1名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)19:12:16.055h7WKtEX0
あれは、俺達が中学生だった頃
某遊戯漫画によってカードゲームブームが暴風雨のように日本中に吹き荒れ
ネタ元であるMTG、マジック・ザ・ギャザリングが注目を浴びていた時代
地元にできたデュエルスペースに毎日集まったあの頃
沢山の、既知外の出会いがありました
--
俺が、懐かしの「MTG」に関連した既知外の思い出を
思い出せる限り綴っていくスレ
2名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)19:12:40.965h7WKtEX0
【御注意】
本スレは単発スレの名に恥じぬよう、万全の体制と細心の注意を払っておりますが、
万一、スレ内で説明のない事柄等がございましたら、お手数ですが
kwskと声をかけて下さると話が脱線してその話をし始めるかもしれません。
3名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)19:12:50.04vUHpfiFI0
4名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)19:16:50.055h7WKtEX0
MTG――その、今となっては懐かしいゲームは、
俺達がジャンプの懸賞に遊戯王の元ネタらしきカードゲームを発見したことから、
心惹かれ、そのうちにパックを買い始め、どっぷりと漬かってしまったゲームである。
最初に俺と二人でMTGを始めた、誰よりも古いMTG友達、
彼の名は播磨といった。
5名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)19:19:45.925h7WKtEX0
播磨は、誰よりもバランスの良いことを好む、究極のバランス男であった。
そのバランスの良さ故に彼は、日常生活においても全く無茶をすることなく、
また、何かを完全に切り捨てることはなく、バランスの良さを無二の売りとしていた。
究極のバランサー――いつしか彼にはそんなイメージが付きまとう。
危険な香りのする男であった。
6名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)19:21:47.585h7WKtEX0
あの、荒れ狂ったFF7の発売日――学校を仮病で休み、コンビニで購入した人間が
大量に出現、学級閉鎖も危ぶまれるほどの欠席率を誇ったあの日。
PSユーザーでありながら播磨は、きちんと学校へ登校してきた。
このことからも彼のバランスの良さがうかがい知れるだろう。
7名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)19:24:41.275h7WKtEX0
播磨は給食の食べ方もバランスが良かった。
いわゆる「三点法」を駆使し、主食、主菜、汁物のループを繰り返す彼は、
まさに機械仕掛けのような正確なる給食イーティングを見せつけ、周囲を圧倒した。
彼は、驚くべきことに小学校から中学校の9年間、
デザートを真っ先に喰らったことがないという
絶望的なバランスの持ち主であったのだ。
8名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)19:25:53.065h7WKtEX0
それは、給食に牛乳かんが並ぶと
真っ先にスプーンが突き刺さってしまう俺からすれば、
とてつもない、驚愕すべき事実であった。
そんな彼のバランスは、MTGにおいても遺憾なく発揮されることになる。
9名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)19:26:48.90G/GlD0Ot0
10名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)19:28:24.505h7WKtEX0
狂気と言えるほどにバランスを追い求めた彼は、ある意味では究極の既知内男であった。
そのバランスの良さ故に、学校の先生にMTGの話題を振ることもしなければ
授業中にMTGから得た知識を振り回すこともなかった。
無茶をしない――それが彼のモットーでもあった。
11名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)19:31:46.975h7WKtEX0
MTGにおいて彼は、白単色のウィニーデッキを好んだ。
白に壊せないものはない、当時そう言われた白は
全てのパーマネントに対処できる柔軟性を持つ、
彼にとって理想の色であったのだ。
相手を倒すことと同時に、自分が倒されない体制を作り上げていく、
そんなバランスのよいデュエルをするには、まさに白はうってつけであった。
相手のクリーチャーに対処するため、彼のウィニーデッキには
無論のことだが《神の怒り/WrathofGod》が普通に投入されている。
12名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)19:34:53.825h7WKtEX0
俺「ウィニーにラスゴはいらなくねwwwwwwwwwwwww」
播磨「欲しいだろwwwwwwwwwwww」
俺「おまwwwww相手を倒すことに専念したらどうよwwwwwww」
播磨「よく考えろ」
俺「?」
播磨「例えば今この瞬間に《賦活/InstillEnergy》のついた《サルディアの巨像》が召喚されたら終わりだ」
俺「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
13名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)19:34:57.47jtl+irb60
14名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)19:35:01.79AzVzXUU6O
15名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)19:36:20.788oZYGizP0
16名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)19:36:55.935h7WKtEX0
そう、確かに《賦活/InstillEnergy》のついた《サルディアの巨像》が召喚されたら
ひ弱な白のウィニー・クリーチャーでは太刀打ちできないだろう。
それこそ、対抗するには9体もの《ツンドラ狼/TundraWolves》が必要となるのだから。
俺「なるほど――」
最悪の事態をも想定した、まさに究極のバランスを誇ったデッキがそこにあった。
17名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)19:39:12.87Ltu166JF0
18名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)19:40:50.555h7WKtEX0
