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気づいてしまった」(2006/10/31 (火) 21:44:05) の最新版変更点

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ある昼下がり。 小鳥のさえずる森の中を、慶次が走っていた。 「利家!どこにいるの?」 叫ぶ慶次。だが答えは無い。 そのうち慶次は、富嶽の前に辿り着いた。 「ここね!ここにいるのね!」 そう言って慶次は扉を開けた。 だがそこにあったのは、たった一つの日記帳。 何も無い部屋の中心にポツリと置かれている。 慶次はそっと手に取り、読み始めた。 5月16日 明日は楽しい楽しい前田との戦。 しゃもじがいっぱい。とっても楽しみ。 5月17日 まつ様がこない。 まつ様がこない。 まつ様がこない。 5月18日 昨日はとっても楽しかった。まつ様にいっぱいしゃもじもらっちゃった。 でもおかしいなぁ。そのしゃもじどこに置いたんだろう? 9月33日 大きなしゃもじがね、ゆっくりゆっくり俺に近づいてくるの。 12月65日 今日ね、お外に出てみたの。 そしたらしゃもじがいっぱいいたんだよ。 いっぱいいっぱいいたんだよ。でもみんな変な形だった。なんでかな? 慶次は突然、日記帳を閉じた。慶次は気付いてしまったのだ。 そう。慶次は気づいてしまったのだ…。

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