を容赦なく浴びせかけた。 見る間にあれほど威容を誇っていた軍勢は最初の3分の1ほどに減っていた。 まさに阿修羅すら凌駕する存在とでもいうべき光景か。 とうのえーりんにとっては冗談では済まされない光景であった。 「ネコミミストは、仲間は、必ず、救ってみせる!!」 Chain-情の持つ二振りの剣、オーガストランザーと『冥加』、それにゴールド・エクスペリエンスがさらに輝きを増していく。 まるでChain-情の命を燃やしているかのように輝いていく。 「オーガ――」 「オーラフォトン――」 「ビッグバン――」 さすがのえーりんもことの深刻さを感じ取って残りの軍勢を一か所に集める。 この技が結界に当たったら、間違いなく結界は崩壊する。 そんな感じがしたのだ。 拘束から逃れたネコミミストも安全地帯まで退避する。 それを見たChain-情は自分の目的が一つ果たされた事を理解した。 そして結界と残りの軍勢に向けて全力の一撃を打ち放った。 「――ストラアアアアアァァァァァッシュ!!!!!」 「ノヴァアアアアアァァァァァ!!!!!」 「パアアアアァァァァァンチ!!!!!」 三つの光の奔流が一つになり、えーりんと軍勢を飲み込んでいく。 そして、それだけでは全く勢いは衰えず、霧の結界へと突き刺さっていった。 辺りは光と風と振動の三重奏で埋め尽くされた。  ◆ ◇ ◆ ◇ それが収まった後にE-5に立っていたのは、三人だけだった。 静かなる ~Chain-情~、衝撃のネコミミスト、C.M.超展開はデフォなのか?の三人。 あれほどいた軍勢は全て消滅していた。 さらにえーりんもかなりのダメージを食らっているようだ。 そして結界も破壊され、空には星が見えていた。 中でも一際輝かしい星がこの地で散っていった書き手を悼んでいるようだった。 「さあどうする。もう君の軍勢は――」 「……最低限の役目は果たした……私の役目はここまで……」 「どういう事ですか!?」 「……言葉の通り……  ……それとこんな事態は想定していなかった……」 そう放送はもう既に流れ終えた後だった。 最低限の責務は果たした。 だから虎の子の軍勢無き今自分は帰還するべきだ。 そう判断したえーりんは本拠地に送還されていった。 結界開放に伴うオート機能によるものだった。 「今の言葉は?」 「ネコミミストさん」 「……Chain-情」 ネコミミストの目の前には変身を解いたChain-情の姿があった。 見た目は何も変わりないのに、なぜか心がざわついた。 「あの、大丈夫ですか?」 「ええ、まあなんとか。  でも体力がスッカラカンで動くに動けないかな」 「ならこれを使ってください」 そう言ってChain-情が差し出したのは永遠神剣『冥加』だった。 だが幾度の激戦をくぐり抜いただけあって、もうボロボロの状態だった。 「これはもう剣としては使えませんが、魔力代わりに使えるはずです。これで回復魔法を使ってください」 そうして言われた通りに『冥加』を砕くと、魔力が溢れてきた。 そしてそれを取り込み魔力が回復したところで、自身に回復魔法を行使して戦闘の疲れはなくなった。 「よし! 次はChain-情の番――」 「僕はいいです」 「へぇ!? なんで?」 「……すいません、ネコミミストさん。  偉そうなこと言った、の……に……」 その言葉を言い終わらないうちにChain-情はネコミミストに倒れるようにもたれかかった。 その身体は驚くほど軽かった。 「ちょっとChain-情!? しっかりして!! Chain-情!!  そうだ、回復魔法で――」 「無駄ですよ。少し無理をしすぎたみたいです」 「そん、な」 本来なら使ったら命はないはずのビッグバン・パンチ。 選ばれたオルフェノク(またはそれに準ずる力の持ち主)以外は耐えられない仮面ライダーオーガへの変身。 永遠神剣の大威力の技の過剰使用。 どれか一つでも使用すれば、生身の身体では耐える事は不可能な諸行ばかりである。 Chain-情がこれらの諸行に今まで耐えられたのは強い信念と螺旋力の賜物と言っても過言ではない。 だが、それでもやはり完全に耐えきる事はできなかった。 僅かな戦闘ならいけたのかもしれない。 だがあのような全力での戦闘にはどのような人も耐えられるはずがない。 Chain-情の身体は今度こそ戻れないところまで来てしまっていた。 ネコミミストの目からは大粒の涙が溢れていた。 「私が……私が、もっと……しっかりし、ていれば……」 「そんな事は、ないよ。君は、よくやった。  ネコミミストさんがいたから……僕は……頑張る事が、できたんだ」 「……Chain-情ぅぅ」 「だから、あんまり背負い、込まないで、ほしい。  君は……もうたくさんの人の想いを……受け継いでいる。  だけど、一人で背負いこまないで……仲間と一緒に……背負えばいい……」 それはネコミミストと会った時からChain-情が思っていた事だった。 自己紹介の後、お互いのこれまでの事を話し合った。 そして自分と彼女が同じ境遇にいる事がわかった。 だからこそわかった。 彼女は本当に多くのものを背負っている。 それは非常に素晴らしい事だが、反面ふとした拍子に折れてしまう危険性を秘めていた。 だからこそChain-情は彼女を支えてあげたかった。 同じ立場にいる人間として……結局それは叶わなかったが…… 「さあ行くんだネコミミストさん。  まだ見ぬ仲間が……救いを求めている……はずだから……」 「……Chain-情……」 「それと……君に一つ言っておきたい事がある。  『孤城の主』は、アニロワ1st屈指の大決戦、アーカードと11人のキャラによる……壮絶な乱戦だ。  