彼は、《ハルマゲドン/Armageddon》はデッキに入らないとした。
《神の怒り/WrathofGod》は入るのに、ゲドンは入らない――その驚愕の発想に、
既に既知外構築には慣れていたはずの俺も声を荒げた。
俺「そのりくつはおかしい」
播磨「よく考えろ」
俺「?」
播磨「ラスゴは、不利な状況をひっくり返すことができる。だがゲドンはできない」
俺「!!!!!!!!!!!!!」
19名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)19:42:17.51ffaTxFbv0
20名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)19:43:14.355h7WKtEX0
まさにその通りだった。
不利な状況でハルマゲドンをプレイすれば、それはまさに
今まさに殺してくれと銃口の前に立ちふさがることと同義である。
だがラスゴは違う。
不味い飯の乗ったちゃぶ台を一気に覆すことができる、まさに究極の逆転カードなのだ。
21名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)19:44:03.67yMI68wRo0
22名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)19:44:35.275h7WKtEX0
播磨「ゲドンは有利な状況をさらに有利にするだけwwwwwそれでは意味がないwwww」
俺「なwwwwwwwwるwwwwwほwwwwwwwwwwwwどwwwwwwwwwww」
播磨「そんな偏った戦略は生き残れない」
俺「勉強になります(´・ω・`)」
23名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)19:47:04.53G/GlD0Ot0
24名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)19:48:08.05ffaTxFbv0
25名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)19:51:50.195h7WKtEX0
元々瞬殺系のコンボデッキをよしとしない彼は、主にウィニーやコントロールを好んだ。
彼のバランス理論は、どんなデッキにも遺憾なくそのエッセンスを詰め込まれていく。
彼の赤単デッキには、《ボール・ライトニング/BallLightning》、《モグの狂信者/MoggFanatic》
といった優秀クリーチャー、そして《火炎破/Fireblast》といった超優秀火力が満載され、
それを補助するのは《カープルーザンの森/KarplusanForest》4枚から生み出される緑マナ。
その赤単より繰り出される《エメラルドの魔よけ/EmeraldCharm》は、防御円すら破壊したのだ。
26名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)19:57:05.725h7WKtEX0
恐るべき彼のバランス感覚。
彼の手にかかれば、優秀クリーチャー《ジャッカルの仔/JackalPup》すら
こちらがダメージを食らう糞クリーチャーであるとされた。なるほど、もっともな話であった。
ましてや、《肉裂き怪物/FreshReaver》など使おうものなら即刻お説教が飛んできたものだ。
27名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)19:59:51.055h7WKtEX0
実に面白みのない、バランスに溢れた超構築に、
誰もがうんざりしていたことは否めなかったが、彼は彼で苦悩していたことは間違いない。
ヴァンパイアセイヴァーにおいて、頑なにアナカリスを使用していたことからも、
自身のバランス理論を崩す人間が現れるのをどこかで待ちわびていたことが伺えたのだ。
28名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:02:09.50xEFCPsq40
アナカリスwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
29名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:05:41.865h7WKtEX0
さて、その彼とは対極にいる、あまりに尖りすぎた男を紹介しよう。
後に、俺の高校の先輩となる1個上のデュエリストであり、名を島津といった。
奴は高校に入り、右も左も分からない俺に親切にしてくれた男だった。
入学して一日目の学校生活で、「女子のパンツが100%覗けるスポット」を紹介してくれたのが彼だ。
女子からは、目を凝らさなければほぼ完全に死角となるスペースに身を潜めるという、
尖りすぎていて逆に怖くなるようなスポットであった。
30名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:08:30.825h7WKtEX0
そのあまりの尖り方に、普段なら「気軽にパンツが覗けるスポット」として
友人にも紹介したであろう俺が、躊躇して結局誰にも言えなかった。
それは島津が、白単で《野火/Wildflash》を喰らったときのような、
何度も何度も俺に口止めをした形相が怖かったからというのもあるが
なによりそのスポットが
「気軽に覗ける」スポットなどではなく
「ガチで覗き専用」スポットであったからだ。
31名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:10:27.96hMHpCIDz0
32名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:12:22.712W9wAvN80
33名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:12:36.425h7WKtEX0
島津のあまりに尖った戦略に恐れおののいた俺は、
以後彼から一歩距離を置くことになったが、それ以前はそれなりに親しかった。
赤単、黒単をこよなく愛す彼は、最速で相手のライフを0にすることを
至上の喜びとする、まさに生粋のビートダウン使いであった。
激しい気性から繰り出されるカードの数々は圧巻そのものであったし、
《ショック/Shock》で《極楽鳥/BirdsofPaladice》を焼くだけでも
島津「ショックショクショクショクショクショクゥゥゥゥ」
と何度も何度も鳥に向かってショックを突き出したりして怖かった。
34名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:13:38.53xEFCPsq40
>島津「ショックショクショクショクショクショクゥゥゥゥ」
うどん吹いた
