前門の虎。後門の狼。そして……

「前門の虎。後門の狼。そして……」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

前門の虎。後門の狼。そして……」(2008/04/08 (火) 13:58:49) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

気絶しているフリクリ署長の頭を膝に乗せながら、地味子はある決意をしていた。 一度人を殺してしまった以上、もう被害者の立場ではいられない。 理由はどうあれ、地味子が殺し合いに足を踏み入れたことは否定できないのだ。 例えその場に死体が無くても、汚れた真っ赤なまでは騙せない。 (……そういえば、まだ名前聞いていなかったっけ) 気絶状態ながらも幸せそうな顔をするフリクリ署長を見下ろし、フッと笑みを零す。 おそらくこの男が目覚めるまでが、地味子にとって最後に残された安らぎの時間。 ならば、今は一秒でも多くそれを噛み締めていたい。 だが、殺し合いの行われているここでは、そんな願いは一瞬にして砕け散ってしまう。 「よぉ、シケたツラしてどうした」 白いもやの中から軽快な声が響き渡る。 地味子はフリクリ署長を地面に寝かせると、立ち上がって声のほうにナイフを構えた。 「く、来るなら殺すからね!」 「おっと、話が早いな。嫌いじゃないぜそういうの……ただな」 声の主が近くの木に向かって拳を突き立てた。その直後、辺りにあったもやが一瞬で散っていく。 姿を現したのは、周囲に炎を撒き散らすエースだった。 「そう言う台詞は相手見てから言えやッ!」 怒鳴り声を上げながら、エースは己の腕を横なぎに払う。 すると、腕の先から鳥頭の人間が飛び出たかと思うと、その鳥頭が地味子目掛けて炎を吐き出した。 突然の出来事に唖然とするが、防衛本能が行動を優先させる。 「葉鍵の迎撃(リーフシールド)!」 必死の叫び声とともに、地味子の周囲に木の葉が円を描きながら集まっていく。 炎が直撃する寸前だったが、間一髪で集まった木の葉がその炎を未然に防いだ。 その行動に、エースの顔は喜びに変わっていく。 「こいつは倒しがいのある女だな。で、テメェはいつまで隠れてるつもりだよオイ」 エースは地味子がいる場所からさらに奥の方を睨みつける。 その指先には、いつの間にか弾丸が握り潰されていた。 無言の状態が数秒間続く。やがて、静かな茂みの中から一人の男が銃を構え姿を現す。 「クク…野生の勘って……やつか」 何がおかしいのか、笑い続けるその男。それはダイナマイトアンデッドだった。 「ぶつぶつ言ってねーで、大きい声でしゃべれや!」 今度はダイナマイトアンデッド目掛けて炎を吹き散らすエース。 だが、眼前に迫る炎の群れに恐怖することなく、ダイナマイトアンデッドは悠然とそれを回避した。 「威力は強いようだが……大雑把だな……」 「テメぇ」 今まで喜びの顔だったエースの頬に、一筋の傷跡が走っている。 ダイナマイトアンデッドは、迫っていた炎の僅かな隙間から、銃を発砲していたのだ。 頬から滴り落ちる血を手で拭いながら、エースは指を盛大に鳴らす。 一方、間に挟まれた地味子は、滝のように流れる背中を肌で感じながら、どうすべきか必死に思案していた。 自分一人ならば逃げ切れる。だが、フリクリ署長が居るためそれは出来ない。 「ま、まてぇ!」 地味子の思考を中断させたのは、前後の二人とはまた違う方向から飛んできた、別の声だった。 前二人の空気を重くさせたのと違い、今度の声は一生懸命叫んだのが伝わるような、そんな声。 三人が声の方向に視線を送ると、飛び出してきたのはふくよかな体系の青年ことピザの1号だった。 彼は両足を震わせながらも、必死の形相で声を張り上げる。 「さ、最初から見せてもらってたぜお嬢さん! 今助けてやるぞ!」 震える拳を握り締めながら、ピザの1号は地味子を安心させようと白い歯を見せて作り笑いを浮かべる。 そして、今度は硬い表情に戻すと、両手の指をエースとダイナマイトアンデッドに向けて突きつける。 「お前達の相手は……お、俺だぁ! 二人まとめて相手してやる!」 そのあまりの無謀な宣言に、三人は肩を竦めたり歯軋りをしたりという態度で答えていた。 