幻影の夏 虚言の零 03


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タルブの村……その上空にレコン・キスタの軍艦が浮かび、その周囲を無数の竜騎士達が飛び交う。
その下には、アンリエッタ姫を筆頭とした王国の軍が待ち構え、空と大地で対峙していた。
その姫君の隣、桃色の髪を風になびかせながら、ルイズは顔に不安の色を浮かばせながらも
臆する色は見せず、キッとアンリエッタたちと同じ、視線の先の戦艦を見据える。
片方は侵略と支配の為、片方は民を、そして貴族としての誇りを守る為、二つの国の軍は
今この瞬間から戦争を始める……
―――――その、はずだった。

「ミス・ヴァリエール。君は随分と心配をかける主だね」

唐突に、その声が聞こえた。
その瞬間、声が響いた全くの同時に、ルイズの目の前にその男は立っていた。
さっきまで確かにそこには誰もいなかった。いや、そもそも気配すら感じなかった。
ただ、その男は何の前触れも無く、忽然とその場所に現れ…ルイズの前に佇んでいた。
「ズェピアっ…なんで、貴方が此処に……!?それに今、どうやって…!?」
突然現れた男に動揺するルイズたちだったが、男は…ズェピアは気に止めずに喋りだす。
「些細なことは気にしないでくれ。しかし、こんな書置きを残して……
 私を巻き込みたくは無いと言う、君の気持ちは心より感謝しよう…」
懐から取り出したのは、昨日の夜部屋に残した簡潔な別れの手紙。
だがそれは、ズェピアの手がグシャリと握りつぶすと同時に見る間に腐り果てていき、
ボロボロと手の中で崩れていく。
それを見た兵士の数名が驚いた声を上げるが、ズェピアは尚も閉じきった瞳でルイズだけを見て話す。
「だが、私は君の使い魔だ。主と使い魔の契約は死が分かつまで続くのだろう?主が決死の覚悟で
 戦場に向かっていると言うのに、何故私はそれを見捨て、逃げなければならないのかね?」
「そ、それは……第一、貴方はこの世界の人間じゃないんでしょう!?折角帰れるのに、何で此処に来るのよっ!!」
ルイズのその言葉に、ズェピアは一度空を見る。
赤と青の大小二つの月、そしてそれに挟まれる形で輝きを放っている太陽…その端は、徐々に両側の月に
重なりその光を遮り始めている。
完全に太陽が黒く染まったその時、それは彼のいた世界への続く入り口となる…だが、
ズェピアはその太陽を見ながら口元を笑みに歪め、平然と言った。
「なに、此方で学んでおきたい事もまだまだあるんでね。それに、生憎私には時間が有り余っている。
 この機を逃したところで、また次を待って望めばいい……それに……」
そこで言葉を切ると、黒いマントをはためかせ、ルイズたちに踵を返す。

「せっかくあと少しで『娘』が出来上がると言うのに、むざむざ死なせるほど私は無能ではないさ」

「……………!?」
その言葉の意味を、ルイズも、隣で聞いていたアンリエッタも理解することは出来ない。
ただ…その言葉だけは、何故か他の言葉と比べゾッとするような黒い感情を感じさせ、
その言葉だけは………何故か他の言葉と比べ……最も本心の言葉に聞こえた…
そんなルイズたちを気に止めず、フワリとズェピアの体がフライの呪文無しに浮き上がる。
「ああ、そうそう……確かに私はこの世界の者ではないが…一言も“人間だ”と言った覚えは無いのだがね」
思い出したように付け加えた、何処か嘲笑を含んだその言葉は…しかし、遥か下のルイズたちに届くことは無かった。
「…さて…開幕といこう……」
その言葉と共に、ズェピアは向かい来る竜騎士達に向け両手を広げる。


……そして、“ソレ”は始まった――――

ドシュッ! ドシュドシュッ!! ドシュゥッ!!

