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過去と未来を繋ぐ夢-1」(2007/10/12 (金) 19:28:08) の最新版変更点

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プリプレイ  その日。  オンラインTRPGサークル「フロンティア!」の一角に5人の男が集まっていた。  そう、予定されていたBBNTのリプレイを収録するために。  なんだかんだで、セッションが終わるまで2ヶ月ほどかかってしまった訳であるが、読者諸兄はあまり気にしないでお読み頂きたい。  なお、参加者はすでに相談と打ち合わせを重ねてPCを作っている。なので、セッション中妙にお互いのPCに詳しい発言が出ていたりもする。  これもすべてPCのデータまで揃ってからシナリオを作る駄目なGMが悪い。  の分、プレイヤー達のコンビネーションは抜群である。是非、最後まで楽しんで頂きたい。  今回予告  それは、昔あった物語の終わり。  それは、未来に続く物語のはじまり。  少女の祈りは無残に散り、新たな二つの命を産んだ。  時を超え、姿を変えて、出会う魔獣達。  しかし、それは破滅への引き金でもあったのだった……  ビーストバインド NEW TESTAMENT「過去と未来を繋ぐ夢」  汝、己の獣と向き合わん。 PL3:わー、ぱちぱちー。 PL4:いぇー! なんだろう、もう二回目みたいなノリなのは(笑)。 PL1:確かに。すでに1回セッションを終えているかのようだ。 GM:話し合っていたら設定ができすぎちゃってね?(笑) PL3:頑張りすぎちゃった(笑)。 GM:頑張りすぎてシナリオ考えるの大変だった(笑) PL4:頑張った、GM頑張った(笑)。 GM:こほん。とりあえず一人ずつ自己紹介をして貰うぜ。 PC1(星野 海)用ハンドアウト エゴ:マリア 関係:慕情  キミがまだ完全な悪魔だった頃、一人の人間に恋をした。  力で無理矢理奪うことが出来なかったわけではない。しかし、キミにはそうすることができなかった。  彼女が殺されてから、いくらかの時間が過ぎた。今でも、その選択を後悔してはいない。 GM:なんとハンドアウトがPCの設定をなぞっているだけという画期的さだぜ(笑) PL3:わー、GM…手抜き? GM:違います。理由は後で言います。 PL1→海:はい、そんなわけで人間に恋をしてしまったアウトローが今回の主役でございます。 PL4:※ステラだから星の海なのですね。ってまんまやん(笑)。 海:本来は悪魔なのだが、様々な因果で人間界で転生を続けている。 海:違う(笑)。人間としての名前は“星野 海”(ほしの かい) 魔界での呼び名は“ステラ=※ブエル=※アバドン=マリス”。 GM:長い。 PL3:きっと※お父様の趣味だよ。 海:いや、悪魔の因習というか。古い慣わしみたいなものだそうだ。その名前のそれぞれに意味を持っている。年齢は現在の肉体が17歳。表向きは高校生として過ごしている。 GM:つまり、普通の家庭で普通の学生のふりをしていると? 海:いや、家族は居らず、池袋の町で一人暮らしをしているんだけれどね。 PL4:隣の部屋には※勇者ロボが住んでます。 PL2:むしろ車庫に住んでます。体育座り推奨。 GM:まぁ、それはそれで勇者ロボっぽいけど(笑)。 海:一戸建てにすんでたのか、僕!?(笑) GM:そうだったのか。凄いなぁ(笑)。 海:うむ、続けよう。プライマリがイレギュラー セカンダリがデーモン。 GM:悪魔の転生体なんですね。 ありす:イレギュラーがプライマリってことは、もう人間としての部分のが大きいんだね。 海:かつては悪魔だったが、現在は人間の身体に転生を繰り返しているって感じで表現できていればいいんだ。 PL4:まんま半人半魔って感じ、と。 GM:なるほろなるほろ。えー、今回の事件はこいつのせいで起こります。みんな、覚えておきましょう。 PC2(上田有紀)用ハンドアウト エゴ:恐怖の大王 関係:仇敵 キミは未来からやってきた。1999年7の月に現れるという、強大な魔物を倒すために。 キミは待ち続けた。月が変わっても、年が変わっても、世紀が変わっても。 ……そして今も、待っている。ずいぶん疲れてしまったが。 PL3:で、GM今は西暦何年? GM:は、2006年ですが。 PL3:つまり7年近く待ちぼうけさせられてるのか……。 PL2→ブレイブ:俺の名前はブレイブマスター。正式名称は太陽伝説の黄金勇者特急指令王ブレイブマスター。略して最強勇者ブレイブマスターだ!! GM:なげぇ(笑)。 ブレイブ:未来の勇者機構ブレイブベースで毎日勇者シリーズのアニメばかり見ていたらある日任務が与えられた! なんと1999年に世界が滅ぶから俺に過去に行って止めて来いと言う!! PL4:………え、事実上解雇? GM:彼の話を聞いてやってください(笑)。 ブレイブ:わかったぜ、俺の出番だな!! ってことで過去に来た! 7年たった! 何も起こらない! ってゆうか未来が存在してる時点で何も無いのは当たり前だ!! ありす:本当だ!?(笑) GM:……最強勇者……(笑)。 ブレイブ:でもきっと何かあるはずさ! なんかもう持ってきた金銭も底を尽きて車庫にすませてもらってるぞ!! 隣に住んでる高校生を護衛すると言う変な条件つきだがな!! GM:テンション高いですね、最強勇者。ロボのくせに(笑)。 ブレイブ:なんか昔やバイ女に手を出して狙われているらしい! むぅ!! 海:……。 ブレイブ:高校生……いや悪魔だけどまぁいいやのくせに女問題とはけしからん! ……と思っていたのですが海は俺にインスタントラーメンくれました。美味しかったです。 PL3:なんだか切ない…(ほろり)。 ブレイブ:それ以来仲良しです。未来の任務? まぁこの時代も捨てたもんじゃないと……俺は思うぜ……。 海:今でも、一日に3食彼にプレゼントをしています。 GM:……可哀想な最強勇者(笑)。 ブレイブ:ちなみにこっちに来てから未来の兵器は呼んでない! 海:なぜ? ブレイブ:※下手にこの時代の人間を騒がせないためだ!! 別に未来からの供給が完全に絶たれたのを確認するのが怖いわけじゃないぞ!! 一同:……。 ブレイブ:そんな毎日。おしまい。なんて普通なんだ。今回。 GM:どこがだ!?(笑) PL3:……可哀想な最強勇者(笑)。 PL4:悲劇の勇者ですね。 GM:そうだけど違う(笑)。 PC3(西門ありす)用ハンドアウト エゴ:魔王サイモン 関係:支配者 キミは父親である魔王サイモンから、ある命令を受けた。 曰く、ある悪魔を説得するか、捕らえるかして魔界へ連れ戻すこと。 魔王である父親がなぜそんなことを言うのかキミには分からなかったが、まだ若いキミには、人間界は好奇心の対象だった。 PL3→ありす:と、いうわけでアリステル=ルージュ=ルー=サイモン。人間界では仮に西門ありすで通ってるよ。 GM:名前、長いね(笑)。 ありす:お父様の趣味だよ多分(笑)。とりあえず、今まで魔界から出られない籠の鳥生活だったので人間界に出られる事になってすっごくドキドキしてます☆ GM:※女子校生かあんたは(笑)。 PL4:なんだかテレビで猫を100匹くらい被ってるアイドルみたいですね。控え室には吸殻がいっぱい。 海:うわぁ(笑) ありす:生まれてから…どれだけ経ってるんだろ? でも、そんなに経ってないと思うな…外見は16歳くらい、まさに女子高生っぽい感じ? いや、銀髪の女子高生はいないと思うけど。 海:浮きすぎです。 ありす:ちなみにタバコは吸いません、お酒飲みません、トイレ行きません(笑)。 GM:本当にアイドルかい(笑)。 ありす:で、普段はゴシック調の黒い服を着てます。危うくゴスロリ一歩手前です。 GM:悪魔趣味だなぁ(笑)。 ありす:あ、そうそう。※《ファミリア》にペルシア猫を連れてて、毒舌は基本的にこのムーアの口を通して出ます。アリス本人はあくまで良い子のフリ(笑) GM:ムーアという名前なのか。そして毒舌家なのか。本当にアイドルのようだ(笑)。 PL4:黒いですねー……。 ありす:「ひ、酷い…そんな…事言うなんて」 ムーア「しばいたろかボケども…」 ブレイブ:ヒィ! 早速始まってる!?(笑) PC4(シンシア・東條)用ハンドアウト エゴ:大天使ミカエル 関係:上司 君は上司である大天使ミカエルから、ある使命を受けた。 曰く、ある魔獣を見つけ出し、捕獲あるいは抹殺すること。 人間界に降りてから、初めて使命を受けたというわけではない。しかし、妙な胸騒ぎがした。 GM:PC3のハンドアウトとそっくり? はっはっは、そんな馬鹿な。 PL4→シンシア:抹殺、抹殺、抹殺……。 ありす:なんで嬉しそうなのー? 海:モードが暗黒モードになってるんだよ。プレイヤーの本性だね。 シンシア:え、あ、今のは無しで。テイクツーいきまーす GM:ど、どうぞ(笑)。 シンシア:はい、シンシア・東條です。天使としての名前は識別名として汎用特務天使-NA44というコードを頂いているだけですので、基本シンシアとお呼び下さい。 ありす:コードナンバー!? 海:なんだか、マシンみたいな扱いをされているのだろうか? GM:天界ってそんなところだったのね(笑)。 