883 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 11:39:53.22 ID:hLyPS3Wj0
※
('A`)「はぁ……」
窓から見える空は、今日も青い。
雲ひとつ無い青き海は、まるで俺のチキンハートを責め立てているようだ。
('A`)「なぁ……太陽。お前はどうして、いつも輝いているんだ?」
太陽は、答えてくれない。
ふっ、当然か。だって太陽は、太陽だもんな。
(;^ω^)「……」
(´・ω・`)「これはひどい」
884 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 11:43:06.99 ID:hLyPS3Wj0
(;><)「何か、ドクオさん最近おかしいんです!!」
( ^Д^) 「ついに逝っちまったのか? ピリオドの向こうに」
('A`)「はぁ……」
周りの雑音も、耳に入らない。
俺は、あの出来事から彼女を意識してやまないのだ。
川 ゚ -゚)
クー。
彼女を見るたびに、胸が疼く。
この気持ちは、何だろうか?
四六時中、彼女の事を想ってしまう。
('A`)「神様、俺はこんな事でいいんでしょうか?」
(;^ω^)(;´・ω・`)(;^Д^)(;><)
888 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 11:45:36.51 ID:hLyPS3Wj0
ξ゚⊿゚)ξ「おーい、根暗」
ミセ*゚ー゚)リ「それと、その他大勢」
(´・ω・`)「あ、ビッチ」
ξ#゚⊿゚)ξミセ#゚ー゚)リ「誰がビッチだ!!」
ξ゚⊿゚)ξ「まー、あれじゃん? さっきから、そこのBSが様子おかしいじゃん?」
( ^ω^)「BS?」
ξ゚⊿゚)ξ「ブサイク」
('A`)「あぁ、クー。俺は君を欲してしまう。愚かな俺を許してくれ……」
890 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 11:47:37.29 ID:hLyPS3Wj0
(´・ω・`)「まぁ、確かに様子はおかしいよね。口から色々出てるし」
あぁ、俺はどうしてしまったんだろう。
皆の顔がぼやけて見える。はっきりと見えるのは、ただ一人。クーだけだ。
ξ゚⊿゚)ξ「これってさあ……」
ξ゚⊿゚)ξミセ*゚ー゚)リ「ずばり、恋でしょー!!」
ΩΩΩΩ「な、なんだってー!!!」
894 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 11:49:44.47 ID:hLyPS3Wj0
ミセ*゚ー゚)リ「恋……それは、甘いあまーい青春の一時……」
ξ゚⊿゚)ξ「胸が苦しくなっちゃうの……でも、彼は振り向いてくれない……」
ξ゚⊿゚)ξミセ*゚ー゚)リ「あぁーん、し・び・れ・る~!!!」
(;^ω^)「……」
ξ゚⊿゚)ξ「何よこの空白は」
(´・ω・`)「こら! 空白とか言うな!!」
897 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 11:53:31.52 ID:hLyPS3Wj0
('A`)「恋……? これが、恋!? ラブ……ラブ!」
ξ゚⊿゚)ξ「そうよブサイク! あんたは恋をしているのよ! まずは認めなさい、さあ認めなさい!」
ミセ*゚ー゚)リ「キャー、美女と野獣の恋……リアル童話チックでメルヘン~♪」
('A`)「で、でも俺が恋とか、ちょっと似合わないし」
ξ゚⊿゚)ξ「何いってるんじゃい! 大切なのはKIMOTI! 好きっていう感情でしょうが!!」
ミセ*゚ー゚)リ「チキン野郎に恋する資格はねぇ!!」
( ^Д^) 「そういや、皆テスト勉強の方はどうだ?」
( ><)「何とか英語は終わったんです!!でも数学がまだ……」
(´・ω・`)「じゃあ、今日は数学をやろうか」
900 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 11:56:11.48 ID:hLyPS3Wj0
そっか……そうだよな。
大切なのは、俺の気持ちか。
そうだよ、悪い方に考えても仕方ないんだ。
('∀`)「俺、頑張るよ! 男を見せるよ!」
ξ゚⊿゚)ξ「っしゃー! よくいったブサイク!」
ミセ*゚ー゚)リ「顔以外はかっこいいー!」
余計なお世話だ! と、心の中では突っ込んでおこう。
ξ゚⊿゚)ξ「よし。早速、作戦会議よ。昼休み屋上にきなさい!!」
('A`)「え、作戦会議?」
905 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 12:01:37.20 ID:hLyPS3Wj0
ξ゚⊿゚)ξ「かの孔明も、恋に重要なのは策略である、と言ってたのよ!!」
ミセ*゚ー゚)リ「ソースは『携帯小説 ~恋する三国志~ 孔明の罠編』ね」
し、知らなかった。
3000年の歴史がある中国に、そんな名言があったなんて。
('A`)「でも、お前らどうして俺に協力してくれるんだ? 俺はお前らに……」
バシーン!!