まず最初に、向かい来る竜騎士達の手に持った無数の剣が、あっさりとズェピアの体を貫いた。
完全に内臓を貫通した刃。そこから大量に流れ落ちる鮮血…
普通ならばこの瞬間に終わっている。
だが……この男は終わらない。否、ここから彼の『舞台』が始まる。
「カット」
ただ一言、貫かれたズェピアが呟いた瞬間……黒い爪状の衝撃が
火竜を、そしてそれに乗った竜騎士達の体を、バラバラに引き裂いていた。

周りを飛ぶほかの竜騎士達に動揺が走る。だが、次の瞬間また別の事が起こった。
「キ…キキ、キキキキ、キキキキキキキキキキキ…」
傷口から大量の血を流しながら、不気味な笑い声を上げるズェピア。
鮮血と共に竜騎士たちの四肢が落下していくと、ゼェピアの全身に
機械的なノイズと共に砂嵐のようなものがかかる。
その姿が徐々に霞んで行き…そして…完全にその姿が消えた…
刹那――――

「ぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ああぁぁぁぁぁぁ!!!」

一人の竜騎士の絶叫が響き渡った。
驚いて他の竜騎士達がそちらを見ると、一体の竜が、そして竜騎士が悲鳴と共に苦しみ暴れていた。
まるで“何か”が全身に纏わり着いているかのように竜騎士は空中をのた打ち回る。と、
その次の瞬間、竜の体が見る間に痩せ細っていく。そして苦しみの余り兜を脱いだ竜騎士の顔も
ただ頭蓋骨の骨格と、それに張り付くような形で皮が残っているだけだけになっていた。

―――それは、痩せ細っているのではない。ただ体の中身を『飲まれている』だけ……
だがそれは、驚愕して見ていた竜騎士達にも、そしてルイズ達にも分かるはずはない。
骨と皮だけになった竜騎士が地面に落ちると同時に、また別の竜騎士から悲鳴が上がった。
血も内臓も、体の水分を中身ごと全てを飲み尽くされ、
戦艦の周りに飛び回っている竜騎士達はどんどん数を減らしていく。
竜騎士だけではない。戦艦の中で大砲に弾薬を込めていた者、
それを指揮していた者など、艦内にいる者までが関係なく飲まれて行く。
悲鳴が、絶叫が、断末魔が、絶え間なく響き渡りルイズたちの耳まで届く。
どさりと、竜騎士の一人が偶然ルイズの近くに落下した。まだ僅かに息が合ったその男は、
錯乱しきった頭で自国の敵という事さえ忘れて必死にアンリエッタ達に向けて手を伸ばす。
「タす、助け……助ケ、て…く……」
眼球も舌も潰れ、べろべろの皮だけになった顔を向け、搾り出すように懇願する。
伸ばした手が、ルイズの乗った馬の脚に届くその瞬間――――

ゴキュゴキュゴキュゴキュゴキュゴキュゴキュゴキュッ!!!

ルイズの目の前で、盛大な喉の鳴りの音と共に竜騎士の残った中身が飲み尽くされる。
「っ………!!」
間近でその様を見て、ルイズは思わず声にならない悲鳴を上げた…

何がどうなっている――自分の使い魔はいったいどういった魔法を使っている…!?
いや、そもそもあの場にいるのは本当に彼なのか……!?
確かに彼は色々と疑わしい。言い知れない不気味な『何か』を持っている…薄々それには気付いていた。
だが……あれはあまりにも自分の知っている彼とは違いすぎる―――!!

……では、あの空間に『在る』のは――竜騎士たちを殺しているのは、いったい『ナニ』―――?