シンシア:雑務をこなす天使にそれほど大層な名前は必要ないと思いますが……何かおかしいでしょうか。 GM:なるほど、たくさん居る処理係の一人でしかないのか。 シンシア:ええ、そうです。ともかく、私はとある目的のために人界で修行を積んでおります。人に紛れて生活を始めて二年になりますね。 GM:今回あなたには上司のミカエルからいつものように指令が届くことに。 シンシア:頻度が多いわけではありませんが、珍しいことでもありませんね。この世に蔓延る魔を討つ事も私の仕事ですいつものことなので、いつものように聖別された銃にて根絶しましょう。 GM:…おしまい? シンシア:はい、というわけでブラッドはセレスチャル/セレスチャル。魔法を使わずに銃で戦います。 GM:珍しい。 シンシア:人間性の消費を抑えるために銃を扱うことにしました。天使で銃です。燃え。あ、忘れてましたが人としての職業はシスター。町外れの教会に1人暮らしです。 ありす:シスター一人…教会として機能はしてなさそうな(笑)。 シンシア:※PC4なのにイロモノじゃありません。初めてです(笑)。 GM:続いてPC間で絆かエゴを取ってください。 海:ふむ、チョイスしていきます。最強勇者ブレイブマスターに対して[好奇心]で。 ありす:友情じゃないんだ?(笑) 海:いや、なんというか。彼に対しては友情を通り越してその存在自体に好奇心を抱かずにはいられないというか……(笑) GM:いいのか、そんな絆で(笑)。 ブレイブ:んー、そいじゃ俺は悪魔っ娘にー……出会ってからの印象になると思うが[保護者]だ! GM:なるほど。さすが勇者(笑) ブレイブ:「嬢ちゃん、この男は以前ヤバイ女に手を出して追われてるらしいから、やめといたほうがいい」 ありす:そういう保護なの?(笑) シンシア:流石ある意味勇者…(笑) ブレイブ:まぁ、会ってから理由は考える!(笑) ありす:じゃ、アリスからシンシアだね? サクっとチョイスするよ。[忘却]で。 GM:…おぉ、なるほど。 ありす:ふふり(笑) ありす:では、興味津々なシンシアからステラ……。 シンシア:うーん……[救済]。 GM:なるほど。で、救済って銀の弾丸打ち込むこと?(笑) 海:エゴから絆に変化するというのも面白いかと思ったがどうか? シンシア:絆からエゴにしてまた絆にするのです。 海:また高度な事を(笑) ありす:反復横飛びみたい(笑) シンシア:とりあえず現段階の[救済]は、使徒としての[救済]ということで~。 ※ステラだから星の海  ラテン語で「ステラ」は星、「マリス」は海の意味。ちなみに聖母マリアの名前はこのマリスから取られたものと言われる。 ※お父様の趣味  この時点では語られていないが、PL3のPCと、海は兄弟だということに決まっているのである。  ……プリプレイより前に、6時間ほどの打ち合わせを行った結果である。うへー。 ※ブエル  星かヒトデ、もしくは車輪のような五本の蹄のついた脚を持つ魔人。50の軍団を統率する長官といわれる。魔術師クロウリーが召還に成功したという。 ※アバドン  ヨハネの黙示録に登場する魔王。名前は「破壊者」の意味。無数の「死の蝗」を生み出す「底なしの淵」の主。 ※勇者ロボ  PC2のこと。ちなみに一般的に「勇者ロボ」と言った場合、サンライズの勇者シリーズに登場する主役ロボット達のことを指す。 ※ロイスを取って  『ダブルクロス The 2nd Edition』のルール。ロイスの概念は、BBNTの絆/エゴに通じる物がある。 ※下手にこの時代の人間を騒がせないため  プリプレイではこんな事を言ってたんですね、この人。  実際、彼がいかに騒がせていたかはメインプレイを参照してください。 ※女子校生  「女子高生」と表記すると色々ヤバいそうですよ。……何がだ。 ※《ファミリア》  マジシャンのアーツ。使い魔のサポートにより、マジシャンのアーツのためのコストを-1する。 ※PC4なのにイロモノじゃありません  別にPC4がイロモノ枠だというわけではない。あんた今までどんなPCをやってきたんだ。 オープニング01 GM:では、オープニング。誰からイキたいですか? ありす:そこから!?(笑) GM:オープニングはPCのためにあるのに、※GMが考えてどうしますか! 海:そもそも、今回のシナリオってどんな事が起こるのが問題なのかがまだ僕らはわかっていないんだが。それが解るオープニングが一番なんじゃないかな? GM:じゃあ事の発端から始めましょう。海のシーンです。時間は300年ほど遡ります。 海:うん、場所はフランスのプラハあたりでどうだろうか? GM:ほほう。よく分かりませんが、じゃあそれで! 暗い部屋の中、魔法陣が床に描かれ、その頂点にはそれぞれ蝋燭が立てられている。 ブレイブ:悪の臭いがギャンギャンくるぜ!! 海:女の、低く、震える声が部屋の中に響き渡る。 ありす:い、一体何事? GM(女):「……そして、我が声に応えて出でよ……っ!」 海:うむ、じゃあ、召還されよう。 GM:暗い部屋に一層濃い影が生まれる。その影は魔法陣の中央に集まり、盛り上がるように形をなしていく……。※えー、とんな形?(笑) 海:見下ろすように、その小さき女を見る。黒い闇を纏い、混沌とした容姿は人間にはおぞましさを与えるだろう。 GM:彼女は「……あぁ……」と、小さく声を漏らします。年はまだ20にも達していないような少女だ。 海:おもむろに口を開こう「我を呼び出したのはお前か? 汝の望みとは何だ?」 GM(女):「はい……私は、マリアと申します。今、教会のものに魔女として追われているのです……」とぎれとぎれに、震える声ながらも答える。 ありす:※魔女狩りか……。 ブレイブ:マリアなのに魔女とはまた皮肉な。 シンシア:一旦魔女呼ばわりされれば聖母の名を騙るとは何事か! ということなのでしょうね。 海:「魔女……ふふ、なるほど。確かに、こうして我を呼び出している姿はまさにそのものだろうな。では、汝の望みは追う者達の破滅か?」 GM(マリア):「……違うのです! 私に他の人にはない、不思議な力があるのは事実……だからこそ、彼らを恨むことは出来ません」 海:「……なに? ならば、なぜ我を呼び出す?」予想していなかった答えに、僅かに戸惑いの表情を浮かべる。 GM(マリア):「ただ、英国に両親が居ます。私の肉親は年老いた彼らだけ。死ぬ前にもう一度、二人に会いたいのです。許されないことだとは分かっています。罪は甘んじて受けましょう。神への祈りは通じず、もうこの方法しか……」 海:「…………我を呼び出すことによる代償を知って、その願いをかなえよというのか?」低く、静かな声で問う。 GM(マリア):「……はい。同じ人間に殺されれば、死して私は彼らを恨むでしょう。それならば、いっそ……あなたに我が体と魂を捧げます」 海:「肉親を見た後に、死を迎える事に耐えられるか?」 GM(マリア):「……はい。両親に別れを告げられれば、思い残すことはありません」 海:「この女は、これまで願いを述べてきた低俗な者共とは違うというのか……?」 GM:なにせ自分を殺した人を恨みたくないと言っておりますです。 海:普通であれば、その身の破滅と、その元凶の死ぐらいは願うだろうにな。 ありす:最悪こんな世界滅んじゃえーとかね。 海:「面白い、この女の全てを暫く見るのも悪くはない」と考えて、一言答えます。「……承知」 GM(マリア):「あ……ありがとうございますっ!」 海:魔法陣の中に招きいれ、その腕の中に少女を抱え込み、一節の魔法語を唱える。 GM:……しばらく後。キミの力で転移した先で、彼女は自分の家……特筆することは何もない、ごく普通の農村へ戻っていった。 海:村はずれの空き地で、その少女が出てくるのを待っていよう。村人に怪しまれないように人の姿かたちとなって。 GM:では、マリアは一時間もしないうちに再びその家から出てきます。「両親には……遠くへ行くことになったので、しばらく戻らないと、言っておきました。これでもう、思い残すことは、ありません」 海:「なぜ……」 GM(マリア):「なぜ?」 海:「なぜお前は納得できるのだ? 不条理だとは思わないのか? 今、自分が置かれているこの状況を」 GM(マリア):「私には生まれつき、怪我を治したり、病気を癒す力があったようです。その力で、何人かの人を救った、つもりでした……」 海:「……」 GM:「しかし、それは本来してはいけないこと……きっと、神が私に罰をくださった、の、です……」そう言う彼女の頬に、つぅ……っと一筋、涙が垂れる。それでも、表情は笑みを浮かべたままだ。 海:暫くの沈黙の後……「これまで、我を呼び出した者は全て、心に黒いものを持っていた。それを増幅させ、破滅させる事が我の力の根源」 GM(マリア):「……ならば、私もまた、あなたの力に……」 海:「いや。このままでは契約を果たす事は出来ん。……約定は活き続ける。これより、遠くの地にて汝に黒き心が生まれるまで、汝の横に我はいよう」 GM(マリア):「……不思議な、契約ですね」くす、と彼女から笑みがこぼれる。 海:「お前のせいでもある」憮然としたように呟く。この状況に安堵したのは、気のせいだろうか? シンシア:これがことの発端ですか……。 海:えーっと、そろそろ収拾をつけなければ。 GM:……と、言うところでキミは目覚めた(笑)。