35名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:14:58.14yMI68wRo0
36名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:15:10.835h7WKtEX0
尖っていた島津だけに、その戦略が環境に合致したときは恐るべき強さを見せた。
殆どのデッキがスーサイド気味であり、あっという間に対戦相手のライフを削る。
彼はある意味で”キレ”たプレイヤーとして恐れられたが
彼が最も恐れられたのは恐らくそれとは理由が異なるだろう。
37名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:16:22.852W9wAvN80
何やってんの島津wwwwwwww
39名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:21:06.815h7WKtEX0
島津「ボール!!!ボーーーーーーーール!!!!!!!」
俺「(´・ω・`)6点くらいます」
島津「オッケーーーーーーーーーーーーーーーエンドwwwwwwwwwww」
俺「《浄火の鎧/EmpyrialArmor》のついた《サルタリーの僧侶/SoltariPriest》で殴ります」
島津「チッ(舌打ち)」
俺「(´・ω・`)エンド」
島津「おkアンタップアップキープドローーーーーーーーーーー引いたヴィーアシーノサンドストーカー!!!」
俺「4点喰らいます…」
島津「あと5点だな!!!!!!!!!!!!!!エンド!!」
《火炎破/Fireblast》を持っていることはもはや明白であった。
だから回復せざるを得ないのだ。そうしないと負ける。そして、そうすれば勝つ。
俺「《ジェラードの知恵/Gerrard's Wisdom》、10点回復…」
すると。
島津「はいはいウッセバーカはいはいはいはいマナバーンで投了ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
俺「!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
40名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:22:16.67xEFCPsq40
どんだけだしwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
41名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:22:18.42yMI68wRo0
42名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:22:48.805h7WKtEX0
山田「うぜぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
後に、同じスペース内にいた天才デッキビルダー、山田をして
こう言わしめた島津は、極度の負けず嫌いであった――もっとも、山田も勝るとも劣らない
負けず嫌いであったが。
44名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:25:02.22TiraCDhv0
45名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:28:43.74BfXG/B250
46名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:28:58.792W9wAvN80
47名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:30:19.55yMI68wRo0
48名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:30:22.97KNyxC1bP0
49名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:30:31.12Ltu166JF0
50名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:31:24.795h7WKtEX0
関連して、山田という男の負けず嫌いっぷりも異常を極めた。
彼は、デッキの全てが自らの作による、通称”ヤマディアン”であったので、
デッキへの愛着と、大会に向ける意気込みは半端ではなかった。
それ故に、負けた際の悔しさも人一倍であったことが類推される。
彼が大会で敗北すると
俺「山田www勝った?wwww」
山田「……今世紀最大のプレイングミスしまくった…」
俺「そうか…」
山田「雨あられだ」
俺「雨あられwwwwwww」
山田「チックショーあそこでなんでくぁwせdrftgyふじこlp」
俺「ちょwwww山田wwwww」
その目には、涙――否、それは彼の言うとおり汗だったのかもしれないが。
俺「山田www泣くなよwww」
山田「泣いてねーよ…バーローーー」
俺「おkwwwww」
山田「泣いてねー」
俺「wwwww」
山田は、大会で敗北するとほぼ確実に涙した。
それは、デッキへの愛着と、ヤマディアンの強さを信じたことから生まれた
痛恨の悔しさの表れ――いつも男泣きに泣いたのだ。
51名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:32:10.59KNyxC1bP0
52名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:33:06.47Ltu166JF0
53名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:33:11.83VNCYS35G0
54名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:34:53.75sPsmkSRx0
55名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:36:13.675h7WKtEX0
その姿は、オリンピックで夢破れ、涙するアスリートと同種の涙だった。
それ故に、皆だれもが彼を慰め、また励ました。
それは当時界隈で「チャンプ」と呼ばれた男もまた同じだった。
俺「泣くなってwwww」
山田「バーロー泣いてねえ」
チャンプ「山田落ち着けよwww」
山田「落ち着いてるっうぅ」
チャンプ「元気出せwwwwwww」
山田「……ぉぅ…」
俺「また今度もあるだろwww」
山田「……ぁぁ」
チャンプ「だから泣くな」
だが彼は、ある一線を越えて慰めると牙をむいた。
山田「うるせーーーーーーーーーーー泣いてねーーーーっつってんだろろえ(´;ω;`)」
56名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:37:19.94yMI68wRo0