……全体の半分ほどの兵士達を飲んだ後、再びズェピアが虚空に出現する。
突き刺された傷が全て消えた、全くの無傷の状態で……
「ヒヒ、ヒハハハ…ハ、ハハ、アハハハハハハハ……!!」
口から漏れる下賤な笑い声と共に、ズェピアは反り返らんばかりに体をのけ反らせ、天を仰ぐ。
頭上の双月と太陽は、もう半分以上重なってきていた。その瞬間―――


『―――――――――――――――――――――――――!!!!!!!!!!!!!!』


ルイズが、アンリエッタたちが、そして離れた森に身を隠していたシエスタたちでさえ、思わず耳を塞ぐ大音響。
それが、凄まじい音量で響き渡る『笑い声』だと気付いたのは、果たして何人いるだろうか。

『魂魄ノ華 爛ト枯レ、金色ノ杯ニ満タサレシ泥ノ呪怨ハ腐乱ト成熟ヲ謳イ例外ナク全テノ生命ニ配給!! 
 ソノ命即座ニ朽チ果テ 完全悪ノ汚泥ヘ沈ミ行ク!! 嗚呼、悲シキカナ愚カシキカナ狂オシキカナッ!!!
 是即 無惨無情無慈悲無価値ナル死!死!死死死!死死死死死死死死死死死死ィィィィィィィィ!!!!』

ビリビリと鼓膜を震わせながら、大音量のままズェピアの口から意味不明の言葉が止めどなく吐き出される。
それと同時にその顔の眼が、口が、一気に裂ける。眼球の無い血眼が、ズラリと並んだ尖った牙が、
美しく端正だった顔をまるで別物のように異形へと歪ませ、変貌させた。
理解不能の呪詛と共に、先ほど飲み尽くした竜騎士たちの血がそこからだらだらと溢れ出る。
そして、一頻り笑い終えると、再びその体が霞み…消え……また『飲み出す』


『キ―――キキ、キキキキキキキキキ……!!!!! タベロ食ベロ喰ベロ、骨ノ髄マデ喰イ尽クセ!!
 脆い、脆イ……ツマラナイツマらないツマラナイ、人間ナンテツマラナイッ!!!自滅シロ自滅シロ
 自滅シロ自滅シロ自滅シロ自滅シロ自滅シロ自滅シロ自滅シロ自滅シロ自滅シロ自滅シロ!!
 ツマラナイクダラナイ、ウバイアイダマシアイコロシアイ!!ソウシテ自殺シロ自爆シロ自滅シロ!!!
 ツマラナイナラバ自滅シロオオオオオオオオオオォォォォォォォォォ!!!!!』


……見ている者にとって、それはあまりにも異常すぎる戦い……
…否、そもそもそれは『戦い』などではない。
戦いとはある程度対等の立場の者が、互いに自らの力をぶつけ合うことで成立する。
だが此処では、竜騎士も、戦艦の中の兵士達も、戦うことも、まず理解することさえ出来ずに、
ただ一方的に、圧倒的に、絶対的に、暴悪的に飲み込まれていく……
一人の絶叫が上がれば、その絶叫が終わる前にまた別の断末魔が上がる。
そしてその断末魔を、かき消すほどの音量の笑い声が暗い空に響き渡る。
抗うことも足掻くことも出来ずに骨と皮になっていくその様を、どうすれば『戦い』と呼べるだろう
そこに広がっているのは決して『戦い』ではない。

虐殺と言う名の…………『悪夢』

林の中、震えながらそれを見ていたシエスタの脳裏に、ある単語が浮かぶ。
それは彼女の曽祖父が、自分の子供達に教えた故郷の国の言葉の一つ。
祖父から父へ、そして彼女へと伝わった、異界の国の言葉…
人ならざる存在がもたらす、常識が一切通じない『悪夢』…そう、まさしく今自分が
見ているこの惨状が、それは現していた。
シエスタは小さく震えた声で、“その単語”を呟いた……

「…タタリ………」


「なによ……これ……」
シルフィードの背の上…かすれた声で、キュルケはその光景を見て呆然と呟いた…
キュルケの前にいるタバサもまた、“ソレ”を見ながら無表情のその顔を僅かにしかめる。
「…危険」
言葉と共にシルフィードを空中で旋回させ、ソコから少し遠ざかる。
これ以上近づけば、自分たちまで喰われかれない…

学院の中庭でぼんやりと佇んだルイズの使い魔を見かけ、
声をかけようとしたその瞬間に一瞬でその場から消え去ってしまった。
ルイズの事も気になりタバサと共にシルフィードに乗って此処まで飛んできて……
…そして、“その光景”を見ることになった。