('A`)「ぐっわ!!ガッシポカ!!」
ξ゚⊿゚)ξ「馬鹿! 恋するクラスメイトは、今日の友っていうでしょ!」
ミセ*゚ー゚)リ「過去は忘れて未来を見ようってかんじ?」
……俺は、なんて誤解をしてたんだ。
こいつらが、俺の為にここまで考えてくれるなんて。
('A`)「心の友よ――――! 俺は絶対、この恋を成功させるぜ!!」
ξ゚⊿゚)ξ「おぅ! キメェけど頑張ろう!」
ミセ*゚ー゚)リ「おー!!」
(;´_ゝ`)(うわ、すごい入りづらい空気だコレ。どうすんだコレ)
909 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 12:04:46.99 ID:hLyPS3Wj0
( ´_ゝ`)「えーっと、あのー、うん。もうすぐテストだから頑張れ」
兄者先生のホームルームは3秒くらいで終わった。
なんだか今日は元気が無いようだ。まぁ、俺には関係ないか。
( ´_ゝ`)「あぁ、ドクオ君」
('A`)「はい?」
( ´_ゝ`)「くっせwwwまじくっせwwwwあーくせww羨ましくないくっせwww
それだけ! ふんだ! ばいばいぷー逃げちゃうもんね。先生、羨ましくなんかなもんね!」
('A`)「え、な、何だったんだろう」
911 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 12:09:13.46 ID:hLyPS3Wj0
兄者先生が、高速で教室のドアへと向かう。
しかし、さらに速い速度で、誰かが兄者先生の前に立ち塞がった。
( ・∀・)「待ってください!!」
(;´_ゝ`)「な、何ぃ? この俺のスピードを超えただと……!」
( ・∀・)「日本史のテストの範囲はP11からP35までですよね?
その時代背景や重要語句を暗記していれば8割は取れるとおっしゃっていましたが、
残りの2割は論述でしょうか? まさか小学生みたいに自分の意見を書け、などという主観的で
先生の私情が入るような問題を入れるおつもりではないでしょうね?」
( ・∀・)「今回の中間テストというのは、いわば高校最初の学力テストなわけです。
やはりスタートは綺麗に決めたい。よって、先生のテストが最も不確定かつ個人的に不安なわけです。
だってそうでしょう? 先生は教科書以外からも出しそうですからね。
まぁそんなことをすれば上からの圧力で簡単に飛ばされてしまうでしょうが」
915 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 12:12:21.15 ID:hLyPS3Wj0
(;´_ゝ`)「あ、う、いや、そんなことはないぜよ。
真面目にやってれば、10割とれるよ、うん。君なら出来る」
( ・∀・)「そうですか、安心しました。努力が結果に結びつかないテストならば
どうしてくれようか、と思っていたのですが、その心配はいらなかったようですね。
お時間を取らせてしまって申し訳ない。では、時間が惜しいので勉強に戻ります」
(;´_ゝ`)「あ、うん。うんこ。じゃ、僕、もういいかな? 頭が痛くなってきた……」
モララーは満足そうに笑顔を浮かべると、自分の席に戻り自習を始めた。
ξ゚⊿゚)ξ「ガリ勉(笑)」
ミセ*゚ー゚)リ「まぁ、将来性を考えるならアリ? でも、ちょっと理屈っぽーい」
918 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 12:14:53.69 ID:hLyPS3Wj0
('A`)「モララー、か」
俺は、あの日の事を思い出す。
クーと一緒にいたのは、モララーだった。
何の話をしていたのかはわからないが、二人きりで話していた。
(;'A`)(何だろう、今更になって気になってきた)
……なんだろう。
気になる。
午前中はその事ばかり考えてしまい、授業に集中できなかった。
920 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 12:19:27.90 ID:hLyPS3Wj0
※
昼休み。
俺はツンミセコンビと、屋上にいた。
ξ゚⊿゚)ξ「まずは、クーと仲良くなる事が重要条件よね」
ミセ*゚ー゚)リ「だねー。クーって言えば、やっぱ勉強?」
('A`)「勉強かぁ」
確かに、勉強ができるイメージがある。
といっても、運動も出来るし(体育を覗いた時に知った)
あぁ、何だよ。俺とは天と地の差じゃん。
('A`)「自信なくなってきた……鬱だ死のう」
ξ゚⊿゚)ξ「馬鹿! 今更自分のスペックの低さなんて気にしないの!
