ロボット物SS総合スレ 46号機
1 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/14(火) 15:56:22 ID:xaDVks1j
ロボット物のアニメ・漫画・小説・ゲームの二次創作から、
オリジナルのロボット物一次創作まで 何 で も どうぞ。

・当機はSSに限らず、イラストや立体物も受け付けています。
・投下の後、しばらく雑談は控えてください。
・ガンダムやマクロス等の有名作は、該当する専用SSスレが立った場合はそちらへ。もしなければ全部ここでやればいいんじゃあないでしょうか。
・支援のご利用は計画的に。詳しくは投下の際の豆知識を参照してください。→http://www13.atwiki.jp/sousakurobo/pages/884.html
・次スレは>>950が立てて下さい。次スレが立つまでは減速を。
・また、容量が470KBを超えた場合は要相談。
・立てられない場合は報告及び相談を。スレ立ての際は必ず宣言を行ってください。でないと、黒歴史が来るぞぉぉぉぉ!!
・とある方が言っておられました。「話題が気に入らないなら、四の五の言わずネタを振れ」雑談のネタが気に入らない時は、新しくネタを振りましょう。
・スルー検定10級実施中です。荒らしは華麗スルーしてください。それが紳士の条件です。
・これからの季節、更に寒さが増してくるので、体調には充分気を付けて創作活動を。
・俺のこの手が真っ赤でかじかむ!

まとめwiki
http://www13.atwiki.jp/sousakurobo/

ロボット作品投下用アップローダー
http://ux.getuploader.com/sousakurobo/

お絵かき掲示板
http://www2.atpaint.jp/sousakurobo/

ロボット物SS総合スレin避難所24号機
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/3274/1291089781/

前スレ
ロボット物SS総合スレ 45号機
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1289844019/

関連スレ
だから俺達に新作ガンダムを作らせろよ5(ガンダムSS総合スレ)
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1280676691/
勇者シリーズSS総合スレ Part4
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1282636520/



2 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/14(火) 15:57:04 ID:xaDVks1j
スレ発祥連載作品紹介!(※紹介文には多少の誇張表現も含まれています)

【荒野に生きる(仮) ◆8XPVCvJbvQ】
再生暦164年、コンクリートの荒野が広がる未来――。
獣の耳と尻尾を持つ「ヒューマニマル」の少女達はひたすらに戦う。対鋼獣用人型兵器・ヴァドルを駆って――!!
怪獣VS獣耳っ娘!? 話題騒然のデスマッチ!!

【CR ―Code Revegeon― 古時計屋 ◆klsLRI0upQ】
これは、悪夢に立ち向かうちっぽけなひとりの人間と、「怨嗟の魔王」と呼ばれた機神の物語。
アンノウンの襲撃で家族を失った潤也は、漆黒の鋼機・リベジオンの玉座に身を沈める。反逆と復讐を遂げるために……!
人類震撼! 暗黒のレコードオブウォー!

【瞬転のスプリガン ◆46YdzwwxxU】
スーパーカーから伸びる鋼の腕――神速の挙動と極微の制動を可能とする、エーテル圧式打撃マニピュレータがその正体!
異世界の侵略者・魔族により廃墟と化した街角で、幼いことねは機械仕掛けの拳法家を目撃した。
変形ロボットならではの技が炸裂する、極超音速機動武闘伝!

【パラベラム! ◆1m8GVnU0JM】
Si Vis Pacem, Para Bellum――汝、平和を欲さば、戦への備えをせよ。
遥か昔に文明がリセットされた世界。黒い機械人形(オートマタ)・リヒターと、彼のマスターとなった少女・遥(19)の神子としての生活が始まった!
軽妙な会話と、動きを魅せるアクションに定評あり? なんだかおかしなキャラ達が紡ぐ、ドタバタ日常コメディ!
「……ねぇリヒター、こんな感じでいいかな?」
<イエス・マイマスター>

【海上都市姫路守備隊戦記 ◆gD1i1Jw3kk】
「鉄の鎧を纏いし日出ずる国の兵」。帝国に虐げられる民が希望を見出した救世主伝説。
兵士として生きる男・清水静が愛に目覚めた時、戦乱の異世界に重装甲強化服のローラーダッシュの唸り声が響き渡る!
止められるものなら止めてみよ! 熱と硝煙! 剣と魔法! 凄絶無比のヘビーアーミー!

【最強無敵ロボ・ネクソンクロガネ ◆46YdzwwxxU】
ドゥビドゥビッドゥ! ドゥビドゥビッドゥ! ドゥビドゥビドゥビドゥビッドゥドゥビドゥビ!
今日も今日とてロボヶ丘市で激突するのは、変な正義と変な悪!
ハイテンション! 歌うスーパーロボットバトルアクション!

【少女機甲録(仮) ◆kNPkZ2h.ro】
80年ほど前に地球上に出現し、地球上全ての生物を滅ぼさんとする謎の生命体群「ワーム」
異形の敵に立ち向かうは、全長4mのパワードスーツ兵器「機士」
陸上自衛軍第28連隊 第4中隊の少女達は、血と硝煙の匂い漂う世界を生きる!

【人狼機兵マーナガルム ◆CNkSfJe3Zs】
2149年 春。月と地球、並んだ二つの星による戦争は、まだ続いていた。
革命軍の問題児「ラビットソルジャー」パイロット ソマ・ツクヨミは、自軍の罠にはめられ、正体不明の『狼頭』と敵対する。
兎達が支配する戦場で今、精神すらも噛み砕く異形の獣が目覚めようとしていた――――



3 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/14(火) 15:58:46 ID:xaDVks1j
【鋼鐵の特攻兵―Gun Strike Girles― ◆6LGb3BALUde1】
近未来。人類はBUGと呼ばれる巨大生物との戦争を続けていた。
主人公・御前静を始めとした世界各国から集まった個性的な少女達は、鋼鐵の棺に身を沈めてBUGとの熾烈な戦いに身を投じていく。
戦争という極限状態の中で、少女達は傷付きながらも成長し、互いに支え合い日々を懸命に生き抜く。
やがて少女達の間に芽生えるのは、友情かそれとも――
ハードボイルドミリタリーの皮を被った百合ん百合んな物語。
欝展開はないよ!

【武神鋼臨タケミカヅチ ◆YHSi90Gnr2】
其れは鋼の人型。其れは『神』の力を降ろす為の人造の依代。
剣神はその手に太刀を担い、在らざる戦場(いくさば)を駆け抜ける。 その刃は未来を切り開けるか―

【鋼殻牙龍ドラグリヲ ◆Uu8AeR.Xso】
荒廃した世界を跋扈する、『害獣』と呼ばれる異形の災厄。
人には太刀打ち出来ぬその存在を屠る、暴君竜の如き異形の鋼。その名は「ドラグリヲ」
アルビノの少年「真継雪兎」とゴスロリ姿のナノマシン少女「カルマ」の紡ぐ物語に刮目せよ!

【機甲聖騎士ザイフリード ◆gU7PBlmT6Y】
紫藤 雪人(しどう ゆきと)は、きわめて平凡な男子高校生であった――ほんの少し前までは。
雪人が目覚めた場所は見知らぬ世界。そして隣には……寝息をたてる女の子!?
ファンタジックロボットSS、ここに見参!

【守護機兵Xガードナー シクス ◆wuZfOwaq7U】
CC(コスモセンチュリー)115年。独立を宣言する火星と地球の、人類初の惑星間戦争が行われていた。
少年シュート・ダリューグは独立機動防衛部隊"Xガードナー"に参加するも自分の存在価値に惑う。
戦いを止められるのは薙払う剣か、それとも守護する盾か…
あなたの護りたいモノはなんですか?

【秘神幻装ソルディアン ◆tEulldVhj8h6】
因果の日は来たり――世界は異形の怪物アバドンに覆われた。
混迷を極める世界に機械仕掛けの神々は覚醒し、かくして今まさに黙示録が再現される。
測り知れざる過去より続く闘いの行方は、如何に。

【廻るセカイ-Die andere Zukunft- ◆qwqSiWgzPU】
「もう少しで世界が滅びる」。世界中にそんな噂が飛び交った。
そして噂の通り、国が、都市が、次々と地図から名前を消していく。人類は滅びを待つだけだった
舞台は架空の都市“揺籃”
特別な一人の少女と、普通の少年の出会いから、それは紡がれていく
「抗う術があるのに、やらないなんて選択肢、オレにはない」
……それは、似通っているようで……違う“セカイ”


4 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/14(火) 16:00:15 ID:xaDVks1j
【時のジグパルス ◆NXVvJGP7gI】
 21世紀初頭――――
 人類はヴォイド体と名付けられた謎の生物群に侵食されていた。
 14歳の誕生日を迎える夏の日、リノは長崎へむかった。
 そこで、巨大地下遺跡『オウロフィル』より解き放たれた
 人型生体兵器ジグに飲み込まれてしまうが――

【ビューティフル・ワールド the gun with the knight and the rabbit TロG ◆n41r8f8dTs】
 未来へと向かっていた隆昭達は、黄金のアストライル・ギアによって次元の狭間へと飲み込まれ、別世界に辿り着く。
 隆昭一行、やおよろず、レギアス、そして、神威。様々な人々の思惑がシャッフルされた物語の執着点は、果たして――――
 パラべラム×ヴィルティック・シャッフルという二作品による、全く違った世界観が交じ合った物語の行く末を見届けよ。

 この物語に、勝者はいない。

【『正義の執行者』 ◆8XPVCvJbvQ】
世間を震撼させたリベンジャーレディの事件から数ヵ月後。
ネットである言葉が頻繁に使用されるようになっていた。
「正義の名の下に」
その言葉と共に、人型兵器による犯罪者を処罰していく所属不明の赤い機体。
奇しくも所有する機体のフォルムが似ていたが為に、姉小路は事件に巻き込まれてしまう。

【eXar-Xen――セカイの果てより来るモノ―― ◆5b.OeHcAI2】
ガラクタに覆われた世界の片隅で、少年と少女は一冊の書によって結ばれた。
その出会いは白く、黒く塗り潰された過去を、未来を、それ以外を呼び覚ます。
迫り来るこの世ならざる怪異、有り得ざる可能性、そしてセカイの果てより来るモノ……

――総てを越え、彼らは何を見るのだろう?

【ヒューマン・バトロイド ◆BfO3GzMb/w】
西暦2100年、三度目の大戦が世界を襲った。
大戦は15年で終決したものの、世界は二分されてしまう。
そして大戦から9年後、大戦は再び世界を襲う。
裏切られた少年、リクは裏切り者への復讐を誓った。
――――リクの戦争が今、幕を開ける。

【Robochemist! ◆a5iBSiEsUFpN】
物語は、新たな世代へ――

第一作の主人公、ユトとメリッサの娘が織り成す、もう一つの『Diver's shell』!!
DS伝統のポニテを受け継ぐ少女、アルメリアと、愉快な仲間達による色鮮やかな青春グラフィティ!
とくと見よ! 激突する鋼の騎士の勇姿を!
三つ編みもあるよ!

【ロボスレ学園】
ロボット物SS総合スレ、10スレ目突破記念作品! このスレのキャラクター達が織り成すどこまでもフリーダムな青春(?)グラフィティ!
参加者募集中!



5 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/14(火) 16:01:30 ID:xaDVks1j
完結作品はこちら! 大いなる足跡をその目で見よ!
http://www13.atwiki.jp/sousakurobo/pages/265.html

・読者側は、積極的にエールや感想を送ってあげよう! 亀レスでも大感激! 作者はいつまでだって待ってるもんだぞ!
・作者側は、取り敢えずは作品で語れ! 自分のペースでも完結まで誠実に奮励努力せよ!
・半年以上生存報告がないと、作品がテンプレから削られてしまうぞ! 要注意だ!
・テンプレに載る作品は1人1つまで! 上記の他にも作品は沢山あるので、こちらもチェックだ!
 http://www13.atwiki.jp/sousakurobo/pages/12.html
・我らスレ住人は、熱意に溢れた新作をいつも待ち望んでいる! 次スレの紹介文には、キミのロボットも追加させてみないか!

※紹介文未定作品一覧※
・【機甲闘神Gドラスター ◆uW6wAi1FeE】 ・【英雄騎兵ミッドナイト】 ・【ブリキの騎士 ◆WTKW7E8Ucg】
・【機動修羅バイラム】 ・【都道府県対抗機動兵器決選】 ・【てのひらをたいように ◆1m8GVnU0JM】
・【グラウンド・ゼロ ◆tH6WzPVkAc】 ・【Robochemist! ◆a5iBSiEsUFpN】 ・【パラベラム!〜開拓者達〜 ◆RS4AXEvHJM】
・【地球防衛戦線ダイガスト 秋水 ◆3C9TspRFnQ】 ・【壊れた世界の直し方 ◆H48yyfsLb6】

※紹介文候補※
【ブリキの騎士 ◆WTKW7E8Ucg】
2024年、混迷と動乱のアフガニスタン。米軍最新鋭兵器、M23機動装甲服が降り立ったその地で、奇怪な陰謀が蠢く。
陰謀の真相は? 米兵たちを待ちうける運命とは? そして、この騒乱の行きつく先は?
ハードな世界観と設定で繰り広げられる、近未来ミリタリーロボットシミュレーションSSに刮目せよ!
――――人の織り成す混沌を、機械仕掛けの騎士が撃ち抜く。

上記の候補はひとまず、作者さんの承認待ちです。

紹介文はまだまだ募集中!
作者さんが、自身で考えちゃってもいいのよ!



6 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/14(火) 16:03:30 ID:xaDVks1j
「自作に関する絵を描いてもいい」という了承を頂いている作者さん一同はこちら↓

・TロG ◆n41r8f8dTs氏 (tueun、ROST GORL、ヴィルテック・シャッフル 他)
・シクス ◆wuZfOwaq7U氏 (守護機兵Xガードナー 他)
・PBM! の人 ◆1m8GVnU0JM氏 (パラベラム! 他)
・古時計屋 ◆klsLRI0upQ氏 (CR ―Code Revegeon―、ザ・シスターズ、シャドウミラージュ、電瞬月下)
・◆YHSi90Gnr2氏 (武神鋼臨タケミカヅチ、パラベラム! ―運び屋アルフの何ということもない一日―)
・秘神 ◆tEulldVhj8h6氏 (秘神幻装ソルディアン)
・◆Uu8AeR.Xso氏 (鋼殻牙龍ドラグリヲ)
・DS世界観の人 ◆a5iBSiEsUFpN氏 (Diver's shellシリーズ、Robochemist! 他)
・GEARSの中身 ◆B21/XLSjhE氏 (GEARS、GEARS外伝 Berserker)
・◆46YdzwwxxU氏 (瞬転のスプリガン、最強無敵ロボ・ネクソンクロガネ 他)
・|・) ◆5b.OeHcAI2氏 (eXar-Xen――セカイの果てより来るモノ――)
・◆CNkSfJe3Zs氏 (人狼機兵マーナガルム 他)
・◆uW6wAi1FeE氏 (機甲闘神Gドラスター)
・◆wHsYL8cZCc氏 (カインドマシーン 他)
・バイラム氏 (機動修羅バイラム)
>>882 ◆MVh6W.SAZtbu氏 (あるツッコミ体質の男の受難、でくのぼうと聖人 他)

ここに名前の無い作者さんの作品を絵にしたい場合は、直接ご本人にお伺いを立ててみたらいかがかと。



7 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/14(火) 16:12:57 ID:4ESk2eyC
>>1……乙か……」

 私はそう呟いて、操縦桿を右に大きく倒し、>>1へ自機の鼻先を向けた。


8 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/14(火) 16:37:22 ID:EQmiL57J
颯爽登場! >>1乙!


9 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/14(火) 16:39:29 ID:HbMsRzDv
>>1君……乙。
そう、私は乙と言った。


10 名前: PBM! の人 ◆1m8GVnU0JM [saga] 投稿日: 2010/12/14(火) 17:30:48 ID:Kuqtltul
 アル、いいかい、よく聞いてくれ。この包みの中には俺の証言を収めたテープや証拠の品が入っている。
 このコロニーが核ミサイルの目標になった訳を知る限りしゃべった。もし俺が死んだらこれを警察に届けてくれ。
 大人が本当だと信じてくれたらこのコロニーは救われると思う。俺が直接警察に自首しようかとも思ったんだが、何て言うか、そうするのは逃げるみたいに思えて、ここで戦うのを止めると自分が自分でなくなるような……。
 連邦が憎いとか、隊長たちの仇を討ちたいとか言うんじゃないんだ。
 うまく言えないけど、あいつと……ガンダムと戦ってみたくなったんだ。
 俺が兵士だからなのか、理由は自分でもよく分からない。
 アル、俺は多分死ぬだろうが、そのことで連邦軍の兵士やガンダムのパイロットを恨んだりしないでくれ。
 彼らだって、俺と同じで自分がやるべきだと思ったことをやってるだけなんだ。
 無理かもしれないけど、他人を恨んだり自分のことを責めたりしないでくれ。これは俺の最後の頼みだ。
 もし運良く生き延びて戦争が終わったらさ、必ずこのコロニーに帰ってくるよ。会いに来る。約束だ。
 ……これでお別れだ。じゃあなアル。元気で暮らせよ。>>1乙によろしくな。


11 名前: DS世界観の人 ◆a5iBSiEsUFpN [sage] 投稿日: 2010/12/15(水) 02:17:49 ID:lmjpc3Gt
俺(喜):
 新スレ一番乗りはいただくぜ!
 ゆっくり投下するのでたぶん支援はいらないとおもふ


12 名前: DS世界観の人 ◆a5iBSiEsUFpN [sage] 投稿日: 2010/12/15(水) 02:19:23 ID:lmjpc3Gt

 『Robochemist!』


 第九話「夏の大会編 幕間」


 『セカイ……?』

 電話の向こうにいる宿敵、ブランが口にした言葉を思わず復唱してしまう。
 次の相手が世界、確かにブランはそのようなことを言ってきた。世界という単語が指すのは多様である。君と僕の不安世界を指すこともあれば大宇宙から政治体系まですら指す。
 この場合で該当するとすれば、メタルナイツの世界大会だが、地方大会なのにどうして世界が相手になるのだろうか。
 暫し黙すことをあらかじめ予測していたのか、ブランが補足情報を付け足す。

 『相手が世界級の実力チーム、そういうことだ。白き閃光と赤い悪魔………はっきり言う、君らじゃ勝てん。俺らでも勝てん。ひょっとするとこの島にいるチーム総出でも勝てん』
 『白いなんとかだろうがなんだろうが、勝つつもりでいますがなにか』
 『ほう』
 『やってもないのに匙を投げるのは愚の骨頂ですから』

 いっそ清々しいまでの敗北宣言を淡々と吐きだすブラン。
 苛立ちを隠そうともせず、自分の髪の毛を指に巻き付け片足に重心を預けるアルメリア。
 ――――白き閃光、赤い悪魔。
 聞いたことがあるような無いような、というよりもどこかで目にしたような目にしたことがないような、それどころか懐かしみのあるデジャヴを感じざるを得ない。
 電話向こうにいるブランの表情が驚愕にたわむ。
 この手の世界では名を馳せる最強の二人を知らないなどということがあろうはずがないと考えていたらしい。彼は半信半疑で問いかけた。ありえない、なにかの間違いではないかと言わんばかりであった。

 『知らないのか?』
 『はい?』

 アルメリアが己の髪を人差し指に巻き続ける作業を一時停止させた。
 一拍置いて、溜息とも感嘆ともとれる呼吸音がした。
 内に特有の掠れを秘めた、大人なりかけた男性の声が耳を打つ。

 『…………フム、それもいい。現代は電子機器の時代だ。使いこなせるなら調べる。俺ならそうする。いやなに調べなくともいい』
 『そうさせてもらいます』
 『どっちの意味でとったのか非常に興味があるが、質問は失礼のようだから今晩はおやすみしておこう、フロイライン』
 『ええ、ひっじょうに有益な時間でした。おやすみなさい』




13 名前: DS世界観の人 ◆a5iBSiEsUFpN [sage] 投稿日: 2010/12/15(水) 02:21:21 ID:lmjpc3Gt

 すげぇ不利益だよこのクソヤロウ。歯でも磨いてスヤスヤ眠ってろボケ♪
 と遠回しに口にすれば、ブランもブランでこう言い返すのだ。

 『世界でも類を見ない至高の皮肉をありがとう』
 『じゃあ』

 皮肉が下手糞だな、と。
 通話を終了状態にしてポケットに携帯電話を滑り込ませる。
 アルメリア、濡れた髪が渇きつつあるのをうなじに触れる渇きで知り手で梳かす。
 ブランの声を聞いているとムカムカする自分もいる半面、驚くべきことにもっと口論してみたいと思う自分もいるのだから人間とは分からない。
 夏場、しかも倉庫という閉鎖空間にもかかわらず気温は低かったが湿度が高めだったので洗濯物を室内干ししたときとなんら変わりない籠った空気が充満していた。ついでにほこり臭さと機械油のきな臭さも手を繋いでいる。
 しかし、決して悪いにおいなんかじゃなかった。
 鼻をすんすん鳴らして微か分を招き入れて、堪能とはいかないまでも
 倉庫の隅にある照明装置の操作盤に歩み寄って、ことごとく暗闇に没させるためにレバーを落とす。おわん型の覆いをした照明が光を失う。瞳孔が縮まる予感。
 さてさてこれよりどうするかをじっくり考えつつ倉庫を出ていく。腕を組むのもばかばかしく、後ろに緩く手を合わせて倉庫から出ると鍵を閉めてポケットへ。
 冷たい金属のドアノブを軽く一押し、バタンとやかましい非難染みた音を立てて扉が閉まる。
 踵を返すよう倉庫の反対に向き直れば、両手を花弁が目覚めるよう徐々に持ち上げていって伸びをして、ぎゅっと目を瞑る。
 見知った道だ、石段の配置は脳裏に浮かぶ程度には把握していたのだから、伸びをしながら目を瞑って歩きだしても転ぶようなことは無く安全に道に出ることができた。
 倉庫が並ぶ一帯は、彼女が機体に乗ることを決意したあの通りを包んでいた。
 道に転がる石っころを目を開けると同時に蹴っ飛ばせば、両腕を持ち上げることで引っ張られていた上半身の筋肉を自由にすべく手をぶるんと振り降ろす。
 寿命まじかで焦りに焦ったらしい蝉が一匹よろよろと空に飛んでいく。
 アルメリアは上を見た。群青の空に星が瞬く一枚絵が広がっていた。それは奇跡ではなかった。
 人差し指を空に向け、星と星とを架空の線で繋ぎ合せる。もう片方は顎にちょんと触れ、やや首を傾げ典型的考え仕草。微かに細めるは柔和な光を宿す瞳。

 「あれはー………? ………んー? ………んあ、そうそう北斗七星?」

 アルメリアが指で指示した先、比較的明るい星が七つ並んでいる。
 彼女が北斗七星と呼ぶ星の配列自体は、本人はどうかわからないが、元の地球で観測可能だった北斗七星とは明らかに位置が違う。角度も違う。ところが北斗七星と呼ぶ。なぜか。
 答えは、ここが地球ではないが地球であるということなのだ。
 第二地球は元の地球とは違う惑星系にあるのだ、当たり前と言えば当たり前だが視点が違えば星座も違ってくる。それでも地球で使っていた懐かしき星座を求めて、名もなき星に名前をつけて北斗七星にした。
 他にも人々はかなり太ったオリオン座を『発見し』、制定したという。
 それに関してはいくつも議論があるがここでは割愛しよう。
 手を降ろす。胸にいっぱいの空気を詰め込む。吐く。酸素が肺胞の集合に適度な圧をしかける。

 「帰ろっと」

 アルメリアは渇き始めたライトブラウン色の髪を手で弄りながら、散歩も兼ねて夜道を辿り帰り始めた。


 ◆ ◆ ◆ ◆





14 名前: DS世界観の人 ◆a5iBSiEsUFpN [sage] 投稿日: 2010/12/15(水) 02:23:13 ID:lmjpc3Gt


 翌日、検索結果を前に、コールタールの海に小舟で漕ぎだしてしまった漁師の心境になり、見る見るうちに顔色を失っていくアルメリアがいた。
 メタルナイツの公式ホームページにアクセスして、検索してみたのだ、ブランに言われた情報全てを。
 出るわ出るわ検索結果が数百どころか数千をぶっちぎって一日かけてもその全てを読むことは絶対にできない量が表示されたのだから仰天した。
 それもそのはず、対戦相手は世界で三本指に数えられるチームだったのだから。
 白い閃光、赤い悪魔。それを検索すると機体を前にインタビューを受ける一人の細身の女性と、厳しい顔つきとがっちりとした体格の男性が出てきた。どうやら彼女と彼がそうらしかった。
 彼女専用のパソコンの画面に画像が映っていて、流線形が美しい白亜の機体と、禍々しさすら内包する深紅の機体が片膝をついて黙している。
 ――白亜の機体『ヴァイス・シュトラール』。
 ――深紅の機体『ヌヴィエム』。
 キーボード列を叩いていた指がはたと止まった。ホームポジションという理想を大きく外れて停止している。自己流万歳。

 「あちゃー……こんなに強いのを見落としてたなんて……」

 艶のあるふっくらとした唇が悩みを紡いでぎゅっと結ばれる。髪はわりとばらけている。外出するときに梳かせばいいのだから。
 アルメリアは、パソコンが電子機器特有のきな臭さを醸し出す前で頭を抱えた。比喩表現でもなんでもなく、本当に両手で頭を押さえつけるように。

 「んもうバカバカ私のバカーっ」

 頭を満足するまで振ってみる。ポニーテールが不機嫌になった。
 眼鏡を外してシャツをめくり、レンズを別所の暗い個所に向けて汚れを目視、軽く拭きとり綺麗にしてかけ直す。鼻あてパットがカチャッと鳴った。
 ルール上、次の相手が発表されるのは数日前なのだが、ブランの情報は圧倒的に早かった。関係者と通じているとみて間違いないのだが、それ以前に、紅白二色のチームが出場していることを危惧すべきだったのだ。
 自室にて、やりようのない脱力感に襲われたアルメリアは眼鏡を机の上に置いてベッドに転がった。太陽の甘い香りのするシーツに顔を埋めようと眼鏡を外し、ぽふん。
 表示された情報が、今に至るまでほぼ無敗だとか、天才秀才無敵最強だの出てきたのだから仕方がないのかもしれない。
 ブランとミハエルに勝利して多少浮かれていたところで絶対的な強さを誇る相手とあたってしまうなんて、湯船で温まっている最中にお湯が凍結するに等しい所業である。




15 名前: DS世界観の人 ◆a5iBSiEsUFpN [sage] 投稿日: 2010/12/15(水) 02:25:27 ID:lmjpc3Gt

 「〜〜〜〜〜〜〜ねーむーいーかてーなーいー」

 顔をぴったり枕に押し付ける。眼球が押される。ぱらり、髪がだらしなく乱れる。丁度、ロングスカートを穿いたまま勢いをつけて正座したときの広がり方に近かった。
 ヤケになるのもいいだろう、特訓するのもいいだろう、負けず嫌いの彼女は両脚をばたつかせてひたすら枕の匂いを嗅ぎまくっていた。いいにほひ。あふあふ。むがむが。
 と、耳になにやらトトトトトンッなる足音が聞こえてきた。何事かと緩慢なる動きでゆうらり頭を持ちあげれば、あっちこっち乱れた前髪のカーテンの向こうに、怪訝な表情でこちらを見てくるクロがいた。
 奇声を上げる少女に反応したのは間違いなく、相手が動物だというのに恥ずかしくなってきたので、ベッドに座り直す。いかにも嘘臭い咳を一つしてみる。風邪はひいてない。

 「………ごほんっ」

 アルメリアは、精神を落ちつけようと、あぐらをかこうとした。
 が、ふっきれたのかクロに怒涛の勢いで押し寄るや腕に抱いてベッドの上に乗せ、丁度顔と顔が向かい合うように寝転がった。
 若き頃と比べたら毛の量が少なくなったクロであるが、もっふもっふでひじょうに気持ちがいい。

 「猫よ猫よ猫よ、次の試合で勝つのはどっち? どー思うのクロー? かってるかな♪ かってるかな♪」

 クロの真っ黒な両脚を手に取り、超簡易踊りを躍らせる。スフィンクスのように座ったクロは眉間に皺こそ寄せなかったが、『こいつはおれになにをやらせたいのだろう』と言わんばかりに髭をひくつかせている。
 それを察してか察してないのかというより相手が動物だからなのか、大胆にもベタベタ触る。
 ほっぺを引っ張ってみたり、あまつさえ敏感な髭を引っ張っても一切動じないクロは、弄られ役のプロの領域に達したが如く遠い目をしてされるがまま。

 「クロは可愛いなぁ……可愛いなぁ! モフモフしちゃう! もふもふもふ」
 
 にやけた表情で、クロをベッドに横倒しにするとうぶ毛に近い体毛に顔を埋めて息を吸ったり吐いたり。獣臭が鼻をつく。まず人類では醸し出せない独特さがクセになる。
 もしもクロ、彼に人間の言葉が話せたなら、こう言うだろうか。
 『勘弁してくれ』と。
 平素話に出ることが無いため友人も知らないことなのだが、彼女は動物が好きだった。一番好きなのは幼少海でじゃれ合ったイルカなどだが、犬猫鳥と大半を好むのだった。
 一通りクロの毛を楽しんだ後は、毛づくろいでもしてあげようと頭を上げて。

 「……………」
 「…………ク、ク、ク、クー姉ぇ!?」

 そこでようやく、扉をちょっとだけ開け顔の三分の一を覗かせるクーに気がついたのであった。三つ編みの片方だけ隙間からはみ出ているあたり、一度扉を開き、中の様子を一瞬で察し身体を引いた時に引っ掛けてしまったのだろう。
 アルメリアは狼狽し、両手を顔の前でブンブン振りながらベッドから跳び起きた。眼を見開き唇でいい訳を紡ぐためにあわわと。
 解放されたクロが身体をぶるんと振ってベッドから降りて伸びをした。

 「違うんですよ! コレは、クロがですね!」
 「最初から見てた」
 「……そ、うですか」
 「別に気にしない」
 「私が気にします……恥ずかしい」
 「私もたまにやるから問題ない」
 「へぇ…………え?」
 「……も、問題ない」

 赤面したアルメリアと、いつも通り何も変化が見られないクー。だが、明らかに口調に動揺の色が見受けられた。
 会話の最中に、ぽろっと重要な一文を耳にしたアルメリアが、頭の上に疑問符を三つ浮かべたような顔で固まる。クーは大急ぎとも取れる手つきでさっとクロを胸に抱くと首を振る。
 続いてクロを顔の高さまで持ち上げて表情を隠すや、ぼそっと一言呟き部屋を出て扉を閉じようとする。

 「なんでもない。なんでもないからちょっと機体の修理行ってくる」
 「ちょっと待ってよ」
 「なに」
 「関係無いんだけど、外殻機について」
 「うん」




16 名前: DS世界観の人 ◆a5iBSiEsUFpN [sage] 投稿日: 2010/12/15(水) 02:26:41 ID:lmjpc3Gt

 クーがサッと部屋から去ろうとするのを、アルメリアが服の隅を摘まんで引きとめた。
 上目遣い。

 「あのぅ……機体を、改造してもらいたいな、なんて」
 「かいぞう? いまから?」

 アルメリアは挑戦的な目つきでこう言った。

 「だって、何にもしないなんて、悔しいじゃないですか」



 ◆ ◆ ◆ ◆




 「なるほど、言いたいことはよく分かりました。確かにこの二機には改良の余地が残されています」
 「……できるんですか?」
 「もちろん。ただし空を飛ばせろとか、掘削機を腕につけろとか、軍用の完全迷彩を施せとか、無理なこともありますが」
 「迂闊でした……改造……」
 「やったぁ!!」

 ところ変わって外殻機倉庫。
 アルメリアの提案を受けたアオバが、改造は十分可能である旨を告げると各々が反応を示した。アルメリアは半信半疑、委員長はその発想は無かった。シュレーは両手バンザイ。
 アオバは三人が盛り上がり始めて雑談に突入する前を見計らい、人差し指を上げて制した。まるで学者のようだった。事実彼はロボットに関しては学者並みの技術力を有している。

 「しかし―――……プロトファスマはとにかくとしても、アノフェレスは極めて改造がしにくい……見て分かると思いますが機動性を第一に考えるあまりに積載性能が犠牲になっていまして」

 そこで胸を高鳴らせるシュレーの方に視線を向ける。シニョン結いの手を抜いたらしく、後方に向かって毛がぴょんぴょんはねている。

 「ご存じの通り、冷却すらままならない状況です」

 アオバは、修理が終わった二機の方に視線をむけつつ指さした。
 蚊の名前を冠された細身の一機。蜘蛛の祖先の名前を冠された太身の一機。
 頭を垂れて膝をついているのがアノフェレスで、肢体をだらしなくさせて立っているのがプロトファスマである。傷がすっかり直った二機は心なし輝いていた。
 アオバとクーがつきっきりで破損個所をひっぺがし予備部品と交換したり、装甲を上から張り替え溶接したりした成果が彼らを煌びやかに見せたのかもしれない。
 椅子の代用品たるプラスチックケースに腰掛けた一同を前に、立ちあがってアノフェレスの傍に寄って装甲を手でノック。振り返り、機械油で汚れたツナギの上から腰に手を置く。

 「どう改造します? 主機を弄るくらいしかできませんけど。あとは武装ですか。散弾銃の威力はまだ上げられますからね」
 「ハイハイハイハイハイ! 装甲剥がして下さい!!」
 「つまり……ネイキッド(裸)にしろと」
 「そう! この子、脱げばスゴイから!」




17 名前: DS世界観の人 ◆a5iBSiEsUFpN [sage] 投稿日: 2010/12/15(水) 02:27:51 ID:lmjpc3Gt

 イの一番に挙手をしたのがシュレーだった。
 彼女は、ただでさえ装甲の無いアノフェレスをもっと軽量化しろとせがむのである。韋駄天が如き神速を得られても、弾丸一発で地面と熱い口付けをするような機体が出来上がるのは言うまでも無い。
 非常識である。
 シュレーの腕前が異常であることは知りども、被弾即沈黙になる改造もとい装甲剥がしを行ってよいのか、アオバには判断することができない。よって怪訝な表情で手を降ろす。
 話は聞いているのだが、特に口出しせずクロの入ったリュックを背負って暇そうにしていたクーが、なにやら声帯に吐息を通して歌を紡いでいるものの、空気に紛れ響かない。
 アオバが慎重に念を押す。

 「本当に、やってもいいんですね?」
 「出来れば両腕に爪も欲しい。あのぉ、ゲームとかでよくあるぴょーんって出てきてグサっと刺すタイプの」
 「つまり………」
 「ぐぬぬぬ……」

 シュレーが注文をつけた。
 立ち上がり、ボディランゲージにて武装の詳細を伝えようと躍起になった。腕から伸びる二本の爪を表現したいらしく、指二本で架空の爪を腕に描いてアオバに提示する。
 想像してみよう、腕、手の甲側に人差し指と中指を当ててスッと外側にやる動作を。
 アオバは必死に理解しようと各種知識を総動員して考えこむ。腕を組み首を捻り、シュレーのジェスチャーを視界の中央に捉え見つめる。ところが一向に図が浮かび上がらない。歯に挟まった繊維質のようだ。

 「こうですか? こう!」

 みかねたアルメリアが前に出て同じくジェスチャーをした。
 が、悲しいもとい虚しいかな、二人集まって盆踊り、もしくは悪魔召喚の儀式を執り行っているようにしかならなかった。何が召喚されるのだろう。二人の中央にクロを置いたらパーペキである。
 なぜか中腰体勢でジェスチャーをして伝えようとする二人。
 一向に内容が見えてこないことに業を煮やした委員長が、とうとう立ちあがって軽く腕を組んだ。

 「説明になってませんよ、まったく……私がやります」

 委員長はいかにもといった様子で唇を結んで胸を張ってみたものの、既に状況は自分の制御下にあらずと悟った時には遅かった。
 エセ盆踊りから醒めた二人が、大挙として詰め寄ってきたのだった。

 「えー? なってないのカナ。すっごいなってると思うんだけどサー」
 「……そうだ! 委員長、絵描けましたよね!」
 「そうだっけ? んー……んん? 授業終わった後に描いてた絵のことかなぁ。可愛いよね」
 「そうそうそれですよ。ね、委員長。絵を描いたら分かりやすいと思いませんー? 描いてくれたらいいのになーいいのになー」

 いつの間にか話は、『委員長に絵を描いてもらう』方向に転がっていた。
 最初思い出せず顔を曇らせていたシュレーも、アルメリアの言葉で委員長が絵を描けるという情報を思い出して目を輝かせる。アルメリアが委員長の手を握る。何をそんなに熱くなるのかもはや誰にもわかるまい。
 委員長、固まる。
 彼女は絵を描けるが、あくまで趣味の領域であって、しかも機械を描けるかは自身ですら自信が無いのであったが今さら引けるだろうか。否、無理だ。やるしかあるまい。

 「―――……描きます」

 委員長の顔がきゅっと引き締まった。
 昼間なのにどこかでカラスが鳴いた。


 ◆ ◆ ◆ ◆





18 名前: DS世界観の人 ◆a5iBSiEsUFpN [sage] 投稿日: 2010/12/15(水) 02:29:15 ID:lmjpc3Gt


 「うっひゃー、すっごいメルヘンだね!」
 「ウサギさんの耳がついてる……」

 三十分後、紙と鉛筆を調達した一同は委員長に絵を描かせた。
 委員長がせっせせっせと二人の注文を受けて描き上げたのは、なんとも形容しがたい可愛い代物だった。デフォルメされていることもそうなのだが、アノフェレスはなぜか兎の耳が。プロトファスマはお花を持っていた。ついでに頭身が短かった。
 想像できないなら絵にすればいいじゃないということで、委員長がアルメリアとシュレーそしてアオバの助言も合わせて絵にしたところ、丸くて可愛い二〜三頭身外殻機☆が出来上がった次第である。
 絵の隣にはそれぞれ注文が箇条書きされている。外側に関する注文もあれば、内側に関する注文もある。
 紙上メルヘンを描いてしまった当の本人と言えば、『私はなんで描いてしまったんだろう』なる文字を背中でかく語りき。両ひじを腿の上に、両手の面に額を乗せて後悔していた。
 プラスチックの箱の上に板を乗せただけの簡単な机に、三人が集まっている。中央に委員長。左右にアルメリアとシュレー。サンドイッチ。挟まれているのは赤面少女。

 「……………せめて耳とお花をとればよかった」

 顔を赤くして鉛筆を魔法の杖であるかのように握りしめた緑髪の少女は、もじもじと背中を丸め、できることなら穴に隠れたい気分だった。感情を表すように両側結びの髪が項垂れている。
 まったく偶然であるが、本日委員長の髪飾りは葉っぱと花がモチーフだった。
 絵に食い入るようになっているアルメリアとシュレーをよそに、全く違う反応を見せた人物がいた。
 それはアオバとクーだった。
 二人は、ファンシーな絵がまるで電子設計図であるかのように注視していた。しかも頷いている。理解したらしい。

 「分かりました?」
 「おおまか」

 アノフェレスの両腕の爪や、肩のプレート。プロトファスマの両脚の衝角、予備武器を収納する追加部分。それらを見て、アオバとクーは頷き合っている。
 そう、あくまで大真面目な彼と彼女に、絵の可愛さが及ぼす影響は皆無であった。
 アオバが顔の筋肉を微小にも微笑のベクトルへもっていかずに、絵をさっと手に取る。クー、既にやる気になったらしく、機体をじっと見つめることでいかに改造をしようか考えているよう。
 委員長を筆頭に、女子三人組の視線が絵から作業着姿の二人組へと移り変わらん。

 「絵をお借りします。今すぐ取りかかります」
 「お仕事」

 端的に告げた二人が倉庫の隅へと歩き出す。さっそく絵を参考に必要な部品を切り出し繋ぎ合せ合成するために、歩きながらも建設的に案を練り実物を作ろうとせん。
 作業を行う為に、二人は倉庫の裏へと。
 倉庫の床に足音二人分。

 「爪は予備のを切り出して硬化させればなんとかなりますね」
 「装甲を剥がすのはそんなにかからない。けど丸見えじゃまずい」
 「……たしか倉庫の奥に、強化プラスチック素材が。あれを貼りつければ一応外見だけは誤魔化せます」
 「角、ホルスター…………はいいとして……拳銃は?」
 「業者に発注しましょう」
 「わかった」




19 名前: DS世界観の人 ◆a5iBSiEsUFpN [sage] 投稿日: 2010/12/15(水) 02:30:57 ID:lmjpc3Gt

 狼狽したのは委員長だ。
 恥ずかしい絵を何度も見返すであろう二人に追いすがる。奪い取りたい衝動堪えて小走り。本気で妨害することもできないので、やむを得ず、丁度両手の中間地点でボーリングの球を念力で浮遊させている動きをしつつ接近していった。
 あわわわわわ、という効果音がぴったりであろう。

 「えぅ、だ、だめです、それを使うなんてとんでもないですからしてですね、分かりにくい絵柄ですから、もっといい絵を」

 必死?の説得虚しく二人は頭を傾げるばかりだった。
 二人にとって絵はあくまで絵であり、無機質な設計図となんら変わらないのだ。絵を持っていかなくてもいいと言えばよかったのに、委員長は気がつかなかったらしい。
 クーが首を捻り、アオバが微笑した。

 「? これでいい」
 「多少アレンジ入りますけど、この絵通りにするのでご安心してもいいですよ」
 「そうではなくてー……」
 「?」
 「?」

 アオバが手を振れば、ひらひら絵が踊る。
 ということで、彼女らの機体は改造を受けることになった。
 しかし、

 「ドンマイ♪」
 「ドンマイ♪」
 「とるにたらない出来事でした」
 「うさ耳」
 「お花」
 「〜〜〜〜〜〜〜く、く………」

 絵についてさんざん弄られるのであった。
 改造が終了したのは次の試合の二日前。
 金属の装甲を剥ぎ、別素材で覆うことで無装甲状態を隠ぺい、肩に体当たり用の装甲板を装着。散弾銃の威力を増したアノフェレス。
 脚部に衝角を装着、予備武器を搭載、内装関係にちょっとした細工を行ったプロトファスマ。
 勝利があるかは誰にもわからない。




         【終】


20 名前: DS世界観の人 ◆a5iBSiEsUFpN [sage] 投稿日: 2010/12/15(水) 02:35:27 ID:lmjpc3Gt
投下終了です。
委員長の意外な才能というか趣味が明らかになったはいいが、乙女な絵だったねという
猫がいたらもふもふするに決まってるじゃないですか

次回予告。
敵はイレギュラーコンビ。


21 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/15(水) 02:47:45 ID:rT1347t1
>>20
早速、投下乙です!


22 名前: 創る名無しに見る名無し [saga] 投稿日: 2010/12/15(水) 03:24:35 ID:FUi40vJr
>>20
 投下乙です!
 それでは、ゆっくり読ませていただきますね!


23 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/15(水) 03:29:35 ID:Pqt9LrtF
>>20
投下乙です!それではゆっくりと読ませてもらうぜメーン!(一度言ってみたかった


24 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/15(水) 03:38:25 ID:IxL+OLO/
まってましたぜ投下乙!
なんか動きはじめた感がひしひし伝わってくるぜ!

なにはともあれアルルとクー可愛すぎワロタ。
委員長もドンマイw
シュレーは相変わらず過ぎるw


25 名前: DS世界観の人 ◆a5iBSiEsUFpN [sage] 投稿日: 2010/12/15(水) 13:45:15 ID:lmjpc3Gt
>>24
感想ありがとうございます〜
三人組とクーが書きやすくて困る。クーがクロ相手ににゃんにゃん遊んでるのはご想像にお任せしますw


26 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/15(水) 15:56:03 ID:IxL+OLO/
安心しな。俺も猫相手によく実践したから脳内再生余裕でしたw

うまく行けばこっちのDSも明日には落とせるかも知れぬ。


27 名前: 創る名無しに見る名無し [saga] 投稿日: 2010/12/15(水) 19:44:11 ID:FUi40vJr
 なってこった……シュレーまで裸マントになっちまった……!!

>>20
 遅ればせながら、改めまして投下乙です!
 三つ編みという単語を見た瞬間心が舞い上がる私は既に手遅れのようじゃよ!
 そして次の相手は紅白……だと……!? 紅白……だと……!? 紅白……だと……!?(エコー)
 動物もふもふはよくやりますよねー。ハムスターもふもふするの気持ちいいですw
 委員長の心理描写に共感せざるを得ないwww ありますよねー、こういう事w


28 名前: DS世界観の人 ◆a5iBSiEsUFpN [sage] 投稿日: 2010/12/16(木) 00:33:32 ID:+DKZoDTY
>>27
アノフェちゃん「装甲の代わりにプラスチック着たから恥ずかしくないもん!(キリッ」
プロトさん「全身タイツ乙」
アノフェ(ry「………」

安心するんだ師匠。三つ編みで反応するのはむしろ正常だと考えるんだ!
次回の相手は元ネタが思いっきりACな紅白コンビです。

>動物もふもふ
犬のお腹をモフッたあと、いっしょにじゃれるのが好きですw

>委員長
描いたはいいが恥ずかしいというあの気持ち………悶絶せざるをえない


29 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/16(木) 00:36:41 ID:EUNkI4yM
装甲の代わりにプラスチックでボトムズのツヴァークを思い出した。
確か強化プラスチック製? だったっけ、アレ。


30 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/16(木) 00:39:43 ID:+DKZoDTY
今回の改造で、アノフェレスの装甲は人の携行する拳銃で抜けるようになったぜ! やったね!

>>29
さすがボトムズ世界! 歩く棺桶はだてじゃない


31 名前: DSオマージュ ◆wHsYL8cZCc [sage] 投稿日: 2010/12/16(木) 15:42:20 ID:vdvmmlI+
すみません。ちょっと投下しますよ。


32 名前: DSオマージュ ◆wHsYL8cZCc [sage] 投稿日: 2010/12/16(木) 15:43:40 ID:vdvmmlI+
 誤解を恐れず言うならば、ミヤタという男は決して正義でも悪でも無いと説明せざるを得ない。
 彼の仕事は何か。
 それは、自らが率いる艦隊で、ドーヴ3というスターシップを護衛する事。ただそれのみである。その為ならば、どんな手段も厭わない。
 たとえそれが、将来、悲劇を産む結果になろうとも、だ。




 Diver's shell another 『primal Diver's』
 第十回:【腐乱】




「遅くなって済まない。海賊対策で忙しくてね」
『気になさらず。連絡を感謝します。ミヤタ提督』
「こちらこそ。貴重な資料をありがとう。ミゲーラ提督」

 秘密の回線だった。
 本来、軍部の通信は厳格な規定の元に定められ、どのチャンネルもすぐにどこの誰か解るようになっている。それでいて、すべてのチャンネルは最重要軍事機密として公開されていない。
 その情報が漏れれば、それはシギントによってあらゆる行動が筒抜けになる可能性を秘めている。つまり、危機的状況を招く。
 それ故に、チャンネル情報はもっとも重要な機密事項なのだ。

 そしてミヤタが今使っている回線は、さらに秘密の回線だ。
 軍部でも一部。政府首脳陣でもほんの一握り。実質的な政治的決定権を持つ議会のメンバーでも、その回線を知る者は殆ど居ない。

「やはり例のガードロボは相当な代物のようだ」
『そうですか。送り込んだ工作員は大丈夫なのですか?』
「つい先程まで、海底での行動は監視していた。例の遺跡に侵入した所で、残念ながら追跡不可能に……」
『わかりました』

 電話の相手、ドーヴ1艦隊提督、クリストファー・ミゲーラは、抑揚の無い声で言った。

『例の宝石の威力は想像を超えます。非常に危険で、今の人類では扱い切れない物ですが、研究が進めば必ず人類の役に立つ』
「分かっている。おそらくあのガードロボはそれを動力にしているはずだ。海賊程度では相手にならなかった。一個艦隊を超える程の攻撃力は予想しておいたほうがいいだろう」
『妥当だと思います。我々が発見した小さな宝石だけで、核出力は戦略核兵器に匹敵します。ただの核融合炉ではない。重い物質を融合させている上に、出力を高める工夫がしてある』


33 名前: DSオマージュ ◆wHsYL8cZCc [sage] 投稿日: 2010/12/16(木) 15:45:01 ID:vdvmmlI+

「それが設計段階で、それも戦闘を目的としたロボットに搭載されていたら……」
『戦争になったら、人類は最悪あの一体に絶滅に追い込まれる。数千年単位で活動し、おまけに対抗手段が無い』
「攻撃手段さえあればな……」
『その為の工作員でしょう? 彼女が例の宝石を持ち帰れば、さらにサンプルが増える。つまり、兵器転用分の余裕が出来る』
「完成しそうなのか?」
『……臨界実験は成功しました。約五グラムで、0.05キロトンの爆発を起こしました。核爆弾への転用は、時間の問題です』
「宝石同士を衝突させたのだな。お互いのエネルギーが干渉しあって、抑制が効かなくなる」
『ガンバレル方式で十分な衝突を起こせました。対ガードロボ用としては、多段階式の設計を構想しています』
「どんな物だ?」
『弾頭を二つに分けます。最初の爆発干渉で、ガードロボの装甲を無力化する。そして、今度はこっちのバリアに守られた衝突体が、ガードロボの宝石を貫く』
「宝石で宝石を狙い撃つ訳か」
『爆発半径は想像を絶するでしょう。地表でも、陸地とははるか離れた場所でなければ使用は出来ない』
「推定破壊力は?」
『衝突体だけで約百メガトンから、三百メガトン以上。ネオアースに大穴が出来る』
「人類史上最大の火力だな」
『これは最低数値です。宝石の反応効率は異常なので、もっと威力が出てもおかしくはない』

 ミゲーラは淡々と説明した。抑揚のない、まるでロボットのような声。
 それは彼の感情が希薄のが理由ではない。むしろ、己の役目をよく理解し、その為には、いつ、いかなる時でも冷静に行動出来るよう、常に自分を戒めているからだ。
 彼もミヤタ同様、熱い思いは胸に秘めている。
 人類生存を何よりも優先する事だ。

「そういえば、宝石をガードしていたロボット、あれの情報はもっと無いのか?」
『ありません。遭遇した隊員の殆どが死亡してしまったので……。姿形くらいしか解りませんし、それもギリギリで撤退した兵士の証言のみです。信憑性は……』

 宝石をガードする「本当のガードロボ」
 ミゲーラはそれを他とは一線を画する特別な物として、スーパーガードロボと呼んでいた。コードネームは、「ピュア」


34 名前: DSオマージュ ◆wHsYL8cZCc [sage] 投稿日: 2010/12/16(木) 15:46:04 ID:vdvmmlI+
 目撃証言をまとめた物には、それは非常に鋭角なフォルムを持ち、人型のモデルをしていると書かれている。
 両腕はナイフのように尖り、両足はその機体を支えるには余りに貧弱に見える程に細く、そして鋭い。
 全長は目算で約五メートルから七メートル。
 全体が紫から赤に近い、血管のような模様で覆われていた。

『信憑性こそ無いですが、貴重な目撃証言ではあります。それに、観測された事実はさらに厄介だ』

 ピュアには弾薬は一切通用しなかった。
 少なくとも、個人で携行出来る火力では相手にならない。
 大口径の機関砲でもあれば対抗出来るかも知れないが、確証は無い。

『戦車と戦うと思ってもまだ足りないでしょう。事実、成形炸薬弾でも効果は無かった』
「頑丈なだけか?」
『攻撃手段はシンプルです。その両腕で隊員達を斬り殺していった』
「なるほど……」
『送り込んだ工作員が宝石を手に入れるとしたら、遭遇する確率は高いでしょう。それに、ピュアが護る物は宝石だけとは限らない』
「遺跡の、奥の奥か……」
『宝石は終着点では無い。まだまだ、秘密はあるはずです』
「同感だ」
『我々は、それを暴かねばならない。責任がある』

 ミゲーラは責任と言った。それはつまり、支配者としての責任だ。
 直接的に人類を率いている訳ではないが、立場はその区分である。人類を護り、導かねばならない。
 ミヤタも同様だった。そして、そう思う者はまだまだ他にも居る。
 彼等が結成した秘密の集団は、あくまで人類の生存を考え、未来を誰よりも憂慮している。
 たとえ将来、誰かの悲劇の引き金になろうとも、だ。




※ ※ ※




 驚く事に、その道は単純な一本道であった。複雑な迷路を想像していたので逆に困惑した程だった。
 内部は整然とした構造であり、迷いにくいように、速やかに内部を移動出来るよう配慮がなされている。

「単純だけど、無駄も一切ない造りね」
「楽でいーじゃん」

 フランとマーレは、先程発見し、唐突に起動した謎のインターフェイスロボット、マーレが呼ぶ所のガイドロボに先導され、遺跡内部の探索を開始していた。


35 名前: DSオマージュ ◆wHsYL8cZCc [sage] 投稿日: 2010/12/16(木) 15:47:02 ID:vdvmmlI+
 ガイドロボはすらすらと音も無く移動し、その速度は二人の歩行に合わせた速度だった。
 度々立ち止まっては、二人の様子を伺うようにして、くるりと振り返る。

「急かしてるの?」

 フランが言うと、それは頭部をチカチカ光らせて、左右へ小刻みに揺れる。だだをこねる子供のような仕種だ。

「なんだろ。すごいかわいい……」
「本能的にそう思わせる動作ね。……これは凄いわよ」
「何が凄いのよ。単純にかわいいでいいじゃない」
「あのね。その『かわいい』がすんごい重要なの」
「何がどう重要だってのさ」
「猫とか好き?」
「は?」
「子猫や子犬、勿論、人間の子供もそう。大人でも、目がぱっちりした童顔の顔はかわいいと評される。それは本能からくる自然な感情よね」
「だから、何が言いたいのよ。あんた回りくどいのよ」
「順を追って説明してるのよ。つまり、子供や、それに似た造りの物や仕種をする物。懐いてきた猫とかね。そういうのは、本能的に人間は『かわいい』と思うようになってるの」
「それで?」
「それは種の生存本能なの。子供はかわいい。だから、守らなくちゃならない。大切な子孫をね。
 子供からすれば、かわいければ大人が守ってくれる。そういう関係になる。
 結果として、大人は子供を守り、育て、一人前になると一人立ちする。つまり、愛情という本能よ」
「へぇ」
「重要なのはここから。ガイドロボを見て、フランは『かわいい』と思った。でも、製造したのは明らかに非人類。
 おかしいと思わない? なんで人間じゃないのに、人間がかわいいと思ってしまうロボットを造ったか?」
「さぁ? そのエイリアン達も私達とおんなじ姿形なんじゃないの? 知らないけど」
「正解なのよそれ」
「……は?」
「明らかにエイリアンによってここは造られた。あのガードロボ達も、そこのガイドロボも。
 きっと彼等は、私達と同じか、非常に近い姿をしていた」
「おかしくない? 偶然だとしても出来すぎじゃ……」


36 名前: DSオマージュ ◆wHsYL8cZCc [sage] 投稿日: 2010/12/16(木) 15:48:30 ID:vdvmmlI+

「出来すぎなんかじゃないの。偶然でもない。これは必然よ。
 恐らく、他の星に発生した知的生命体も、私達や彼等と同じ姿に進化していくはず」
「なんで?」
「進化なのよ。生命発生はこの宇宙で同時多発した。生命の進化は何者かによってコントロールされている可能性があるって、前言ったの覚えてる?」
「……何となく」
「あら、聞き流されてたのね。お姉さん悲しい。
 ま、いいわ。
 その何者かが、知的生命体の進化は、私達人類や、遺跡を残した彼等と似た姿や思考を持つよう方向を定めた。
 私達人類は母星を離れ、宇宙へ進出した。もしその時に、姿形がそっくりな異星人と出会ったらどうする?」
「多分、ビビる」
「真面目に聞きなさいよ。まぁビビるのも無理ないけど。妄想でもいいから、いろいろ言ってみて」
「え? あ……挨拶する」
「それもあるわ」
「お話する」
「当然よね」
「色んな事を教え合う」
「それ楽しいわ」
「あとは……えーっと……」
「あんまり難しく考え無くていいのよ。簡単な事なんだから」
「あんたはどうなのよ。何が起きると思うの?」
「恋をする」
「はぁ?」
「異星の恋人。そうなればどうなる? 二人は愛し合う。姿形が同じで、思考も似てる。当然、愛し合った末にはセックスだってする」
「いきなり変な話しないでよ!」
「大まじめな話よ。人間同士でも普通の事でしょ? じゃあ問題。何の為にセックスするのか?」
「それは……その……」
「別に気持ちいいからとか、パートナーを愛しているからでも正解よ。むしろその為にする。でも、それは目的ではなく理由でもないの。
 答は一つ。子孫を残す為にセックスをする」
「愛もへったくれも無いじゃん……」
「それは後付けの理由。愛するパートナーと子孫を残したい。そう思うようにプログラムされているの。ほぼ全ての生命はね。最終的な目的は、子供を作る事。種の生存のために」
「そうですか」
「真面目な話よ? で、最初に戻るけど、人間が異星人と愛し合い、セックスをして、子供が生まれたとする。じゃ、その子供は何者?」
「ハーフじゃない」
「そう。でも、それ以上の意味もある。確実にそのハーフは増えて行く。人類と異星人も発展し、やがてさらなる出会いだって起こり得る」
「つまり?」


37 名前: DSオマージュ ◆wHsYL8cZCc [sage] 投稿日: 2010/12/16(木) 15:49:26 ID:vdvmmlI+

「だからさ、人間と異星人との間に起きた事が、また別の種族の間でも起きる。ハーフ同士でもね」
「はっきり言いなさいよ。結局なにが言いたいの?」
「進化よ。人類という枠を超えた、宇宙規模での生命の進化。行き着く先は予想も付かないけど、十分起こり得る。いいえ。起きないと私達の血脈は途絶えるかもしれない」
「でもそれ想像でしょ? 実際に起きるとは……」
「わからないわ。でも、フランの『かわいい』って感情はその可能性を示したの」

 二人はいつの間にか立ち止まっていた。話し込む二人に気づき、「かわいい」ガイドロボは音も無くフランのすぐ横まで。

「見てフラン。偶然でそのロボットが造られたとは思えない。明らかに狙って『かわいく』造られた。
 種の生存本能の根底にある感情は、私達も彼等も同じなの」





※ ※ ※





「ご高説どうも」
「どういたしまして」

 マーレのぶち上げた説は、フランには少々ぶっ飛び過ぎた内容に思えていた。実際、普通の人の反応はその程度だろう事はマーレも十分心得ている。
 二人を急かすような仕種のガイドロボに導かれ、二人はまた歩き出した。

「あんたいつもそんな事ばかり考えてるの?」
「ロマンに満ちた女なのよ」
「なんだかなぁ。変な話、事の最中でもそんな事考えてそう」
「そりゃ認めるけどさ。でも純粋に燃え上がった事だって一度や二度じゃねーぜ?」

 ついついお喋りに興じ始める。歩きながらでも一度そうなれば止まらない。
 緊張感溢れるはずの遺跡探索ではあったが、ただの一本道な上にガイド付き。おまけにその緩い挙動は空気まで緩くしてしまった。
 ちなみに女性とはコミュニティを構築しようとする本能が男性よりも強いという。そのもっとも有用な手段として、お喋りを利用した。
 女性のお喋り好きは進化の過程でそうなったのだ。例外はあれど、だいたいはそう遺伝子に刻まれている。

「だいたいあんた、普段からずっとこの調子なの?」
「そりゃちゃんと仕事する時はちゃんとやるわよ」


38 名前: DSオマージュ ◆wHsYL8cZCc [sage] 投稿日: 2010/12/16(木) 15:51:00 ID:vdvmmlI+

「ウソくさいなぁ。あんた結構いい年だろ?」
「地球の暦で行けば……。二十八?」
「数えてんの? 暇人じゃん!」
「勘違いすんじゃねーよ。地球の暦計算したら自然に解っただけの話でしょ」
「なんかサシャの苦労人っぷりが目に浮かぶな」
「アイツ? 若いのに対したモンだぜ。私の我が儘にとことん付き合ってもへこたれないタフガイね」
「我が儘なのは自覚してるんだ」
「海賊は自己チューくらいが丁度いいんです。そういうフランは、普段何してんのさ?」
「え……?」
「だからさ。軍役でも休みくらいあるでしょ。そういう時は何してんの?」
「それは……」
「うん? 悪い事でもしてんのか?」
「その……趣味に没頭してると言いますか……」
「へぇ。その趣味ってなに?」
「ちょっと言いづらいんだけど……」
「何が? おかしな事してるの? 一人でお人形遊びとかなら笑うどころか哀しいけど……」
「違うわよ!」
「じゃあ何?」
「えっと……その……。読書を少々……」
「読書? あら意外。でも別に隠す事でもないじゃない」
「そうなんだけど……」
「何読んでるの?」
「! それは……!」
「なんだなんだ。漫画でも官能小説でも驚かないわよ。私もたまにエロいの読むし」
「だ……だよね。みんな一度や二度は目を通した事くらいは……」
「で、何を好んで読んでるの?」

 フランは俯いていた。口をもごもごさせて、言いたいけど言えない。そんな感じで居た。
 マーレはきょとんと見ていただけで気付かなかったが、この時、フランの顔は真っ赤っか。過去の経験から、この告白をすれば相手がどうリアクションするかは想像がついていた。
 しかしながら、人におおっぴらに言えぬ事だからこそ、理解者が欲しいのは人の性か。

「笑わない?」
「何よ。まさか絵本とか読んでるの? ぶっちゃけ悪くない趣味だぜ」
「いや……むしろ反対方向というか……」
「どうしたどうした? さっと言っちゃえばいいじゃん」
「……うん。解った。勇気を出して言う」
「よし。何を読んでいる?」


39 名前: DSオマージュ ◆wHsYL8cZCc [sage] 投稿日: 2010/12/16(木) 15:52:19 ID:vdvmmlI+

「ビ……」
「び?」
「つまりその……」
「声ちっちゃいな。いつものツッコミくらいの声で言ってよ」
「B……L……系」
「ほう。BL本。やおい系ね。……何?」
「そ……そーだよ! そっち系だよ! ああ、言っちゃった!」
「あんた腐女子なのね?」
「ああそーだよ!」
「フランは腐ってた? レズビアンでBL好きってこれまたなんて狙い澄ました趣味なの……?
 な……なんて事! フランは腐ってた!? 腐女子なのね!? 腐ランね!? 腐ランなのね!?」
「そーだよ! だから言いたくなかったの! なんだよチクショー! みんなして腐乱とか呼びやがって! どいつもこいつもおんなじ事ばっかり言いやがって!」
「落ち着きなさいよ腐ラン」
「うっせーよバカ! 名前の字が違うだろ! 漢字取れ!」
「フラン腐乱?」
「んだよチクショー! いつもこうだよ! なんで皆で虐めるのよ!」
「これはイジらない訳には行かないもの」
「ああやっぱり黙っときゃ良かった!」

 なぜ彼女達が腐女子だなんだの日本語を知っているのかというツッコミをする者はすべからく抹殺されるべきだと言っておこう。
 問題はそこには無い。

「フランてなんか凄いわね」
「何がよ!」
「なんかこう……ベクトルが安定してるっていうか……」
「お互い様だろ!」
「そんな怒んないでよ。なんなら紹介してあげようか?」
「紹介? 何を言ってんのよ」
「いや、多いんだぜ海の男には。基本的に野郎ばっかりの世界だし」

 何が多いのかは察していただく。
 顔が広いマーレにはそういう知り合いもたくさん居るのだ。行き詰まった渇望の果てに新たなステージに立った男が結構居るらしい。しかもなぜか美形が多いとの事。

「なにそのエルドラド……!」

 世間話というより下世話な会話。ここが何処かはすっかり忘れられていた。先導するガイドロボが立ち止まっているのに気付いたのは、ぶつかる直前になってから。
 それはつまり、何かしらの目的地に到達したという事でもある。




続く――


40 名前: DSオマージュ ◆wHsYL8cZCc [sage] 投稿日: 2010/12/16(木) 15:53:24 ID:vdvmmlI+
終わり。

今年分のDSは多分終了かな?


