エロス頂上決戦終幕――そして。

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エロス頂上決戦終幕――そして。」(2008/04/06 (日) 23:56:48) の最新版変更点

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戦いは終わった。 固有結界が解除され、鷲巣麻雀セットも幻のように消えうせて。 その場に立っていたのは、速筆魔王LX、ただ1人。 エロスの力を競っていた女2人は、共に倒れている。 揃って速筆魔王の方に尻を向け、雌豹のポーズで倒れている。 速筆魔王が書いた有名なあのシーン、八神部隊長のように倒れている。 ついでに精根尽き果てた大暴れ鉄槌も同じ格好で倒れていたが、これははっきり言って蛇足でしかなく。 ともかく、勝者が誰なのかは一目瞭然だった。 結界の外側でコーヒーを飲んでいた観客2人も、彼らの下に歩み寄る。 「お疲れ様。と言っても、俺たちは何もしてないけどな」 「御苦労であったぞ。言ってみれば、『僅かな犠牲』で『無差別マーダー2名』を無力化したわけだな。  そちの手際の良さ、褒めてつかわす」 「まあ、ツキもあったけどね。結果オーライって奴かな」 「で……その巨大なエネルギー、どうするんだ?」 熱血怪人とギャグ将軍、2人からの賞賛にも飄々とした態度を崩さぬ速筆魔王。 その片手に掲げる「優勝賞品」を見ながら、熱血怪人は首を傾げる。 こうして見れば、実に凄まじいエネルギー量だが……しかし、あまりにも禍々しい。 彼の懸念に気付き、速筆魔王も頭を掻く。 「うーん、どうしようかね、これ。  いくら僕がエロ展も嗜むとはいえ、流石にこれは濃すぎだしねぇ……。お腹壊しちゃうよ。  だからと言って、そこらに捨てるわけにも――」 ――ドスッ。 「――え?」 それは、何の脈絡もなく。 速筆魔王LXの胸から、1本の腕が生えていた。 空間を越え、距離を無視して、幼い少女の腕が生えていた。 犠牲者たる速筆魔王LXは、即座にその正体に気付く。 これは――この、膨大な精気の塊に手を伸ばす腕、これを実現している技術は――! 「これは――『旅の鏡』?! 湖の騎士シャマルの、クラールヴィント!?」 「そう……その通り。この私の、クラールヴィントさ」 おもむろに降って来た、効きなれぬ声。 思わず、その場にいる誰もが頭上を見上げる。 今まさに、空間と空間を繋ぐ『旅の鏡』から腕を引き抜き、精気の塊を手にいれた1人の少女の姿。 6枚の黒翼を広げた、邪悪な堕天使が、そこにいた。    *    *    * 漫画ロワでのエロスの代表選手が、『エロ師匠』。 アニロワ2ndでのエロスの代表選手が、『エロスの鐘の煩悩寺』。 では、LSロワにおけるエロスの代表選手は誰か、と問われたら――? それはもちろん、派手好き地獄紳士『666』。 脱がせたロリキャラは数知れず、悪夢の中とはいえ凄惨かつ淫靡な調教シーンを展開し。 何より、5MeO-DIPTを使用した少女による「けんぜんなたたかい」を見事描ききった彼女である。 彼女ならば、元々エロス頂上決戦に参加する資格はあった、と言っていいだろう。 麻雀対決になる前、あの直視することも躊躇われる戦いにもついてこれただろう。 そして、そんな彼女だからこそ、この大量の精気をも取り込める。 あの速筆魔王LXが二の足を踏んだ、エロスのパワーを濃縮したこのエネルギー塊を、取り込める。 超A級魔導師のリンカーコアにも匹敵するパワーを前に、彼女は小さな囁きと共にその力を手にする。 「――蒐集」 『 Sammlung 』 「な!? その言葉、その声……まさか!」 「知っておるのか、速筆魔王?」 「闇の書……まさか、アニロワ1stで大暴れした、闇の書なのか!?」 大暴れ鉄槌が気絶していなければ、その解説は彼の役割だったのだろうが。 彼が気絶している以上、アニロワ2ndの筆頭書き手、速筆魔王LXが手短に解説する。 原作上での位置付け。トンデモ支給品と言われる理由。ロワ内での暴れっぷり。 それらの話を裏付けるように、目の前の黒い少女の纏うオーラが増大していく。 あの凶悪なエロスパワーを全て吸い尽くし、拒否反応を起こすこともなく、平然と微笑みを浮かべる少女―― これには、特撮以外には疎いギャグ将軍の表情も変わらざるをえない。やや真剣な面持ちで問い掛ける。 「……それで? その『闇の書』とやらを手にしたお前は何を望む?」 「悪逆非道の道を逝くマーダーとしては、いささか『出遅れて』しまったものでね。  まずは手っ取り早く、戦力の強化を図らせてもらった。  まあ、これでほとんど目的は果たしたようなものなんだけど――」 黒リボンに彩られた少女は、そこで言葉を切ると無造作に片手を上げて―― そこに握られていたのは、宝物庫の扉開く鍵剣・『ゲート・オブ・バビロン』。 ギャグ将軍や熱血怪人たちが身構える間もない。素早く打ち出された矢は、そして。 事ここに至ってなお気絶したままだった大暴れ鉄槌の身体を、あっさりと貫いた。 「~~~~ッ!!」 「目的は果たしたようなものなんだけど――まあ、1人くらい『間引いて』おかないとね」 熱血バトルで知られる大暴れ鉄槌も、気絶中に攻撃されては血の滾らせようがない。 いかに優れた身体能力があっても、喉を正確に射抜かれては死ぬしかない。 怒りの声を上げて、蘇った現代の熱血怪人が変身する。 仮面ライダー1号に姿を転じ、すぐさま跳躍。黒翼の少女に襲い掛かる。だが。 「悪いが、今ここで君たちとやりあう気はさらさらない――その価値すらない。  どうしても私を倒したければ、『白猫』を探したまえ。  私と同じデザインの服を着た、正義の少女を探したまえ。  彼女だけが、私に対抗しうる可能性を秘めている。君たちでは、お話にもならない」 懐中時計を手にした少女の姿は、掻き消すように消滅して。 『人間ワープ』か『ザ・ワールド』を思わせるその現象に、熱血怪人が放ったライダーキックも宙を切る。 己の名も目的も告げず、一方的に奪うだけ奪って、その黒い少女はそのまま姿を消していた。    *    *    * 「かっ……はっ……! 流石に、この『カシオペア』は、こう短時間に何度も使うものではないね……!  それに、あの鋭いキック……コンマ1秒遅かったら、危ないところだった……」 ……少し離れた、ビルの屋上にて。 