だが、そんな中大きな拍手が地味子の隣から響き渡る。 「勇気ある男です、惚れがいがある、残りの書き手人生を懸けるに値するほど! 」 惜しみない拍手を送っていたのは、気絶から回復したフリクリ署長だった。 やがて満足したのか、フリクリ署長はピザの1号と同じように両手の指を左右に伸ばし、高々に声を張り上げる。 「私も共に戦いましょう!」 その様子を黙って見ていたエースは、腰に下げていたジャッカルを抜き出すと、上空に向かって発砲した。 響き渡る轟音で、周囲に隠れていた鳥たちがいっせいに飛び去っていく。 右手にジャッカル。左手にはピーキーガリバー。背中にはマジシャンズレッド。 攻撃こそが防御であると言わんばかりの装備である。 対してダイナマイトアンデッドは、AK-74を構えているだけなのに、寒気がするほどの狂気が滲み出ている。 この男が戦いで苦しむ姿など、どう想像しても浮かんではこない。 最後にピザの1号。丸腰であるが、勇気だけはこの場の誰よりも強い色を見せている。 同じようにフリクリ署長も丸腰だが、なぜか自信満々でその場に仁王立ちしていた。 唯一武器を握り締める地味子が、前後の二人に意識を集中させる。 「じゃあ、そろそろおっぱじめるか」 「ククッ……いいぜ……ゲーム開始だ」 (せめて、何も知らない彼だけは逃がさないとッ!) 圧倒的戦力差の中、戦いの火蓋は切って落とされようとしていた。 【早朝】【C-9 森】 【ピザの1号(◆wKs3a28q6Q)@AAAロワ】 【状態】地味に決意 【装備】ない 【所持品】不明 【思考・行動】 1・勇気を出して地味子とフリクリフリクリ署長を助ける 2・そのためにもダイナマイトアンデッドとエースに立ち向かう! 3・脱出してロワを完結させる! 【地味子@葉鍵3】 【装備:ナイフ】 【所持品:なし】 【状態:健康】 【思考・行動】 1:フリクリ署長を逃がしてから逃げる 2:ピザの1号も助けられたら助ける ※CLANNADの制服を着用 ※葉鍵の迎撃(リーフシールド) 周囲の木の葉を風で巻き起こし、強力なシールドを張り巡らせる ※その他の設定は後続に任せます 【フリクリ署長@アニロワ1st】 【装備:不明】 【所持品:支給品一式、サングラス(クーガー仕様)】 【状態:健康】 【思考・行動】 1:地味子とピザの1号を守る 2:騎士道精神に準じて行動(要するにか弱い女性を助ける) ※容姿はサングラスをかけていること以外お任せ ※声もお任せ 【ダイナマイトアンデッド@漫画ロワ】 【装備:AK-74(残り98発)】 【所持品:基本支給品一式、朝倉涼子のアーミーナイフ、 AK-74の予備弾(残り200発)、不明ランダム支給品1個】 【状態:健康】 【思考・行動】 基本行動方針:殺し合いに乗る。 1:目の前の四人を全員殺す 2:出来るだけ多くの人を殺す。そして優勝。 3:死んじまったら…ま、いいか… ※容姿や性格はアカギに近い感じです。(あごが若干長く、白髪です。) ※死を恐れていません。よって致命傷を受けても反撃してくる可能性があります。 【エース@漫画ロワ】 【装備:ピーキーガリバー マジシャンズレッドのスタンドディスク ジャッカル】 【所持品:支給品一式×2】 【状態:健康】 【思考・行動】 基本行動方針:最強のストライカーと成る為、何者だろうとブチのめす! 1:どいつもこいつも俺のこの手で叩き潰してやる! 【備考】 ※外見はカズマさん!です ※シェルブリット、進化の言葉が使えるかは不明です |094:[[諸君、私はかがみんを苛めるのが大好きだ]]|投下順に読む|096:[[カミングアウト【Side.B】]]| |092:[[交錯していく雄と雌~旅館で朝食を~]]|時系列順に読む|099:[[このロワがスタートしたのと同じ日にOG外伝発売]]| |065:[[燃えよロワ]]|ピザの1号(◆wKs3a28q6Q)|132:[[え?かおが?]]| |051:[[タチムカウ]]|地味子|132:[[え?かおが?]]| |051:[[タチムカウ]]|フリクリ署長|132:[[え?かおが?]]| |003:[[番人が如く]]|ダイナマイトアンデッド|132:[[え?かおが?]]| |090:[[吼える男]]|エース|132:[[え?かおが?]]| ----