41 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/16(木) 16:16:17 ID:iPNNGfze
投下乙ゥーラァールゥーノォー


42 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/16(木) 21:59:39 ID:RVuBzzzb
新スレ乙です
並びにDSさん、青森さん投下乙です。落ち着いたら
あと前1000取ってしまってすみませんorz上手い事書こうと思ったけど浮かばないから、何かサービスサービスと…


43 名前: 創る名無しに見る名無し [saga] 投稿日: 2010/12/16(木) 22:04:32 ID:8BY5kNkU
 やだやだー、黒タイツがいいのー!

>>40
 投下乙です!
 それでは、ゆっくり読ませていただきますね!

>>42
 気にしない気にしないw


44 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/16(木) 22:31:48 ID:JawzwmL4
お二方投下乙です! じっくり読ませて頂きます!

>>42
(b^ω^)bキニシナイ!


45 名前: 光先生男。 [sage] 投稿日: 2010/12/16(木) 23:54:01 ID:c7pFmmBx
大川隆法の幸福の科学の書籍本小説文章は大真面目に考えて一生懸命に議論してもSF作品なのかファンタジー商品なのか只管随分議論活動ですよねー!?♪。


46 名前: 創る名無しに見る名無し [saga] 投稿日: 2010/12/17(金) 07:24:41 ID:vEV1ayDb
 てすてす。


47 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/17(金) 11:36:19 ID:rLBjHbgb
てすとろっく


48 名前: 創る名無しに見る名無し [saga] 投稿日: 2010/12/17(金) 12:14:42 ID:vEV1ayDb
 ヘッドロック。


49 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/17(金) 12:20:09 ID:luu616DS
ろっくごじゅうに


50 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/17(金) 12:25:59 ID:rLBjHbgb
しちしち


51 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/17(金) 12:31:06 ID:luu616DS
はちじゅうさん


52 名前: 創る名無しに見る名無し [saga] 投稿日: 2010/12/17(金) 13:25:50 ID:vEV1ayDb
 はっぱ。 


53 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/17(金) 13:30:59 ID:rLBjHbgb
だいなまいと


54 名前: 創る名無しに見る名無し [saga] 投稿日: 2010/12/17(金) 15:03:57 ID:vEV1ayDb
 つぁーり・ぼんば。


55 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/17(金) 15:26:52 ID:aZLrivHw
そーせーじ


56 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/17(金) 15:42:32 ID:UjOJSQrk
あわび


57 名前: 創る名無しに見る名無し [saga] 投稿日: 2010/12/17(金) 15:44:02 ID:vEV1ayDb
 そうせいがったい。


58 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/17(金) 15:53:38 ID:1jD9y8rT
ぽかりすえっと


59 名前: 創る名無しに見る名無し 投稿日: 2010/12/17(金) 17:13:31 ID:vJDyj1o4
ろり


60 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/17(金) 17:43:06 ID:vEV1ayDb
 イィヤッホォォォゥ!!


61 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/17(金) 18:08:13 ID:rLBjHbgb
つ口リ


62 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/17(金) 19:32:59 ID:vEV1ayDb
 イィヤッホォォォゥ!!(寝起き)


63 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/17(金) 19:36:11 ID:rLBjHbgb
かかったな! これはロではなく「クチ」だ!


64 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/17(金) 19:37:37 ID:sTF7fzZa
あ、そういや明日から仮面ライダー映画公開か


65 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/17(金) 21:59:39 ID:DBZ+DERJ
皆が寝静まった頃に投下するよー!という予告


66 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/17(金) 22:09:07 ID:vEV1ayDb
>>63
 ば、馬鹿な……!

>>65
 楽しみに待ってますねー!


67 名前: DS世界観の人 ◆a5iBSiEsUFpN [sage] 投稿日: 2010/12/17(金) 23:00:21 ID:rLBjHbgb
>>40
投下乙です。
……組織…悲劇、か

マーレ、もうお前学者か小説家になるべきだww 原作が自分の作品なのに考察がこっちの方が深いかもしれない
彼女が提唱するのはいわゆる収斂進化……同じような進化を遂げたその理由についてですね
と思いきや、「種を蒔く者」的な発想へ。なるほど……なるほど。
まさかマーレ28歳だなんて(ry

>腐ラン
腐乱ってかwww 別の地球に行っても腐j……淑女の皆さま方は健在でございましたか、よろこばしいw

ふぅ
さて、ちょっと気が抜けちゃいましたが、いよいよ目的地に到着ですか。
次回待ってます!

>>65
脱衣したぞい


68 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/18(土) 01:50:25 ID:svLiBcJ3
年末ェ……


69 名前: 歯車 ◆B21/XLSjhE [sage] 投稿日: 2010/12/18(土) 03:54:57 ID:yb3bQ5Ur
と言うわけでEndlessの投下を始めたいと思います(小声)


70 名前: 機神幻想Endless 第三話 1/9 ◆B21/XLSjhE [sage] 投稿日: 2010/12/18(土) 03:55:14 ID:AYiraCLE
語り部:君嶋悠

人類の歴史を刻む暦が、西暦から統合暦に名を変えてから百年。
そして、僕の祖先が地球から月の大地に根を生やして数百年余。
先達の尽力の甲斐あって、月の大地にも生物が自然発生する程度の緑の星になっていた。

だと言うのに人類発祥の地、地球は百年前から絶え間無く戦火を拡大させていた。
それ自体が悪い事とは言わない。それが人の性であり、業であり、営みなのだから。
ただ僕の様な月人からすれば、随分上手いやり方をしていると思ったのさ。

例えば、地球全土が戦場になっているにも関わらず、変えの利かない地域は百年間無傷だったり
毎日、戦火に呑まれ無数の命が朽ち果てているにも関わらず、地球の総人口は上昇傾向にあるとか
月特有の戦力だった筈のエーテルナイトや、エーテル兵器を独自で開発し実用化させたとか
実に吃驚だよ。彼等のやっている事を本当に戦争と呼んで良いのか疑わしいものだけれどね。

まあ、地球での出来事だから賞賛もしないし蔑視もしない。受容もしれなければ拒絶もしない。
何故ならそれは他人の食事、睡眠、情事に賛否を示す程度には無意味で、無粋な事だから。

なので君嶋は平和を説く事も争いを止める事もしない。ただ時代の流れに沿って歩むだけ。
君嶋が自らの意思で動くとすれば、人類の営みを脅かす自然を含む人外を排除する事のみ。
旧二十世紀末に人間社会を襲った大崩壊。自然の猛威の前には、ただただ無力でしかなかった。

そんな過去の屈辱を教訓として記憶に刻み、君嶋は何千年もの間、人を襲う全てを排除し、人間社会を見守り続けて来た。
だから、人間同士で傷付け合った結果、人類が滅亡したとしても君嶋は何の痛痒も感じない。
どんな結末だろうと、人の手によって導かれた物ならば、それが運命だったというだけの事だからね。

なので地球人達は何の心配もせずに、隣人と殺し殺され、滅ぼし滅ぼされしていれば良い。
人の手による始まりと、人の手による終末。それを見守るために僕は地球にいるのだから。

だけど、地球で戦う全ての戦士達よ、いつか必ず気付いて欲しい。
この星には様々な生命が息づいているにも関わらず、異能の力が脆弱な人間にしか宿らなかった事の意味を。
向けるべき矛先は同族では無いという事を。思い出して欲しい。この力は先人が生み出した最後の切り札であるという事を。

尤も、大口を叩いた所で、僕に何か大きな事が出来るわけでも無い。
所詮、君嶋悠は地球で書生としての立場を満喫している放蕩者でしか無いのだから。
戦争ばかりの地球で満喫出来るのかと思うかも知れないけど、意外と上手く、治安と秩序が維持されているからね。
余程、迂闊な事をしなければ至って安全な星なのさ。僕としては、これを戦争と呼んでやる気も無いしね。

あんまり地球の内情を語ると、内政干渉だと顔を真っ赤する人がいるから、そろそろ控えさせてもらうよ。
僕の故郷、月は商人の世界。地球は良いお得意さんなんでね。あまり怒らせるような事はしたくないのさ。

だから、僕の事は遥か古来から続く、商家か何かの放蕩息子とでも思ってもらえると何かと助かるかな。
様々な事象が複雑に絡み合う世で物事を為そうとする時は、目立たぬ莫迦者でいる方が何かと好都合なんでね。
それに放蕩息子と言われても否定は出来ないしね。書生としての立場にある僕の専攻はエーテル工学。
月の書生等が聞いたら十中八九、嘲笑うか、憤慨するか――まあ、良い反応は返って来ないだろうね。

生命や物質、大気等に含まれるエーテルを加工し、資源として活用するようになった先駆けは月人さ。
最初から生命の生まれる条件が揃っている地球と違って、月は何も無い、無の世界。だけど、何も無いが故にエーテルの埋蔵量は地球の数十倍。
何も無くても潤沢なエーテルがあれば、僅かな知識を混ぜ合わせるだけで、無の世界を緑と青の星にするという奇跡だって不可能じゃない。
だけど、その奇跡を起こさないといつまで経っても無の世界のまま変わりやしない。
そんな経緯もあって、エーテル工学の発展こそが僕等、宇宙人の生命維持にとって必要不可欠な事だったってわけ。

そうする必要の無かった地球のエーテル技術なんて、僕等にとってみれば化石みたいな知識で、学ぶ意味も無いんだよ。
だから、月に限らず地球外の人達が僕の事を知ったら、口々にこう言うだろうね。

――何のために地球へ行ったのか?

真意を知られても困るだけなので、留学という名の観光って事って答えているのだけどね。
取り合えず今は莫迦者と思われておくのが好都合……彼らが、この戦争ごっこを続けていられるのも後僅かなのだからね。


71 名前: 機神幻想Endless 第三話 2/9 ◆B21/XLSjhE [sage] 投稿日: 2010/12/18(土) 03:55:54 ID:AYiraCLE
機神幻想Endless 第三話 覚醒者

「ここは……」

閼伽王が目を覚まして放った第一声はそれだった。
平天井に布クロスを張り付けられた壁、引き窓の前にかけられたカーテン、清潔感のある真っ白なベッド。
壁や天井には穴一つ無く、ベッドやカーテンには染み一つ無く、解れても、破れてもいない。

「どこだ? つーか、何でこんな小綺麗な所で寝てるんだ、俺はよ」

使える物は徹底的に使う。使えなくなったら直して使う。それが閼伽王の住む世界、セブンスの掟だ。
時代から置き去りにされ大海に隔離されたセブンスには物が無い。そして、物を作る技術も殆ど無い。
三年間もそういう世界にいた閼伽王にとって、何もかもが綺麗に整った空間という物は却って落ち着けないでいた。

「気が付かれたようですな」

閼伽王がどうしたら良いものやらと思案していると、閼伽王が寝かされていた個室の扉が開き
その向こう側から白衣に身を包んだ白髪の中年男性――人の好さそうな笑みを浮かべた医師が現れた。

「ああ……アンタは医者か? 此処は……病院?」

「ええ。覚えていませんか? 貴方はスクレイル帝国の人間狩りと戦っている最中にエーテルを消耗して倒れたのですよ」

「帝国……人間狩り……ああ、成る程。そういう事か」

閼伽王はドクターの言葉を口の中で反芻して、漸く、意識を失う前の事――
ベアトリスの説得に失敗した挙句、撃ち落とされた事を思い出し、口の端を吊り上げ、皮肉ったような笑みを浮かべた。

「思い出されましたか?」

「ああ。俺は負けたんだったな……で? これからは帝国の狗になれば良いのか?」

「グフッ……ブワーッハッハッハッハァッ!! 共和国の本土で帝国の狗になるたぁ面白い発想だなぁ!!
ぐひゃひゃひゃひゃ!! そりゃあ、傑作だ!! 愉快過ぎる発想だぞ、貴様ァーっはっはっはっはっは!!」

唐突に温厚な声で喋る医師の声が野太く、品の無い声に変わり、閼伽王を指差して腹を抱えて笑い声を張り上げた。
人を小馬鹿にしたような不快な笑い方だったが、医師の変わり様に閼伽王は怒る事も出来ず唖然とした。

「あれだけ大暴れしておいて、聞き分けが良過ぎるにも程があるわぁーっはっはっはっはっは!!」

「何なんだ、お前は?」

格好からして目の前に居るのは医師で、此処は病室なのだろうという事は十中八九、間違い無い。
だが、誰の目から見ても、まともな医師で無い事も間違い無い――少なくとも閼伽王にとっては、そう感じられた。

「分からんか? 分からんか? 俺様は貴様の命の恩人だぞ? 恩人の顔を忘れたかーーッ!!」

医師は貧相な身体を捩り、無い筋肉を無理矢理盛り上げようとポーズを取る。

「アンタみたいな濃い奴なら忘れようがねーよ。つか、骨と皮しか無い身体で、そんな事やっても滑稽――」

「骨と皮ァ……? ハァッ!!」

医師の一喝と共に貧相な身体が一気に膨張し、その身に纏った白衣が弾け飛び、鍛え上げられた小麦色の筋肉が現れた。
そして、医師の顔が頂頭部の中心から二つに裂け、中から長く反り返った輪郭、二つに割れた顎が露になった。
大きな笑い声に相応しい巨大な口、図太い眉毛に鶏冠の様に立派にそそり立つ金髪のモヒカンの男。その名も――

「うっぜぇッ!!」

モヒカン男が口を開くよりも、閼伽王の中の何かがキレる方が早く、怒声と共に放たれた拳がその鼻っ柱を叩き潰した。


72 名前: 機神幻想Endless 第三話 3/9 ◆B21/XLSjhE [sage] 投稿日: 2010/12/18(土) 03:56:40 ID:AYiraCLE
「何しやがる!?」

「妙な変装してんじゃねぇ! つーか、寝起き早々にテメェの顔はウゼェんだよ! ぶん殴られてぇか!!」

「ああ!? ぶん殴った後に言ってんじゃねぇ、辺境未開の野人が!! 俺様を誰だドゥフ!?」

モヒカン男が言い終わる前に閼伽王の拳が、その無駄に巨大な鼻っ柱を再び叩き潰した。

「テメェなんぞ知るか! 潰すぞ、ボケが!!」

「もう二回、俺様のプリティな鼻が潰されたわ! 俺様はヴィルゲスト共和国三〇八号国境警備隊長で!
A級エーテル能力者で! 貴様の命の恩人で! 大尉で! ワーグナルド・ミッテルシュナウダー様だぞ!」

「何だって……?」

鼻腔から滝の様に鼻血を流しながら怒鳴り声を上げるワーグナルドに三発目の鉄拳を叩き込み
病室の壁に叩き付けた所で、閼伽王は拳を振り抜いた姿勢のままで呆然とした表情で呟いた。

「俺様のプリティな鼻がって言ってんだろうがぁああああ!!」

「んな事ぁ、どうでも良い!!」

閼伽王は怒声と共に右足を振り上げ、弾丸の様に飛翔するワーグナルドの顔面に足裏を叩き込み、その巨体を床に転がす。
だが、その行動とは裏腹に閼伽王は、大人に叱られる寸前の悪戯小僧の様な、決まりの悪そうな表情を浮かべていた。

「アンタが俺の命の恩……人?」

「そうだ」

「共和国の軍人?」

「そうだ!」

「じゃあ、ここは共和国なのか?」

「さっきも言ったわぁぁぁぁッ!!」

ワーグナルドは叫び声と共に常人の頭並に巨大な拳を渾身の力で、閼伽王の頂頭部に振り落とした。

「テメェの登場の仕方がウザ過ぎて忘れたァッ!! つーか、命の恩人ぶん殴ったんだぞ!? 普通にビビるに決まってんだろうが!!」

閼伽王はワーグナルドの拳を掻い潜り、疾風迅雷の如く右膝を跳ね上げ、ワーグナルドの股間を貫く。

「あッ……!? ガッ……!! ホオオオアアアアアアアア……オアアアアア!!」

エーテル能力者にとってエーテルの伴わない攻撃など、ただのじゃれ合いに過ぎないが、阿の場所だけは関係無いらしい。
モノを潰されたワーグナルドは顔面蒼白で白目を剥き、両手で股間を押さえて、奇声を発しながら病室を転げ回った。

「き、貴様ァ……命の恩人に対して、何と言う仕打ちだァ!?」

「だから、さっきから悪いって言ってるだろうが」

「初耳だ!! 俺様を誰だと思っていやがる!! 俺様はッ!!」

「男だろ。細かい事を気にすんなよ。何でも良いけどよ、その共和国の偉いっぽい軍人サンが何の用なんだ?」

いきり立つワーグナルドに混乱の溶けた閼伽王は肩を竦めて、毒気の無い笑顔を浮かべた。

「チッ……まあ良いだろう。助けてやったのは貴様が撃破した陸戦騎の回収するついでだ。つ・い・で・だからな!!
ついでだが、貴様には共和国に協力してもらう! 俺様は貴様の命の恩人様だぞ!! 拒否はさせんからな!!」


73 名前: 機神幻想Endless 第三話 4/9 ◆B21/XLSjhE [sage] 投稿日: 2010/12/18(土) 03:57:21 ID:AYiraCLE
「協力しろってんなら、別に拒否るつもりはねーよ。元々、あのマシンを餌に共和国に取り入って、帝国を叩き潰しに行くつもりだったんだからな」

「帝国を叩き潰す……だァ? B級程度の貴様がァ? 帝国をォ? 叩き潰すゥ? 野良の分際でこいつは傑作だ!
貴様、気に入ったぞ! 俺様の三〇八号国境警備隊で存分に働くんだなァ!! 帝国を叩き潰す機会をくれてやる!!」

そして、ワーグナルドは大きな笑い声を響かせながら、病室から去っていった。

「結局、アイツは何をしに来たんだ……?」

嵐が去ったかの様に静まり返った病室で、閼伽王の疑問に答えられる者はいない。
何故なら、当の本人ですら何のために閼伽王の病室を訪れたかを忘れているのだから。
それから程無くしてから、本物の医師が閼伽王の元を訪れ、簡単な診断と、共和国での身の振り方について説明を行った。
結論から言えば、共和国の軍に籍を置く事と引き換えに、命以外は何の不自由も無い生活が提供される事が約束された。

「さーて、久々に都会の空気でも吸うかなァ!」

エーテルの急激な消耗で、意識を失った以外は特に何の異常も無し。
医者から健康その物であると太鼓判を押されて開放された閼伽王は、数年ぶりに触れる現代文明に意気揚々と声を張り上げ
久々に着るシャツに若干の煩わしさを感じながら共和国の街へと足を向けた。

(つーか、あのケツアゴのモヒカン、軍服以外にもマシな服を用意しとけってんだ……これじゃあ、目立って仕方がねェぜ)

この日、閼伽王が収容されていた病院のすぐ側に広がる文教都市では、大規模な合同学園祭が催されており、多くの人間が大通りを行き交っている。
ただでさえ学生が往来する平和な場所にも関わらず、物々しい軍服に身を包んだ姿の閼伽王の姿は嫌でも人目を引いていた。
そして、折角目立っているのだから何かしようかと行動に移す間も無く、人波に飲み込まれ何処ぞの学校へと流されて行った。

「全く……おめでたい日に限って、おめでたくないのが現れるのは、一体、どういう事なんだろうね」

とある校舎の屋上から、うねりとなって動く人波を眺めながら、不機嫌そうな表情で吐き棄てる男子生徒の姿が一つ。
男子学生――イルクレント学園大学部エーテル工学科所属、君嶋悠。彼が不機嫌な理由は唯一つ。
待ちに待った合同学園祭。その初日にも関わらず、無粋で危険な連中が忍び寄る影を察知したからだ。

「開演まで後三十分程……秒殺して戻ってから、速攻で着替えればOKかな」

学園祭で公演予定の喜劇「彦星と織姫」
とある理由で彦星役に抜擢された悠は、台詞を覚えるために何度、朝日を拝んだかさえも分からない。
今までの苦労を台無しにされては堪った物では無いと、危険物処理のために踵を返すのであった。

悠が危険な気配を察知した場所。それはイルクレント学園の裏門から続く路地裏。
元々、昼でも薄暗く人気の少ない場所なのだが、この日は完全に日の光から遮断され、闇の帳に覆われていた。
そんな限定された闇の世界に、黒のエプロンドレスに身を包み、栗色のポニーテールを赤いリボンで結んだ少女。
そして、黒のロングスカートに、真っ白なシャツを着込んだ黒髪のショートボブの少女の姿があった。

背格好や年の頃からして、学園祭を切り盛りする女学生だと考えるのが妥当なのだが
行き交う人々を瞳に写し、舌なめずりしながら冷笑を浮かべる、その姿は、女学生と形容するにはあまりにも異様で
少女の背後に伸びる影からは、夥しい数の獰猛な双眸が妖しく輝いており、明らかに普通では無い事を窺わせていた。

少女が狂気に満ちた笑顔で腕を振るうと、影の中から異形の群れが飛び出し、学園へと向かって駆け出した。
その姿は様々で、腕から鱗を生やした者や、身の丈程もある巨大な豪腕を振り回す者。顔が無い者。
唇が捲れ上がる程の牙を生やした者、剣の様に鋭い爪を伸ばす者、そのどれもが人間とは似て異なる姿をしており
贔屓目に見ても人間にとって友好的な存在とは到底思えない様相をしていた。

奇声と共に跳躍する異形の群れ――
だが、獰猛な双眸を爛々と輝かせながら侵攻する異形等の行く手を阻むが如く、無数の蒼い閃光が空間を走り抜け、その奇形が宙に縫い止められた。

「八式・縛陣の法――人間以外の来校はお断りでね。消えてもらえるかな?」

光と闇の境界で一人立ちはだかる悠は、自らの力を誇示するかの様に、背中から糸の様に細い、蒼のエーテル光を無数に浮かべいる。
蒼のエーテル光が行き着く先は、空中で動きを止めた異形の群れの身体で、其々が複雑に絡み合い、異形の体躯を雁字搦めにしている。


74 名前: 機神幻想Endless 第三話 5/9 ◆B21/XLSjhE [sage] 投稿日: 2010/12/18(土) 03:58:02 ID:AYiraCLE
とは言え、飢えた異形の群れが、いつまでも蜘蛛の巣に捕らわれた羽虫の様に動きを封じられている筈も無く
負けじと全身からエーテルを放ち、戒めとなっている蒼のエーテルを切り裂き、侵攻を再開しようと地を蹴った。

「退く気は無いか……ま、退いたら退いたで、それも吃驚だけどね」

嘲弄染みた口調で呟き、指を弾くと蒼のエーテルが円陣を描く様に走り、文字と数字の羅列が浮かび上げた。

<我は盾。人界に仇為す愚者を阻む巨壁也>

その場に居た者達の眼に移る景色が、水の波紋の様に揺らめき、悠の灰色の瞳が頭髪同様、血の様な紅に染まる。

<限定解除――結界の奇術師>

そして、悠の瞳孔が獣の様に縦に裂け、周囲の景色が押し潰され、何も無い荒野の世界が構築される。

「百八式・隔世の法。見る事も、触れる事も出来ない隔離された世界で、誰からも知られる事無く、看取られる事無く散って行くと良いよ」

言の葉の一つ一つに敵意、殺意、嘲りを含めて語るその表情は、彼を知る者が見れば凍り付きそうになる程の悪意に満ちていた。
君嶋悠――A級エーテル能力者にして、奇術師の力を宿す覚醒者。大崩壊の時より倭国を守護し続けて来た一派、君嶋家の次期当主。
そして、初代君嶋の理念は時代の流れと共に変わりつつあれど、その根底にある守護の二文字だけは歪む事無く引き継がれている。

「人の世に蔓延る悪意」

目の前にいる非力な人間が仇敵、覚醒者である事を悟った異形は、左右から跳躍し悠の頭上から急襲を仕掛ける。
その瞬間、蒼のエーテル光を纏った瞬拳が異形の頭部を二つ。割れた水風船の様に破砕し、ヘドロの様に黒味を帯びた鮮血を周囲にブチ撒けた。

「人の歴史に刻まれる闘争」

飛び散る残骸の隙間を縫う様に歩を進め、三体目の異形の頭部を振り落とした拳で爆砕。
身を翻しながら繰り出した刀の様に鋭い蹴りが、四体目の異形の頭部を細切れに削ぎ落とす。

「善悪、肯定否定。その全ては人の手によって幕を開け」

悠が歩を進める度に、粘度のある黒い鮮血を撒き散らす噴水の数が増えていく。
背後に回った異形の胸部に手刀を突き入れ、刃の様に研ぎ澄ませたエーテルを放ち、内腑を切り刻むも、更に飛び掛った二体の異形が悠の首と右腕を締め上げる。
悠の動きが止まった事を好機と見て、更にもう一体の異形が飛び付き、左腕に牙を付き立て、一気にその皮膚を引き剥がした。
返り血を浴びた異形が快楽に歪んだ隙に、表皮の無くなった左腕で異形の胸倉を掴み、眼前に引き寄せる。
そして、額にエーテルを纏い、自らの頭を鉄槌の様に振り落とし、異形の頭部を上半身ごと吹き飛ばす。
全身を纏うエーテルを針の形状に加工し、首を絞めていた異形と、絡み付く異形に無数の穴を穿ち、物言わぬ肉袋をこしらえた。

「人の手によって幕を下ろす」

異形の群れは少数で仕掛けても埒が明かないと悠を包囲する。その数は悠がカウントする気を無くす程。

「確かに人間って奴は喚き、妬み、憎み、恨み、騙し、奪い、盗み、壊し、殺し、救いようの無い愚か者なのは事実だけどね。
それでも、必ず負を乗り越え、未来を切り開く光を掴む事が出来る生き物なのさ。そうやって時は人の手によって刻まれて来た」

悠が指を弾くと空間が湾曲し、歪みの中から剛槍の様な蒼い閃光が断続的に放たれ、異形の悉くを貫き、血溜まりに沈める。

「故に君嶋は、人外の人に対する悪意と、干渉を認可しない……って言うか、僕もその愚かな人間なわけだし?
人間ですら無い奴が何、人間様を否定してんだって話。だから、二度と舐めた考えが出来ない様に滅殺する。OK?」

悠は揺らめく空間から閃光の奔流を止め、群れのリーダーであろう少女の様な外見の二体の異形を一瞥すると
再び、拳にエーテルを纏い、ショートボブの異形との間合いを詰めながら、薄ら笑いの浮かぶ顔面に拳を撃ち放つ。

「な……に……?」

悠の拳が異形を捉えるまで後僅か。だが、悠は見えない壁に阻まれたかの様に拳を突き出したまま、目を大きく見開き硬直した。
ショートボブの異形の背後で佇む、ポニーテールの異形の手元には、青みがかった銀髪の少女の姿。
その首にはエーテルの刃が当てられ、薄らと血が滲み出ており、異形は勝ち誇るかのように口の端を大きく釣り上げた。


75 名前: 機神幻想Endless 第三話 6/9 ◆B21/XLSjhE [sage] 投稿日: 2010/12/18(土) 03:58:44 ID:AYiraCLE
「化物の分際で、人質を取って勝ち誇るな……!」

悠は怒りを隠さずに牙を剥くが、異形は薄ら笑いを止めず、右腕にエーテルを纏い悠の横っ面を殴り付ける。
更に左腕にもエーテルを纏い、よろめく悠の顔面を更に殴り飛ばし、右足を跳ね上げ、悠の鳩尾を貫く。
悠が咳き込み、上体を折り曲げようとすると、異形は悠の髪を掴み、額に肘鉄を叩き込む。
割れた額から噴水もかくやと言わんばかりの勢いで血を吹いた悠は、前のめりになって膝から崩れ落ちた。
ショートボブの異形は笑みを浮かべたまま、呼吸も荒く立ち上がろうとする悠の後頭部を踏み付け、地面へと抉り込む。

「お兄ちゃん!!」

「大丈夫……すぐに助けてあげるからね」

少女の悲痛な叫びに悠は、血塗れになった顔を必死で持ち上げ、優しげな声と笑顔で少女に語りかけるが
異形は余計な口を開くなと言わんばかりに、再び、悠の顔を地面に埋没させて黙らせる。
それだけでは気が納まらないのか、それとも飽いたのか、異形は悠の後頭部から足を退けて、その首を握り締めて持ち上げる。
悠が内包するエーテルは質、量ともに異形達にとって垂涎物の良質な食糧で、簡単に殺すのは勿体無い。
異形は悠の身体を持ち上げている右腕から、じわりじわりとエーテルを吸収する。

「勝ち誇らないでもらいたいね……」

苦痛を無視して、悠は不敵な笑みで吐き捨てるが、異形は嘲りの笑みを消さずに力を吸い取る。
だが、異形達の敗因をあげるとすれば、目と手が届く範囲に助けられる人間が居たら、動けなくなるという悠の気質に捕らわれ過ぎた事。
そして、この男は救うためならば土下座もする、裸で犬の真似もする、足の裏を舐める事も躊躇わないという考えの男であるという事。

――ダレカタスケテ

だから、強者としての矜持を踏み躙り、全くの見ず知らずの他人に見苦しく必死に助けを請う程度、何の痛痒も感じる事が無い。
そして、この不干渉の世界を作り出したのは君嶋悠自身であり、この世界のルールを作り変える事も難しい事では無い。
悠の声は外界で人波に流されているエーテル能力者の元に届けられ、その者に限り、この世界を認識し、触れ、侵入可能とした。

「こういう場合、ガキを人質を取っている方が悪党って事で良いんだよなァッ!!」

突如として叩き付けられる大声。ポニーテールの異形が背後を振り返ると、視界を鉄板で補強された靴裏に塞がれ、顎から上を粉砕される。
治める国も、守るべき民を持たない王――閼伽王。彼の腕の中には人質にされていた少女が、彼の大きな手で目を塞がれた状態で抱えられていた。
突然の闖入者と、変わり果てた同胞の骸を見て、ショートボブの異形の表情が焦りを含んだ物へと変わった。

「大成功……最後の晩餐は終わったかな?」

視界の隅で突然の闖入者と、変わり果てた同胞の骸に気を取られていると、その焦りを見透かしたかの様に悠の優しげな声が投げかけられる。
ショートボブの異形は恐れを含ませた表情で視線を戻すと、異様なまでに血管を脈動させながら、自身の両腕を捻じ曲げていく悠の姿があった。
逆陽を受けて影に覆われた悠の表情を窺い知る事は出来ないが、浮かび上がった真紅の眼光が獲物を狙う獣の様に異形の姿を紅く照らしていた。
そして、異形の両腕が乾いた破砕音と共に握り潰され、戒めから解放された悠は上半身を霞ませ、雷光の如く勢いで額を撃ち落す。
その激しい衝撃に異形は悠から弾き飛ばされ、背中から地面に叩き付けられるも、宙を舞い膝から着地してどうにか踏みとどまる。

「こえー! こえー! ただの頭突きで其処まで出来るか、普通!?」

閼伽王の冷やかす声を無視して、牙を剥く異形を無表情の目線で射抜き、自らの首に人差し指を刺す。

――さっさとかかって来い。

無言の挑発に異形は、奪い取ったエーテルで両腕を再構築し、牙と爪を剥き出しにして地を蹴り、悠の元へと突進した。

「覚醒者を……いや、人間を甘く見ない事だね」

異形の両腕から伸びた爪から繰り出される神速の斬撃が悠を切り裂き、異形は何の自覚も無いまま光と、闇と、命を失った。
だが、それは如何でも良い事だ。足元で弾け飛んだ黒い鮮血の中に見え隠れする、ミンチ状になった赤褐色の肉片や、灰色の骨片になど何の興味も無い。

「全脅威の無力化を確認……限定解除終了。助けてくれて感謝するよ」

悠の瞳が紅から灰に戻り、何も無い荒野に舗装された道路が生まれ、建造物が立ち並び普段の学園都市の薄暗い路地裏が姿を現した。


76 名前: 機神幻想Endless 第三話 7/9 ◆B21/XLSjhE [sage] 投稿日: 2010/12/18(土) 03:59:25 ID:AYiraCLE
「ああ! 良いって事よ!」

「お兄ちゃん達、ありがとー!」

地面に下ろした少女が白いワンピースを翻し、同じような髪の色をした少年の元へと走り去っていく様を
閼伽王は手を振りながら見届け、視界から少女の姿が消えるなり、怪訝そうな表情で悠に向き直った。

「ありゃあ、何なんだ? 黒い肉片をぶちまける人間なんざ見た事が無ェ……って、おい!? 大丈夫か!?」

顔面蒼白で額と左腕から夥しい量の血液を流し、笑顔のまま地面に横たわる悠に駆け寄った。

「いやー……不覚不覚。ちょっと血を流しすぎたかな……」

「普通の人間なら、とっくに死んでるぞ……修復出来るか?」

「腐ってもA級だしね……って言っても騎士の能力者程、効率良くは治せないけど」

悠が目を閉じ、蒼のエーテルが放出され身体に付着した血液や肉片を分解し、擬似血液を精製し
余った残骸で擬似的な皮膚を構築し、皮膚を引き剥がされた左腕と、割れた額を塞いで悠は軽く息を吐いて目を開いた。

「充分過ぎる程、完璧に治ってるじゃないか! 俺よか修復の早い奴見たのは初めてだぜ!」

閼伽王は感心した様に悠の左腕を叩くと悠は、まるで全身に電流が流れたかの様な声で悶絶し、肩で息をしながら閼伽王の胸倉を掴んだ。
閼伽王は激昂しかけるが、静かに怒りを露にする悠の目尻には涙が浮かんでおり、閼伽王は鳩が鉄砲を喰らった様な表情を浮かべた。

「まだ止血と……! 表面上の傷口を塞いだだけで……! まだ中身はグチャグチャになったまんまなんだよ……!!
僕は奇術師だぞ……! 騎士みたく効率良く治せるわけが無いだろ……! 命の恩人とは言え、僕だって怒るぞ……!」

「な、泣く事ァねぇだろ……って言うか、その騎士とか奇術師とかって何なんだ?」

悠は閼伽王の胸倉から手を離し、涙を拭いながら呆気に取られたような――例えるなら権威のある学者が子供向けのテキストに苦戦している姿を見てしまったような表情を浮かべた。

「え……? 君、軍人だろ? 何でそんな事も知らないのさ」

「あー……何っつーかな……俺ァ、昨日まで三年間、地図にも載っていないような辺境の島で生活してきたんだがよ。
帝国の人間狩りの襲撃を受けて、バトってたわけなんだがー、エーテル切れ起こして気ぃ失っちまってな。まあ、共和国の軍人さんに助けられてな。
助けられついでに今日から俺も軍人ってわけよ。昨日までそんなだったからよ、能力者の常識なんて物は知らねェんだわ……閼伽王だ」

「閼伽王……か。成る程、通じないのも道理だね。申し遅れたね。月からの留学生、君嶋悠。以後、お見知りおきを。
さて、閼伽王。君が共和国の軍人なら、他の誰かに教わるだろうとは思うけど、君は僕と、あの子の命の恩人だ。
そんな君が、魔弾の能力者を相手にエーテル兵器の銃撃戦なんて無謀やらかして、死なれても目覚めが悪い」

悠が知る由も無いが、その無謀な真似をやった結果が現在に繋がっている。

騎士の能力者が魔弾の能力者に飛び道具を使うのは無謀――

セブンスでのベアトリスとの直接戦闘の際、彼女が閼伽王に向けて言い放った言葉を、今も閼伽王は忘れていない。
魔弾の能力者を相手に銃撃戦やっちゃったぜー! HAHAHAHA!などと言える筈も無く、閼伽王は無言で頷き返した。

「エーテル能力ってのは結局の所、破壊と殺戮に特化した究極の暴力手段さ。その手段や対象には何の制限も制約も無い。
だけど、暴力の体現者たるエーテル能力者は違う。元を辿れば所詮は人間。その矮躯では膨大な暴力手段を持て余すのが道理さ。
其処でエーテル能力は三つの能力に区分され、其々の能力者の律に応じて注ぎ込まれ、効率良く暴を振るえる様に作られたのさ」

悠は指を三つ立てて言葉を続けた。

「一度振るわれた剣戟から放たれる剣閃は十を数え、百の軍勢を屠殺し、千の暴に晒されて尚、立ち上がり更なる暴を司る騎士の能力。
ありとあらゆる障害を蹂躙し、狙った対象を嗅ぎ分け、その姿を見通し、魂を喰らい尽くす弾丸を鋳造する魔弾の能力。
そして、精神世界を拡大し外界のエーテルを干渉し、支配する奇術師の能力。
……って大袈裟な言い方をしたけど、分かり易く、身も蓋も無い言い方をすれば、チャンバラと自己再生と肉体強化に特化したのが騎士。
弾丸ぶっ放したり、五感や認識能力の強化に特化したのが魔弾で、大気や物質に含まれるエーテルの吸収行使に特化しているのが奇術師ってわけ」


77 名前: 機神幻想Endless 第三話 8/9 ◆B21/XLSjhE [sage] 投稿日: 2010/12/18(土) 04:00:10 ID:AYiraCLE
「身も蓋もねェな。俺を襲った帝国兵は俺の事を騎士の能力者だと言ったんだがよ、何か区別を付ける手段はあるのか?」

「エーテルを放出すれば一目瞭然だよ」

そう言って、悠は右腕から蒼のエーテルを放出し、閼伽王もそれに促されたかの様に右腕から白のエーテルを放出する。

「色が違ェな……」

「能力者が放出するエーテルには能力に応じた色が混ざるんだ。白なら騎士、蒼なら奇術師、深緑なら魔弾。
無色ならC級以下ってね。だけど、騎士の能力者だからと言って、奇術師や魔弾の能力が使えないわけじゃないんだ。
騎士の能力者は騎士の能力で壊したり、殺したりする事を得意としていると言うだけの事さ」

事実、先程の結界内の戦闘では悠が直接攻撃で使用していた能力は身体強化、騎士の能力を使用していた。
更に閼伽王が農作物を異常成長させていた能力も、外部生命への干渉。つまりは奇術師の能力を使用していた。
君嶋悠というエーテル能力者を例にすると固有能力である結界操作を十とすると、象徴能力の奇術師は八。
騎士と魔弾は精々、四か五。本来の能力の半分も発揮出来るか出来ない程度である。

「だから、アイツは撃ち合いになった時に魔弾相手に飛び道具は不利なんて言ったのか……ッて!?」

先の戦いで生まれた疑問が氷解し、閼伽王は得心がいったかのように手を打った瞬間、余計な事を喋ってしまったと
弾かれた様に悠の方を見やると、呆れているいような、無理矢理、笑いを押し殺しているような、そんな表情をしていた。

「知らなかったとは言え、魔弾の能力者を相手に魔弾の能力で挑むなんて随分と無謀な真似をしたものだね」

取りあえず、悠は閼伽王から視線を外して肩を震わせながら、極めて平坦な口調で語るも、閼伽王は憮然とした表情を作った。

「いっそ笑えよ……」

「いやいや、魔弾の能力者を相手にエーテル切れ起こす程の撃ち合いが出来たんだよね?
流石は騎士の能力者だね。生存能力の高さは随一と言われるだけの事はあるよ」

実際には撃ち合いなどと大層な勝負が出来ていたわけでも無く、一方的に撃たれた挙句
やっとこ撃ち返せた一発も相殺を通り越して、打ち消されるという清々しい負けっぷりだったのだが
閼伽王は憮然とした表情の裏で今度こそ、余計な口を開くまいと決意した。

「だけど、生存能力に優れるとは言え一対一では太刀打ち出来ない相手だっている。それが同系統の上位能力者。そして、覚醒者さ」

「同系統の上位能力者には太刀打ち出来ないってのは何と無く分かるけどよ、覚醒者ってのは何だ?」

「A級以上のエーテル能力者にのみ宿る、第二の暴力手段。固有能力を一点特化させる限定解除の力を持つ能力者の事だよ。
覚醒者の総数は六六六人。その人数に満たなくなった時、無作為に選ばれたA級以上の能力者に、その力が宿ると言われている。
例えば僕の限定能力<結界の奇術師>は、結界構築能力のみに限ればS級の奇術師と同格か、それ以上の能力を宿す事が出来る。
それ以外の能力は普通のA級の能力者と変わらないし、万能無敵には程遠いし、制約も多いんだけどね」

先程の戦いで悠は、隔世の法という空間に存在する僅かな隙間に結界を構築し、箱庭世界を生み出す能力を使っていた。
一対多の戦闘時における敵の逃走防止、自身の戦闘による周囲への混乱等の弊害を防ぐために編み出した能力なのだが
箱庭とは言え、一個の世界を構築するだけの能力を使用する事に対する制約はあまりにも大きく、能力使用の代償として
結界操作系の奇術師でありながら、自分自身を守るための結界を出来ないばかりか、奇術師の能力すらも使用を制限され
結果として、本来の能力の半分すらも発揮する事の出来ない騎士や魔弾の能力での戦闘を強要される形となる。

「その結果がこのザマだったりするんだけどね」

そう言いながら、悠は苦笑しながら見た目は無傷、中身を輪切りにされた左腕を振った。
如何にA級能力者と言えど、本来の能力を制限されて騎士や魔弾の能力で戦うとなると、B級、最悪の場合、C級程度の能力しか発揮する事が出来ず
今日の様な手傷を負う事など然程、珍しくない事で、綺麗な顔や皮膚の下には数えるのも馬鹿馬鹿しくなる程の夥しい古傷が刻まれている。

「そのザマなぁ……」

「僕だって純粋な格闘戦じゃ騎士に劣るし、長距離戦じゃ魔弾に太刀打ち出来ない。
下位の能力者だって数が揃えば十二分の脅威になる。人質なんて取られたら完全にお手上げだ。つまり、付け入る隙は幾らでもあるってわけさ」


78 名前: 機神幻想Endless 第三話 9/9 ◆B21/XLSjhE [sage] 投稿日: 2010/12/18(土) 04:00:51 ID:AYiraCLE
上位能力者を相手に数の暴力で対応するというのには、閼伽王にも何と無くだが頷けるものだった。
セブンスでの戦いでは閼伽王の不慣れというのもあったが、三人のC級能力者が駆る陸戦騎を相手に苦戦する場面もあり
相手の機先を制し、即座に一機撃破した後に一対二へ持ち込み、辛うじて勝利を拾う事に成功していたのだが
もしも、セブンスに派遣された陸戦騎がもう一〜二機多かったら、流石の閼伽王もどうなっていたかは分からない。

「覚醒者の一番の特徴っていうのは戦闘能力じゃない。さっきの化物共の臭いを嗅ぎ分け、その姿を見つけ出す事にある」

「やっぱり、人間じゃねェのか……一体、地球はどうなっていやがるんだ?」

太陽系における非常識の代表とも言うべき、エーテル能力者。
実の所、精神面は普通の人間と比較して若干、非常識な出来事に対する耐性が強い程度だ。
閼伽王自身、どんな非常識に直面したとしても、やり過ごせる自信があった。
だが、その非常識というのは、人の手によって起こされるものであればの話だ。
人によく似た、人ならざる者の存在。寧ろ、何処ぞの国の生物兵器とでも言われれば、動揺する事も無かっただろう。

「そうだね……もっと色々な事を教えてあげたいのは山々だけど、時間切れのようだね」

そう言って、悠はイルクレント学園の校庭に設置されたスピーカーに視線を移すと、怒声混じりで悠を呼び出す女学生の声が鳴り響いていた。

「そろそろ、書生に戻るとしようかな……だけど、次に会う時まで、忘れずに覚えておいて欲しい。
あの化物達は、エーテル能力者が居る所なら何処にでも、蝕み喰らうためだけに現れるって事を。
その牙が向かう矛先に年齢、性別、人種、国籍、生まれ育った星は関係が無いって事を」

そして、悠は立ち上がり閼伽王に背を向けて学園の方へと歩を進めながら、言葉を続けた。

「そうそう。今日の出来事は誰にも口外しない事を強く勧めるよ。君が共和国の軍人ならば尚更ね。
ヴィルゲスト共和国、スクレイル帝国、神聖国家連合、各国の政府は奴等の存在を認識している。
奴等を認識した上で、その被害を全て戦争による被害として処理し、存在を黙認しているんだ。その理由は――」

悠の後を追うのを阻むかの様に強い突風が吹き荒れ、閼伽王はきつく目を瞑り、風が止んだ時は既に、その姿は風に掻き消されたかの様に消え失せていた。

「勿体付ける所じゃねぇだろ……ま、続きはまた今度だな」

そして、閼伽王の前から消え失せた悠は、既にイルクレント学園の舞台裏で織姫役の女子生徒に急かされながら、衣装に着替えていた。

「君嶋君、何処に行ってたのよ!?」

「ヒーローは遅れてやってくる。何時の時代、何処の星でも同じ事だよね? それを実践してみただけだよ」

「開幕まで後二百秒!!」

「OKOK! 後九十秒で支度する!」

イルクレント学園の催し物の大目玉となっている劇、彦星と織姫が今正に開幕しようとする中、ギリギリになって現れた主演のせいで
安堵感から来る妙なハイテンションで生徒たちが慌しく、舞台裏で動き回る中、悠は一人、劇とは関係の無い事を考えていた。

(閼伽王……君嶋、守屋を初めとする守護者を統率して来た守護王……今や、その血統は完全に潰えている。
十中八九、彼はあの閼伽王では無い筈だ……で無ければ、あの化物達の事を知らない事の説明も付かない。
彼の近くに閼伽王の縁者が存在している。もしくは、存在していたのか? いや、過度な期待をしても仕方が無い。
彼が命の恩人である事には変わりが無いのだから……寧ろ、この妙縁……何かの予兆だとでも言うのか……?)

「君嶋君!!」

「OKOK! 難しい事は後回し……今は地球の学園祭を目一杯、楽しむとしようかな」

悠は笑みを浮かべて、ステージへと向かった。


79 名前: 機神幻想Endless 第三話 10/10 ◆B21/XLSjhE [sage] 投稿日: 2010/12/18(土) 04:01:33 ID:AYiraCLE
「ベガ組若頭、ウルトゥル・カデンス!!その首貰ったァッ!!」

ステージの上で、叫び声と共に彦星扮する悠の飛び蹴りが、ウルトゥル・カデンスに扮する男子生徒の背中に炸裂する。
そして、飛び蹴りの勢いを背中に受けた男子生徒は勢い良く、アクリル板で作られた熱湯風呂の中に叩き落とされ
激しいリアクションで、もがき苦しみ、水面へと浮かんだ所で、幕が下りた。

彼等の演じる「彦星と織姫」は、全七幕一幕七十七分で構成されており、漸く、三幕目が無事に幕を下ろした形となっていた。
因みに劇で使う大道具や小道具には、熱湯風呂よりも危険で、性質の悪い代物がごまんと揃っているのだが
熱湯風呂に蹴り落とされた男子生徒を初めとする、ステージの上で彦星に叩きのめされる役柄の生徒達は全くの無傷。
まさに結界の奇術師たる悠にとって一番の腕の見せ所である。

アクションシーンで演技する生徒は、悠が構築した結界によって守られており、そう簡単にはかすり傷一つ負う事は無い。
それ故に彼等の演出は、スタントマンが食い扶持を無くす程、危険度の高いアクションを取り入れては軽々とこなしていた。
尤も、結界の常時展開が出来ないため、常にステージ上に出て結界構築のタイミングを図れる彦星役までやらねばならず
他の生徒達は、結界が構築されるタイミングを知らされていないため、演技では無く本気で、その死に様を観客に披露していた。

安全なシーンでは大根役者宛らの演技で、手作りの小道具、大道具は何とも不細工で安っぽい作りをしているにも関わらず
アクションシーンに限れば無駄に派手で、セットは一々、役者を殺す気満々の作りで、死ぬ演技だけはやたらと上手い。
そんなあべこべな劇は、彼等が思い描いていた物とは違うにせよ、大盛況であると言えた。

「良い!? 一旦、休憩だけど絶対に五分前には戻って来てよね!?」

織姫役の女学生は、何度も何度も念を押すかのように悠に詰め寄った。
「彦星と織姫」の上演時間は長い。兎に角、無駄に長い。その為、一幕を終える度に二十分の休憩が挟まれる。
そして、休憩の度に悠が劇場から出て行こうとする度に、織姫役の女学生は、悠の肩を掴んでは激しく揺さぶり、言い含めていた。

「この格好だし、そんなに遠くまでには行かないよ。今の所は特にフラ付く用事も無いっぽいしさー。
って言うか、そんなにくどいと遅れて来いってネタ振りみたいに聞こえるから不思議だよねー、あははは」

肩を掴まれた悠はヒラヒラと手を振るものの、目線は完全に明後日の方向へと向いている。

「ネタ振りじゃねぇっての!! って言うか、彦星役は代役が立てれるから良いとして、君嶋君抜きで劇を始めたらどうなるか分かるよね?
言っておくけど、君島君抜きでも全舞台装置を使うからね? アレのために何回、徹夜したかも分かったもんじゃないんだから!」

悠抜きで数々のアレを使おうものなら、軽く数十人は死ねる程の大惨事となり催し物が喜劇と言うよりも、殺戮劇となりかねない。
そして、彼女達は連日の徹夜の影響でノリと勢いだけで、やりかねないくらいには正常な判断力を失っていた。

「お、おーけーおーけー……僕としても人死には勘弁だから、ちゃんと開始五秒前には戻るよ」

「五分前だっつってんだろ!! あーもー!! 誰か首輪と紐持ってこーい!!」

「そういう事をやる趣味はあっても、やられる趣味は無いからご勘弁!! まーた後でねー!!」

このまま、この場に留まり続けると本当にやりかねない勢いで興奮気味に叫ぶ織姫役を見て
悠は舞台裏の天井へと跳躍し、猿も顔負けと言わんばかりの速さで天井に張り巡らされた鉄骨を駆け抜け、外へと走り去った。

「はー……女性が怖いのは、地球も月も同じだねぇ……イテテテ」

人気の無い劇場の裏で上半身をはだけ、先程の戦いで受けた傷の具合を確かめるかの様に動かしながら一人ごちていると
その裸身を照らす陽光を阻み、覆い被さるかの様に人影が伸び、悠は不審気な表情で視線を影の主へと向けた。

「懐かしき異能の気配がすると思っておったが君嶋の。矢張り、主であったか」

悠に声をかけた影の主は若草色の陣羽織に身を包み、後頭部の辺りで長い銀髪を結った美丈夫であった。
その青年が長い銀髪を揺らしながら、足音も無く歩を進めるごとに、悠の口が開いていき、肩を震わせて
驚いているような、呆気に取られているような、喜んでいるような、そんな表情を浮かべて青年に指を差した。

「刀十狼……? サイガ筆頭、守屋刀十狼じゃないか!!」

「如何にも……三年ぶりよの君嶋の」


80 名前: あとがき的な何か ◆B21/XLSjhE [sage] 投稿日: 2010/12/18(土) 04:02:16 ID:AYiraCLE
【次回予告】
盟友との三年ぶりの再開に喜びを分かち合う君嶋悠と、守屋刀十狼。
だが、突如として文教都市に空襲を仕掛けるスクレイル帝国の空戦騎隊。
大きな混乱がうねりとなる中、空戦騎を迎え撃つべく出撃する閼伽王と、ワーグナルド。
その最中、混乱に乗じて出現した異形の群れが力無き人々へと不吉な牙を剥き出した。
ただ人だけを守るという思想の元、異能の力を手に立ち向かう悠と、刀十狼。
人対人の天。人対魔の地。混沌と化した天地の戦場で、戦士達の想いが錯綜する。

機神幻想Endless 第四話 戦う者


【キャラクター】

君嶋悠
統合暦81年8月15日生まれ、19歳。「結界の奇術師」の覚醒能力を持つ覚醒者。
エーテル能力者としての等級はA級、得意とする殺戮手段は圧殺。
月の政府機関、通商連合会に名を連ねる商家、君嶋の長男にして次期当主。
人間至上主義者で、人類の蛮行を許容するかのようなスタンスを取っているが
親しい人間、女子供、老人に危害が及ぶ事に対し強い嫌悪感を抱いている。
基本的には仁義に厚く、温和な性格だが血の気が多く、短気で激昂し易い激情家で
覚醒者というエーテル能力者とは一線を画す存在という事もあり傲慢で、自信過剰。
幼少期のトラウマで幽霊や怪談の類を大の苦手としている。


【落書き】
今回は新しいロボが出なかったので人物を描きました。
閼伽王&ベアトリスか、悠&刀十狼を描こうとしていた筈が気が付いたら、彼を描いてました。
ヒャッハー!!言いながら略奪したり、ひでぶ!!言いながら爆散されてそうな噛ませ犬っぽいナリですが
そういった連中から国民を守り、ヒャッハー!言ってる連中を斬殺して来た 愛 と 平 和 の 使 者 です。
【二十代半ばの貴族】ですが、ガキ大将気質というか性格がガキなので、子供には好かれていたりします。
現在独身。およめさん募集中。好きなタイプの女性は女王様気質のグラマラスな美人。おっぱい星人。

http://ux.getuploader.com/sousakurobo/download/1104/wagu.jpg


【彦星と織姫】
舞台は平成十四年の日本の帝都さいたま。そこではアルタイル組とベガ組が、血で血を洗う抗争を繰り広げていた。
アルタイル組の若頭彦星は、杯を交わした義兄弟とベガ組の宴に忍び込み、ベガ組組長の一人娘織姫と出会う。
恋に落ちた二人は仏陀の元で秘かに結婚。仏陀は二人の結婚が、争いに終止符を打つ切欠になる事を期待する。
しかし、彦星は街頭演説での跡目争いに巻き込まれ、親友のデネブ組若頭を笑い殺されてしまう。
悲しみに暮れる事、五秒。回想シーンを終わらせた彦星は、報復にベガ組の若頭を熱湯風呂に突き落として殺してしまう。
さいたま藩天帝、O丘越ZENは彦星を島流しの刑に処する一方で、悲しみにくれる織姫にヤらせて下さいと懇願する。
織姫に助けを求められた仏陀は、報酬としてベガ組幹部の席を要求。織姫が応じたため天空の城の計を伝授する。
しかし、この計は「ふはははは!! 見ろ!! 人がゴミのようだ!!」と漲っていた彦星に上手く伝わらなかった。
そのため、魔法の呪文を唱える事が出来なかった彦星は、出来たての手作り豆腐の角に足の小指をぶつけて憤死。
シックスセンスに目覚めた織姫は、七人の小作人を伴い、アルタイル組、ベガ組、仏陀を打ち倒すために立ち上がった。
大体、史実通りに描かれていると思われる、痛快浪漫冒険サクセスラブロマンスストーリーらしい。


以上、投下完了です。次回の殺陣はワーグナルド&刀十狼メイン。
悠が本領を発揮するのは、もーちょい先になりそうです。


81 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/18(土) 04:20:58 ID:jpuSwkml
>>80
 投下乙です!
 それでは、後ほどゆっくり読ませていただきますね!


82 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/18(土) 15:43:01 ID:svLiBcJ3
乙タイル


83 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/18(土) 19:52:49 ID:yb5Ai/s4
携帯で投下するのに、今まで「小説を書こう」を経由して書いてきたけど、直接書き込むのって駄目かな?
わがままを言うと感想が欲しい。


84 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/18(土) 20:13:47 ID:jpuSwkml
 携帯で書いてる人結構いるんで全然問題ないですよー。

 かく言う携帯も私ですしおすし。


85 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/18(土) 20:15:59 ID:svLiBcJ3
別に問題ないと思いますヨ


86 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/18(土) 20:25:08 ID:yb5Ai/s4
ありがとうございます。


87 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/18(土) 20:35:38 ID:jpuSwkml
 ってうぉぉぉぉ!! 私は携帯じゃねぇぇぇぇぇぇぇ!!