撤退してきた地獄紳士『666』は、火花を散らす懐中時計を手に溜息をついた。 彼らに見せつけた嫌味な態度とは裏腹に、実の所、彼女には余裕なんてほとんどありはしなかった。 あれだけチートなアイテム群を抱えて、自らを「ようやく中堅クラス」と称する彼女。 その自己評価は、おそらく正しい。 闇の書の力があっても、あの場にいた者たち全てと戦えば果たして無事でいられたかどうか。 速筆魔王LX。蘇った現代の熱血怪人。ギャグ将軍。 いずれも底の知れぬ、一筋縄ではいかない大物ばかりである。欲張り過ぎれば全てを失いかねない。 ゆえに、666は奇襲に賭けることにした。 彼らの気が緩んだ瞬間を狙って、クラールヴィントの『旅の鏡』を用いエネルギー塊を強奪。 その上でこれ見よがしに黒い翼を誇示つつ登場。『闇の書』の知名度を逆手に取って威圧する。 そして、向こうの思考がまとまるのを待たずに不意打ち。対象の死亡を確認しての即・撤退。 最後、熱血怪人のライダーキックにより、あわやカシオペアを壊されてしまうところではあったが。 奪ったエネルギーを素早く魔力に転換することができず、貴重な『凛の宝石』をまた1つ消耗してしまったが。 それでも、なんとか転移は成功した。紙一重で間に合い、ここにこうしている。 「思えば、我ながら危ない橋を渡ったものだね……!   だが、これも全て彼女のため……ああ言っておけば、彼らも彼女を探してくれるだろう……」 今は、これでいい。 666の目的は、参加者を全滅させての優勝ではない。 己の悪名を高め、いずれ巨大なる悪としてネコミミストに倒されることこそ、彼女の願い。 そのためには、別にギャグ将軍一行の戦力を削る必要はない。 むしろあれだけの実力を秘めた者たち、ネコミミストと合流できればきっと彼女の助けになってくれるだろう。 だからこそ『白猫』の名前で彼女の存在を仄めかしたし、それに。 「戦果としては……悪名のきっかけとしては、あれで十分ッ……!  アニロワ1stで名高き『鉄槌』氏。  卑怯にも気絶中にズガン気味に殺した、というのも、悪名という観点に立てば逆にプラスだしね……!」 『鉄槌』と言えば、LSのボマーと並び避難所の「あだ名命名」の流れより前から名の知れていた人物だ。 それほどのビッグネームを、あえて、わざと、熟練書き手が本能的に嫌う「ズガン」で殺す。 その上で、自らを大物っぽく演出し、「逃げた」のではなく「相手にする価値なし」とばかりに突き放す。 ……あの局面で『全参加者に憎まれ恐れられる』のに、これ以上の手があるだろうか!? 黒いリボンに飾られた少女は、そして天を仰ぐ。 愛する少女を思い、天を仰ぐ。 「ふふふ……ネコミミスト、待っていてくれたまえ……。  君を支える仲間も用意しよう。私と再会するためのフラグも立てておこう。  私自身も、闇の書の吸収能力を駆使し、今後も戦力強化に励むことにしよう。  だから、君はそのまま前に進みたまえ。  安心して、真っ直ぐにその道を進みたまえ――!」    *    *    * 「……やられたなぁ。これは参ったね」 「……俺は、無力だっ……!」 「……まったく……これではギャグにすらならん」 大暴れ鉄槌の屍を見下ろし、3人は肩を落とす。 実は生きていた、なんていう都合のいい展開はない。 首輪に守られ九死に一生を得た、なんて展開もない。 一度死んだけれど熱血で蘇った、などという超展開もない。 大暴れ鉄槌は、あまりにもあっさりと、その命を奪われてしまっていた。 だが、いつまでも嘆いてもいられない。 大暴れ鉄槌の弔い。大暴れ鉄槌の仇討ち。 あの『闇の書』を操る少女も追わねばならないし、彼女が言い残した『白猫』というのも気になる。 もちろん、ギャグ将軍の仲間たちのことも考えなければならないわけで…… 山積みの課題を前にしばし考え込んでいた彼らは、そしてふと、あることに気付く。 「そういえば……あのエロの2人はどうした?」 「…………あっ!?」 「ドサクサ紛れに、逃げられたようであるな。ますますもって腹立たしいことよの」    *    *    * 激戦の舞台から、少しだけ離れた市街地にて――。 2人の女が、互いの背に体重を預け、荒い息をついて座り込んでいた。 彼女たちのすぐ傍には、手の平サイズのミニ・メイドさんも同じようにへたり込んでいる。 ちなみに、津村斗貴子の姿をした女は、麻雀開始前に脱ぎ捨てたセーラー服を再び着用。 一方のティアナ・ランスターの姿をした女は、既に変身が解けている。シーツ1枚きりだ。 「……どうして助けた?」 「……それはこっちのセリフよ」 「…………」 「…………」 あの瞬間――6枚の黒翼を背負った少女が乱入してきた瞬間。 男たちの注意が逸れたことに気付いた2人は、阿吽の呼吸で動いていた。 エロ師匠が瞬時にサンライトハートを展開、移動のための推進力を獲得し。 魔法妖女デザイア・ベルが、108種あるエロ妄想魔法のうちの1つ、『いけない透明人間』を発動。 「もしも透明人間だったらいろんなエロいこと出来るのに~」という妄想が生み出した、夢の魔法である。 (ただし、元々途中で解けてバレてオチをつけることが前提にあるので、持続時間は極めて短い) かくして煩悩寺の力で揃って姿を消した2人は、共に槍を掴み、爆発的なエネルギー噴射で飛び去って……。 ともあれ、2人の協力あってこそ、あの場から逃げきることも出来たのだ。 エロ師匠だけでは、移動する姿が目立って仕方ない。槍を構えた所で取り押さえられていただろう。 エロスの鐘の煩悩寺だけでは、姿は消せても移動手段が無い。さほど離れることもできず、解けてしまう。 相談する必要すらなく、互いの狙いを瞬時に理解できる相性の良さ。 似た嗜好を持ちつつも、微妙に違う能力。それぞれの弱点を補える多様性。 さらには、『闇の書』を所持する少女の出現。エロパワーだけでは対抗困難な敵の存在。 2人は、そして、共に同じ結論に達する。 「……それはそれとして、だ」 「……まあ、それは別として、ね」   「「同盟を、結ばない(か)?」」 2人の言葉が、見事にハモる。 互いに同じことを考えていたことを知り、2人の顔に苦笑が浮かぶ。 一時は不倶戴天の敵同士、と考えていた彼女たち。しかし、彼女たちの書いた話を思い出して欲しい。 川田章吾と津村斗貴子、和解などありえぬ因縁の2人に同盟を組ませた、エロ師匠。 結城奈緒とギルガメッシュ、普通は合うとも思えぬ2人にチームを組ませた、エロスの鐘の煩悩寺。 