柔らかな光が部屋とキミを包み込むわけですよ? 海:おおうっ、夢オチ、便利だなぁ!(笑) 朝の光がカーテンから差し込み、小鳥のさえずりが早朝である事を物語っている。「ふぅ、またこの夢か。……最近、多いな」 GM:それが何かの予兆なのか、単に昔のことを思い出したいのかも知れない。 海:胸に手を当てる。少し締め付けられるようなこの思いは、人間の身体をもった今はしっかりと理解する事ができていた。 ブレイブ:男のくせにそんな動きをするな。 海:「っと、まずい。そろそろ学校に行かなければ!!」※ここできっと玄関のチャイムが押されるに違いない。 ありす:そしてシーンが切れる?(笑) GM:マリアに対するエゴを差し上げましょう。SAはまた、改めてということで。 海:了解。エゴは慕情ですね。 ※GMが考えてどうしますか!  本気で言ってます。 ※どんな形?  GMが海に聞いているのは、海の本来の悪魔としての姿形。  こうすることで海があくまであることを印象づけ、オープニングの暗い雰囲気を演出しようとしたのである。いやホント。 ※魔女狩り  13世紀から18世紀にかけて、ヨーロッパの国家とキリスト教会によって行われた異端迫害。一方的な宗教裁判の結果として火あぶりに科したという。  「ビーストバインドNT」の暗い雰囲気に合致させて、シナリオの背景に組み込んだ次第。 ※ここできっと玄関のチャイムが  この時点では誰もそんな話はしていない。他のプレイヤーのシーンにつなげるための海PLのアドリブである。 オープニング02 GM:えー、次は誰が良いかな? ブレイブ:まだ恋人の魂が裂かれる云々をやってないから、悪魔か天使側でそれを描くってのはどうだろう? GM:じゃあ、ありすのシーンでちょろっと触れましょうか。シーンは一転して魔界、魔王サイモンの城だ。 ありす:では※まず侵食率を…… 海:だからゲームが違います。 ありす:城ね? ……城のどこ? ブレイブ:そりゃ、王の間じゃないの? GM:深い闇に鎮座する魔王、サイモンが低い声を響かせる。「……時が、満ちたか。……アリステルは、どこだ。アリステルを呼べ」 ありす:では、すーっと闇から現れて膝を抱えながら上下逆さに浮かんでいます。肩にはやっぱり上下逆さに猫。「お父様、それには及びませんわ。ありすならここにいます」 GM:うわあ、悪魔っぽい(笑)。 ありす:悪魔ですから(笑)。 GM:えー、読者とプレイヤーには分かりますが、ありすの姿はオープニングのマリアとそっくりです。ただ、マリアは黒髪ですが…… ありす:ありすは銀髪。 海:それに、マリアより少し幼いわけだな。 ありす:うん。で、ふっと闇に消えて……直後に魔王サイモンの※肩に腰掛けた状態で現れる。「それで、お父様……ありすに何の御用ですの?」 GM(魔王サイモン):「あれから、300年、か……。アリステルよ。お前はまだ人間界に行ったことはなかったな?」 ありす:「300年?……ええ、お父様が数ヶ月前にまだ時ではないと仰ったきり、ありすは魔界から出ようとすらしてません」で、肩の猫が「きしし」と笑う。 ブレイブ:出てたな。確実に。 ありす:いや、ありすは嘘はつきません。魔界から覗いてた事はありましたが、それは聞かれてませんから?(笑) ブレイブ:なるほど(笑)。 GM(サイモン):「ならば、今がその時だ。お前に人間界に行ってもらう」 ありす:驚いたような顔で言います。「まぁ、急ですのね……。……生まれてこの方、ありすは※ただ存在するだけでしたが、とうとう何かの御用事を言い渡されますの?」 GM(サイモン):「うむ……これを見よ」ぶん、と小さく空間に穴が開きます。それは上空から一人の少年を映している穴だ。 海:食パンを口にくわえて道の角を通りがかっています(笑)。 ありす:「……あら、人間?……いえ、微かに魔の気配……。あぁ、分かりました。半魔ですのね?」くすくす笑いながらとん、とサイモンの肩を蹴り、ヴィジョンの前にふわりと降ります。 GM(サイモン):「……うむ。もともとは我らと同じ魔界の住人だったのだがな」 ありす:「だった?」 GM(サイモン):「それがつまらぬことで我らに反抗してな。あろう事か、人間と同化して我らの網から逃れた」 ありす:「……よく生きていられましたわね。それで、ありすは彼をどうすれば良いんですの?」こくん、と首を傾けながら振り返る。 GM(サイモン):「ワシは彼のものに最後の機会を与える。アリステル、お前は奴をこの魔界に連れ戻すのだ」 ありす:「……説得、ですの? 頑固な方だと良いのですけれど」で、肩のムーア(猫)が『滞在期間延びるからー』「これ、ムーア!」まぁ、一人芝居なんですが(笑)。 シンシア:良く喋るなぁ……(笑)。 GM(サイモン):「方法は任せる」 ありす:「分かりました。初仕事ですし、楽しめると良いのですけれど」 GM:それから、魔王は再び口を閉ざす。もう言うことはない、ということだろう。 ありす:「ではお父様……吉報をお待ちくださいね。」そう言うと、くるりと反転する……漆黒の服が闇に溶け込み、更にそれに溶けるようにしてありすの体が消えて……。 GM:……では、ありすにはサイモンへのエゴとSA「海を連れ戻す」を差し上げましょう。 ありす:サイモンへのエゴ! サイモンで三つ埋まった(笑)。 GM:なにぃ!?(笑) ブレイブ:いいじゃないか、「いつか来る敵」とか言うわけのわからないエゴもってる俺に比べれば(笑)。 ありす:で、ですね。もうちょっと続けて良いですか?(笑) GM:あ、はい、どうぞ。 ありす:えっと、自室に現れて……ごそごそと大きな箱と一枚の紙、それとガムテープを取り出します。 GM:ふむふむ? ありす:「さて、地上ではありす空間転移とか出来ないし。歩くの面倒だからこれで行くよムーア」 海:……な、何をするつもりだろう? ありす(ムーア):『……インパクトはあるかもナー』 GM:えー、では、ありすが箱の中を覗き込みながら、びーっとガムテープを引いて、このシーンはおしまい、と。 ※まず侵食率を  『ダブルクロス The 2nd Edition』(著作:矢野俊策/F.E.A.R、発売元:富士見書房)のルール。  侵蝕率を上げることによってPCは強力になっていくが、同時に人格が暴走する危険性も併せ持っている。BBNTの【人間性】ルールにも通じるものがある。 ※肩に腰掛けた状態  もちろん、ありすが肩に座れるほどサイモンがデカいのである。 ※ただ存在するだけ  悪魔はたいてい、何か「負」の概念を司っている。  ありすは「誘惑者」なのだが人間に関われず何も誘惑した事がないという設定なのでこう言っている。 オープニング03 GM:えーっと、順番から言って次はシンシアかな? どこから始めましょう。 シンシア:そうですね……特に指定が無ければ夜の教会。月明かりと蝋燭の光の中でお祈りとかしていましょうか。 ありす:絵になるねー(笑) ブレイブ:俺も絵になりますよ! 破壊された街並とかでなら! シンシア:それじゃあ特撮じゃないですか(笑) GM:では、降り注ぐ光から、一人の天使の姿が浮かび上がります。男とも女とも着かない、六枚羽根の。もちろん、※逆光で顔は映らない(笑) 海:オルガンの深い音色と天上からの調べが響き渡るのですね。 シンシア:「……主よ。今日という時間を私に与えてくださったことを、感謝致しま…………?」お祈りの途中でそれに気づいて動きを止めます。 GM:ひらひら、と教会に白い羽が舞う中で、ゆっくりと声が響く。「NA44……祈りを欠かしていないようですね」 シンシア:「……はい。常に敬虔なる使徒たるのが、私です」跪き、頭を下げます。 GM:その天使……もとい、大天使ミカエルは大きく頷く。「今日は神の御心により、使命をあなたへ伝えに来ました」 シンシア:「はい。今回の使命は、どのようなものなのでしょうか……?」控えめに光を見上げましょう。 GM(ミカエル):「……昔、自らの父である魔王に反抗し、人間へと転生した悪魔が居ました」 シンシア:「人間へと転生……ですか。妙なことをするものですね、悪魔というモノは……」 GM(ミカエル):「その力は……純然たる魔王の血を引くものとして、大天使にすら匹敵すると言われています」 ブレイブ:なにぃ、※そんなに強かったのか!?(笑) GM(ミカエル):「もちろん、人間に転生する前の話、ですが。そして、彼については我々も後を追っていたのです」 シンシア:「追っていた……転生して力が薄れても、危険極まりない存在だったということですか?」 GM(ミカエル):「えぇ、そして……もしかすれば、神の名の下に戦ってくれるかも知れない、と。……そして、彼はあなたと同じ街に居ると言うことが、ついに明らかになったのです」 シンシア:「あの、待って下さい。神の名の下に戦ってくれるかも知れない、ということは……今回の使命は、悪魔の抹殺ではないのですか?」 GM(ミカエル):「もちろん、彼が悪魔として神に対する反逆心を失っていないのなら、それも仕方のないことです」 海:……。 GM(ミカエル):「しかし……そうでなければ、我々に力を貸してくれるよう、説得してください。方法は任せます」 シンシア:「承知しました。それが主の御心なのでしたら、私は私の全てを賭してこの使命を果たします」 GM(ミカエル):「……お願いします、NA44。