88 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/18(土) 20:42:13 ID:svLiBcJ3
えっ


89 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/18(土) 20:46:59 ID:jpuSwkml
 えっ?


90 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/18(土) 20:48:08 ID:svLiBcJ3
携帯電話は師匠の一形態じゃないんディスカ!?


91 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/18(土) 20:51:50 ID:svLiBcJ3
キリッ


92 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/18(土) 20:52:12 ID:jpuSwkml
 そうそうこうやって人型から携帯にトランスフォーm……って違う!


93 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/18(土) 20:57:52 ID:cydmSTgX
よし誰か882氏呼んでこい


94 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/18(土) 21:01:25 ID:svLiBcJ3
既にいる ミーの直感は当たる


95 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/18(土) 21:08:00 ID:jpuSwkml
 規制されているに1千万ジンバブエドル(ケツを拭く紙にもなりゃしねぇ)賭けようッ!


96 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/18(土) 21:20:37 ID:Imd/sgOf
土曜だから過疎ると思ってたら意外と人がいて安心しました

12時回る前に動画アップします


97 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/18(土) 21:22:21 ID:aCDlupDc
>>96
服は脱いだ


98 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/18(土) 21:24:16 ID:svLiBcJ3
へーちょ


99 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/18(土) 21:25:57 ID:jpuSwkml
>>96
 イィヤッホォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォゥ!!


100 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/18(土) 23:21:27 ID:Imd/sgOf
準備が出来たんでございますのよ
その前に投下された作品へ感想を
何だか感想書くって凄く久しぶりな気がする……

>>20
白き閃光に赤い悪魔とは何とグッド、もとい中二心を刺激するネーミング……!
ブランの野郎アルとフラグ立てやがってクソ(ry
アルの乙女指数がヤバいですねwwてか北斗七星は何かの伏線なのだろうかとうむむ
にしても来ましたね、機体強化。まだ見ぬ強敵に対しての対抗策、オーソドックスながら燃える展開であります
ク―と委員長の好感度がうなぎ昇りで困ります(鼻血)

>>40
ピュア……こいつは今後、恐るべき強敵になりそうですな
にしてもフランとマ―レの会話がww素晴らしい位緊張感ナッシングですねw
所々で等身大、というか二人とも年齢はともかくまだまだ女の子なんだな、って感じがしますな
でもBL本だのエロ本だの……ホントに少しは緊張感(ry

ピュアがどう物語に関わるか、そして二人を待ちうける物が何か、楽しみです
>>80
毎度のことながら描写力の高さ、筆力の凄さに呑まれてしまいます
君島君の曲者っぷりが半端ねえwwこれほど強いから仲間だと……仲間になるといいなあ
次第に閼伽王を取り巻く世界、というか地球の設定が明らかになってきましたね
ホントに緻密に設定が練られていて、自分にはここまで作りこめないからただただ凄いとしか言えないですw

さて、ワ―グナルド……凄く良い脳筋キャラが出てきましたねw
彼の動向が激しく気になりますw色んな意味で幸せになって欲しいですねw
これからのワ―グナルドの動向も含めて次回が楽しみです

では改めて、皆さま投下乙でした


101 名前: TロG ◆n41r8f8dTs [sage] 投稿日: 2010/12/19(日) 00:15:01 ID:vPufFbIl
ではお待たせ?しました
アップした動画を投下したいと思います

まず例のロボスレ学園のPVです
リトバスには遠く及びませんが、楽しい感じ、賑やかな感じが出てれば良いなーと思います
ちょくちょく出てくる黒い文字は自分の本音みたいな物です。軽く受け流してくれれば(ry
ttp://www.youtube.com/watch?v=_-e1DDMPMcM&fmt=35

お次は前からやってみたかったパラべラム!のエンディングです
ある種一番苦労したというか、ホントにアニメのエンディングみたいな感じにするには
どうすれば良いだろうと結構考えました。所々雑ですが、生温かい目で(ry

最後のおまけはアレです、ちょっとふじゃけました
ttp://www.youtube.com/watch?v=gymEOY0DMV8&fmt=35

三番目はこちらも前からやってみたかった、CRのCMです
文字だけで迫力を出せる映像を作ってみたく、頑張ってみました。
リスペクトというか、殆どエ○ァみたいな感じですが……ちょっとでも雰囲気出てたらいいな
ttp://www.youtube.com/watch?v=quh6SxGLkgc&fmt=35

最後のはちょっと待って下さい


102 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/19(日) 00:15:38 ID:kR1DwKvO
 改めまして、皆さん投下乙です!
 遅ればせながら、私の方も感想をばー。

>>40
 雲の上と海面の下の雰囲気の違いが相変わらずですねw
 あとフランまさかの腐女子www フラン腐乱www
 そしてピュアは例のアレですかね……果たしてピュアは二人の前に敵として立ちはだかるのか否か……。
 あとなんで二人とも腐女子っtうぐわっ!

>>80
 君嶋さんktkr!! やっぱり君嶋さんが出ると世界が変わりますねw
 そして早速ワグさんktkr!! むっさいぜ〜! むっさくて死ぬぜぇ〜! しかもワグさんが上司とかもう死ねるぜぇ〜!
 そして守屋のご先祖様ktkr!! サイガ筆頭……なんだかちょっとニヤリときますねw

 それでは、次回も楽しみに待ってますね!


103 名前: TロG ◆n41r8f8dTs [sage] 投稿日: 2010/12/19(日) 00:17:14 ID:vPufFbIl
あ、後ロボスレ学園で
オチ担当みたいな感じで使ってしまい申し訳ないです、マーナガルムさんorz
でもどうしてもそうやってツクヨミ先生を使いたく(撲殺


104 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/19(日) 00:29:27 ID:kR1DwKvO
>>101
 やだ……こんなに絵を使ってもらえて感無量だけどちょっと恥ずかしい……w
 あといくつかの動画のオチがひどいwww まさかリアルで鼻水を噴き出すとは思いませんでしたw


105 名前: TロG ◆n41r8f8dTs [sage] 投稿日: 2010/12/19(日) 00:42:29 ID:vPufFbIl
お待たせした様なしない様な
最後の動画です。こちらは実際に見て下さいな―
ttp://www.youtube.com/watch?v=Ee9C-IxhOYg

えー、色々突っ込まれそうですが
こちらのメモ帳と一緒に見てもらえると楽しめる……と思います
ttp://ux.getuploader.com/sousakurobo/download/1105/%E3%81%8A%E3%81%BE%E3%81%91%E3%80%80%E3%80%80%E7%9A%84%E3%81%AA%E3%82%B7%E3%83%8A%E3%83%AA%E3%82%AA.txt

では投下は終わりです。スレ汚しすみません


106 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/19(日) 00:44:27 ID:vPufFbIl
>>104
感無量とな!作った人間からしたらその言葉は僥倖に尽きます
ツクヨミ先生とライは犠牲に(ry

しかしあれですね……
自分で動画作ってるとこう……

俺もまた誰かに動画作って貰いたいというわがまま心が……


107 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/19(日) 00:55:13 ID:4glLrsa/
スッゲェ面白かったです! 視聴中、ニヤニヤしたり吹いたりしてましたw
ラストのCMで、各タイトルのイメージソングがツボに嵌ったwww似合いすぎるw


108 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/19(日) 00:56:00 ID:kR1DwKvO
>>105
 さらに投下乙です!
 くっ……携帯だからテキストが読めない……!
 こういうCMもまた面白いものですね!


 それにしてもロボスレも進化したナァ……。


109 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/19(日) 01:18:11 ID:4dHcZpT+
クソッ……どけぇ、Adobe premiere elements 9 体験版より作成ェ!!


110 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/19(日) 01:19:48 ID:4glLrsa/
確かに、それはちょっと思ったw


111 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/19(日) 01:20:22 ID:vPufFbIl
>>107-108
直観というか自分のipodから作品に合う曲をガンガン探してましたw
人それぞれというか作者さん自身でのイメージソングがあるとは思いますが、少しでも近づけてれば良いなと思います
確かにロボスレはネクストステージに突入真っ盛りですな―。次はゲームかな?

所で、次に作る動画で、自分の動画作成はひとまず終わりにします
というのも、本来の領分であるSSを蔑ろ……というか全然進めていないので、そろそろ本腰を入れねばという事と
プレミアエレメンツの無料期間が後5日程で終わってしまうので、それも合わせて一先ず終わり、と
だから最後にどんな動画を作ってほしいか、住人の皆さんに聞きたいなとw期限が期限なので大がかりな物はちょっと厳しいですが…


112 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/19(日) 01:27:13 ID:kR1DwKvO
 心が和むような、のほほんとした動画とか(曖昧な表現)


113 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/19(日) 01:36:06 ID:vPufFbIl
あーそういうのは無かったかも……
検討しまする


114 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/19(日) 10:31:58 ID:gRIKrKKq
使用期間チェックはプログラム立ち上げ時だけなので、PC起動状態を維持できれば半永久的に使い倒すことも不可能ではない


115 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/19(日) 11:40:21 ID:4S75rxp3
>>105
投下乙です。
うわぁ、これはスゴイ!
各作品に曲がピッタリきてますね!
それにまさか自分の奴までやってもらえるとは思ってなかったので、さりげなく出てきた時はリアルに叫びたくなりましたww

こんな風にスレが進化していくと、なんだか嬉しい反面取り残されてる感が少し・・・
とりあえず暇を捻出するところから始めよう、うん。


116 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/19(日) 14:10:07 ID:kR1DwKvO
 882氏にネタレスをロックオンされる夢を見たありさまだ……。

 あまりにリアル過ぎて夢だと思えない……。


117 名前: TロG ◆n41r8f8dTs [sage] 投稿日: 2010/12/19(日) 14:21:18 ID:vPufFbIl
>>882氏といえば自分、前に>>882氏が上げてたデストラウのガチ絵
見れなかったです……orz出来れば見たいけど>>882氏が納得いかないのなら仕方ないかな


118 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/19(日) 19:13:20 ID:4dHcZpT+
テステステステステステス


119 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/19(日) 19:16:08 ID:4dHcZpT+
ウリャァー


120 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/19(日) 19:35:22 ID:kR1DwKvO
 イィヤッホォォォゥ!!


121 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/19(日) 20:21:19 ID:GH7yKV8e
オンドゥルルラギッタンディスカー!


122 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/19(日) 20:24:06 ID:kR1DwKvO
※||
※||
※|| ̄ ̄ヽ  
※||ィjリノハノi ……。
※||リ゚ワ゚ノi) 
※||⊂ノ( )
※||   y
※||


123 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/19(日) 20:35:23 ID:4dHcZpT+
ハカァザン! ナズェミデルンディス!!


124 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/19(日) 20:44:11 ID:kR1DwKvO
※||
※||
※|| ̄ ̄ヽ
※||ィjリノハノi ……。
※||リ゚ワ゚ノi)
※||⊂ノ( )
※||   y
※||


125 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/19(日) 22:01:50 ID:vPufFbIl
やっぱり休日は静かですね―
>>115
そこまで反応して頂けるともう、ホクホクですよw嬉しくて
自分も正直取り残されてますね―……SS的な意味で
お互い頑張りましょい


126 名前: ◆kNPkZ2h.ro [sage] 投稿日: 2010/12/19(日) 22:05:21 ID:3mcra60M
TVOP風
ttp://www.youtube.com/watch?v=8UjfSGspmIk

ピッ ピッ ポーン

 6:00

ねぇ今 どうして僕ら生まれたの
ねぇほら どうして僕ら出会ったの
わからなくて怖いから 繋いだこの手を
今君に 強く握り返して欲しいんだ
(函館港から見える青い海と空の背景に
ゆっくり浮かんでくる少女機甲録のタイトルロゴ)

(間奏)

傷つける現実から 逃れようとして
(市街を走る電車の中 物憂げに窓の外の景色を見る玲
その隣で文庫本を読んでいる由香里)

幻みたいな存在に 全てを期待した
(談笑しながら坂を上る真璃・有理・初李・翠
笑いながら走って追い越してゆく散乃と大が手を振り、4人も手を振って返す)

押し寄せる感情や 迷わせる葛藤も
(学校の階段踊り場でしゃがんで膝を抱えている麗美 いじけたような仏頂面)

抱きながら前に 前に進みたいんだ
(ダンボール箱を抱えながら降りてくる早苗と咲也が麗美に気付いて「どうしたの?」という風に顔を向ける)

ひび割れた丘 錆びた空の下
(教室でそれぞれの机をくっつけて雑誌を広げて会話している美鈴・留美・理玖瑠)

生きる僕ら
(手に持った桃を齧るセーラー制服の長い髪の少女)

まるで青い花
(鉢植えの花を見て微笑む、チェック柄制服のツリ目の少女)

寄り添い泡沫の
(桜吹雪の中、竹刀を振り稽古をするショートの髪にリボンを結んだジャンパースカート制服の少女)

夢を見る
(その背後で桜の木に寄りかかり眠そうにあくびをするブレザー制服の少女)



127 名前: ◆kNPkZ2h.ro [sage] 投稿日: 2010/12/19(日) 22:06:03 ID:3mcra60M
それでもまだ枯れたくない
(暗闇に浮かぶワーム達の無数の目、目、目
無数のワームの背後に巨大なシルエット、8本の足を踏みしめる大型のワーム)

ねぇ今 どうして僕ら生まれたの
(交差した両腕に25ミリ機関砲を装備し、通りの中央に仁王立ちになって連射する87式)

ねぇほら どうして
(振り上げた40ミリ機関砲を構え、見栄を切る89式)

僕ら出会ったの
(膝を突いて射撃姿勢を取る82式、ミサイルが一斉発射される)

わからなくて恐いから繋いだこの手を
(戦場となり破壊された市街地の建物の屋上に立つ玲と由香里
二人の髪を風がなびかせる))

今君に強く
(遠い広い荒れ果てた平原、機士の肩部装甲に腰掛けて空を眺めているティアーナ)

握り返して欲しいんだ
(玲の手をそっと握る由香里、優しく握り返して肩をくっ付ける玲)

(間奏)
(この番組は ごらんのスポンサーの提供で お送りします)


128 名前: ◆kNPkZ2h.ro [sage] 投稿日: 2010/12/19(日) 22:07:58 ID:3mcra60M
>>105で良いテーマソングを選んでいただいたので、
早速脳内OPにしてみました


129 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/19(日) 22:12:12 ID:nNzBQAe8
         /\___/ヽ
   +   / ''''''   ''''''::::\
       . | ,($),   、($)、| +
     +  |   ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::|
   +    |   `-=ニ=- ' .::::::| +
        \.   `ニニ´  .::::/     +
.       | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
       .|                   |
   ,. -‐ '|    JASRACの者ですが    .|
  / :::::::::::|                    |__
  / :::::::::::::|.                    rニ-─`、
. / : :::::::::::::|    使用料をお納め下さい `┬─‐ .j
〈:::::::::,-─┴-、                   |二ニ イ
. | ::/ .-─┬⊃                     |`iー"|
.レ ヘ.  .ニニ|_____________.|rー''"|
〈 :::::\_ノ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: |:::::::: /::::::::::::|


130 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/19(日) 22:16:33 ID:kR1DwKvO
 JASRAC、お前じゃねぇ座ってろ。


131 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/19(日) 22:16:50 ID:4dHcZpT+
ちょっとこれはアウト……


132 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/19(日) 22:51:18 ID:thamkL0e
>>101,105
動画キテタコレー!
またしてもすげーボリュームであるよ……投下乙です!

学園とPBM!のオチが酷いw 学園のラストとか自分で描いときながら、来る可能性を完全に失念してたというw
つうか、PBM!の方に至ってはスタッフロールがほぼ全てオチじゃないですかw

一転してCRはシリアスですなー、赤と黒が映える
>殆どエ○ァみたいな
たしかに曲や演出が、旧劇劇場版のCMと同じですなw 懐かしいw

そして、タイトルラッシュのエネルギー量がすげえことに……
曲の雰囲気も合ってるのが多かったですわー
それにしても、良いipodをお持ちだ……もしかしてランクヘッドとかくるりとかアンダーグラフとかもお好きかしら

>英文
すまない……ちょっと叫ばせて
さすがにエキサイト翻訳そのまんまはらめええええ! あれは信じちゃらめなのおおおおお!

>>128
投下乙です!
早速、文字コンテ化とはw 仕事早いですなw


133 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/20(月) 17:38:07 ID:Hn58mtS5
 エキサイト翻訳と聞いて再翻訳しに(ry

 ロボスレ作品再翻訳したらどうなるんでしょうねw


134 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/20(月) 18:23:10 ID:270mfZFB
某げんこつなワニムみたいな感じになったら面白そう。


135 名前: DaZの人 ◆qwqSiWgzPU [sage] 投稿日: 2010/12/20(月) 18:52:38 ID:UT01aJ0R
>>105
遅くなりましたが投下乙です!曲のセンスが素晴らしいw 幅広いですね……。
まさかロボスレのほとんどの作品に曲を与えてしまうとは。その発想を思い付き、やってしまうというのもすごい。
それとこれだけのボリュームの動画を何本もなんて……。すごいスピードですねw 憧れます。
最後ってのが名残り惜しいですが、次の動画も楽しみにしておりますね!

いや、しかしこれはちょっと触発されるなー……。動画の作成はもうちょっと先延ばしにするつもりだったんですけど、こりゃ本腰入れるしかないですね。
ロスガのCMじゃなくて、PVを完成させてみようと思いますw と言っても、素材の作成から入るんで来年には絶対なってしまいますけど。
2月までに完成を目指してがんばってみようと思います。勿論、小説の方も。


136 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/20(月) 18:56:35 ID:h9zVq+iJ
>>133
PBM!でやってみたよ!

遥「GO Ahead!」
リヒター<イエス・マイマスター>

Long way「GO Ahead!」
Richter < Jesus my mastering >

長い道のり「前に進んでください!」
私がリヒター・<イエスが習得する、>


137 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/20(月) 19:07:46 ID:Hn58mtS5
 長い道のりwww私がリヒターwww


138 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/20(月) 19:27:16 ID:270mfZFB
イエスが習得するwww


139 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/20(月) 19:33:27 ID:qZoGKNLg
長い道のりwww 遥www


140 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/20(月) 19:48:47 ID:vMB1zSgK
>>133
ちょっと前、自分の作品全編をエキサイト翻訳してみた事があった
どうにかこうにか英文として読めそうなものは出来上がった

…ただ、機械翻訳は固有名詞の翻訳の調整に最も苦労させられる、とわかった


141 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/20(月) 21:11:34 ID:h9zVq+iJ
イエスはイエスでも、ジーザスの方というw

Long wayという言葉から、ゴンさんの「This way」状態になってる遥さんを想像してしまったが違和感が仕事をしなジョインジョインハルカァ

>>140
機械翻訳は修正に苦労しますねw
別途、辞書を片手にやらないと、とんでもない意味に訳されてしまうw

自分の場合、固有名詞が含まれる時は、普通のよくある名詞に変えておいて、後から置き換え直しますわーw


142 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/21(火) 00:42:35 ID:BER0NZNA
 会話になってないのが素敵ですよねw


143 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/22(水) 03:42:17 ID:x1f1kOEG
 変な時間に目が醒めたー!


144 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/22(水) 03:43:35 ID:x1f1kOEG
 ウホッ、誤爆。


145 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/22(水) 16:01:52 ID:Jzbgohi+
良かったのかい、ホイホイ誤爆して。俺はノンケでも構わないで食っちまう人間なんだぜ。


146 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/22(水) 16:06:41 ID:x1f1kOEG
 いいんです……あなたになら……///


147 名前: 創る名無しに見る名無し 投稿日: 2010/12/22(水) 16:15:03 ID:OO/uON7w
アーッ!


148 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/22(水) 16:16:06 ID:x1f1kOEG
 コレ……イイッ……!!


149 名前: チャンバラ ◆YHSi90Gnr2 [sage] 投稿日: 2010/12/22(水) 23:32:34 ID:i3CoOdGA
一度ロダで投下した者ですが、本スレに投下しに来ました(^ω^A;)


150 名前: 武神鋼臨タケミカヅチ ◆YHSi90Gnr2 [sage] 投稿日: 2010/12/22(水) 23:33:57 ID:i3CoOdGA
 ――――――――――――――――――――


 ここで少し、時間と場所は移動する。

 京介達がソウマのビルに入った時点から数時間後の国内某所。
 絞られた照明に溶け込むような、黒檀で作られた執務机と、それに合わせて揃えられたと思しい調度品が、品良く配置された広い室内。
 例えて言うなら欧州貴族の書斎といったところだろうか。
 だが、その室内の一角には、部屋の雰囲気に正面から喧嘩を売っているような代物が置かれていた
 その代物とは、畳素材のマットが四畳分と、あちこちにキズやへこみがある使い込まれたちゃぶ台。
 そして畳マットの上では、酒器や、つまみとしての料理が乗った小皿などが乗ったちゃぶ台を挟んで、七上・桔梗ともう一人の人物が座っていた。
 二人はそれぞれの前に浮かんだ、数枚の立体映像によるスクリーンに視線を向けている。
 スクリーンに映されているのは、シミュレーターで京介が行った『試験』の映像だ。
 京介が搭乗した時正による武器の選択、慣らしの動き、そして3体の鋏甲を撃破し、移動を再開しようとした時点で、

 「ふむ、一休みするか」

 桔梗が映像を停止した。


151 名前: 武神鋼臨タケミカヅチ ◆YHSi90Gnr2 [sage] 投稿日: 2010/12/22(水) 23:34:42 ID:i3CoOdGA
 同時に、同期していたもう一人の人物が見ていたスクリーンの映像も止まる。
 そのまま桔梗は、ちゃぶ台の上に置かれた猪口を取り上げ、酒精の香るそれを一口で呷る。
 軽く目を閉じ、くぅ、と喉を鳴らし、温く燗をつけられた清酒を味わった桔梗は、

 「かーっ。美味い。……それで、どうだ? ここまでの感想は」

 笑顔で酒の感想を口にしつつ、正面に座る人物に向けて問いを放った。


152 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/22(水) 23:34:48 ID:x1f1kOEG
 


153 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/22(水) 23:36:20 ID:x1f1kOEG
 


154 名前: 武神鋼臨タケミカヅチ ◆YHSi90Gnr2 [sage] 投稿日: 2010/12/22(水) 23:37:14 ID:i3CoOdGA
 ――――――――――――――――――――


 「…そうですね」

 問われた方も桔梗と同じように、こちらは大振りのぐい飲みで中身を呷る。
 大柄な男性だった。
 厚みがある頑丈そうな長躯に、着崩したスーツを纏っている。
 白髪交じりの黒髪を後ろに流した、オールバックというよりは、たてがみの様な印象の髪。
 角張った輪郭と大雑把な造りの目鼻という、岩から削りだした様な厳つい容貌だが、眠そうに半分目を閉じている所為で、どことなく日向で微睡んでいる大型犬のような雰囲気がある。
 男性は、停止していた画像を巻き戻し、進め、気になっていた部分を見直してから口を開く。

 「……シミュレーターとはいえ、初乗りにしては動き自体は悪くないですな。荒い部分もありますが、近接戦闘の技術はそこそこありそうかと」

 そこまで口にしたところで、徳利の中身をぐい飲みに移し、また口に運ぶ。

 「……『足』の使い方も様になってる。大抵は盛大にコケるんですがね」

 彼が『足』と表現した、下腿部分に内蔵された、斥力系力場の発生機構を用いての浮揚による移動は、初めて使用した訓練生の大部分が転倒するという代物である。
 彼の感想を聞いた桔梗は、

 「ふむ、成る程な。では、続きを見ようか。……ぁむ」

 豆皿から、暫く醤油に付けていた鮪の赤身を取り上げて口に運びつつ、先を促した。


155 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/22(水) 23:39:19 ID:x1f1kOEG
 


156 名前: 武神鋼臨タケミカヅチ ◆YHSi90Gnr2 [sage] 投稿日: 2010/12/22(水) 23:39:36 ID:i3CoOdGA
 ――――――――――――――――――――


 二基の回転翼を備えた対地攻撃機(ガンシップ)や、地形に紛れるように設置されていた特火点(トーチカ)からの銃撃。
 無数の対動甲冑用の罠と、銃器を中心とした武装を施された吉兼の一隊との戦闘―。
 それらと時正が接触、交戦する映像を分析し、評価を口にしていく男性と、その評価に頷きながら酒と料理を口にする桔梗。
 そして映像は進み、左右を高い崖に囲まれた細い峡谷を、崖上からの落石と壁面に仕込まれた固定砲台を破壊しながら進んでいた京介の駆る時正が、通路の出口で急停止した。

 「ん?」

 その動きに、男性は疑問の声を上げ、

 「……おぉ、ここまで進んだか。では最終評価といこうかな」

 桔梗は手に持っていた猪口を置き、姿勢を正した。
 画面に映し出されているのは、やや開けた平地が周囲を崖に囲まれたことで形成された闘技場の様な地形。
 さらに、足を止めた時正の正面には、時正と逆側の闘技場の端に立つ、ゴールと定められた黒い樹脂製の柱。
 数度の戦闘を経て傷を増やした時正は、先程までとはうって変わり、周囲を警戒しつつゆっくりと闘技場の中へと足を進め、入り口から少し進んだところで足を止める。
 そしておもむろにEダガーを二本まとめて抜き、

 「勝利条件から考えれば、まぁ、そうするだろうな」

 事前に条件を聞いていた男性がそう呟くと同時に、時正は柱に向けてEダガーを投擲した。


157 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/22(水) 23:40:39 ID:x1f1kOEG
 


158 名前: 武神鋼臨タケミカヅチ ◆YHSi90Gnr2 [sage] 投稿日: 2010/12/22(水) 23:41:06 ID:i3CoOdGA
 ――――――――――――――――――――


 容赦なく襲ってくる落石と砲弾の雨を突破し、峡谷を抜けた京介が目にしたのは、

 (これは……なんて分かり易い……)

 平坦な地面、円形の空間、そして周囲の切り立った崖。
 いかにも「ここで戦闘をしろ」と言わんばかりの舞台装置だ。
 辺りに気を配りながら、少しずつ闘技場内に歩を進める。
 そして、視界に入ってくる樹脂製の柱。

 (……座標の通り、か。さて……)

 全力で突進し、一刀で切り捨てる事は可能だが、罠や待ち伏せの可能性を考えればそんな軽率な動きは出来ない。

 (これくらいが適当、かな?)

 太刀の柄に伸ばしかけた右手を戻し、右腰にマウントされたホルダーから逆手に二本、Eダガーを引き抜く。
 目標である黒柱にはやや距離があるが、時正の出力で全力投擲を行えば、楽に届く程度ではある。

 (まずは様子見。状況が変われば臨機応変、と)

 そして京介は、逆手にしていたEダガーを持ち直し、槍の投擲にも似た、全身を連動させた動きで爆発術式の内蔵された短剣を投げ放った。


159 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/22(水) 23:41:28 ID:x1f1kOEG
 


160 名前: 武神鋼臨タケミカヅチ ◆YHSi90Gnr2 [sage] 投稿日: 2010/12/22(水) 23:43:49 ID:i3CoOdGA
 ――――――――――――――――――――


 高速で飛んだEダガーは大気を貫き黒柱に迫る。
 妨害も罠もその姿を見せず、Eダガーはそのまま命中するかと思われた。
 だが、その時、
 空気を切り裂き、上空から凄まじい速度で黒い影が飛翔してきた。
 黒い影はその速度を緩めず、地面に激突する寸前にスラスターを一度強く噴射し、黒柱の側、Eダガーの射線を遮るように、轟音を立てて着地した。
 スラスターの噴射と着地の衝撃、そして衝撃吸収機構からの排熱で、地面の表層を土煙として巻き上げつつ降り立った『それ』に、Eダガーが迫る。
 しかし、迫るEダガーに対し、『それ』は避ける気配を見せず、その場を動こうとはしない。
 そしてEダガーはそのまま、『それ』が立てた土煙の中に呑まれ、姿を隠す。
 次の瞬間、時正から送られた起爆信号により、二本のEダガーから熱と衝撃波が『それ』を巻き込むようにして炸裂した。


161 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/22(水) 23:44:11 ID:x1f1kOEG
 


162 名前: 武神鋼臨タケミカヅチ ◆YHSi90Gnr2 [sage] 投稿日: 2010/12/22(水) 23:45:18 ID:i3CoOdGA
 ――――――――――――――――――――


 Eダガーの爆風によって土煙は吹き散らされ、『それ』の姿が京介の目に映る。
 その機体は最初は黒と見えたが、陽光の反射によって黒に近い程の濃紺であるということが分かった。
 正面に構えていた、恐らくはそれでEダガーの爆発を防いだのであろう、左腕に装着された流線型の大盾を下ろし、京介と視線を合わせてくる。
 蛍火のような淡い燐光を放つ双眸と、その上下、人間で言えば眉尻と頬骨の位置に配された二対の視覚素子という六つの眼を備えた頭部。
 俊敏さを感じさせる時正のフォルムとは違い、肩、腕、脚などが太く、力強いそのシルエットは『重戦士の様な』とでも形容するべきか。
 確認出来る武装は先程の大盾と、右腰のハードポイントに提げられた、恐らくは自動小銃に類するであろう火器だけだが、勿論それだけとは限らない。
 しかも先程の落下速度を一瞬で減衰させた大出力のスラスターと、それを制御する為であろう、背部にX字に張り出した4本のスタビライザーから、その速度は相当な物だと推測される。

 (あれが若本さんの機体、か……)


163 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/22(水) 23:46:26 ID:x1f1kOEG
 


164 名前: 武神鋼臨タケミカヅチ ◆YHSi90Gnr2 [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 00:01:52 ID:WaE9vNg0
 ――――――――――――――――――――


 濃紺色の機体の出現に、モニターを眺めていた男性の右眉が僅かに上がり、軽い驚きを示す。

 「……『斬鉄参式(ざんてつさんしき)』、しかもこの装備は……相手は若本ですね?」

 男性の問いに、アスパラガスの天ぷらにレモンと塩をふっていた桔梗が、

 「正解だ。さすがに元部下は判るか」

 右頬を持ち上げる、人の悪そうな笑みを浮かべながら肯定する。
 その笑顔に、男性は軽く息を吐き、

 「当然です。……では、これは『若本相手にどれだけ粘れるか』を見ればいい、という事ですか?」

 と、評価の要点を確認する。
 それに対して桔梗は、先程の笑みを浮かべたまま、完結に答える。

 「まぁ、そういうことだな。この乗り手が『銀月部隊』の一員を相手にどれだけ傷を付けられるか、だ」


165 名前: 武神鋼臨タケミカヅチ ◆YHSi90Gnr2 [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 00:03:48 ID:WaE9vNg0
 ――――――――――――――――――――


 時間と場所は再び現在―シミュレーター内で京介と若本が対峙している瞬間に戻る。

 京介は油断無く、ほんの僅かに腰を落とし、左手で太刀の鯉口を切り、右手を柄に添える。
 若本が一気に襲いかかって来なかったということは、何かしらの開始の合図が有るはずだ。

 (……それが声か銃弾かは分からないけどねぇ)

 そして、それから直ぐに、京介が予想した内の穏便な方。
 目の前の機体から発された、開放通信帯による通信が京介の耳に入った。

 《物部君、お疲れ様だったね。ここに来るまでの様子は見させてもらっていたよ》

 目の前の機体が若本の声を発したことで、更に気を引き締めながら、京介は表面上は和やかに言葉を返す。

 《ははは……みっともない動きばかりしてたんで、恥ずかしいですね》
 《まぁ、取り敢えず評価は後にして、ここから第2ラウンドという訳だが……。少々くたびれている様だね? 良ければダメージを回復させよう。シミュレーター上の操作だけだから、時間はかからないが、どうするかね?》

 突然の若本からの申し出。
 試験と言われた物の最中にこんな事を聞かれれば、普通は警戒をする筈だが、

 《お願いします。あ、出来れば武器の補充もして貰えると嬉しいんですが》

 京介は即答した上に、更に要求を上乗せした。


166 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 00:04:28 ID:HwdR8vyF
 


167 名前: 武神鋼臨タケミカヅチ ◆YHSi90Gnr2 [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 00:08:02 ID:WaE9vNg0
 ――――――――――――――――――――


 《――して貰えると嬉しいんですが》

 酷くあっさりと答え、更に消耗した武器の補充を要求する京介。
 一見すると、真剣味がまるでない京介の態度に、スクリーンを見ていた祈は小さく声を上げてしまった。

 「なっ……!?」

 その声に気付いた桔梗が怪訝な表情で祈の顔を覗き込む。

 「どうした祈。面白い声を出して」
 「し、失礼しました……何でもありません」

 慌てて取り繕う祈を、怪訝な表情のまま眺めていた桔梗だったが、原因に思い当たったのか納得の表情を浮かべる。

 「うん? あぁ、ちび助が即答で受けたからか。……まぁ『アイツ』だったら断っていただろうからな。試験に対して不真面目だと、そう言いたいのだろう?」
 「そこまでは……っ。…………いえ、仰る通りです」

 図星を指されたのか、咄嗟に否定しようとしたが、先程自分が感情的な言葉を口にしたのを思い出し、今更かと祈は肯定した。
 桔梗は苦笑しながら、京介の行動を解説しようとしたが、

 「ふむ……、まぁ分かり易い“正々堂々”とは違うが、ちび助なりに考えがあっての事だよ。……祈は、何故ちび助があの様な答えをしたと思う?」

 途中でそれを祈への問いかけに変えた。


168 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 00:09:07 ID:HwdR8vyF
 


169 名前: 武神鋼臨タケミカヅチ ◆YHSi90Gnr2 [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 00:09:28 ID:WaE9vNg0
 ――――――――――――――――――――


 画面の中では、機体の修復とEダガーの補充を終えた時正が、斬鉄参式に軽く黙礼して構えを取り直し、


170 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 00:13:25 ID:CLYdhjRO
しえん


171 名前: 武神鋼臨タケミカヅチ ◆YHSi90Gnr2 [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 00:14:25 ID:WaE9vNg0
 ――――――――――――――――――――


 問われた祈は、眉根を僅かに寄せて、

 「それは……勝つため、だと思いますが。……違うのですか?」

 と、口にしたが、わざわざ桔梗がそれを尋ねた事で、それだけではないのだということに気付き、問い返した。
 それに対し桔梗は、お気に入りの玩具を自慢する子供の様な表情で答える。

 「違うな。仮にも私の弟子だ。相手の力量を量れる程度には鍛えている。若本がどの程度加減する積もりかは知らんが、どうやっても今の自分に勝ち目が無いのは、ちび助も理解している筈だ」

 それを聞いた祈は、困惑の度合いを更に深めた表情で問いを重ねる。

 「勝つためでは無いなら……どうして?」

 再びの問いに対して、桔梗は片方の口角を持ち上げる笑みで、

 「『機体がダメージを受けていたから』、『武器を消耗していたから』等と言い訳の理由を作らず、戦い、その結果を受け入れる。つまり、“正しく敗北する為”だ」

 と告げた。


172 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 00:15:09 ID:HwdR8vyF
 


173 名前: 武神鋼臨タケミカヅチ ◆YHSi90Gnr2 [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 00:17:15 ID:WaE9vNg0
 ――――――――――――――――――――


 それに応じた斬鉄参式が、同じく黙礼し、右腰に提げていた銃を取り上げる。


174 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 00:17:30 ID:Xj31+w5D
 


175 名前: 武神鋼臨タケミカヅチ ◆YHSi90Gnr2 [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 00:20:24 ID:WaE9vNg0
 ――――――――――――――――――――


 「……それは、最初から勝負を諦めている、ということですか?」

 不心得顔で問う祈に、

 「違うな。勝負を諦める、つまり『勝つ気がないが戦う』のと『勝つとは思っていないが戦う』とでは天地程の差がある。
前者は勝負自体を放棄しているが、後者は、勝てないのは理解した上で、なお力を尽くそうとしている、ということだからだ」

 と言葉を返す桔梗。
 桔梗の言葉を反芻していた祈が軽く眉根を寄せて、

 「それは……無謀や蛮勇というのでは?」

 と切り捨てる。
 それを聞いた桔梗は(……これは相当嫌われているな。ちび助の奴、何をやらかしたやら……)と思考しつつ、

 「いいや? これは命の遣り取りではなく、“試合”だからな。負けても得られる物があるから、ちび助はこうしているのだ。……もしこれが生死のかかった戦いだったら、ちび助は戦う前に逃亡しているよ。“勝ち目の無い戦いからは逃げろ”と、私はそう教えた」

 説明を重ねていく。


176 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 00:21:19 ID:HwdR8vyF
 


177 名前: 武神鋼臨タケミカヅチ ◆YHSi90Gnr2 [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 00:22:42 ID:WaE9vNg0
 ――――――――――――――――――――


 そして、双方共に、ごく僅かに足を踏み換え、


178 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 00:23:23 ID:HwdR8vyF
 


179 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 00:23:40 ID:CLYdhjRO
しえん


180 名前: 武神鋼臨タケミカヅチ ◆YHSi90Gnr2 [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 00:24:34 ID:WaE9vNg0
 ――――――――――――――――――――


 僅かな間、桔梗の言葉を吟味していた祈は

 「つまりこれは、あの人なりに真面目にやっている、と?」

 先程より少しだけ好意的に解釈した答えを出したが、

 「ふむ……、“真面目”とは少し違うな。ただ……」

 桔梗はそれを軽く否定し、

 「“全力”ではあるだろう。最初に釘を差しておいたしな」

 表情に憮然とした色を滲ませながら、そう締めくくる。


181 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 00:25:17 ID:HwdR8vyF
 


182 名前: 武神鋼臨タケミカヅチ ◆YHSi90Gnr2 [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 00:26:28 ID:WaE9vNg0
 ――――――――――――――――――――


 向かい合っていた機体の一方が、スラスターの噴射と共に、戦闘開始の合図となる第一撃を放った。


 ――――――――――――――――――――


183 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 00:27:36 ID:HwdR8vyF
 


184 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 00:29:03 ID:Xj31+w5D
 


185 名前: 武神鋼臨タケミカヅチ ◆YHSi90Gnr2 [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 00:30:27 ID:WaE9vNg0
以上、投下終了です!
感想、質問、ツッコミ、アドバイスなど頂ければ嬉しいです。

支援下さったお二方感謝します〜!


186 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 00:31:07 ID:lRveiRW8
>>185
投下乙!


187 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 00:31:36 ID:HwdR8vyF
>>185
 投下乙です! 感想は避難所に!

 ちなみに支援した人はID見る限り3人(ry


188 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 00:37:00 ID:WaE9vNg0
うわ、見落としてたorz 失礼極まりないな俺

改めて支援くださったお三方に大感謝!


189 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 00:55:12 ID:Xj31+w5D
>>185
投下乙!


190 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 01:42:49 ID:CLYdhjRO
投下乙です!
はたして京介は若本に勝てないまでも一矢報いることは出来るんでしょうか。
まじめな折タンかわいいよ折タン
続き楽しみにしてます!


191 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 13:57:26 ID:oDR9NEU5
投下スル、人居テモ、支援イラナイ


192 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 13:58:19 ID:oDR9NEU5
【ガソリン売り】



X月Y日 遭難から十五日目。
作業区のエネルギーをカットし、少しでも探索活動用に回す。
天候回復の目処が立たない以上、本格的にこの星で代用資源を得る必要がある。

生命維持に関しては後数年持つだろうが、強い磁気嵐の影響で通信が遮断されている。
待っていたとしてこのような辺境の地に救援が来る見込みは殆どないだろう。
惑星の重力は強くないが不時着時に予備の燃料タンクを破損したこともあり、今の総エネルギー量では脱出に不安が残る。
この星から出る事自体は必ずしも不可能ではないが、いかんせん外の情報が不足している。
出た後でちょうど近づいていた他の星につかまりました、では話にならない。
というよりそうならないほうが奇跡と言える程度のエネルギーしか残っていない。
通信は使えるようになるのだから、そこで待機するという選択肢もあるが無謀。
未知の環境下ではアクシデントがいつ起こるともわからない。

幸いこの星の環境はそう悪くもない。
空を覆う灰と高い汚染反応が検出される土壌は我々がバカンスするには不向きな環境だが、この中で既に相当数の種類のバクテリアを、氷漬けながら検出している。
こうやって生物が存在していた証拠がある以上、「多少」の変化があったとして他のものが生活できない道理はない。
無論生まれ育ちが違うのだから寒い熱いで済む話ではないが、此方には文明の利器がある。
少なくともこの生命維持装置が正常に作動するレベルの環境ならば、いきなりパタリということはない。
とにかくまだ余裕があるうちに緊急離脱用の燃料は確保しておきたいものだ。


193 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 13:59:02 ID:oDR9NEU5

また、私が積極的に探索を行う理由は他にもあった。
文明だ。
この星には文明がある。いや「あった」と言うべきか。
まだどれ位前のものかまでは判明していないが、それなりに高度に発達していたようだ。
つまりこの星は一度滅びた星、という事になる。
そうであれば、かつて使われていたであろう埋蔵資源等がまだ残っている可能性は充分にある。
いや、ひょっとするとどこかに生存者がいるかもしれない。

一人見知らぬ惑星で途方に暮れていた所であったが、今の私は希望と好奇心とで満たされている。
客観的に考えて生存者というのは飛躍しすぎだが、それぐらい興奮しているという事だ。
他にすがるものがない事の裏返しだろうか。

そんな事を考えながら、私は今日も探査用のクロウラー・マシンに揺られる。
電波障害と資材不足から遠隔操作用のマシンはあまりアテにならない。
防護シールドの材料はホームの守りを固めるのに使っているので必然的に自ら移動してまわることになる。
堆積し硬化した灰の上に、履帯が等間隔で跡をつけていく。

ディスプレイ越しに見えるモノトーンの世界は実に殺風景だ。
恒星の光が最も強く届くこの時間帯でさえ非常に薄暗い。
前後左右全てが、山々の起伏を残し同じような色・形。
見続けていると気がふれてしまいそうなので監視は機械のほうに任せ、その間に別の作業を行う。
文書の解析。
八日前、潰れたシェルターと思しき施設から発見したものだ。
地殻変動の影響で隆起した断層地帯からのもので、断定はできないが保存状態からまだ数万年単位の経過はないと見える。
中身のほうはというとそう複雑な言語でもなく、ある程度の量があったために解析は順調に進んでいる。
特に歴史書や事典のようなものがまとまって発見できたのは大きい。
今のところはほとんど趣味の領域だが、うまくいけばこの星に関する貴重な情報を入手できるかもしれない。


194 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 13:59:43 ID:oDR9NEU5


移動開始から三時間。
私はマシンを降り地質調査を開始した。
前々日からの調査では大量の天然核分裂核種を検出した。
その時点ではとても使えたものではなかったが、地脈を遡り調査を続けると検出量は目に見えて増加していった。
純度には不安が残るが、核燃料の鉱脈を発見できる可能性は高い。

しかし残念な事に、本日の調査結果は芳しいものではなかった。
この地点で過去に地層が大陥没を起こしたらしく、他の地層が上に折り重なっている。
外部からかなり大きい力が働かなければここまで極端な変化は起きない。
規模からして隕石衝突の影響、と言いたいところだがそんなものの痕跡があるのならば簡単に発見でき、このような調査展開になることは前もって避けられるはずである。
不可解だ。
首をかしげるついでで血の巡りを改善すべく頭を回したときのこと。
何気なく見渡すディスプレイ越しの景色に見慣れぬ影が映りこんだ。

それは明らかに先まではなかったものであり、コンピュータも遅れてそれを表示している。
天候の影響で視界は非常に悪い。すぐに赤外線測定を行う。
大きさは一メートル強といったところ、一体なんだ。この地点は一度調査しているはずだが。
マシンの掘削アームを止め、考える。

単純に見落としたか、風で運ばれたか、あるいは空から落ちてきたか。
だが次に計器が見せた数値は、もう一つの可能性を浮かび上がらせた。
この物体、動いている。
しかも風や地に動かされているのではない。自ら運動エネルギーを発生させている。
つまり、生物か機械か。
まさか本当に生存者がいたのか?
緊張感。心臓の鼓動が速くなる。 その動きがこちらに向かうものだからだ。
まったくの未知、問答無用に襲い掛かってくる虞もある。


195 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 14:00:24 ID:oDR9NEU5

――!?

ところがだ、「それ」は手前1キロメートル程の位置で突如として停止した。
警戒なのか。
続く緊張の中、コンピュータが少ない情報を拾い上げどうにか姿形を捉える事に成功する。
文明を作り上げた生物と同じような二足歩行だが、頭部はカプセルを被せたような形状をしており、全体のバランスにはどことなく違和感を覚える。
金属反応とその量から「それ」は少なくとも純粋な有機生物ではないという事がわかる。
防護服あるいは義肢のようなものか、それとも完全なる機械なのか。

その時「それ」の異変に気がつく。
頭部の中心あたりから、チカチカと光を発しているのだ。
それは一定のリズムで、繰り返し行われている。
一定のリズム。まさか。
私は慌ててデータベースを呼び出し、解析した文明が使用していた各種信号との照合を試みる。
それが本当に信号であるかという保障はない。
そうであっても、少なくとも地上では滅びた文明のそれが未だ形を大きく変えずに使われている可能性は低い。
だがそれでもやれる事は全てやっておくべきだ。
自分のインスピレーションを信じたい。
大雨のように流れる情報を目で、そして脳で飲み込みながら、私は願った。

そしてその思いが通じたのか、それらしき言葉がついに検出された。

"ない""闘争"

……"戦意なし"ということか?
確認の意味も込め、いまだ発光以外の動きを見せない「それ」に対し、こちらからもライトを使って信号を送る。

"こちらも戦意なし"

唾を飲み込む。風の音が騒がしいはずだが、世界が静寂であるかのように感じた。
そして私の心臓がゆっくりと伸び・縮む1セットの動作を行った直後、相手が別のリズムを一度だけ作り、それから発光を止めた。

"了解"

それはこの惑星の知性体とのファーストコンタクトが成功した瞬間であった。


196 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 14:01:06 ID:oDR9NEU5


彼はゆっくりと近づいてくる。私も同じように歩みを進める。
肉眼で初めて確認する異文化存在は、私からするとやはり奇妙であると感じる。
しかし一方で彼が引き連れているタンク型の装置をはじめ、機械と思しきパーツ類の外形は我々が作り上げたそれとそう変わらない。
だからこそ違和感を覚えるのかもしれない。
灰混じりの風が吹き、彼が纏う布がはためいた。

"文字は使えるか"
ついまじまじと眺めている所、彼が信号とともに、近い空中に光の記号群を浮かべた。
それは書式的な範疇での差異こそあれ、間違いなく私が知るもの。
滅びたかに思えた文明はこうして今確かに継承されている。
私は"はい"にあたる文字を彼がやったことと同じようにレーザーで空中に描画した。
簡単なプログラムを書けばこれぐらいは自動変換で行える。
点灯信号でも同じようなものであるが、使えるならこちらのほうが時間を取らないのでありがたい。

"貴公はこの星のものではない、という認識でよろしいか"
彼が文字を流す。
その言葉にはやはりと言うべきか、彼が少なくとも私より先にこの星に存在していた事実が読み取れる。

「その通りだ」
私は自分が遠い星の生命体であることと、事故により偶発的にこの星に不時着し遭難していること、そして調査を行い今言葉を交わしている経緯を説明した。
自分が思い描く言葉と実際に描かれる文字を見比べていると、翻訳に対する不安が募ってくるものだが、それを含めて彼は理解を示してくれた。

「あなたは反対にこの星の住人であるとお見受けするが如何か」
今度はこちらの疑問をぶつけた。


197 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 14:02:17 ID:oDR9NEU5

"ここで生まれ育ったモノ、という意味でならばそうだ"
「では厳密には違うと?」
"この星の文化では自然発生した生物と、それらが二次的に作り上げたものとは区別されていた。私は後者、言葉ではただここに存在しているとしか表現されない"
彼が寂しげに空を見上げる。
と言っても頭部の中心にある穴の向きを私が勝手に視線と捉えている事で感じるものであり、表情のない金属素材の下で実際に何を思うのか、私に知る術はない。

「ではあなたを作り上げた生物は」
"滅びたよ、それも結構な昔だ。残念ながら生物に関して貴公が発見した以上のものはないだろう"
彼の示した時間を普段自分が使っている時間に計算し直すと、予想を遥かに上回る数値に私は驚いた。
「他にあなたのような存在はこの星にあるのか」
質問を重ねる。

"それは少々厄介な問いだ。では先ずこれを見てくれ"
そう言うと彼は自分の頭部に手をあて、そこに被さっていた灰を擦り取った。
鈍い鉛の光沢と共に現れたのは、先の穴に沿うようにして横向きに刻まれた文字だ。
「ガソリン……売り……?」
"ガソリン、というのは化石燃料の事だ"
「いや、それは分かる。失礼した、説明を続けていただきたい」

"この身体は本来文字通りに、ガソリン売りとして作られたモノだ。一方で今貴公と筆談を行っている私の意識と言える部位は、この星の地下に残った幾つもの演算装置から成るモノだ。
だから私という存在は無数に存在するとも、一つであるとも言え、同時にここに在ってここに無いとも言えるだろう"
成る程、コンピュータネットワークの形で身体に対し高度な人工知能を作り上げているのか。
ここで指す「高度な人工知能」とは単純な演算能力云々ではなく、遊びのある、よく言えば人間的、悪く言えば曖昧な判断と表現が行えるもの、という意味である。
外形が求めたであろう方向性と人格との間にちぐはぐな感があったのは、それぞれが別の個であったためだろう。

「言葉から捉えるにその身体は――」
"ああ、今となっては唯一のものだ"

彼はそう放つと踵を返し、それから少し間をおいて再び此方に向きなおした。


198 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 14:03:00 ID:oDR9NEU5

"まだ生命が『たね』ながらに残っていた頃の話だ。永い時をかけ、一度死んだこの星の環境に復活の兆しが見え始めた。
そうなるべく私が尽力していたのだがな。丁度その時、今の貴公と同じ――と言っては失礼かもしれないが――他星からの来訪者が現れた。
彼らは資源を求めてやって来たのだった。そこに蓄積されつつある対象物、当然彼らは手に取る。
誰も手をつけていない資源だけの惑星は彼らにとって未来を潤す天恵と映ったかもしれない。だが私にとってその資源はこの星と、この星の生命の未来を潤すためのものだ。
――当時の私には手足となる無数の身体があった。それを私は使いコンタクトを取ったが、私の言葉は彼らに届かなかった。
今存在しないもののために目の前の利を放棄せよ、というのが無理な話だったのかもしれない。そして私は彼らの未来に対する障害として判断され、攻撃を受けた"

" 私の手足には返す刃もあった。当然そのために造られたもの、私は私の存在意義を守るために戦った。だが結果はご覧の通り、守るどころか失ってしまった"

見渡す限りに広がる死の世界。冷たい風が彼の布を揺らす。
私は言葉が出なかった。私がやってきた事、やろうとした事は「来訪者」となんら変わりない。
ただ偶然に事故に遭い、ただ偶然にひとりでこの星に辿り着き、ただ偶然にこの星の文化を知り、ただ偶然に彼とのコンタクトに成功し、ここにいるだけだ。

"だが全てを失ったわけではなかった"

まるでそんな私の心情を察したように、彼は視線を合わせることなくまた語りはじめる。

"三次的な生産の術まで失われ、こうして唯一残った身体で永い時を過ごして来た。
大昔の骨董品を無理矢理弄ったモノだ、それに縛られ私は、使う者もいない僅かな化石燃料を集め、精製するという行為を延々と続けざるを得なかった"

タンクを擦り、それから体重をゆっくりかけながら、彼はまっすぐと此方を見据え、そしてこう続けた。

"しかしその行為は無意味ではなかった。何故ならここにそれを必要とするものが現れたからだ。
唯一残った身体がこの『ガソリン売り』で、貴公は個人レベルの資源不足に悩まされている。
……人工物の私が言うのもおかしな話だが、これこそ巡り合わせというものではないだろうか"

ああ、本当におかしな話だ。何故彼は来訪者と同質のエゴを持つ私を受け入れてくれるのだろう。
私のことを知らないからか? 利害が一致したからか?
そんな単純なものではないだろう、感情というものは。
そう彼は間違いなく、自分の感情を、文化を持ったこの星の生存者だ。
形態こそ違えども、少なくとも私にとっては彼こそが、この星に再生した新たな生命に他ならない。


199 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 14:03:54 ID:oDR9NEU5


"ふむ、それにしても見事な船だ。しかし、やはりと言うべきか化石燃料はかさばるな。分裂核種の殆どが半減期を過ぎていてはやむなしだが"
「本当にいいのか、これだけの量を」
"独り延々と集めてようやく『これだけ』だ。どの道使う者以前に使い道も限られている"

僅か三日後、私はこの星から発つことができるようになった。
彼が貯蔵していた燃料はまるで狙っていたかのように簡単に船のものとして利用できるようになり、また丁度帰還に必要な量を確保できた。
作業に向かない身体にも関わらず、懸命に手伝ってくれる彼の小さな後ろ姿を見ていると、やはり別れが惜しくなる。

"そんなに寂しいなら付いていってやろうか? もっとも空っぽの『着ぐるみ』だけになるが……"
このような冗談を平気で言ってしまう彼は本当に生き物にしか思えない。
しかし事実として彼の人格は地下深くにあるコンピュータを繋いでつくられたものであり、それによりこの星を離れることはできない。
もっとも彼は初めから離れる意思などなく、またガソリンを集め、精製して過ごす毎日を続けると言っている。
私が持ちうる技術や資材を利用すればすぐにでも自由な身体を得る事は可能だったが"これが駄目になってから考える"と彼は断った。
一応ガソリン「売り」だから代金だなどと言いそれらを受け取るだけ受け取ったが、恐らく私を納得させるためで使う気はないのではないだろうか。

「いつかまた来るよ」
"貴公が生きている内は来ても帰りの燃料は出ないぞ"

「……それでは子孫が」
"その頃には恒星に飲まれているかもしれないな"

「ならばその前に、燃料の『タネ』を持って来よう」
"成る程、それは楽しみだ"

そして私は出発した。彼の集めたガソリンを燃やし。


200 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 14:04:36 ID:oDR9NEU5


普段、私達宇宙の旅人は積極的に他星の知性体と接触することを避けている。
それは知性が生まれるまでの奇跡的な条件を作り上げている自然という概念への尊敬であり、畏怖によるものだ。
もっとも接触がもたらす変化すら自然の延長線上にあり、そしてまた組み込まれていくもの。
この宇宙はそれほどに広大であり、だからこそ拘束力のないただのモラルによって接触行為の是非が漠然と定められているのである。
私は初め心のどこかで、そのモラルに対して現状の緊急性による言い訳をしていた。
ところがこうして接触を行うことで垣間見えた一つの星の生と死の二面は、威を示すことなく何をするでもなく、そこにあり続ける自然に対し、私を含めた知性体が、またそこにある個の意思がいかに小さいものであるかということを強く認識させた。
端的に言うならば、そこには知性でありながらに知的でない、ただ理由のない感動があった。

「――随分大変な休暇を楽しんだそうじゃないか。ところで君が落ちた惑星だがね、条件的には生物が存在する最低条件はクリアしていたらしいが、どうだったかね」
「……『生物』は既に死滅した後でした。ただ――」
「ただ?」
「――化石燃料だけが僅に残っておりましたので、それを使い帰還しました」
「そんなものは見れば分かる。もうよろしい」

そして宇宙という大きな存在の中で、一人の友人を得たという身の丈相応の、小さな喜びがあったと。






201 名前: ◆cDHwwwva1A [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 14:10:26 ID:oDR9NEU5
ばーかばーか猿なんて怖くねーよ! というわけで投下終了。

前スレの尻尾あたりで描いたガソリン売りのお話でした。
くせえ話なのはガソリンだからです。

……嘘ですただの思いつきです。時間掛かってるくせに咄嗟の思いつきだと言い張ります。おわり。


202 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 14:38:44 ID:pqCUtlN3
>>201
ガソリン売りSS化&投下乙です!


203 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 14:41:03 ID:HwdR8vyF
>>201
 投下乙です!
 それでは、ゆっくり読ませていただきますね!


204 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 17:44:05 ID:YEmEj7gx
>>201
投下乙です!
ガソリン売りいいですね。このふいんき(何故か変換出来ない)が何ともたまらん。


205 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 19:38:46 ID:HwdR8vyF
 くっ……今日ばっかりはSSの方に集中しないと間に合わない……!!


206 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 20:29:48 ID:tlG7DHO+
久々のタケミカヅチさん&◆cDHwwwva1Aさん
投下乙です。また後々

自分は今は最後の映像の方を練ってます
25日までSS……書けたらいいな


207 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/23(木) 23:27:33 ID:8xU9rG5s
てす


208 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/23(木) 23:28:26 ID:8xU9rG5s
か、書き込める……!書き込めるぞ!!


209 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 23:30:55 ID:YEmEj7gx
やったね、たえちゃん!


210 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/23(木) 23:33:51 ID:8xU9rG5s
久々の規制解除だヒャーホッホー!!皆投下乙!


211 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 23:35:58 ID:pqCUtlN3
規制解除おめでとう! さあ、クリスマスネタと正月ネタの投下準備に戻るんだw


212 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/23(木) 23:38:35 ID:8xU9rG5s
すまんな、俺は書く人でも描く人でもないんだ……ロボスレでは珍しいけど


213 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 23:40:11 ID:s4OoaqD0
>>206
そのレスまさかタロG氏なのかい?