57名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:39:58.57wGV0rvOf0
58名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:41:07.345h7WKtEX0
当時、デュエルスペースには可愛い小学生「小宮」がおり、
彼もまた時折悔しさで涙したが、山田のそれはその涙とも重なって見えた。
純粋な、汗の結晶であった。
もっとも、純粋でない涙を流すことも時折あった。
彼は「ジャッジ」と呼ばれる男に触れられることを極端に嫌っており、
「ジャッジに触れられたスリーブはその日のうちに廃棄が鉄則」
と、スリーブを捨てながら、涙ながらに語ったことでも有名である。
59名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:41:08.482W9wAvN80
60名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:47:58.305h7WKtEX0
さて、その山田には、彼を慕って止まない弟分、「ノブ」がいた。
ノブは俺の学校の同級生であり、山田の独創的なデッキ構築に心酔し、
ヤマディアンを受け継ぎ、発展的に踏襲していった男であった。
山田の操る「ヤマディアン・ブルー」を正しく受け継ぎ、進化させたのは
まぎれもなくノブであり、ただ一人ヤマディアンを継ぎし者だった。
「ライフは1点までならいくらやってもいい」
という男の中の男というべきプレイスタイルを誇る彼は、
ヤマディアンブルーをベースとした、青のパーミッションデッキを好んで用いた。
そんな彼が、山田本人と大会で激突することもままあった。
61名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:48:22.75Ltu166JF0
62名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:48:48.51Ltu166JF0
63名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:48:57.29wGV0rvOf0
期待の対戦カードwwww
65名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:49:23.61KNyxC1bP0
66名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:51:49.805h7WKtEX0
だが、師である山田は、ノブの弱点を熟知していた。
山田が日ごろ語っていたその、弱点とは。
山田「ノブは1点までなら削らせてくれるwwwwwwww」
俺「いくらでも持ってかせてくれるからなwwwww」
山田「だから1点まで削ったら、あとはエンド前にたまに通る《火葬/Incinerate》でおkwwwww」
俺「!!!!!!!!!」
それは、ノブという人間を熟知した、完璧なる山田の戦略であった。
67名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:53:45.985h7WKtEX0
事実、山田とノブの野試合を見ると、
山田のエンド前火力が炸裂して勝負が決まる場面がほとんどであり、
山田の対ノブ勝率は実に8割を超えていた。
後に山田は語る。
「ノブは《ケアヴェクの火吹き/Kaervek'sTorch》1点で焼き殺されまくったwwwww」
68名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:56:49.81Xlb+TSRuO
69名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:56:50.638oZYGizP0
70名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:57:44.455h7WKtEX0
だが、そのノブは、師の厳しい試練と教えを忠実に受け取り、
日々着実に進歩していった。彼のプレイングテクニックを鍛え上げたのは
山田であり、山田なくしてノブの活躍はなかっただろう。
ミラージュブロック最後の大会、ノブは師と再び相見える。
”ヤマディアンブルー VS ヤマディアンブルー"
最強のヤマディアンを決定づける――伝説の一戦。
71名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:58:53.60mFr/vrYm0
72名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:58:55.47Ltu166JF0
”ヤマディアンブルーVSヤマディアンブルー”
何ていい響きなんだ
73名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)20:58:58.042W9wAvN80
74名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)21:02:29.515h7WKtEX0
ノブの後継型ヤマディアンブルーは、元祖において
《ネビニラルの円盤/Nevinyrral'sDisk》の代わりに投入された4枚の《時の引き潮/TimeEbb》に加え
さらに《ネビニラルの円盤/Nevinyrral'sDisk》を加えるという、対クリーチャー、パーマネントに
よりシフトした形をとっていた。
カウンター力に優る元祖が、1戦目をものにするのは当然の流れであった。
だがノブは、ここで激しくアグレッシブなサイドボーディングを見せる。
《丸砥石/Grindstone》×4―――
75名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)21:04:00.56Ltu166JF0
76名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)21:04:59.49/4uZHp/0O
しょこたんスレにいたから気づかなかったwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
PCつけるお( ^ω^)
77名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)21:05:38.142W9wAvN80
78名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)21:05:39.835h7WKtEX0
サイドボード後は、双方の”ヤマディアンブルー”から
ヤマディアンブルーのヤマディアンブルーたる所以である《時の引き潮/TimeEbb》が
全抜きされるという、恐るべきヤマディアン対決となってしまった。
制したのはノブの、恐るべき大量ライブラリー破壊――《丸砥石/Grindstone》。