きっとあなたに、神のご加護があることでしょう」そして、すぅ、とミカエルの姿は消えていく。後には再び静寂が降りて……。 シンシア:「……ふぅ。今回もまた、難しい使命ですね……」 肩の力を抜き、深く息を吐き出す GM:あ、ターゲットの名前も何も言ってなかった。うっかりさんだな、ミカちゃん(笑)。 シンシア:あらら……って困りますよっ!?(笑) 海:それは、絆が導いてくれるさ(笑)。 GM:神の加護があればだいじょーブイ!!(笑) シンシア:そ、そんなぁ(笑)。「主に、私の願いを聞き届けて頂く為にも……なんとしても、この使命を果たさなければ……」 GM:えっと、まずはミカエルに対するエゴをどうぞ。 シンシア:はいー。 GM:で、SA「海を説得あるいは抹殺する」で。※ちょっと変なSAになってしまいますが。 シンシア:了解です。抹殺あるいは説得ですね。 ブレイブ:優先順位が!?(笑) ※逆光で顔は映らない  大天使の姿はおいそれと描写できないのである。……ホントか?(笑) ※そんなに強かったのか!?  実際にはデータとして戦力を比べたわけではないが、PCを持ち上げてGMに損はない。もちろんプレイヤーにも同じことが言える。 ※ちょっと変なSA  普通、SAで提示される目標は1つである。しかし、今回は天界も海の扱いを決めかねていることを表現するため、このような内容にした。 オープニング04 ブレイブ:オレがオープニングのオオトリですよ! ※SMAPと同じですよ!! ありす:オチの方がしっくりくる。 ブレイブ:むきゃー!!! GM:どんなシーンが良いと思いますか?(笑) ブレイブ:うーん。そですねぇ。オープニングから他のPLに登場してもらってもいいのかな? GM:OKですよ。 ブレイブ:んじゃ、ステラ改め海よ。僕らの親友っぷりを描こうじゃないか!! 海:そうだな、どんなシーンにするか。 ブレイブ:出会いのシーンとかどうっすか? GM:OK、じゃあそれで。 海:GMとしては特に提案はないの? GM:一言でも良いからハンドアウトに絡めてくれると嬉しいナーと思わないではないです(笑) 海:そもそも、上田有紀ってだれだ。 ブレイブ:上田有紀はブレイブマスターの仮の名前ですよ! 海:なにぃ!? 初めて知った(笑)。 ブレイブ:※ついさっき考えたんでそりゃ知らない! で、ですね、俺は公園でボーッとしてるのですよ。食料がつきて、お金も昨日なくなったから。 GM:ダメダメです。 シンシア:まあ、無職ですからね(笑)。 ブレイブ:「いつになったら……悪が……くるんですか……ブレイブキング」  説明しよう。ブレイブキングはブレイブマスターの上官であり、未来の勇者ロボを束ねるとても偉い勇者ロボなのだ。……本当か? 海:も、目的を失っている(笑)。 GM:ちょこちょことした魔物を見かけることがあっても、世界を滅ぼすような事件には遭遇したことがない。 ブレイブ:「もう……2005年っすよ。2000年問題とかでコンピューター狂うって言われて本気でびびったっすよ……」 ありす:びびったのか!?(笑) シンシア:住所不定、無職、上田・ブレイブマスター・有紀の呟きが公園に空しく響く(笑) ブレイブ:「ううう……通りすがらないかなぁ……。なんか悪が通り過ぎないかなぁ……」 GM:悪を望むな、勇者(笑) ブレイブ:「いるわけないと思いつつ、一応、今日も日課の魔物探知だ……。いや、もう……はやく乱れろよ。平和」 シンシア:最低ですよこの勇者!?(笑) ブレイブ:そして魔物探知を開始するのですよ! ピコーン! ピコーン! GM:ぴこぴこ!? とゆーかなんですかその機能(笑) ブレイブ:物凄い魔物パワーを感知するのですよ!! GM:魔物パワーってなんだ(笑) ブレイブ:「むっ! 魔物共め……この近くで争っているな! よぅし! カツアゲ……じゃない、正義の制裁をぶちかましてくれる!!」 GM:……乱れて良かったね……。 ブレイブ:そういって駆け出すのです! 愛車の自転車「ぶれいぶ」に乗って! チャリンチャリーン……。 ありす:さび付いてませんか、ブレーキとか。 ブレイブ:ドブに落ちてた奴を磨いてつかってるからな! ボロボロだぜ! ありす:わびしいよ……(笑) ブレイブ:そしてそこで見るのですよ! 不良に絡まれている海君を! 海:む、登場します。 GM(不良):「なぁ? 別に全財産くれって言ってるわけじゃないんだぜ? ちょっと貸してくれって言ってるんだよ」 海:「……断る」 ブレイブ(さらに不良):「皆聞いたか!? この兄ちゃんはお笑い芸人の才能があるらしいぜ!?」と言って、みんなで爆笑。 海:「……ふぅ、本当に低俗な人間はどこにでも居るものだな」前髪をかき上げてリーゼントを真っ向から睨み返す。 GM(不良):「で、ギャグセンスは分かったから、いくら貸してくれるんだ? あーん?」 ブレイブ:で、ですね! そこで声がするのですよ! 「まてぇえええい!!」 ありす(不良):「誰だ!?」 ブレイブ:「お前達に名乗る名前は無いっ!! とおっ!!」自転車から無意味にバック転して降りる俺!! こいでる途中だったんで勢い止まらずに背後から俺にぶつかる自転車!! GM(不良):「…………」 海:「…………」 ブレイブ:「うぎゃぁあああ! お、おのれ! 不意討ちとは卑怯な!」 GM(不良):「……なぁ、金は天下の回りものって言うだろぉ? 兄ちゃんよぉ。出すもんだしゃ何もしねぇからよぉ」 海:「……断ると言っている」 ブレイブ:「無視するな! 無視するな! 悪認定だ! 成敗!」といって懐からデカイ剣だします。必殺の機械剣ですね! 海:何ぃぃっ!?(笑) シンシア(不良):「もしもし? ケーサツッスか? なんかでっかい刃物持った変人が騒いでるんスけど?」 GM:うわぁ、冷静だ(笑) ブレイブ:「ちぃ!! させるか!」といって不良を峰うち。 シンシア(不良):「とりぷとふぁんっ!?」血を吐いて倒れる不良。 海:ちょっとまて、なんと言うかすでに正義じゃないぞそれ(笑) ブレイブ:そして携帯を拾う。「あ、警察ですか?ごめんなさぁあい。気のせいでしたぁ♪」ピッ。「ふぅ、危ないところだった」 GM(不良):「ひいいいいっ!? な、なんて奴だ、まともじゃねぇっ!?」 ブレイブ:「さぁて、貴様等ぁ……。死にたくなかったらここから立ち去るんだなぁああ?」機械剣を舌でぺろぉおり。 ありす:それじゃ悪役でしょうが!? GM:「ぎゃあああっ!?」蜘蛛の子を散らすように逃げ出す不良達。二人と、ぴくぴくしている不良だけがのこった。 ブレイブ:「命拾いしたなー、今度からは……絡む相手は選ぶんだな」と言って、海を見よう。不良にとっては俺、命の恩人ですよ! 倒れてる奴以外。 海:「…………というか、君は誰だ」冷静に突っ込んであげよう。 ブレイブ:「かなり上級の悪魔だな。貴様。その気になれば今のやつなんか2秒で塵のはずだが?」と無視して続けよう。 海:「……何のことかな? オカルト趣味の知り合いは居ない」 ブレイブ:「隠すな。俺にはわかる」といってゴミ箱に座ろう。 GM:話し込む体勢だ。 ブレイブ:いや、自転車があたったケツが痛い。 GM:余計なこと言わなくて良い(笑) 海:「……変り者はどこの世界にも居るものさ。君だって、この世界じゃそう思われるだろう?」 ブレイブ:「うむ。なんでか面接で自分の事話せっていわれて、話したらいつも不採用だ。オカゲでバイトにもいけんぞ。お前はよく学生なんかになれるな」 ありす:『えー、以前に何かお仕事の経験は?』『はい、正義の勇者ロボを少々……今も継続中ですが』 ブレイブ:想像力豊かだな。 ありす:誰でも分かるよっ!?(笑) ブレイブ:「フム……どうもお前は変り種のようだ。しかし良い目をしている。」 海:「つまらないな、君のやるべきことは僕のような存在の抹殺じゃなかったのか?」 ブレイブ:「違うな。俺の任務は悪の抹殺だ。そんな悲しそうで優しい目をした奴は俺の敵じゃない」といっておどけよう。 海:「……僕が? そんな目を僕はしているのか……」 ブレイブ:「ああ。悪にはそんな目はできねぇ。お前、訳ありだな? 力を無意味に振りかざさない所も気に入った。俺も訳アリだ。上田有紀と名乗っておこう。本名は訳あって秘密だ。お前は?」 海:「はは、面白い人だね。そうだな、君流に言えば、僕の名前は星野海。よろしく」と、その右手を取ろう。 ブレイブ:「海……か。良い名だ。親友になれそうだな!」 シンシア:その時、遠くからパトカーのサイレンの音が聞こえてくる! 海:「その前に、君はここから逃げた方がよさそうだ」……えー、ピッとメモを渡そうとしたときには、最強勇者の姿は僕の目の前から消えていた(笑)。 シンシア:ちなみに警察が駆けつけると、そこには何かをやり遂げた漢の顔をした長髪の青年が倒れていたらしい。 GM:なんだかなぁ……(笑)。えー、ブレイブには「恐怖の大王」へのエゴと「恐怖の大王を倒す」のSAを。 ブレイブ:うむ、シナリオにまったく関係なくてオレ好みだぞ(笑)。 ※SMAPと同じ  2005年の紅白歌合戦にトリを勤めたのがSMAPでした。  ちなみにこのセッションの収録は2006年の1月から2月にかけて行われています。 ※ついさっき  3時間前。実は打ち合わせの段階ではブレイブのキャラが一番早く決定していました。それにも関わらず、直前まで名前が決まっていないとは……。  どうせ誰も上田有紀なんて名前で呼ばないので関係はないのであるが。