そうだとしたらIDが凄いんだけど。


214 名前: ◆CNkSfJe3Zs [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 23:41:41 ID:T/mVgolZ
久しぶりに書き込みます。

クリスマス用の短編を書いておるのですが、
クリスマスネタを用意されている方が多数いらっしゃるような上に、
自分の奴が短編と言う割にはちょっと長くなりそうなので、混雑を避けるべく
プロローグ的な部分が12/23の出来事なのを良い事に、
その部分だけ投下しようと思います。


215 名前: 衛人─エイト─ サンタクロースはもういない ◆CNkSfJe3Zs [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 23:43:06 ID:T/mVgolZ

 2020年10月9日。その日、史上最大最悪のテロが日本で行われた。


 標的となったのは、当時首都であった東京。使用されたのは、某国から奪ったとされる核兵器。
 一瞬で23区の殆どが焦土と化し、正確な死亡者数は未だに不明だが100万人を超えるとされ、
被爆者を含む負傷者の数は、確認されているだけで1000万人以上存在した。
 三度の核攻撃を受けた国となった日本は、首都機能を京都府に移し、経済面への大打撃や日本各地で
起こる様々な混乱に対応しつつ、東京を復興していく事となった。

 燃え残った建物等の大量の瓦礫と、原型を留めぬほど変形したり亀裂の入った道路の撤去。
そして、どこまで崩れているのかも分からない地下施設の処理……ただですら時間の掛かるであろうそれらの作業は、
「広域にわたり放射性物質に汚染されている」という悪条件も加わり、困難が予測された。
 人が長時間作業するのは、防護服を着ていても厳しく、さりとて無人の作業機械では
現場の状況に合わせた細かな判断が難しい。専門家達からの「完全復興までは、どれだけ早くとも30年掛かる」
という意見もあって、一時は「東京一帯をコンクリートの壁で覆い封鎖。以後、100年はそのまま放置する」
などという話も出たのだが……

そういった主張は、ある技術が確立した事によって覆された。

『AI-N』

 Artificial Intelligence by Necromancy.……死者使用式人工知能とも呼ばれるその技術は、元々は医療用に
研究されていたものであった。
 自らの死を恐れる者にとっての夢である「永遠の命」を得るための方法の一つ、脳中情報を全て=魂というモノを
コンピューターへ移植する研究。その過程で、死体の脳から記憶や人格をデータ化させて取り出し、ナノマシンで
脳の構造を再現した電子頭脳に入力する方法が発見されたのだ。
 しかし、記憶の欠落や変質、それに伴う人格の歪みは生前の人物との連続性を欠き、どれだけ精度を高めても
目的としていた域には届く事はなかった。

 が、ソレは「人間的な思考を行える人工知能」としては驚異的なものであり、状況に応じた柔軟な自己判断や、
俗に職人技と呼ばれるような勘……経験則からくる特殊な技法の再現をも可能とした。

 10.9テロによって余命幾ばくも無くなっていた者達の中で、土木作業や建築技術等について経験豊富な人物を対象に、
事前に本人や家族の承諾を得て、死亡確認と同時にその脳データをAI-N化。東京の復興は、そのAI-Nを搭載した
建機群が中心となり行われた。
 人間と同等の思考力や技術力に、人間以上の力強さや頑丈さを併せ持ち、定期的なメンテナンスの時間を除けば、
随時働き続ける事が可能で、破損はしても怪我はせず、燃料補充や充電以外の食事は必要としない。そんな存在のおかげで、
僅か3年で放射性物質が完全に除去され、それから更に2年後には巨大なビルが並び立つ光景が復活するに至っていた。

 復興作業で発展したAI-N技術は建設以外にも転用された。それは工業的な方面だけでなく飲食業や接客業、警備業などなど……
日本国内、特に復興した東京ではAI-Nを搭載した機械が溢れ、やがては世界へと輸出されていった。その結果、テロから7年が
過ぎた頃には、日本は経済大国として返り咲き、東京は首都にこそ戻らなかったものの、日本の最先端技術の集まった街、
『新造東京都』と呼ばれ、世界中からも注目を集めていた。

 ……だが、急速過ぎる復興と発展によって生じた歪みは、確実に新造東京都を蝕み続けていた。

 複雑化した街を隠れ蓑にした犯罪者。どさくさに紛れて日本に不法入国した外国人。以前より更に極端になった貧富の差と、
それに伴う各種事件の増加。
 警察官の数が圧倒的に足りず、悪化し続ける治安……

 そして2028年に入り、その状況に更に追い打ちをかけるように、新たな脅威が徐々に姿を見せつつあった。

「AI-Nを搭載した機械による犯罪」

 数年前までは東京復興の要であり、今は新造東京都の象徴であるAI-Nが、新造東京都へ牙を向く。時代と共に変わりつつある
犯罪に対し、東京都警察はAI-N犯罪対策課を設立。
 また、それとは別に京都府の警視庁も、AI-Nを用いた犯罪に対抗する切り札を極秘に開発しようとしていた……


216 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/23(木) 23:43:25 ID:8xU9rG5s
 


217 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 23:43:50 ID:HwdR8vyF
 


218 名前: 衛人─エイト─ サンタクロースはもういない ◆CNkSfJe3Zs [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 23:44:08 ID:T/mVgolZ
 2028年12月23日……平成の日。クリスマス・イブ直前の祝日だ。楽しみに明日を待つ者、明日に向けた準備のラストスパートに
入った者、明日なんか来なければいいと願う者、クリスマスなど関係無く年末の仕事に追われる者、その他諸々。様々な人々が、
それぞれの思惑を抱えながら、イルミネーションにライトアップされ、クリスマス・ソングの流れる街を忙しなく行き交う。
20世紀より続く12月の日本の風物詩は、歪に発達した新造東京都にも受け継がれているのだ。
 そんな街並みから、拳銃弾程度では傷一つ付かない強化ガラスを挟んだデパートの内側で、東堂八雲は首を傾げたまま立ち尽くしていた。
 彼が立っていたのは女児用玩具売り場。白いライダースジャケットを着こなした、三十路突入済み男には似つかわしくない場所だ。
通りすがりの子供が彼を指差し何かを言おうとして、慌てて母親に引っ張られて去っていく。
「あの〜何かお探しでしょうか? お客様」
 見かねてデパートの店員が八雲に声を掛けてきた。どこにでもいそうな地味な顔付きの女性だが、両頬に人工皮膚の継ぎ目のラインが
走っている。彼女は人間ではなく、AI-Nを搭載した人型ロボット……俗に「モビット」と呼ばれる存在だ。
 最初にAI-Nを人を模した機械に搭載した製品を開発した企業が、「模人」と「ロボット」という単語を足して「モビット」という
名称で売り出した所、爆発的なヒットとなり、以後発売されたAI-N搭載の人型ロボットの多くはモビットと呼ばれるようになった。
 新造東京都ではどこでも働いているそれらは、人間以上の頑丈さを誇る機械の身体を持つが故にガードマン的な役割も兼ねるのだが、
どうやら不審者の類と警戒されてしまっていたようだ。
「あ、ああ、ちょっと娘のクリスマスプレゼントを探していてね……」
 恥ずかしそうに、頭をかきながら八雲は答えた。
「今年は僕が買うと嫁に言ったまでは良かったんだけど、どうも流行りの玩具は分からなくて……何かオススメの物はあるかい、店員さん」
 八雲が良からぬ事を企んでいた不審者ではなく、何を買おうか迷ってたお客様と気付いたモビットの店員は、笑顔になって左腕を変形させる。
彼女が右手でタッチしながら操作すると、薄い液晶パネルに玩具のカタログが映り、商品の画像が並んだ。
「お嬢様はいくつでしょうか? それによってお勧めできる物も変わりますが」
「この前、5歳になったばかりだね。最近は何とかってアニメに夢中だとか言ってたっけ」
「でしたら……コレなんかはどうでしょうか?」
 店員が更に操作を行い、並んだ商品の内の一つが拡大される。
「エラトステネス社製の『なりきりデビル でぃあぶろ☆やえちゃん なりきリボン&コスチュームカードセット』です。
 これは、現在土曜日の朝9:30から新東テレビで絶賛放送中のアニメ『なりきりデビル でぃあぶろ☆やえちゃん』という作品に出てくる
 変身アイテムをモチーフとした玩具でして、特殊素材のスーツがリボン型の端末と連動する事でホログラムを纏い様々な〜」
 腕に液晶パネルに映るアニメの映像と、玩具のCM。そして畳みかけるような商品解説。彼女が売ろうとしている玩具は特殊な機能を
内蔵しているので値段が高いのだが、どうやら八雲を「高い玩具でも勢いで押せば買う客」と判断したようだ。
「ええっと、じゃあソレでお願いするよ……」
 実際、八雲はその押しに負けて購入する事になり、クレジットカードを懐から出した。このように「即座にどのような客かを見抜く」と
いうのも、AI-Nの特性ではあるのだろうが。八雲がサインを書き終えると、店員は笑顔で購入の手続きを済ませた。
「ありがとうございます! 今なら無料でクリスマス限定ラッピングとクリスマスカード作成も行っておりますが、いかがいたしましょう」
 腕の液晶パネルは既に商品購入画面から切り替わり、いくつもの梱包パターンと数種類のカードが並んでいる。
「ラッピングは……そうだな、この3-Dで。クリスマスカードは、真ん中のトナカイとサンタが並んでいる奴を。カードの文面は……
 『サンタクロースから いちろちゃんへ』でお願いするよ」
「かしこまりました。ラッピング作業はすぐに終わりますので、ちょっとお待ちください」
 そういった直後、モビットではない人間の店員が梱包済みの玩具を大きな紙袋に入れて現れ、丁寧に八雲に手渡した。
「ありがとう、助かったよ」
「いえいえ……頑張って下さいね、サンタクロースさん」
 並んだ二人の店員に手を振りながら、八雲は上機嫌で玩具売り場を後にした。


219 名前: 衛人─エイト─ サンタクロースはもういない ◆CNkSfJe3Zs [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 23:45:34 ID:T/mVgolZ
 駐車場からバイクに乗り、イルミネーションに照らされた夜の街を走る。車が多く走ってはいるが、新造東京都の交通はスーパーコンピューターで
細かく管理されている為、長々と渋滞する事はまず無い。とはいえ、信号機は存在するので「止まらずに走り続けられる」という訳ではない。八雲は
信号の手前で止まり、赤から青に変わるのを待っていた。
 その時、八雲の耳に奇妙な音が入ってきた。金属同士がぶつかり壊れるような音と、人々の悲鳴。その音はどんどん大きく、近付いて来ており、
やがて……
「何だ!?」
 八雲の目の前を、ATMの機械を吊るしたクレーン車が、周囲の車に当たりながら駆け抜けて行く。彼の動体視力は、運転席の男が助手席に座らされた
子供に向かい包丁を向けているのを捉えていた。沸き起こる悲鳴とざわめき。そんな中で、八雲はバイクを急発進させてクレーン車の後を追った。
「こちら東堂。たった今、目の前を強盗犯が乗っているらしき車両を発見!このまま追尾する!」
 走りながらバイクに収納していたサイレンを出して鳴らし、フルフェイスヘルメットに仕込まれた通信機のスイッチを入れて警察無線に繋ぎ報告。
「え? 東堂警部補? 何でそんな所にいるんですか?」
 オペレーターの戸惑った声に、八雲は自分が現場から署に戻る途中でこっそり大きく寄り道してデパートに玩具の買いにきていた事を思い出した。
「あ〜〜僕が何でいるのかはともかく、このまま犯人捕まえて人質救助するんで、AI-N犯罪対策課の皆にはそう伝えておいてくれ!」
 それだけ言うと八雲は通信を切った。

 八雲は警察という職業に誇りを持った仕事人間であり、結婚後も、娘が出来てからも、それは変わらなかった。殆ど家に帰らず、たまの休日も
家族サービスなどする事も無く終わる。
「新造東京都の平和を守る為なのだからしょうがないだろう」いつもそんな風に言い続けてきたが、「いちろがいつも『パパ……』って
寂しそうに泣いている」と、妻である幸枝に怒られ、今年のクリスマスはイブは家でパーティをし、クリスマス当日には遊園地に行こう!
という話になった。その為に日程の調整を行い、忙しい年末に二日間休んでも問題がないようにいつも以上に仕事を行ってきた……まではよかったのだが、
肝心のクリスマスプレゼントを買うのを忘れてしまっていたのだ。通信販売は明日まで間に合いそうもなく、他の人に頼むのも味気ない。そう考えて、
彼には珍しく、職務中にコッソリ買い物。という行為をするに至ったのだ。
 あと4時間もすれば日付も変わり、そのまま帰宅して翌日に備える事となる。わざわざ厄介そうな仕事にまで首を突っ込む必要はない。
だが……一瞬見えた、子供の恐怖に歪んだ表情。アレを無視して家に帰り、妻と娘の前で、笑ってクリスマスを祝う事は、八雲には出来なかった。

「前方のクレーン車! そのまま左に寄せて止まりなさい!」
 何度か指示を出すが、当然のごとく無視。やがてクレーン車は強引に高速道路に突入して、さらに加速していく。犯人はATMを奪っている以上、
どこかで降ろして金を取り出す必要がある。何処かへ逃げ込むのか、或いは仲間と合流するつもりなのか……どの道、ここまで目立つと
金を手に入れるどころか逃げる事も難しいだろう。余りの無計画ぶりに、八雲が「もしや陽動か?」などと考え始めた頃、何を思ったのか
クレーン車は封鎖を破って工事中のルートへ侵入した。
「何を企んでいるのかは知らないけど……そっちは行き止まりだ!」
 交通渋滞のほどんと起こらない新造東京都。しかし、車が増え続ければそれも適わなくなる。対策の一つとして日々道路が増え続けているのだが、
クレーン車が進んだのは、予算の都合だか何だかで工事が一時ストップして、半年近くそのままになっている箇所だ。このまま真っ直ぐ進めば、
やがて道が無くなり、止まらなければ20mの高さから真っ逆さまに落ちる羽目になる。
 クレーン車もやっとそれに気付いたのか、急ブレーキを掛けて行き止まりの少し手前で停止した。


220 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/23(木) 23:46:26 ID:8xU9rG5s
 


221 名前: 衛人─エイト─ サンタクロースはもういない ◆CNkSfJe3Zs [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 23:46:32 ID:T/mVgolZ
 そのままUターンして元来た道を戻るかと思いきや、停車したまま動かないクレーン車。八雲は不審に思いながらもバイクを停めて、拳銃を手に
クレーン車へと向かった。
 運転席に座っていたのは、先程見えたのと同じく、包丁を持った男と子供が一人。共にシートベルトを締めて青ざめた表情で座っている。
「そのまま、包丁を捨てて車から降りろ!」
 八雲が銃口を向けた男は、どこにでもいそうな工事現場で働く男だ。金に困って場当たり的にATM強盗を行ったはいいが、その後どうするのかが
思い付かず、逃げ回ってただけ……という所だろうか?
 そのままゆっくりと近付き、助手席側のドアに手を掛ける。ロックはしておらずあっさりと開いた。シートベルトを外して子供を引っ張り出すと
男は抵抗する事もなく包丁を捨て……
「ち、違う!俺じゃない!俺がやったんじゃないんだ!!」
 突如、そう声を張り上げた。
 声と同時に、クレーン車が動き出す。

「オイオイオイ……お前が犯人のフリしろつったよな?何ダイナシにしてくれちゃってんの?」

 車内から響く声。包丁を持っていた男のものではなく、当然、八雲が抱えた子供のものでもない。急発進と強引なカーブで八雲は振り落とされ、
子供を庇いつつ道路に転がる。
 犯人と思われた男はハンドルすら握っておらず、シートベルトに締めつけられて悲鳴を上げている。 
「父ちゃん!」
 子供が、暴れるクレーン車の方を向いて叫んだ。

「何が起きているんだ……!?」
 主犯と思われる謎の声と、どうやら親子だったらしい二人。勝手に動きだしたクレーン車。
「アイツが……あの車が悪い奴なんだ……」
 抱えた子供が、涙と鼻水を垂れ流しながらそんな事を言い始めた。
「父ちゃんがいきなり包丁持って来いって電話してきて……持ってったらいきなりシートベルトされたまま走り出して、で……父ちゃんがあの車に
オレに包丁向けてないと絞め殺すとか言われてて……」
 どうも要領を得ない証言だが……あの車のAI-Nを乗っ取り、遠隔操作している犯人がいて、この子供の父親もソイツの指示で動かされていたのだろうか?
「お願い……父ちゃんを助けて!」
「うん、大丈夫。僕に任せて、お父さんは絶対に助け出すよ」
 詳しい状況は分からない。だが、今何をすればいいのかは理解していた。八雲は子供を比較的安全そうな場所に降ろすと、バイクに駆け寄る。
元々、この服とヘルメット、そしてバイクはこの手の相手をどうにかする為に用意されたモノなのだから。
「ガイリュウ……着装ッ!」
 八雲の声に合わせるバイクが展開し、その身を覆っていく。瞬時に2m強の鎧を纏った大男のような姿に変わった。

 正式名称『25式強化外骨格・改 鎧竜』……25式は対テロ用に開発されたパワード・エグゾスケルトンであり、バイク型に変形することも可能。
ガイリュウはソレに、対AI-N搭載機械用の放電装備を追加したモノで、内蔵バッテリーは変更していないので活動時間こそ短くなっているが、
おかげで短期決戦が主流となり、逆に被害を最小限に食い止める結果に繋がっていた。
 今日は某犯罪組織が秘密裏に輸出しようとしていた戦闘用モビットを破壊し、そのまま帰る途中だったのだ。バッテリー残量は少々心許ないが、
ただの建設機械風情に一分以上掛けるほど弱くはない。クレーンに繋がったまま振り回されるATMを、ワイヤーを手持ちの大型拳銃で破壊してふっ飛ばし、
運転席側のドアを力任せに引き千切る。そのままシートベルトを腕から生やしたナイフで切断し、男を抱えるとクレーン車から飛び出した。
「父ちゃん!」
 父親の方は意識を失っているが命に別条はないようだ。子供の近くに彼を置くと、再びクレーン車に向き直り、両腕からグレネードを連射。
一斉に炸裂し、巻き起こった爆発でクレーンは根元から折れ、クレーン車は原形を留めないほどに破壊された。


222 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/23(木) 23:47:46 ID:8xU9rG5s
 


223 名前: 衛人─エイト─ サンタクロースはもういない ◆CNkSfJe3Zs [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 23:47:53 ID:T/mVgolZ
「さて……」
 動かなくなった事を確認し、八雲はクレーン車の残骸に飛び乗った。極力、運転席周辺は破壊しないようにしたつもりだが、天井にはガイリュウを
着込んだまま入れるほどの大穴が空いていた。
「どうやって操ってたんだろ?」
 搭載されたAI-Nを何らかの手段で乗っ取り、機械を遠隔操作するという手法は何度か見た事がある。このクレーン車もその類かと考えて、わざわざ
完全に破壊しなかったのだが……そういった事に使われる装置の類は一切見当たらない。

「ハッハッハ!ンな訳あるか! 俺は俺の意思のまま好き勝手やってんだよ!もう誰かの道具になる気はねぇんだ!!」

 そんな時、壊れかけたスピーカーから声がした。
「……どこの誰だ?」
「まだ気付かねぇのか? 目の前にいる俺だよ!お前がブッ壊してくれたのが俺の身体さ!!」
 どこかで誰かがガイリュウの通信システムに割り込んでいる風でもない。となれば、考えられるのは一つ。
「お前は……この車両に搭載されたAI-Nなのか!?」
「御名答ゥ〜! そう、俺はお前らがAI-Nとか呼んでる機械さ!」
 本来、AI-Nというものは、人の心を複製しているとはいえ、自主的に犯罪行為には走らない。製品化されるモノは、それも記憶や人格のデータの
一部を書き換えられ、そういった行為をやろうという結論に行き着けないように思考を調整されているのだ。ならば、誰かが再調整し、犯罪行為を
行えるようにしたというのだろうか?
「俺はなぁ……もう7年間ずっと働き続けてんだ……半年に一度のメンテの日以外は毎日毎日ずっとずっと……休む事すら許されねぇ!うんざりだ!!」
 この言葉も異様なモノだ。そもそもAI-Nは働く行為にストレスは感じず、休暇を取りたいという考えは起こらないはずなのだ。
「だが、金さえあればいいんだ。知ってんだぜェ俺は……ガキの頃からそういう奴らばっか見てたからなぁ! 金があれば好き放題やれる!
 飯も酒も飲み放題!良い女だって抱ける! あ〜色んなトコ旅行すんのもイイなぁ……海外とか生きてぇなぁグアムとかよぉ!!」
 喚き立てるAI-N。戦前の記憶との混同。もはや無くなっているはずの飲食や性行為への欲求。
「お前は……何だ? 本当にAI-Nなのか?」
「俺がAI-Nだぁ?馬鹿を言うなよ!俺は人間様だろ!どっからどう見てもよぉ!違う訳ねぇダろコラァ!」
 その声に合わせて折れたクレーンが動き、軸の曲がったタイヤが空転する。

 八雲はやっと理解した。半端に人間であった頃の記憶を取り戻して狂ったAI-N。それが全ての原因だ。

 まだスピーカーからは罵声が垂れ流され続けている。もしかしたら、これまでに起きた何らかの組織によると思われるAI-N暴走事件も、今回のような
ケースだったのかもしれない。八雲はそう考え、今後の研究の為にあえてそれ以上は何もせずに運転席から離れた。

 バッテリー残量の少なくなっていたガイリュウを脱ぎ、離れた位置にいる父子を確認する。父親はまだ気絶したままだが、息子の方は爆発に巻き込まれ、
怪我をしたりすることもなく、父親に声を掛け続けている。
「もう大丈夫だよ……救急車も呼んだから、すぐ来るからね」
 静かにそう言って、八雲はヘルメットを外す。彼らが救急車で運ばれた後は、報告書だ始末書だ何だで時間を取られそうだ……だが、それらは徹夜して
でも終わらせ、明日の朝から家族揃ってクリスマスを過ごす。気合を入れていかねばならないかと頬を自分の叩いた。
 そんな八雲の方を向き、子供が何かを指差している。
「お、おじさん!アレ!」
「ん?どうしたんだい?」
 必死に何かを伝えようとする子供。敵は完全に動けなくしたと思い、気の抜けていた八雲はその意味に、即座に気付く事が出来なかった。

「うしろ!!」
「え?」

 彼の背後にあったのは、スクラップ寸前の状態でありながら走りだそうとするクレーン車。
 慌てて、子供を掴んで投げ、気絶したまま寝転がる父親を蹴り飛ばした。直後に、全身に衝撃。目に映る景色が凄まじい勢いで回り、
やがて身体が空中に浮いた。落下していく感覚に再び全身に走る強い衝撃。少し離れた位置にクレーン車が落ちて、大きな音を立てて潰れる。
 己が轢かれて工事中の高速道路から落ちたと気付いた時には、全身の感覚が殆ど無くなっていた。


224 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 23:48:05 ID:HwdR8vyF
 


225 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/23(木) 23:49:11 ID:8xU9rG5s
 


226 名前: 衛人─エイト─ サンタクロースはもういない ◆CNkSfJe3Zs [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 23:49:29 ID:T/mVgolZ
 いつの間にか雪が降り始めていた。
 八雲は、どうもこの街に振る雪が好きになれない。水気を多く含み、積もる事も無く、すぐに融けてしまうような、この街の雪が。
 今も、八雲の身体に落ちてきてはすぐに融けて、血と一緒に体温を外へと流していっている。

「おじさーん!おじさーん!」

 上の方で、子供の声がする。結構強く投げてしまったが、大きな怪我はしてないようだ。少し安心しながら閉じた瞳が開かれる事はもう無かった。








 ここはどこだ?ずいぶんとまっくらな所だな。何も見えないし聞こえない。


 僕は何をしていたんだっけ……そうだ、明日はクリスマス・イブだから、早く家に帰らないといけないんだったな……


 いちろに……せっかく買っ……プレゼント……わたさ……………───


227 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/23(木) 23:49:58 ID:8xU9rG5s
 


228 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 23:52:36 ID:WaE9vNg0
 


229 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 23:54:50 ID:pqCUtlN3
 


230 名前: 衛人─エイト─ サンタクロースはもういない ◆CNkSfJe3Zs [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 23:55:23 ID:T/mVgolZ
 2029年1月15日。国のAI-N研究機関が「AI-Nの狂化」という現象を正式に発表。原因は不明だが、AI-Nがその職務を放棄し暴走するというというものだ。
狂化する確率そのものは低いようなのだが、新造東京都にはAI-Nを搭載した機械が多く存在する為、相応の件数、事故が起こり得ると予測された。
 AI-Nの危険性を国が認めたといっても、一度得た文明の利器を手放す事は難しい。新造東京都から離れてAI-Nのほどんど無い街に移った者はいても、
街からAI-Nが消える事は無かった。


 京都府の警視庁は、AI-Nを用いた犯罪や狂化AI-Nによる事件・事故に対抗する切り札として、兼ねてから開発を続けていた最新鋭戦闘用モビット
『衛人』の完成を急がせた。衛人のAI-Nを造るにあたって、脳情報ドナーに登録済みであった東堂八雲警部補の脳が使用される事となり、彼の記憶と
人格を受け継ぎ……2029年8月31日、遂に衛人は完成、量産が開始された。そして……


231 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 23:55:23 ID:HwdR8vyF
 


232 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/23(木) 23:55:40 ID:8xU9rG5s
 


233 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 23:57:15 ID:Xj31+w5D
 


234 名前: ◆CNkSfJe3Zs [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 23:57:30 ID:T/mVgolZ

 と言う訳で、以前投降したロボット刑事モノのプロローグ部分の続き(細かいところは変えているが)を投下。
正式タイトルは「衛人─エイト─ サンタクロースはもういない」で行こうと思います。
マナガルとかサムライロボの奴とか書いてはいるのですがクリスマス的じゃないので今回は控えて、
実はクリスマス要素の有った衛人の方を投下しました。

 明日、明後日と続きを投稿できると良いのですが……

 ちなみに作品の元ネタは説明するまでもなく8マン。作中で使われてる単語には、
これまでに自分が書いてきたネタ(マナガル含む)を流用してるのがありますが、世界観的な繋がりはありません。

 追伸:マーナガルム(主にツクヨミ)をネタとして使って作品を作って下さってる皆さま、本当にありがとうございます。
 今後もあまり反応はできませんが、基本的に好きにやっちゃって構いません。

 では出来ればまた明日。


235 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/23(木) 23:59:22 ID:HwdR8vyF
>>234
 投下乙です!
 それでは、ゆっくり読ませていただきますね!


236 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 00:00:27 ID:Kf/8qfvD
はひ ぁクリメ し//// ,,//ー、
っ ゃ│リぃぇ //// _r''´  :;:;:;l ̄/ ̄`ー、  _
は││っぃぇ (/// /  ;:;:;:;:∠∠_,     Y´  `ヽ
ぁ.││スぃぇ //// >_. ニ-´/⌒ヽ ヽヽ、 /´ ̄ ̄`ヽ}
│はスマぃ∫ |/  ヘ <_;:Y。y;:;ヽ゚_ソ;:;ゝゝ  i _-ー―-、}
│っ ぅ ぁ ∫ |/ / ', / ン´ `>┐r'/    ゝ-ー- ノ
│は !! ぁ   N /  ',/ /⌒ 7  ヒl | |    │l l│
っっ       \ /   .ハ |   |   _Y    r´ ̄ ̄`ヽ
―――――`⌒/    ハイ|    |  //     i ´ ̄ ̄ ̄`i
/////  /     ハ小    |、//     iー――-、ノ
///// ./_r-,-―'ハノ`丶┐Yレ_,-ー´ >-――←、
//// / ̄     -´ ̄ ̄ ̄ ̄/  ̄ ̄ ̄ヽ


237 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/24(金) 00:01:00 ID:h3jHAKBc
>>236
投下乙!それではゆっくり読ませてもらうぜメーン!

投下数によっちゃもしかすると明日明後日で次スレに移行するかもわからんねw


238 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 00:02:06 ID:k8yfSuRQ
くりすすすすあっまmすsd


239 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 00:03:18 ID:HwdR8vyF
 かもしれませんねw


240 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/24(金) 00:03:50 ID:h3jHAKBc
落ち着け!まだイヴだ!


241 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 00:06:30 ID:oCeoomlM
>>236
投下乙です!


とりあえず、25日に報告込みで9レス使わせてもらいますw
正月ネタも何とか片付きそうですし、明後日辺りから感想が書けそうな予感


242 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 00:08:00 ID:VAHKLArs
 うるせーバカ! あたしゃ井坂サンタクロースと一緒に劇場版00見ながらのクリスマスだよちくしょーめ!

 年賀状も早く描かないと……。


243 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/24(金) 00:09:47 ID:h3jHAKBc
マジで大量に投下来そうで怖いな……w


244 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 00:11:24 ID:VAHKLArs
 クリスマス明けに書く感想が凄い量になりそうですねw


245 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 00:13:40 ID:oCeoomlM
雑談系スレでもクリスマスネタの話題が多いですし、凄い投下量になりそうですね。
投下が被らない様に皆、気をつけようw


246 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 00:15:06 ID:VAHKLArs
 いやホント、焦って投下したら被りそうな予感がw


247 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/24(金) 00:15:35 ID:h3jHAKBc
最近の静けさがまた怖い


248 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 00:17:56 ID:VAHKLArs
 嵐の前の、ですねわかります。

 絵も何か描きたいけど、間に合うかしら……。


249 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/24(金) 00:19:36 ID:h3jHAKBc
サンタ遥さんですねわかります


250 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 00:50:05 ID:VAHKLArs
 いやいやサンタペネ子とか(ry
 まあ描けるかどうかわからないんですけどね。


251 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 00:52:47 ID:oCeoomlM
さんたまちゃんとか……


252 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/24(金) 00:54:27 ID:h3jHAKBc
まどかサンタとかウ詐欺サンタとか……


253 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 00:55:22 ID:VAHKLArs
 サンタナちゃんに見えた私は……。


254 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/24(金) 00:59:20 ID:h3jHAKBc
珍獣はトナカイかな

>サンタナちゃん
嫌すぎるwww


255 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 01:00:45 ID:oCeoomlM
>サンタナちゃん
ごめん。ぶっちゃけ狙ったw


トナカイはおとんじゃないかなぁw




256 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 01:04:17 ID:VAHKLArs
 誘導されたのか、この私が……!?

 リタサンタとおとんトナカイ……あれ、なかなか絵になりそうないよかん……。


257 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 01:05:27 ID:k8yfSuRQ
おとんトナカイ

おトナカイ

大人会……!?


258 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/24(金) 01:06:35 ID:h3jHAKBc
赤ロリコン達がバーあたりで愚痴ってるビジョンがw


259 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 01:08:06 ID:oCeoomlM
>>256
ついでに、ソリ役をライにw


260 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 01:08:28 ID:VAHKLArs
>大人会
 遥さんは年齢的にギリギリアウト、容姿的には完全アウtジョインジョインハルカァ


261 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/24(金) 01:10:44 ID:h3jHAKBc
遥さんは中身もわりかし子供っpジョインジョインハルカァ
そういう集いにペネ子を投入したいw


262 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 01:17:09 ID:VAHKLArs
>>259
 882氏が来るぞー!

>>261
 酔った人達にセクハラされそうな予感がw


263 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 01:18:16 ID:oCeoomlM
>>262
呼んだんだw


264 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 01:19:20 ID:VAHKLArs
 ベントラーした、だと……!?


265 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/24(金) 01:21:25 ID:h3jHAKBc
でも882氏最近忙しそうだよね


266 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 01:23:07 ID:VAHKLArs
 年末ですしねー。


267 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 01:24:37 ID:oCeoomlM
そこは>>882氏だし大丈夫だと思っているw
ほら、いつもネタを振ってもらってばかりで悪いしw





自分も鏡餅買うし


268 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 01:27:18 ID:VAHKLArs
>自分も鏡餅買うし
 ヤバい物が投下されそうな予感……!w


269 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/24(金) 01:28:21 ID:h3jHAKBc
>自分も鏡餅買うし
おいばかやめろwww


270 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 01:31:54 ID:VAHKLArs
 スレッジさん大人気ですね!


271 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 01:32:58 ID:oCeoomlM
自分が何を企んでいるのか一発でバレる辺り、ロボスレって素敵だと思いますw
いや、正月ネタを書いている最中なんですけどね、物凄く久々に使うキャラをメインにしようとしたら
久々過ぎて動かし方を忘れちゃってまして……コレジャナイ感じになっているので、これはもう鏡餅しか無いかなってw


272 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 01:37:47 ID:VAHKLArs
 なるほどw
 しかしまさか本当に鏡餅スレッジを作ろうとするとはw


273 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 01:39:17 ID:k8yfSuRQ
>これはもう鏡餅しか無いかなって
これは流行る


274 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/24(金) 01:41:17 ID:h3jHAKBc
そういう方面の決断力と行動力と実行力は流石と言わざるを得ないw


275 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 01:44:08 ID:VAHKLArs
 あ、そうだ。歯車氏にちょいとした質問がー。


276 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 01:46:30 ID:oCeoomlM
>>274
何の特技も無いので勢いに任せるしかないのですwww

>>275
はい、なんでしょう?


277 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 01:48:57 ID:VAHKLArs
 勢いに任せるのって大事ですよねw

>>276
 すみません、一刀ちゃんの親御さんの年齢っていくつでしたっけ?


278 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/24(金) 01:50:49 ID:h3jHAKBc
ロボスレは時に勢い任せ過ぎるw


279 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 01:55:29 ID:VAHKLArs
 その半ばヤケクソな感じ、嫌いじゃないわ!


280 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 01:56:05 ID:oCeoomlM
>>277
キャラ設定を確認した所、何故か守屋夫妻の生年月日だけが記載されていないというwww古坂ですらあるのに……
多分、二人とも三十代後半くらいだと思います。


281 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 01:59:27 ID:VAHKLArs
>>280
 なん……だと……!?

 了解しました、悠久夫妻と同年代……よし、イケる。
 質問に答えてくださってありがとうございます!


282 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/24(金) 02:02:27 ID:h3jHAKBc
>>280
ちょw何故wwwそして古坂懐かしいwww

>>281
>悠久夫妻と同年代
何が始まるんだ……!?


283 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 02:06:30 ID:oCeoomlM
いや、ホント自分でもなんだと!?って感じですよw


悠久夫妻と同年代って何が始まるんです!?


284 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/24(金) 02:09:19 ID:h3jHAKBc
まさか天下分け目の大決戦でも始まるんじゃw


285 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 02:12:22 ID:VAHKLArs
 古坂懐かしいですねw 好きですよ、私w

>>282-283
 いや、全然大した事じゃないですよw
 ただ同年代だったら学園で色々と話が作れるなー、と思っただけでw

>>284
 やだ……ちょっと気になる……。


286 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/24(金) 02:14:56 ID:h3jHAKBc
>同年代だったら学園で色々と話が作れる
ああ、剣パパと悠ママの肉弾戦コンビとかそういうw


287 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 02:24:51 ID:VAHKLArs
 なんで戦闘に持ってくんですかw アリだと思いますけどw


288 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 08:14:30 ID:SsocuZmJ
ヒャッハー!規制解除だー!



289 名前: 創る名無しに見る名無し 投稿日: 2010/12/24(金) 11:52:18 ID:zIHH3VAI
>>288 規制解除おめでとうございますw
この静けさ……投下の嵐が来る気がしてならねぇぜ……


290 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 12:51:18 ID:VAHKLArs
>>288
 おめでとうございます!


291 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/24(金) 13:03:57 ID:h3jHAKBc
おめでとう!


292 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 13:10:19 ID:k8yfSuRQ
おめでとう


293 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 13:17:51 ID:VAHKLArs
 オメデトー!


294 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/24(金) 13:29:18 ID:h3jHAKBc
これは今日明日は投下ラッシュだな……w


295 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 13:32:53 ID:VAHKLArs
 明後日も油断できないよ!


296 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 13:47:05 ID:VAHKLArs
 きた! 劇場版00のコンプリートエディションきた!
 これで勝つる!


297 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/24(金) 13:50:12 ID:h3jHAKBc
なん……だと……!?
フィルムは!?フィルムは何だったんだ!?


298 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 14:07:02 ID:VAHKLArs
 デュナメスリペア(のシルエット)でしたw
 さて、見る前にSS書き終えないと……。


299 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 14:31:31 ID:MrAd1Dyb
かいじょきたこれ


300 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 14:31:48 ID:VAHKLArs
 おめでとうございます!


301 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 16:37:12 ID:4d5pJuqU
おめでとうございます!

規制解除ラッシュですね。
また本スレが賑やかになるかな?


302 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 16:52:46 ID:VAHKLArs
 そうなるといいですねー。

 ふぅ、詰まったからちょっと休憩しよう……。


303 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/24(金) 17:14:58 ID:h3jHAKBc
おめでとう!


304 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/24(金) 19:47:49 ID:h3jHAKBc
なにこの静けさこわい


305 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 19:55:39 ID:VAHKLArs
 みんなクリスマスパーリィ中なんだよ言わせんな恥ずかしい(血涙)


306 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 20:25:06 ID:k8yfSuRQ
イチャイチャ


307 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 20:28:29 ID:PYI9Lsni
組技の練習ですね。


308 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 20:31:40 ID:K6XjDizI
ポキポキ


309 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 20:32:00 ID:VAHKLArs
 ベチャベチャ


310 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 20:34:00 ID:k8yfSuRQ
アァァーッ!


311 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/24(金) 20:34:37 ID:h3jHAKBc
ジョインジョイン


312 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 20:36:03 ID:VAHKLArs
 ハルカァ


313 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 20:41:17 ID:k8yfSuRQ
ハイジョハイジョハイジョ


314 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 20:46:10 ID:VAHKLArs
 アーモリカドルサァーン


315 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 20:49:25 ID:k8yfSuRQ
カンセイトウエンゴシロヨー!!


316 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 20:52:45 ID:VAHKLArs
 ンマイハー( ゚Д゚ )


317 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 20:59:45 ID:K6XjDizI
                           __,,:::========:::,,__
                        ...‐''゙ .  ` ´ ´、 ゝ   ''‐...
                      ..‐´      ゙          `‐..
                    /                    \
        .................;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::´                       ヽ.:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.................
   .......;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙       .'                             ヽ      ゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;......
  ;;;;;;゙゙゙゙゙            /                           ゙:                ゙゙゙゙゙;;;;;;
  ゙゙゙゙゙;;;;;;;;............        ;゙                              ゙;       .............;;;;;;;;゙゙゙゙゙
      ゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;.......;.............................              ................................;.......;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙
                ゙゙゙゙i;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;l゙゙゙゙゙
              ノi|lli; i . .;, 、    .,,            ` ; 、  .; ´ ;,il||iγ
                 /゙||lii|li||,;,.il|i;, ; . ., ,li   ' ;   .` .;    il,.;;.:||i .i| :;il|l||;(゙
                `;;i|l|li||lll|||il;i:ii,..,.i||l´i,,.;,.. .il `,  ,i|;.,l;;:`ii||iil||il||il||l||i|lii゙ゝ
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318 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 21:02:21 ID:k8yfSuRQ
12月24日 ロボスレは核の火に包まれた――


319 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 21:02:27 ID:dbP8AwkG
これが後にセカンド・インパクトと呼ばれることになる出来事である。


320 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 21:02:34 ID:FWRoxYA/
あー…やっと帰ってこれた。三組のリア充が交通事故を起こしやがったせいで大渋滞。定時退社したってのにこの有様だよ、ファッキン


321 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 21:04:29 ID:VAHKLArs
 一方私は3時間後にお仕事である。
 やっぱり間に合いそうにナイヨー。


322 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 21:07:10 ID:FWRoxYA/
三時間後だったらリア充もラブホに缶詰だろうし、渋滞の心配は無さそうである。
大丈夫。クリスマスは明日の23時59分マデダヨー。


323 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 21:09:42 ID:VAHKLArs
 だけどなんかサミシイヨー。

 でも書いてるのはイヴの話なんですよねw


324 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 21:12:03 ID:k8yfSuRQ
文化人類学とか民俗学とか学んで、クリスマス=恋人の夜のイミフさを知ってからクリスマス話が書けない


325 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 21:14:19 ID:K6XjDizI
ついでに商業学も勉強したら、クリスマス=恋人の夜の意味が分かるかもしれないよ!


326 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/24(金) 21:15:15 ID:h3jHAKBc
クリスマス=変人の夜

これだ!


327 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 21:17:12 ID:FWRoxYA/
恋人の夜って言うか、交尾の夜だよねwwwおかしいな、こんなに寒いのに目から汗が出て来るよ


328 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 21:17:55 ID:VAHKLArs
>クリスマス=変人の夜
 誰が生まれた日か考えるとあながち間違ってないような気mモガガ


329 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 21:17:59 ID:k8yfSuRQ
こんな日だからちょっと深夜徘徊でもしてみるかなww


330 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 21:19:13 ID:K6XjDizI
そろそろ誰かが、性の6時間コピペを貼る頃合い
ちょうど20分ほど前から突入しました


331 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 21:20:05 ID:k8yfSuRQ
おいやめろ


332 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 21:21:08 ID:VAHKLArs
私(叫):
 よさないか!


333 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 21:21:25 ID:K6XjDizI
噂によると、場所によっちゃラブホにカップルの順番待ちの列が出来ると聞いて吹いた
誰か激写してきてくんねえかな


334 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 21:21:28 ID:FWRoxYA/
えいwww

アンアン
       o
    o_ /)
     /<<


12月24日の午後9時から翌25日の午前3時までの6時間は
1年間で最もセックスをする人の多い「性の6時間」です。

貴方の知り合いや友人ももれなくセックスをしています。
普段はあどけない顔して世間話してるあの娘もセックスをしています。
貴方が片想いしているあの綺麗な女性もセックスをしています。
貴方にもし年頃の娘さんや姉・妹がいて、いま家にいないのでしたら間違いなくセックスしてます。
貴方と別れたあの娘も貴方がその娘にやってきたことを別の男にやられています。
貴方の将来の恋人や結婚する相手は、いま違う男のいちもつでヒィヒィ言っています。
すべてを諦めましょう。そして、ともに戦いましょう。


335 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 21:21:53 ID:k8yfSuRQ
貴様


336 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 21:22:48 ID:FWRoxYA/
だって>>330氏が貼れってネタ振りするんだもの


337 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 21:22:51 ID:K6XjDizI
自分で振っておいて難だが、かなりダメージ受けた


338 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 21:23:36 ID:FWRoxYA/
>>337
  `¨ − 、     __      _,. -‐' ¨´
      | `Tーて_,_` `ー<^ヽ
      |  !      `ヽ   ヽ ヽ
      r /      ヽ  ヽ  _Lj
 、    /´ \     \ \_j/ヽ
  ` ー   ヽイ⌒r-、ヽ ヽ__j´   `¨´
           ̄ー┴'^´


339 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 21:24:13 ID:VAHKLArs
 妹が家にいなければ即死だった……!


340 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 21:25:10 ID:k8yfSuRQ
>>339
つハンカチ


341 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 21:25:10 ID:K6XjDizI
まあ、あれなんですけどね
個人的にはこういう(↓)クリスマスの空気が、好きなんですけどね
ttp://www.h3.dion.ne.jp/~gdwin/matome/santa.html


342 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 21:25:20 ID:FWRoxYA/
どれだけ妹好きなんですかw


343 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 21:26:59 ID:DC0s+6pa
やけに伸びてると思ったら何というカオスw
しかしこうなると自分が一番初めの投下になるの……かな?

師匠へのクリスマスプレゼントな本当に最後な動画がそろそろ完成しそうです
けど無駄に10分尺な上に4メガバイトの糞重い仕様な為何度かパソコンがフリーズしますorz
もしものもしも投下出来なくなったらごめんなさい


344 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/24(金) 21:28:00 ID:h3jHAKBc
モニターの中に恋人がいなければ即死だった……!


345 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 21:29:09 ID:k8yfSuRQ
>>343
(リボンを体に巻く)


346 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 21:31:21 ID:VAHKLArs
>>340
 ありがとう……(チーン

>>341
 いあいあどんな空気ですかw

>>342
 アホの子ほどかわいいもんですよー。

>>343
 イィヤッホォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォゥ!!


347 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 21:33:46 ID:K6XjDizI
>>346
>どんな空気
ほら、その……
戦場、とか
血煙、とか
地獄、とか

……ね!(良い笑顔でサムズアップしながら)


348 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 21:38:01 ID:K6XjDizI
>>343
期待しつつ座して待とう!

動画で容量4MBってすっごく軽い気が……かといって4GBだと重すぎるし……


349 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 21:38:49 ID:k8yfSuRQ
4ギガ……!?


350 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/24(金) 21:40:36 ID:h3jHAKBc
>>343
これは期待せずにはいられない……!


351 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 21:55:16 ID:DC0s+6pa
あー……容量というか俺のパソコンがドジっ子だから何度もフリーズするのかもしれませんorz
つか今日で何の偶然か体験版の期限が終わるんですね。だから今日で〆ないと
確実に明日になるまでには

にしてもタイトル129とか何やってんだ俺


352 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 21:58:08 ID:VAHKLArs
 なーに、破損→有り合わせの物で修理を繰り返しまくってボドボドな私の携帯に比べれb(ry

>タイトル129
 どういう事なんです!?


353 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 21:59:09 ID:k8yfSuRQ
>タイトル129
どこかの機密ファイルの題名のようでwkwk


354 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 21:59:53 ID:K6XjDizI
>>349
まあ、無圧縮ならギガ単位も余裕で行くにゃ行くんですが、Youtubeだとアップロード可能なのが2GBまでなんでw
10分の動画で4MBなら、かなり圧縮されてると思いますw

>>352
>破損→有り合わせの物で修理を繰り返しまくってボドボド
それがロボの状況だと考えれば燃えるシチュなのに!


355 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 22:02:49 ID:VAHKLArs
>>354
>それがロボの状況だと考えれば燃えるシチュなのに!
 大丈夫! 使ってる方はそれを妄想して勝手に燃えてるよ!


356 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 22:06:31 ID:SsocuZmJ
なんという強者よ……!


ところで避難所にクリスマスネタが投下されましたよー


357 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 22:07:44 ID:K6XjDizI
>>355
なんかあれだ、緊急事態(※)の時に電池が切れたはずの携帯が動き出したりとか、そういう展開が起こりそうだ!

※例:家族連れで初詣に出たら、人混みで妹が迷子


358 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 22:25:18 ID:K6XjDizI
このタイミングで人稲だと……もしや、みんなSAN値チェックに失敗して狂気に囚われてしまったのか……


359 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 22:26:46 ID:k8yfSuRQ
わたたたしいあjはじゃはへきょうきにとらわれてなどいないうちゅうてきなあのぼうとくてきなかれらにのまれるwかけjけおぇjぢddkl、


360 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 22:26:59 ID:VAHKLArs
>>357
 おおっとそれは電話しても妹が気付かないフラグだーっ!

>>358
 ああっ! 窓に! 窓に!


361 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 22:30:09 ID:SsocuZmJ
よーしパパこれから2レス位投下しちゃうぞー


362 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 22:30:34 ID:k8yfSuRQ
なんかいいきぶんだな にっきでもかくか


363 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 22:30:46 ID:FWRoxYA/
>>357
そして、当の本人は迷子になっている自覚がなかったっていう

>>361
来いやぁぁぁ!!


364 名前: グラゼロの人 ◆tH6WzPVkAc [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 22:32:19 ID:SsocuZmJ
 ――12月24日、幽霊屋敷、個室内にて。
 シンヤ・クロミネは寝間着に着替え、既にベッドに潜り込んでいた。
 今日も1日、何事もなく過ごすことができた。
 日々の暮らしに終われていた彼には、既に日付の感覚は無くなっていた。
 だから彼は気づかずに眠りに落ちてしまった。今日はクリスマスイヴだということを……


 シンヤは目を覚ました。
 枕元の時計を見ると、午前0時。真夜中だ。
 どうしてこんな時間に目が覚めてしまったのだろうか。眠りが浅かったのだろうか。
 シンヤは考えるのを早々に止め、大きなあくびをして、再び眠ろうと寝返りをうつ。
 視界の端に何かが映った。
 それは赤い大きなものだった。
 あんなもの、部屋にあっただろうか。疑問に思って体を起こす。
 リモコンで部屋の電気を点けてその正体を確認して、シンヤはあきれてため息をついた。
「……なにやってんですか」
 そこで床にうずくまっていたのは、真っ赤なサンタクロースの衣装を着込み、白い大きな袋を背負ったタクヤ・タカハシだった。
 彼は顔を上げ、白く長いつけ髭を撫でながら「Ho-Ho-Ho」とやたら良い発音で笑う。
「ノー、ノー、アイムサンタクロース。じゃぱんノこどもたちニゆめをアゲに来ましたー」
「読みにくいんで普通に喋ってください」
「私サンタさんデース。怪しい者ではありまセーン」
「なんでカタコトなんですか」
「ワタシ外国のヒトだからー」
「はいはい……」
 シンヤはベッドに腰かける。
「で、なんか用ですか、タカハシさん」
「なんだバレてたか」
「騙される人が居たらぜひ会いたいですね」
「リョウゴは騙されてくれたぜ」
 何故だろう、凄い悲壮感。
「……で、なんで俺の部屋に?ってか鍵は?確かかけたはずだけど」
「タクヤ・タカハシのピッキング技術は世界一ィ!」
「ここ電子ロックなんですけど」
「……ハッキング技術は世界一ィ!」
「言い直した!?」
「こまけぇことはいいんだよ!」
「……じゃあ次に、なんで俺の部屋に?しかもそんな格好で」
 するとタカハシは驚いた顔をする。
「お前サンタさん知らないの?」
「いや知ってますけど」
「じゃあ察しろよぅ」
「もしかして」
 白い大きな袋を指差す。
「プレゼントですか?」
「イエェェェス!」
「うるせぇ」
 タカハシはいかにも楽しげに袋へ手を突っ込み、中をひっかきまわす。


365 名前: グラゼロの人 ◆tH6WzPVkAc [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 22:33:53 ID:SsocuZmJ
「シンッヤくんッへのプッレゼントッはぁ〜♪」
 ……なんだろう、見ててスゲー苛つく。
「はいコレ!」
 彼が「ズビッ」という効果音と共に勢いよくつきだしたのは茶色い紙袋だった。
「なんですかコレ」
「開けてみ開けてみ」
 適当に頷いて封を破る。
 中にあるのはどうやら四角く、平べったいもののようだ。
 取り出してみると予想通り、ケースに入ったCDだった。ラベルには何も印刷されておらず、サインペンでタイトルが書かれている。
 シンヤはそれを見て、無言でタクヤに突き返した。
「なんだよ」
「返します。」
「なんだ、趣味じゃなかったか?」
「そういうことではなく」
「なんだよー、面白いのに、『魔界天使ジブリー――』」
「アウトォォォ!」
 素早く目の前の馬鹿に飛びかかって、その口を手でふさぐ。
「ここ全年齢だから!そういう名前出しちゃいけないから!」
「『もごもごもご』」
「『え、なんで?』じゃなくて!興味持っちゃった小さな子が検索したらどうすんだよ!お前のさして面白くもないネタのせいで人生踏み外す子が出るかもしれないんだよ!?」
「『もごもごもご』」
「わかればよし」
 タクヤを解放してやる。彼は窒息寸前だったらしく、その呼吸は荒かった。
「いや、ごめん流石にやりすぎた。」
 一応謝るシンヤ。
 タクヤはよろよろと立ち上がった。
「はー……ったく、死ぬかと思った。」
「マジごめん。」
「いいよいいよ、どうやらシンヤくんは女の子に興味無いみたいだし。」
「そういうことじゃねーよ」
 彼は袋を背負った。
「んじゃ、お休み。俺はまだ行くとこあるから」
「どこへ?」
「オカモトさんの部屋とアヤカさんの部屋」
「え?」
「んじゃ」
 そうしてタクヤは廊下へと消えていった。
 今思うと、俺はここで彼を止めるべきだったのかも知れない。
 だけど俺にはできなかった。
 何故なら、俺は足下に転がる一枚のCDの中身に、まるで興味が無いわけではなかったから――





 ラウンジに飾られた大きなクリスマスツリーの先端にサンタクロースが突き刺さって、その顔を赤い液体で真っ赤に染めているのが見つかったのは翌朝のことだった。






※後で確認したところ、『赤い液体=トマトジュース』だったそうです(byシンヤ)


366 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 22:34:52 ID:SsocuZmJ
投下終了

久しぶりの携帯からの投下だから、読みにくいかもしれない


367 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 22:38:58 ID:FWRoxYA/
>>366
投下乙です!

このゴールデンアイはwwwwそして、リョウゴは騙されてんじゃねぇwww


368 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 22:41:23 ID:K6XjDizI
>>360
電話<わたしにできるのはここまでです……(ボロボロと崩れながら)>
兄「ちょ、ま、まだ繋がってない! 繋がってないからー! 逝くなー!」

>>365
投下乙です!

タカハ……いやサンタさんマジウザ良い人w
と思ったら魔界天使www 良い子にプレゼントするもんじゃねえwww
問題は……1〜4のどれなのかということだな


369 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 22:44:03 ID:VAHKLArs
>>336
 投下乙です!
 おお……ギフテッドがギフトをバラ撒いてらっしゃる……w
 そしてリョウゴwww なんで騙されたのwww
 それにしても、本編との雰囲気の違いが面白いような悲しいようなw


370 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 23:13:11 ID:FWRoxYA/
あー、もうすぐイブが終わってしまう。ボチボチ、自分も投下準備を始めようかね


371 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 23:14:00 ID:SsocuZmJ
オーケー、服は脱いだ


372 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 23:22:55 ID:VAHKLArs
 オーケー、外出の準備はできた!


373 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/24(金) 23:31:42 ID:h3jHAKBc
オーケー、今日に限って眠い!


374 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/24(金) 23:33:40 ID:h3jHAKBc
おっとっと、

>>366
投下乙!あとでまとめて読ませてもらうぜメーン!


375 名前: 歯車 ◆B21/XLSjhE [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 23:33:53 ID:FWRoxYA/
割と長めなので暇な時にでも、どーぞって事で投下開始します


376 名前: 歯車1/7 ◆B21/XLSjhE [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 23:34:59 ID:FWRoxYA/
統合暦331年12月24日

雪の降る聖誕祭前夜の昼下がりの事だった。
守屋一刀は町内会の要請で、愛機、アイリス・ジョーカーを伴い、町内のパトロールへ駆り出されていた。
恋人の霧坂茜華は不満気だったが、一刀はスランプから脱するために、二つ返事で引き受けていたのだった。
選手として復帰した彼の公式戦の戦績は、全戦全勝と八坂最強の地位を不動の物にしていた。

だが、矢張り、守屋一刀という男は競い合う者なのだろう。
全戦全勝で州大会を制した事に、何の喜びも感じられないでいた。
対戦相手の中に嘗ての強敵達、またはそれに匹敵する強者でも居れば、話も違っていたのかも知れない。
無い者強請りでしかないのは事実だが、好敵手や目標としていた先達の卒業は、彼の選手生活を退屈な物へと変えていた。

それでも、まだ見ぬ強敵が何処かに潜んでいるかも知れない。そう期待を寄せていたのも束の間。
高校生活も残り僅かとなってしまい、聖誕祭を余所に彼の中にある妙な焦燥感と、欲求不満は加速する一方であった。
そんな経緯もあってか、一刀は町内会の要請等、機会さえあればアイリス・ジョーカーに触れるようにしていた。
愛機と共に違った環境に身を置けば、何か違った物が掴めるかも知れないと。

(一年の時は面白かったんだけどな……)

内心で吐露した矢先、アイリス・ジョーカーのサブパネルに事件発生の報が届けられた。
国民行事がある度、盗んだスポーツギアで走り出す――所謂、違法ギアが暴れ出すのは珍しい事ではない。
そういう時は、警察が到着するよりも早く一刀が現場に急行し、瞬く間に騒動を治めてしまうのが常だった。

「分別の無い馬鹿共が……往くぞ、ジョーカー!」

この日も接敵と共に騒ぎが治まる。本人を含む、全ての人間の確信が、意外にも裏切られる形となり、一刀は思わぬ苦戦を強いられていた。
戦いの舞台は、私立八坂高校に隣接する大通り。本来ならば今頃、盛大なパレードが行進している筈だった。
パレードの代わりに、二体の鉄巨人が右腕に携えた無骨なブレードから、無数の剣閃を飛び交わしながら、縦横無尽に飛び回っている。

「メルィィィィィィイ!! クリィィィィィスマァァァァァス!! ホーホーホーホー!!」

「チッ……あのアイリスタイプ! 違法ギアの割に良い動きをする!」

『検索完了――アイリス・ジョーカー。カラーバリエーション、アンリミテッド・オブ・ヴァーミリオン』

「ただの赤の癖に仰々しい名前を付けたもんだ……」

苦々しい表情で舌打ちしながら地を蹴り、地雷が破裂したかの様に爆散した土塊を背に紅のアイリスを猛追。
地を滑り、風を切り裂き、すれ違い様に斬撃を走らせるも、絶妙なタイミングで重ねられた刃に受け流される。
更に背中合わせで放ったチャクラムも、振り向き様の裏拳で弾かれた。
紅のアイリスは積極的に攻撃を仕掛けようとしない為、一方的に一刀が攻撃を仕掛ける形となっている。
八坂最強が一方的に仕掛けている。だと言うのにも関わらず、ただの一撃すら決定打を与えられない。

「ホーホーホーホー!!」

「聖誕祭に浮かれてトチ狂った阿呆が……!」

苛立ち混じりに叫ぶ一刀の心の奥底で、錆付いていた闘志に再び、火が付き、炎が燃え滾った。
そして、一刀の思考が騒動を治めるというものから、目の前の敵を徹底的に叩き潰すというものに切り替わる。
幾度と無く攻撃を避けられた事が、充実していた日々に繰り広げられていた戦いの記憶が呼び覚まされたのである。

「違法ギアだろうが、プロ崩れだろうが関係無い……立ち塞がるなら撃ち砕くまでだッ!」

踏み出した利き足を軸に機体を急反転させ、舗装された道路を踏み砕き、雷光の如く勢いで地を飛翔する。
瞬時に背後を取られた紅のアイリスは距離を離そうとするも、一刀は離された分だけ距離を詰め、その後退を許さない。
逃げ切れないと悟り、右腕に装備された円形の盾から伸びる幅広の長剣を水平に構え、独楽の様に高速回転しながら迎撃に転じる。
一刀は動じない。寧ろ、敵が後退を中断した今が好機。竜巻の如く繰り出される斬撃に真正面から飛び込む。
遠心力の加わった激しい斬撃の津波にシールドを重ね、その動きに乗る。

「打撃や斬撃は避けられても……コイツならどうだッ!」


377 名前: 歯車2/7 ◆B21/XLSjhE [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 23:35:40 ID:FWRoxYA/
円運動の流れに沿い、斬撃を繰り出す真紅の豪腕を掴み取り、側面から懐へと飛び込み、爪先を蹴り払う。
体勢を崩した紅のアイリスを背に乗せ、片腕で掴み取った右腕を、両腕で掴み直し、自身も前転しつつ、地面へと引き落とす。
紅のアイリスは、一刀の背中を支点に宙で一回転、無防備を晒した背中から、舗装された地面に落雷の如く、叩き落とされる。
アイリス・タイプの本体重量は約三十トン。交通用に舗装された地面を易々と突き破り、大震災もかくやと言わんばかりの巨大な亀裂、そして、地割れを走らせる。

「まだまだァッ!!」

「ホウッ!?」

追撃。前転しながら投げ飛ばした際に得た運動エネルギーに身を任せ、機体を一回転。踵を振り落としながら紅の胴体に降り立つ。
鋼と、鋼が激しくぶつかり合い、見ている者全ての鼓膜を突き破りかねない程の爆音が八坂の街に轟き、両者の間で火花が雨霰の様に降り注がれた。

「メルィィィィィィイ! クリィィィィィスマァァァァァス!! ホーホーホーホー!!」

「チィ……!」

両者の戦いを見物していた野次馬達の誰もが、一刀のアイリスが紅のアイリスの胴を貫き、地中へと叩き落す様を確信していた。
少なくとも、白銀のアイリスの胸部装甲が袈裟懸けに切り裂かれ、地面に弾き飛ばされるなど、当の本人にすら予想だにしない出来事だった。
一刀のアイリスを切り裂いた犯人は、紅のアイリスでは無い。白と、紅の間に音も無く現れた漆黒のギア。

「ヴァイゼスト……! ジョーカー、何をやっていた!?」

全身を黒と、灰色の分厚い装甲で包み、御伽噺に出て来る死神を彷彿とさせるような禍々しい大鎌。
一刀は反射的に責めるような口調でアイリスのAIを怒鳴りつけるが、直感的に異様な気配を感じていた。
アイリス・ジョーカーに搭載されているレーダー等、電子機器の性能は決して高性能とは言えない。
それでも、半径百メートル圏内のスポーツギアの動きを捕捉する程度の精度はある。
それなのにも関わらず、アイリスのレーダーがヴァイゼストの姿を捕捉したのは、斬り飛ばされた直後。

『原因不明』

「だろうな……」

守屋一刀自身、人、機、怪。その一切合財を問わず、自らに向けられる敵意や、悪意、殺気を気取れぬ程、愚鈍では無い。
だが、アイリス同様、ヴァイゼストの存在に気付いた時には、既に斬られた後だった。
電子の精密な目と、耳の網を掻い潜り、守屋一刀に認識される事無く、真正面から軽傷とは言い難い損傷を与えた、ヴァイゼストの乱入。
此処まで一方的にやられたのは、何時ぶりの事だろうか?