この2人、つまりチーム結成という一点において、共に柔軟な思考の持ち主なのだ。 これまでの戦いで集めたエロパワーや精気は、横から奪われてしまった。 今現在の2人の能力は、このロワ開始時とほぼ同じ――いや、それよりさらに落ちているかもしれない。 とてもではないが、超人たちが闊歩するこの殺し合いの場で、1人きりで生き抜くことなど出来はしない。 けれど、もしもこの2人が組むのなら。 掛け合わされたエロスのパワーは、爆発的な威力を発揮するに違いない。 やり方次第では、チート級マーダーさえも前屈みにさせることが出来る。翻弄することが出来る。 2人の決着は、そうして他の参加者を蹴散らし、減らし、力を取り戻してからでも遅くはない。 遅くはないが……その前に、少し確認しておかねばならないことがある。 「同盟を組む前に……エロ師匠、1つだけ聞かせて」 「何かな?」 「あなたは、何を目的とするの? これから何を目的として動くの?」 麻雀の最中にボマーの死を聞かされ、大いに動揺していたエロ師匠。 あの麻雀における2人の敗北も、彼女のあの動揺のせいだ。 エロスの鐘の煩悩寺としては、あんなことを繰り返されてはたまらない。 その心配と疑いの視線に気付いたのか、エロ師匠は軽く苦笑する。 「そうだな……あの時は確かに私が悪かった。謝るよ。  私は確かに『ボマー』を越えたかった。そしてその『ボマー』はもういない。  戦って彼女を倒して『エロ師匠』の優位を確認する、という手段はもう取れない。けれど……」 「けれど?」 「けれど、奴は既に多くの足跡をこの地に残している。  その身は滅びても、対主催側に立ったことで、多くの思い出とフラグを残している」 エロ師匠は立ち上がる。 話を聞いた直後こそ、動揺した。混乱した。絶望した。 けれども、まだこの地にボマーが存在した証が残っているならば。 あの大暴れ鉄槌のように、ボマーの行動について熱く語れる人間がまだ残っているのならば。 「私は、奴のその『存在感』を、『足跡』を、越えたい。  彼女とは逆の、『マーダー側』のポジションから」 そう、まだ『ボマー』との決着はついていない。 先に死んだのは『ボマー』だから『ボマー』の負け、などという詭弁で自分を偽ることなど出来ない。 ならば、死者を越えるまで。完膚なきまでに、存在感という一点において勝るまで。 エロ師匠の顔に、「イイ笑顔」が浮かぶ。自らの欲望と願望を全肯定する、実に「イイ」笑顔。 「……エロスの鐘の。そういうお前は、何を目的とする?」 「私は……そうね。これまで、大した目的も持たずにここまで来ちゃってたわ。  変身前は状況に流されるだけ、変身してからはエロスを暴走させるだけ。でも……」 エロ師匠に問い掛けられ、エロスの鐘の煩悩寺もまた、立ち上がる。 エロスにおける最大の好敵手が、これだけの決意を語ってくれたのだ。 ライバルとしても、同盟相手としても、彼女に負けるわけにはいかない。匹敵する存在にならねばならない。 「私も、『もう1人の私』を越えようと思う」 「もう1人のお前?」 「ギャルゲロワの書き手陣の筆頭に位置づけられた、『予約被りに定評のあるtu4氏』。  同じトリップを背負う、もう1人の私。  アニロワ2ndでの私も、あいつに負けない存在になりたい」 エロスの鐘の煩悩寺の言葉が、震える。 ロワごとの書き手紹介文のトップに位置するその名前。自分の半身。 トップに置かれる以上、その存在は大きなものだろう。何しろこのロワのOPにも登場しているくらいなのだ。 あの時の姿のままかどうかは分からぬが、永遠神剣シリーズの力を得ているならその能力も絶大なはずで。 目的の無かった彼女が目標とするには、これ以上ない相手。 「奴が対主催かマーダーかは分からない……下手すれば、空気になっているかもしれない。  でも、そんなのどっちでもいいわ。  どっちにしても、『マーダー側』に立てば叩き潰せる。いつか戦うこともある」 対主催同士で戦うには複雑な誤解フラグを用意する必要があるが、マーダー同士の戦闘は簡単だ。 ただ、出会いさえすればいい。パロロワに精通していればこその発想。 エロ師匠とエロスの鐘の煩悩寺が、見つめ合う。共に淫靡な笑いを漏らす。 『強敵』と書いて『とも』と読む、そんな関係が2人の間には出来上がっていた。 「では……行こうか。限りなきエロスと、我らの目的のために」 「ええ。行きましょう。果てしなきエロスと、私たちの目的のために」 2人は歩き出す。寄り添うようにして歩き出す。 ここに、エロスを極め、「もう1人の自分」の呪縛に足掻き続ける、狂気のチームが動き出した。 真・エロス頂上決戦、ひとまず今は延期決定――ただし、延期であって中止に非ず――! 【午後/E-4/ビル屋上】 【派手好き地獄紳士666@LSロワ】 【装備】:ゲート・オブ・バビロン@アニロワ2nd(※特殊仕様)、闇の書@アニロワ1st、      クラールヴィント@アニロワ1st(ネコミミストと同じ物)、バリアジャケット 【所持品】:支給品一式、エリクシール瓶に入ったシャリダムのイケナイ触手汁 【状態】:闇の書発動。不死者化? 大量の精気(エロパワー)吸収。 【外見】:黒いリボンドレス、背中から黒い六翼。長い髪は白く染まり後ろに降ろしている。眼鏡外し。 【思考・行動】 基本:極悪外道になった後、ネコミミストの前に敵として再会。ネコミミスト心から愛してる。 1:マーダーとして悪行を積む。 2:戦力強化を図る。 3:ネコミミストの前に敵として現れ、最終的に喰われる。 ※ゲート・オブ・バビロンで出せるアイテムをどれも『一応は何とか使いこなせ』ます。  エリクシールと爆薬は使い切りました。  浄玻璃の鏡の回数制限は残り2回。凛の宝石は残り7個。風の矢は残量不明。  懐中時計型航時機『カシオベア』に(原作のように)ヒビが入りました。動作などへの影響は不明です。 ※ゲート・オブ・バビロンで出せる新たに判明した物及び追加された物。  アニロワ1stからディーヴァの剣、ルルゥの斧、マイクロ補聴器、  鳳凰寺風の弓と矢、鳳凰寺風の剣、凛の宝石×10、闇の書。  加えて――マテリアルブレード@テイルズロワ@XXX、クラールヴィント@アニロワ1st@XXX、  不死の酒@アニロワ2nd(既に使用済み?)@XXX。 ※闇の書と融合しているため、その内に言うまでもなく―― ※エロスの鐘の煩悩寺と、エロ師匠の(ついでに大暴れ鉄槌の)精気を吸収しました。  