「短編25」(2006/05/22 (月) 01:10:11) の最新版変更点
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寝苦しい・・・それが最初に思いついた言葉だった
何か横に重い物があって寝返りが打てない・・・いや、表面はやわらかいけど・・・
上手く寝ることができなくて心と宗教は嫌々に目を開けた
目の前にかなり幼い顔をした見慣れた人がそこにあった
寝息が聞こえるということは生きているということだろう、心と宗教は神社仏閣の寝顔を久しぶりにみてため息をついた
今さっきまで悪夢に魘されていたような気がしたが・・・なんだったのか覚えていない
ただ、とてつもない恐怖感を味わったのは記憶に無くても体が覚えていた
「・・・神社仏閣・・・」
なぜだか、生きててよかった・・・という考えと同時に涙が流れる
よく見てみるとここは自分のようだ・・・いつも一人で寝ているベットに神社仏閣と二人で寝ていたというのか・・・
部屋はいつも綺麗にしてあり、観葉植物が一つおいてある、日の当りの良い部屋だ
ベットの横には小さな机があり、勉強道具が散乱していた
「さっきのやわらかいのって神社仏閣か・・・」
そういえば神社仏閣の胸が少し手に当たっていたような気がするが、こんな狭い場所に寝ていたんだから仕方がない
神社仏閣もおきていないのだから問題ないだろう
「神社仏閣、おきろ」
「ん・・・おにぃはあっちぃってよぉ・・・」
「お前兄弟なんかいたっけ・・・?」
一人っ子だったような気がするが、神社仏閣が少しあれなのはわかっている
寝返りを打って反対の方向を向く神社仏閣の肩をガクガクゆする
「おきろ!ほら!」
「もーーー!!うもーーーーーーーーーーーー!!!」
驚いて手をどけると神社仏閣がゆっくりと起き上がり眠そうな顔で背伸びをしている
いや・・・さっきの叫び声はなんだったんだ・・・?
「あれ?心ちゃんおはよー」
「・・・う、うん?」
「あれ?いつの間にここに来たんだろ・・・?」
首をかしげて考える神社仏閣に心と宗教は苦笑いをする
本当にその通りだ・・・どうして神社仏閣がここで寝ているのか説明ができない
何か、気持ちの悪いものを感じて心と宗教はため息をつく
あまり詮索はしないほうがいいかもしれない
窓の外では虫の声が聞こえていた
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