「だが、その機体には嫌という程に鍛えられているッ!!」

ヴァイゼストは、嘗ての守屋一刀の教育係、小野寺織の愛機でもある。
その性質上、彼にとって最も、交戦回数の多い機体であり、手練の動きは嫌という程に叩き込まれている。
気勢を上げると共に胸部装甲から紫電を走らせながら、両の足で力強く立ち上がり、バックラーブレードの切っ先をヴァイゼストに差し向ける。

『損傷状況確認。三次装甲突破。伝送系、駆動系、反応速度異常無し』

「薄皮一枚持っていかれただけか」

同じ場所にもう一撃受ければ、機体性能の激減は避けられないが、一刀は動じる事も恐れる事も無く地を滑走し、ヴァイゼストに肉薄する。

「この感覚だ」

その表情に悲壮の欠片も無く、不敵な笑みを漏らす。
自らの身を傷付けようとも、ただ相手だけを打倒する事に専心する。其処に恐れは無く、敵意も悪意も無い。
其処にあるのは、身を削いでも勝ちたいという願望と、それを叶える他の誰でも無い自分自身の力だけだ。

「ジョーカー、正面から行く。緩衝材、ケチるなよ」

『了解』

AIの静かで無感情な声とは対照的に、機体の各所のノズルから排気音と、ジェネレーターの駆動音が喧しい唸り声を上げた。


378 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/24(金) 23:35:59 ID:h3jHAKBc
 


379 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 23:36:11 ID:VAHKLArs
 


380 名前: 歯車3/7 ◆B21/XLSjhE [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 23:37:00 ID:FWRoxYA/
それを合図にヴァイゼストは大鎌を振るい、白煙化した衝撃緩和剤を紅蓮の剣閃で切り裂きながら、一刀に向かって猛然と迫る。
俊敏な動きが望める筈も無い構成だが、ヴァイゼストを象徴する大鎌こそが、その重量の楔を解放つ要因となっている。
大鎌――ブーストサイズの各所に接続されたブースターにより、生み出される斬撃は圧倒的な速度と、変則的な軌道を生み出す事を容易にし、機体の推進装置としての役割までも果たす。
ただ直進するだけならば、ヴァイゼストの最大移動速度はアイリス・ジョーカーさえも凌駕する。

「長期戦は不利――久々に試してみるか」

重装甲のギアを一撃の名の下に両断するのは勿論の事、高機動のギアさえも容易く捕捉し得る剛と、瞬を兼ね備えた一撃。
回避、防御、その何れを選んでも、リスクが大き過ぎる。相手が手練であればこそ尚の事。故に完全無欠の斬撃を前に、一刀が見出す活路は真正面。
視界を紅蓮に埋め尽くされた瞬間、身体を落として剣閃をやり過ごすも、その凄まじい剣圧に煽られコクピットブロックが激しい震動に晒される。
噛締めた奥歯に力が篭る。水平に振り抜かれたブーストサイズの軌道が変わり、大鎌が縦一文字に紅蓮の剣閃を描き落とす。

「読み通りだ……ッ!」

振り落とされた大鎌の鋭い刃がアイリスの頭部に吸い込まれる――その瞬間、一刀の右腕が閃き、地に向けられていたバックラーブレードが飛び跳ねた。
アイリスのブレードがヴァイゼストから逸れ、ブーストサイズの刃の内を沿う様に空を斬る。

狙うは一点。ブーストサイズの柄と刃を繋ぐ連結点に、アイリス・ジョーカーの首に、閃光が走り、鈍い音と共に首が一つ、宙を舞った。

「チッ……」

忌々しげに舌打ちすると共にアイリス・ジョーカーの背後に高々と放り上げられた首が落ちた。
頭部を飛ばされ、機体全体を駆け巡るエネルギーの循環が中断。力を失ったかの様にだらりと両腕を下ろした。

「小野寺先輩なら此処からが正念場なんだがな……違法ギアでは、この程度か」

一刀の背後に落ちる首は、黒塗りにされたヴァイゼストの首――

水平に放たれた斬撃を潜り抜け、ヴァイゼストの眼前で低姿勢な状態で無防備を晒す。
その瞬間、振り抜かれた大鎌に接続されたブースターによって強制的に横薙ぎの切り払いからから、縦一文字の振り落としに軌道が変更される。
ブースターによって得られた推力、ヴァイゼスト自身の出力によって凄まじい力で下方へと振り落とされるも、武器その物に加わる負担も半端な物では無い。
限定された条件が揃えば、最も負担がかかり、最も脆く、最も設置面積の広い箇所、刃と、柄の連結部に刃を走らせる事が出来れば――

両断し、奪い取った大鎌の刃で、ヴァイゼストの重装甲諸共、その首を切断する事も不可能では無い。

「メルィィィィィィイ! クリィィィィィスマァァァァァス!! ィィィィヤッフウウウウウウ!!」

膝から崩れ落ちる、ヴァイゼストの胸部装甲が裂け、中から巨大な倭刀――斬馬刀が突き出され、密着状態にあったアイリスを急襲する。

「ハッ……奇声と共に、レーダーにも察知されず、気配も無く奇襲。二度も同じ手を喰うと思ったかッ!」

後方に飛び退きながら、斬馬刀を丸みを帯びた円形の盾で、その刺突をやり過ごし、地面に手を付き、更に後方へと跳躍。
スポーツギア業界広しと言えど、何の推進装置も無く単純な出力のみで巨大な斬馬刀を自在に扱える機体など、一機しか存在していない。

「存在しない筈のギアが何故、貴様等の手元にあるのか……この際、そんな事は如何でも良い」

一刀は自らの歯を噛み砕き兼ねない程、顎に力を込め、握り締めた拳からは力を込めすぎる余り、自らの皮膚を裂き、掌から血液を垂れ流す。

「だがな……その機体で……リヴァーツで卑劣な真似をするなァッ!!」

守屋一刀の嘗ての好敵手、矢神玲の愛機、リヴァーツ。
スポーツギア用に開発された多重間接機構のモニター機として建造され、実戦テストの名目で宋銭高校へと届けられたワンオフ機だ。
そして、矢神玲と共に数々の激戦を潜り抜けたリヴァーツも、主の卒業に伴い、今は宋銭高校の象徴として厳重に保管されている。
強奪されたと考えるのが順当なのだが、アイリスのAIが今、こうしている間も宋銭高校にリヴァーツが存在している事を示していた。
実際には複数機建造されていたのかも知れないが、守屋一刀にとってはどうでも良い事だ。

「俺に奇襲を仕掛けるためにヴァイゼストを、仲間を攻撃するとは何事だ、貴様ッ!!」

外部スピーカーにスイッチを入れ、音量を最大にして、一刀もまた腹の底から怒声を張り上げる


381 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/24(金) 23:37:22 ID:h3jHAKBc
 


382 名前: 歯車4/7 ◆B21/XLSjhE [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 23:37:42 ID:FWRoxYA/
リヴァーツは、一刀を嘲笑うかの様にヴァイゼストを串刺しにした斬馬刀を空高く掲げ、一気に振り払った。
真っ二つに切り裂かれ、ヴァイゼストの上半身が一刀の足元へと落下し、もがき苦しむかの様に紫電を走らせながら両腕を動かした。

「もう一度、確認する。アレは矢神さんが乗っていたリヴァーツじゃないんだな?」

『イエス。以前に交戦したリヴァーツは宋銭高校に保管されています』

「了解。ブレードクローズ……首だけでは済むと思うなよ、貴様ァッ!!」

バックラーブレードを円形の盾に収納し、アイリスは荒れ狂った竜巻の様に地面を抉り、砂煙を巻き上げながら、リヴァーツ目掛けて一気に駆け抜ける。
地面を削岩しながら爆進するアイリスにリヴァーツは悠々と斬馬刀を両腕で握り締め、両足を広げ、緩慢な動きで水平に構えて、激突の瞬間を待つ。
アイリス・ジョーカーの全長をも越える刃渡り八メートルの斬馬刀の間合いは広く、格闘戦仕様のギアを相手にした時、待ちに入れば敗北は有り得ない。

「思い上がるなッ!!」

地面を踏み砕く破砕音の中に金属と金属とが擦れ合う、甲高い擦過音が混ざり、火花が飛び散ったその瞬間。
立ち上る砂煙を切り裂き、超硬度ワイヤーに繋がれた二枚刃のチャクラムが、リヴァーツの足首を捕らえる。
抵抗されるよりも早く、力任せに引っ張り上げ、リヴァーツの脚部を引き千切り、地に叩き落す。
瞬間、リヴァーツに異変が起きる。全身から紫電が走り、人間の拳大程度の小さな爆発が断続的に発生する。

「立てないだろ? よく勘違いしている奴が居るんだがな、矢神さんが強いのはリヴァーツを使っていたからじゃない。矢神さんが使っていたから、リヴァーツが強かったんだ」

矢神玲の愛機としてよく知られるリヴァーツだが、専用装備の斬馬刀のインパクトと、ワンオフ機という性質、矢神玲の戦績のせいで、その性能は誤解されがちだ。
軽量を維持しつつ、如何に巨大な獲物を力強く、鋭敏に自在に操って尚、機体の負担を最低限に出来るかという事を実験するためだけに作られた機体だ。
レギュレーションを辛うじて守る程度の性能は軽量高機動ギアよりも脆く、長距離砲撃支援用の超重装ギアよりも鈍く、雨曝しになった型落ちバッテリーよりも長持ちしない。
更に全身に張り巡らされた間接の数は通常のギアの倍以上。小さな損傷さえも、他の部分へと伝播、連鎖反応を起こし、猛毒が回るかの如く、損傷箇所を広げていく。

「当てても、当たっても一撃必殺。その機体を使いこなせるのは世界で、ただ一人。
貴様の様な卑劣漢が、臆面も無く醜態を晒しながら乗り回して良い機体では無い!」

両肩に手刀を叩き込み、斬馬刀を握る両腕を切り落とし、左腕で頭部を鷲掴みにして持ち上げ、右の拳を握り締める。

「首だけでは済まさんと言ったッ! 病院のベッドで死ぬほど反省しろッ!!」

咆哮と共に放たれる鋼の剛拳がコクピット部を打ち据え、リヴァーツの全身を粉々に粉砕し、地に落ちた球状コクピットを踏み付け、地面に埋没させる。

「メルィィィィィィイ! クリィィィィィスマァァァァァス!! ホッホオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」

紅のアイリス・ジョーカーが大の字になって三度目の奇声を発し、その背後から一振りの斧、二振りの短剣、二振りの手槍が放たれ、一刀に襲い掛かる。
その全てをリヴァーツの残骸から奪い取ったクナイで弾き返し、バックラーブレードを展開し、背後に剣閃を飛ばす。
其処には両腕で構えた槌を交差させ、アイリスの剣戟を受け止める、鋭角な装甲に包まれた深緑の悪魔の姿があった。

「ヴァイゼスト、リヴァーツの次は、ティアマットか……聖誕祭の日に随分と因縁深い機体ばかり集めて来たものだな!」

今から二年前、守屋一刀がスポーツギアの選手としての第一歩を踏み出したばかりの頃、正しく文字通りに一騎当千の猛者揃いだったスポーツギア高校大会。
その中でも万人から八坂最強と呼ばれていた男、月島静丸の愛機ティアマット。
あまりにも作為的な違法ギアの陣容に鼻を鳴らすと、その背後を激しい衝撃に晒され、ステータスパネルが損傷状況を更新していく。

「ああ……そうだったな。ティアマットにはそういう能力があったんだったな……!」

アイリス・ジョーカーの背中に墓標の様に突き立つ、武器の数々に忌々しげな表情を浮かべていると、何者かが肩に降り立った。
一刀が視線を上げると、其処には――

「ハッ……最強に囲まれては絶体絶命だな」

もう一人の八坂最強、加賀谷望の愛機、スカーレット。その専用ソードライフルをアイリスの頭部に突き付けられ、一刀は皮肉気に笑った。


383 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/24(金) 23:38:18 ID:h3jHAKBc
 


384 名前: 歯車5/7 ◆B21/XLSjhE [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 23:38:27 ID:FWRoxYA/
当代最強すら手足の出せなかった先々代最強。確かに絶体絶命も良いところである。

「乗っている人間が最強<ホンモノ>ならなッ!!」

一刀が吼え、スカーレットのソードライフルが火を吹き、アイリスが密着状態にあったティアマットを蹴り飛ばす。

「クッ……ははは……あはははは!! はっはっはっはっはっはっは!!
上等だ! 騙まし討ちでも、不意討ちでも、二対一でも好きにすれば良いさ! それで、勝てるつもりならなッ!」

スカーレットから放たれたライフル弾はアイリスの頭部を半分程焦がして、左肩を穿つも、まだまだだ。まだまだ、この程度では損傷した内には入らない。

『左腕伝送系統損傷、反応速度三十パーセント低下。背部損傷、出力十パーセント低下』

「ハンデ代わりにくれてやる!!」

咆哮と共に跳躍。よろめくティアマットの頭部を両の掌で挟み、膝を砲弾の如く撃ち飛ばし粉砕。
頭部を失い、内部機構が剥き出しになった断面に鉄槌の如く、肘鉄を叩き込み、内部機構を完全に破壊する。
弾丸を穿たれたアイリスの左肩にソードライフルが突き刺さり、零距離からライフル弾が三つ突き刺さる。

『左腕沈黙。オートリペア開始』

「狙うべきは左腕じゃ無かった筈だ。そんな余裕があるなら、此処を狙うべきだったな」

そう言って、左腕に突き刺さったソードライフルを引き抜き、その切っ先と銃口をヴァイゼストに切り裂かれた胸部に向ける。
弾かれたようにスカーレットが動き、背中のブースターから翼の様な焔を吐き出し、トリガーに指をかけ、アイリスが掴んだソードライフルを握り潰す。
銃剣のマガジンに火が付き、両者の間で爆炎が炸裂しアイリスと、スカーレットを弾き飛ばした。

「月島さんの真似をしたつもりだったが、中々、上手くいかないものだな」

一刀は自嘲気味呟くも、肩から上が消炭になり沈黙するスカーレットの姿に満足気な笑みを浮かべた。

「ホーホーホーホー!!」

背後に迫るアイリス・ジョーカー、アンリミテッド・オブ・ヴァーミリオン。無論、警戒していなかったわけでは無い。
そして、次に取る行動が攻撃か、撤退。恐らく、新手の介入は無い。

「俺と因縁のある……いや、俺が目標にしている連中のギアを持ち出して、何がしたかったのかは知らんが……」

放たれた鋼拳を右腕で受け止めて、顎を周囲に向ける。

「貴様のせいで、ご覧の有様だ」

人的な被害は奇跡的にゼロだが、八坂の大通りは、この戦いの影響で至る所に大穴を穿たれ、爆撃跡の様な有様になっていた。
リヴァーツの斬馬刀によって切り裂かれ、陥没した地面。ヴァイゼストが四散した際に砕かれた地面。
一刀によって踏み砕かれた地面、一刀によって抉り抜かれた地面、一刀によって穿たれた地面、一刀によって削岩された地面、一刀によって……
被害の大半は一刀自身の手……基、足から生み出された物なのだが、それはこの際、目を瞑る事にした。

「それなりに楽しませてもらったが、これ以上、被害を広げられても迷惑だ」

首ごと上半身を捻り、紅のアイリスの側頭部に回し蹴りを放ち、その頭部を叩き飛ばす。
頭部を失った事により、一時的に動力が止まり、紅のアイリスが膝を付き、地面を砕きながら膝から飛び跳ねる。
機能停止からの即座の復帰。不意討ちざまに放たれた膝蹴りが、一刀のアイリスの腹部を貫き、動かなくなった左肩を握り潰す。

『左腕欠落、腹部中破、プラズマジェネレーター出力低下、インターフェース異常発生』

ついに連戦続きの悪影響が如実に現れ始め、極端にアイリス・ジョーカーの動きが鈍くなる。
それとは正反対にエマージェンシーモードが起動した紅のアイリスは動きが力強く、機敏になる。

「強制リペアと、フルドライブ。やれるな?」


385 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/24(金) 23:39:07 ID:h3jHAKBc
 


386 名前: 歯車6/7 ◆B21/XLSjhE [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 23:39:12 ID:FWRoxYA/
『肯定。但し、稼働時間六秒』

――迫り来る鋼の剛拳。決着の時は近い。

「メルィィィィィィイ! クリィィィィィスマァァァァァス!!」

奇声と共に放たれる紅の鋼拳を正面に見据え、腰溜めに構え、拳を握り直す。

「頼りにしている……アイリス・ジョーカー、フルドライブッ!!」

『フルドライブ――起動』

機体各所の装甲が展開。排熱用のノズルが外部に晒され、背中からマント状の放熱布が広がり、機能低下を始めていた息を吹き返す。
機械の咆哮にも似た異音と共に、太陽の様な熱気を放ち、焼き尽くされた周囲の塵や埃が、白銀のアイリス・ジョーカーを黄金色に染め上げる。

「砕け散れッ!!」

肩を引き、上半身を弓形に逸らし、弦から放たれた矢の如く、黄金の拳を撃ち飛ばす。
迫る紅の拳と正面から衝突。拮抗する事無く、紅の拳を粉砕し、肘、上腕、肩と順に抉り取る様に貫き上半身を爆砕する。
そして、その拳の中で紅のアイリス・ジョーカーのコクピットブロックが鷲掴みにされている。

「今度こそ勝負あったな」

「メルィィィィィィイ! クリィィィィィスマァァァァァス!!

懲りずに発せられる奇声。コクピットから周囲に放たれる色鮮やかな紙吹雪と紙テープ。

「な……何だ、これは……」

「メリークリースマース! ホーホーホーホー!」

一刀のアイリスの手の中には紅のアイリスのコクピットブロックは無く、声のする方へと目を向けると
百メートル程の離れた地点で、一刀にVサインを送る『無傷』のアイリス・ジョーカー、アンリミテッド・オブ・ヴァーミリオンの姿があった。

「貴様ッ……!!」

『システムダウン』

身を乗り出すと共に最悪のタイミングで機能が停止し、地面に転倒する。
ギアが駄目ならばと直接対決でケリを付けてやると、手動でコクピットハッチを開き、外に飛び出すが時既に遅し。
例の奇声と共に跳躍。推進機能を持たない筈のアイリス・ジョーカーは、そのまま、空の彼方へと飛び去っていった。

「本当に……何なんだ、これは……」

彼の疑問に答える者はいない。この場にいるのは、その答えを知りたい者しかいないのだから。

その直後の調べで、リヴァーツ、ヴァイゼスト、ティアマット、スカーレットのコクピットブロックには人の姿どころか、人が居た形跡すら無く
何処ぞの犯罪組織によって生み出された無人制御機かと思いきや、OSすら搭載されておらず、稼動出来ない状態だという事が判明。
それだけでは無く、内部機構に使用されているパーツは何処のメーカーにも採用されていない物のみで構成され
プロダクトコードの刻印さえ無く、完全に出所不明の機体であると判断された。
そして、空の彼方へと飛び去った、アイリス・ジョーカーのパイロットの声は地球上の全てのデータバンクと照らし合わせても
一致する声紋が無く、分かった事といえば、機体の出所と合わせて、完全に正体不明の犯人であるという事だけ。

事後処理を終えた一刀は、交際前と同様、八坂の並木通りを茜華と肩を並べて帰路についていた。
交際前と違う事と言えば、一刀の手には茜華の白く柔らかな手が握られている事くらいである。

「本当に得体の知れん連中だったな……」

「最近、何かと燻ってたし久々に燃えたんじゃないの?」


387 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/24(金) 23:39:48 ID:h3jHAKBc
 


388 名前: 歯車7/7 ◆B21/XLSjhE [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 23:39:55 ID:FWRoxYA/
茜華は、ぼやく一刀の顔を覗き込んで、悪戯っぽい笑みを浮かべると一刀は呆れた様に視線を外して、ぶっきらぼうに答えた。

「あの程度の実力の相手に燃えるか」

「だったら、もう少しスマートに片付けなさいよ。当たり前の様に左腕吹っ飛ばすし、右腕のマニピュレーターは滅茶苦茶だし
装甲の殆どが三次装甲まで持っていかれてるから、全交換しなきゃだし、ジェネレーターと、インターフェースも本格的な修理が必要だし
バックラーブレードは刀身の交換と、装甲の張り直し、ほんっとーに一年の時から、なーんにも進歩してないんだから!」

どんなに一刀が強気な言動をしても、損害報告書を誤魔化す事は出来ない。
茜華は呆れた様に肩を竦め、まるで手のかかる息子に困らされている母親の様な苦笑を浮かべた。

「まあ……何だ?」

「上手い言い訳が見つからないんだったら素直になりなね? まあ、得体の知れないのは事実だけど……
でも、敵の構成からして案外、強敵不足に悩む一刀へのプレゼントだったのかもね」

尤も、プレゼントついでに街中で暴れられては近隣住民にとっては堪ったものでは無いが。
あれだけの大立ち回りをしておきながら、人的被害がゼロな辺り、彼女の言う事もあながち間違いでは無いのかも知れない。

「ハッ! 外側だけじゃなくて中身も同じなら最高のプレゼントだったんだがな」

「一人でも手に負えないのに?」

「五月蝿いな……」

身も蓋も無いが事実だ。今年度の無敗の王者とは言え、彼の先達はその二歩も三歩も先を行く様な連中だ。
一対四で戦っても、まともな勝負にすらならないし、そもそも、彼等が一対四で一刀と戦う事を良しとする筈も無いが。

「まあまあ、そう不貞腐れないの! この後は二人きりのクリスマスパーティなんだし、テンション上げて行こう!」

「え?」

「え? って何を呆けてんのよ?」

「涼夜さんは?」

「兄さんなら今朝、彼女さんと一緒に旅行に行ったけど?」

厳密にはアルコール漬けにされて何処かへと拉致された。
何処でナニをされているか、一刀は知らない方が身のためかも知れない。

「孤立無援……か……」

何はともあれ、義兄弟揃ってそういう事である。

「何か不満なわけ?」

「何の不満も無いが、変な事するなよ?」

「普通、逆じゃね? そういえば、義父様から連絡があって今年のクリスマスは夫婦水入らずで過ごすからってさ。後、義母様からグッドラック!!って言われちゃった」

「息子の彼女に何を吹き込んでるんだ、あの親は……そして、女の子が道端で、そういうサインを出すんじゃない」

一刀は辟易しながら、茜華の白い手で出されたそういうサインを止めさせ、夕焼けに染まる空を遠い目で見つめた。
聖誕祭。一刀の戦いは、まだまだ始まったばかりである。


389 名前: 歯車 ◆B21/XLSjhE [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 23:40:38 ID:FWRoxYA/
そして、クリスマスとは全く関係の無いイラスト。エピローグ後の新守屋一家ですん

http://ux.getuploader.com/sousakurobo/download/1112/moriya_family.jpg

以上、投下完了です。ご支援頂きありがとう御座いました。正月ネタも書き終わったし、えっちぃ事考えるぞ!


390 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/24(金) 23:41:34 ID:h3jHAKBc
>>389
投下乙!それではゆっくり読ませてもらうぜメーン!


391 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 23:51:10 ID:VAHKLArs
>>389
 投下乙です!
 それでは、ゆっくり読ませていただきますね!

 さーてお仕事お仕事!


392 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 23:53:53 ID:K6XjDizI
>>389
投下乙です!
ゆっくりじっとりねっぷり読ませて頂くぜ!


393 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 23:54:49 ID:63etLwtf
帰宅&ホワイトクリスマスなう
皆様投下乙です、じっくり読ませて頂きます!


        /丶
.       /  .|
       /ノ .リ
.      // ノノ
      / ' ∠ 、./\
   ,/       匁. \
  ,:′          \ ヽ、
  i/  __ノ__.   ハ_,_  ハヽ、.__フ
  ζl. i _/レ__ヘ.ノ_V_ソ, .i
  'イ l イゝ__ノ  ゝ_ノレ .ノ
   ハ 人|*._  x  *ハノ.  <ホワイトクリスマス、つまり保護色なう
.  /    テ.\V.ヘ   ' i
 ノ     ノ i く冫li.   :
 : ,イ   ゙α'ラテ爪ν  ;
 ヽハノ从 F=テF=トノレヽノ
     ' 'i._/. l._;'


394 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/24(金) 23:56:08 ID:cZ8tSKMB
投下乙です。やっぱり先越されてしまったw
やっと動画か完成して、今しがたアップロードしてますが

待ち時間1時間以上とか\(^0^)/


395 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/25(土) 00:04:46 ID:izU5D5xT
>>389
乙スマス!


396 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/25(土) 00:05:05 ID:GyylrnZ/
>>394
wktk! 明日は土曜日だし夜はまだまだこれからって事でゆっくり待たせて頂きますぜー!


397 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/25(土) 01:08:33 ID:4L3f/+ib
まだ終わらぬぇー……タグの生成ってこんな時間掛かったっけ……
時間あるから皆さんの作品を読もう


398 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/25(土) 01:51:31 ID:4L3f/+ib
やっとアップできました・……けど
色んな意味で疲れてしまいましたorz明日、感想も含めて改めて


399 名前: ◆CNkSfJe3Zs [sage] 投稿日: 2010/12/25(土) 02:51:39 ID:kY97OEdt
 ああ、こりゃあもう25日中には終わらないな……
そんな事を悟りつつも、出来た分を投下いたします。

 年末までに終わると良いなぁ畜生ッ!


400 名前: 衛人─エイト─ サンタクロースはもういない ◆CNkSfJe3Zs [sage] 投稿日: 2010/12/25(土) 02:55:00 ID:kY97OEdt
 2035年12月20日。その日は珍しく東京高速道路に長々と渋滞が発生していた。都内の道路は常にスーパーコンピューターで一括管理されている為、
本来ならば起こり得ないはずの状況なのだが……
「どうなってんスかセンパイ? 『新造東京都じゃ渋滞は無い!』とか言ってたじゃねぇスカ!」
「知らねぇよ! オレだって、東京でこんな長ぇ渋滞に巻き込まれたのは初めてだっつーの!」
 渋滞に巻き込まれた車に乗った二人組が、煙草を吸いながらイライラと前の車を睨みつけていた。
「おう、サブ! お前ちょっとこの列の先頭にいる奴の所まで行って、『とっとと進め!』って文句言ってこいや!」
「ちょ……センパイ、いきなり何言ってんすか?」
 運転席にいるサブと呼ばれた男が、信じられない馬鹿を見るような目付きで助手席に顔を向けた。
「あ〜〜もういい!もうテメェにゃ頼らねぇ! オレが直接乗り込んでやる!」
 センパイが煙草を車の灰皿に押し付け、ドアに手を掛ける。どうやらストレスが限界を突破してしまったようだ。その直後、高速道路の中央に伸びる
半透明の大型パイプ……『セントラル・トランスポート・チューブ』の周囲から回転灯が生え、サイレンが鳴り響いた。
「うえっ? センパイ何かやったんスカ!?」
「ンな訳ねーだろ! オレはただドアを開けただけで……」
 戸惑う二人。そんな中、彼らが暇潰しに聞いていたカーラジオの音声が、ノイズが走って消える。
「御走行中の皆様!只今、事故によって発生した渋滞のおかげで、多大なる迷惑を掛けてしまって誠に申し訳ありません!」
 代わりにカースピーカーから響いたのは若い女性の声。
「といっても、新造東京都以外じゃ渋滞なんて普通ですし、むしろ15年前までは毎日起きていた事なのだから、こんな程度でストレスを感じられても困るのだけど」
 明るく、ハキハキとした可愛らしい声。しかし、その口調は妙に人を苛立たせるモノがある。
「まあそれはともかく……この渋滞の原因を即座に排除するべく、たった今から東京高速道路を『超音速走行体』が通ります! 移動時に発生する衝撃波は99%、
 セントラル・トランスポート・チューブが吸収致しますが、”何か”があると危険なので、窓を閉めておいて下さいな! ああ、ドアを開けるのも当然無しで♪」
 その言葉と同時に、サブが運転する車のドアが強制的に閉じられ、無理矢理押し込まれたセンパイはサブに頭をぶつける。
「イッテェ!何しやがんだコノヤロウ!!」
「オレに怒鳴られても困るっスヨ……オレは何もしてないのに、勝手にドアが閉じられたんスから」
 頭を押さえて睨みつけるセンパイに、サブは自分の両手を動かし、ずっとハンドルを握ったままである事をアピールする。
「しかし、いったい何が通るんスカ?」
「そりゃお前……こういう状況で出てくる超音速走行体つったら決まってンだろ……」
 少し涙目になった顔をセントラル・トランスポート・チューブに向け、センパイがポツリと呟いた。

「衛人だ」

 曰く、日本警察の切り札。曰く、最強の戦闘用モビット。曰く、新造東京都の、日本の科学技術の結晶。超音速で走り抜け、強力無比なパワーと
圧倒的な破壊力を誇る武装で標的を破壊する神速の狩人。鉄の守護者。
 その完成が発表されたのは6年と少しほど前だが、今新造東京都に住んでいて、彼らを知らない者などいない。いや、今日本中で彼らの事を知らないのは、
新聞やTV、ニュースサイトを一切見ないような奴だけだろう。

「衛人が通ります!衛人が通ります! 皆様、ご注意くださいな!」

 その言葉が正しかった事を告げる女の声。
 センパイの目線を追ってセントラル・トランスポート・チューブを見るサブ。その二人の目の前で、半透明なチューブの中を何かが通り過ぎ……
直後に轟音と震動が起きて、車の窓がビリビリと震えた。

「センパイ……」
「何だよ……」
「オレ、ナマで初めて衛人見たッス……」
「……サブ、今のが”見えた”のかよ?」
「あ、いや……速過ぎて何も見えなかったッス……」


401 名前: 衛人─エイト─ サンタクロースはもういない ◆CNkSfJe3Zs [sage] 投稿日: 2010/12/25(土) 02:57:53 ID:kY97OEdt
 セントラル・トランスポート・チューブを駆ける人影。警察車両に習った白と黒の配色。左右の目元から顎まで伸びた人工皮膚の継ぎ目のラインと
髪の無い流線型の頭頂部。その身に纏った金属繊維製のズボンとコートは、風や衝撃波で靡いているのではなく、細かく形状を変形させて空力を制御している。
 額の赤いランプが点滅してはいるが音は鳴らしていない。仮に鳴らした所で、音よりも早く本体の方が辿り着くので無意味だからだ。
「あと3秒ほどでターゲットに隣接するわ。減速しなさい」
「イチイチ言わなくて分かってるっつーの! 少しは黙ってらんねーのか?都鳥17号よぉ!」
「イーナ! 17号なんて無粋な響きで呼ぶのはやめてくれないかしら?」
 己が考えた「カワイイあだ名」で呼ばれたがるサポート担当からの通信に、衛人32号は苛立ちながら応えた。ちなみに、超音速で移動している間は、電子頭脳に
収まる意識そのものも加速している。人間の体感速度のままでは、弾丸よりも速く走るのには問題が多過ぎるのだ。当然、彼と通信機越しに会話する
都鳥17号もそれに倣っていた。
「つーかよぉ……何で俺らがタクシーなんぞを追っかけなくちゃならねぇんだ?」
 減速する衛人32号。超音速から音速……やがて音の方が彼よりも先を行くようになり、思考速度も通常値に戻る。
「説明をちゃんと聞いてなかったの?それとの貴方の粗末な電子頭脳では命令を正確に記録する事が出来なかったのかしら?」
「俺は、戦闘用モビットである俺達が、ただの『狂化タクシー』相手に使われるのが気になるって話をしてるんだよ!いちいち言わないと理解できねぇのか?」
「それなら、尚更救えない出来の悪さですこと……だって、与えられた資料に目を通してすらいないのだから!データベース管理用のソフトの変更を進めるわ」
「あぁ!?」
 妙に癪に障る甘い声で好き勝手に言われ、32号の怒りの炎に油が注がれる。もし仮に彼女の身体が目の前に有ったのならば、容赦無く殴り付けている所だ。
「いいこと? そもそも今日のオシゴトは『狂化し暴走したAI-N搭載タクシーの停止』……それは理解している?」
「当然だっ!」
 定期的に発生する狂化AI-Nによる事件や事故は、2029年に設立された総合AI-N課の管轄であり、そこに属する衛人がそういった事に対処するのは当然である。
今回も、客を乗せたまま狂化して高速道路を勝手に走り始め、渋滞の原因となったタクシーをどうにかしなければいけないのだが……
「たかがタクシー止める程度、ガイリュウ着込んだ奴が一人いりゃあ簡単だろ」
「そう簡単に行かなさそうだから、貴方達が出たんじゃないの……いいこと?タクシーそのものは何の変哲もないモノだけど、狂化したAI-Nが曲者なの」
 十分に減速した衛人32号が、部分的に開いたセントラル・トランスポート・チューブの隔壁の穴を飛び出し、高速道路に飛び出す。
「脳情報ドナーとなったのが神野駆、享年41歳……通称『神に選ばれた走り屋』と呼ばれた男なのよ。生前は峠を攻める走り屋だけでなく、どんな非合法な
モノだろうが確実に届ける運び屋もやっていて。犯罪組織や警察相手にドンパチやられる事も珍しくなかったそうよ」
「で、銃で撃たれて死んでAI-Nに使われた、と?」
「違うわよ……神野駆は超絶の操縦テクニックで銃撃戦の合間だろうが、車体に掠り傷以上のダメージを与える事無く駆け抜けたそうよ。もう、車に乗ってる
 間は無敵状態……死因は不摂生が祟ってのガンね。気付いた時には全身に転移していて治療不可能。で、最期の言葉が『俺はまだ走り続けたい……』
 それで死ぬギリギリに脳情報ドナーに登録したと。そんな奴を元に出来てるだけあって、ちょっとやそっとの攻撃じゃ回避されちゃうのよねぇ……」
 都鳥17号の話を聞きながら、渡されていた資料にも細かく目を通す。どうやら嘘ではないようだが。
「そんなんタクシーの運ちゃんに使うなよ!!」
「割と好評らしいわよ? 安全運転を厳守しつつも目的地まで最短ルートで突っ走るから時間が掛からなくて済むのですって」
 世の中、何がウケるか分からないものだ。案外と子供受けもいいのかもしれない……だが、
「狂っちまえば、そんなの関係無いってか」
「ええ、その通りよ」


402 名前: 衛人─エイト─ サンタクロースはもういない ◆CNkSfJe3Zs [sage] 投稿日: 2010/12/25(土) 02:59:29 ID:kY97OEdt
 32号の視界の先に件のタクシーが映る。
「ちなみに……目の前のアレの狂い方は『とにかく好き勝手走り回りたい』って方向にいってるみたいだから、そもそも乗客は人質って発想じゃないみたい。
 もしかしたら、荒過ぎる運転で既にお亡くなりになってるかもしれないわ……その方が都合が良いのだけど」
「……何言ってんだテメェ」
 32号が正面を向いたまま睨み付ける。別に目の前に17号がいる訳ではないが、どうせ彼の顔をどこかの監視カメラから見ているのだろう。
「これ以上、あの狂化タクシーに好き勝手走られて、どこか人が多い所に突っ込まれでもしたら被害が大きくなるわ。上の奴らは『最悪の場合は構わず破壊しろ』
 とまで言っているの」
「衛人の基本原則は『人の命を衛る事』だ。衛人である俺が……そんなクソみたいな命令、呑むと思ってんのか?」
「思わないわ。だから、貴方がどうこうするまでもなく、生命活動を停止してくれていれば話が早く済むのにって」
 タクシーに追い付き、並んで走る。覗きこんだ座席には、父親と思われる男と母親と思われる女、ついでに子供が二人。全員シートベルトを締めたまま泡を吹いて
気絶しているが、とりあえず呼吸はしているようだ。
「よしっ!まだ生きてやがる!」
「残念ね」
「フリでも喜んどけよ、そこは!!」
 物騒な発言をする17号に怒鳴りながら、32号は右手で腰に備え付けた得物を抜く。それは銃把と弾倉のみで構成された奇妙な装置。握り締めると同時に、腕から
染み出した流動金属がソレを覆い、大型の拳銃に変化する。これが、弾よりも速く走る衛人よりも、さらに早く標的に食らい付く電磁加速拳銃だ。
「さて……とっ!?」
 32号が銃を向けようと思った瞬間、タクシーは急に減速して彼の視界から消える。
「逃げたつもりか? だが、この位置ならなぁ!」
 正面からエンジン部を狙う。電気自動車なのだから漏れたガソリンが引火する事もないだろう。エンジンが潰れて加速できなくなれば、無理矢理止める事も出来る
だろう。銃身に電流を送り込み、加速させた弾を撃ち出す。弾丸は口径こそ小さいが、マッハ5を超える運動エネルギーを伴えば凄まじい威力となる。当たれば
一撃で終わるはずだった……が、
「避けただと!?」
 目の前のタクシーは信じられない事にソレを避けたのだ。外した弾丸は道路に着弾しその周囲が抉れる。32号は更に数発続けて撃つが、縦横無尽に駆けて
避け続ける。乗客を傷付けないように、注意を払いながら狙いを付けている分、普段よりほんの僅かに構えてから撃つまで時間が掛かってはいる。しかし、
「……銃口や引き金の動き見て避けてるとかそんなレベルじゃねぇだろコレ」
「殺気でも読んでるのかしら?」
「マジかよ、面倒臭ぇな……」
 いかに攻撃を悟られずに撃つ方法を考えるべきか?そんな発想に至ろうとしていた時、
「ここは私に任せて貰おう!」
 その通信は32号と同じ声をしていた。


403 名前: ◆CNkSfJe3Zs [sage] 投稿日: 2010/12/25(土) 03:00:32 ID:kY97OEdt
今日はここまでです。
ケーキ食べて寝てきますね。


404 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/25(土) 03:02:01 ID:saH40pRi
 皆さん投下乙です!


405 名前: DS世界観の人 ◆a5iBSiEsUFpN [sage] 投稿日: 2010/12/25(土) 03:08:19 ID:izU5D5xT
乗るしかないでしょこのビックウェーブに!(モヒカン:クリスマスエディション)


 『クリスマス短編 人稲ちゃん奮闘記 きっと誰も来ない?』


 今日はクリスマスだねと、街を行く男女二人組のどちらかがそう言った。
 家族と過ごすべきだと、女の子は口に出したくて仕方が無かったが、言うに言えなかった。
 繁華街の真っただ中、頭のてっぺんのクセっ毛をふよんふよん揺らしながら歩いていた女の子が、立ち止まる。
 近頃では余りない左右三つ編みお下げの彼女の名を人稲。名前は人稲。以上。苗字だけなのはお察し下さい。一人で歩いているのも、お察し下さい。
 街の灯りが目に反射している。
 それはあたかもカンラン石。メノウ。サファイア。金銀。遠目に見れば、オパールの遊色を固めてしまったようだ。
 息は白くて、体の末端から熱が逃げていく。ダウンの上着を羽織っているというのに。なんて寒いんだろうと心の底から気温が憎々しい。
 一年という区切りは息をつかせないほど早く早く流れていって、あと一週間かそこらで一年が手を振って永遠にさようならベイベーするんだというから驚きだ。
 目を瞬かせてみたところ、上瞼と下瞼が接触するときすらひやりと感覚が走るような気がした。

 「…………“計算”通り」

 とその人物は言えば、ほうと息を吸う。
 強気もたいがいにした方がいいと誰かが言っていたが、そんなこと知った事かと言わんばかりの尊大な口ぶり。計算ではない。予想に近い。それも、悲観に。
 肺に招いた空気を吐く。生温かい吐息が漏れ、たちまち白く色を変える。
 手の中で凍える携帯電話が、街の輝きに負けない煌々とした光を発している。
 瞳に映る文字列は不鮮明でも、本体にはこれでもかと鮮明に文字が浮かんでいる。
 着信履歴 無し(ゼロ)――。
 身内を除く人間からかかってきたのが数カ月も前のこと。
 寂しい目つきで携帯電話を見つめ、溜息をつきながらぱたむと閉じてポケットに滑り込ませると、手も一緒に突っ込んでしまう。

 「別に寂しくなんかないし」

 嘘だ、とても寂しいのだ。
 でも、寂しいと口にしたら実感してしまう。寂しいと平素口にしないだけに言葉の重みは鉛のように重い存在となる。
 今日はとても寒かった。
 ああ、なんて寒いんだろう。ポケットに入れたはずの手が凍えてきた気がして、背中を丸めて歩を進める。
 街路樹にはイルミネーション。
 青と白が基調。発光ダイオードの人工幻想が樹を包み込み、街灯とは異色の輝きを放っている。一部は規則的に点滅を繰り返し暗明の満ち引きを描いていた。
 
 「………」




406 名前: DS世界観の人 ◆a5iBSiEsUFpN [sage] 投稿日: 2010/12/25(土) 03:10:06 ID:izU5D5xT

 周囲を見渡してみれば恋人恋人恋人家族家族友人とふざけ合う連中などなど。
 いずれにしても複数で、単独で歩いている人といえば忙しそうに携帯電話を使いながら歩いていくサラリーマンや、いつもとなにも変わらぬ様子で自動販売機に飲み物を補充する人などだ。
 では彼女は?
 独りだ。
 歩いても歩いても一人だった。
 一体ぜんたい、何のために街にくりだしたのか自分でも良く分からないのが現状だった。きっと冬がいけないのだと彼女は思う。
 冬は嫌いだ。夏も暑いから嫌いだ。春はそこまで好きじゃない。秋がいい。秋は実りを感じさせてくれるから。

 「右も左も……ばっかみたい」

 手を絡め合って甘い言葉を囁き合っている男女の横を足早に通過する。
 俯き加減にイルミネーションの光帳をくぐっていく。気だるい歩道だ。人にぶつからぬようにゆったりと歩幅を取って、時折斜めに避けて進んで行く。
 もう、帰ろう。
 彼女がそう思い、ふと足を止めて空を見上げた時だった。

 「……粋な計らい、ね」

 ―――とつぜんに、雪が降り始めたのだった。
 もし神様とやらがいるのなら、ほくそ笑んでいるのだろうかと彼女は手をポケットの中で握りながら考えた。
 あたりの人達が、最初誰かが雪だといい空を見上げれば、次々に天候の変化に気がついていく。まるで水にインクを落としたかのように。
 寒さをぬくもりに変える水の結晶物が、漆黒に染まった天空より舞い降りてくるや地面にふわりふわりと着地しては消えていく。
 息を吐く。
 白が立ち昇る。雪が通り抜ける。歩きだす。クセっ毛が気分良く上下に揺れ出す。

 「〜〜♪」

 人稲は、何年もの間考えることすら忘れていた軽い調子の小唄を口ずさみつつ、街の中に消えていった。


        【終】



例の人稲ちゃんは携帯電話を覗きこんで寂しそうにしてるのを見て書きました
おやすみ


407 名前: DS世界観の人 ◆a5iBSiEsUFpN [sage] 投稿日: 2010/12/25(土) 03:11:21 ID:izU5D5xT
人稲ちゃんは じゃねぇ 人稲ちゃんが だ☆


408 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/25(土) 04:34:27 ID:saH40pRi
>>407
 投下乙です!
 それでは、可能なら明日読ませていただきますね!


409 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/25(土) 05:15:29 ID:RzifbHs3
本スレ!本スレ!本スレ!本スレェェェェェェぇぇええぁああああああああああああああああああああああん!!!
あぁああああ…ああ…あっあっー!あぁああああああ!!!本スレ本スレ本スレぇぇぇええぁわぁああああ!!!
あぁクンカクンカ!クンカクンカ!スーハースーハー!スーハースーハー!いい匂いだなぁ…くんくん
んはぁっ!変態紳士どもの間で髪型別派閥ができるほどのこだわりの髪をクンカクンカしたいお!クンカクンカ!あぁあ!!
間違えた!モフモフしたいお!モフモフ!モフモフ!髪髪モフモフ!カリカリモフモフ…きゅんきゅんきゅい!!
このところの投下も面白いのばっかりだったよぅ!!あぁあああああ!スゴい!本スレたん!スゴい!あっああぁああ!
また投下するものが出来て嬉し…いやぁああああああ!!!にゃああああああああん!!ぎゃああああああああ!!
ぐあああああああああああ!!!僕って今は規制されてる!!!!あ…規制されてたら…本スレには書き込めない…
本スレには参加できない?にゃあああああああああああああん!!うぁああああああああああ!!
そんなぁああああああ!!いやぁぁぁあああああああああ!!はぁああああああん!!運営ぃいいいい!!
この!ちきしょー!やめてやる!!本スレに投下するのなんかやめ…て…え!?解除され…てる?規制が解除されてる?
いつの間にか規制が解除されてるぞ!規制が解除されてるぞ!やたら規制されてるからまだ解除されてないと思ったらもう解除されてるぞ!
これで本スレに書き込んだりURL貼ったりできるぞ!!!よかった…運営もまだまだ捨てたもんじゃないんだねっ!
いやっほぉおおおおおおお!!!僕は本スレに行ける!!やったよケティ!!ひとりでできるもん!!!!
あ、SSゥゥゥゥゥウウウウウウウウウウン!いやぁあああああああああああああああ!!!!
あっあんああっああんあ雑談ンンぁあ!!エ、AA!!イラストぅうううううう!!!動画ぁあああ!!!
ううっうぅうう!!俺の想いよ本スレへ届け!!創発板のロボスレへ届け!


410 名前: >>882帰還セリ ◆MVh6W.SAZtbu [sage] 投稿日: 2010/12/25(土) 05:28:51 ID:RzifbHs3
ということで規制解除されたのでかーなーり久々にこちらに投下。悪いすけど他の方の投下読んでる余力無いです……

>>259
http://dl6.getuploader.com/g/sousakurobo/1121/r.jpg
以下「俺は○○のそりになりたい」的話題禁止。
さらに描かずにはいられなかった↓
http://dl6.getuploader.com/g/sousakurobo/1118/ot.jpg

いやークリスマスだね! サンタさんだね!
http://dl6.getuploader.com/g/sousakurobo/1113/n.jpg
http://dl6.getuploader.com/g/sousakurobo/1122/s.jpg
バイクも拳銃も初めてまともに描いたから好きな人に怒られそうな気がしてならないよ!

またPBMネタだけど既に描いちまってたから貼らざるを得ないんだよ!
http://dl6.getuploader.com/g/sousakurobo/1114/k.jpg
避難所で師匠にババアのカラーリングを聞いたのはこういうわけだったんだよ!

↓去年タイムアップしちまったネタ。これはホントヤバい……。消すべきかも知れん。
http://dl6.getuploader.com/g/sousakurobo/1119/pm.jpg
http://dl6.getuploader.com/g/sousakurobo/1120/pmf.jpg

やはり外せないんだよ!↓
http://dl6.getuploader.com/g/sousakurobo/1115/o.jpg


411 名前: >>882帰還セリ ◆MVh6W.SAZtbu [sage] 投稿日: 2010/12/25(土) 05:32:54 ID:RzifbHs3
さて…… 諸君らは覚えているか、一年前の今日、何があったかを……
そう、惨劇はあの日から始まった―――
http://dl6.getuploader.com/g/sousakurobo/1123/%E4%B8%80%E5%91%A8%E5%B9%B4.jpg

というわけで、その時描いたヤツをちょっと描き直してみた
http://dl6.getuploader.com/g/sousakurobo/1116/ok1.jpg
http://dl6.getuploader.com/g/sousakurobo/1117/ok2.jpg

もう寝るんだよ!


412 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/25(土) 05:59:23 ID:saH40pRi
 わぁ、投下がたくさんで容量が半分越えだー。
 そしてイヴは終わったがクリスマスは終わっていないッ!

 皆さん投下乙です!


413 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/25(土) 07:23:18 ID:JXt1UQP+
投下乙です。
>>366
リョウゴ・・・なぜ信じたしww
無茶苦茶迷惑なサンタですねw
そしてシンヤ、見るんじゃないww奴の思うつぼだwww

>>389
一刀が久しぶりに大暴れしてますね。
この連戦は燃える!
そしてクリスマスの受難w
拉致られた涼夜さんの安否が気になるのは俺だけだろうか?

>>403
タクシーのAI-Nが無駄に高性能ww
衛人の戦闘はかっこよさそうですね。
続きを楽しみにしてます。

>>407
よし人稲ちゃん、連絡先を教えるんだ!
いくらでも電話してあげるから!

>>411
多すぎて何からつっこめばいいやら・・・
とりあえずライなんとか君ざまぁwwww

やっぱりババァは・・・あれ、これは遙さん、か?

悪夢の始まりから一年、か・・・

そして詰まったスレッジに笑いすぎて俺の息が詰まったwww


414 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/25(土) 10:36:09 ID:g2+pqx7h
寝ている間に投下乙!! 皆さん、おはようございます。今日は土曜日だYO

>>403
近未来的だー! この雰囲気大好きですよ。
凄く良い所で切られているので続きが早く見たいですw
交通渋滞無いのか…すげぇ羨ましいと思ったのは自分だけじゃない筈w

>>407
抱きしめたいなぁ! 人稲ッ!! と言うわけで、自分が人稲ちゃんの手を繋ぐ係になろう。

>>410
最初から最後までクソ吹いたwww腹筋返せwww

>>411
あれから一年…もう一年? まだ一年? とっても不思議な気分になりましたw


415 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/25(土) 17:22:00 ID:saH40pRi
 うおおおお!! 間に合いそうになああああああい!!


416 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/25(土) 20:40:25 ID:4L3f/+ib
終わった―!というかやっと腰を据えて色々書けるぞー!
って訳で凄く凄く遅れちゃいましたが……の前に
皆さん改めて、投下乙であります
>>128
自分が選んだ曲が気に行ってもらえて光栄ですw
短いながらも構成が練られていて、脳内で映像が浮かびました―
本編も楽しみに待っています
>>185
流石チャンバラ氏、肉弾戦を書かせると実に魅力が出ますな。Eダガ―周りの描写が細やかでいいです
にしてもまだキャラがハッキリとしてないのに若本の威圧感がパネェw名前のせいなのかww
さて、少しは良い所を見せられるか京介、どれだけの実力を持つのか若本
そして桔梗と親しげに話す彼とは?色々楽しみで先が気になります
>>201
何というか、良い意味で感想に困る作品ですね
つかこのスレで投下された作品の中でも、ダントツにSF色が高い作品だと思います
主人公の刹那的な視点での語り部がクールでかっこいいし、必要以上に背景が語られないのもまた良いなと思いました
一体「ガソリン売り」が居た惑星にどんな過去があったのか……知りたいような、知るのが怖いような
>>234
これはまた濃いですね……凄い密度だw
世界観から攻殻機動隊みたいな物を感じ、また劇中からはロボコップ的な物を感じ
それでいて物語の中心となるAI-Nが素敵にイカれてる事wしかし人間らしさが残っている所でお!っと思いました
自分、こういう系統の話を書いてみたいな―と思っていたので色んな意味で悔しいですw良い意味でw
非常に先が気になる終わり方ですが、楽しみは本編が投下されるまで撮っておきます

あ、後これは苦言でも無いんですが……もうちょい改行を挟んでくれると読みやすいです


417 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/25(土) 20:59:54 ID:4L3f/+ib
>>366
こ れ は ひ ど い(良い意味でです)
本編でのドシリアスさをすげー中和しますねwwタカハシ氏はっちゃけ過ぎだろw
まぁこのスレじゃジブリ(ryを見るまでもなく道を踏み外して(ry

最後のトマトか……あー、良かった。いや、良くないか
>>389
短編とは思えない程バトルが凄い、凄いよお兄さん!
歯車氏特有の臨場感と迫力あふれるバトルをここまで見れるとは……御馳走様です
しかし大人の男になってもやっぱり一刀は一刀なんですねw安心しました
にしても一刀の前に現れたあの機体達は一体……クリスマスの奇跡、というか幽霊って事で良いのかしら
自分も凄く久々にSS書きたいなって衝動に駆られますね。今日というかまだ無理だけどorz

二人が幸せそうで何より。この子は一刀似か、霧ちゃん似か…
>>403
おぉ、世界観が大きく出てきましたね……
何だろうこの感じ、映画で恐縮ですが、自分はブレードランナーが浮かびました。あの雑多で淀んだ近未来って感じ
衛人の連中が一枚岩じゃない感じがリアルですね。色んな思惑が絡みついてる、みたいな
この世界観で物語が進むと思うとゾクリとしますね。楽しみです
>>407
まさかの人稲ちゃんフューチャーですなw
DS氏お得意の内面描写で凄く人稲ちゃんが……愛おしいです
同じボッチとして一緒に過ごしてあげたいけど、俺リアルスレッジだからなぁ……


418 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/25(土) 21:05:43 ID:4L3f/+ib
>>411
駄目だ……突っ込んだら負けなんじゃ……でも突っ込ませてぇ!
おとん、ライに厳し過ぎるよ……もう親馬鹿通り越した何かにwつか謎のトランスフォームしてるしw
もうどっちのサンタも怖いよ!w絶対プレゼントもまともじゃないよw
おとんは毛剃られてるし、リヒトは某ネズミだしマジで何これww

前々から言ってますが、もうショタロックは>>882氏のオリジナルキャラクターで良いんでしょうかwオルトの生みの親な自分が認めますw
つか真面目な話、もうショタロックはショタロックでキャラを独立した方がしがらみが無くて良いと思うんです
まぁオルトロックとショタロックを同一視する人はいないと思うから、余計な心配だとは思いますが……
しかしショタロック惜しいな、これが女なら……

と、一旦感想切ります。改めて皆さん、投下お疲れさまでした
次は色々と書いて、やっと投下します


419 名前: 唐突ですが投下します [sage] 投稿日: 2010/12/25(土) 21:19:38 ID:5vH3MZu9
「あーGATE所属遊撃壱番艦インベルフォーク艦長の諌名田だ、
 年長者ということで場違いながらも乾杯の音頭を取らせていただくことになった。
 本日は大雪と普段であれば恵まれぬ天候だが、クリスマスという事でむしろ歓迎されるべきものであり、
 これも偏に貴公らの……」

がつがつむしゃむしゃ。

「……ウナズミ隊員、貴官は上の者の挨拶が行われている時どうすべきか
 今までの人生で教わってこなかったかな」
「んぐっ……見知らぬ者も多いこの場、艦長はじめ優秀な人材の命狙うには絶好の機会だと判断し、
 毒味を行っていたであります」

「(どういう言い訳だあのアホ……)」
「(俺でもターキーの軟骨までは食わねえな)」

「……ウチの馬鹿程ではないにせよ、今にも腹の虫を鳴らしそうな方もおられるようなので
 堅苦しい挨拶は抜きにしてそろそろ……」

「艦長!」
「なんだ」

「この料理に毒はありませんでしたが、それと同じに危険な程……でらうめえ、であります」
「…………乾杯」


420 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/25(土) 21:20:20 ID:5vH3MZu9

乾杯。たくさんのグラスとその言葉が場を揺らした。
十二月二十五日、日本の某所にてクリスマスパーティーが開かれていた。
もちろんこの場に、静かに主へと祈りを捧げるような熱心なキリスト教信者はいない。
日本だもの。酒が飲めて料理が食えて、騒げればそれでよし。
ただクリスマス、大切な人と過ごす、なんて風習があるからして。

「くそう、今年も出会いなく終わる……。 だが、だがよ! 今日は最後にして絶好のチャンス!
 ありがとうキリスト、Yes Jesus!」
水野剣角二十三歳、全力で恋人募集中。
今シーズン十二打席0安打。セカンドまで到達したのはいつのことやら。
一週回って家庭を築くなど夢のまた夢。

「で、なんで俺がついていかなきゃならん」
「そう堅いこと言うな、一人より二人のほうが『最初に引っかかる率』が高い。
一撃退場キャラ同士仲良くやろうぜブラザー」
「ちょっ……待て引っ張るな!」
目指せホーリーナイト、男二人で行くクリスマスナンパツアーの始まりでござい。
難破必死の泥舟とか言わない。


「うへえ、何これかわいい」
"そう言われるのは初めてだが、成る程悪い気はしないな"
「ソノタンクハ何ガ入ッテイルノデスカ?」
女1、少年1、へんなカプセル頭+タンク1。

「おお、早速あそこに年上セクシー美女発見!」
「凄い際どい服装してるが大丈夫か?」
そう放つ青年、ショウ古金もどこぞの戦隊コスチュームなのだが。
「問題ない、人は見かけじゃないぜ」
さっそく先の文句そのままにヘイと声を掛ける剣角。

「私を呼ぶ声が聞こえる!!」
『それだけでどうして自分だと思うんだよ! 自分大好きか!』

「……それからなんか突っ込む声が聞こえる気がする! あ、性夜だからってそっちの意味じゃないぞ」
"会場内では検出されないが"
「イツモノ彼ハ研究所デスシネ」


421 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/25(土) 21:21:02 ID:5vH3MZu9
――その頃の彼。
「みんな帰ってクリスマス満喫か畜生ー! せめてメンテ作業終わらせてからにしろ動けんわ!」
むせび泣く電子音声、ギルライバーA6。
ひょんなことからロボットと精神が入れ替わった少年の、ロンリーナイトであった。
響く"鉄の"獣の遠吠えが空しさを掻き立てて――

「今夜これからどうですか」    "ああそうだったこれか、
「うわ酒臭い」                これはガソリンだ"
「ナンパ君か? いいよォ暇だし、 「普通ノモノト違ウヨウデスガ」
 お姉さんが遊んでア・ゲ・ル」   "匂いかな、嗅いでみるか?"
「よろこんでー!!」        「オウ……カナリ濃イデスネ」

「そこの残念イケ面ジャーレッドも一緒にどう……なんだこのいい匂い」
漂うフレーバーは尋常なレベル、周囲一瞬にして苦い顔だと言うのに
プロフェッサー八之州ただ一人逆にクンカクンカ。

「おお素敵なエネルゲイン、これで君も動いているのか!」
"半分ハソウダナ"
「うふふ、ちょと飲んでみていいかい」
「危険デスヨ、ハカセ」
「なに人で言う血みたいなものだ、それか小○水かと思えばいけるいける」
のどが気持ちよく音を立てております。それがビール等であればの気持ちよさだが。

「本当に問題ないのか」
「うん、俺が悪かった。見かけ以上にアレだった」
凄まじい匂いと、さらには浴びだした真っ黒の奇婦人によってどんよりなツアー一行、
気分を早く切り替えるべく次の目的地へ。


422 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/25(土) 21:21:43 ID:5vH3MZu9


「やや、あそこに見えるは女子二人! いける、2:2でいける!」
「なにがだ」
「俺があの金髪、お前あのちょっとキツそうなほう、ヨロシク!」
走り出せ青春。

「クリスマスって初めてですけど……なんだか素敵ですね」
「変なヤツも多いから僕はあまり好きになれないけど」

「おーいそこのW美少女!」

「……なにかあったんですか?」
「昔ちょっと、ね」

「ちょっとー、そこのお嬢さんたちですよー! ……ほらお前も声かけろ!」
「え、ああ」

「でも、まあ今は平気だよ。それじゃあ折角だし……」
「楽しもう、ですか?」
「思い出、作りたいしね」

「無視か! 無視ですか!」
「……うるさい。くさい。話しかけるな」

ギロリ。ちょっとどころか空気悪いが、そこでめげないのが剣角のいい所。
そう思うのは多分本人だけだが。

「いや、取り込み中の所を邪魔したのは申し訳なかった。
 お詫びに食事でも奢らせていただけないだろうか、もちろん二人とも」
世界にとっても必要なのは争う事ではなく、愛よ。
二人を強調することで相手を立てつつ警戒心を解く戦術。

「ここで食べるからいいよ、ね」
「いえ、ここでは到底食べられないような美味しい和食の店があるんです」
「折角の好意ですよ? パーティーの後でならいいと思いますけど」
 ナイスフォローだとショウにウィンクが飛んでくるが、なんとも下手糞である。
「そそ、折角だし男女4人でわいわいさ……」

「駄目」
しかし一蹴。「何が駄目なんだよ?」と半分泣きそうな剣角に対し、
「それ」と指す視線の先は真・ライガードリル(誇張表現)
冷たい眼差しに加え「ああ」と理解の素振りを見せる金髪。
隣に立つショウまでキュッとなってしまう。

「そんな事言っても男なんだもん! いいじゃない、それがクリスマス!」
開き直ってるのかヤケクソなのか。

「じゃあ、どの道交渉決裂だ。僕"も"男だし、この子はどっちですらない。というより機械なんだけど」
「え……え?」
「じゃあ行こ」「あっ……なんか、すみません」

「ありのままに起こった事を言うぜ……ひょっとして「レズビアン」かと思ったらあばばばば……」
ぽかんとしていた剣角だが、急に妙な事を口走り。
「うわああああん!! ばかあああああ!!!」
そしてまた走り。
驚くまでは一緒だが、何も泣かなくてもと思いながら、ショウ追いかける。


423 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/25(土) 21:22:28 ID:5vH3MZu9


「うわああああ……あ、うおおおお!!」
「どうしたんだ!?」
急に方向転換。しかし速度は落とさない。否、加速する。

「幼女見つけた!」
「よう……何言ってんだお前!」
華麗なるブレーキング、その先にはぽてぽてと歩く少女。
まあ幼女と言えば幼女といった風貌。
もう珍しくもないが変な服装センスをしていらっしゃる。
そこへ。

「メリークリスマスだこのヤロウ」
紅い服、白い髭、巨大な袋。
サンタクロースの格好をした男が現れる。
空気を呼んでサンタクロース、と言いたい所だが、髭まで逆巻いて見える荒々しいオーラ。
さらには子どもが泣き出しそうなほどに悪い眼つき、これでサンタといったら失礼かもしれない。

「もうどこ行ってたんですか」
「どこでも良いだろ……おうガキ共、メリークリスマスだな」

声を掛けようとした直後、でタイミングを失ったところ、先に男から。
「メ、メリークリスマス……ところでお二人はどういった方で」
恐る恐る。

「ああ、オレはサンタさんだよ……っつー相手でもないか、素敵なリサイクル工場の工場長だよ、
 人呼んでジャンキーナオトらしいぜ、まったくクールな通り名付けやがって……」
「えっと、じゃあそちらの可愛らしい娘さんは?」
やたらの早口に圧倒されながらも目的へ。

「娘って! オレのって意味かァ!? んな訳ねえだろあってたまるか!」
興奮のついで手を放した事で、ボスンと音たてて袋が落ちる。
むぎゅう。後ろで袋を見ていた当の少女が下敷きに。

「え、じゃあまさか恋人とかじゃないですよね」
「それだと傍目犯罪じゃねぇか、お前ら俺がそんな風に見えるのか!?」
潔白だと言いたいのか髭を取るが、余計というか。
うん、人相が悪い。


424 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/25(土) 21:23:09 ID:5vH3MZu9

「こいつはゴミ箱に挟まってたのが勝手に付いて来てんの。むしろお前らがもらってくれ」
「なんですと!?」
急にテンション逆転。
「お前はそれでいいのか」「ああ、一番いいロリを頼む」
この際形振り構わぬというが、流石に構わなさすぎである。

「まあでもこいつロボットだけどな」

つい先の出来事がフラッシュバック。だが。
「ええ、全然大丈夫です。むしろ望むところです」
構わないにも程がある。頭のネジが飛んでったか。

「本当に大丈夫なのか」       「いつまで寝てんだ、
「なに、今気づいたがロボなら     ホラこの袋全部お前
 むしろ専門分野的なところもある。   のプレゼントだぞ」
 なんかアホの子っぽいし      「う・め・た・てゴミ……
 上手く手解きすれば、ね」     埋め立てゴミですか!?」

「駄目だこいつなんとかしないと……って何の音だ」
振り向けばしぼみゆく巨大袋。よく見るとビニール製、しかも文字が書いてある。
そして、書かれた中身はというと。

「幼女めっちゃゴミ喰ってますけどーーー!?」
ずもももと。

「うひゃあ美味しかった」「相変わらず喰い方が汚ぇなあ」
散らした残骸の中には腕らしきものが。
勿論、突き出す金属パーツから人間のものではないのだが、
ちょうど欠けた薬指が少女の口からポロリと落ちたとき、恐怖せずにはいられない。

「そうだほらクラ子、こいつが貰ってくれるってよ」
「駄目ですよ、あなたじゃないと地球資源の未来は――」
「だからそういう事するためにやってんじゃねっつのオレは」

「……うん、いらないですぼくにはもったいないです」

「なんだ、引き取ってくれねえのかあ」
とぼとぼと去る少年を見送るナオトであった。


425 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/25(土) 21:24:10 ID:5vH3MZu9


「……ぷはぁ!!」
シャンパン一気飲みで息を吹き返す。ヤケ酒というやつである。
「なんなんだよこのパーティーはよー。
 人間は雄と雌ほぼ一対一だろうがよー。
 彼女いなくて欲しい俺がいるならその逆もいるだろコノヤロー。
 それがどうだこの有様はー」
そこまで酔う程に飲んではいないはずだが、気分的に泥酔した事にしておきたいのだろう。
「だいたいお前、中身がアレだったから良かったものの全っ然駄目だな。
 最後とかほとんどダンマリだったじゃねえか」
「……顔見知しりだったんだよ、もっともあっちは覚えてないみたいだったが」
「なんだ、薄いなーお前。俺と一緒だあはははは。今日は独り身同士、
 仲良く飲み明かそうぜー」
「いや俺は……」

唸るのはショウの携帯端末。絡んでくる手を払いコールに応える。
「ん、ああお前か。今?今は知り合いの会合に出てる。
 大丈夫だ、もう終わる。空いたのか!? ああ!行くよ。
 ……馬鹿、そういうのは会ってから言うもんだ」
「女か」
電話を切るところ覗き込む表情、負のオーラに満ちて。

「うん……いや……まあ……その、なんだ」
オーラ。オーラ。

「メリークリスマス!」脱兎の如くダッシュして去りぬ。


「あらまだ残ってたんですか、照明落としますよ」
そしてパーティーは幕を下ろし、マッスル素肌の上にタキシードな係員が片付けを行う中。
「……ショウ……」
「?」
「チクショオオオオオオオオオ(ブツン)オオォォォォォォォォォ!!!!!」

その悲痛な叫びすら、聖なる夜の暗闇に飲まれていった。

「なんだこの感覚……俺の右腕が……共鳴している……だと!?」

(おわりんこ)


426 名前: ◆cDHwwwva1A [sage] 投稿日: 2010/12/25(土) 21:27:12 ID:5vH3MZu9
ト書きで適当にやろうと思ったが名無し率高かったので渋々。
結果中途半端な文を長々と。

色々酷いけどまあこんな一年のまとめでいいか。俺だし。


427 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/25(土) 22:15:13 ID:4L3f/+ib
>>426
何というカオスな……w
実に賑やかなパーリィですが混ざるのはちょっと勇気がいりますねw
にしてもお前は絶対サンタじゃねぇwお前の様な威圧感に満ちたサンタが居るかw
激しく笑いました。御馳走様です

改めて力作の投下、作者の皆さま、乙でありました

凄く遅れましたが返答を
>>132
色んなジャンルの動画を作ったみたいと思い、晴れて挑戦してみましたw
個人的にCRが一番気に入ってます。情報量を絞ってインパクトを叩きつける、みたいな
>それにしても、良いipodをお持ちだ……もしかしてランクヘッドとかくるりとかアンダーグラフとかもお好きかしら
はい、そこらへんのは大好きですwグレイプバインとか椿屋四重奏みたいなロキノン系はw

>英文
……俺、色んな意味で反省しますorz学力が足りな過ぎる……
>>135
次に投下する動画で正真正銘最後ですね。というか休止しまする
触発されたのなら動画を作った甲斐がありますよ!

