創作発表板 ロボット物SS総合スレ まとめ@wiki 転移戦線異常有り!? 大海上都市群「兵庫」重歩兵中隊がワームと戦うようです 第1話

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背中に特大サイズのバックパックを背負った二十人の後方支援担当重歩兵が、早送り再生しているかのようなスピーディーさで、二刀流にした重歩兵用大型シャベルでひたすら土を掘っている。
生身の人間に換算したらどれくらいの労働力なんだろうなー。最低でも十倍の二百人分くらいはあると思うが、メンドッチーので誰か代わりに計算してくれ。それはさておき、今の状況である。
前後左右、四方八方、全包囲からこっちに向かってくるタコっぽい巨大な生命体に対して、俺達はいつでも攻撃可能な態勢のまま待機していた。
なんで攻撃しないの、遠慮無くブッ放しちゃえばいいじゃんと御思いの方もいるだろう。だけどほら、アレだよアレアレ。分かるよね? ほらぁ、だからアレなんだってさ、アレアレ。大人の事情って奴?
どんな形であれ先に手を出したら色々不味いじゃん。だからシッカリ照準したまま待ってるんだよ。それにグロい外見の生物(なまもの)だけど、もしかしたら美少女ボイスで「僕達と御友達になろうよ(はぁと)」とか言ってくるかもしれないし。全く信じてないけど。
そんな訳で、俺達は一応様子を見ていた。で、すぐに様子を見る必要は無くなった。生物が攻撃してきたのである。身体の成分かなんか、そういう生命の神秘っぽいので作られたっぽい針弾を発射してきた。
針弾といっても、正統日本軍が使ってる名前の通りそのまんま針サイズの敵弾迎撃用針弾と違い、菊の門にブッ刺さったら大変な事になりそうなすごく……大きいです……な太さである。
菊の門が何か分からない子はお父さんとお母さんに訊いてみよう。聞くは一時の恥 聞いたら一生の恥。お兄さんとの約束だぞ(キラッ)
良い子へのアドバイスは横に置いといて、後ろの穴に刺さったら大変な事になりそうな針弾である。
相手にとっちゃ悪いが、そんなもんの直撃を食らう温い鍛え方をしたド腐れ脳味噌のド低脳半人前重歩兵はうちの中隊に一人も存在しない。マニュアル通りにやっていますというのは、阿呆の言うことだ!
6.25mm迎撃機関銃や頭部側面に装備してある迎撃針弾発射機などの間接防御兵器を使うまでもなくカレーに回避。今日の晩御飯はカレーにしよう、今決めた。
無論、回避するだけでなく生物を殺戮するべく迎え撃つ。足底に装備している、通常の15cmと違い、高さ30cmの高性能機動靴の自在車輪が地形に合わせて自在に形状を変化し最高の速度で俺を前進させる。ヒャッホー、ローラーダッシュ最高ッ!
「それでも」
両手に持った二つ、両肩の二つ、腰の二つ。計六つの25mm重機関砲の砲口から25mm機関砲弾を放つ。
「守りたい世界があるんだ!」
一度に最大6目標への同時攻撃が可能。短時間で60目標に五発ずつ、計300発の攻撃を加えた。
旧時代の火薬と違い、電力によって発射されるケースレス弾。過負荷出力(200%)で放たれた直径2.5cm、長さ5cmの25mm振動熱徹甲榴弾は全て生物に直撃。
熱したナイフでバターを切るように、砲弾の先端に発生した強力な振動熱が、装甲みたいな強靭な皮膚を分解、蒸発し容易くブチ抜く。
体内に侵入した砲弾は割れやすいよう急激に脆くなった後、砲弾内部の高性能炸薬が爆発。砕かれた数千の破片は再び硬化し、振動熱を発生しながら塵も残らず溶けていく。全身に拡散しながら。一発だけでも中がぐっちゃぐちゃ、そんなもんを五発も食らったらどうなるか。
きっと生命力が凄まじい生命体なんだろうな、タコみたいな外見だし。でも残念。振動波と特殊熱によって物質を分解、蒸発させる振動熱兵器は甘くない。
スライムみたいな生物とか液体金属で姿を変えるような奴とか、物理攻撃なんざ効かないZEってヘッチャラヘノヘノカッパ不死身野郎との相性は最高なのだ。特に対生物の威力は究極と言っても過言ではない。
全身の細胞を破壊され水分を蒸発させられても、まだ生きていられるか? 答えはノー。
五発の25mm振動熱徹甲榴弾を食らった60体の生物は、キモいタコから大量の水蒸気を発しながらボコボコと泡立つグロい肉の塊(体積大幅減少、現在進行形)に進化しました、めでたしめでたし。
「よし、この技をハイマットフルバーストと名付けよう」
25mm重機関砲6機による多目標制圧射撃。我ながらカッチョイイネーミングセンスである。が。
<隊長。最後に(笑)を忘れてるぞ>
<汚いフリーダムだなぁ>
<汚いな流石隊長きたない>
<ハイマットフルバースト(笑)クソ受けるwwwww>
長年連れ添った仲間からは不評だった。
屋上へ行こうぜ……久し振りに……キレちまったよ……。まぁ、冗談だが。半分ぐらい。
他の皆も情け無用で振動熱兵器のフルコースを叩き込んだらしく、生きてるタコは一匹もいなかった。ディ・モールト良しッ!
だが、世の中そんなに甘くないのである。
重歩兵にはどんな兵科だろうが、余程の例外を除き装備していなければならない基本装備が定められている。
その一つが小型浮遊監視装置、通称V3ホッパーである。なんでV3ホッパーなのかって? 小さい円筒形の形がそのまんまだからだよ。
背中のバックパック側面に装着された円筒形の容器に4つ、中隊全部合わせて400基あるのだが、実は再転移した時点で既に周囲へ放っていた。その小型浮遊監視装置から送られてきた情報が、これまたとんでもなかった。
さっき全滅させたばかりのタコと同じ種類の生物が、一斉にこちらへ向かってきているのである。それも、さっきとは数の桁が違う。99822体以降、数えるのが馬鹿らしくなってやめた。
塹壕を掘ってる途中の部下に告げる。
「40秒で掘り終えな」
<無茶苦茶言わないでくださいよ隊長>
無茶苦茶? そりゃ言いたくもなる。こっちはたった百人だってのに、敵の数がふざけてるってレベルじゃねーぞ。
さっきのは前座。これからが本当の地獄だ。さて、孤立無援でどこまで戦えるかな?

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