GM:赤木真紅朗 プリプレイ  その日。  オンラインTRPGサークル「フロンティア!」の一角に5人の男が集まっていた。  そう、予定されていたBBNTのリプレイを収録するために。  なんだかんだで、セッションが終わるまで2ヶ月ほどかかってしまった訳であるが、読者諸兄はあまり気にしないでお読み頂きたい。  なお、参加者はすでに相談と打ち合わせを重ねてPCを作っている。なので、セッション中妙にお互いのPCに詳しい発言が出ていたりもする。  これもすべてPCのデータまで揃ってからシナリオを作る駄目なGMが悪い。  の分、プレイヤー達のコンビネーションは抜群である。是非、最後まで楽しんで頂きたい。  今回予告  それは、昔あった物語の終わり。  それは、未来に続く物語のはじまり。  少女の祈りは無残に散り、新たな二つの命を産んだ。  時を超え、姿を変えて、出会う魔獣達。  しかし、それは破滅への引き金でもあったのだった……  ビーストバインド NEW TESTAMENT「過去と未来を繋ぐ夢」  汝、己の獣と向き合わん。 PL3:わー、ぱちぱちー。 PL4:いぇー! なんだろう、もう二回目みたいなノリなのは(笑)。 PL1:確かに。すでに1回セッションを終えているかのようだ。 GM:話し合っていたら設定ができすぎちゃってね?(笑) PL3:頑張りすぎちゃった(笑)。 GM:頑張りすぎてシナリオ考えるの大変だった(笑) PL4:頑張った、GM頑張った(笑)。 GM:こほん。とりあえず一人ずつ自己紹介をして貰うぜ。 PC1(星野 海)用ハンドアウト エゴ:マリア 関係:慕情  キミがまだ完全な悪魔だった頃、一人の人間に恋をした。  力で無理矢理奪うことが出来なかったわけではない。しかし、キミにはそうすることができなかった。  彼女が殺されてから、いくらかの時間が過ぎた。今でも、その選択を後悔してはいない。 GM:なんとハンドアウトがPCの設定をなぞっているだけという画期的さだぜ(笑) PL3:わー、GM…手抜き? GM:違います。理由は後で言います。 PL1→海:はい、そんなわけで人間に恋をしてしまったアウトローが今回の主役でございます。 PL4:※ステラだから星の海なのですね。ってまんまやん(笑)。 海:本来は悪魔なのだが、様々な因果で人間界で転生を続けている。 海:違う(笑)。人間としての名前は“星野 海”(ほしの かい) 魔界での呼び名は“ステラ=※ブエル=※アバドン=マリス”。 GM:長い。 PL3:きっと※お父様の趣味だよ。 海:いや、悪魔の因習というか。古い慣わしみたいなものだそうだ。その名前のそれぞれに意味を持っている。年齢は現在の肉体が17歳。表向きは高校生として過ごしている。 GM:つまり、普通の家庭で普通の学生のふりをしていると? 海:いや、家族は居らず、池袋の町で一人暮らしをしているんだけれどね。 PL4:隣の部屋には※勇者ロボが住んでます。 PL2:むしろ車庫に住んでます。体育座り推奨。 GM:まぁ、それはそれで勇者ロボっぽいけど(笑)。 海:一戸建てにすんでたのか、僕!?(笑) GM:そうだったのか。凄いなぁ(笑)。 海:うむ、続けよう。プライマリがイレギュラー セカンダリがデーモン。 GM:悪魔の転生体なんですね。 ありす:イレギュラーがプライマリってことは、もう人間としての部分のが大きいんだね。 海:かつては悪魔だったが、現在は人間の身体に転生を繰り返しているって感じで表現できていればいいんだ。 PL4:まんま半人半魔って感じ、と。 GM:なるほろなるほろ。えー、今回の事件はこいつのせいで起こります。みんな、覚えておきましょう。 PC2(上田有紀)用ハンドアウト エゴ:恐怖の大王 関係:仇敵 キミは未来からやってきた。1999年7の月に現れるという、強大な魔物を倒すために。 キミは待ち続けた。月が変わっても、年が変わっても、世紀が変わっても。 ……そして今も、待っている。ずいぶん疲れてしまったが。 PL3:で、GM今は西暦何年? GM:は、2006年ですが。 PL3:つまり7年近く待ちぼうけさせられてるのか……。 PL2→ブレイブ:俺の名前はブレイブマスター。正式名称は太陽伝説の黄金勇者特急指令王ブレイブマスター。略して最強勇者ブレイブマスターだ!! GM:なげぇ(笑)。 ブレイブ:未来の勇者機構ブレイブベースで毎日勇者シリーズのアニメばかり見ていたらある日任務が与えられた! なんと1999年に世界が滅ぶから俺に過去に行って止めて来いと言う!! PL4:………え、事実上解雇? GM:彼の話を聞いてやってください(笑)。 ブレイブ:わかったぜ、俺の出番だな!! ってことで過去に来た! 7年たった! 何も起こらない! ってゆうか未来が存在してる時点で何も無いのは当たり前だ!! ありす:本当だ!?(笑) GM:……最強勇者……(笑)。 ブレイブ:でもきっと何かあるはずさ! なんかもう持ってきた金銭も底を尽きて車庫にすませてもらってるぞ!! 隣に住んでる高校生を護衛すると言う変な条件つきだがな!! GM:テンション高いですね、最強勇者。ロボのくせに(笑)。 ブレイブ:なんか昔やバイ女に手を出して狙われているらしい! むぅ!! 海:……。 ブレイブ:高校生……いや悪魔だけどまぁいいやのくせに女問題とはけしからん! ……と思っていたのですが海は俺にインスタントラーメンくれました。美味しかったです。 PL3:なんだか切ない…(ほろり)。 ブレイブ:それ以来仲良しです。未来の任務? まぁこの時代も捨てたもんじゃないと……俺は思うぜ……。 海:今でも、一日に3食彼にプレゼントをしています。 GM:……可哀想な最強勇者(笑)。 ブレイブ:ちなみにこっちに来てから未来の兵器は呼んでない! 海:なぜ? ブレイブ:※下手にこの時代の人間を騒がせないためだ!! 別に未来からの供給が完全に絶たれたのを確認するのが怖いわけじゃないぞ!! 一同:……。 ブレイブ:そんな毎日。おしまい。なんて普通なんだ。今回。 GM:どこがだ!?(笑) PL3:……可哀想な最強勇者(笑)。 PL4:悲劇の勇者ですね。 GM:そうだけど違う(笑)。 PC3(西門ありす)用ハンドアウト エゴ:魔王サイモン 関係:支配者 キミは父親である魔王サイモンから、ある命令を受けた。 曰く、ある悪魔を説得するか、捕らえるかして魔界へ連れ戻すこと。 魔王である父親がなぜそんなことを言うのかキミには分からなかったが、まだ若いキミには、人間界は好奇心の対象だった。 PL3→ありす:と、いうわけでアリステル=ルージュ=ルー=サイモン。人間界では仮に西門ありすで通ってるよ。 GM:名前、長いね(笑)。 ありす:お父様の趣味だよ多分(笑)。とりあえず、今まで魔界から出られない籠の鳥生活だったので人間界に出られる事になってすっごくドキドキしてます☆ GM:※女子校生かあんたは(笑)。 PL4:なんだかテレビで猫を100匹くらい被ってるアイドルみたいですね。控え室には吸殻がいっぱい。 海:うわぁ(笑) ありす:生まれてから…どれだけ経ってるんだろ? でも、そんなに経ってないと思うな…外見は16歳くらい、まさに女子高生っぽい感じ? いや、銀髪の女子高生はいないと思うけど。 海:浮きすぎです。 ありす:ちなみにタバコは吸いません、お酒飲みません、トイレ行きません(笑)。 GM:本当にアイドルかい(笑)。 ありす:で、普段はゴシック調の黒い服を着てます。危うくゴスロリ一歩手前です。 GM:悪魔趣味だなぁ(笑)。 ありす:あ、そうそう。※《ファミリア》にペルシア猫を連れてて、毒舌は基本的にこのムーアの口を通して出ます。アリス本人はあくまで良い子のフリ(笑) GM:ムーアという名前なのか。そして毒舌家なのか。本当にアイドルのようだ(笑)。 PL4:黒いですねー……。 ありす:「ひ、酷い…そんな…事言うなんて」 ムーア「しばいたろかボケども…」 ブレイブ:ヒィ! 早速始まってる!?(笑) PC4(シンシア・東條)用ハンドアウト エゴ:大天使ミカエル 関係:上司 君は上司である大天使ミカエルから、ある使命を受けた。 曰く、ある魔獣を見つけ出し、捕獲あるいは抹殺すること。 人間界に降りてから、初めて使命を受けたというわけではない。しかし、妙な胸騒ぎがした。 GM:PC3のハンドアウトとそっくり? はっはっは、そんな馬鹿な。 PL4→シンシア:抹殺、抹殺、抹殺……。 ありす:なんで嬉しそうなのー? 海:モードが暗黒モードになってるんだよ。プレイヤーの本性だね。 シンシア:え、あ、今のは無しで。テイクツーいきまーす GM:ど、どうぞ(笑)。 シンシア:はい、シンシア・東條です。天使としての名前は識別名として汎用特務天使-NA44というコードを頂いているだけですので、基本シンシアとお呼び下さい。 ありす:コードナンバー!? 海:なんだか、マシンみたいな扱いをされているのだろうか? GM:天界ってそんなところだったのね(笑)。 シンシア:雑務をこなす天使にそれほど大層な名前は必要ないと思いますが……何かおかしいでしょうか。 GM:なるほど、たくさん居る処理係の一人でしかないのか。 シンシア:ええ、そうです。ともかく、私はとある目的のために人界で修行を積んでおります。