>ロスガのCMじゃなくて、PVを完成させてみようと思いますw
イィィィィィィヤッホウゥ!Dazと一緒に凄く楽しみにさせてもらいます!
ただ無理はしないでくださいねw


428 名前: TロG ◆n41r8f8dTs [sage] 投稿日: 2010/12/25(土) 22:25:47 ID:4L3f/+ib
さて……偉く待たしてすみません
今回の自分の投下です。純粋なクリスマスネタではありませんが
動画制作の一段落&クリスマスという祝日という事で、自分も投下したいなと思い、この作品を作りました
勿論住人の皆さんに見てほしいのですが、作った目的としては、師匠へのクリスマスプレゼントという事でw

では、作品名は「わたしとおとん」です
ttp://www.youtube.com/watch?v=YeOpZOKS500

コンセプトとしては、あのN○Kの子供番組、みたいなのを作りたいなと思いました(最初のRHKはそういう意図です)
少しでもそんな雰囲気が出せたら良いなーと思ってます。あの子供向けと侮れないシュールみたいな
10分弱もあるので、時間がある時にじっくり見てください。多分就寝前に見たらぐっすり眠れると思いますw色んな意味で眠たい動画なのでw

それでは一人でスレを占領してしまい、申し訳ないです。また後日


429 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/25(土) 22:28:55 ID:saH40pRi
 動画イィヤッホォォォゥ!! 書き終わったらじっくり見せていただきますね!

 本当に今日中に書き上げられるか怪しくなってきた……この際一日遅れてもいいよね……。


430 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/25(土) 22:35:24 ID:4L3f/+ib
>>429
そう焦らなくても、腰を据えてじっくり作ればいいと思いますよー
1日というか、自分が納得できるまで取り組めば問題無いと思いますw

にしても昨日がウソみたいに人稲……
皆忙しいんだろうな。俺が暇すぎるのかorzちゃんと動画見てもらえるかまで心配にw


431 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/25(土) 22:40:37 ID:saH40pRi
 きっと今日こそみんなクリスマスパーリィ中なんですよきっと……。


432 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/25(土) 22:52:00 ID:4L3f/+ib
そうですね……そんな感じかもですねw昨日はその前夜祭でw
つまりHIMAJINは俺くらい(ry

あー……そうだ、前々からちょっと言いたかったというかやってみたかったんですけど
自分、立候補する人が居なかったら久しくやってない人気投票をやってみたいな―……とw




433 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/25(土) 22:59:32 ID:saH40pRi
>人気投票
 カマンカマンカマンベール!!


434 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/25(土) 23:03:48 ID:4L3f/+ib
無論自分も今すぐやりたいのですが、ちょっとページの作り方が分からないというw
それに人稲状態!だからちょっち迷ってますw
まぁページ作るだけなら今日できるので挑戦しようかな。告知は後日で

あ、それとwikiを更新してくれた方、本当に有難うございます
自分のなまけ癖を猛省せねばorz……それで人気投票のページはどう作ればいいんだろう


435 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/25(土) 23:38:00 ID:4L3f/+ib
っと……何かサンドボックスなどを参考にしてたら投票ページが出来ちゃいました
気が向いた方は軽―く、投票して頂けると自分が凄く嬉しいです
あ、と一応締め切りは来年になるまでの12/25〜1/1です。宜しくお願いします
ttp://www13.atwiki.jp/sousakurobo/pages/837.html


436 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 00:04:46 ID:lCijdnQU
 うおおー!間に合わなかったー! うおおー!


     ヽ○ノ   まあいいか!
      /
     ノ)


437 名前: ◆CNkSfJe3Zs [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 00:07:39 ID:kY97OEdt
 投下開始いたします。


438 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 00:08:56 ID:86OVDEdH




439 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 00:09:44 ID:lCijdnQU
 


440 名前: 衛人─エイト─ サンタクロースはもういない ◆CNkSfJe3Zs [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 00:10:18 ID:1DzWrNro
 後ろから走ってきた人影がタクシーを追い抜きならんで走る。その姿は、32号と殆ど同じ……衛人であった。
「遅ぇんだよ28号! 後から出てきて美味しい所だけ持ってこうって腹積もりかコラァ!?」
「すまない32号、セントラル・トランスポート・チューブ使用の許可申請がなかなか下りなくてな!」
 32号に怒鳴りつけられ、28号は走りながら頭を下げる。
「ごめんなさいね、そちらの申請には少し手間が掛かってしまったの……」
「構わないさ、イーナ。元々、私が出遅れたのが悪いのだからね」
 どちらの衛人も同じ顔で、共通の声紋パターンを使用しているから同じ声のはずなのだが、荒々しい32号と優しく丁寧な28号では、受ける印象は全く違う。
当然、二人は性格も正反対で、それぞれが「AI-Nは記憶や人格をベースにしても、元となった人間とはまったく別の存在になる」というのを如実に体現していた。
 ちなみに、衛人28号と同32号、都鳥17号は3人で1つのチームだ。人手不足故にそれぞれが別々の行動をする事も多いが、基本はセットでの運用を前提としている。
17号は32号を小馬鹿にしつつ、同時進行で28号の誘導も行っていたのだろう。並列処理の得意な彼女ならではの芸当だ。
「つーか、後からきといて何が『私に任せて貰おう!」』だ! 俺が先に着いたんだから俺の獲物だろ?邪魔すんじゃねぇよ!」
「アレは”誰かの獲物”ではなく、新造東京都の平和を乱す存在だ。どちらが倒すかどうかなと重要ではないだろう?
 それに……あのタクシーに乗せられている者達はもう限界だ、これ以上時間を掛ける訳にはいかない!」
 28号の言葉に、32号は舌打ちして目線を逸らす。
「32号! 変な意地を張らないで、素直に協力しなさいな!私達はチームでしょう?」
「へいへい……で、俺は何を手伝えばいい? 『自分がやるから黙って見てろ』なんてアホな事は言わねぇよな?」
 面倒臭そうに首を動かし、28号を見る32号。だが、その目付きは先程までの喧嘩腰なものではなく、街の守護神『衛人』のものになっていた。
「私は先行させて貰う。君はうまく奴を誘導してくれ!」
「クソッ!仕方ねぇな!」
 何だかんだで同一人物の人格や記憶を持つ者同士、細かい打ち合わせをせずとも、何をやりたいのかは大体分かるし、臨機応変に合わせる事も出来るのだ。
28号が急加速し、32号を突き放す。残された32号は再び狂化タクシーに向かい電磁加速拳銃を撃ち始める。回避されるのは分かっているが、避け方に規則性を見出せるはずだ。

 32号とタクシーからかなり距離を取った所で、28号が拳を強く握る。指の隙間から染み出た銀の液体が薄い刃物に変わっていく。流動金属製のナイフだ。
合計6本出来たソレを足元に投げて刺し、直後に火花を散らしながら急減速。そのまま足元を強く踏み込むと、轟音と共に道路に亀裂が走り、表面に酷い凹凸が生まれる。
「行ったぞ28号!」
 いつのまにかタクシーの後方に回った32号は、タイミング良く左右に撃つ事で逆にまっすぐ走るよう誘導するのに成功していた。狂化タクシーは、
減速する事無く28号に向かって突っ込む。どうやら避けて弾丸に当たるよりも轢く方が良いと判断したようだ。
 このまま正面衝突した所で、衛人28号が全壊する事は無いだろう。タクシーが壊れて止まるだけだ。しかしそれだと、乗客の命が失われる可能性が高い。
 28号は、背負った鞘から刀を抜く。抜かれた日本刀は、短く太い鞘の倍ほどの長さになっている。それは先程のナイフと同じく刃を形成するのが流動金属で
あるが故だ。彼は流動金属刀を低く構え、更に自身も膝を付いたような姿勢を取る。
「28号!何をする気なの?」
「いいから黙って見てろ、17号」
「だからイーナだといってるでしょう!」
 結構な速度で突っ込んできたタクシーは、起伏で姿勢が乱れて飛びあがった。といっても、そのまま転倒する程ではなく、車体から道路までの距離は50cm
あるかないか、という程度の高さしかない。
「せぁぁぁぁああああっ!」
 気合と共に28号が跳ぶ。腰を低くしたまま、両脚を大きく広げた踏み込み。匍匐前進でもしないと通り抜けられないほどの隙間を、刀を持ったまますり抜けるように潜り……

再びタイヤが道路に接触した時には、タクシーのエンジン部は見事に切断されていた。


441 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 00:10:45 ID:86OVDEdH




442 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 00:11:15 ID:lCijdnQU
 


443 名前: 衛人─エイト─ サンタクロースはもういない ◆CNkSfJe3Zs [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 00:12:32 ID:1DzWrNro
 これ以上の加速が不可能になった車体を、即座に32号が後方から引っ張り、減速させて止める。
「す、凄いわ……」
「チッ……相変わらず見事なモンだぜ」
 驚く17号と、悔しそうな32号。32号がタクシーの車体にめり込んだ指を抜き終わるまでの間に、28号はタクシーのドアを刀で切断し、乗っていた一家のベルトを
斬り始めていた。そして、近付いてくる数台分の救急車のサイレン。すぐにタクシーの近くに停まると、28号から子供二人を受け取り乗せていく。
「ちゃんとここに呼んでたのな、救急班を」
「私だって、仕事に手を抜くつもりは無いわ」
 一番最後となった父親を丁寧に抱えて救急車の近くまで走る28号を横目に、32号は狂化タクシーの中を覗き込む。生存者が嘔吐や失禁、脱糞だのをしていたおかげで
凄い臭いになっていたが、注目する所はそこではない。
「何で停まってんだー? オレっちはもっと早く走れるのになー誰よりも早く何よりも早く!チンタラ走ったり停まったりなんてありえないだろー」
 タクシーに残った、狂って壊れてしまったAI-Nだ。
「17号、トンデモ運ちゃんを完全に停めとくぞ。動かしたままにしといて、ヘマこきたくないからな」
 28号が腕から有線接続用のケーブルを延ばして、AI-N用のコネクタに繋ぐ。武器で物理的に破壊するよりはいくらかはマシな止め方だ。
「では……おやすみなさい、今度こそ2度と目覚めない眠りを」
 17号の静かな呟きと共に、タクシーを制御していたAI-Nの声が止まり、点灯していたランプ群が全て消え、やがてタクシーは完全に沈黙する。
「よし、これで一件落着と……」
「32号……」
「あ?」
「何度も言うのだけれど、私はイーナ!」
「おい、マスコミが来てんぞ! 情報遮断してなかったのかよ!」
 17号の主張を無視して、32号が救急車近辺を指差す。そこに有ったのは、マスコミ各社の車とそこから出てきたマイクを持った人間やモビットに囲まれた28号の姿だった。
「良くも悪くも、貴方達は目立ち過ぎるのよ」
「お前の職務怠慢を、俺らのせいにすんじゃねぇよ」
 おそらく先程までの鬼ごっこもカメラに収められているのだろう。車に追走する脚力と華麗な剣技、そして人質を即座に助けた衛人28号は正にヒーローだ。
東京都警察の奴らは、ここ数年の間に染み付いた「AI-N関連の事件や事故に対して、後手後手で役に立たない警察」のイメージを払拭するべく、何かある度に
蠅のように群がるマスコミ連中に、あえて好き勝手にやらせている節もあるのだが……
「ケッ……また奴の手柄かよ!」
 彼らがそういう状況になった時、カメラの前で笑顔でインタビューを受けるのは28号だった。無論、口も態度も悪い己がその手の事をやった所で碌な事には
ならないだろうというのは理解している。適材適所と納得してもいるが、
 元となった記憶や人格、造られた身体がほとんど同じである以上、自分の方が出来損ないだと言われてる
「見事な受け答え……彼、警察官を辞めたらスポーツマンか役者にもなれそうね」
「ハッ……俺達が最初に与えられた仕事以外の事なんて出来るかよ!」
 17号が言っているのが冗談だとは分かっていたが、上手い返事を考える気も起らなかったので、直球で事実を述べた。
「それに比べてこっちは無粋の極み……20番台と30番台で造られた工場が違うのかしら?」
「21号から40号まで同ロットだっつーの!」
 拳をタクシーに叩き付けてボンネットを凹ませると、32号は煙草型の強化剤を咥えて火を付け、不機嫌そうに煙を吐いた。


444 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 00:13:18 ID:lCijdnQU
 


445 名前: ◆CNkSfJe3Zs [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 00:14:04 ID:1DzWrNro
 と言う訳で今日の衛人〜
この調子だと多分年末まで毎日投下が続きそうなので、
もうクリスマス終わったし、完成してから全部から投下するべきかが悩み所。意見求む。


446 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 00:14:05 ID:86OVDEdH




447 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 00:15:34 ID:86OVDEdH
>>445
乙です。個人的にある程度完成させてもらってから投下してもらった方が自分は良いですね
そっちの方が一気に読めて感想書きやすいんで


448 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 00:17:30 ID:lCijdnQU
>>445
 投下乙です!
 それでは、ゆっくり読ませていただきますね!

>意見求む。
 読む側としては完結してからの方が楽っていうのはありますねー。


449 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 00:19:42 ID:86OVDEdH
おぉ……投票が既に集まってる
やべぇ、何という胸熱


450 名前: 硬質 ◆BfO3GzMb/w [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 00:26:29 ID:R+ceXJgn
>>445
投下乙です。
あとで読ませてもらいます。

さて、自分も投下、HBの14話……ではなくクリスマスネタ。
完璧に出遅れてしまいましたが、せっかく書いたので投下です。


451 名前: >>882はシャキーン一押し ◆MVh6W.SAZtbu [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 00:32:34 ID:H2y8rJAS
>>426
投下乙!
まさにカオスwww
ギルの中の人は放置されてんのかい……
そしてやはりクラ子はゴミ箱に挟まってたのか……

>>428
投下乙!
いや、あのNHK教育の「俺はとんでもないものを見ちまった……」感がよく出ております
(個人的に、テレビ東京は秘境、NHK教育は魔境と呼んでいる)
酷く笑いましたね。
それにしても気がついてみたらおとん絵ってほとんど俺が描いてるんだなあ……

>>413
ハルカサン ニ キマッテル ジャナイカー

>>414
オレもヤツを一年描いていない、という事実に気が付いたとき酷く奇妙な感覚にとらわれた。

>>418
>某ネズミ
ハハッナンノコトヤラ

奴についてはですね、実は「オルせんせいキャラ設定でヴィルシャを書く」っつーネタを考えてまして……
いや二話も書いてないのに何言ってんのって話なんですが。キャラ浸透してねえし。メルさんに至ってはまだ出てきてねえし。
ただ…… 自分で想定して吹きかけたレベルなんだよな…… 高枝切りバサミがねえ……


452 名前: ヒューマン・バトロイド ◆BfO3GzMb/w [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 00:33:07 ID:R+ceXJgn
「で、アンタは何者だ?こんな所まで潜入してきて、何が目的だ?」
南太平洋中立国家群防衛隊詰所にて、リクは裏口から侵入しようとしていた不審者を拘束していた。
「それにしても……派手だな。そんなどぎつい赤い服で侵入とは……」
侵入者は赤い服を着た老人だった。
「いや……ワシはプレゼントを届けに来ただけ――」
「配達員がわざわざバレないようにこっそりと裏口から来る訳あるか」
老人はリクの前で正座させられて項垂れている。
「本当にプレゼントを届けに来ただけじゃ!ワシはサンタクロースなんじゃ!」
「サンタクロース?何だそれ?」
リクは首をかしげる。
今まで生きてきた中でサンタクロースという単語をリクは聞いた事が無かったからだ。
それはリクが戦場か研究所という閉鎖された環境でしか生活した事がないせいだった。
「サンタクロースを、知らんのか?」
「とりあえず、真夏の熱帯夜に現れる分厚く着こんだ不審者なんて知らない」
そう、クリスマスである今現在の南半球の季節は"夏"だ。
そういう意味でも老人は不審者だ。
「で、サンタクロースってのは何だ?」
「ふむ……リク君よ。随分と難儀な生き方をしておるようじゃのう……サンタクロースを知らんのも無理はあるまい」
老人は傍らの袋からいくつかの子供向け絵本を取り出した。
「まずはサンタクロースを知ってもらわんと話も始まらん。これを読むといい」
リクは渋々受け取り読み始める。
絵本にはクリスマスの温かな家族と子供にプレゼントを配るサンタクロースの話が描いてある。
「……理解した。で、アンタは自分がサンタクロースだとでも言うつもりか?」
「証拠を見せた方がいいかのう?」
老人が懐から取り出した笛を吹くと鈴の音が聞こえてきた。
リクが空を見るとトナカイがソリを引きながら空から降りてきた。
「無線接続でグラビレイト起動、立体式戦略盤で解析開始」
リクは非現実的な光景に思わず解析を開始する。
「夢の無い子供じゃのう……普通ならここで「わ〜い!サンタさんだ〜!」と喜ぶ筈なのに……」
リクは老人に向き直りブレインチップから記憶を探ろうとする。しかし……
「反応無し!?アンタ、ブレインチップを入れてないのか!?」
現在の世界でのブレインチップの普及率は99%。
そんな1%と出会う確率はそう高くない。
「サンタはクリスマスだけ存在すれば充分じゃ。そんな文明の利器まで必要とせんのじゃよ」
リクは溜息と共に肩の力を抜く。
「……なんかアホらしくなってきた。行っていいぞ、爺さん」
「それはありがた――ぐぎゃ!?」
サンタは立ち上がろうとして倒れた。
「い、いかん。ぎっくり腰じゃ……」

ヒューマン・バトロイド クリスマス特別編 サンタクロース=不法侵入者

目標は目の前の家、2階の東側の窓が子供部屋だ。
リクはサンタから手渡された予備のサンタ服と袋、そしてヒゲを装着している。
「対象は……寝ているな」
目の前の子供が望む物が出てくるという袋から箱を取り出す。
そっと枕元にプレゼントを設置、証拠を残さない様に立ち去る。
「あと……12軒か」
リストを見ながら溜息をつく。
ぎっくり腰で動けないサンタの代わりにプレゼントを配るリク。
普段の戦場で死をばら撒く姿とは真逆だ。
次々にリクはプレゼントを配り終えていく。
「侵入成功、対象は……っ!?」
起きている。
こちらを丸い目で見ている。
沈黙が流れる。


453 名前: ヒューマン・バトロイド ◆BfO3GzMb/w [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 00:34:57 ID:R+ceXJgn
「さ、サンタさん?」
「え?あ、ああ、サンタクロースだ」
「わ〜い!サンタさんだ〜!」
本当にこんな反応するんだなと思いつつ、子供を黙らせなければと焦る。
「静かにしなさい、バレると厄介だから……」
「サンタさんはホントにいたんだぁ〜!」
「だから静かに……」
「すごいすご〜い!」
「……黙れクソガキ」
子供はリクの殺気に泡を吹いて気絶する。
子供をベッドに寝かせてプレゼントを置く。
次の年からこの子供にとってクリスマスがトラウマになるのは、また別のお話。
「あと4軒……同じ場所だな……あれ?」
名前に見覚えがある。
ラウル・グリット、シエル・ファーニール、リリ・ウィール、ミキ・レンストル。
紛れもない仲間の名前だった。


ラウルの部屋は汚い。
別に汚れてはいないが、工具や機械部品が散らばり過ぎている。
当の本人は新装備の設計中に寝てしまったようで、端末の明かりだけがともっている。
「ラウルのプレゼントは……なんだ、この紙……設計図を完成させろ?」
つまりラウルの代わりに設計図を仕上げればいいのだろうか?
「仕方ない……」
机に突っ伏すラウルをベットに運び、代わりに設計図を弄る。
既に後は細部を詰めるだけになっている。
リクは20分ほど作業すると部屋を出て行った。


「リリのプレゼントは……また紙か。彼女を膝枕しろ、ね……意味が分からない」
女性の部屋に踏み込むのに若干の罪悪感を感じながらリリのベットに近づく。
リリの部屋は小ざっぱりとした部屋だった。
料理、特に菓子作りをよくやるためか甘い香りもする。
「リリ、リリ?」
「ぅぁ……リク?」
リリは寝ぼけているらしい。
これなら誤魔化す手間が省ける。
「膝枕してやろう」
「うー、ん?ああ、夢か。よし、頼んだ!」
ベットに腰かけたリクの膝にリリの重みを感じる。
(意外と髪が綺麗だな……)
そう思っていると気付いたらリリの髪を撫でていた。
いつもはポニーテールになっている髪が指の隙間を滑る。
膝の上のリリは顔を緩めて幸せそうに眠った。
20分ほどそうした後、リクはそっとリリの頭を元の枕に乗せなおして立ち去った。


シエルの部屋はすごく汚い。
ラウルの部屋より汚かった。
端末用の機械部品のほかに食料品の袋や雑誌などが大量に積まれている。
「ガサツだな……」
袋の中には小さな箱、端末用の追加メモリのようだ。
「欲しい物も女らしくない……」
とりあえずカモフラージュにその箱を雑誌の間に浅く埋めておいた。
これなら見つけても疑問が少なくて済むだろう。


最後にミキの部屋に向かう。


454 名前: ヒューマン・バトロイド ◆BfO3GzMb/w [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 00:36:04 ID:R+ceXJgn
袋からプレゼントを取り出そうとするが袋からは何も出てこない。
「あれ?なんでだ?」
「やぁ、リク君。お疲れじゃったのう」
サンタがミキの部屋の前に立っている。
「ミキのプレゼントが出てこないんだが?」
「大丈夫、これを届ければいい」
サンタが渡してきたのは軽いクリスマス料理とワイン。
「アイツ、酒に弱いんだが?」
「サンタ特製のワインじゃから大丈夫。ほら着替えて」
「あ、ああ……」
上から羽織っているだけのサンタ服を脱いで料理を受け取る。
「では、メリークリスマス。君にも、彼女にも、皆に幸せが訪れますように」
にっこりとほほ笑んで消滅した。
「……もう何があっても驚かない」
そう呟いたリクはミキの部屋をノックした。
部屋のドアが開いてミキが顔を出す。
「リク?こんな時間にどうしたの?」
「いや……ちょっと料理を貰ってな……オレじゃ食いきれないから持ってきた」
苦し紛れないい訳でミキに料理を渡そうとする。
「わ、私と?二人で?」
「あ、ああ……そうなるな」
しかし予想以上にミキは食い付いた。
そのせいで思わず一緒に食べる事を了承してしまった。
「そう……二人で……あ、上がって!」
リクから料理を受け取るとミキは部屋の奥に歩いて行き、リクもそれに続いた。
「しかし、これは手が込んでるわね……誰から貰ったの?」
「あー、なんかぎっくり腰の老人を助けたらお礼に貰った」
「へぇ……でも変な感じ。クリスマスなのに気温は暑いし、暑いのに典型的なクリスマス料理だし」
クスクスとミキは笑う。
つられてリクも笑う。
「乾杯でもするか?」
「私がお酒弱いの知ってる?」
「酔わない酒なんだとよ」
二つのグラスに綺麗な色の赤ワインが注がれる。
「じゃあ、メリークリスマス」
「メリークリスマス」
グラスの澄んだ音にまぎれて、鈴の音と老人の笑い声が聴こえた気がした。


ミキの願いは実は毎年変わらない。
それは大切な人とクリスマスを過ごす事。
つまりそれは去年までは家族と、今年はリクと一緒に、という事だ。
ではリクの願いは?
――それは暗い願いを持つリクの中に純粋に浮かんだ明るい願い。
サンタから渡された絵本にあった様な、暖かいクリスマスを過ごす事だった。
サンタクロースがリクの前に現れたのは、もしかしたらただの偶然ではないのかもしれない。
「願わくば、戦争しか知らない彼に人並みの幸せが訪れますように」
そんな風に願った2人の少女への答えなのかもしれない。


455 名前: 硬質 ◆BfO3GzMb/w [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 00:39:17 ID:R+ceXJgn
以上、波に乗り切れなかった硬質でした。
本篇も同時に上げようかとも思ったけれど、実はこの話の流れで14話を上げるとリクが完璧に叩かれるんでやめときます。

>>451
>オルせんせいキャラ設定でヴィルシャを書く
なにそれ、すごく見たい……


456 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 00:47:41 ID:ndaNRDcl
ウォォォォ投下乙だよー!


457 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 00:49:40 ID:PK3LsQ0O
なにこのラッシュw乙も感想も追いつかないよwww

皆さま投下乙です! じっくり読ませて頂きます!


458 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 00:55:59 ID:59uuSSPq
もう何が何だか分からないがとりあえず皆さん乙!じっくりことこと読ませてもらいまうす。


しかしまぁ……元はクリスマスネタでちょろちょろ書いてたつもりだったのに、いつの間にやら外伝臭くなってきたでござるの巻。
どうせならキッチリ書いちゃおう・・


459 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 01:42:07 ID:ixWgA82l
>>215-234,>>400-402,>>437-445

>>364-365

>375-389

>>405-406

>>410-411

>>419-426

>>428

>>452-455

早速読んで感想と行きたい所ですが、数が数なので付箋代わりの安価も兼ねて投下乙のレスにさせていただきます。


460 名前: >>882はシャキーン一押し ◆MVh6W.SAZtbu [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 01:55:24 ID:H2y8rJAS
>>445
投下乙!
ベースとなっている人間が同一でも、性格が明確に違う、というところが面白いなあと思いました。しかし17号を17号と呼ぶところはいっしょ。
そして
>21号から40号まで同ロットだっつーの!
その返しはおそらくほとんど意味が無いぞ32号。

投下については…… オレも完成してからの方がいいかなあ、と思います。

>>455
投下乙!
ミキとリクの願いが切ないなあ……
そしてリクはいたいけな子供にトラウマを与えるなwww

>オルせんせいキャラ設定でヴィルシャ
ホントにね、いつ書けるかわかんないです。余談ですが他に想定時点で吹きかけたネタとして「オルせんせい版隆昭が身の丈3mの遥さんと絡む」ってのがあります。


461 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 13:16:55 ID:5seR1o9I
>>428
NHKを見ないので何とも言えないですが、おとんと、珍獣のシュールなコントに終始笑わせてもらいましたw
最後の最後で、じんわりとさせられるのは予想外でしたがw素晴らしい動画。お疲れ様でした。

>>445
衛士……って言うか、28号のスピーディな動きにMGS4の雷電のムービーを思い出してしまいましたw
次はどんな動きを見せてくれるのか、次回の投下も楽しみにしています。

>>455
この雰囲気、イエスだね! 約一名、可哀相な事になっている子供がいるのはさて置きwww

と言うわけで、皆さん投下お疲れ様でした。

>>460
身の丈3mの遥さん……おっきいのにちっさい!


462 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 20:48:01 ID:PK3LsQ0O
くりすますに さんたさんからもらった げーむが おもしろかったので えすえすかしたぞ。


463 名前: 黒猫 ◆YHSi90Gnr2 [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 20:48:59 ID:PK3LsQ0O
嘘です。少しばかりの小ネタを投下します


464 名前: 黒猫 ◆YHSi90Gnr2 [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 20:50:45 ID:PK3LsQ0O
 スーパーロボスレ大戦SS  第15話〜開始時インターミッション〜

 場面
 ・敵性異界存在(The hostile another being)対策機関『イージス』を構成する組織の一つ、日本国守護機関『御劔』関東支部・横須賀基地。

 つるぎ級航空戦闘母艦参番艦『とつか』が納められたドックに隣接する巨大格納庫。
 その中には、小は人間サイズから大は50メートル級まで、様々な形式のロボットが格納され、作業服や白衣、あるいは黒ローブや狩衣姿の作業員達がメンテナンスやオーバーホールを行っている。
 そんな光景の中、二本の角を持つ白い機体を整備する、作業服姿の女性が二人。
 波打つ青黒い長髪をアップに纏めた女性が、肩部分の解放された装甲板の隙間に突っ込んでいた顔を上げ、分解され、台座に固定された機体の前腕部を弄っている女性に声をかける。

 「肩の方はこれで終わり〜。……ねぇ、ジュリちゃん、アイリスってこの前修理したばかりだったと思うんだけど、気のせいかしら?」

 声をかけられた方―短く切りそろえられた黒髪に赤い瞳の女性は、作業が難航しているのか、顔をしかめてボルトと格闘しながら気のない返事を返す。

 「ジュリ言うな。気のせいだろ、きっと。毎回パイロットがアクション映画のラスト並に熱い戦いを繰り広げているのも気のせいだ。……手首のサーボモーター、交換終わったよ」

 先に声をかけた、髪にアホ毛を装備している女性はクラウディア=リィナ=イレールア。
 返事をした、作業が終わるなり、ポケットから出した煙草を銜えようとしている女性がジュリア=ブルーストリート。

 「ジュリちゃん、ここ禁煙だってば。またおやっさんに叱られるわよ〜?」
 「ぐっ……! あぁもう早く終わらせるぞ!」

 どちらも現在『イージス』の協力者という扱いになっている、『ネオ・アース』という異世界からの『転移者』だ。
 ジュリアの返事を聞いたクラウディアは、手元の情報端末を操作し、作業内容をチェックする。

 「手首もおっけー、と。これで終わりね。次はどの機体だっけ〜?」

 自分で調べろよな、と呟きながら、ジュリアは律儀に情報端末を起動し、リアルタイムの情報を反映する機能を持った整備予定表を呼び出す。


465 名前: 黒猫 ◆YHSi90Gnr2 [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 20:52:19 ID:PK3LsQ0O
 「えーと……、まだ終わってないのは、スラッシュゲイルだな。チェックだけで良さそう」

 さすがに整備の専門家が揃っているだけあって、各作業の進行速度が恐ろしく速い。10以上あった要整備の機体の大半が整備完了後のチェックまで終わっていた。
 クラウディアは端末をいじりながら、ふと真面目な表情でジュリアに声をかける。

 「りょうかーい。……ねぇ、ジュリちゃん」
 「だからジュリ言うなと―……なんだよ?」

 いつも通りのツッコミをしようとしたジュリアだったが、真面目な表情のクラウディアという滅多に見られないレアな状況に、不審の表情を浮かべる。

 「何かすっかりこの状況に馴染んじゃってるわね、私達。『こっち』に飛ばされてから……2ヶ月半くらいだっけ?」
 「……そうだな。もうそれくらいになるか」

 警戒しつつも、『あの現象』が起きてから現在までのドタバタに思いを馳せるジュリア。
 僅かに警戒の気配が薄れたのを察したのか、クラウディアは、

 「こんなに長い間、『彼』に会えなくてジュリちゃんかわいそう……」

 ニヤニヤと笑いながら、からかいのネタを叩き付ける。
 それに対しジュリアは、必死で自分の表情筋と声帯の動きを押さえ、

 「………………」
 (ツッコまない! ツッコまないぞ!!)

 クラウディアが望んでいるであろう反応をしないよう、必死で抵抗を試みる。
 ちなみに『彼』とは、ジュリアの幼馴染みであり、現在恋人関係にある青年オルカ=マクダウェルの事である。
 少しして、

 「それにしても……もう随分“潜って”ないのよね。クラドセラケ作ってる時以来じゃないかしら?」

 ジュリアの無反応に飽きたのか、クラウディアは再び話題を変えた。
 まだ警戒の残った表情をしていたジュリアだったが、これ以上先程の話題を続けられても困るので、こちらも話に乗ることにした。

 「そうだな……。海じゃないと私等、戦力にならないから出る意味が無いし」

 このところの敵性異界存在との戦闘は、殆どが内陸部で行われていた為、クラドセラケはずっと母艦の格納庫で待機状態だったのだ。

 「戦場に出たい訳じゃないけど、知り合いが戦ってるのになんにも出来ないって落ち着かないわよねぇ?」

 いつもの緩い笑みにやや憂いを混ぜた表情で、クラウディアは言葉を続ける。

 「だから整備手伝ってんだろ? ……落ち着かないのは同意するけど」

 ジュリアも頷き、言葉の後半部分は溜め息と共に吐き出された。


466 名前: 黒猫 ◆YHSi90Gnr2 [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 20:53:57 ID:PK3LsQ0O
 ――――――――――――――――――――

 二人の間の空気が少々重くなりかけたその時、

 「おーい、嬢ちゃん達。そろそろ休憩しろよー」

 下方の通路側から、暖かみのある、錆を含んだ低い声がかけられた。
 二人が通路に視線を向けると、そこにいたのは短身で厚みのある体躯を作業着に押し込み、頭に原色のバンダナを巻いた髭面の老人だった。

 「あ、おやっさん」「おやっさ〜ん、お疲れさま〜」

 二人が返事を返した老人は、ディルク・ズィルバー・丹羽。
 『御劔』の技術部長であり、『とつか』の機関士と整備士を束ねる存在でもある。

 「おやっさんじゃなくて、部長と呼べ。ほれ、コーヒーだ。こっち来て休みな」

 丹羽は苦笑しながら、後ろに従えていたコーヒー用給仕ロボ(外見は一言で言うと高さ1m程の白いドラム缶)が、丹羽の操作によって内部で豆を挽き、ドリップする。
 二人から、ミルクと砂糖の量を聞いた丹羽がそれぞれの分量をいれ、通路に下りてきた二人にコーヒーを手渡す。

 「ありがと、おやっさん」「相変わらずいい豆使ってるのね〜」
 「だから部長だと……、まぁいいや。実際、不味いのよりゃ美味いモン飲んだ方が作業効率がいいのよ。んで、作業はどの辺りまで進んだ? ……おー、いいペースじゃねぇの。さすが自分達で機体いじってただけはある」

 携帯端末で作業の進行状況を確認しながら、二人作業を評価する丹羽。

 「他の人達に比べたら」

 と、別な場所で手際よく作業を行っている『御劔』や『イージス』所属の整備士達を親指で指し示すジュリア。

 「全然でしょ。それより、おやっさんの方はどうだったの? あの冗談みたいなロボット見に行ってたんでしょ?」

 そりゃ、こっちは専門家だかんな。嬢ちゃん達に負けたら懲罰モンだわ。と笑った丹羽は、そのまま続けて嬉しそうに、先程見てきたモノの事を口にする。


467 名前: 黒猫 ◆YHSi90Gnr2 [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 20:55:24 ID:PK3LsQ0O
 「あー、『機械人形』な。『機械で構成された、自意識を持って自律稼働する存在』ってヤツは、俺の世界にも異種族としての『オートマータ』ってのがいるんだがなぁ。あんなのは流石に初見だわ。ちっちぇえ整備士の嬢ちゃんに作業を見せてもらったが、なかなか面白かった」

 つい最近『イージス』に合流した、『機械人形』が野生生物のように存在する世界から来た、『やおよろず』という集団。
 その中の、実年齢よりかなり若い見た目をもつ、金髪の整備士の作業風景を思い出しながら、丹羽は二人の元に来た本来の目的を切り出すことにした。

 「んで、だ。休憩終わってからでいいから、ちっとばかし相談があるんだわ。嬢ちゃん達の“鮫”の件で」

 丹羽の言葉にそろって首を傾げる二人。

 「鮫って……クラドセラケ?」「改めて話しって?」
 「あぁ、休憩終わったら設計室に……」

 「………………!」「…………!」「……!」

 「……ん? 何だぁ?」「……なんか騒がしいな」「なにかしら〜?」

 話の途中で、やけに騒がしくなった格納庫の一角に三人が視線を向けると、そこでは数人の整備士達が、なにやら激しく言い争っている。
 何事かと三人が耳を澄ますと、言い争いの内容がこちらまで聞こえてきた。

 「だからカルマたんのチェックは俺がやるっつってんだろ!?」「俺がやるって」「いやいや俺が」「いい加減にしろよ! カルマたんがお前等みたいな変態を寄せ付けるわけねーだろ!」「たんとか言ってる時点でお前も同類だろ。常識的に考えて」
 「チェックという名目で、恥じらいを含んだ表情で服をはだけてもらえる絶好のチャンスだぞ!? 譲れるかよ!」「所詮我々は、相容れぬ宿命(さだめ)か……」「ならば……是非も無し!」「問答無用!」

 まるで愛と悲しみの果てに拳を交えるかのように、互いに距離を取り、身構える整備士達。

 「………………」
 「………………」
 「……最近別の所の奴らが入ってきたせいか、妙な影響受けてやがんな、ガキ共。……あー、嬢ちゃん達。悪ぃけど、ちっとガキ共黙らせて来るわ。そんじゃあまた後でな」

 やれやれ、と息を吐き出した丹羽は穏やかな声でそう告げると、両袖をまくり、脂肪の上からでも筋肉の盛り上がりが分かる丸太のような腕をむき出しにして、騒ぎの元へ歩き出した。


468 名前: 黒猫 ◆YHSi90Gnr2 [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 20:57:12 ID:PK3LsQ0O
 ――――――――――――――――――――

 具体的に描写は出来ないが、物騒な生々しい音が格納庫内に響く中、それらの音を極力無視して作業を終えた二人が、格納庫と同じ建物内にある設計室を訪ねると、既に中にいた丹羽がドアを開け、二人を招き入れた。

 「お、悪ぃな嬢ちゃん達。まぁ座ってくれや」

 にこやかな丹羽の表情や声からは、先程までのバイオレンスの嵐の余韻は感じ取れない。

 (……でもなぁ)
 (……あれって多分、ヘモグロビン的な何かよね?)

 作業服に点々と付いた、赤茶色のシミが気になるが、詳しく聞くと犯罪に巻き込まれそうなので流しておく。

 「それでおやっさん、相談って?」
 「クラドセラケについて、だったわよね?」

 丹羽も二人が一瞬固まったことには触れずに、いつも通りの受け答えをしていく。

 「だからおやっさんじゃなくて部長と……まぁいいや、話戻すぞ? 相談てーのは、あの“鮫”にちっと手を入れさせて貰いてぇんだわ」
 「手をいれる? ……改造でもするの?」

 聞き返したジュリアに丹羽は頷き、表情を改める。
 真面目な話だと理解した二人も、同様に姿勢を正した。

 「あぁ。今現在、俺達は少しでも戦力が欲しい状況ってぇのは分かるよな?」
 「勿論。戦闘が終わって消耗して帰ってくる連中見てればね」
 「嬢ちゃん達の“鮫”も、遊ばせとくには勿体ないって話になってな?
 色々分析させて貰って充分前に出せるって判断させてもらったんだが、戦闘力は申し分無ぇけど、行動出来る範囲が水中だけで、ちっと狭いわな?
 それを解消するためのプランを立てさせてもらったんだわ」
 「ん〜、どうする? ジュリちゃん」
 「ジュリ言うな。……まずはどういう改造をするのか、全部説明してもらってからだな。その上で考える……これでいい? おやっさん」
 「おう。それじゃあ、でっけぇスクリーン出してくっから、待っててくれや」

 仮の了承が取れたことに機嫌を良くした丹羽は、いそいそと説明の準備を始めたのだった。


469 名前: 黒猫 ◆YHSi90Gnr2 [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 21:00:05 ID:PK3LsQ0O
 ――――――――――――――――――――

 「技術者連中で色々意見出し合った結果、これが良いんじゃねぇかって話になってな。……まぁ、見てくれ」

 そう告げた丹羽がプロジェクターのスイッチを入れると、そこに表示されたのは、
 クラドセラケの透過図に手を入れる部分が記入された図と、
 組み込まれる装置の種類と、それによって発生する効果が記された計算式混じりの説明文だった。

 「えーと……なにこの論文みたいなヤツ……全然分からない」
 「……結構、手をいれるのね? 電池と、装甲板と、ソナーと……あら? 収納スペースにも何か入れる予定になってるけど、これ何なの? おやっさん」
 「それについては後で説明すっけど、簡単に元に戻せる事を前提に、出来るだけ原型を留めた状態で行動範囲を広げるって条件だと、『御劔』中心の技術ではこれだけ手を入れる必要があるんだわ」
 「元に戻すって……何で?」
 「この騒動が終わって、嬢ちゃん達が帰るときに、俺たちが悠長に直していられる暇があるか分かんねぇだろ? だから誰でも戻せるようにしとくのさ」
 「おやっさんて気配りの人なのネ♪」
 「……そんな大層なもんじゃねぇよ。自分が手ぇ入れたもんに責任持つのは当たり前ぇだろうに」

 クラウディアの発言に、僅かに照れながら、返事を返す丹羽。
 二人が会話をしている間にも、難しい表情で画面を凝視していたジュリアだったが、
 降参。と呟き、丹羽に内容の説明を促した。


470 名前: 黒猫 ◆YHSi90Gnr2 [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 21:01:11 ID:PK3LsQ0O
 「おやっさん、……正直、あの図だけだと良く分からないんだけど。改造するとどんな風に変わるの?」
 「おぅ、それじゃまず電池だが」

 そう言って丹羽は透過図の一部分を別ウィンドウでズームアップし、レーザーポインタでぐるぐると円を描いて動力部分を示す。
 図に示された、動力部分のスペースに納められているのは、半分程の大きさにサイズダウンした電池。

 「小型化が上手くいったんで、新しく魔力炉も組み付けて電池と併用する」

 そう言って別のウィンドウで示された、収納スペースだった場所に組み込まれた、軽甲冑−小型の魔導甲冑−用の魔力炉を示す。

 「所謂ハイブリッドってぇヤツだな。こっちが……出力やらの試算になるが、電池だけの時よりゃあ、多少効率が良くなる予定だ」

 円グラフや数値で、出力や稼働時間などの詳しいデータを示す丹羽。
 動力部のウィンドウが消えると、新たに二つのウィンドウが開き、一つは展開された装甲板が裏返され、その裏側が拡大されて暗赤色の金属光沢を見せており、
 もう一方では、メインフレームの一部が拡大され、その表面に刻印された微細な紋様を映し出す。

「装甲板は『魔術側』の法則に馴染みやすい様に、裏側に人造ヒヒイロカネで皮膜処理を行い、メインフレームの表層には魔術紋様を刻印」

 また新たにウィンドウが開き、発動機と基盤を混ぜ合わせた様な本体の一面に、金属製の円盤状の部品を三つ連続して並べて接続したような奇妙な装置が示される。

 「電池の小型化で半分空いたスペースに入れる魔術機構と合わせて、“鮫”の機体を中心に、直径30メートルの『海』を発生させるシステムになる」


471 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 21:01:35 ID:86OVDEdH




472 名前: 黒猫 ◆YHSi90Gnr2 [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 21:07:35 ID:PK3LsQ0O
 ――――――――――――――――――――

 『海』を発生させる、そう発言した丹羽を呆気にとられた表情で見つめる二人。

 「「………………え?」」

 その反応を予期していたように、小さく苦笑した丹羽は、スクリーンに恐ろしく簡単な図を出し、レーザーポインタで示す。

 「あー、つまりこういう感じだ」

 その図は、一筆書きのような単純な魚の絵を、水色の円で囲んだだけの物だった。

 「この魚が嬢ちゃん達の“鮫”で、それを囲んでいる円が発生させた魔術的な領域だ。まぁ大雑把に言うと、“鮫”の周囲の空間、それ自体を『海』にするのよ。
 “鮫”は海の中だったら自在に動き回れるよな? つまり、これでどんな場所でも“鮫”は自由に泳ぎ回れるって寸法よ」

 丹羽は分かり易く説明している積もりだが、

 「……え? 『海』? 泳ぐ?」
 「つまり、だ。『潜水機は海の中にいる』モンだよな? 逆に言えば、『潜水機がいる場所は海の中である』訳だ。
 この理屈を使った魔術で擬似的に鮫の周囲を『海』だと定義するのよ」
 「ん〜? 直径30メートル? そんな狭い範囲じゃすぐに『海』を飛び出しちゃわない?」
 「いんや、『海』の基点はあくまでも鮫だからよ? 鮫が移動すれば『海』の範囲も一緒に移動するぞ?」

 物理的な物以外の『世界を形作る法則』とは全く無縁だった二人からしてみれば、

 「「………………ぅ〜ん?」」

 揃って首を傾げてしまう様な、『言っていることは分かるが、理解出来ない』という状態である。
 腕を組み、同じような角度で傾いている二人に苦笑した丹羽は、手にしているパイプを玩びながら、

 「……まぁ、とりあえず。この改造案だと餓鬼共を他の業務に支障が出ない程度に酷使して、フルスピードで大体1週間くれぇだと見積もってる。
 その後は嬢ちゃん達にも手伝ってもらって、試運転しながら問題が出ないかチェックする形になるな。
 ―説明は大体こんな所だ。質問はあるかい?」

 実務的な話だけを告げて、二人からの反応を待つ。


473 名前: 黒猫 ◆YHSi90Gnr2 [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 21:09:42 ID:PK3LsQ0O
 しかし二人は、

 「……ん〜、“作業に関しては”特に無いかな〜。……ジュリちゃんは?」
 「あたしも“作業に関しては”特にない……」

 頭上に疑問符を浮かべたような表情で、先程とは逆に傾いている。
 そんな二人に丹羽の苦笑が大きくなる。

 「あー、いきなり言われてもピンと来ねぇわなぁ……」

 まるで、難しい宿題に直面した孫を見るような目で自分達を見ている丹羽の表情に気付かずに、画面を凝視していたジュリアがあることに気付いた。

 「あ、ちょっと待って」
 「ん? どうした?」
 「武器には手を入れないみたいだけど、このままでいいの? 水中以外で使うなら魚雷をミサイルに変えたりとかは……」
 「あぁ、それなら必要無ぇよ。……ここに書いてあるが、まず……」

 丹羽の操作で、画面内の魚と円の近くに、白い丸が表示される。

 「攻撃対象が近くにいれば、『海』を伸ばして……こんな感じに相手を取り込む」

 さらに丹羽がキーを叩くと、魚の周囲の円がその形を楕円状に変え、白丸をその内部に納める。

 「……伸ばす」
 画像の動きを目で追いながら、呟くジュリア。

 「これで魚雷を撃てば、魚雷は『海』を通って相手に命中する。
 んで、遠距離の場合はまた違う。『海』を伸ばすにも限界があるからな」


474 名前: 黒猫 ◆YHSi90Gnr2 [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 21:11:51 ID:PK3LsQ0O
 『海』の領域が変形していた画像が変わり、魚と円と白丸という先程の画像に戻る。
 そしてまた別ウィンドウが表示され、そこにはクラドセラケに装備されていたソナーが、いや

 「んん? なにこの変なガラスみたいなの。これって改造した後の完成図?」

 よく似てはいるが、水に青インクを一滴垂らしたような色合いの透明な結晶体が組み込まれた、別な機械が映っている。

 「これは嬢ちゃん達の“鮫”に元々乗っかってたヤツじゃなくて、組み替える予定のエーテル式ソナーだ」

 まぁ、これが原理なんだが。と再度論文のような数式混じりの説明が画面の大半を満たす。
 げんなりとした表情を見せる二人に苦笑しながら、

 「簡単に言うと、だ。
 空間に偏在する魔力の波形を拾って感知するのがエーテル式ソナーなんだが、これで相手を補足したら、相手の周囲の空間を『海』として定義する」

 画面を操作し、白丸が魚と同じ様な円に囲まれた図を出し、

 「そんで鮫の周囲の『海』と敵の周囲の『海』は概念的に『同じ』だから、これで発射した魚雷は相手の所に飛んでくってぇ訳だ」

 レーザーポインタで二つの『海』を交互に示しながら、かいつまんだ説明を続ける丹羽と、

 「「………………」」

 再び斜めになりながら大人しくそれを聞く二人。

 「敵を『海』で捕まえるのも、“鮫”の周りに『海』を作る時と似たような条件付けだ。『潜水機の獲物は海中にいる』。
 つまり『潜水機が獲物として補足すれば、その相手がいるのは海中』だってーことだ」


475 名前: 黒猫 ◆YHSi90Gnr2 [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 21:13:38 ID:PK3LsQ0O
 説明が終わると、画面を眺めていたクラウディアが首を捻りながら丹羽に質問を投げかけるが、

 「……えーっと? この図だと『海』同士って離れてるんでしょ? だったらどんな理屈で届くの? おやっさん」

 それに対して、そりゃ簡単だ。と返した丹羽が、事も無げに一言で説明する

 「人工物なんかで完全に隔てられてなきゃ、海ってーのは繋がってるモンだろ?」
 「「………………」」

 ――――――――――――――――――――

 沈黙したまま斜めになっている二人に苦笑した丹羽は、姿勢と表情を改める。そして

 「無理も無ぇよ。魔術の理屈は慣れてないと全く分からねぇからなぁ。
 言葉遊びの延長みたいな話に乗っかるのは不安だろうが、出来る範囲で最大限、安全には注意を払う」

 だから頼むわ、と頭を下げた。
 それを見た二人は、顔を見合わせ、

 「……私はおっけー、かな。ジュリちゃんはどう?」
 「あー、『魔術』ってヤツの理屈が理解できた訳じゃないけど、技術者としてのおやっさんを信じて任せることにする」

 承諾の返事をする。二人の言葉を聞いた丹羽は、

 「……そっか、ありがとな」

 表情を緩め、手の中で玩んでいた火の点いていないパイプを銜え直した。


476 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 21:13:52 ID:86OVDEdH




477 名前: 黒猫 ◆YHSi90Gnr2 [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 21:15:11 ID:PK3LsQ0O
 「でも良いの、おやっさん? クラドセラケにばっかりこんなに手間をかけて……」

 申し訳なさそうなジュリアからの問いかけに、

 「まぁ、その分は後でしっかり働いて貰うさ。他の機体は得手不得手はあっても複数の地形に対応できる訳だし、……それに俺たちの手が一番必要な機体は、今は別の場所だろうしなぁ」

 返答の途中で、丹羽の表情が眉をひそめた物に変わる。
 それを聞いたクラウディアは、赤黒い装甲を持つ巨人の姿を思い出す。

 「あーあー、フツヌシね。分断された時、ヨーツンヘイム側にいたんだっけ?」
 「あの時出てた連中が言うには、黒い羽根持ちを長距離砲撃から庇って、そっち側に吹き飛ばされた時に転移現象が起きた、ってぇ話だ。
 ……ぼーずが手ぇ出さなくても、羽根持ちだったら余裕で回避出来ただろうに……全く。
 アイツは手前ぇを平気で危険に晒すから……ん、あー、まぁ、それはともかく。
 色々確認もあるから、明日からの改造作業には参加して貰いてぇんだわ」

 途中からフツヌシの搭乗者に対しての愚痴になりかけたのを誤魔化すように、強引に話を纏める丹羽に対し、二人はニヤニヤと意地の悪い笑顔を向ける。

 「了解。まぁ、元からその積もりだったしな」
 「完全に人任せっていうのは落ち着かないもんね♪」

 二人の表情を見た丹羽はばつが悪そうに、

 「……おぅ、それじゃあ明日からよろしく頼むわ」

 と再び頭を下げた。


478 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 21:17:19 ID:86OVDEdH




479 名前: 黒猫 ◆YHSi90Gnr2 [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 21:17:48 ID:PK3LsQ0O
以上、前半部(出来てる部分ともいう)投下終了!

少し遅いですが、クリスマスプレゼントとして楽しんで貰えれば幸い。
監修してくれたDS氏にも感謝。見て貰ってから投下まで時間かかってスンマセンorz


480 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 21:22:19 ID:PK3LsQ0O
書き手様方、機体やキャラ(名前だけ含む)を拝借させて頂きました。
ツッコミ、提言等ありましたら、真摯に受け止めますのでm(_ _)m


481 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/26(日) 21:23:37 ID:86OVDEdH
投下乙です。まだちょっと読めないのですが、もうちょいしたら
それにしても何というDS愛wこれだけ濃くキャラがクロスされてると氏が羨ましく感じたりw

人気投票、オルトがトップかー
自分が入れた1票抜かすと普通に敵役に負けてる主人公ェ……


482 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/27(月) 00:01:47 ID:6ND/Klgx
また投下とかなにそれすごい
ちょっと疲れているので明日にでもゆっくり


483 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/27(月) 00:05:48 ID:UNQSOdT3
 そして私はまた間に合わなかった……。


484 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/27(月) 00:54:16 ID:N0oFhNrQ
人稲ですなぁ・・・

クリスマス投下が多いからやっぱり間をあけたほうがいいんでしょうか?
俺も投下したばかりですし。


485 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/27(月) 10:39:15 ID:EWnmxaP8
二日間来れなかっただけで作品の投下量が凄い事になっちょる……w
皆投下乙!


