まつとしゃもじと某の尻 

気づいてしまった

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匿名ユーザー

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ある昼下がり。
小鳥のさえずる森の中を、慶次が走っていた。
「利家!どこにいるの?」
叫ぶ慶次。だが答えは無い。
そのうち慶次は、富嶽の前に辿り着いた。
「ここね!ここにいるのね!」
そう言って慶次は扉を開けた。
だがそこにあったのは、たった一つの日記帳。
何も無い部屋の中心にポツリと置かれている。
慶次はそっと手に取り、読み始めた。

5月16日
明日は楽しい楽しい前田との戦。
しゃもじがいっぱい。とっても楽しみ。
5月17日
まつ様がこない。
まつ様がこない。
まつ様がこない。
5月18日
昨日はとっても楽しかった。まつ様にいっぱいしゃもじもらっちゃった。
でもおかしいなぁ。そのしゃもじどこに置いたんだろう?
9月33日
大きなしゃもじがね、ゆっくりゆっくり俺に近づいてくるの。
12月65日
今日ね、お外に出てみたの。
そしたらしゃもじがいっぱいいたんだよ。
いっぱいいっぱいいたんだよ。でもみんな変な形だった。なんでかな?

慶次は突然、日記帳を閉じた。慶次は気付いてしまったのだ。
そう。慶次は気づいてしまったのだ…。

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