気絶しているフリクリ署長の頭を膝に乗せながら、地味子はある決意をしていた。 一度人を殺してしまった以上、もう被害者の立場ではいられない。 理由はどうあれ、地味子が殺し合いに足を踏み入れたことは否定できないのだ。 例えその場に死体が無くても、汚れた真っ赤なまでは騙せない。 (……そういえば、まだ名前聞いていなかったっけ) 気絶状態ながらも幸せそうな顔をするフリクリ署長を見下ろし、フッと笑みを零す。 おそらくこの男が目覚めるまでが、地味子にとって最後に残された安らぎの時間。 ならば、今は一秒でも多くそれを噛み締めていたい。 だが、殺し合いの行われているここでは、そんな願いは一瞬にして砕け散ってしまう。 「よぉ、シケたツラしてどうした」 白いもやの中から軽快な声が響き渡る。 地味子はフリクリ署長を地面に寝かせると、立ち上がって声のほうにナイフを構えた。 「く、来るなら殺すからね!」 「おっと、話が早いな。嫌いじゃないぜそういうの……ただな」 声の主が近くの木に向かって拳を突き立てた。その直後、辺りにあったもやが一瞬で散っていく。 姿を現したのは、周囲に炎を撒き散らすエースだった。 「そう言う台詞は相手見てから言えやッ!」 怒鳴り声を上げながら、エースは己の腕を横なぎに払う。 すると、腕の先から鳥頭の人間が飛び出たかと思うと、その鳥頭が地味子目掛けて炎を吐き出した。 突然の出来事に唖然とするが、防衛本能が行動を優先させる。 「葉鍵の迎撃(リーフシールド)!」 必死の叫び声とともに、地味子の周囲に木の葉が円を描きながら集まっていく。 炎が直撃する寸前だったが、間一髪で集まった木の葉がその炎を未然に防いだ。 その行動に、エースの顔は喜びに変わっていく。 「こいつは倒しがいのある女だな。で、テメェはいつまで隠れてるつもりだよオイ」 エースは地味子がいる場所からさらに奥の方を睨みつける。 その指先には、いつの間にか弾丸が握り潰されていた。 無言の状態が数秒間続く。やがて、静かな茂みの中から一人の男が銃を構え姿を現す。 「クク…野生の勘って……やつか」 何がおかしいのか、笑い続けるその男。それはダイナマイトアンデッドだった。 「ぶつぶつ言ってねーで、大きい声でしゃべれや!」 今度はダイナマイトアンデッド目掛けて炎を吹き散らすエース。 だが、眼前に迫る炎の群れに恐怖することなく、ダイナマイトアンデッドは悠然とそれを回避した。 「威力は強いようだが……大雑把だな……」 「テメぇ」 今まで喜びの顔だったエースの頬に、一筋の傷跡が走っている。 ダイナマイトアンデッドは、迫っていた炎の僅かな隙間から、銃を発砲していたのだ。 頬から滴り落ちる血を手で拭いながら、エースは指を盛大に鳴らす。 一方、間に挟まれた地味子は、滝のように流れる背中を肌で感じながら、どうすべきか必死に思案していた。 自分一人ならば逃げ切れる。だが、フリクリ署長が居るためそれは出来ない。 「ま、まてぇ!」 地味子の思考を中断させたのは、前後の二人とはまた違う方向から飛んできた、別の声だった。 前二人の空気を重くさせたのと違い、今度の声は一生懸命叫んだのが伝わるような、そんな声。 三人が声の方向に視線を送ると、飛び出してきたのはふくよかな体系の青年ことピザの1号だった。 彼は両足を震わせながらも、必死の形相で声を張り上げる。 「さ、最初から見せてもらってたぜお嬢さん! 今助けてやるぞ!」 震える拳を握り締めながら、ピザの1号は地味子を安心させようと白い歯を見せて作り笑いを浮かべる。 そして、今度は硬い表情に戻すと、両手の指をエースとダイナマイトアンデッドに向けて突きつける。 「お前達の相手は……お、俺だぁ! 二人まとめて相手してやる!」 そのあまりの無謀な宣言に、三人は肩を竦めたり歯軋りをしたりという態度で答えていた。 だが、そんな中大きな拍手が地味子の隣から響き渡る。 「勇気ある男です、惚れがいがある、残りの書き手人生を懸けるに値するほど! 」 惜しみない拍手を送っていたのは、気絶から回復したフリクリ署長だった。 やがて満足したのか、フリクリ署長はピザの1号と同じように両手の指を左右に伸ばし、高々に声を張り上げる。 