KYだとかブサイクだとか女々しいとか行動が一々キモいとか、そんなの生まれつきでしょうが!」
ミセ*゚ー゚)リ「そうそう、元気出していこー(笑) く、ぷぷ……」
921 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 12:25:02.54 ID:hLyPS3Wj0
('A`)「でも、俺なんかじゃ……うじうじ、うじうじ」
やっぱ、釣りあわないよな。
('A`)「俺、遠くからクーを見守ってるだけで幸せなんだ」
3年間、彼女を見ていたい。
勉強するクー。
友達と遊んでるクー。
楽しそうにお喋りするクー。
それだけで、俺は満足なんだ……。それ以上望むなんて、罰が当たるよ。
ξ#゚⊿゚)ξ「このボケぇ――!! チン○ついてんのかゴミクズが!!!」
(;'A`)「がっしぽかぁ!!」
931 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 12:38:24.53 ID:hLyPS3Wj0
ミセ*゚ー゚)リ「てか、ガッシボカ、だし。知ったか乙」
('A`)「うぅ……」
また殴られた。
しかもグーで。グーってお前……いてぇよ。
ξ゚⊿゚)ξ「いい? あんた口ではそんな事言ってるけど、クーに他の男が出来たらどう思う?
ちょっと想像してごらんなさいよっ!!」
('A`)「クーに、他の男が?」
俺は、想像を膨らませる。
933 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 12:41:24.09 ID:hLyPS3Wj0
~ドクオ脳内~
川 ゚ -゚)「池面さん……」
( )「やだな、さん付けなんてしなくていいよ。
だって僕らは、もうすぐ一つになるんだから」
川 ゚ -゚)「……はい」
ぱぱぱぱーん
ぱぱぱぱーん。チャチャチャチャッチャチャチャー
( ^ω^)「結婚おめでとー!」
( ・∀・)「ひゅー!」
(´・ω・`)「おめでとう、クー!!」
川 ゚ -゚)「皆、ありがとう!」
('A`)「おめ……おめで……」
( ゚∋゚)「どくでゴワス!!」
('A`)「ぎゃっ!」
~脳内終わり~
935 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 12:45:40.56 ID:hLyPS3Wj0
胸が熱くなる。
ドクン、ドクンと、怒りという感情が血を煮えたぎらせているんだ。
(#'A`)「ぬおおおおお!! 許さん、許さんぞべジータァァァ!!!」
ξ゚⊿゚)ξ「そうそう、その調子だブサイク!」
ミセ*゚ー゚)リ「ちょっと男らしいかもー。顔以外は」
そうだ、俺はクーが好きなんじゃぁい!
他の男に渡す? ありえない。俺はクーのこと大好きなんだバーロー!!
('A`)「よし! では、俺はどうすればいい?」
ξ゚⊿゚)ξ「やっぱり、テスト前だし勉強教えてもらうっしょ!」
ミセ*゚ー゚)リ「あ、それ王道~。携帯小説でもよくあるww」
なるほど……!
確かに、それは得策……相手の懐に飛び込むには、相手の土俵で勝負すべし……!
('A`)「ツン……何という策士……! 恐ろしい……しかし、味方にすれば頼もしい……!」
ξ゚⊿゚)ξ「ほっほっほ。おぬしもようやく私の良さがわかったか。
もっと褒めていいぞ?ん?」
('A`)ξ゚⊿゚)ξ「はっはっは――!」
ミセ;゚ー゚)リ(……ちょっとついていけないかもー)
最終更新:2007年12月28日 16:50