人に紛れて生活を始めて二年になりますね。 GM:今回あなたには上司のミカエルからいつものように指令が届くことに。 シンシア:頻度が多いわけではありませんが、珍しいことでもありませんね。この世に蔓延る魔を討つ事も私の仕事ですいつものことなので、いつものように聖別された銃にて根絶しましょう。 GM:…おしまい? シンシア:はい、というわけでブラッドはセレスチャル/セレスチャル。魔法を使わずに銃で戦います。 GM:珍しい。 シンシア:人間性の消費を抑えるために銃を扱うことにしました。天使で銃です。燃え。あ、忘れてましたが人としての職業はシスター。町外れの教会に1人暮らしです。 ありす:シスター一人…教会として機能はしてなさそうな(笑)。 シンシア:※PC4なのにイロモノじゃありません。初めてです(笑)。 GM:続いてPC間で絆かエゴを取ってください。 海:ふむ、チョイスしていきます。最強勇者ブレイブマスターに対して[好奇心]で。 ありす:友情じゃないんだ?(笑) 海:いや、なんというか。彼に対しては友情を通り越してその存在自体に好奇心を抱かずにはいられないというか……(笑) GM:いいのか、そんな絆で(笑)。 ブレイブ:んー、そいじゃ俺は悪魔っ娘にー……出会ってからの印象になると思うが[保護者]だ! GM:なるほど。さすが勇者(笑) ブレイブ:「嬢ちゃん、この男は以前ヤバイ女に手を出して追われてるらしいから、やめといたほうがいい」 ありす:そういう保護なの?(笑) シンシア:流石ある意味勇者…(笑) ブレイブ:まぁ、会ってから理由は考える!(笑) ありす:じゃ、アリスからシンシアだね? サクっとチョイスするよ。[忘却]で。 GM:…おぉ、なるほど。 ありす:ふふり(笑) ありす:では、興味津々なシンシアからステラ……。 シンシア:うーん……[救済]。 GM:なるほど。で、救済って銀の弾丸打ち込むこと?(笑) 海:エゴから絆に変化するというのも面白いかと思ったがどうか? シンシア:絆からエゴにしてまた絆にするのです。 海:また高度な事を(笑) ありす:反復横飛びみたい(笑) シンシア:とりあえず現段階の[救済]は、使徒としての[救済]ということで~。 ※ステラだから星の海  ラテン語で「ステラ」は星、「マリス」は海の意味。ちなみに聖母マリアの名前はこのマリスから取られたものと言われる。 ※お父様の趣味  この時点では語られていないが、PL3のPCと、海は兄弟だということに決まっているのである。  ……プリプレイより前に、6時間ほどの打ち合わせを行った結果である。うへー。 ※ブエル  星かヒトデ、もしくは車輪のような五本の蹄のついた脚を持つ魔人。50の軍団を統率する長官といわれる。魔術師クロウリーが召還に成功したという。 ※アバドン  ヨハネの黙示録に登場する魔王。名前は「破壊者」の意味。無数の「死の蝗」を生み出す「底なしの淵」の主。 ※勇者ロボ  PC2のこと。ちなみに一般的に「勇者ロボ」と言った場合、サンライズの勇者シリーズに登場する主役ロボット達のことを指す。 ※ロイスを取って  『ダブルクロス The 2nd Edition』のルール。ロイスの概念は、BBNTの絆/エゴに通じる物がある。 ※下手にこの時代の人間を騒がせないため  プリプレイではこんな事を言ってたんですね、この人。  実際、彼がいかに騒がせていたかはメインプレイを参照してください。 ※女子校生  「女子高生」と表記すると色々ヤバいそうですよ。……何がだ。 ※《ファミリア》  マジシャンのアーツ。使い魔のサポートにより、マジシャンのアーツのためのコストを-1する。 ※PC4なのにイロモノじゃありません  別にPC4がイロモノ枠だというわけではない。あんた今までどんなPCをやってきたんだ。 オープニング01 GM:では、オープニング。誰からイキたいですか? ありす:そこから!?(笑) GM:オープニングはPCのためにあるのに、※GMが考えてどうしますか! 海:そもそも、今回のシナリオってどんな事が起こるのが問題なのかがまだ僕らはわかっていないんだが。それが解るオープニングが一番なんじゃないかな? GM:じゃあ事の発端から始めましょう。海のシーンです。時間は300年ほど遡ります。 海:うん、場所はフランスのプラハあたりでどうだろうか? GM:ほほう。よく分かりませんが、じゃあそれで! 暗い部屋の中、魔法陣が床に描かれ、その頂点にはそれぞれ蝋燭が立てられている。 ブレイブ:悪の臭いがギャンギャンくるぜ!! 海:女の、低く、震える声が部屋の中に響き渡る。 ありす:い、一体何事? GM(女):「……そして、我が声に応えて出でよ……っ!」 海:うむ、じゃあ、召還されよう。 GM:暗い部屋に一層濃い影が生まれる。その影は魔法陣の中央に集まり、盛り上がるように形をなしていく……。※えー、とんな形?(笑) 海:見下ろすように、その小さき女を見る。黒い闇を纏い、混沌とした容姿は人間にはおぞましさを与えるだろう。 GM:彼女は「……あぁ……」と、小さく声を漏らします。年はまだ20にも達していないような少女だ。 海:おもむろに口を開こう「我を呼び出したのはお前か? 汝の望みとは何だ?」 GM(女):「はい……私は、マリアと申します。今、教会のものに魔女として追われているのです……」とぎれとぎれに、震える声ながらも答える。 ありす:※魔女狩りか……。 ブレイブ:マリアなのに魔女とはまた皮肉な。 シンシア:一旦魔女呼ばわりされれば聖母の名を騙るとは何事か! ということなのでしょうね。 海:「魔女……ふふ、なるほど。確かに、こうして我を呼び出している姿はまさにそのものだろうな。では、汝の望みは追う者達の破滅か?」 GM(マリア):「……違うのです! 私に他の人にはない、不思議な力があるのは事実……だからこそ、彼らを恨むことは出来ません」 海:「……なに? ならば、なぜ我を呼び出す?」予想していなかった答えに、僅かに戸惑いの表情を浮かべる。 GM(マリア):「ただ、英国に両親が居ます。私の肉親は年老いた彼らだけ。死ぬ前にもう一度、二人に会いたいのです。許されないことだとは分かっています。罪は甘んじて受けましょう。神への祈りは通じず、もうこの方法しか……」 海:「…………我を呼び出すことによる代償を知って、その願いをかなえよというのか?」低く、静かな声で問う。 GM(マリア):「……はい。同じ人間に殺されれば、死して私は彼らを恨むでしょう。それならば、いっそ……あなたに我が体と魂を捧げます」 海:「肉親を見た後に、死を迎える事に耐えられるか?」 GM(マリア):「……はい。両親に別れを告げられれば、思い残すことはありません」 海:「この女は、これまで願いを述べてきた低俗な者共とは違うというのか……?」 GM:なにせ自分を殺した人を恨みたくないと言っておりますです。 海:普通であれば、その身の破滅と、その元凶の死ぐらいは願うだろうにな。 ありす:最悪こんな世界滅んじゃえーとかね。 海:「面白い、この女の全てを暫く見るのも悪くはない」と考えて、一言答えます。「……承知」 GM(マリア):「あ……ありがとうございますっ!」 海:魔法陣の中に招きいれ、その腕の中に少女を抱え込み、一節の魔法語を唱える。 GM:……しばらく後。キミの力で転移した先で、彼女は自分の家……特筆することは何もない、ごく普通の農村へ戻っていった。 海:村はずれの空き地で、その少女が出てくるのを待っていよう。村人に怪しまれないように人の姿かたちとなって。 GM:では、マリアは一時間もしないうちに再びその家から出てきます。「両親には……遠くへ行くことになったので、しばらく戻らないと、言っておきました。これでもう、思い残すことは、ありません」 海:「なぜ……」 GM(マリア):「なぜ?」 海:「なぜお前は納得できるのだ? 不条理だとは思わないのか? 今、自分が置かれているこの状況を」 GM(マリア):「私には生まれつき、怪我を治したり、病気を癒す力があったようです。その力で、何人かの人を救った、つもりでした……」 海:「……」 GM:「しかし、それは本来してはいけないこと……きっと、神が私に罰をくださった、の、です……」そう言う彼女の頬に、つぅ……っと一筋、涙が垂れる。それでも、表情は笑みを浮かべたままだ。 海:暫くの沈黙の後……「これまで、我を呼び出した者は全て、心に黒いものを持っていた。それを増幅させ、破滅させる事が我の力の根源」 GM(マリア):「……ならば、私もまた、あなたの力に……」 海:「いや。このままでは契約を果たす事は出来ん。……約定は活き続ける。これより、遠くの地にて汝に黒き心が生まれるまで、汝の横に我はいよう」 GM(マリア):「……不思議な、契約ですね」くす、と彼女から笑みがこぼれる。 海:「お前のせいでもある」憮然としたように呟く。この状況に安堵したのは、気のせいだろうか? シンシア:これがことの発端ですか……。 海:えーっと、そろそろ収拾をつけなければ。 GM:……と、言うところでキミは目覚めた(笑)。柔らかな光が部屋とキミを包み込むわけですよ? 海:おおうっ、夢オチ、便利だなぁ!(笑) 朝の光がカーテンから差し込み、小鳥のさえずりが早朝である事を物語っている。「ふぅ、またこの夢か。