パワーアップしたのは確かですが、そのエロパワーを使いこなせるかどうかはまだ不明です。 【午後/F-4/市街地】 【チームBADAN+新生クライシス帝国(仮称)】 【速筆魔王LX@アニロワ2nd】 【状態】健康 【装備】虎竹刀with千年パズル。 【道具】支給品一式。 【思考・行動】 1:さーて、どうしたもんかねー 2:『白猫』って誰? 3:対主催陣を探し、ゲームに乗った強敵を撃破していく 4:可能ならもう一つ首輪を回収して、脱出フラグを積む 5:でも別に何エンドでもおっけー 【蘇った現代の熱血怪人@漫画ロワ】 【装備】:バヨネット×2 【所持品】:支給品一式 【状態】:変身中。全身にダメージ(小)。疲労(小) 【思考・行動】 基本:打倒、主催! 1:俺は正義の味方! 2:仮面ライダー書き手の『ライダー魂』を蘇らせる。 3:やっかいな人を仲間にしてしまったような…。 4:『白猫』って誰だ?! 5:どこかで鬱展開にもって行きたい……って既に鬱!? 【新生クライシス帝国・ギャグ将軍班】 【ギャグ将軍@ライダーロワ】 【状態】:健康 【装備】:杖@ライダーロワ、王者のマント@FFDQロワ 【道具】:支給品一式、コーヒーセット一式@スパロワ、コーカサスブレス&ゼクター@ライダーロワ      みWiki@らき☆すた?、ジャーク将軍のマント@ライダーロワ、 【思考】:  基本:新生クライシス帝国の結成  1:どうしたものか……『白猫』とは誰だ?  2:Chain-情の計画に協力  3:ついでに飲み友達を集める  4:コーカサスゼクターの資格者を探し、コーヒーを飲む  5:紅茶を飲むかどうかは保留  6:対主催の仲間を集める(首輪解除スキルを持つ者を優先)  7:第三回放送の頃には旅館に戻る。  ※容姿はジャーク将軍@仮面ライダーBLACKです。  ※ジャークミドラに似た、ギャーグミドラに変身できます。  ※制限がライダーロワ基準だと思い込んでいます。  ※シルベストリから、漫画ロワの知識を若干得ました。  ※今はChain-情に協力的ですが、ちょっとしたことで心変わりする可能性があります。  ※特殊能力:「書き手界の良心」に目覚めました。    本気の一喝を放つことにより、悪ノリし過ぎている者に自重を強いることができます。    ただし、ギャグ将軍の性格上、あまり多用されることはありません。    真剣な人生相談に乗ることも可能。なお、発動中はピンク色がかかった女言葉になります。  ※背中に謎のチャックを確認。ギャグ将軍曰く、開けると「大変なこと」になるそうです。詳細は不明です。 &color(red){【大あばれ鉄槌@アニロワ1st 死亡】} ※大暴れ鉄槌の死体に、レイジングハート(ほとんど呪い・待機状態)と基本支給品一式が残されています。  レイジングハートの機能(と性格)については、大暴れ鉄槌の登場話を参照のこと。 【午後/E-3/市街地】 【チーム・エロスノキワミアーッ!?】 【エロスの鐘の煩悩寺@アニロワ2nd】 【状態】:精気消耗、魔力消耗、変身解除 【装備】:エロスの鐘、ミニ・サスペリア 【道具】:支給品一式 【思考】: 基本:この殺し合いの場を利用して、ギャルゲロワの『予約被りに定評のあるtu4氏』に勝る存在となる  1:エロ師匠とタッグを組んで状況の打開を目指す  2:精気を吸収して回復したい  3:最後にはエロ師匠と再度決着をつける  ※容姿はティアナ・ランスター@なのはstsです。  ※ここまでに吸い取った精気を奪われました。ほぼロワ開始時の状態に戻ってしまった格好です。  【エロスの鐘】  大人向けデバイス。魔法妖女デザイア・ベルへの変身アイテムでもある。  その音色を聞かせた者が隠し持っている欲望を引き出し、暴走させてしまう。  暴走した欲望からエロスを吸い取ることで相手の精気を自分のものにできる。  【ミニ・サスペリア】  掌サイズのメイドさん。闇のメイド・サスペリア@アニロワ2ndの姿をしている。  魔女っ娘に必要なマスコットキャラで、ご主人様に色々とアドバイスをしてくれる。 【エロ師匠@漫画ロワ】 【装備】:サンライトハート(後期型)@武装練金 カードデッキ(ゾルダ)@ライダーロワ 官能小説 【所持品】:支給品一式×2、マジックペン@文房具、不明支給品×2人分 【状態】:疲労(大)、お肌の張りも失われている、ぱんつはいてない 【思考・行動】 基本:この殺し合いの舞台を利用して、LSの『ボマー』を上回る存在感を獲得する。  1:エロスの鐘の煩悩寺と組んで状況の打開を目指す。  2:エロスを補給して回復を図る  3:バイセクシャルでスペック高い仮面ライダー書き手に未だ関心あり  4:最終的にはエロスの鐘の煩悩寺と決着をつける  ※外見と声は銀髪銀眼の津村斗貴子(エロ度200%増)です。無駄にエロいです。何でもエロくします。  ※サンライトハート(後期型)は支給品ではなく自前です。核鉄として心臓の代わりも兼ねています。  ※カードデッキだけはなぜか九分五十五秒しか変身できません。  ※服に若干の返り血  ※ここまでに吸収したエロパワーは奪われました。ほぼロワ開始時の状態に戻ってしまった格好です。  ※下着は『闇のゲーム』の中で消滅しました。だからいま、ぱんつはいてない。 |222:[[エロス頂上決戦。仕切りなおし。]]|投下順に読む|223:[[世はこともなく廻り続ける]]| |222:[[エロス頂上決戦。仕切りなおし。]]|時系列順に読む|225:[[もってかれた!お姉さま]]| |222:[[エロス頂上決戦。仕切りなおし。]]|エロスの鐘の煩悩寺|238:[[そのチートに賭ける!!]]| |222:[[エロス頂上決戦。仕切りなおし。]]|エロ師匠|238:[[そのチートに賭ける!!]]| |222:[[エロス頂上決戦。仕切りなおし。]]|&color(red){大あばれ鉄槌}|243:[[くろいひとたちはこよいもたのしそうです。]]| |222:[[エロス頂上決戦。仕切りなおし。]]|ギャグ将軍|227:[[なかのひとといっしょ]]| |222:[[エロス頂上決戦。仕切りなおし。]]|蘇った現代の熱血怪人|227:[[なかのひとといっしょ]]| |222:[[エロス頂上決戦。仕切りなおし。]]|速筆魔王LX|227:[[なかのひとといっしょ]]| |222:[[エロス頂上決戦。仕切りなおし。]]|派手好き地獄紳士666|234:[[意思×支給品=影丸]]|