恐るべき速さでライブラリーを削る、1マナのそのアーティファクトの前に
山田のライブラリーは既知の外たるスピードで消耗してゆく。
79名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)21:08:51.645h7WKtEX0
元祖の、そして師の、初めて経験するノブへの完敗。
ノブは優勝こそしなかったものの、ヤマディアンブルーを操り
3位という輝かしい成績を誇る。
成長したノブは、もはや師の手を飛び立とうとしていた。
だが、山田という男の掌は、それほど狭くはなかった。
80名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)21:10:06.98Ltu166JF0
81名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)21:10:09.458oZYGizP0
82名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)21:11:19.545h7WKtEX0
時は、ミラージュブロックがスタンダードから退場、
それと同時にウルザズサーガが組み込まれた直後のことである。
練りこまれていない、混沌とした環境で最も有利なのは
パーミッションである――そう確信した山田は、
ヤマディアンブルーをウルザズサーガに対応させ、大会に臨んだ。
そして、ノブも同様であった。
この戦いにおいて、山田は、山田という男の恐るべき構築技術を遺憾なく発揮する。
83名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)21:16:03.085h7WKtEX0
再び相見えた師弟は、もはや過去の二人では――対ノブ勝率8割を超える山田と、
その弟子ノブという関係では――なかった。
山田は、倒すべき相手としてノブを選び、ノブは師を、倒すことにより超えんとした。
試合が始まる。
緊迫した青同士の戦いが再び幕を開ける、そう、ノブは思ったらしい。
だが山田は、そうではなかった。
対青、そしてその他全てのデッキへの最強の
アドバンテージカードとして投入されたのが、
ヤマディアンの真髄とも言えるあのカードであった。
84名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)21:16:50.99hMHpCIDz0
85名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)21:17:17.00mUW8wH+h0
86名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)21:17:28.78Ltu166JF0
87名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)21:18:52.415h7WKtEX0
島を並べる戦いになる…そう思ったノブが身構えた直後に炸裂したのは
山田のセット「島」からの――
山田「《テレパシー/Telepathy》!!!!!!!!!」
テレパシー――山田が曰くところの、「超アドバンテージカード」である。
参考:ttp://whisper.wisdom-guild.net/card/709101/
88名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)21:19:25.74i/yKQsrp0
89名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)21:19:48.308oZYGizP0
90名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)21:20:08.43mUW8wH+h0
91名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)21:21:01.71wGV0rvOf0
92名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)21:21:05.582W9wAvN80
93名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)21:21:14.87xEFCPsq40
94名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)21:21:25.529o3r6rUP0
wiki見ると「アドバンテージを確実に失う」ってなってるんだけどwwwwwwwww
ttp://mtgwiki.com/%a5%c6%a5%ec%a5%d1%a5%b7%a1%bc%2fTelepathy
95名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)21:21:32.63Ltu166JF0
ちょwwwwwwwwwwwwww
俺の友達もテレパシー使ってたwwwwwwww
96名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)21:21:56.465h7WKtEX0
俺「wwwwwwwwwwwアドバンテージとってなくねwwwwwwwwwwwwwww」
山田「お前は本当にバカだなwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
俺「ちょwwwwwwwwwww」
山田「とってるだろうがwwwwwwwww圧倒的なマインド・アドバンテージwwwwwwww」
俺「マwwwイwwンwドwwwwwwアドバンテージwwwwwwwwwwww」
97名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)21:21:58.53mUW8wH+h0
98名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)21:22:17.63Rjncaayd0
いや、逆に考えれば相手に対する抑止力に・・・・・・・・・
やっぱなんでもない
99名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)21:22:19.11Ltu166JF0
お前は遊戯のペガサスかwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
100名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日:2006/05/30(火)21:23:14.07xEFCPsq40
マインドアドバンテージwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
スゴスwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww