その夜……
「……ちょっと、調子に乗りすぎちゃったな……。
それにしても、かがみ……」
それにしても、かがみ……」
こなたのことは嫌いじゃないけど……
こなたの気持ちがどうしても固まってるのなら……私……
「かがみ……私のこと、どう思ってたんだろ……」
私だって、かがみのこと嫌いじゃないけど、
それは友達として……のはずなのに、
何だろう、この胸が締め付けられるような感じは……
それは友達として……のはずなのに、
何だろう、この胸が締め付けられるような感じは……
この気持ち……前にも……どこかで……
(……ここは……どこ……?)
そこは私の部屋ではないけど、見覚えのある場所。
周囲からは歓声。
周囲からは歓声。
(ここは……そうだ……
私かがみ達とコンサートに来てたんだっけ……)
私かがみ達とコンサートに来てたんだっけ……)
正面ステージからは、私の好きな声優の歌声が聴こえる。
だけど、正面には背の高い男。目的の声優の姿は見えない。
だけど、正面には背の高い男。目的の声優の姿は見えない。
(うう、邪魔だよ~……
折角入場できたのに、これじゃ……)
折角入場できたのに、これじゃ……)
「ほら、こっち」
(あ……)
左から私の手を引っ張る、優しく微笑む人。
(そうだ……かがみはこの時に席譲ってくれたんだ……
……そっか、今私が見てるのは……)
……そっか、今私が見てるのは……)
気がついたら、朝日が部屋を照らしていた。
今のは……夢……?
いつの間にか、寝ちゃってたみたい。
今のは……夢……?
いつの間にか、寝ちゃってたみたい。
でも見た夢の感覚、いや現実に体験したあの時の感覚は
今でも鮮明に残ってる。
今でも鮮明に残ってる。
あの時は、コンサートを見れた感動で
しばらく惚気てたんだと思ってた。
しばらく惚気てたんだと思ってた。
でも……今なら、あの時感じた気持ちの理由も分かるよ。
私は……本当は……。
私は……本当は……。
- 後編「幸せはいつも傍に」へ続く