戦いは終わった。 固有結界が解除され、鷲巣麻雀セットも幻のように消えうせて。 その場に立っていたのは、速筆魔王LX、ただ1人。 エロスの力を競っていた女2人は、共に倒れている。 揃って速筆魔王の方に尻を向け、雌豹のポーズで倒れている。 速筆魔王が書いた有名なあのシーン、八神部隊長のように倒れている。 ついでに精根尽き果てた大暴れ鉄槌も同じ格好で倒れていたが、これははっきり言って蛇足でしかなく。 ともかく、勝者が誰なのかは一目瞭然だった。 結界の外側でコーヒーを飲んでいた観客2人も、彼らの下に歩み寄る。 「お疲れ様。と言っても、俺たちは何もしてないけどな」 「御苦労であったぞ。言ってみれば、『僅かな犠牲』で『無差別マーダー2名』を無力化したわけだな。  そちの手際の良さ、褒めてつかわす」 「まあ、ツキもあったけどね。結果オーライって奴かな」 「で……その巨大なエネルギー、どうするんだ?」 熱血怪人とギャグ将軍、2人からの賞賛にも飄々とした態度を崩さぬ速筆魔王。 その片手に掲げる「優勝賞品」を見ながら、熱血怪人は首を傾げる。 こうして見れば、実に凄まじいエネルギー量だが……しかし、あまりにも禍々しい。 彼の懸念に気付き、速筆魔王も頭を掻く。 「うーん、どうしようかね、これ。  いくら僕がエロ展も嗜むとはいえ、流石にこれは濃すぎだしねぇ……。お腹壊しちゃうよ。  だからと言って、そこらに捨てるわけにも――」 ――ドスッ。 「――え?」 それは、何の脈絡もなく。 速筆魔王LXの胸から、1本の腕が生えていた。 空間を越え、距離を無視して、幼い少女の腕が生えていた。 犠牲者たる速筆魔王LXは、即座にその正体に気付く。 これは――この、膨大な精気の塊に手を伸ばす腕、これを実現している技術は――! 「これは――『旅の鏡』?! 湖の騎士シャマルの、クラールヴィント!?」 「そう……その通り。この私の、クラールヴィントさ」 おもむろに降って来た、効きなれぬ声。 思わず、その場にいる誰もが頭上を見上げる。 今まさに、空間と空間を繋ぐ『旅の鏡』から腕を引き抜き、精気の塊を手にいれた1人の少女の姿。 6枚の黒翼を広げた、邪悪な堕天使が、そこにいた。    *    *    * 漫画ロワでのエロスの代表選手が、『エロ師匠』。 アニロワ2ndでのエロスの代表選手が、『エロスの鐘の煩悩寺』。 では、LSロワにおけるエロスの代表選手は誰か、と問われたら――? それはもちろん、派手好き地獄紳士『666』。 脱がせたロリキャラは数知れず、悪夢の中とはいえ凄惨かつ淫靡な調教シーンを展開し。 何より、5MeO-DIPTを使用した少女による「けんぜんなたたかい」を見事描ききった彼女である。 彼女ならば、元々エロス頂上決戦に参加する資格はあった、と言っていいだろう。 麻雀対決になる前、あの直視することも躊躇われる戦いにもついてこれただろう。 そして、そんな彼女だからこそ、この大量の精気をも取り込める。 あの速筆魔王LXが二の足を踏んだ、エロスのパワーを濃縮したこのエネルギー塊を、取り込める。 超A級魔導師のリンカーコアにも匹敵するパワーを前に、彼女は小さな囁きと共にその力を手にする。 「――蒐集」 『 Sammlung 』 「な!? その言葉、その声……まさか!」 「知っておるのか、速筆魔王?」 「闇の書……まさか、アニロワ1stで大暴れした、闇の書なのか!?」 大暴れ鉄槌が気絶していなければ、その解説は彼の役割だったのだろうが。 彼が気絶している以上、アニロワ2ndの筆頭書き手、速筆魔王LXが手短に解説する。 原作上での位置付け。トンデモ支給品と言われる理由。ロワ内での暴れっぷり。 それらの話を裏付けるように、目の前の黒い少女の纏うオーラが増大していく。 あの凶悪なエロスパワーを全て吸い尽くし、拒否反応を起こすこともなく、平然と微笑みを浮かべる少女―― これには、特撮以外には疎いギャグ将軍の表情も変わらざるをえない。やや真剣な面持ちで問い掛ける。 「……それで? その『闇の書』とやらを手にしたお前は何を望む?」 「悪逆非道の道を逝くマーダーとしては、いささか『出遅れて』しまったものでね。  まずは手っ取り早く、戦力の強化を図らせてもらった。  まあ、これでほとんど目的は果たしたようなものなんだけど――」 黒リボンに彩られた少女は、そこで言葉を切ると無造作に片手を上げて―― そこに握られていたのは、宝物庫の扉開く鍵剣・『ゲート・オブ・バビロン』。 ギャグ将軍や熱血怪人たちが身構える間もない。素早く打ち出された矢は、そして。 事ここに至ってなお気絶したままだった大暴れ鉄槌の身体を、あっさりと貫いた。 「~~~~ッ!!」 「目的は果たしたようなものなんだけど――まあ、1人くらい『間引いて』おかないとね」 熱血バトルで知られる大暴れ鉄槌も、気絶中に攻撃されては血の滾らせようがない。 いかに優れた身体能力があっても、喉を正確に射抜かれては死ぬしかない。 怒りの声を上げて、蘇った現代の熱血怪人が変身する。 仮面ライダー1号に姿を転じ、すぐさま跳躍。黒翼の少女に襲い掛かる。だが。 「悪いが、今ここで君たちとやりあう気はさらさらない――その価値すらない。  どうしても私を倒したければ、『白猫』を探したまえ。  私と同じデザインの服を着た、正義の少女を探したまえ。  彼女だけが、私に対抗しうる可能性を秘めている。君たちでは、お話にもならない」 懐中時計を手にした少女の姿は、掻き消すように消滅して。 『人間ワープ』か『ザ・ワールド』を思わせるその現象に、熱血怪人が放ったライダーキックも宙を切る。 己の名も目的も告げず、一方的に奪うだけ奪って、その黒い少女はそのまま姿を消していた。    *    *    * 「かっ……はっ……! 流石に、この『カシオペア』は、こう短時間に何度も使うものではないね……!  それに、あの鋭いキック……コンマ1秒遅かったら、危ないところだった……」 ……少し離れた、ビルの屋上にて。 撤退してきた地獄紳士『666』は、火花を散らす懐中時計を手に溜息をついた。 彼らに見せつけた嫌味な態度とは裏腹に、実の所、彼女には余裕なんてほとんどありはしなかった。 あれだけチートなアイテム群を抱えて、自らを「ようやく中堅クラス」と称する彼女。 