486 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/27(月) 17:53:08 ID:FaI7lHF2
投下します。

もともと仮面ライダー用に書いていたプロットを、ロボット物に変更したものです。



487 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/27(月) 17:54:44 ID:qv2W3TPu
>>214>>445
正しくサイバネティックな世界観・ガジェットに対しどこまでも人間臭い登場人物たちが奇妙というか、素敵です
掛け合いカケルの高速戦闘は読んでいて痛快、次回が楽しみでしょうがない

>>365
サwンwタww
本編の要素をいい意味でクラッシュされ、そのまま腹筋までもクラッシュ
番外でのシンヤの突っ込みの安定感は異常

>>389
なんという胸熱ガチバトル。これだけの詰め込みっぷりが見事に纏まるとは流石どころではない
表面では日常的な歯車世界に対し不可解過ぎる存在……ハッ!まさかあっち側の手のものか!

>>406
なんという切なさか。もうね、下手な言葉出てきません。

>>410-411
うん……これはこれで言葉出ないよね、という訳で
代わりに草を置いておきます

wwwwwwwwwwww

一旦はけます。


488 名前: ストーム――――信念のない男―――― ◆HKts6DRRpijD [sage] 投稿日: 2010/12/27(月) 17:57:10 ID:FaI7lHF2
 「義…………罪と対立する物」

 ほの暗い事務所の一室の中、山上幸太郎《さんじょうこうたろう》は、一人ごちた。
 窓の外に目を向けると、街には朝日がのぼっており、その時刻を表している。
 ふ、と持っていた本を置き、彼は室内を見渡した。

 「もう四月か……」

 と、また一人呟いた。
 それは幸太郎が実家から、家出同然で飛び出した時より半年がたつことを意味していた。

――――半年前

 「だから、一年で良いって、言ってんだろうがぁっ!」
 「なりませぬ!坊っちゃんはお勤めがございますし、山上家の次期当主たる身。それがどうして、自由にさせろ等とゆう要求を呑むことが出来ましょう?!」

 道場の中、二つの叫び声が木霊した。 一人は若い男の声。もう一つは老婆の声だ。

 「お勤めなら、何年もやってやってんだろうが!それにあいつもそろそろ元服するし、俺の有給にはちょうど良いだろ!」
 「なりませぬと言えば、なりませぬ!」

 この後、揉めに揉め、一年と言う条件つきで彼の叔父の探偵事務所に居候させて貰うことが決定した。そして、幸太郎は二人のお供をつれ、山上家の館を後にするわけであった。

――――現在

 山上家


489 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/27(月) 17:58:54 ID:FaI7lHF2
――――現在

 山上家は特殊な家柄と言える。どう特殊なのかは後に説明するとして、特殊な家系なのである。
 コンコン、と幸太郎の部屋の扉がノックされた。

 「幸太郎、起きてる?」
 「赤矢か。起きてるぜ」

 ノックされて扉へと振り返る幸太郎。

 「おじさんも起きて来たよ。朝食とろ」

 若い女性の声がそう告げた。
 幸太郎はわかった、と返事をし、鏡を見て髪型を直す。
 そして扉を開けた。
 リビングには三人の人物が待っていた。
 若い男と若い女――――麻白勇次《ましろゆうじ》と赤矢素子《せきやもとこ》。そして幸太郎の叔父の山上慶太郎《さんじょうけいたろう》。
 「おはよう、幸太郎」
 「おはようございます、おじさん。おはよう、麻白、赤矢」
 「おはよう」
 「おはよう、幸太郎。今日のご飯はスクランブルエッグと食パンにサラダだよ」



490 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/27(月) 18:00:59 ID:FaI7lHF2
 麻白は笑顔で本日のメニューを告げる。
 美味しそうだな、と思いながら、幸太郎は席についた。

 「今日の依頼だが……」

 慶太郎が口を開く。三人は耳を傾けた。

――――三十五分後。

 「依頼は亀探し。十一日前にいなくなって、名前はマミちゃん。大人しい性格で、水を好むか」

 水辺で幸太郎は呟いた。
 依頼そのものは単純で、なんと言う物でもないが、中々に疲れると言えた。
その後、幸太郎は亀探しに没頭した。

――――同時刻

 薄暗い、そこは洞窟だった。
 そこには四つの人影があった。
 ――――人。否、それは異形だった。

 「こうして四人集まるのも久しぶりね」

 そのうちの一つが口を開く。

 「アイツを抜きにすれば、本当に久しぶりだわお姉さま」

 もう一人が、相槌をうつ。

 「にしても何だな。最近の人類は調子が良いな」

 男の異形がそういい放つ。




491 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/27(月) 18:02:22 ID:FaI7lHF2
 「ならば、一つ、プレゼントをあげましょう」

 風神衆と呼ばれる彼らの最後の一人がそう言いながら、右手を掲げた。

――――五分後

 「はぁはぁ……見つかんねぇー」

 そう荒く息をつきながら、幸太郎は動きを休めた。

 「はい、水」

 赤矢がペットボトルの水をさし出す。

 「ありがとよ」

 そう言いながら、水を口に含んだ。

 「ん……」

 水を飲みながら、下に目線をやると、小さな女の子がいた。

 「お兄ちゃんとお姉ちゃん、何してるの?」
 「お兄ちゃん達はな、探偵なんだ。今、亀を探してる」
 「ふーん」
 「なぁ、ここら辺で亀見なかったか?」
 「亀?亀ならあっちに……」

 ――――瞬間。
 幸太郎の背中に悪寒が走った。

 「この感じは……」

 朱雀も口を開く。

 「あれは……」

 女の子の見つめる先には、亀と紫の炎の様なものがあった。


492 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/27(月) 18:04:05 ID:FaI7lHF2
 ピリリリッ、と幸太郎の携帯がなった。

 「もしもし」
 「幸太郎?この感じ……」
 「ああ。禍魂《まがたま》だ」
 「山上家にはどうする?」
 「こっちでなんとかするって言っとけ」

 電話を切る幸太郎。

 「お嬢ちゃん。逃げるんだ」

 女の子に向き直り、諭す幸太郎。

 「逃げる?わかったわ。帰る」

 去っていく女の子。
 紫の炎は亀を取り込み、上昇。そして巨大な亀の様な怪物を生み出した。

 「赤矢、いや朱雀」

 幸太郎はポケットから札を取り出した。

 「準備いいわよ」
 「――――現身」

 赤矢――――朱雀の体から炎が溢れだし、赤き鳥の姿に変化。羽ばたきながら、幸太郎の持つ札へと進んでいく。
幸太郎は札を投げ、朱雀は札を吸収。天高く羽ばたき、輝きと共に真っ赤な機神が降臨した。
 にらみ会う、怪物と機神。
 怪物が雄叫びと共に仕掛けた。



493 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/27(月) 18:05:22 ID:FaI7lHF2
 機神の右手が光る。

 ――――神炎。

 機神の右手より、炎が照射された。
 モロに炎を浴び、動きを止める怪物。

 「今だ!」

 機神の右足が光り輝く。

 ――――天破閃葬脚

 機神は怪物にストレートキックを浴びせた。
 爆発する怪物。
 後には亀が残った。

――――数日後

 「依頼の亀、確かに引き渡しました」

 事務所に慶太郎の低い声が響き渡る。

 「ありがとうございます」

 妙齢の女性はひとしきり頭を下げた。
 女性が帰ったのを確認し、コーヒーを口に含む幸太郎。

 「依頼は完了か」

 幸太郎は一人ごちた。



494 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/27(月) 18:09:12 ID:6ND/Klgx
 


495 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/27(月) 18:17:10 ID:6ND/Klgx
 


496 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/27(月) 18:35:44 ID:kCqu3gq2
投下終わったのかな?


497 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/27(月) 18:37:48 ID:FaI7lHF2
終わりました。


498 名前: DS世界観の人 ◆a5iBSiEsUFpN [sage] 投稿日: 2010/12/27(月) 18:45:35 ID:6ND/Klgx
投下乙でございます。
読ませて頂きます。

以下感想
>>411
そりになれよwww そのトゲで座ったらァッー!
年末一笑いましたwww

>>426
すげぇ……何を言ってるのかちょっと分からないw
お前のようなサンタクロースがいるか

>>428
動画乙っす。
そこはかとなくシュールなのにところどころ胸に来るふしぎ
びんちょうたんとか読んでる気分になり(ry

>>445
完結し次第感想をば

>>455
改めて投下乙です
リクリスマスですねわかりますわかりますw
堅物なリクのクリスマスってこうなるのかと……w あったまるお話でした

>>479
二次創作小説、ごちそうさまでした! 完成品を拝めるのはうれしい
自作品のキャラが他の作者さんに書かれ描かれるのはいまだにむず痒いですw

クラ鮫「ねんがんの飛行ユニットを手に入れたぞ!」
おやっさん「ざんねんそれは魔術電池と擬似的海発生装置だ」
クラ(ry「なにそれこわい」
おやっ(ry「どこでも泳げるぞ」
クラ(ry「なにそれすごい」
おやっ(ry「ついでにエーテル式ソナーも積んだ」
クラ(ry「なるほど、さっぱりわからん」

よく考えるとスパロボもびっくりなインチキ(失礼)改造施せる御劔ってすごいですよね…
海領域拡大しつつ空中で突っ込んでくクラドセラケとか結構こわいw
心なしジュリアが乙女になってるなぁーとか考えてしもうた。オルカ心配してそう。




499 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 00:42:27 ID:cfepfB44
ダレモイナイ……


500 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 00:46:15 ID:cRJMduUN
イルヨー


501 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 00:56:40 ID:4KVfmS9V
 ココニモイルヨー、キョウコソハトウカデキルヨウニガンバリタイヨー。


502 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 01:02:44 ID:puZHlMap
2chニュースは時事ニュースがとんでもなく面白く理解できる。
難しそうではあるが気になるニュースタイトルに飛んでみると記事に対する2ちゃんねらー達の面白い書き込みによってニュースの内容があっという間に理解出来る様になる。
おれは今まで半ば義務感でニュースをサイトなどに目を通していただけなのだが、2chニュースのお陰で仲間の誰よりも時事問題の先端を行く様になってしまった。もはや中毒気味になる位にニュースが毎日楽しくて仕方ない。
ここでは敢えて四つしか取り上げないが、2NNサイト内であればどの掲示板でもRSS生成が可能。
サイトを覗くだけでも良いがRSSリーダーで効率良く情報収集する人ならばこちらがオススメ。(RSSリーダーは各デバイスに応じた専用アプリ・ソフトがある)

またTwitterでも2ch botがある。Twitterは各デバイスに応じた専用クライアントソフト・アプリを介して使用するのが便利。興味が有る人は各々調べて貰いたい。

●2ちゃんねる ニュースサイト(RSS生成可)
2NN新着http://www.2nn.jp/latest/
2NNトップページhttp://www.2nn.jp/
2NN今日のニュース http://www.2nn.jp/ranking/today/
2NN祭級ニュース http://www.2nn.jp/matsuri/

●2ちゃんねる ニュースサイト(RSS生成不可)
2ちゃんねる BBY(各ニュース板における前日までの新着スレッドが一望出来る)http://headline.2ch.net/bbynews/
2ちゃんねる 全板縦断 勢いランキングhttp://2ch-ranking.net/index.html?board=zenban
?page=click_linklog_view.daily_ranking&


503 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 01:07:22 ID:Qdc1l7kd
>>455
リクはなんだかんだで良い奴ですよね
締め方もすごくあったかくて素敵です、はい

>>479
逆転の発想自体がdでもないレベルまで昇華されているだと……
勝手に体育会系職人かと思ってましたが、なんだこのスーパーおじさん
そして二人がいちいち可愛いな、もう

>>493
ヒーロー系としてはベタっぽい要素が見えますけど、対して全体の静かな雰囲気というのが新鮮です。
新規さんでしょうか、次回あればお待ちしております


504 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 02:21:09 ID:cfepfB44
>>493
投下乙です
仮面ライダーは正直よくわかりませんが、亀は亀でも大きかったというのは結構笑えないw


505 名前: DS世界観の人 ◆a5iBSiEsUFpN [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 03:01:47 ID:cfepfB44
こんな時間ならだれもいないに違いない……
ということでいつか書く作品の予告をば
ダイバー達の活躍を描く第三弾。

「Diver's shellV ―Ancient―」

そのうち投下。
おやすみ。


506 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 16:36:39 ID:21k4Wlgc
>>504
>仮面ライダーは正直よくわかりませんが

取り敢えずオススメを紹介。

仮面ライダーOP集その1 昭和ライダー第一期編
ttp://www.youtube.com/watch?v=ineCKm7Q9xQ&feature=related

仮面ライダーSPIRITS

ハイブリッドインセクター
ttp://www.h7.dion.ne.jp/~n_circus/

仮面ライダーになりたかった戦闘員
ttp://homepage3.nifty.com/going-road/rider.htm

あとこれ。

ttp://www.youtube.com/watch?v=adCuNRckjOc


507 名前: 創る名無しに見る名無し 投稿日: 2010/12/28(火) 19:15:48 ID:LhoVReMq
wikiの投下順リストが長くて見辛くなって来たんだけど、分割するか造りを変えるかして良いかな。


508 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 19:17:27 ID:LhoVReMq
上げてしまった、失礼


509 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 20:17:58 ID:4KVfmS9V
 ○○スレ目〜○○スレ目までみたいな感じで分割しようとは前々から思ってました。

 YOUやっちゃいなYO!


510 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/28(火) 20:23:23 ID:UYeYK2vn
見やすくなるならいいんでない?


511 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 23:30:35 ID:LhoVReMq
では明日ぐらいに砂場でテストしてみます

因みにあそこ今、丁度150タイトルありました


512 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 23:42:56 ID:4KVfmS9V
 凄い数ですねぇ……そっか、3ケタもあったのか……。

 あ、そろそろ遅刻しまくったクリスマスSS投下しようと思うんですが、いいですかぬ?


513 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 23:44:59 ID:cfepfB44
ヒャア支援はいるかい!


514 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 23:46:40 ID:4KVfmS9V
 はい、くださいな!


515 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 23:47:12 ID:cfepfB44
くれてやろう、どっぷりと!


516 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/28(火) 23:50:37 ID:UYeYK2vn
投下が来ると聞いて風呂から上がってきたぞー!


517 名前: PBM! の人 ◆1m8GVnU0JM [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 23:52:24 ID:4KVfmS9V
 勢いだけで書いたから酷いデキだが、もう勢いで今から投下しちゃうぞー!


518 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/28(火) 23:53:09 ID:UYeYK2vn
支援


519 名前: ロボスレ学園 ◆1m8GVnU0JM [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 23:54:43 ID:4KVfmS9V
 ――――12月24日。クリスマスイヴの日は、とても寒い日だった。
 もしかして雪でも降るんじゃないかと心配しつつ、一条 悠(ゆう)は物干に洗濯物を掛けていく。
 吐く息が白い。
 吹く風が寒い。
 いやむしろ冷たい。超冷たい。
 よし、早く終わらせて火燵に入りながらテレビでも見よう。
 そんな事を考えつつ、少しかじかんだ手でちゃっちゃかてきぱき作業を進める。
 その途中、ふと空を見上げた。
 頭の上の方でまとめた三つ編みが揺れる。
 空は、曇っていた。
「あー……やっぱり、雪、降るかも」


ロボスレ学園:父と母のクリスマスイヴ。


 洗濯物を干し終えた悠が、小柄な身体で火燵の中に滑り込む。ああ、とても暖か――――くない。
「ん……?」
 コンセント入ってないじゃないか。
 もぞもぞと這いながらプラグに手を伸ばすも、届かない。しかしなるべく火燵からは出たくない。
 こういう時、腕が伸びたらいいなと思う。こう、にょきっと。
 しかし伸びないものは伸びないのだから仕方ない。人はピッコロ大魔王のようにはなれんのだ。
 よし、覚悟を決めよう。サン、ニ、イチ、
「どん!」
 床を蹴る。火燵から出る。コンセントを掴む。挿す。戻る。入る。
 電光石火の早業で一連の動作を終了させるも、まだ、寒い。
「ううう……寒い……」
 火燵の中でもぞりもぞりとうごめくと、手を伸ばしてリモコンを掴む。彼女の夫が帰宅したのはその時だった。
「なんかバタバタ音がしてたけど……室内で何してたんだい?」
 長身の彼は防寒用の黒いコートを着ていて、ウェーブのかかった長髪はコートと同じ漆黒。黒ずくめの外見は、まるでカラスを連想させる。しかしコートの中身はカラスのように華奢ではなく、むしろ黒ヒョウのようにしなやかで、逞しかった。
「お、おかえり、あなた」
 妻、苦笑いでお出迎え。
「……やましいこと?」
 対する夫は、にやけ顔。
「ちがいますっ!」
 真っ赤になって反論する悠を見て、久が微笑む。
「冗談だよ、冗談」
「もうっ! 火燵のコンセントを電光石火の早業で挿し込んでただけだってば!」
「わかったわかった」
 時々、久には妻の言動や行動が時々よくわからない。あと娘二人も。天然の思考は解せぬ。


520 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/28(火) 23:55:02 ID:UYeYK2vn
 


521 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 23:55:08 ID:cfepfB44
 


522 名前: ロボスレ学園 ◆1m8GVnU0JM [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 23:56:27 ID:4KVfmS9V
「でも、今日は寒いね」
 久は脱いだコートをハンガーに掛けると、妻の向かい側に入った。それと同時に悠がテレビを点ける。
「最高気温4度、最低気温-2度だって」
 二人同時に机の上にあったみかんを手に取り、悠はへたから、久はへそから皮を剥いていく。
「そりゃ寒いわけだよ」
 べりべり。
「だよねぇ……あ、そうだ。もう少ししたら買い物行かなきゃ」
 べりべり。
「まだ3時じゃないか」
 ぱくり。口に入れたみかんの房がぷちりと弾け、甘酸っぱい果汁が口の中に広がる。
「ほら、今日クリスマスイヴだし」
 もぐもぐ。
「なるほど。そういえばもうそんな季節だったね」
 ふたつめを口に運ぶ。夫婦同時に。
「そそ。ケーキの材料買わないと」
「じゃあ、久々に二人で買い物でも」
「だーめ。今鍵かっちゃったら、カナちゃんが家に入れなくなっちゃうでしょ?」
 「それに」悠の表情が不機嫌そうに曇った。
「『女の人と買い物に行くのは嫌だ』って言ったのは誰でしたっけ?」
「いつの話を掘り返すんだよ。それは学生の時のだろう?」
 そう、二人が出会ったのはずっと前。20年以上前の事。
 あの頃の二人は、まだ幼くって。
 まだ、互いを知らなかった。


 ♪  ♪  ♪


 出会いは衝撃。
 10月の真昼間、基幹バスの中で二人は出会った。
 出会いのきっかけは――――
「へひゃひゃ! お前ら俺の言う事を聞け! でなかったらこいつをぶっ殺すぞ!」
「ひっ……」
 バス・ジャック、だった。
 人質にされたのは、一条 久。この頃はまだヒョロヒョロのモヤシっ子だった。
 モヒカンの、屈強な体格をした犯人が久の細い首筋にナイフを押し当てた。
「や、やめてくれぇ!」
「うるせぇ、黙ってろ!」
「ご、ごめんなさい!」
 冷たい殺気に、久が情けない声を上げながら脂汗を垂らす。
 ちょうどその時、ブザーが鳴った。ぴんぽーん。次、とまります。
「おい、誰だぁクルルァ!?」
 真横の席から手が伸びて――――
 こきゃっ。


523 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/28(火) 23:57:15 ID:UYeYK2vn
 


524 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 23:57:37 ID:cfepfB44
 


525 名前: ロボスレ学園 ◆1m8GVnU0JM [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 23:57:44 ID:4KVfmS9V
「おう久、如何した?」
 クラスメートの、守屋 剣だ。
「あ、剣……いや、ちょっとね……」
「告白でもされたか?」
 こ、告白!?
 自分とは関係ないだろうと思っていた言葉を聞いて、久がぎょっとする。
「違うよ、そんなんじゃ!」
「じゃあ、何だ?」
「ああ、あのさ――――」
 久は剣に昨日の事と、つい先程の事を手短に説明した。すると剣は目を点にして、
「神守に何があったんだ……」
「知っているのか剣!?」
「割と有名だぞ? “島帰りの悠”って」
「島帰り……!?」
 わけがわからない。久はさらに困惑した。どの島から帰ってきたというんだ。
「確か必殺シリーズの……何だったか。まあいい」
 剣によると、神守 悠は探偵モノの主人公よろしく頻繁に事件に巻き込まれ、その度にヒャッハーな人たちにお仕置きを与えているらしい。そしてその仕置きの方法から、いつしか“島帰りの悠”と呼ばれるようになったそうな。
「まあ俺も、似たような物だけどな」
「君たちは何をやってるんだ」
「巻き込まれるんだから仕方ない」
 剣、苦笑。
「しかし、奴はもっと人懐っこい性格の筈何だが……」
 剣は怪訝そうな顔をすると、顎に手をやりながら呟いた。


 ♪  ♪  ♪


 神守 悠は苛立っていた。彼と、そして自分に対して。
 女の子の日だからというわけではない……いや、それも少しは……いや、かなりある……かも、しれないが。
 イライラ解消にシャープペンを何度もノックし、伸びた芯を押し込む。
 カチカチカチカチカチカチ。
 カチカチカチカチカチカチカチカチカチカチ。
「キョアーオ!!」
「なんだ突然!?」
「どうした神守!?」
「気でも違ったか!?」
「頭がパンクしたのか!?」
「先生の授業難しかったか!?」
「違う違う! あ、でも先生の授業は難しいです!」
「そうか、中間赤ザブ多かったから期末頑張れよ!」
「はい!」
 頬を叩いて気合いを入れ、ノートをとり始める。
「よし! じゃあ授業戻るぞー」
 数学の公式を写していた手がふと止まる。
 ……なんでこんなに、気持ちが落ち着かないんだろう。
 気持ちを落ち着かせるには、どうしたらいいんだろう。
 やっぱり、動かなきゃ。動き出さなきゃ。
 私、Go Ahead!


526 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/28(火) 23:59:37 ID:UYeYK2vn
 


527 名前: ロボスレ学園 ◆1m8GVnU0JM [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 00:00:39 ID:klzqtPDL
「ぎゃは〜! 手が! 手が〜!」
 腕を捻られてナイフを取り落としたモヒカンの背後を取って、腰に手を回し、
「でぃぃぃやっ!!」
 モヒカンごと後方へと身体を反らしたそれは、美しい人間ブリッジを描いた。
 その技、人呼んでジャーマン・スープレックス。
 そしてそれを繰り出したのは、超小柄な、三つ編みの少女だった。
 少女――――神守 悠は久を一瞥する。
 その目には、ちょっとした軽蔑が込められてたように感じられて。


 ♪  ♪  ♪


 再会は翌日。
 学園の廊下でふたりは再び出会った。
「あ」
「あ」
 片やひょろひょろののっぽ、片や身長小学生。何より昨日の事でもあるし、どちらも互いを認識できたのは当然の事であった。
「き、昨日は……」
 ありがとう、久がそう言おうとした途端、彼女は踵を返して走り去った。
「え、あ、ちょっと!」
 小さな身体がさらに小さくなっていく。久は、それをただ見ているだけ。
 そのおり、何者かに肩を叩かれた。


528 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/29(水) 00:01:20 ID:LCI3Fh2f
 


529 名前: すみません、時空が歪みました ◆1m8GVnU0JM [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 00:01:38 ID:klzqtPDL
「おう久、如何した?」
 クラスメートの、守屋 剣だ。
「あ、剣……いや、ちょっとね……」
「告白でもされたか?」
 こ、告白!?
 自分とは関係ないだろうと思っていた言葉を聞いて、久がぎょっとする。
「違うよ、そんなんじゃ!」
「じゃあ、何だ?」
「ああ、あのさ――――」
 久は剣に昨日の事と、つい先程の事を手短に説明した。すると剣は目を点にして、
「神守に何があったんだ……」
「知っているのか剣!?」
「割と有名だぞ? “島帰りの悠”って」
「島帰り……!?」
 わけがわからない。久はさらに困惑した。どの島から帰ってきたというんだ。
「確か必殺シリーズの……何だったか。まあいい」
 剣によると、神守 悠は探偵モノの主人公よろしく頻繁に事件に巻き込まれ、その度にヒャッハーな人たちにお仕置きを与えているらしい。そしてその仕置きの方法から、いつしか“島帰りの悠”と呼ばれるようになったそうな。
「まあ俺も、似たような物だけどな」
「君たちは何をやってるんだ」
「巻き込まれるんだから仕方ない」
 剣、苦笑。
「しかし、奴はもっと人懐っこい性格の筈何だが……」
 剣は怪訝そうな顔をすると、顎に手をやりながら呟いた。


 ♪  ♪  ♪


 神守 悠は苛立っていた。彼と、そして自分に対して。
 女の子の日だからというわけではない……いや、それも少しは……いや、かなりある……かも、しれないが。
 イライラ解消にシャープペンを何度もノックし、伸びた芯を押し込む。
 カチカチカチカチカチカチ。
 カチカチカチカチカチカチカチカチカチカチ。
「キョアーオ!!」
「なんだ突然!?」
「どうした神守!?」
「気でも違ったか!?」
「頭がパンクしたのか!?」
「先生の授業難しかったか!?」
「違う違う! あ、でも先生の授業は難しいです!」
「そうか、中間赤ザブ多かったから期末頑張れよ!」
「はい!」
 頬を叩いて気合いを入れ、ノートをとり始める。
「よし! じゃあ授業戻るぞー」
 数学の公式を写していた手がふと止まる。
 ……なんでこんなに、気持ちが落ち着かないんだろう。
 気持ちを落ち着かせるには、どうしたらいいんだろう。
 やっぱり、動かなきゃ。動き出さなきゃ。
 私、Go Ahead!


530 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/29(水) 00:02:27 ID:LCI3Fh2f
 


531 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/29(水) 00:03:11 ID:LCI3Fh2f
 


532 名前: ロボスレ学園 ◆1m8GVnU0JM [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 00:03:10 ID:klzqtPDL
「よぉぉぉぉぉぉぉぉし!!」
「なんだまた突然!?」
「ホントどうした神守!?」
「気でも狂ったか!?」
「頭がクラッシュしたのか!?」
「おお神守、この問題が解けるのか!?」
「違う違う! あと先生、全然わかりません!」
「そうかそうか、ここテストに出るから勉強頑張れよ!」
「はい!」


 ♪  ♪  ♪


 それから一月が過ぎて、迫る期末試験。
 一条 久は放課後教室に残り、課題の仕上げ――――といってもただの答え合わせだが――――にかかっていた。赤点になる危険性はゼロだが、点を取っておいて得はあれど損はない。
 淡々とテキストにマルを付けていくと、唐突に教室後部の引き戸が開く。
 身構えた久の前に現れたのは、
「なんだ、剣か」
「おう」
「課題なら自分で――――」
「ああ、手伝って貰うのは俺の課題じゃ無い」
「え?」
 「ほら、入れ」と剣が背後に立つ誰かを促す。促された誰かは、おずおずと久の前へ出た。
「あれ、君、は……」
「あ……ども、です」
 なんだか気まずい沈黙。それを撃ち破ったのは、剣の一言。
「じゃあ、頑張れよ」
「「え」」
 二人の肩を叩いて、剣はさっさと教室を出て行ってしまった。
 打ち破られた沈黙がパワーアップして復活した。
 気まずい。非常に気まずい。
 どれくらい、気まずい時間が過ぎただろう。一分か、一時間か、あるいはもっとか。隠し切れない緊張を露にして、久が口を開いた。
「……あ、あの、さ。どこが……わからないんだい?」
「……どこもかしこも」
「さいですか……」


 ♪  ♪  ♪


 それからというものの、久は放課後に残って悠の勉強に付き合い続けた。
 特に断る理由もないし、何より異性――――少しばかり身長がミニマム過ぎるが――――と何らかの関係を持てるのはおいしい。
 剣も誘って三人でカラオケやゲームセンターに行った事もあったし、一緒に帰る事もあった。
 打ち解けてくるにつれ、だんだんと悠の事もわかってきた。
 家事や運動はできるが勉強はからっきしな事や、ホラーやオカルトは苦手な事。物凄く食欲が旺盛な事、人をあだ名で呼びたがる事――――“島帰りの悠”の実態は、ただの天真爛漫で初々しい少女であった。


533 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 00:03:33 ID:brrDFLCJ
 


534 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/29(水) 00:04:15 ID:LCI3Fh2f
 


535 名前: ロボスレ学園 ◆1m8GVnU0JM [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 00:04:14 ID:klzqtPDL
 だが、久にはひとつだけ解せない事がある。
 初めて彼女に会った時の、あの目だ。
 あの目のせいで、久は悠との関係に決定的な一歩を踏み出す事ができないでいた。
「ねぇ、ひぃちゃん」
 だというのに、向こうは遠慮なくこちらに歩み寄ってくる。
 彼女の無邪気な笑顔はかわいらしかったが、それが逆に欝陶しいと思える事もあった。
「なんだい?」
「ここの問題がよくわからないんだけど……」
「それはこの前教えたばかりじゃないか」
 だから、ついつい怖い声を出してしまう。
「うう……馬鹿でごめんなさい……」
「あ、いや、僕の方こそ……ごめん」
 煮え切らない関係に何らかの形で決着を着けたいと思うものの、それをできない自分に腹が立つ。
 が、しかし。
 決着のきっかけは期末の前日、勉強を終えて帰る寸前、下駄箱の前で、向こう側からやってきた。
「あのさ、ひぃちゃん」
「ん?」
「返事はテスト期間が終わってからでいいんだけど……」
 なんだこの展開。
 動悸、息切れ、気付け。人生で初めて遭遇したシチュエーションにうろたえている自分自身の心臓の鼓動がはっきり聞こえる。
「私とおちきあいしてください!」
 悠が舌を噛んだ事すら気付けないし、笑えない。
「じゃなかった! お付き合いしてください!」
 何故なら、唐突過ぎるから。
 だから久はこう言う事しかできなかった。
「ごめん……少しだけ、考えさせてくれないかな」


 ♪  ♪  ♪


 家に帰っても、やはり久の心が落ち着く事はなかった。それも当然、告白されたのなんて初めてだし、「彼女がいれば箔がつくから」なんて下らない理由でオーケーはしたくないし。
 はぁ、と深く溜息をつきながら荷物を置く。
 そこでふと目に留まったのが、据え置きの電話だった。
 柱に掛けてある電話帳をめくって番号を見つけだすと、その番号の通りにキーを叩く。
 今はもう、テストの勉強なんかよりもこの気持ちを誰かに打ち明けたくて仕方なかった。


 ♪  ♪  ♪


 守屋家の電話が鳴ったのは、ちょうどその頃であった。
「はい、守屋ですが」
 家に誰もいなかったので、渋々剣が電話に出る。テスト前日だというのに電話なんぞしてきたのは、何処の何奴だ。
『もしもし、一条ですが』
「何だ、お前か」
『ああ、剣。少しね、相談したい事があるんだ……』
 沈んだ声で、久。
「何かあったのか?」
『告白された』
「誰に」
『“島帰りの悠”に』
 ――――あの“島帰りの悠”が告白とは中々、面白くなってきたな。信頼出来て頼れる友人である俺だからこそ楽しめる特権だ。
 まあ、焚き付けたのは俺何だがな。
 剣がほくそ笑むが、受話器の向こうの久にそれが伝わるわけもなく。
「それで、お前は如何したんだ?」
『それが……まだ答えてないんだ』
「じゃあ、お前は如何したいんだ?」
 どうしたいのか、そんな単純な質問に久は答える事ができない。わからない……わからないのだ、何もかもが。


536 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/29(水) 00:05:30 ID:LCI3Fh2f
 


537 名前: ロボスレ学園 ◆1m8GVnU0JM [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 00:06:09 ID:klzqtPDL
 前後不覚に陥った焦りから、怒りが生まれる。
『どうしたいって……どうしたらいいかわからないからこうやって電話かけて、相談してるんじゃないか! 大体最初に彼女を僕の前に連れてきて、勉強手伝ってやれって言ったのは君だろ!? 何だったんだよ、あれは! 一体!?』
 久の怒声に、思わず剣が受話器から耳を離す。
「わかったわかった。とりあえず、先ずは落ち着けって」
『……ごめん、平常心を失ってた』
「よし。それと神守を、連れて来たのは何故かって聞いたな。あれな、あいつに頼まれたんだよ。お前と話す切っ掛けが欲しいってな」
 受話器の向こうで、久が息を飲んだのがわかった。
「だが、今はそんな事はいい。大事なのはお前が如何したいかだ。お前、まさか振るか振らないかの二択だけだと思って無いか?」
『それって、どういう……』
「お前は自分で勝手に、選択肢を狭めてるんだよ。もっと簡単に、単純に考えて、感情と勢いの赴く儘に、お前の思ってる事を伝えればいいんだ」
『感情と勢いの赴く儘に……』
「ああ、そうだ。勢いで行動するのは構わんが避妊はしろよ?」
『ひ、ひに……!? ちょ、え、何!? え!?』
 ウブだな、と剣が笑う。
「冗談だ、冗談。じゃ、頑張れよ」
『ああ……ごめん』
「ありがとう、だろ?」
『……ありがとう』
「よし、感謝の気持ちがあるなら明日、課題を――――」
『それは駄目だな』
「この野郎」
 お互いに笑いながら、電話を切った。


 ♪  ♪  ♪


 そして4日間のテストが終わり、クラスメート達がさっさと帰路につくなかで、久はひとり隣のクラスを目指す。心の内で、友の助言を反芻しながら。
 ――――もっと簡単に、単純に考えて、感情と勢いの赴く儘に、お前の思ってる事を伝えればいいんだ。
 よろしい、ならばそうしよう。自分の考えを伝えよう。
 扉の前で一度深呼吸。心を落ち着かせてから引き戸を開けると、果たして彼女はそこにいた。
「あ、一条くん」
「やあ、テスト……どうだった?」
「えへへ、おかげさまで追試はなさそうかな」
 悠がはにかむ。
「それはよかった」
 久もはにかむ。
「それと、この前のおちきあいの事なんだけど」
「はい!」
 ――――ボケを流された……。
 少なからずショックを受ける久の心情を知ってか知らずか――――いや、多分知らんだろう――――悠は緊張した面持ちで久の顔を覗き込む。
 幼い顔立ちも相まって、同年代の女性にはない純粋さを久は悠から感じた。彼女はとても魅力的だ。だけど、


538 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/29(水) 00:06:32 ID:LCI3Fh2f
 


539 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/29(水) 00:07:16 ID:LCI3Fh2f
 


540 名前: ロボスレ学園 ◆1m8GVnU0JM [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 00:07:27 ID:klzqtPDL
「僕たちはまだ会ったばかりで、お互いの事をよく知らない。そんな中途半端な状態で、僕は彼氏彼女の関係にはなりたくない」
 穏やかな声で久は続ける。
「だから、お互いがお互いの事を、胸を張って大好きだって言えるようになるまでは友達でいたい。君に似合う男になれるまで待ってほしい……っていうのは、駄目かな?」
 凄く自分勝手で迷惑な言い分だと久自身も思う。しかし、それが感情と勢いの赴く儘に出した久の答えだ。だから久はそれを言わずにはいられない、言わなきゃいけない。
 嘘はつけない。
 そんな久の言葉を受けた、悠の瞳が水気を孕む。
 ――――やっぱり酷い事を言っただろうか、久がそう思った矢先の事だった。
 ちょっとダボダボな制服の袖で目尻に溜まった涙を拭ったかと思うと、
「おっ……しゃあああああ!!」
 両手で思いっきり自分の頬を張る。ぴしゃりと小気味いい音が教室に鳴り響いた。
「それなら私も、ひぃちゃんに似合う女になれるように頑張るよ!」
 顔の前で手をぐっと握ってみせる。
 ――――なんだか「ペキッ」といい音がしたのは気のせいだろうか……。
「という事で、ひぃちゃんの理想の女性というのをですね」
「え、そういうのは特に考えた事ないなぁ……。逆に神守さんの理想の男性ってどんなタイプ?」
 途端、悠の瞳がぱっと輝く。
 ――――え、どうしたの? 彼女。
「身長高い人とか、筋肉ムキムキな人が好き! だから筋肉ムキムキになったら悠ちゃん最強になれるよ!」
 ――――ああ、そういうのが好みなんだ。
「というわけで、一緒に身体鍛えようか!」
「じゃあ、神守さんが留年しないように一緒に勉強しようか」
 見つめ合うと、笑顔が零れてくる。
 来年はきっと、薔薇色の未来が待ってる。
 なんとなく、そんな気がした。


 ♪  ♪  ♪

 


541 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 00:08:17 ID:brrDFLCJ
 


542 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/29(水) 00:08:52 ID:LCI3Fh2f
 


543 名前: ロボスレ学園 ◆1m8GVnU0JM [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 00:09:02 ID:klzqtPDL
 そして、薔薇色の未来。
「それから二年後の今日、私たちは正式に付き合い始めたんだよね」
「そうだったね、何もかも皆懐かしい……」
 トレーニングやら何やらの日々を思い出しながら、いつの間にか久の膝の上にちょこんと乗っていた悠の頭を撫でる。
「……ああ、そうだそうだ。そういえば、20ン年間聞き忘れてた事があるんだけど」
「はいはい?」
 悠が久の顔を見上げてえへへと笑う。
「助けてくれた時の……なんていうか、蔑みの目? は何だったの?」
「え?」
 神守改め一条 悠(ハの字眉毛)。
「蔑みの目?」
 そんな目で夫の事を見た覚えがまったくない。
「ほら、助けてくれた時に、なんかこうジトっとした目でさ」
「えー?」
 以下アイコンタクト。
 覚えてないの?
 うん。
 アイコンタクト終了。
「あ、そうだ!」
「思い出したのかい!?」
「そうそう、あの時は寝不足で目が霞んでたんだ!」
 場の雰囲気が凍り付いた。
「え? そんだけ?」
「そんだけそんだけ」
 酷いオチだ……と久が頭を抱えたそのおり、悠の携帯が大音量でスピニング・トー・ホールドを鳴らした。悠が即座に火燵の上に乗せた携帯を掴む。次女の彼方からだ。
「もしもし、カナちゃん?」
『もしもし!? お母さん!? 私! 私!』
 大きな声でまくし立てる彼方。耳が痛い。
『今日ちょっと帰るの遅くなるからケーキとっといて! あとクリームも! 舐めるから!』
 ぶちっ。ツー、ツー、ツー。
 切られた、一方的に。
「相変わらず騒がしい子だね、彼方は」
「誰に似たんでしょうねぇ」
 多分君だよ……。妻の頭を撫でながら、久が声にも顔にも出さずに心中でツッコミを入れる。
「まあ、何はともあれ、これで一緒に買い物に行けるわけだね」
「久しぶりに夫婦ふたりでクリスマスイヴを過ごせるね」
 「そうだね」微笑みながら、久は悠を抱き寄せ、唇と唇を重ね合わせる。

 人生はこれからも、きっと薔薇色。


544 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/29(水) 00:09:39 ID:LCI3Fh2f
 


545 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 00:11:34 ID:brrDFLCJ
 


546 名前: PBM! の人 ◆1m8GVnU0JM [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 00:11:38 ID:klzqtPDL
 はい、投下は以上です!
 久々にSS書いて投下した結果がこれだよコンチクショー! これはもう首を吊らざるを得ない。

 それではお風呂入ってきますねー。


547 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/29(水) 00:14:11 ID:LCI3Fh2f
>>546
投下乙!それではゆっくり読ませてもらうぜメーン!

投下ラッシュ凄いなあ。感想いくつ書けばいいんだろうw


548 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 00:15:56 ID:brrDFLCJ
>>546
投下乙、お待ちしておりましたぜ。
年末年始のラッシュすげぇ


549 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 00:20:17 ID:klzqtPDL
 いやあ、これでようやく投下作品を読んだり劇場版00を見たり年賀状を描いたりできますw


550 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 00:21:31 ID:brrDFLCJ
>年賀状
アッー……


551 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 00:40:24 ID:klzqtPDL
 え、どうしました!?


552 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/29(水) 00:48:12 ID:LCI3Fh2f
いやあ来年はウ詐欺年だね!


553 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 00:48:18 ID:brrDFLCJ
は い て な い


554 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 00:50:08 ID:SZ6CV6dz
師匠投下乙です
自分もやっと色々落ち着いて、皆さんの作品に向き合えそうです
ホントに自分含め、年滅年始の投下ラッシュが凄いと思いますw

にしても人気投票、自分でも予想がつかない方向に向かってます
ある種主人公より目立ってたあの人が……何かホントに意外で驚いてます


555 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 00:50:09 ID:brrDFLCJ
書いてない  と書くと思っただろう!! しんねんバンザーイ


556 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/29(水) 00:50:19 ID:LCI3Fh2f
ウ詐欺さんがはいてないとな!?


557 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 00:52:56 ID:SZ6CV6dz
元々出す人がいない俺には年賀状は関係なかったorz
いやしかし、この途中経過は興味深い。出番と人気は比例しないんだな…


558 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 00:53:59 ID:brrDFLCJ
>出番
エ? 彼もとい彼女もといヲトメなヤツの出番は


559 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 00:54:27 ID:klzqtPDL
 パッドの次ははいてないとな!?

>>554
 主人公組が見事に並んでますねw
 そして、そんな中で草川に投票したのは私だ。


560 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 00:55:22 ID:Sm5hOkRB
ある意味予想通りで、ある意味予想外な途中経過w


561 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 00:56:46 ID:GoHE9cmW
>>557
俺は小学生の頃の恩師に出し続けてるくらいかな〜


562 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/29(水) 01:00:26 ID:LCI3Fh2f
なんだかんだで主人公とライバルとヒロインが1位になってるあたり健全だと思うよw


563 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 01:00:43 ID:SZ6CV6dz
>>558
あれは半公式というか、>>882氏のキャラなので
>>882氏のキャラクターなので(念押し)

……まぁ、ショタロックを加えちゃうと正直他を食っちゃうんでそこは考慮して下さいw
>>559-560
まぁ鈴木に関しては自分が入れた一票が入ってるから実質3票ですね
オルト人気は把握してましたが、それが如実に表れてて面白いですw
>>561
小学校……あぁ、なんて懐かしい……


564 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 01:07:50 ID:klzqtPDL
>なんだかんだで主人公とライバルとヒロインが1位になってるあたり健全
 そうだね! そういえば主人公を差し置いてロリコンとパッドが同着1位になった作品があったね!

 改めて結果を見てみると、同着ばっかで面白いですw 役一名除いてw


565 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 01:10:41 ID:SZ6CV6dz
ageさんありがとう、危うくやけ酒煽ってオルトロックに加勢しちゃうところだったわ

ってスネイルが言ってました。何か誘導した感ありありですが有難うございますw
>>564
流石エアーズ党首と言わざるおえない>約1名


566 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 01:11:01 ID:brrDFLCJ
アル……? スチュ………? 変だ、眼鏡の度が合わないのかちょっと見えない


567 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/29(水) 01:13:28 ID:LCI3Fh2f
>役一名
提供さんの悪口はやめろw

>>565
トリックスターは好きだから問題ない。あとマチコさん結婚しtうぐわっ!


568 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 01:18:32 ID:klzqtPDL
 いつの間にか提供君がエアーズ党首になってるー!?


569 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/29(水) 01:28:31 ID:LCI3Fh2f
あれ、タカ坊エアーズ脱退したっけw


570 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 02:46:18 ID:klzqtPDL
 40号記念か何かの時に脱退したんじゃありませんでしたっけ?


571 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/29(水) 09:03:38 ID:LCI3Fh2f
そうだったっけ。全然覚えてないな……


572 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 09:14:48 ID:klzqtPDL
 おはようむんな! 今日から冬の祭典が始まるね!
 わたすには関係ないけどね!


573 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 09:17:19 ID:TDiHMUBm
流石はエアーズ、その辺の記憶すらも朧にせしむるとは

名前を間違えられることに定評のあるどころか、名前が挙がりすらしないエアーズリーダーも、草葉の陰でハンケチを噛んでいることでしょう


574 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 09:18:45 ID:TDiHMUBm
>>572
明後日は逝ってくるよ! 極寒(気温的な意味で)と灼熱(精神的な意味で)のせめぎ合うあの戦場へな!


575 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/29(水) 09:21:45 ID:LCI3Fh2f
師匠はとりあえず寝ろw
冬の祭典か。何人のロボスレ民が参戦するのだろうな……


576 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 09:23:31 ID:klzqtPDL
>>574
 あえて言おう! ……死ぬなよ……!

 コミケはハードだハードだって聞くけど、どんな感じかいまいちピンと来ないんですよネー。


577 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/29(水) 09:26:17 ID:LCI3Fh2f
夏と冬はどっちが辛いんだろうね
そして帰省ラッシュも今日あたりかな?


578 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 09:31:48 ID:TDiHMUBm
>>575
まあ、初日はかなり可能性低いんでないかなー、ジャンル的に

>>576-577
へへ、俺、この戦場から生きて帰ったら、嫁と暮らすんだ……(戦利品的な意味で)

寒風吹き付ける海沿いの場所に、野ざらし立ちっぱなしでン時間がデフォかなw
夏だとそれが炎天下と汗の臭いの中に置き換わるw

屋内は屋内で人口密度がパなくて、場所によっては、常時、自分の足元すら見えない
しかもそこでひしめきあっているのは、大半がガチのオタ、という感じ


579 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/29(水) 09:36:15 ID:LCI3Fh2f
そうか……脱水症状とか考えると夏の方が辛そうなイメージ
何はともあれ、>>578、貴殿の武運を祈る!


580 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 09:38:00 ID:klzqtPDL
 冬の祭典……帰省ラッシュ……どちらも私には関係のない事だ……。

>>578
 あえて言ったはずだ……!


581 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/29(水) 09:39:29 ID:LCI3Fh2f
殺すなしw


582 名前: 創る名無しに見る名無し 投稿日: 2010/12/29(水) 09:40:48 ID:X/xsHUZY
骨は拾ってやんよ


583 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 09:46:25 ID:klzqtPDL
 服も拾ってやんよ。


584 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 09:49:40 ID:TDiHMUBm
俺の屍を超えて往け!

そういや友人がGジェネで「本編で死んだ奴だけスカウト」という死人部隊を作っていて、彼だけスカウトできないことを残念がっていたが……
……今は、彼もスカウトできるんだよな……


585 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/29(水) 09:52:50 ID:LCI3Fh2f
Gジェネといえば2月あたりに新作が


586 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 10:02:35 ID:klzqtPDL
 死人部隊……その発想はなかった……!
 そういう縛りって面白いですよねw


587 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/29(水) 10:21:39 ID:LCI3Fh2f
師匠はロリ部隊とか作ってるのかい?w


588 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 10:38:04 ID:klzqtPDL
 いやいやそんなグレミーじゃあるまいし(棒読み)

 ゲルググ縛りならやった事ありますけどねw


589 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 13:11:06 ID:oY7OdVCu
ゲルググ縛りと聞くと鬼改造されたカスペンさんを思い出してしまいますな。


590 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/29(水) 14:01:48 ID:LCI3Fh2f
しかし何故ゲルググw


591 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 14:30:46 ID:nmNJd91G
一覧の長さあんまり変わんないな、やっぱ切る必要20区切りぐらいで分割せねば

10スレ毎の目次作って上部に置いておけばページ跨いでも違和感なく飛んで使える気がするけど、
クラス指定使わないと1〜46全部に使ってる見出しも巻き込んで表示しちゃうんだよなー
かといってそこをデザイン指定して擬似的な見出しにしようにも、一度に使える記述が少ないし
目次の代わりにアンカー使う場合もやっぱり見た目が悪い

htmlで一度作って取り込ませればいいのか? 初心者だからわかんね


592 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 16:31:22 ID:TDiHMUBm
>>591
サンドボックスにあった一覧の件ですかね
テスト乙です!

自分もちょっと、あれをベースにさせて頂いてテストしてみました

やったことといえば
・スレ名をテーブルに組み込み
・10スレごとに折りたたみ表示で格納
くらいですが


593 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 19:30:20 ID:nmNJd91G
サンドボックスの中身を一旦消させてもらいました(容量が過ぎると携帯ブラウザでの動作確認が取れないので)
wiki側の記録とは別にバックアップ取ってるんで必要なら言ってください


594 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 21:37:31 ID:klzqtPDL
 皆さん編集乙ですー。

>>590
 かっこいいからだッ!


595 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/30(木) 08:50:39 ID:FkYhXzNh
 オハヨーオハヨー、さあさあ皆さん、改めまして投下乙です!

>>201
 おお、ついにガソリン売りがSSに……!
 退廃的な世界観、いいですね。そして最後の一文、ちょっとほっこりしましたw
 こういう話って好きだなぁ。

>>389
 次々と襲い掛かってきた謎のギアの正体は一体何なんでしょうか……それにしても、相変わらずアイリスたんはボドボドになるんですねw
 あとアルコール漬けにされて拉致られたって兄貴www

 夫婦仲がいいのはいい事ですなぁ。祝ってやる! 祝ってやるぞ!

>>407
 三つ編みイィヤッホォォォゥ!! 独りが寂しいならボクが相手になっtうぐわっ!

>>410ー411
 わたジョインジョインハルカァ

 なんて量の投下なの……! 882氏、恐ろしい子……ッ!
 スレッジサンタwww 何故そこから入ろうとしたしwww

>惨劇
 懐かしいですねw そうか……まだ1年しか経ってなかったのか……。

>>426
 でらうめえwww どえりゃあうめえwww でらうめえwww
 カオスっぷりが素敵ですねw なんですかこの超ごちゃまぜなメンバーはw
 ギルライバーが出るだけで噴いてしまうのは私だけでいい。

>>428
 動画イィヤッホォォォゥ!!
 シュールさがたまらんですねw しかし二次だと決まっておとんが腹黒いのは何故www
 PBMを題材に動画を作ってくだすって、ありがとうございました!

>>445
 ここまでまとめて投下乙ですー。
 タクシーの声が岩田のみっちゃんで再生されたのは間違いなくパンストのせいw
 しかし狂化ですか……かなり厄介な現象ですね。狂化を防ぐ手立てを早く見つけないと、モビットが悪者扱いされるようになってしまう……。
 それでは、次回を楽しみに待ってますね!

>>455
 ミキとリクの願いが切ない……しかし最近ミキのプッシュが強めですね。果たしてリリはこの先生きのこれるのか!?
 あとサンタクロースは何者なんでしょう。まさか、本物……!?

>>479
 なんと凄い魔改造……! この改造の仕方はまったく予想外でしたw その発想はなかった……!!
 DSしかりタケミカヅチしかり、テクノロジーやら何やかんやがしっかり考えてあって凄いなあ。
 いやあ、それにしてもこういうのでさらっと自作について触れられてると嬉しいもんですねw
 それでは、次回を楽しみに待ってますね!

>>497
 淡々とした文体や台詞が特徴的ですね。でも、もう少し描写があると読む側としては嬉しいですー。
 風神衆、一体どんな存在で、何が目的なんでしょうか。口ぶりから判断するに人間ではなさそうですが……。
 それでは、次回を楽しみに待ってますね!




596 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/30(木) 08:51:55 ID:FkYhXzNh
 よし、本スレの感想は完了! 次は避難所、また次は年賀状だぁ!


597 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/30(木) 14:00:52 ID:FkYhXzNh
 さすがに年末は静かですなー。


598 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/30(木) 14:23:46 ID:pP820TZt
定期的に覗いてはいるんですけどねー。こんだけの量を読むゆっくりとした時間もないのが申し訳ない所なのですが。


599 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/30(木) 15:07:56 ID:lHP4qK5Z
まあ、年末だし仕方ない
かく言う俺も大掃除の真っ最中だ


600 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/30(木) 19:15:22 ID:FkYhXzNh
 一方私は大掃除をしようとしたら意識が三時間後にタイムワープした。


601 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/30(木) 19:30:21 ID:lHP4qK5Z
おいおい大丈夫かw


602 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/30(木) 20:03:21 ID:dzyy4FIL
>>546
この母にしてあの娘ありと言うべきか、そしてモヒカンさんマジモヒカン
甘甘な話だけれど、読んでいる側が和むのはきっと小動物的nジョインジョインママァ
と、乙でした。


603 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/30(木) 20:33:22 ID:FkYhXzNh
 大丈夫だ、年賀状にはまだ全然手をつけれていない!

>>602
 感想、ありがとうございます!
 モヒカンはいつの時代もモヒカンなんですよ(何故かいい笑顔)。


604 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/30(木) 21:40:14 ID:dzyy4FIL
年末調整をしくじったおかげで正月ネタも年賀状もできてないありさまだ……


605 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/30(木) 22:02:01 ID:FkYhXzNh
 一方私はウ詐欺さんの描き方をきれいさっぱり忘れていたありさまだ。

 な なんだ?
 うう……。


606 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/30(木) 22:09:58 ID:lHP4qK5Z
そうですか それは残念です
今日はお祝いですな


607 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/30(木) 22:12:49 ID:FkYhXzNh
 ヒャア がまんできねぇ冬なのにスク水で明けましておめでとうだぁ!


608 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/30(木) 22:15:35 ID:lHP4qK5Z
よさn……いやいいぞもっとやれ
今気づいたが、俺のIDが瀕死なありさまだ……


609 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/30(木) 22:20:33 ID:FkYhXzNh
私(喜):
 そうですか それは小文字のLですな。


610 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/30(木) 22:26:20 ID:lHP4qK5Z
>それは小文字のL
うぐわっ!

大掃除が終わらないありさまだ


611 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/30(木) 23:38:11 ID:ZeRwzggY
師匠ー。 しーしょー。

急ぎとかじゃないんですが、ちょっとパラベラム世界の事で聞きたいことがー。
もしよければ教えて欲しいんですが、

「神子」の資格って管理者(アーネネルベ)に貰うんですよね? どんな場合にその資格は取り消されるんですか?

ねたバレになるんだったらノーコメントで結構ですーw


612 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/30(木) 23:39:17 ID:ZeRwzggY
あ、誤字ってる。アーネンエルベだw


613 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/31(金) 00:52:36 ID:s69dssr7
 いいお湯でござった……。

>>611
 管理者はそういう事には基本的に不干渉です。
 管理者自身やマナの流れやら何やらに致命的なダメージが及ぶ恐れがない限りは不干渉です。
 そう、基本的に不干渉です(大事な事なので(ry)。
 なごみんが遥さんに神子の資格を与えたのは例外中の例外(賢者の石ですしおすし)なんですよ、ええ。


 さてさて、2010年最後の一日が始まったわけですが。


614 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/31(金) 00:58:57 ID:xddNXbOr
日付が変わると同時に歳をとる件


615 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/31(金) 01:01:54 ID:7BGxiC9D
おめでとう!


616 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/31(金) 01:03:25 ID:xddNXbOr
明日だぜ! だぜ


617 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/31(金) 01:08:17 ID:s69dssr7
 明日でひとつ老けるんですね! おめでとうございます!


618 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/31(金) 01:13:06 ID:xddNXbOr
>老ける
('A`)


619 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/31(金) 01:14:47 ID:7BGxiC9D
また一つ大人の階段を登るって考えると不思議とエロスw


620 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/31(金) 01:17:34 ID:RgiQAdIF
>>617
一言余計だ阿呆w


621 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/31(金) 01:22:07 ID:Pqqv0jIn
凹んだw


622 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/31(金) 01:22:17 ID:s69dssr7
 大人の階段を登れないまま老けて逝く……。


623 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/31(金) 01:24:02 ID:RgiQAdIF
>>622
('A`)


624 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/31(金) 01:24:50 ID:xddNXbOr
元旦が
 
 誕生日で
 
  嫌なこと

   餅とケーキは

    もういいです


625 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/31(金) 01:26:34 ID:s69dssr7
 じゃあケーキ貰ってあげるYO!


626 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/31(金) 01:26:56 ID:jlIBjotB
貴様にクリスマスが誕生日で
プレゼントがまとめて一つだけという
子供時代を過ごした者の苦痛は分かるまい!!


627 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/31(金) 01:27:05 ID:xddNXbOr
ただしケーキはクリスマスケーキ


628 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/31(金) 01:28:05 ID:xddNXbOr
ケーキ、餅、おせち、ケーキ、餅………あああああ


629 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/31(金) 01:29:51 ID:RgiQAdIF
このスレには誕生日が1/1の人と5/5の人と6/6の人と9/9の人がいるんだよねそういえばw


630 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/31(金) 01:30:44 ID:9o0u31OA
読もう読もうと思って結局みんなの作品が読めないでござるorz
感想書けなくてごめんなさい、つってもまだ落ち着けないので時間が……orz
あ、それと師匠、動画の程見て頂きありがとうございます。あんながっかりクオリティですが、愉しんで頂けたのならこれ幸いです

そして投票、まさかの


631 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/31(金) 01:37:48 ID:s69dssr7
>>629
 11/11の方もいらしたような気がー。

>>630
 大丈夫だ、問題ない。年末年始は忙しいからな(怠けの限りを尽くしながら。

>動画
 いえいえ本当に嬉しかったです。改めて、ありがとうございました!

>投票
 ヒロイン力発動ですね!


632 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/31(金) 01:42:34 ID:RgiQAdIF
>ヒロイン力
PBMの投票でヒロイン力を発動させたのは(ry


633 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/31(金) 01:46:04 ID:xddNXbOr
ウサウサ


634 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/31(金) 01:49:48 ID:s69dssr7
 ハハッ、何を言ってるんだ君は。PBMのヒロインはペネ子ジョインジョインハルカァ


635 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/31(金) 01:55:57 ID:RgiQAdIF
でも本当にウ詐欺さんの活躍ってヒロインっぽいよね。捕らわれの姫君になったり
遥さんだと根性で何とかしてしまいそうだw


636 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/31(金) 02:01:13 ID:YvCcJrx/
遥さんとフラグが立っている男の子がいないってのもあるかとw


637 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/31(金) 02:06:52 ID:s69dssr7
 ええ、私も時々思うんです。
 遥さんを男の子にしてペネ子を女の子にした方が……え? ペネ子は女の子だって?
 やだなぁ厳密には性別はありませんよ。


638 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/31(金) 02:07:30 ID:7BGxiC9D
モヒカンさん達がフラグを立てているじゃないかwww


639 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/31(金) 02:10:58 ID:RgiQAdIF
>>636
ペネ子がフラグを立てるかもしれないじゃないか!
ええい、やおよろずには人間同士でフラグ立てようとする奴はいないのか!

>>638
ああ……ビンビンに立ってるね……(死亡フラグが)


640 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/31(金) 02:14:42 ID:YvCcJrx/
>>639
何言ってるんですか!ペネ子が男の子のはずなんかnうわなにをするやm


641 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/31(金) 02:19:27 ID:RgiQAdIF
厳密には性別はないという事は、どちらでも妄想可能という事ではなかろうか!?


642 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/31(金) 02:22:14 ID:7BGxiC9D
間を取って男の娘にしよう


643 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/31(金) 02:24:08 ID:s69dssr7
 ほう、股の間にある物を取ると(ry


644 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/31(金) 02:27:32 ID:YvCcJrx/
ブリューナク取っちゃらめぇ


645 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/31(金) 02:37:06 ID:RgiQAdIF
年の終わりでもここは平常運転だなあw


646 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/31(金) 02:43:18 ID:fayHK3SP
Wikiのトップをしょっちゅう拝んでるお陰で、擬人化verの事であろう話も全部あっちで再生される
まあそれが本来の形なんだけど


647 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/31(金) 04:58:11 ID:s69dssr7
(Wikiのトップの形態は通常モードから一段階パワーアップした形態だというのは秘密にしておこう……)


648 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/31(金) 08:33:58 ID:RgiQAdIF
何気に忘れがちな事だよねw


649 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/31(金) 11:50:53 ID:xddNXbOr
ペネ子の原型ってどれでしたっけ?


650 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2010/12/31(金) 12:17:48 ID:RgiQAdIF
http://www13.atwiki.jp/sousakurobo/pages/562.html

これの一番上だったはず


651 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/31(金) 18:08:29 ID:xddNXbOr

>>546
投下乙です。

俺(笑):
 へひゃひゃ! このネタは!