おそらく条件はほぼ一緒だろう……となると……マーダーポジションのアーカード役は……」 「地球破壊爆弾No.V-7」 「ああ、君の話から察するに……まず間違いないだろう。  たぶんこのロワが始まってから、完結に向けて……マーダーとして闘争を、振り撒いていたんだろう。  違うって信じたかったけど……甘かったよ。  そこで頼みたいんだ。  身勝手な事はわかっている。背負うなって言っておきながら、結局また一つ背負わせてしまうんだから」 「……なんですか?」 「これ以上被害が出る前に君が地球破壊爆弾No.V-7を倒してくれ」 「でも……私なんか……」 「いいや、君はもう十分に強いよ。  それは僕が、保障する」 「Chain-情……ありがとう。  ……その頼み、引き受けたわ」 「感謝するよ……  あ、そうだ。これを君に持っていってほしい。  スタンドのディスクは……ボロボロで使い物にならなくなったけど、これなら……  それに不死者の君なら……これにも耐えられるはずだ」 そう言ってベルトを受け渡すChain-情。 ネコミミストはそれを大事に受け取った。 ベルトは妙に手になじんだ。 「よかった……君を持ち主に認めたみたいだね。  これで僕も……ひと、あん、しん……」 「Chain-情ぉぉぉぉぉ!!!!!」 既にボロボロ泣いているネコミミストを見て、Chain-情は最後の力を振り絞って檄を送る。 「行くんだ!! ネコミミスト!!  君はここで立ち止まる人じゃないだろ!!  仲間の遺志を継いで、這い上がるんじゃなかったのか!!  それが、生き残った人間の使命だろ!!」 その言葉を聞いてネコミミストは気持ちに区切りを付け、ゆっくりと立ち上がった。 その目には熱いものがあった。 「……それでいいんだ……ネコミミストさん。  君の行く先に幸有らん事を……」 それっきりChain-情は目を開ける事はなかった。 それを見たネコミミストはまた泣きそうになったが、自分のすべき事を思い出しその場を去った。 「この命、今賭けなくていつ賭けるっていうんです!!」  ◆ (みんなごめん。  今度こそ僕死ぬみたいだ。  でも後悔はしていない。  最後にネコミミストを救う事が出来たんだから、満足さ。  でも死んだら、フラグビルドに怒られるな。  なら謝ろう。何度も謝ろう。  そして今度こそ伝えよう) 今ここに一人の書き手の若き命が散った。 それを照らすのは夜空に輝く一際明るい星――主催本拠地の光。 それはまるで彼の死を心から悲しんでいるようにも見えた。 (伝えよう。君の事を愛しているって……) &color(red){【静かなる ~Chain-情~@アニロワ1st  死亡】} ※ゴールド・エクスペリエンスのDISC@漫画ロワは激戦の結果、使用不能となりました。 ※E-5にあった『冥加』は砕かれました。 ※レインボーパンwith謎ジャム@ギャルゲロワ、CD『ザ・ビートルズ』、カエル×3はChain-情の最後の一撃で消滅しました。 ※PS2ソフト「スーパーロボット大戦OG外伝」&PS2本体は破壊されました。 ※Chain-情の最後の一撃で主催本拠地がさらに露出しました。目を凝らせば、見えるかもしれません。 【夜】【E-5 学校消滅跡】 【衝撃のネコミミスト@アニロワ2nd】 【装備】:マテリアルブレード@テイルズロワ、クラールヴィント@アニロワ1st、バリアジャケット 【所持品】:支給品一式×3、拡声器、オーガドライバー(オーガストライザー付属)@ライダーロワ 【状態】:不死者化、深い悲しみ、強い決意 【外見】:バリアジャケットの白いリボンドレス。 【思考・行動】  基本:前に……進む!  1:あの龍の向かった先に向かう。  2:『孤城の主』を食い止める。地球破壊爆弾No.V-7を倒す。  3:スクライドの遺志を継ぎ、牙なき人の剣になる。積極的にマーダーキラー路線。  4:熱血王子と再会したら、今度こそ彼を止める。  ※衝撃波を使えます。掌からだけでなく、足の裏からも出せるようになりました。  ※「大あばれ鉄槌」を幼女好きの変態と勘違いしています。  ※シャリダムを通じて幻夜の死体を喰い、その記憶と知識と経験を得ました。   また、ブックがロワに来てからシャリダムが生まれるまでの経緯を体験しました。  ※自分が主人公、そして黒猫という単語に引っかかっているようです。  ※第三回放送を聞き逃しました。 【夜】【???】 【C.M.超展開はデフォなのか?@ニコロワ】 【状態】:ダメージ大、主催本拠地に帰還中 【装備】:なし 【道具】:不明 【思考】:  基本:主催者側の人間として活動。参加者の抹殺。  1:帰ってニコニコ  ※容姿はえーりん!えーりん!何故か無口なようです。  ※ニコニコ動画に存在する動画ゆかりの技を全て使えます。  ※少数に限りニート軍を現実に召還できます。  ※えーりんが無事な限りは、蓬莱の薬で兵士は超スピード回復します。(ただいま全滅中、回復に時間がかかります) |244:[[くろいひとたちはこよいもたのしそうです。]]|投下順に読む|246:[[蟻地獄な僕たち]]| |244:[[くろいひとたちはこよいもたのしそうです。]]|時系列順に読む|246:[[蟻地獄な僕たち]]| |241:[[封印一度]]|&color(red){静かなる ~Chain-情~}|| |241:[[封印一度]]|衝撃のネコミミスト|253:[[ようこそルナティックパーティー(前編)]]| |241:[[封印一度]]|C.M.超展開はデフォなのか?|252:[[月に吠える者]]|

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