その自己評価は、おそらく正しい。 闇の書の力があっても、あの場にいた者たち全てと戦えば果たして無事でいられたかどうか。 速筆魔王LX。蘇った現代の熱血怪人。ギャグ将軍。 いずれも底の知れぬ、一筋縄ではいかない大物ばかりである。欲張り過ぎれば全てを失いかねない。 ゆえに、666は奇襲に賭けることにした。 彼らの気が緩んだ瞬間を狙って、クラールヴィントの『旅の鏡』を用いエネルギー塊を強奪。 その上でこれ見よがしに黒い翼を誇示つつ登場。『闇の書』の知名度を逆手に取って威圧する。 そして、向こうの思考がまとまるのを待たずに不意打ち。対象の死亡を確認しての即・撤退。 最後、熱血怪人のライダーキックにより、あわやカシオペアを壊されてしまうところではあったが。 奪ったエネルギーを素早く魔力に転換することができず、貴重な『凛の宝石』をまた1つ消耗してしまったが。 それでも、なんとか転移は成功した。紙一重で間に合い、ここにこうしている。 「思えば、我ながら危ない橋を渡ったものだね……!   だが、これも全て彼女のため……ああ言っておけば、彼らも彼女を探してくれるだろう……」 今は、これでいい。 666の目的は、参加者を全滅させての優勝ではない。 己の悪名を高め、いずれ巨大なる悪としてネコミミストに倒されることこそ、彼女の願い。 そのためには、別にギャグ将軍一行の戦力を削る必要はない。 むしろあれだけの実力を秘めた者たち、ネコミミストと合流できればきっと彼女の助けになってくれるだろう。 だからこそ『白猫』の名前で彼女の存在を仄めかしたし、それに。 「戦果としては……悪名のきっかけとしては、あれで十分ッ……!  アニロワ1stで名高き『鉄槌』氏。  卑怯にも気絶中にズガン気味に殺した、というのも、悪名という観点に立てば逆にプラスだしね……!」 『鉄槌』と言えば、LSのボマーと並び避難所の「あだ名命名」の流れより前から名の知れていた人物だ。 それほどのビッグネームを、あえて、わざと、熟練書き手が本能的に嫌う「ズガン」で殺す。 その上で、自らを大物っぽく演出し、「逃げた」のではなく「相手にする価値なし」とばかりに突き放す。 ……あの局面で『全参加者に憎まれ恐れられる』のに、これ以上の手があるだろうか!? 黒いリボンに飾られた少女は、そして天を仰ぐ。 愛する少女を思い、天を仰ぐ。 「ふふふ……ネコミミスト、待っていてくれたまえ……。  君を支える仲間も用意しよう。私と再会するためのフラグも立てておこう。  私自身も、闇の書の吸収能力を駆使し、今後も戦力強化に励むことにしよう。  だから、君はそのまま前に進みたまえ。  安心して、真っ直ぐにその道を進みたまえ――!」    *    *    * 「……やられたなぁ。これは参ったね」 「……俺は、無力だっ……!」 「……まったく……これではギャグにすらならん」 大暴れ鉄槌の屍を見下ろし、3人は肩を落とす。 実は生きていた、なんていう都合のいい展開はない。 首輪に守られ九死に一生を得た、なんて展開もない。 一度死んだけれど熱血で蘇った、などという超展開もない。 大暴れ鉄槌は、あまりにもあっさりと、その命を奪われてしまっていた。 だが、いつまでも嘆いてもいられない。 大暴れ鉄槌の弔い。大暴れ鉄槌の仇討ち。 あの『闇の書』を操る少女も追わねばならないし、彼女が言い残した『白猫』というのも気になる。 もちろん、ギャグ将軍の仲間たちのことも考えなければならないわけで…… 山積みの課題を前にしばし考え込んでいた彼らは、そしてふと、あることに気付く。 「そういえば……あのエロの2人はどうした?」 「…………あっ!?」 「ドサクサ紛れに、逃げられたようであるな。ますますもって腹立たしいことよの」    *    *    * 激戦の舞台から、少しだけ離れた市街地にて――。 2人の女が、互いの背に体重を預け、荒い息をついて座り込んでいた。 彼女たちのすぐ傍には、手の平サイズのミニ・メイドさんも同じようにへたり込んでいる。 ちなみに、津村斗貴子の姿をした女は、麻雀開始前に脱ぎ捨てたセーラー服を再び着用。 一方のティアナ・ランスターの姿をした女は、既に変身が解けている。シーツ1枚きりだ。 「……どうして助けた?」 「……それはこっちのセリフよ」 「…………」 「…………」 あの瞬間――6枚の黒翼を背負った少女が乱入してきた瞬間。 男たちの注意が逸れたことに気付いた2人は、阿吽の呼吸で動いていた。 エロ師匠が瞬時にサンライトハートを展開、移動のための推進力を獲得し。 魔法妖女デザイア・ベルが、108種あるエロ妄想魔法のうちの1つ、『いけない透明人間』を発動。 「もしも透明人間だったらいろんなエロいこと出来るのに~」という妄想が生み出した、夢の魔法である。 (ただし、元々途中で解けてバレてオチをつけることが前提にあるので、持続時間は極めて短い) かくして煩悩寺の力で揃って姿を消した2人は、共に槍を掴み、爆発的なエネルギー噴射で飛び去って……。 ともあれ、2人の協力あってこそ、あの場から逃げきることも出来たのだ。 エロ師匠だけでは、移動する姿が目立って仕方ない。槍を構えた所で取り押さえられていただろう。 エロスの鐘の煩悩寺だけでは、姿は消せても移動手段が無い。さほど離れることもできず、解けてしまう。 相談する必要すらなく、互いの狙いを瞬時に理解できる相性の良さ。 似た嗜好を持ちつつも、微妙に違う能力。それぞれの弱点を補える多様性。 さらには、『闇の書』を所持する少女の出現。エロパワーだけでは対抗困難な敵の存在。 2人は、そして、共に同じ結論に達する。 「……それはそれとして、だ」 「……まあ、それは別として、ね」   「「同盟を、結ばない(か)?」」 2人の言葉が、見事にハモる。 互いに同じことを考えていたことを知り、2人の顔に苦笑が浮かぶ。 一時は不倶戴天の敵同士、と考えていた彼女たち。しかし、彼女たちの書いた話を思い出して欲しい。 川田章吾と津村斗貴子、和解などありえぬ因縁の2人に同盟を組ませた、エロ師匠。 結城奈緒とギルガメッシュ、普通は合うとも思えぬ2人にチームを組ませた、エロスの鐘の煩悩寺。 この2人、つまりチーム結成という一点において、共に柔軟な思考の持ち主なのだ。 これまでの戦いで集めたエロパワーや精気は、横から奪われてしまった。 今現在の2人の能力は、このロワ開始時とほぼ同じ――いや、それよりさらに落ちているかもしれない。 