虚無と愉快な仲間達-02


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トリステイン魔法学院食堂。
そこで食事をするのは普段なら貴族しかいない。
しかし、使い魔召喚の儀式以来、明らかに貴族ではない人間がいた。
「あんた達、何故さぞ当たり前のようにここで食事をしているの?」
使い魔としてルイズと一緒に行動しているのはランサーだけだ。
あとの二人は、コルベールによって、使われていない使用人室があてがわれていた。
なので、今までギルガメッシュと言峰が何をしていたのか、ルイズとランサーは把握していなかった。
「簡単な事だ。霊体であるランサーと違って私や受肉しているギルガメッシュには食事が必要だからだ」
「なかなかいいワインだな。雑種とはいえ貴族を名乗るだけのことはある。」
「欲を言えばあの汚らしい部屋をどうにかしたいとこだ」
当たり前であるかのように、ではなく、当たり前だという態度だ。
ルイズは脊髄反射で杖を構え、二人を爆破する。
爆音が響く。

しかし、神父と金ピカは涼しい顔で食事を続けている。
代わりに床には見ず知らずの生徒が伸びていた。
「ふはははは!我の盾になれたのだ。こやつも本望であろう」
まさに外道。
ルイズはまたも杖を構えるが、どうせ周りの被害を拡大させるだけだと思い至る。


「ランサー!!こいつらなんとかしなさい!!」
霊体化していたランサーが姿を表す。
「諦めな、マスター。こいつらと関わると150%ろくな目にあわねぇ」
「ちなみに、ろくでもない目にあった後にもう一度ろくでもない目にあう確率が50%という意味だ」
言峰が他人事のように補足する。
駄目だこいつら、早くなんとかしないと。ルイズは切実にそう思う。

しかし、そこでルイズはあることに気が付く。周りがやけに騒々しいのだ。
始めはさっきの爆破のせいだと思ったが、どうやら騒ぎの中心は別のテーブルのようだ。
「何かあったのかしら?」
よく見るとギーシュ・ド・グラモンがメイドに何か怒鳴り付けている。
「あの小物臭がプンプンする小僧が、二股がばれたのを女中にせいにしようと因縁を付けているようだの」
「耳聡いな。ギルガメッシュ」
野次馬たちは止めようともしない。
「それが貴族のすること?私が止めてくるわ」
歩き出すルイズをランサーが制止しようとするも、意外な者がそれより早く制止する。

「待ちたまえミス・ヴァリエール。ここはランサー、お前が助けてやれ」
ギルガメッシュとランサーは驚愕する。
「どうした言峰?頭でも打ったか?」
「言われなくてもそうするがよぉ。……てめぇ何か企んでないか?」
「聖職者として当然のことを言ったまでだ」
ルイズは、あれくらい自分でなんとかする、と反論する。

「では自分の使い魔の実力を試す、ということでどうだね?」
確かにランサーの実力は未知数だ。昨日聞いた英霊がどうだのという話も俄かに信じがたい。
「……いいわ。命令よ、あの娘を助けなさい。」
「承知したぜ」
ランサーは野次馬を掻き分け、今にもメイドを叩こうとしていたギーシュの腕をつかみ放り投げる。
「お嬢ちゃん大丈夫か?」
「わ、私は大丈夫です。で、でも……」
「心配いらねぇよ。あの小僧に土下座させて謝らせてやるからな」
ギーシュは起き上がり、ランサーをにらみつける。
「貴様!何をしたかわかってるのかっ!!決闘だ!!」
「おもしれぇ。受けて立つぜ」


この時点で、ギーシュはランサーのことを変な服を着た平民くらいにしか思っていなかった。
「泣いて謝るなら今のうちだぞ!!」
「威勢がいいのは嫌いじゃないぜ。来な」
後悔させてやる、といいながら一体の青銅のワルキューレを造り出し、ランサーに襲い掛からせる。
愛槍を出すまでもなく、それをランサーは殴り付けた。ただそれだけだ。
ただそれだけの事でワルキューレは城壁に叩きつけられバラバラになる。
「この程度か、坊主?」
「くっ!!」
狼狽えたギーシュは次々と武器を待ったワルキューレを造り、一斉に掛からせた。
結果はまったく同じ。殴られ、蹴られ、叩きつけられ、ガラクタへとかわる。
「人形に戦わせるだけか?これじゃあ決闘とは呼べなぇな」
ギーシュはすでに腰を抜かしている。それに迫るランサー。
「決闘を挑むということは……命を落とす覚悟はできてるだろうな?」
もちろん、ランサーはこれは子供のお遊びであることは十分承知している。2、3発ぶん殴って反省させるだけのつもりでいた。
ルイズも彼にそう聞いていたので静観していたのだ。

しかし、ギーシュは本当に殺されると思い、失神寸前である。
すると、そこに割って入る一人の男がいた。言峰綺礼だ。
「しばし待て。私はこの少年に少し話しがある。なに、すぐすむ」
と言って否応無しにギーシュを校舎の影に引きずって行く。

本当にすぐ戻ってきた。何故かギルガメッシュを連れて。
「話は付いた。あの少年はお前を倒してくれたら『よろこんで』部屋を提供してくれるそうだ」
「は?」
この場にいただれもが思った、ルイズもギーシュもシエスタも野次馬も。こいつらは人でなしだ、と。
「ハナからそのつもりだったな!!やっぱり企んでやがったじゃねぇか!!」
「何の事だ?私は弱い物の味方をしただけだ。」
「白々しいにも程があるぞ!!」
「そういう事だ。我のためにおとなしく消し炭になれ」
ギルガメッシュの背後の空間から龍の姿が描かれた石板が現れ、さらに龍がそれから浮かび上がる。
「くらえ!!滅びのバ〇ス〇・ストリーーーム!!」
「理不尽だぁぁぁぁぁぁ!!!!」


RESULT
死者数0、軽傷者数名。
言峰とギルガメッシュ:ギーシュの部屋を乗っ取る。
ランサー:消滅は免れるが周囲から哀れみの目を向けられるようになる。
ルイズ:自分がとんでもない者を喚んでしまったことに漸く気付く。

決闘編 完

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