「私も共に戦いましょう!」 その様子を黙って見ていたエースは、腰に下げていたジャッカルを抜き出すと、上空に向かって発砲した。 響き渡る轟音で、周囲に隠れていた鳥たちがいっせいに飛び去っていく。 右手にジャッカル。左手にはピーキーガリバー。背中にはマジシャンズレッド。 攻撃こそが防御であると言わんばかりの装備である。 対してダイナマイトアンデッドは、AK-74を構えているだけなのに、寒気がするほどの狂気が滲み出ている。 この男が戦いで苦しむ姿など、どう想像しても浮かんではこない。 最後にピザの1号。丸腰であるが、勇気だけはこの場の誰よりも強い色を見せている。 同じようにフリクリ署長も丸腰だが、なぜか自信満々でその場に仁王立ちしていた。 唯一武器を握り締める地味子が、前後の二人に意識を集中させる。 「じゃあ、そろそろおっぱじめるか」 「ククッ……いいぜ……ゲーム開始だ」 (せめて、何も知らない彼だけは逃がさないとッ!) 圧倒的戦力差の中、戦いの火蓋は切って落とされようとしていた。 【早朝】【C-9 森】 【ピザの1号(◆wKs3a28q6Q)@AAAロワ】 【状態】地味に決意 【装備】ない 【所持品】不明 【思考・行動】 1・勇気を出して地味子とフリクリフリクリ署長を助ける 2・そのためにもダイナマイトアンデッドとエースに立ち向かう! 3・脱出してロワを完結させる! 【地味子@葉鍵3】 【装備:ナイフ】 【所持品:なし】 【状態:健康】 【思考・行動】 1:フリクリ署長を逃がしてから逃げる 2:ピザの1号も助けられたら助ける ※CLANNADの制服を着用 ※葉鍵の迎撃(リーフシールド) 周囲の木の葉を風で巻き起こし、強力なシールドを張り巡らせる ※その他の設定は後続に任せます 【フリクリ署長@アニロワ1st】 【装備:不明】 【所持品:支給品一式、サングラス(クーガー仕様)】 【状態:健康】 【思考・行動】 1:地味子とピザの1号を守る 2:騎士道精神に準じて行動(要するにか弱い女性を助ける) ※容姿はサングラスをかけていること以外お任せ ※声もお任せ 【ダイナマイトアンデッド@漫画ロワ】 【装備:AK-74(残り98発)】 【所持品:基本支給品一式、朝倉涼子のアーミーナイフ、 AK-74の予備弾(残り200発)、不明ランダム支給品1個】 【状態:健康】 【思考・行動】 基本行動方針:殺し合いに乗る。 1:目の前の四人を全員殺す 2:出来るだけ多くの人を殺す。そして優勝。 3:死んじまったら…ま、いいか… ※容姿や性格はアカギに近い感じです。(あごが若干長く、白髪です。) ※死を恐れていません。よって致命傷を受けても反撃してくる可能性があります。 【エース@漫画ロワ】 【装備:ピーキーガリバー マジシャンズレッドのスタンドディスク ジャッカル】 【所持品:支給品一式×2】 【状態:健康】 【思考・行動】 基本行動方針:最強のストライカーと成る為、何者だろうとブチのめす! 1:どいつもこいつも俺のこの手で叩き潰してやる! 【備考】 ※外見はカズマさん!です ※シェルブリット、進化の言葉が使えるかは不明です |094:[[諸君、私はかがみんを苛めるのが大好きだ]]|投下順に読む|096:[[カミングアウト【Side.B】]]| |092:[[交錯していく雄と雌~旅館で朝食を~]]|時系列順に読む|099:[[このロワがスタートしたのと同じ日にOG外伝発売]]| |065:[[燃えよロワ]]|ピザの1号(◆wKs3a28q6Q)|133:[[え?かおが?]]| |051:[[タチムカウ]]|地味子|133:[[え?かおが?]]| |051:[[タチムカウ]]|フリクリ署長|133:[[え?かおが?]]| |003:[[番人が如く]]|ダイナマイトアンデッド|133:[[え?かおが?]]| |090:[[吼える男]]|エース|133:[[え?かおが?]]| ----

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示:
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。