とてもではないが、超人たちが闊歩するこの殺し合いの場で、1人きりで生き抜くことなど出来はしない。 けれど、もしもこの2人が組むのなら。 掛け合わされたエロスのパワーは、爆発的な威力を発揮するに違いない。 やり方次第では、チート級マーダーさえも前屈みにさせることが出来る。翻弄することが出来る。 2人の決着は、そうして他の参加者を蹴散らし、減らし、力を取り戻してからでも遅くはない。 遅くはないが……その前に、少し確認しておかねばならないことがある。 「同盟を組む前に……エロ師匠、1つだけ聞かせて」 「何かな?」 「あなたは、何を目的とするの? これから何を目的として動くの?」 麻雀の最中にボマーの死を聞かされ、大いに動揺していたエロ師匠。 あの麻雀における2人の敗北も、彼女のあの動揺のせいだ。 エロスの鐘の煩悩寺としては、あんなことを繰り返されてはたまらない。 その心配と疑いの視線に気付いたのか、エロ師匠は軽く苦笑する。 「そうだな……あの時は確かに私が悪かった。謝るよ。  私は確かに『ボマー』を越えたかった。そしてその『ボマー』はもういない。  戦って彼女を倒して『エロ師匠』の優位を確認する、という手段はもう取れない。けれど……」 「けれど?」 「けれど、奴は既に多くの足跡をこの地に残している。  その身は滅びても、対主催側に立ったことで、多くの思い出とフラグを残している」 エロ師匠は立ち上がる。 話を聞いた直後こそ、動揺した。混乱した。絶望した。 けれども、まだこの地にボマーが存在した証が残っているならば。 あの大暴れ鉄槌のように、ボマーの行動について熱く語れる人間がまだ残っているのならば。 「私は、奴のその『存在感』を、『足跡』を、越えたい。  彼女とは逆の、『マーダー側』のポジションから」 そう、まだ『ボマー』との決着はついていない。 先に死んだのは『ボマー』だから『ボマー』の負け、などという詭弁で自分を偽ることなど出来ない。 ならば、死者を越えるまで。完膚なきまでに、存在感という一点において勝るまで。 エロ師匠の顔に、「イイ笑顔」が浮かぶ。自らの欲望と願望を全肯定する、実に「イイ」笑顔。 「……エロスの鐘の。そういうお前は、何を目的とする?」 「私は……そうね。これまで、大した目的も持たずにここまで来ちゃってたわ。  変身前は状況に流されるだけ、変身してからはエロスを暴走させるだけ。でも……」 エロ師匠に問い掛けられ、エロスの鐘の煩悩寺もまた、立ち上がる。 エロスにおける最大の好敵手が、これだけの決意を語ってくれたのだ。 ライバルとしても、同盟相手としても、彼女に負けるわけにはいかない。匹敵する存在にならねばならない。 「私も、『もう1人の私』を越えようと思う」 「もう1人のお前?」 「ギャルゲロワの書き手陣の筆頭に位置づけられた、『予約被りに定評のあるtu4氏』。  同じトリップを背負う、もう1人の私。  アニロワ2ndでの私も、あいつに負けない存在になりたい」 エロスの鐘の煩悩寺の言葉が、震える。 ロワごとの書き手紹介文のトップに位置するその名前。自分の半身。 トップに置かれる以上、その存在は大きなものだろう。何しろこのロワのOPにも登場しているくらいなのだ。 あの時の姿のままかどうかは分からぬが、永遠神剣シリーズの力を得ているならその能力も絶大なはずで。 目的の無かった彼女が目標とするには、これ以上ない相手。 「奴が対主催かマーダーかは分からない……下手すれば、空気になっているかもしれない。  でも、そんなのどっちでもいいわ。  どっちにしても、『マーダー側』に立てば叩き潰せる。いつか戦うこともある」 対主催同士で戦うには複雑な誤解フラグを用意する必要があるが、マーダー同士の戦闘は簡単だ。 ただ、出会いさえすればいい。パロロワに精通していればこその発想。 エロ師匠とエロスの鐘の煩悩寺が、見つめ合う。共に淫靡な笑いを漏らす。 『強敵』と書いて『とも』と読む、そんな関係が2人の間には出来上がっていた。 「では……行こうか。限りなきエロスと、我らの目的のために」 「ええ。行きましょう。果てしなきエロスと、私たちの目的のために」 2人は歩き出す。寄り添うようにして歩き出す。 ここに、エロスを極め、「もう1人の自分」の呪縛に足掻き続ける、狂気のチームが動き出した。 真・エロス頂上決戦、ひとまず今は延期決定――ただし、延期であって中止に非ず――! 【午後/E-4/ビル屋上】 【派手好き地獄紳士666@LSロワ】 【装備】:ゲート・オブ・バビロン@アニロワ2nd(※特殊仕様)、闇の書@アニロワ1st、      クラールヴィント@アニロワ1st(ネコミミストと同じ物)、バリアジャケット 【所持品】:支給品一式、エリクシール瓶に入ったシャリダムのイケナイ触手汁 【状態】:闇の書発動。不死者化? 大量の精気(エロパワー)吸収。 【外見】:黒いリボンドレス、背中から黒い六翼。長い髪は白く染まり後ろに降ろしている。眼鏡外し。 【思考・行動】 基本:極悪外道になった後、ネコミミストの前に敵として再会。ネコミミスト心から愛してる。 1:マーダーとして悪行を積む。 2:戦力強化を図る。 3:ネコミミストの前に敵として現れ、最終的に喰われる。 ※ゲート・オブ・バビロンで出せるアイテムをどれも『一応は何とか使いこなせ』ます。  エリクシールと爆薬は使い切りました。  浄玻璃の鏡の回数制限は残り2回。凛の宝石は残り7個。風の矢は残量不明。  懐中時計型航時機『カシオベア』に(原作のように)ヒビが入りました。動作などへの影響は不明です。 ※ゲート・オブ・バビロンで出せる新たに判明した物及び追加された物。  アニロワ1stからディーヴァの剣、ルルゥの斧、マイクロ補聴器、  鳳凰寺風の弓と矢、鳳凰寺風の剣、凛の宝石×10、闇の書。  加えて――マテリアルブレード@テイルズロワ@XXX、クラールヴィント@アニロワ1st@XXX、  不死の酒@アニロワ2nd(既に使用済み?)@XXX。 ※闇の書と融合しているため、その内に言うまでもなく―― ※エロスの鐘の煩悩寺と、エロ師匠の(ついでに大暴れ鉄槌の)精気を吸収しました。  パワーアップしたのは確かですが、そのエロパワーを使いこなせるかどうかはまだ不明です。 【午後/F-4/市街地】 【チームBADAN+新生クライシス帝国(仮称)】 【速筆魔王LX@アニロワ2nd】 【状態】健康 【装備】虎竹刀with千年パズル。 