双月の美酒 2


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異世界に召喚され、心に傷と闇を内包した少女の使い魔となった"二度の死と蘇生"を経験した男、言峰綺礼。
彼が少女にもたらすのは果して希望か絶望か?
いずれにせよ、この日が彼女にとって一つの転回点となる。


握手をする二人―――タバサと綺礼の前に、今まで事態を静観していた中年男性が歩み出る。
「まさかサモン・サーヴァントで人間が召喚されるとは…驚きました。しかし契約成立という事でいいですねミス・タバサ?えっと、あなたのお名前は…」
名前を問いつつもコルベールはまだ綺礼に若干の警戒心を抱いていた。この男は只者ではない、と。
「言峰だ」
「私はこの学院で教師をやっているコルベールです。ミスタ・コトミネ。」
コルベールは両者異論の無い事を確認すると、儀式を続行する事にした。

「それでは次はミス・ヴァリエールの番です。」
コルベールが声を上げると桃色の髪をした女生徒が返事をし、歩いてくる。
それと入れ代わりにタバサと綺礼は生徒達の中に戻って行く。
大抵の生徒が二人に奇異の目を向ける中、声を掛けてくる生徒がいた。
「すごいじゃないタバサ。まさかあなたがこんな素敵な男性を喚ぶなんて思わなかったわ」
炎のように赤い髪を待った妖艶な雰囲気を漂わせる女生徒である。
「初めましてミスタ・コトミネ。私はキュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプストー。タバサの親友よ」
長身の言峰が発する独特の威圧感も彼女には魅力的に見えるらしい。
「よろしく。お嬢さん」
綺礼はそれだけ答えると、興味深そうに他の生徒が召喚した使い魔を見ている。
一方、タバサは自分の使い魔について考えを巡らせていた。
彼女もまたコルベールと同じく綺礼をただの平民だとは思っていなかったのだ。
この人物は幾度もなく、自分よりはるかに多くの死線を潜り抜けた戦闘者の雰囲気を持っている。
しかしそれと同時に、何もかも見透かすような目に得体の知れない不安感も感じる。
私の喚んだ使い魔は母の治療と、父を殺し母を狂わせたジョゼフへの復讐の糸口となりえるのだろうか?
「見てタバサ。ルイズがサモン・サーヴァントを始める見たいよ。」
キュルケの声で思考を中断させらたタバサはルイズの方に視線を向ける。
今まさに召喚が始まろうとしていた。
「―――私は心より求め、訴えるわ。我が導きに答えなさい!!」
直後に上がる爆音と土煙。それを見た誰しもが、本人すらもまた何時も通りの失敗だと思った。
しかしそれは違った。
辺りが強烈な存在感に包まれ、空気が変わったのが感じられた。
何かがいる。
土煙が晴れるにつれその姿が明らかになる。
それは黄金の鎧を纏い、芸術作品のような美貌と華麗な金髪、血のように赤い目を待つ男。
その場にいた者は皆その姿に見惚れると同時に、声一つ上げられぬ程の畏怖を感じた。ただ一人を除いて。
「因果な物だな。奴とはよほど縁があるという事か」綺礼の知る男の名は英雄王ギルガメッシュ。
世界最古にして最強の英霊である。
ルイズによって喚ばれたギルガメッシュに近づく綺礼。
それを見つけると、黄金の王は口を開いた。
「これはどう言う事だ?説明しろ綺礼」
「なに、簡単な事だ。お前はその少女に再び召喚されたのだ」
ギルガメッシュはルイズを一瞥し、つまらなさそうに綺礼に向き直る。
「この小娘が我を?冗談も大概にしろ」
それを聞いて、今まで唖然としていたルイズが我に返って震える声で反論する。
「こっ、ここ小娘ですって!?あんたこそ…あんたこそいったいだ「口がすぎるぞ雑種」
ルイズが言い終える前にギルガメッシュが口を挟むと、彼の後ろの空間に一つの波紋が生じていた。
が、綺礼はこれを制止させる。
「待てギルガメッシュ。驚く事に彼女は聖杯等の力を借りず、何の触媒も無しにお前を喚びだしたのだ」
それを聞きゲート・オブ・バビロンを収めるギルガメッシュ。
「…………ほう」
「それにあれを見てみろ。どうやらここはお前の領地の外らしい」
綺礼は双月を指し、興味は湧いたか?と問い掛ける。
「……おもしろい。世界の外なぞに興味は無かったが、ここで我が宝物庫に加えるに相応しい物を探すのも一興かもしれん」
「勝手に話しを進めてるんじゃないわよ!!いい?私が喚んだからには、あなたは私の使い魔で決定なの」
ギルガメッシュに対してこれほどの口が利けるルイズは、案外大物なのかも知れない。
「いいだろう。小娘、お前にも少々興味が湧いた。せいぜい我を楽しませろよ」
「私は小娘じゃなくてルイズって名前があるのよ!!」
その後のコントラクト・サーヴァントにおいても、届かないからしゃがめ→王を跪かせようとは痴れ者めが、等のやりとりが行われたが、綺礼の仲介によってなんとか無事に解約を済ませられたのだった。

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