キュルケは思い出していた。
以前にルイズが召喚した使い魔…端正なその顔が気に入り、こっそりと夜に誘いをかけた際、
ハッキリと、しかし決して強引な言い回しではない優しく紳士的な物腰で断られた。
多少逃したことを後悔したが、その後余計に微熱に火がついた。
それほど、彼はどこか魅力的なものを感じていた。
だが、自分が見ている“そこ”から感じるのは……ただ、漠然とした『恐怖』だけ。

「あ…あぁ、あ…あ……!」
震えで口が動かず、言葉にならない声を上げながら、思わずギーシュはその場にへたりと腰を着く。
ふと思い出していた。
彼がルイズに召喚されたばかりの頃に、ひょんなことで彼と決闘する事となり…あっという間に蹴散らされた。
自分の本気であるワルキューレ達を紙の如く斬り散らされた時は、ハッキリ言って自身が喪失した気分だった…
だが、その場にへたり込んだ自分に、彼は手を差し伸べながらなんでもないように笑顔で言った。
「なに、敗北は決して恥ではないさ。これは自分の今の力を知る事が出来たとても貴重な経験だ。
これから自分に見合った力を得れば良い。だから…君は今、恥を感じる必要など何処にもないのだよ」
自分でも単純だと思ったが、その言葉で…不思議と自身を失わずにすんだ気がした。
だが、自分の視線の先…そこにいる、同じ人物である筈の彼の口から流れ出るのは…狂った呪詛と泣き笑い。

「……………………」
無言のまま、タバサは“その光景”を見る。
見ながら、思い出していた。
彼が初めて自分に話しかけてきた時…丁重な言葉遣いと、礼儀正しい物腰。
柔らかな笑みを浮かべる彼を、自分は何も言わずただ無言で見ていた。
彼を見ていて感じたもの………それはただひたすらの『危険性』。
丁寧な言葉も、紳士的な立ち振る舞いも、かつて、
善人面の笑顔で自分に毒入りのグラスを渡した貴族と同じ…否、
それを遥かに上回るどす黒い“何か”をその裏に隠し、滲ませていた。

そしていま、自分の見ているそこには…その真っ黒な『悪意』を隠さずに全てさらけ出した“ソレ”がいた…


……そう、すべてが『演技』………

……そう、すべてが『虚言』………

すべての言葉が、すべての動作が、『幻影』と言う名のただの役者芝居。
今此処に存在するのは、偽証と証明を支配し、人の姿を偽った嘘の化身……
それが、一人のメイジの使い魔という偽称をやめた……それによって―――

―――ドクンッ!!!――――

「っ………!!?」
「…ルイズ……!?」
今まで『親』が隠していた邪気がさらけ出され……また、あの衝動が一気に『娘』に襲ってきた。


「何なんだ……!!一体何なんだお前はぁぁぁぁぁ!?」
戦艦の船首に立っていたクロムェルが、虚空に佇んだズェピアを、畏怖の目で見ながら叫ぶ。
その叫びに、ズェピアはこともなげに返した。
「なに…この舞台を監督する…ただのイレギュラーな脇役だよ」
スッと突き出した片手を……ゆっくりと、上方へと上げていく。
「カット……」
呟きと共に、風が吹く。
「カット…カット…カット…」
黒い風が、戦艦の真下へと集まっていく。
集い、連なり、幾重にも幾重にも束ねられた悪意の風…そしてそれは、狂気と共に一斉に吹き出した。

「カット、カット、カット、カットカットカットカットカットカットカットカットカットカット
 カットカットカットカットカットカットカットカットカットカットカットカットカットカット
 カットカットカットカットカットカットカットカットカットカットカットカットカットカット
 カットカットカットカットカットカットカットカットカットカットカットカットォォォォォォォォォ!!!!」

吹き上がる漆黒。暴れ狂う風。戦艦を呑み込んだのは、悪意そのものが具現化した…巨大な『竜巻』
黒風に体を引きちぎられていくクロムェルたちの絶叫も、戦艦自体が竜巻に耐え切れず崩壊していく音も、
荒れ狂う竜巻のうねりと、ズェピアの狂った絶叫によって全てかき消されていった……