【道具】支給品一式。 【思考・行動】 1:さーて、どうしたもんかねー 2:『白猫』って誰? 3:対主催陣を探し、ゲームに乗った強敵を撃破していく 4:可能ならもう一つ首輪を回収して、脱出フラグを積む 5:でも別に何エンドでもおっけー 【蘇った現代の熱血怪人@漫画ロワ】 【装備】:バヨネット×2 【所持品】:支給品一式 【状態】:変身中。全身にダメージ(小)。疲労(小) 【思考・行動】 基本:打倒、主催! 1:俺は正義の味方! 2:仮面ライダー書き手の『ライダー魂』を蘇らせる。 3:やっかいな人を仲間にしてしまったような…。 4:『白猫』って誰だ?! 5:どこかで鬱展開にもって行きたい……って既に鬱!? 【新生クライシス帝国・ギャグ将軍班】 【ギャグ将軍@ライダーロワ】 【状態】:健康 【装備】:杖@ライダーロワ、王者のマント@FFDQロワ 【道具】:支給品一式、コーヒーセット一式@スパロワ、コーカサスブレス&ゼクター@ライダーロワ      みWiki@らき☆すた?、ジャーク将軍のマント@ライダーロワ、 【思考】:  基本:新生クライシス帝国の結成  1:どうしたものか……『白猫』とは誰だ?  2:Chain-情の計画に協力  3:ついでに飲み友達を集める  4:コーカサスゼクターの資格者を探し、コーヒーを飲む  5:紅茶を飲むかどうかは保留  6:対主催の仲間を集める(首輪解除スキルを持つ者を優先)  7:第三回放送の頃には旅館に戻る。  ※容姿はジャーク将軍@仮面ライダーBLACKです。  ※ジャークミドラに似た、ギャーグミドラに変身できます。  ※制限がライダーロワ基準だと思い込んでいます。  ※シルベストリから、漫画ロワの知識を若干得ました。  ※今はChain-情に協力的ですが、ちょっとしたことで心変わりする可能性があります。  ※特殊能力:「書き手界の良心」に目覚めました。    本気の一喝を放つことにより、悪ノリし過ぎている者に自重を強いることができます。    ただし、ギャグ将軍の性格上、あまり多用されることはありません。    真剣な人生相談に乗ることも可能。なお、発動中はピンク色がかかった女言葉になります。  ※背中に謎のチャックを確認。ギャグ将軍曰く、開けると「大変なこと」になるそうです。詳細は不明です。 &color(red){【大あばれ鉄槌@アニロワ1st 死亡】} ※大暴れ鉄槌の死体に、レイジングハート(ほとんど呪い・待機状態)と基本支給品一式が残されています。  レイジングハートの機能(と性格)については、大暴れ鉄槌の登場話を参照のこと。 【午後/E-3/市街地】 【チーム・エロスノキワミアーッ!?】 【エロスの鐘の煩悩寺@アニロワ2nd】 【状態】:精気消耗、魔力消耗、変身解除 【装備】:エロスの鐘、ミニ・サスペリア 【道具】:支給品一式 【思考】: 基本:この殺し合いの場を利用して、ギャルゲロワの『予約被りに定評のあるtu4氏』に勝る存在となる  1:エロ師匠とタッグを組んで状況の打開を目指す  2:精気を吸収して回復したい  3:最後にはエロ師匠と再度決着をつける  ※容姿はティアナ・ランスター@なのはstsです。  ※ここまでに吸い取った精気を奪われました。ほぼロワ開始時の状態に戻ってしまった格好です。  【エロスの鐘】  大人向けデバイス。魔法妖女デザイア・ベルへの変身アイテムでもある。  その音色を聞かせた者が隠し持っている欲望を引き出し、暴走させてしまう。  暴走した欲望からエロスを吸い取ることで相手の精気を自分のものにできる。  【ミニ・サスペリア】  掌サイズのメイドさん。闇のメイド・サスペリア@アニロワ2ndの姿をしている。  魔女っ娘に必要なマスコットキャラで、ご主人様に色々とアドバイスをしてくれる。 【エロ師匠@漫画ロワ】 【装備】:サンライトハート(後期型)@武装練金 カードデッキ(ゾルダ)@ライダーロワ 官能小説 【所持品】:支給品一式×2、マジックペン@文房具、不明支給品×2人分 【状態】:疲労(大)、お肌の張りも失われている、ぱんつはいてない 【思考・行動】 基本:この殺し合いの舞台を利用して、LSの『ボマー』を上回る存在感を獲得する。  1:エロスの鐘の煩悩寺と組んで状況の打開を目指す。  2:エロスを補給して回復を図る  3:バイセクシャルでスペック高い仮面ライダー書き手に未だ関心あり  4:最終的にはエロスの鐘の煩悩寺と決着をつける  ※外見と声は銀髪銀眼の津村斗貴子(エロ度200%増)です。無駄にエロいです。何でもエロくします。  ※サンライトハート(後期型)は支給品ではなく自前です。核鉄として心臓の代わりも兼ねています。  ※カードデッキだけはなぜか九分五十五秒しか変身できません。  ※服に若干の返り血  ※ここまでに吸収したエロパワーは奪われました。ほぼロワ開始時の状態に戻ってしまった格好です。  ※下着は『闇のゲーム』の中で消滅しました。だからいま、ぱんつはいてない。 |223:[[エロス頂上決戦。仕切りなおし。]]|投下順に読む|224:[[世はこともなく廻り続ける]]| |223:[[エロス頂上決戦。仕切りなおし。]]|時系列順に読む|226:[[もってかれた!お姉さま]]| |223:[[エロス頂上決戦。仕切りなおし。]]|エロスの鐘の煩悩寺|239:[[そのチートに賭ける!!]]| |223:[[エロス頂上決戦。仕切りなおし。]]|エロ師匠|239:[[そのチートに賭ける!!]]| |223:[[エロス頂上決戦。仕切りなおし。]]|&color(red){大あばれ鉄槌}|244:[[くろいひとたちはこよいもたのしそうです。]]| |223:[[エロス頂上決戦。仕切りなおし。]]|ギャグ将軍|228:[[なかのひとといっしょ]]| |223:[[エロス頂上決戦。仕切りなおし。]]|蘇った現代の熱血怪人|228:[[なかのひとといっしょ]]| |223:[[エロス頂上決戦。仕切りなおし。]]|速筆魔王LX|228:[[なかのひとといっしょ]]| |223:[[エロス頂上決戦。仕切りなおし。]]|派手好き地獄紳士666|235:[[意思×支給品=影丸]]|

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