……最近、多いな」 GM:それが何かの予兆なのか、単に昔のことを思い出したいのかも知れない。 海:胸に手を当てる。少し締め付けられるようなこの思いは、人間の身体をもった今はしっかりと理解する事ができていた。 ブレイブ:男のくせにそんな動きをするな。 海:「っと、まずい。そろそろ学校に行かなければ!!」※ここできっと玄関のチャイムが押されるに違いない。 ありす:そしてシーンが切れる?(笑) GM:マリアに対するエゴを差し上げましょう。SAはまた、改めてということで。 海:了解。エゴは慕情ですね。 ※GMが考えてどうしますか!  本気で言ってます。 ※どんな形?  GMが海に聞いているのは、海の本来の悪魔としての姿形。  こうすることで海があくまであることを印象づけ、オープニングの暗い雰囲気を演出しようとしたのである。いやホント。 ※魔女狩り  13世紀から18世紀にかけて、ヨーロッパの国家とキリスト教会によって行われた異端迫害。一方的な宗教裁判の結果として火あぶりに科したという。  「ビーストバインドNT」の暗い雰囲気に合致させて、シナリオの背景に組み込んだ次第。 ※ここできっと玄関のチャイムが  この時点では誰もそんな話はしていない。他のプレイヤーのシーンにつなげるための海PLのアドリブである。 オープニング02 GM:えー、次は誰が良いかな? ブレイブ:まだ恋人の魂が裂かれる云々をやってないから、悪魔か天使側でそれを描くってのはどうだろう? GM:じゃあ、ありすのシーンでちょろっと触れましょうか。シーンは一転して魔界、魔王サイモンの城だ。 ありす:では※まず侵食率を…… 海:だからゲームが違います。 ありす:城ね? ……城のどこ? ブレイブ:そりゃ、王の間じゃないの? GM:深い闇に鎮座する魔王、サイモンが低い声を響かせる。「……時が、満ちたか。……アリステルは、どこだ。アリステルを呼べ」 ありす:では、すーっと闇から現れて膝を抱えながら上下逆さに浮かんでいます。肩にはやっぱり上下逆さに猫。「お父様、それには及びませんわ。ありすならここにいます」 GM:うわあ、悪魔っぽい(笑)。 ありす:悪魔ですから(笑)。 GM:えー、読者とプレイヤーには分かりますが、ありすの姿はオープニングのマリアとそっくりです。ただ、マリアは黒髪ですが…… ありす:ありすは銀髪。 海:それに、マリアより少し幼いわけだな。 ありす:うん。で、ふっと闇に消えて……直後に魔王サイモンの※肩に腰掛けた状態で現れる。「それで、お父様……ありすに何の御用ですの?」 GM(魔王サイモン):「あれから、300年、か……。アリステルよ。お前はまだ人間界に行ったことはなかったな?」 ありす:「300年?……ええ、お父様が数ヶ月前にまだ時ではないと仰ったきり、ありすは魔界から出ようとすらしてません」で、肩の猫が「きしし」と笑う。 ブレイブ:出てたな。確実に。 ありす:いや、ありすは嘘はつきません。魔界から覗いてた事はありましたが、それは聞かれてませんから?(笑) ブレイブ:なるほど(笑)。 GM(サイモン):「ならば、今がその時だ。お前に人間界に行ってもらう」 ありす:驚いたような顔で言います。「まぁ、急ですのね……。……生まれてこの方、ありすは※ただ存在するだけでしたが、とうとう何かの御用事を言い渡されますの?」 GM(サイモン):「うむ……これを見よ」ぶん、と小さく空間に穴が開きます。それは上空から一人の少年を映している穴だ。 海:食パンを口にくわえて道の角を通りがかっています(笑)。 ありす:「……あら、人間?……いえ、微かに魔の気配……。あぁ、分かりました。半魔ですのね?」くすくす笑いながらとん、とサイモンの肩を蹴り、ヴィジョンの前にふわりと降ります。 GM(サイモン):「……うむ。もともとは我らと同じ魔界の住人だったのだがな」 ありす:「だった?」 GM(サイモン):「それがつまらぬことで我らに反抗してな。あろう事か、人間と同化して我らの網から逃れた」 ありす:「……よく生きていられましたわね。それで、ありすは彼をどうすれば良いんですの?」こくん、と首を傾けながら振り返る。 GM(サイモン):「ワシは彼のものに最後の機会を与える。アリステル、お前は奴をこの魔界に連れ戻すのだ」 ありす:「……説得、ですの? 頑固な方だと良いのですけれど」で、肩のムーア(猫)が『滞在期間延びるからー』「これ、ムーア!」まぁ、一人芝居なんですが(笑)。 シンシア:良く喋るなぁ……(笑)。 GM(サイモン):「方法は任せる」 ありす:「分かりました。初仕事ですし、楽しめると良いのですけれど」 GM:それから、魔王は再び口を閉ざす。もう言うことはない、ということだろう。 ありす:「ではお父様……吉報をお待ちくださいね。」そう言うと、くるりと反転する……漆黒の服が闇に溶け込み、更にそれに溶けるようにしてありすの体が消えて……。 GM:……では、ありすにはサイモンへのエゴとSA「海を連れ戻す」を差し上げましょう。 ありす:サイモンへのエゴ! サイモンで三つ埋まった(笑)。 GM:なにぃ!?(笑) ブレイブ:いいじゃないか、「いつか来る敵」とか言うわけのわからないエゴもってる俺に比べれば(笑)。 ありす:で、ですね。もうちょっと続けて良いですか?(笑) GM:あ、はい、どうぞ。 ありす:えっと、自室に現れて……ごそごそと大きな箱と一枚の紙、それとガムテープを取り出します。 GM:ふむふむ? ありす:「さて、地上ではありす空間転移とか出来ないし。歩くの面倒だからこれで行くよムーア」 海:……な、何をするつもりだろう? ありす(ムーア):『……インパクトはあるかもナー』 GM:えー、では、ありすが箱の中を覗き込みながら、びーっとガムテープを引いて、このシーンはおしまい、と。 ※まず侵食率を  『ダブルクロス The 2nd Edition』(著作:矢野俊策/F.E.A.R、発売元:富士見書房)のルール。  侵蝕率を上げることによってPCは強力になっていくが、同時に人格が暴走する危険性も併せ持っている。BBNTの【人間性】ルールにも通じるものがある。 ※肩に腰掛けた状態  もちろん、ありすが肩に座れるほどサイモンがデカいのである。 ※ただ存在するだけ  悪魔はたいてい、何か「負」の概念を司っている。  ありすは「誘惑者」なのだが人間に関われず何も誘惑した事がないという設定なのでこう言っている。 オープニング03 GM:えーっと、順番から言って次はシンシアかな? どこから始めましょう。 シンシア:そうですね……特に指定が無ければ夜の教会。月明かりと蝋燭の光の中でお祈りとかしていましょうか。 ありす:絵になるねー(笑) ブレイブ:俺も絵になりますよ! 破壊された街並とかでなら! シンシア:それじゃあ特撮じゃないですか(笑) GM:では、降り注ぐ光から、一人の天使の姿が浮かび上がります。男とも女とも着かない、六枚羽根の。もちろん、※逆光で顔は映らない(笑) 海:オルガンの深い音色と天上からの調べが響き渡るのですね。 シンシア:「……主よ。今日という時間を私に与えてくださったことを、感謝致しま…………?」お祈りの途中でそれに気づいて動きを止めます。 GM:ひらひら、と教会に白い羽が舞う中で、ゆっくりと声が響く。「NA44……祈りを欠かしていないようですね」 シンシア:「……はい。常に敬虔なる使徒たるのが、私です」跪き、頭を下げます。 GM:その天使……もとい、大天使ミカエルは大きく頷く。「今日は神の御心により、使命をあなたへ伝えに来ました」 シンシア:「はい。今回の使命は、どのようなものなのでしょうか……?」控えめに光を見上げましょう。 GM(ミカエル):「……昔、自らの父である魔王に反抗し、人間へと転生した悪魔が居ました」 シンシア:「人間へと転生……ですか。妙なことをするものですね、悪魔というモノは……」 GM(ミカエル):「その力は……純然たる魔王の血を引くものとして、大天使にすら匹敵すると言われています」 ブレイブ:なにぃ、※そんなに強かったのか!?(笑) GM(ミカエル):「もちろん、人間に転生する前の話、ですが。そして、彼については我々も後を追っていたのです」 シンシア:「追っていた……転生して力が薄れても、危険極まりない存在だったということですか?」 GM(ミカエル):「えぇ、そして……もしかすれば、神の名の下に戦ってくれるかも知れない、と。……そして、彼はあなたと同じ街に居ると言うことが、ついに明らかになったのです」 シンシア:「あの、待って下さい。神の名の下に戦ってくれるかも知れない、ということは……今回の使命は、悪魔の抹殺ではないのですか?」 GM(ミカエル):「もちろん、彼が悪魔として神に対する反逆心を失っていないのなら、それも仕方のないことです」 海:……。 GM(ミカエル):「しかし……そうでなければ、我々に力を貸してくれるよう、説得してください。方法は任せます」 シンシア:「承知しました。それが主の御心なのでしたら、私は私の全てを賭してこの使命を果たします」 GM(ミカエル):「……お願いします、NA44。きっとあなたに、神のご加護があることでしょう」そして、すぅ、とミカエルの姿は消えていく。後には再び静寂が降りて……。 シンシア:「……ふぅ。今回もまた、難しい使命ですね……」 肩の力を抜き、深く息を吐き出す GM:あ、ターゲットの名前も何も言ってなかった。