崩れ落ちていく戦艦を見ながら呆然と…『土くれ』のフーケは地面に佇んでいた。
何一つ理解の出来ないその地獄絵図の中、ようやく彼女の頭が体に命令を出す。
―――逃げろ―――
それは力を持っているからこその直感。
“アレ”と戦ってはならない。“アレ”は人間では殺すことは出来ない。
自分はまだ……死ぬわけには行かない。
だからこそ、彼女は迷わずその場から踵を返して駆け出していた…

そしてもう一人、直感を感じ、行動を起こしていたメイジが一人。
「おおおおおおぉぉぉぉぉぉ!!!」
風竜に乗り、真っ直ぐにズェピアに向かい杖を突きつけるワルド。
スクウェアの力を持ち、幾つもの戦いを経験したが故の直感。

“アレ”は……この世界にいてはならない。
“アレ”を、この場で消さなければならない。

素早く詠唱し、その杖から風魔法を放とうとする。
…が、ズェピアは自分に一直線に向かい来るワルドには目もくれずに、頭上の太陽を仰ぎ見る。
そこには、完全に双月と重なった黒い太陽が、光ではなく暗闇を辺りに降り注がせ……
その瞬間―――――

ドッ……!!

華奢な細腕が、背後からワルドの胸を刺し貫いた。

「「「「っ――――――!?」」」」
キュルケが、タバサが、ギーシュが、アンリエッタが、その光景に目を見張った。
一瞬…一瞬の跳躍でワルドのいる上空まで移動し、その突き出した右腕を、爪を貫通させる。
振り向いたワルドが見たのは、その瞳を真紅に染めた、恐ろしいほど無表情の…ルイズの姿…
ルイズが無造作に腕を引き抜くと、崩れ落ちる様にワルドの体が落下していく…
そのまま空中に静止させた風竜の上に立ち、ルイズとズェピアは対峙した。
「………やあ、気分はどうかね?」
紅い…しかし、どこか虚ろな瞳で自分を見据えるルイズに、ズェピアは視線を移し平然と…歪んだ顔で言う。
「『我が子よ』」
裂けた口が紡ぐ一言に、ルイズはやはり虚ろの色の瞳のまま、
表情を変えることの無い人形のように…腕についたワルドの血を舐め、呟きで答える。
「…………悪くはない……」

それが……ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールが、人ではなくなった瞬間……

光の遮られた闇の中、全ての敵が死滅し、ただ味方からの恐怖だけに包まれた空で、ズェピアは再び体を反り
もう一度、大気を振るわせるほどの狂じる笑いを響き当たらせる。
黒い仮面の如き貌から流れ落ちる鮮血により、真っ赤に染め上がった黒い貴族服の胸には…
不気味なまでの輝きを放つ、異様な紋様が浮かび上がっていた……


『蛮脳ハ改革シ衆生コレニ賛同スルコト一千年!!学ビ食シ生カシ騙シ殺シ嘲リ称エル事サラニ一千!!麗シキカナ、
蝕ミノ毒素ツイニ心臓ト自我ヲ侵シ、汝ラヲ餓鬼畜生ノ傑作ヘ進化進化進化進化進化進化ァァァァ!!!!!』


神の左手ガンダールヴ。勇猛果敢な神の盾。左に握った大剣と、右に掴んだ長槍で、導きし我を守りきる。
神の右手がヴィンダールヴ。心優しき神の笛。あらゆる獣を操りて、導きし我を運ぶは地海空。
神の頭脳はミョズニトニルン。知恵のかたまり神の本。あらゆる知識を溜め込みて、導きし我に助言を呈す。
そして最後にもう一人……。記すことさえ、憚れる……

死さえ意味を持たぬ神の心臓。世界全ての救済の為……悪夢をもたらす災厄の王……



――――『舞台』はまだ、第一幕が下りたばかり――――

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