うっかりさんだな、ミカちゃん(笑)。 シンシア:あらら……って困りますよっ!?(笑) 海:それは、絆が導いてくれるさ(笑)。 GM:神の加護があればだいじょーブイ!!(笑) シンシア:そ、そんなぁ(笑)。「主に、私の願いを聞き届けて頂く為にも……なんとしても、この使命を果たさなければ……」 GM:えっと、まずはミカエルに対するエゴをどうぞ。 シンシア:はいー。 GM:で、SA「海を説得あるいは抹殺する」で。※ちょっと変なSAになってしまいますが。 シンシア:了解です。抹殺あるいは説得ですね。 ブレイブ:優先順位が!?(笑) ※逆光で顔は映らない  大天使の姿はおいそれと描写できないのである。……ホントか?(笑) ※そんなに強かったのか!?  実際にはデータとして戦力を比べたわけではないが、PCを持ち上げてGMに損はない。もちろんプレイヤーにも同じことが言える。 ※ちょっと変なSA  普通、SAで提示される目標は1つである。しかし、今回は天界も海の扱いを決めかねていることを表現するため、このような内容にした。 オープニング04 ブレイブ:オレがオープニングのオオトリですよ! ※SMAPと同じですよ!! ありす:オチの方がしっくりくる。 ブレイブ:むきゃー!!! GM:どんなシーンが良いと思いますか?(笑) ブレイブ:うーん。そですねぇ。オープニングから他のPLに登場してもらってもいいのかな? GM:OKですよ。 ブレイブ:んじゃ、ステラ改め海よ。僕らの親友っぷりを描こうじゃないか!! 海:そうだな、どんなシーンにするか。 ブレイブ:出会いのシーンとかどうっすか? GM:OK、じゃあそれで。 海:GMとしては特に提案はないの? GM:一言でも良いからハンドアウトに絡めてくれると嬉しいナーと思わないではないです(笑) 海:そもそも、上田有紀ってだれだ。 ブレイブ:上田有紀はブレイブマスターの仮の名前ですよ! 海:なにぃ!? 初めて知った(笑)。 ブレイブ:※ついさっき考えたんでそりゃ知らない! で、ですね、俺は公園でボーッとしてるのですよ。食料がつきて、お金も昨日なくなったから。 GM:ダメダメです。 シンシア:まあ、無職ですからね(笑)。 ブレイブ:「いつになったら……悪が……くるんですか……ブレイブキング」  説明しよう。ブレイブキングはブレイブマスターの上官であり、未来の勇者ロボを束ねるとても偉い勇者ロボなのだ。……本当か? 海:も、目的を失っている(笑)。 GM:ちょこちょことした魔物を見かけることがあっても、世界を滅ぼすような事件には遭遇したことがない。 ブレイブ:「もう……2005年っすよ。2000年問題とかでコンピューター狂うって言われて本気でびびったっすよ……」 ありす:びびったのか!?(笑) シンシア:住所不定、無職、上田・ブレイブマスター・有紀の呟きが公園に空しく響く(笑) ブレイブ:「ううう……通りすがらないかなぁ……。なんか悪が通り過ぎないかなぁ……」 GM:悪を望むな、勇者(笑) ブレイブ:「いるわけないと思いつつ、一応、今日も日課の魔物探知だ……。いや、もう……はやく乱れろよ。平和」 シンシア:最低ですよこの勇者!?(笑) ブレイブ:そして魔物探知を開始するのですよ! ピコーン! ピコーン! GM:ぴこぴこ!? とゆーかなんですかその機能(笑) ブレイブ:物凄い魔物パワーを感知するのですよ!! GM:魔物パワーってなんだ(笑) ブレイブ:「むっ! 魔物共め……この近くで争っているな! よぅし! カツアゲ……じゃない、正義の制裁をぶちかましてくれる!!」 GM:……乱れて良かったね……。 ブレイブ:そういって駆け出すのです! 愛車の自転車「ぶれいぶ」に乗って! チャリンチャリーン……。 ありす:さび付いてませんか、ブレーキとか。 ブレイブ:ドブに落ちてた奴を磨いてつかってるからな! ボロボロだぜ! ありす:わびしいよ……(笑) ブレイブ:そしてそこで見るのですよ! 不良に絡まれている海君を! 海:む、登場します。 GM(不良):「なぁ? 別に全財産くれって言ってるわけじゃないんだぜ? ちょっと貸してくれって言ってるんだよ」 海:「……断る」 ブレイブ(さらに不良):「皆聞いたか!? この兄ちゃんはお笑い芸人の才能があるらしいぜ!?」と言って、みんなで爆笑。 海:「……ふぅ、本当に低俗な人間はどこにでも居るものだな」前髪をかき上げてリーゼントを真っ向から睨み返す。 GM(不良):「で、ギャグセンスは分かったから、いくら貸してくれるんだ? あーん?」 ブレイブ:で、ですね! そこで声がするのですよ! 「まてぇえええい!!」 ありす(不良):「誰だ!?」 ブレイブ:「お前達に名乗る名前は無いっ!! とおっ!!」自転車から無意味にバック転して降りる俺!! こいでる途中だったんで勢い止まらずに背後から俺にぶつかる自転車!! GM(不良):「…………」 海:「…………」 ブレイブ:「うぎゃぁあああ! お、おのれ! 不意討ちとは卑怯な!」 GM(不良):「……なぁ、金は天下の回りものって言うだろぉ? 兄ちゃんよぉ。出すもんだしゃ何もしねぇからよぉ」 海:「……断ると言っている」 ブレイブ:「無視するな! 無視するな! 悪認定だ! 成敗!」といって懐からデカイ剣だします。必殺の機械剣ですね! 海:何ぃぃっ!?(笑) シンシア(不良):「もしもし? ケーサツッスか? なんかでっかい刃物持った変人が騒いでるんスけど?」 GM:うわぁ、冷静だ(笑) ブレイブ:「ちぃ!! させるか!」といって不良を峰うち。 シンシア(不良):「とりぷとふぁんっ!?」血を吐いて倒れる不良。 海:ちょっとまて、なんと言うかすでに正義じゃないぞそれ(笑) ブレイブ:そして携帯を拾う。「あ、警察ですか?ごめんなさぁあい。気のせいでしたぁ♪」ピッ。「ふぅ、危ないところだった」 GM(不良):「ひいいいいっ!? な、なんて奴だ、まともじゃねぇっ!?」 ブレイブ:「さぁて、貴様等ぁ……。死にたくなかったらここから立ち去るんだなぁああ?」機械剣を舌でぺろぉおり。 ありす:それじゃ悪役でしょうが!? GM:「ぎゃあああっ!?」蜘蛛の子を散らすように逃げ出す不良達。二人と、ぴくぴくしている不良だけがのこった。 ブレイブ:「命拾いしたなー、今度からは……絡む相手は選ぶんだな」と言って、海を見よう。不良にとっては俺、命の恩人ですよ! 倒れてる奴以外。 海:「…………というか、君は誰だ」冷静に突っ込んであげよう。 ブレイブ:「かなり上級の悪魔だな。貴様。その気になれば今のやつなんか2秒で塵のはずだが?」と無視して続けよう。 海:「……何のことかな? オカルト趣味の知り合いは居ない」 ブレイブ:「隠すな。俺にはわかる」といってゴミ箱に座ろう。 GM:話し込む体勢だ。 ブレイブ:いや、自転車があたったケツが痛い。 GM:余計なこと言わなくて良い(笑) 海:「……変り者はどこの世界にも居るものさ。君だって、この世界じゃそう思われるだろう?」 ブレイブ:「うむ。なんでか面接で自分の事話せっていわれて、話したらいつも不採用だ。オカゲでバイトにもいけんぞ。お前はよく学生なんかになれるな」 ありす:『えー、以前に何かお仕事の経験は?』『はい、正義の勇者ロボを少々……今も継続中ですが』 ブレイブ:想像力豊かだな。 ありす:誰でも分かるよっ!?(笑) ブレイブ:「フム……どうもお前は変り種のようだ。しかし良い目をしている。」 海:「つまらないな、君のやるべきことは僕のような存在の抹殺じゃなかったのか?」 ブレイブ:「違うな。俺の任務は悪の抹殺だ。そんな悲しそうで優しい目をした奴は俺の敵じゃない」といっておどけよう。 海:「……僕が? そんな目を僕はしているのか……」 ブレイブ:「ああ。悪にはそんな目はできねぇ。お前、訳ありだな? 力を無意味に振りかざさない所も気に入った。俺も訳アリだ。上田有紀と名乗っておこう。本名は訳あって秘密だ。お前は?」 海:「はは、面白い人だね。そうだな、君流に言えば、僕の名前は星野海。よろしく」と、その右手を取ろう。 ブレイブ:「海……か。良い名だ。親友になれそうだな!」 シンシア:その時、遠くからパトカーのサイレンの音が聞こえてくる! 海:「その前に、君はここから逃げた方がよさそうだ」……えー、ピッとメモを渡そうとしたときには、最強勇者の姿は僕の目の前から消えていた(笑)。 シンシア:ちなみに警察が駆けつけると、そこには何かをやり遂げた漢の顔をした長髪の青年が倒れていたらしい。 GM:なんだかなぁ……(笑)。えー、ブレイブには「恐怖の大王」へのエゴと「恐怖の大王を倒す」のSAを。 ブレイブ:うむ、シナリオにまったく関係なくてオレ好みだぞ(笑)。 ※SMAPと同じ  2005年の紅白歌合戦にトリを勤めたのがSMAPでした。  ちなみにこのセッションの収録は2006年の1月から2月にかけて行われています。 ※ついさっき  3時間前。実は打ち合わせの段階ではブレイブのキャラが一番早く決定していました。それにも関わらず、直前まで名前が決まっていないとは……。  どうせ誰も上田有紀なんて名前で呼ばないので関係はないのであるが。

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