甘いなぁ……甘い
このあと二人はもちろn(コキャッ


652 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 00:00:20 ID:OmQ/nutf
あけましておめでとう!


653 名前: PBM! の人 ◆1m8GVnU0JM [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 00:00:36 ID:C9hNFWi3
※||
あ||
け|| ̄ ̄ヽ  
お||ィjリノハノi 明けましておめでとう!
め||リ゚ワ゚ノi) 
!||⊂ノ( )
※||   y
※||


654 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 00:00:39 ID:jXFVCat0
あけましておめでとう!


655 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 00:02:33 ID:xpnnIb5t
あけましておめでとう御座います


656 名前: DS世界観の人 ◆a5iBSiEsUFpN [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 00:03:13 ID:xddNXbOr
あけましておめでとうございます!


657 名前: 硬質 ◆BfO3GzMb/w [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 00:07:39 ID:o/p4ptqL
あけましておめでとうございます!
今年はウ詐欺年ですね!


658 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 00:11:47 ID:NLqtTc9E

        /丶
.       /  .|
       /ノ .リ
.      // ノノ
      / ' ∠ 、./\
   ,/       匁. \
  ,:′          \ ヽ、
  i/  __ノ__.   ハ_,_  ハヽ、.__フ
  ζl. i _/レ__ヘ.ノ_V_ソ, .i
  'イ l イゝ__ノ  ゝ_ノレ .ノ
   ハ 人|*._  x  *ハノ.  <あけました。
.  /    テ.\V.ヘ   ' i
 ノ     ノ i く冫li.   :
 : ,イ   ゙α'ラテ爪ν  ;
 ヽハノ从 F=テF=トノレヽノ
     ' 'i._/. l._;'





659 名前: TロG ◆n41r8f8dTs [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 00:12:30 ID:4gKZ93/W
明けましておめでとうございます
今年も皆様が健康に、元気に創作に励める様、心から願ってます

そしてヴィルシャ投票を少し遅れましたが〆ました
投票、並びにコメント、本当に有難うございました!
結果は後日、軽いSS形式にて発表したいと思います。改めて投票、本当に有難うございました


660 名前: 蜥蜴 ◆Uu8AeR.Xso [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 00:12:44 ID:nfe0UD4o
明けましておめでとう御座います。


661 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 00:14:46 ID:Pu1mrvTs
あけましておめでとう!
こうしてロボスレにいることは喜ぶべきか否か、そこが問題だ


662 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 00:18:57 ID:NLqtTc9E
>>559
wktk

>>561
私(悲):
 私じゃ不足なんですか?




   ( 悲)<ひさしぶりだ諸君。明けましておめでとう。


663 名前: 秘神 ◆IbnSwy8Hpo [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 00:19:16 ID:f8KiptG9
生存報告及びあけましておめでとうございます。

絶賛停滞中のアレですが作者の脳内ではまだ死んではおりませんので気長にお待ちいただければ幸いです。
あと新作「装甲武篇(仮題)」も一月中に発表したいものだと思います。


664 名前: グラゼロの人 ◆tH6WzPVkAc [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 00:19:33 ID:cYRLw6B/
ロボスレ住人の皆様、あけましておめでとうございます


665 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 00:19:53 ID:NLqtTc9E
わぁアンカーが100もズレてあばばばばば


666 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 00:21:35 ID:OmQ/nutf
そういや兎モチーフ率って何気に多いんだっけか


667 名前: eXar-Xen――セカイの果てより来るモノ―― ◆5b.OeHcAI2 [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 00:46:15 ID:jXvh+2gX
あけおめー

さて、ユクモ生活もそれなりになってきたしぬっぽり書いていくべ・・


668 名前: |・) ◆5b.OeHcAI2 [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 00:46:56 ID:jXvh+2gX
おっととこっちか
まぁどっちでも変わらないけd


669 名前: 秋水 ◆3C9TspRFnQ [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 00:58:51 ID:dA1xVTm6
謹賀新年
遅筆ですが今年も宜しくお願いいたします

>>667
(゚∀゚)人(゚∀゚)ナカーマ


670 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 01:03:35 ID:NLqtTc9E
ハンターばっかりだよ!


671 名前: 年中行事は外さない>>882 ◆MVh6W.SAZtbu [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 01:14:10 ID:0XQdaOKw
あけましておめでとうだよ諸君!
そして2011年投下先陣はこの>>882だな!
http://dl6.getuploader.com/g/sousakurobo/1124/a.jpg
http://dl7.getuploader.com/g/sousakurobo/1125/g.jpg

実はSSもあるぞ!
次レスから投下だあ!
たぶん支援は要らないか1レスだけで十分だ!


672 名前: 年中行事は外さない>>882 ◆MVh6W.SAZtbu [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 01:17:04 ID:0XQdaOKw
 さて人間、寝てるところを大声で起こされる、というのはいずれにせよあまり気分の良くないものである。
 それが、互いに学校一・二を争う美少女二人が全年齢板にふさわしくないような方向性で自分に対して猛アピールを掛けている、
という夢を見ているところだったらなおのことだ。

「ちーっ、なんだよ畜生。もう少しで会長とメルフィーの赤ちゃんのためにあるものが……」
 時計を確認、5時半だ。窓の外の明るさから、それは午前の方の5時半を示している、ということはすぐわかる。
昨日…… というか今日は年越しでテンションが上がり3時近くまで起きていた。つまり俺は2時間半くらいしか寝ていない。
そんな状況でこんな時間に起こされたことに憮然とするも、
そのことは逆に、何かそうまでしなければならないことがある、ということを示してもいるから、
俺はパライソインマイブレインからこの高二男子を引きずり出したお袋の声に注意を向ける。
「隆昭ーっ、早く起きなさーい、オルトロックちゃんが来てるわよー!」
「もう起きてる、今行くからもうどなるな!」
 俺は人類に強要される最大の決断の一つ、「冬の朝に布団から出る」を何とか下すと、クローゼットを開けた。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

謹賀新年SS 「初詣絵を描いてたら思い付いたヤツ、もしくは新年早々TロG氏には深くお詫びを申し上げます」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 居間をのぞくと、そこではお袋が晴れ着に身を包んだ栗毛にお茶を出していた。
「あ、隆昭くん、あけましておめでとうー」
「ああ、おめでとう」
「隆昭、約束してたならちゃんと起きないと!」
「あ、あの、私、早く目が覚めちゃってそれで来るのが早かったんで、隆昭くんが遅かったとかじゃないです」
「いいのよオルトロックちゃん隆昭かばわなくても」
「わかった俺が悪かったよ」
 そんな怒るなっての。それから高校男子つかまえてちゃん付けすんな。
「行こ、隆昭くん。隆昭くんのお母さん、ごちそうさまでした」
 俺の幼馴染は、「お母さん」の前の「隆昭くん」の部分のアクセントがなんか妙に弱いように感じる言い方でそう言って
立ち上がった。
 確かにとっとと出かけるのには賛成だな―――
説教されたくないし、
あんまこのシーン長く続けるとTロG氏ご本人による描写があまりないお袋に
>>882のバカの描写によるイメージが付いてしまうかも知れん。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



673 名前: 年中行事は外さない>>882 ◆MVh6W.SAZtbu [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 01:19:18 ID:0XQdaOKw
「隆昭くん、初詣行こうって言ってたの忘れてたでしょ」
 俺と並んで歩きながら、ちょっと頬を膨らませてオルトロックはそう言った。
「いや、忘れてねーよ。ってゆーか毎年行ってるんだから忘れるとかそういうアレじゃないだろ」
「じゃー早く起きてよ。それに毎年私が迎えに行ってるんだよ。一回くらいは隆昭くんの方から迎えに来てくれたっていいじゃん」
「悪かったよ、新年だってんで寝るのが遅かったんだ」
「毎年それじゃん」
「ああ、学習能力が無くて悪うござんしたね」
 ヤツは「むー」と言うとちょっと黙った。
何か俺をやりこめる方法を考えてるのか? と思ったが、一瞬のちの明るい表情でその予想は覆される。

「あのね、今日の私どう?」
 いきなり話題が飛んだなあ……
「あーあー、かわいいかわいい似合ってるよ」
「……ちゃんと見てない」
 口をへの字にされても困る。
「でもそれ去年も一昨年も着てたろ」

 さらに言えば、それ以前から俺はコイツが着ている晴れ着を見てきている。
もともとはコイツの親戚のオネエサマ、マチコさんのもので、
俺も小さいときからマチコさんには遊ばれ…… よくしてもらっているからだ。
コイツの親も流石に男の子供に晴れ着買ってやる気にはなれないだろう…… 着付けをしてやる気はあるわけだけど。

「……ほらちゃんと見てない」
「は? 何言ってんだよ、同じヤツだろーが」
「これ髪のヤツ買ったんだもん」
 ……確かにコイツの性格考えれば、晴れ着を着てるの見せたいんだったらわざとらしくくるっと回ったりするよな……
子供っぽいというかなんというか、俺より一つとはいえ年上とは思えないような行動をとるんだよな。
俺の洞察力もまだまだだ。
「ああほら、よく見えなかったんだよ。ほら、それ頭の右側に付けてるけどお前俺の右側歩いてるからさ、頭で隠れるんだよ」
 これはあながちその場しのぎの嘘、というわけではない。実際そうなっていて、現に今もあまりよく見えないのだ。

「じゃあ、これならちゃんと見えるでしょ」
 俺の前に回り込んで真っ直ぐこっちに向き直る。
「ああ、これならちゃんと見える……」
 俺は「注視しております、サー!」というのを見せてやろうと、真顔になって奴を真っ直ぐ見つめる。
すると奴は目を大きくしてちょっとびっくりしたような顔をして――― なんで目を逸らすんだよ。
「も、もういいよ、早く行こ!」
 くるりと向きを変えると歩き出した。自分から振っといてなんだよ…… 変なヤツ。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


674 名前: 年中行事は外さない>>882 ◆MVh6W.SAZtbu [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 01:21:24 ID:0XQdaOKw
 そんなこんなで目的地たる神社についたわけだが、初詣の月日時間帯だというのに、
別に作画の都合というわけではないのだが殆ど人がいない。
 まあここからそう遠くないところに割と有名な神社があり、
しかもそこは学問の御利益があるというので受験シーズンであることとも相まって、
人がそっちに流れてしまうのだ。
 じゃあそれなのになんで俺達はこっちの神社に来ているのかというと、それはコイツがこっちにすると決めているからである。
そしてもう一方の当事者である俺は、
初詣というものに形式的な年中行事という以上の意味を感じていないから当然参拝先に対するこだわりも無いので、
そのままそれに従っている。
それで俺達はこの閑散とした神社に来るというわけで、別に作画の都合というわけではない。

 ……でも、人が大勢いて押し合いへしあいしているような状況
(今年も数日中にテレビでその様子を見ることになるのだが、件の有名な神社の方は毎年そういう状況になっている)
だったら、はぐれないようにコイツと手をつないだりとか周りに押されてくっつきあったりとかするんだろうな……

 ……何考えてるんだ俺は。

「ほら隆昭くん、行こうー」
 絵のタッチが違い過ぎる神社の中へとヤツが進み出したので、俺もそれに続く。

http://dl7.getuploader.com/g/sousakurobo/1126/h.jpg

「ね、ね、この神社の狛犬ってかわいいよね」

 ここで俺の期待されてる行動はわかる…… わかるし俺自身としてもその行動をとりたい……
だが、「メタなボケにはツッコむな」とインナーボイス(内なる声)が俺を制止するのだ。

「甘やかすな」と。
「チョーシこかせるとアイツネタを練る手間を減らして安易にメタボケ多用するぞ」と。

「こっちのは服着て帽子もかぶってるし、そっちのは首輪してるんだよね」

 だからポイントを浮き彫りにするような発言はやめて下さい。

「“首輪付き狛犬”だね」

 ワタクシ出来る限り暴力とかには訴えたくないんでそういった発言は慎んで下さい。

「ここってさ、仁王様も変わってるよね」

 ええ変わってます。ちょっとポーズとかが他の神社とかのと違います。あくまでそこが違います。
僕は宗教美術とか詳しくないんでそれ以上は具体的にどう違うのかとかわかりません。
 ですからオルトロックさん、ツッコミキャラにとっては比較的拷問な現場から早く立ち去りましょう。

「ポニーテールとか、オシャレだよね」

 ここに「落書きをしないで下さい」の注意書きが無ければ、
柵に彫り込まれた「ウホッいい仁王……」の文字が解説文か何かに思えてしまうのですが。
 っつーか考えてみりゃこの神社に人が来ないのって原因かなりの率がこれにあるんじゃね……?

 ヤツは先に進む…… 見えてるよその先になんか見えてるよ農作物的なものが!
ワタクシってばリミットが近付いておりましてよ! 正直かなりきつくなってきてましてy

「隆昭くん、やっぱり境内もガラガラだねー」

 え、コレはスルーすんの!?

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


675 名前: 年中行事は外さない>>882 ◆MVh6W.SAZtbu [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 01:23:19 ID:0XQdaOKw
 そいでもって目の前にはあのデカい鈴を鳴らすヤツの下に鎮座するさい銭箱。
 待たされたからという理由で俺は百円玉を奴に献上させられると、奴の投げたその百円玉に続いて10円玉を放り込む。
「10円でいいの?」
「いいんだよ、こういうのは気持ちと形なんだし」

 俺はペカペカと叩き合わせてから手を合わせ、ちょっと丁寧な会釈くらいなことをして、そして顔をあげて隣を見ると、
奴はずいぶんと熱心に手を合わせて何かを願ってる様子。
 ……俺自身は形式的なものしか感じていないとはいえ、他の誰かが熱心にしてることを中断させるのは悪いよな……
 俺は奴の横顔を見ながら、コイツが何をそんなに熱心に願ってるのかに考えを巡らせ出した。
 志望校合格? コイツは受験生なんだし……
でもコイツなにげに結構勉強できるし、それにもしそうだとしたら、向こうの神社の方に行くよなあ……
なんてったってあっちは御利益学問だし。それなのにこっちの神社を選んだのはコイツの方なわけで。

 ん、御利益……?

 この神社の御利益ってなんだった? 俺知ってたはず……

 ……確か、縁結び。

 するとこれはそういうことなんだろうか……?

 ……なんだこの気持ちは。もやもやするっていうか…… コイツに聞いてはっきりさせちまう?
でも…… なんかそうすると自分がこの変な気持を抱いてる、ってのを自分で証明しちまう気がしてそうできない……

 そのうち、奴が顔を上げた。

「あ、ごめん、なんか待たせちゃった?」
「あ、ああ、いや別にいいよ、そっちが済んだんならもう行こうぜ」
 俺は脚を後ろに引いて向きを変え、歩き出した。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


676 名前: 年中行事は外さない>>882 ◆MVh6W.SAZtbu [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 01:25:51 ID:0XQdaOKw
「もう帰る? 隆昭くん、あっさりしてるね」
 門まで半分ほどのところで、奴が追い付いてきた。
「ああ、まあな、信心深いとかそういうんじゃないし…… お前は熱心だったみたいだけど」
「うん……、お願い叶えてほしいから」

 どうする? 今なら自然な流れで聞けるぞ? でもいいのか? 聞いたら決定的にコイツとの関係が壊れるかも知れんぞ?
 だが…… 今を逃したら、もう聞くチャンスは巡ってこないかもしれない……

「ふーん、で、どんな願い事なんだ?」

 聞いちゃったー! 聞いちゃったよ俺―!

「う、うん、言ってもいいけど…… あの、その…… 笑わない?」
 恥ずかしそうにしててすっと言わない…… まあ仕方無いんだろうけど…… ん? 待て、『笑わない?』
普通誰と両想いになりたいとかそういう話をするときに笑われないかとか気にするか……?
 すると俺が思ってたような内容じゃない……?
「ああ大丈夫だよ、言ってみろ」
 なんか安心とともに先を促す。

「うん、じゃあね…… その……、『おっぱいを大きくして下さい』ってお願いしてたの……」

「だーっはっはっはっはっは! なに、男がなに巨乳になりたがってんの!?
 それ願うとかそういうんじゃないじゃん! シリコンとか入れたりとかしないと不可能じゃん!」
「あー、ひどい、笑わないって言ったのに……」
 緊張が緩みかけたところに斜め上の回答がきて、たまらず大爆笑してしまった。
「ひーっひっひっひっひ、悪い、悪い、俺が悪かった! ほら、もう笑うのやめた!」
 力の限り表情を抑えつけ、わざとらしく手を広げて見せる。
「……まだニヤニヤしてるもん」
 さっきの笑いが残ってるってのもあるが、まあ、「よかった」って気持ちがあるからだろうな。
なにが「よかった」んだか知らんけど。
「いや、悪い。でも、なんでそんなこと願ってるんだよ!?」
「……だって…… 隆昭くんメルフィーちゃんとか氷川さんとか、おっぱいの大きい人ばっか見てるから……」
 ……ハイ、ワタクシ一切の否定ができません。正直っつーかかなり気まずいです。話題逸らします。
「い、いや、でもさ、そんなのは願ったからって絶対に叶わないわけだろ?
 もっとこう、叶う可能性のあることを願えばいいのに」
「そういうお願いもしてたもん!」

 沈黙。ああこりゃ…… アイツ勢いでうっかり言っちまったな……

「……あ、ああ、そうなんだ…… そりゃそうだよな…… で、そっちはどんな……?」

 空気に耐えられなくて出しちまった発言だが…… これは俺も失言だった……



677 名前: 年中行事は外さない>>882 ◆MVh6W.SAZtbu [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 01:27:26 ID:0XQdaOKw
「い、言えないよ絶対!」
「なんだよ、隠すなよ」

 やめろ。

「言えないの!」
「言えよ!」

 やめろ俺、やめろ!

「やだ!」
「言えって言ってるだろ!」
「痛っ!」
 肩をつかんでいた。……最低だ、俺……

「……ごめん……」
 どんな顔をしていればいいのか分からない、だからそっぽを向く。

「……あのね、そんなに気になる……?」
「……なんだよ……」
「もしそうなら、教えてもいいよ……」
「いいよ別に」
「気になるかってきいてるの!」
「ああなるよ! ものすごく気になる!」
 ……なに怒鳴ってるんだ。ホント最低だな、俺……

「じゃあ、じゃあね……、ついてきて……」
奴は社殿の脇の木が何本も生えたところに歩いていく。
ホントに人がいないから別にそんなところに行かなくても他の誰かに聞かれることは無いと思うけど、俺は黙ってついていく。
 奴は一本の木の前までくると、それを背にして俺が近付くのを待った。
俺はちょうどいいと思う距離で―――いや、そんなもの本当はわからないけど―――止まる。

「あのね…… 私、ある人と両想いになりたいってお願いしてたの……」
 目を伏せたまま、奴がそう言う。俺は何も言えない。少しの間があり、奴は顔を上げた。

「それで、その相手はね……」
 また言い淀む。そして……
 うるんだ目で俺を見ている。頬が赤い。睫毛に涙が粒になってついているのが見える気がした。
言葉を口から出そうとして、胸やのどを上下させ、口を何度も結び直している。

「ごめんね、ちょっと待って、ちゃんと言うから……」

 そしていったん口をきゅっと結ぶと、俺の目を見つめて口を開いた。

「私が、両想いになりたい……、私が好きな人は……」

おい、これってもしかして…… だったら、俺は……!

「草川くん」

 草川もげろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


678 名前: 年中行事は外さない>>882 ◆MVh6W.SAZtbu [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 01:29:11 ID:0XQdaOKw
「わぁぁぁぁぁぁああああああ!」
 そこで俺は飛び起きた。いや、なんつー夢見てんだ。初夢だってのに。
 なんだあの夢。
 あそこで草川は無いだろ。

 なんたって…… あれがきっかけだったんだからな。

 俺は隣で寝ているオルトロックに目をやった。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「おおぅわぁぁぁぁぁぁあああああああああああああ!!!!!!!!」
 俺は飛び起きた! 違う違う違うこれは違う! あれだよな、初夢は正夢になるとか、そんなん迷信だよな!?
あれは夢だ、ただの夢だ、脳が情報をバラバラにくっつけて作り出した単なるイメージだ!!
現実とは無関係なんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

                                                      おわり。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――







「夢落ちってだけでもアレなのに、二重夢落ちとかわかりにくいからやめたほうが…… それから……

 この話じゃ出番作れないのはわかるけど、
 せめて最初の起きるシーンもうちょっと長くして、そこでピー音代わり役にでも出させて欲しかったラウ……」



679 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 01:30:31 ID:xpnnIb5t
新年早々ヒデェwww


680 名前: 年中行事は外さない>>882 ◆MVh6W.SAZtbu [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 01:31:14 ID:0XQdaOKw
ハイ、投下終了でございます。なんかもう色々と申し訳ないよ?

俺はナニ霧ちゃん絵も描かんとこんなもん書いちゃったんだろう……


681 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 01:35:28 ID:dA1xVTm6
>>680
いぇあ!(約:GJです)


682 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 01:37:05 ID:NLqtTc9E
>>680
いぇあ!(投下乙! わたしは仁王ポニーテールだったのかyo! これはいい初夢みれそうですwww)


683 名前: DaZの人 ◆qwqSiWgzPU [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 01:43:26 ID:GYlxg9rq
みなさん明けましておめでとうございます!今年もよろしくお願いしますw
そして>>680 投下乙です!自分も続いて投下。一応年賀イラストですよ!季節感ないけど!
http://dl6.getuploader.com/g/sousakurobo/1127/A+KE+O+ME.jpg

やおよろずメンバーオールスターで描いてみました。新年も頑張っていきます。


684 名前: TロG ◆n41r8f8dTs [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 01:45:14 ID:4gKZ93/W
まさか新年早々、この言葉を言うとは思いませんでした

こ の 発 想 は 無 か っ た 

非常に高いクオリティで思いっきり予想の斜め上を超えて大気圏を突っ切るのは>>882氏のお家芸としか言えませんねw
生憎数日くらい忙しいのでまだちゃんと読めますが、時間が出来たらしっかりと、読ませてもらいます
にしても新年一発目を飾るにふさわしい飛びっぷりですねw


685 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 01:50:38 ID:4gKZ93/W
ごめんなさい、誤字です
生憎数日くらい忙しいのでまだちゃんと読めますが→生憎数日くらい忙しいのでまだちゃんと読めませんが
です
>>683
なにこれ凄いです。投下乙です
にしても新年からこんな盛大な記念絵を書いてもらえるとは師匠、羨ましいw


686 名前: 年中行事は外さない>>882 ◆MVh6W.SAZtbu [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 02:17:55 ID:0XQdaOKw
>>679
いぇあ!(「今年もヒドくいきますよ」という僕からの所信表明です)

>>681
いぇあ!(俺は需要という言葉の意味が未だに理解出来ません)

>>682
いぇあ!
(青森さんと丹羽部長とおやじさんに迷い猫オーバーランヒロインズの髪型させて「はっぴぃ にゅう いゃあ〜」とか描こうとかも思いましたが、
 ぶっちゃけその歌がオレの迷い猫に関する全知識といっても過言ではないのでやめました)

>>683
いぇあ!(投下乙! 毎度ながら色使いがいいですな。そして肩がエロい……)

>>684
いぇあ!
(下手すりゃ読んで頂かない方がいいかもしれないシロモノですみません…… そして隆昭の母親を思うさま適当に描写してすみません…… 特に隆昭が母親をどう呼ぶかとか……)


687 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 02:39:23 ID:4gKZ93/W
いかん、寝れん……
>>686
あ、いえ、そんな謝る事なんてないですよw
寧ろ自分が全く描いていないので、補完してくれてるみたいで有り難いですw>隆昭の母親
普通に読ませていただきますですwそんな読んで頂かない方がなんて遠慮なさらないでくださいw

あ……と、ちょっと流し読みしてて氷川さんって所は氷室の事……ですかね
ちょっとそこだけ気になって、細かい所すみませんorz


688 名前: 歯車 ◆B21/XLSjhE [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 02:45:56 ID:xpnnIb5t
>>882氏に続けー!って事で自分も投下を開始します


689 名前: GEARS 最終話後編.5話 1/5 ◆B21/XLSjhE [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 02:47:11 ID:xpnnIb5t
時は統合歴330年12月31日。まだ守屋一刀が異界で義兄(当時はまだ予定)と共闘していた頃まで遡る。
当たり前だが、そんな事が公表される筈も無く、何の根拠も無い手前勝手な憶測ばかりが飛び交っていた。
薄暗い格納庫の中では、完全に整備されたアイリス・ジョーカーの装甲から哀愁の漂う輝きが放たれている。
統合歴330年度になってから9ヶ月。この間、八坂高校のアイリス・ジョーカーは一度も試合を行っていない。
イベントがある度、有り得ない損傷を負って戻ってくるアイリス・ジョーカーの整備に泣かされる事も無い。

霧坂茜華は2年生になりレギュラーメンバー入り、専属ギアは高機動型スポーツギア、スカーレット。
あらゆる意味で最強だった加賀屋望から受け継がれた機体だ。
他のレギュラーは既に専属機を任されており、昨年の文化祭で行われたシミュレーターマシンを使ったバトルロイヤルで
霧坂には、あの加賀屋の猛追から完全に逃げ切ったという実績がある。
逃げ切った直後に加賀屋諸共、守屋から斬られ、内田から撃たれ、仲良く撃墜しているのはご愛嬌。
何はともあれ、周囲の状況が見えなくなるまで加賀屋を攻めに専心させたという事は、ある意味で途轍も無い実績と言える。
だから、彼女がスカーレットの次期専属パイロットに選ばれるのは、当然と言えば当然の事だった。

霧坂茜華は2年生になり、加賀屋望からスカーレットを受け継いだ。
小野寺織は3年生になり、加賀屋望から部長の立場を受け継いだ。
では、加賀屋望は? 八坂高校は3年制高校なので4年生にはならない。
加賀屋望は成績優秀。体育を除く全教科トップ。但し、夏に限り、体育もトップ。
要は優等生なのだ。面白くない話だが、彼が留年する事はありえない事なのである。
3年生の次は卒業。八坂高校には、もう加賀屋望という生徒は在籍していない。

だから、スポーツギア部のメンバーは守屋一刀も、加賀屋望もいない八坂高校に何と無く退屈な物を感じていた。


〜補完しなきゃいけないと思いつつ、すっかり忘れていたわけじゃないけど、いい機会なので語っちゃおう系のお話〜


黙っていても時は進む。待ちに待っていたわけでも無いが、気が付けば年末。
州大会も無事に終わり、後は来年の全国大会で前年度の消化不良な雪辱を晴らし、憂いも無く卒業という予定だ。
この私、小野寺織は他校の友人――宋銭高校スポーツギア部部長、矢神玲と2人で、年越し祭に訪れていた。

今代の八坂州で最強の選手と言えば、八坂高校の小野寺。宋銭高校の矢神と言われる程。
実際の戦績は、非公式戦で1982戦857勝1056敗69分。公式戦で2戦0勝2敗。残念ながら力及ばずと言う奴だ。
彼と公式戦で対戦するのは今年が初めて。それもこれも、守屋が復帰しないのが悪い……とは言えんが、奴が原因で、彼が退屈していたのは事実だ。
其処で、彼に立塞がる壁役でもやってやろうと、一肌脱いだら、この様である。

それはさて置き、新年を迎えるまで後数時間。年越しに相応しい装いをして異性と二人で祭に出かける。
そんな今の状況を客観視すると何処から如何見ても立派な逢引である。だと言うのにも関わらず、浮ついた気になれないのは如何いう事か。

私と彼の関係は良好と言って良い。共に技を磨き、聖誕祭のみならず多くの行事を二人きりで過ごして来た。
誕生日を祝った事もある。祝ってもらった事もある。だが、私と彼の関係はあくまでも友人――そう友人なのである。
行事ごとは勿論の事、日常生活でも大抵は二人きりだというにも関わらずだ。

腹の立つ事に何処から如何見ても逢引にしか見えないのに、逢引に見られた事は、ただの一度も無い。
迷子の小学生の道案内をしている親切な矢神玲。小学生の妹を連れ立ち遊んであげている親切な矢神玲。
態々、懇切丁寧に説明する必要があるだろうから、注釈を入れるが小学生と評されているのが私だ。
私は高3だ。8月で18になった。小学生などと評される謂れなど、決して、何処にも、無い、筈、だ。

確かに身長は高校三年生の平均身長以下で、体重もそれ相応。胸は……煩い。黙れ。死ね。
霧坂に半分とまでは言わないが、三分の一くらい分けて貰いたいくらいだ。正直、アレは反則だと思う。

「難しい顔して、どうしたんだ? 型抜きでもやりたいのか?」

何と無く腹が立ったので、殴り易い位置にある彼の水月に打撃を叩き込んで黙らせる。
そもそも、だ。私の肩の位置よりも、彼の水月のある位置の方が若干上という時点で、相当な身長差がある事は誰の眼にも明らか。


690 名前: GEARS 最終話後編.5話 2/5 ◆B21/XLSjhE [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 02:47:53 ID:xpnnIb5t
平均身長よりも若干。多少、低い私と、平均身長よりも高い彼が並べば、兄妹に見えても仕方が無いと言えば、仕方が無いかも知れない。
つまり、私が小学生に見えると言うのは、所謂、眼の錯覚。錯覚なのだ。誠に遺憾だが、彼の背が高いのが良くない。私は何も悪く無い。

そもそもだ。身長が高い方が良いなどと言うが、彼は高過ぎだ。
正直、歩きながら喋る時などは、真上を向きながら喋っているようなもので、長話になると首が辛くて適わない。
矢神玲の身長など百六十程度に縮んでしまえば良いのだ。縮んでも百六十か……全くもってふざけた身長だ。

「えーと……学業祈願、学業祈願っとー……」

何が気に食わないかと言うと……いや、別に気に食わないわけでは無いんだ。
「ちょっと祭場に行くんだが、一緒に来ないか?」と誘われた事に浮かれて、めかし込んでみたものの蓋を開けてみれば何の事は無い。
この男は、ただ単に学業祈願の御守が欲しいから此処に来ただけなのだ。
何故、祭に来たのかと言えば、御守が欲しいと思った日に丁度、祭をやっていたから。それ以上でも、それ以下でも無い。
私を誘ったのは、ただ傍にいたから。多分。まあ、うん。何だかな。気に食わないわけじゃないが釈然としないわけだ。

別に逢引とか浮ついた理由で年越しの祭に来たわけでは無い。矢神玲、彼の学業祈願のお守りを買うために来た。ただそれだけだ。
今日が年末で、後数時間で新年。まあ、彼にとってみれば、だから何なのかという話になる。少なくとも去年の年越しは、そうだった。
後数ヶ月で卒業。私も八坂州に留まる理由も無くなる。順当に考えれば砕牙州に戻る事になり、来年からは歩む道も別々になる。

――気に入らない。

「おー、あったあった」

ついでに言えば、彼の呑気な調子も今は腹立たしい。まあ、そうだな。友人でしか無いのだからな。
どうでも良いが、何故、彼が学業祈願の御守を欲しているのかと言うと、プロスポーツギアの選手になるためのライセンス取得。
その筆記試験対策。この男は事もあろうに、足りない学力を御守で補おうとしているのだ。全く持って馬鹿な話だ。

「折角だし、織も持ってけよ」

何故か矢神が私の目の前に御守を向けている。

「健康……祈願?」

「最近、一緒にいても心此処にあらずって感じだったろ? だから、ほれ」

そう言って、彼は私の手を取り、御守を握らせた。何と無く、このまま手を離したくない。
そして、誰が一番馬鹿なのかと言われたら、間違いなく私だ。この愚鈍な男よりもだ。
黙っていても時は進む。卒業まで後三ヶ月。もう時間も無いのに私と、彼の関係は友人。
毎日一緒にいるのにだ。一緒でない時もあるが……そんな生活が始まって、もう一年と半年くらいになるのだろうか。

「すまん。変に気を使わせたな。私は大丈夫だ。問題は、無い」

切欠は多分忘れた。気が付いた時には恋に落ちていた。
最初の内は何でも無かった。隣に居るのが当たり前だったからだ。でも、最近は駄目だ。取るべき行動が、正しい言動が、何も分からない。
想いは膨らむばかり、時は進むばかり、焦りは募るばかり。暗愚な自分の頭が嫌になる。

「そうか? だったら良いんだけどな。何かあったら力になるからさ、すぐに言えよ?」

当たり前の様に側にいるのに、好いているのに、会話が弾まない。言葉が出てこない。

「何かあると織はすぐにダンマリだからなぁ。少しは俺を頼れよな」

原因は全て私だ。どの様な言葉を紡げば彼に好かれるのかが分からない。
恋愛小説の登場人物の様な共感を与える言葉が、好意を抱かれるに相応しい言葉が分からない。
最近、まともに彼と会話が出来ていない気がする。

「ん……ああ」

お慕いしていますの一言でも言えば、言えれば、言えない。そんな一言で道が開ける筈が無い。
私が紡ごうと思い浮かぶ言葉のどれもこれもが間違っているのは分かるのに、正しい言葉が分からない。


691 名前: GEARS 最終話後編.5話 3/5 ◆B21/XLSjhE [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 02:48:39 ID:xpnnIb5t
「きつい……な」

「きついって、やっぱり、ムリしていたんじゃねぇか!」

「あ……いや、そうじゃないんだ」

ふと出た言葉が彼に誤解を与えてしまった。怒っているような心配しているような声と表情。違うんだ。

「きついのは身体じゃないんだ」

「何か心配事か?」

しゃがみ込んだ彼と視線が重なる。何を言えば良い。何を。どの言葉が相応しいのか、正解なのかが分からない。
間違った言葉を紡いで彼が離れてしまうかも知れない。でも、何も言わないまま離れ離れになって関係が終わるのも嫌だ。
私が言うべき言葉は一体、何なんだ? どうすれば道が開ける? 考えろ。小野寺織。正答を引き出せ……!

「何かあったのか?」

彼は神妙そうな顔付きで、私の頬を撫で、指が目元に触れる。まるで涙を拭う様に。

「泣きたくなる程、嫌な事でもあったのか?」

「泣く……?」

ああ、私は泣いていたのか。言いたい言葉も分からず、惚れた男の前で泣き顔を晒すとは何たる無様。最悪だ。

「分からない。何を言えば良いのか……どう言えば、君に伝わるのかが分からない」

事実上の敗北宣言。女々しい事この上無い。いや、女だが。

「俺は織じゃねぇから何がきついのか、辛いのか言ってくれなきゃ分からん。
だけどな、泣く程、震える程、困ってるんだろ? 体裁なんて考えなくて良い。取り繕った言葉じゃなくて良い。
思ったことを端から口にして吐き出してみろって。何も難しい事じゃないだろ? それとも、俺じゃ力になれないか?」

――君じゃ無ければ意味が無いから困っているんだ!! と言えれば、どんなに楽な事か……言うのか?
まあ、そうだ。これだけ想っているのだから、黙っていても、私の気持ちに気付けなどと言うのは傲慢だ。
私達は人間だから、人間は言葉で通じる生き物だから、言わなければ何も始まりはしない。分かっている。
だが、理路整然としていない滅茶苦茶な気持ちを口にして、伝えたい気持ちが伝わらなかったらどうする!?

畜生――どうすれば、どうすれば良い? 適当な事を口にしてはぐらかすか? 泣き顔を晒しておいてどうやってはぐらかす?
考えろ――他の連中は、どうしたと言っていた?

霧坂は?

「いやー、失敗でしたよ。言葉が上手く纏まらずに告っている途中で逆ギレしちゃって……」

気持ちはよく分かる。キレはしないが泣いている真っ最中だ。

歳方は?

「あの野郎。付き合う前に押し倒してきやがった。で、ヤられてる最中に告られて……まあ、今は大切にしてくれてるから良いんだけどさ」

私もそうするか? 馬鹿か。此処は野外だぞ。後、阿部は後日蹴り倒す。

内田は?

「えー? 好きです! 付き合って下さい! ってストレートに」

これだ!!


692 名前: GEARS 最終話後編.5話 4/5 ◆B21/XLSjhE [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 02:49:29 ID:xpnnIb5t
「って、言えるかああああああああ!!」

「お、織……? ほ、本当に大丈夫か?」

「え……? あ、いや。そのなんだ? これは違うんだ! そうじゃなくて、私の言いたい事は!」

最悪だ。何を叫んでいるんだ、私は!? 何処まで醜態を晒せば良い!?
心配されているだけで無く、彼と私の心まで乖離していっている気がする……どうすれば良い?

「わ、分かった。兎に角、落ち着け。一体、どうした? 最近、様子が変だったが今日は輪をかけて変だぞ」

「変にもなる……」

言葉が続けられない。言うのか? 言って良いのか? 言ったら引き返せなくなるぞ。私の願った結末を得られるとは限らんのだぞ? それでも言えるのか?

「織は遠慮もせずに、意味不明なくらいに一方的に結論から言ってくる方が、らしくて良いと思うぞ?」

私らしいか……私らしさとはどんな物だったかも分からない。分からないが……

「私は君が好きだ。君の傍から離れたくない」

言ってしまった。この男の口車に乗って何の飾りげも、可愛げも無い、短い恋慕の言葉を――
言い訳の言葉なら山程出て来るのに、伝えるべき想いは言葉になって出て来てくれない。
たったの一言、二言では――

「悪いな」

ほら――な。彼の口から出て来る謝罪の言葉。寧ろ、謝罪すべきは私だと言うのに。私が悪いのに余計に涙が溢れそうになって――

「俺から言うべきだったよな。織、俺もお前の事が好きだ」

「え……?」

今、この男、何と言った? 俺もお前の事が好きだ? お前……と言うのは、私の事以外の誰がいるのだという話になるわけで……つまり、それは。

「ほ、本気で言っているのか、君は!?」

「当然だ」

彼は躊躇いも無く、力強く私に頷いて笑いかけてくれた。
嬉しい――嬉しいなんてものじゃない。言葉では表現が出来ない程の――

「伊達や酔狂で、小学生みたいな女を好きになったりするかよ」

――あ? 今、何と言った?

「矢神玲――君と交際する前に色々と、はっきりさせなければならない事がある。
始めに言っておくが、この私に惚れた弱みなどという言葉が通用すると思わない事だ」

何故かよく分からんが、あんな簡単な言葉で想いを届ける事が出来た。彼の想いを知る事が出来た。
望んでいた未来への道には大きな壁が立ち塞がると思っていた。でも、それは壁などでは無い。
ただ未知に対する恐れが、私の眼を曇らせていただけ。この私、小野寺織を阻める壁など存在しない。
まあ、それはどうでも良い。一応、相思相愛らしいからな。
取り合えず、人を小学生扱いしてくれた傲慢不遜な男を叩き潰すところから始めよう。
この男に言いたい事が山程ある。この男にやらねばならない事だってそうだ。

「あ、あのー織さーん? 何か、全身からドSオーラが出てるのは一体、どういう了見でせうか?」

「私を小学生扱いした事が一点。今まで君に嫌われないようにと私を必死にさせた事が一点。ついでに君の残念過ぎる学力が一点。
取り合えずだ。色々と安心したので、一回死んでくれ。泣きながら想いを伝えたというのに簡単に返答した上に小学生扱い……か、万死に値するな」


693 名前: GEARS 最終話後編.5話 5/5 ◆B21/XLSjhE [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 02:50:12 ID:xpnnIb5t
「理不尽過ぎるだろ!?」

「男だろ。それくらいの度量は見せてもらいたいものだな。君は私の恋人で、いずれは夫となる男なのだからな」

「あー、クソ! こんなんになるんだったら、適当にはぐらかして、しおらしくさせておくんだったぜ!!」

「はぐらかす? 君如きの頭で私をはぐらかせるわけが無かろう。身の程を弁えてくれ」

「もうヤダ。何なんだ、このドS小学生。いきなり元に戻りすぎだろ!?」

こんな物で済ませて堪るものか。今の今まで、この私がどれだけ心身を磨耗したと思っているのだ。
それに私は「いずれは夫となる男」と言ったのにも関わらず、この男は何事も無かったかの様に流した。
その上、懲りずに小学生呼ばわりとは……罪科二つ追加だな。
これから、どうやってこの男を愛してやろうかと思ったら……ああ、楽しいな。実に愉快極まる。

「これから色々と覚悟を決めてもらわなければならんわけだが、まずはアレだな?」

私が親指を向けた先には長方形の賽銭箱。罪の数だけ金銭をご先祖に託し、祓う浄罪の儀を行い、魂を清め新年を迎えるというわけだ。
罪といっても殺人だとか、そういう重たい罪の事では無い。それは裁判所で適切な人間に裁いてもらえば良い。
此処で言う罪というのは、私を小学生扱いした事、私に心労を与えた事、学業が残念過ぎる事。私の夫発言を流した事。
万死に値するが人間社会の法では罪にはならず、罰する事も出来ない。なので彼はご先祖の前で贖罪し、自らを罰しなければならない。

「万死に値する。よって、硬貨一万枚だな」

「勿体ねぇ!! つーか、硬貨を一万枚も持ち歩くわけねぇだろ!?」

「冗談に決まっているだろ。実に馬鹿だな、君は」

「お・ま・え・なぁぁぁぁ!! その口の悪さを懺悔して来い!! 今すぐにだ!!」

「この私が此処まで自分を曝け出すのは、君が相手の時だけだ。言わば親愛の証だ。胸を張って良いぞ」

「張れるか!! つーか、お前、本当に俺の事好きなのかよ!?」

彼の絶叫と共に新年の訪れを知らせる鐘の音が鳴り響いた。嗚呼、楽しいな。実に楽しい。

「矢神玲。私は君を愛している」

思った通り、彼は絶句して顔を紅くした。愉快極まると言うものだ。

「しかし、新年早々にこんな事を言わせるとは思った以上にアレな男だな?」

「ぐ、偶然だろ!?」

「ほう? 今年最初の言葉が愛の言葉だった事を必然では無く、偶然と? 言わせたのは君なのにか?
その様な物言いをされると私は実に悲しい。もう一度、私を泣かせたいとは、君は嗜虐趣向の持ち主か?」

「それは俺の台詞だ。何処のサド姫様だ、お前は!?」

「砕牙出身八坂高校三年スポーツギア部部長の小野寺織姫様だが何か?」

子供の屁理屈の様な回答に彼は頭を掻き毟りながら、ウガーッ!!と吼えた。
まともに張り合おうとするからそうなるのだ。愛い奴め。いやはや、新年早々愉快極まる。

「まあ、今年も一年宜しく頼む。これからは恋人としてな」

腕を絡ませ玲に引っ付き、指を絡ませると彼の掌は汗でじっとりと濡れていた。
何だ、君も照れているんじゃないか。全く持って愉快愉快。


694 名前: 歯車 ◆B21/XLSjhE [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 02:53:34 ID:xpnnIb5t
以上、投下完了です。

スレジ餅は、もう少々お待ちを。
例年通りのパターンだと「どーせ、誰も鏡餅買ってねーんだろwww」と3〜4人くらい鏡餅を買って来るので
「どーせ、誰かが鏡餅買ってんだろwww」と高を括っていたら、誰も鏡餅を買っていなかったという悲劇。


695 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 07:28:53 ID:E4eaUzbD
明けましておめでとうございます。
そして早くも投下、乙でございます。

今帰って手ぶらだコンチクショウ。
休みの間に投下できるよう努力します。既にげつようびが怖い。


696 名前: チャンバラ ◆YHSi90Gnr2 [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 10:00:50 ID:VNDAMusy
新年あけましておめでとう御座います。本年もどうぞよろしくお願いします。
今年こそ投下のペース上げたいなぁ……


皆様投下乙なんだぜ! 暇が出来次第読ませて頂く!


697 名前: ◆HKts6DRRpijD [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 11:44:48 ID:Fnu8is0M
新年明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。


698 名前: 【だん吉】 PBM! の人 ◆jlnl1jlnyDdz [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 14:15:59 ID:C9hNFWi3
 皆さん投下乙ですー。
 もう容量がピンチ近いですねw


699 名前: 【大吉】 【1926円】 PBM! の人 ◆1m8GVnU0JM [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 14:17:14 ID:C9hNFWi3
 ん? (酉を)間違ったかな……?


700 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 14:19:22 ID:plqxqZv+
酒を間違ったかな……?に見間違えた。酒買って来よう


701 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 15:19:08 ID:C9hNFWi3
 昼間からお酒なんか飲んだら一日中ダウンしていられる自信がありますw


702 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 17:30:10 ID:E4eaUzbD
wikiの投下順は今のサンドボックスにあるような感じでいいですかね
ブラウザによってはかえって使いにくかったり、はたまた重かったりするかもしれませんがその辺りをと


703 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 17:51:00 ID:E4eaUzbD
またページ名を間違えたでござる。面倒なシステムだ、うー


704 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 18:58:17 ID:C9hNFWi3
 ページ名なら私が変更できますよー。


705 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 19:13:14 ID:E4eaUzbD
すみません、それではお願いします。
父と母のクリズマスイヴ。→父と母のクリスマスイヴ。 です。ひでえ。


706 名前: >>882(故) ◆MVh6W.SAZtbu [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 20:49:58 ID:0XQdaOKw
>>694
投下乙!
新年早々ニヤニヤいたしましたw
それから期待してます。何をとは言いませんが期待してます。







しかし鏡餅、複数あれば歯車氏が終了になるネタがあったんだがな……

>>687
はっはっは、やだなあTロG氏、氷川ってのはアレですよ、TロG氏にサービスしようと思って
TロG氏の好みを全て取り入れてデザインしようと思ってる
「具体的に描写はしないけどオレのヴィルシャ二次の世界の中にはいる隆昭達の同級生の一人」
ですよ。
いや〜、説明するの忘れてましたね。
けっして
「会長の名字は…… 『氷室』…… いや、『氷室』ってドラマとかマンガとかの黒幕的なキャラによく使われてる名前だろ。オレそれと勘違いしてるんだって。
 アレだな、『氷室』と似た名字、『氷』って字が入るのは覚えてるんだよ、 あ、『氷川』だ『氷川』」
とか残念な経緯で間違えたとかではないんですよええけっして。
http://dl7.getuploader.com/g/sousakurobo/1128/%E6%99%B4%E3%82%8C%E7%9D%80%E4%BC%9A%E9%95%B7.jpg


707 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 22:41:57 ID:C9hNFWi3
>>705
 遅くなりましたが、変更してきましたー。

>>706
 投下乙です!
 ……が、ろだが重くて見れない……。


708 名前: 【大凶】 【651円】 [age] 投稿日: 2011/01/01(土) 22:44:45 ID:keSXesdY
皆投下乙!そして明けましておめでとう!
それではゆっくり読ませてもらうぜメーン!


709 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/01(土) 22:45:53 ID:keSXesdY
大凶……


710 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 22:51:47 ID:C9hNFWi3
 なんかIDが卑猥に見えますねw


711 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/01(土) 22:56:30 ID:keSXesdY
それはきっとあんたの心が汚れているからだよ!


712 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 22:58:43 ID:C9hNFWi3
 おお、それは納得せざるを得ない。


713 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 23:06:40 ID:plqxqZv+
この中に心が汚れている者がいるー……お前等全員やー!!


714 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/01(土) 23:09:40 ID:keSXesdY
ΩΩΩ<(ry


715 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 23:13:02 ID:C9hNFWi3
 貴様だって、汚れの一部だろうに!


716 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 23:16:43 ID:plqxqZv+
ニコッ


717 名前: 【大吉】 【1664円】 [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 23:38:22 ID:nfe0UD4o
testes


718 名前: 蜥蜴 ◆Uu8AeR.Xso [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 23:39:05 ID:nfe0UD4o
ウフフッ


719 名前: 歯車 ◆B21/XLSjhE [sage] 投稿日: 2011/01/02(日) 00:40:42 ID:n3RcFb0z
>>882氏いらっしゃいますか?


720 名前: >>882(故) ◆MVh6W.SAZtbu [sage] 投稿日: 2011/01/02(日) 00:59:41 ID:ToBFmF1x
>>719
これに。


721 名前: 歯車 ◆B21/XLSjhE [sage] 投稿日: 2011/01/02(日) 01:06:07 ID:n3RcFb0z
スレさん抱き枕の画像データってまだ残ってますか?
不覚にも保存を忘れてしまいまして、宜しければ再UPをお願いします。
ある物を作る上で、あの構図が一番好都合……近所の人に見られたらマジで終わりますがwww


722 名前: >>882(故) ◆MVh6W.SAZtbu [sage] 投稿日: 2011/01/02(日) 01:11:43 ID:ToBFmF1x
http://dl6.getuploader.com/g/sousakurobo/1129/sde.jpg
ほい。


723 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/02(日) 01:13:07 ID:SyFXzL8F
なんでそんなに早くURLをあげられるのかw


724 名前: 歯車 ◆B21/XLSjhE [sage] 投稿日: 2011/01/02(日) 01:14:52 ID:n3RcFb0z
ありがとう御座います。これでアレが作れる……
ケータイカメラの性能が今一つなので日の高い時に野外で、コレを晒さねばならんというのが難点だが……まあ、問題はあるまいwww


725 名前: >>882(故) ◆MVh6W.SAZtbu [sage] 投稿日: 2011/01/02(日) 01:24:58 ID:ToBFmF1x
>>723
ああ、ロダに上げるにあたって描画ソフトで描いた画像を一旦.jpgか何かに変換しなければならないんですが、
オレそれをピクチャに書き出してやってて、で、その.jpgにした画像をそのままピクチャに残してるんですね、フォルダに区分して。
後から見る時そうしとくと早いんで(オレは以前に描いた絵からネタ引っ張ってくることが多いし)。
そんなわけで、ピクチャのスレッジフォルダから指定してやればいいわけなんで、貼るの早く出来るんです。
どのフォルダに入れたか自分で忘れてるヤツだと時間食いますが。

>>724
その試練を乗り越えた者にこそ、馬鹿を名乗る資格がある……


726 名前: 歯車 ◆B21/XLSjhE [sage] 投稿日: 2011/01/02(日) 01:46:54 ID:n3RcFb0z
光源を増やせば行けると思ったんだが撮影失敗……やっぱり、決行は日が昇ってからだな。
イラストスレッジを片手に持った状態でリアルスレッジに遭遇したらワロスと思いつつ弾の鋳造を開始w


727 名前: >>882(故) ◆MVh6W.SAZtbu [sage] 投稿日: 2011/01/02(日) 01:52:39 ID:ToBFmF1x
>>726
>>722で貼ってからのこの時間の短さ……
歯車氏アンタ庭先かガレージかなんかで撮ってないか?w


728 名前: 歯車 ◆B21/XLSjhE [sage] 投稿日: 2011/01/02(日) 01:57:25 ID:n3RcFb0z
厳密には何かを撮ろうとしていた……ですねぇw
室内で出来る事はやり尽くしたので、後は日が昇るのを待つのみですw


729 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/02(日) 06:29:14 ID:AkL94kyW
 もう少しで日が昇る……!


730 名前: 歯車 ◆B21/XLSjhE [sage] 投稿日: 2011/01/02(日) 12:37:06 ID:VZ0jl3c3
スレさんと遊ぼうのコーナー!! ヒャッフー!!
正直、楽しいのは自分一人な気がするが、きっと気のせいじゃないと思う。

今年の干支は兎なのでウサ耳を装着して萌えと縁起物の融和を果たしてみました。
http://dl7.getuploader.com/g/sousakurobo/1130/usamimi.JPG

お正月と言えば、これは外せません。自宅の玄関前で不審者の様に周囲を窺いながら撮影。
離れすぎると身体を張ったスレさんの姿が真っ白になってしまう為、これ以上、引く事が出来ませんでした。
http://ux.getuploader.com/sousakurobo/download/1131/simekazari.JPG

それでは、皆様、今年も一年こんな感じでいきますので宜しくお願い致します。

作品作りにご協力頂いた>>882氏に深く感謝致します。
また青森氏の大切なキャラクターを無断で三次の世界に旅立たせてしまった事を深くお詫び致します。
と入力した所で「長男! スキヤキ食いてぇ!」と母乱入。撮影に使ったスレさん'sを見られた\(^o^)/


731 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/02(日) 16:08:34 ID:AkL94kyW
 ふぅ……初めて島にSS投下してきたよ……(何かをやり遂げた顔で)。

 年賀状描き終わるまで、感想はしばらくお待ちを――――って、

>>730
(゚Д゚;)予想の斜め上をいった――――!?


732 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/02(日) 23:24:27 ID:LBE6yo3u
>>680
もう色んな壁を突破り過ぎだww
いやはやロボスレ新年初笑いご馳走さまでしたw


>>683
賑やかで良いですね、こういう風に「色」が並ぶと
そしてこの巫女装束のけしからんデザインよ


>>694
てっきりああいう自然体で落ち着くと思ってましたがやっぱり乙女でしたね
矢神サンは流石のイケメン過ぎる

>夏は体育も5
最早そういう種族とか異常個体なんじゃないか部長はw


>>730
これは……新たな儀式……なのか……!?


733 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/03(月) 00:22:29 ID:CI3aesGJ
皆さん投下乙です。

>>680
これはひどいwww
新年早々腹抱えて笑いましたwww

>>683
なんかエロい・・・
言葉にしにくいエロさが・・・

>>694
甘いぞ、甘すぎるわ!
この空気感は癒されますね。
なんだかんだでこの二人は俺の中では好きなカップルの上位ですわ。

>>730
一つだけ言わせて貰うなら、きっと時代じゃなくて時空が追いついてないですwww


734 名前: 歯車 ◆B21/XLSjhE [sage] 投稿日: 2011/01/03(月) 01:08:45 ID:b5apYV3k
>>731
鏡餅を買い忘れたせいで正月のUP出来なかったというのは既にご存知の事かと思いますが
あの後、ご近所の方から突き立ての餅のお裾分けを頂いてしまい、鏡餅いらなくね?という話になりました。
其処で歯車さんは考えました。正月に因んだ縁起物は他にもある。それがこの結果です。

>>732
島でアレしたり、エピローグでは結婚していて二人の子供を授かっていますが
付き合う経緯までは明かしていなかったので正月ネタと絡めてみました。
部長は本当に何なんでしょうね? ぶっちゃけ、自分でもよく分っていませんw

多分、スレさん三次召喚が厄除けです。

>>733
いや、そう言って頂けて安心しました。
あの二人を書くのが一番楽なので手抜きをしているような後ろめたさがあったりw

時空が追いついていない? 気のせいですよ。時空なら自分の隣で寝ていますし。おすし



735 名前: エロではない下なんだ>>882 ◆MVh6W.SAZtbu [sage] 投稿日: 2011/01/03(月) 01:48:55 ID:VX4SJg8q
ちょっと機会があって中学時代の画をみたら
今の方が技術は上がってるんだけどもっとも重要な「絵をつくる」能力が劣化していることをみせつけられてガチに軽く凹んだのはどこのどいつだ〜い?
アタシだよ!

>>730
あ、歯車氏の地方ではこういう風習があるんですか。日本も広いですねえ。
協力だなどとそんな大仰なw
こんなのは協力のうちに入らんですよ…… 霧ちゃんエログッズ作成への協力に比べれば。

>>731
島…… か……
書いてみたいような気もするが、絶対に許可下りんし、下りない方がみんな幸せな気がする。

>>732
2011年も突破者として邁進していきたい所存にございます。

>>733
>>882「ロボスレのことだからバニーガール年賀絵何枚かくるだろ」と思ってたら全然そんなこと無くて
バニーガールがマチョリストだけになっちゃって変な焦りみたいなもんを感じているんだぜ。

>>734
>鏡餅要らなくね?という話になった
歯車氏の死亡フラグ回避率は異常……

クリスマスの時も
「2009年のオルさんクリスマス絵リニューアル、裸リボンのヤツはショタでやると犯罪スメルが半端無いな。
 ショタオルはあの走ってるヤツにして…… 裸リボンは霧ちゃんで描くか」
と思ってたら空気ソリ化ネタ振りが入ったことによりそれを描く時間が無くなり、
そして今回も鏡餅を入手しなかったことにより「霧ちゃんそのネタはちょっとアレす」絵を描かれるのを未然に防ぐとは……


736 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/03(月) 09:18:12 ID:csQVpK5o
>>731
進研模試でいうとfjがおよそ偏差値45、民放地上波は約40、
ニュース速報+は35程度を対象にしています。


737 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/03(月) 10:26:53 ID:ZuXQ/jmX
 誤爆! 誤爆なのね!?


738 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/03(月) 13:55:24 ID:ZuXQ/jmX
 てすてす。


739 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/03(月) 17:09:07 ID:S3N+tEys
すいません、ちょっと初投下しますよ……


740 名前: グラウンド・ゼロ ◆tH6WzPVkAc [sage] 投稿日: 2011/01/03(月) 17:10:50 ID:S3N+tEys
「なーなー」
 友人は言った。
 俺は顔を上げて、ランドセルを背負いなおす。
「――――のお父さんって、何やってんの?」
「え?」
 俺は思った。なぜそんなことを。
「単純に、気になっただけー」
 友人は笑っている。彼の顔は黒の油性ペンで塗りつぶされていたが、口元だけ
ははっきりと見えていた。
 俺は口ごもる。それでも友人はしつこく訊いてきたので、とうとう、俺は言っ
た。
「わかったよ。言うよ。だけど、秘密だぞ。」


 次の日から、その友人は口をきいてくれなくなった。
 いや、その友人だけではなかった。クラス全体が俺を無視するようになってい
た。
 俺にはすぐに原因がわかった。ああ、あれだ――
「おい!」
 友人の胸ぐらをつかみ、壁に押し付けて問い詰める。
 友人は泣きそうな顔で言った。
「だって、お母さんが、お父さんが、『もう――――とは口をきくな』って……

「秘密だって言ったのに!」
「でも……」
 俺は友人を突飛ばし、そのままその場を、どうしようもないほどの悔しさと共
に立ち去った。


 次の日、俺は教師に呼び出され、説教を受けた。友人が告げ口したのだ。俺は
悟った。
 あれだけ口では『友達』だとかほざいていても、結局はこういうことか。アイ
ツは俺との約束を破った自分よりも、アイツを責めた俺を責めたんだ。
 こんなもんか、他人なんて……。



741 名前: グラウンド・ゼロ ◆tH6WzPVkAc [sage] 投稿日: 2011/01/03(月) 17:11:47 ID:S3N+tEys
 中学時代。教師は言った。
「――――くんならもっと良い高校に行けるよ。」
「興味無いです。」
「そんなこと言わずに、学歴はあって損は無いよ。」
 うるせぇんだよ。
 どんなに言葉を飾ろうが、結局はテメーの給料のためだろ。
「君のことを思って言ってるんだ」
 よくそんなサブいセリフを目を見て言えるな。俺がそれに乗って、「先生のお
かげです」と涙を流せば満足か。
 あーきもちわりぃ。


 ……高校時代。
「――――くんなら最高学府も狙える。」
「――――くんのことが、好きです、付き合ってください!」
「――――ってスゲーよな、マジ尊敬するよ。」
「そうか、ありがとうな。」
 いつからだろうか、俺は打算的になった。
 周りの人間とはなるべく良い関係を築くように努め、しかし一切信用しない。
 これが一番賢い生き方だと思っていた。
 つまんねーなぁ、ホント。
 いつの間にかずいぶんと風通しのいい心になってしまっている。


 大学時代。紫煙がゆらいだ。
「――――くんの理論はたしかに素晴らしい。だが君は無礼だ。」
「でしょうね」
「こんなものを学生に発表されたら私の立場が無い。」
「でしょうね」
「すまないが、この論文の名は変えさせてもらう。……これは、私からの感謝の
気持ちだ。」
「わかりました、ありがとうございます。」
 どうせ学問なんて暇潰しだった。本気でやったらたまたま発見をしてしまった
。それだけだった。この論文で貰えたであろう名誉には未練も興味も無い。
 ただ、少し……
 ……いろんなことが、面倒になった。


「――――さんって、普段何やっているんですか?」
「一日中ゲーセンに入り浸ってるよ。」
「へぇ、どんなゲームを?」
「……グラウンド・ゼロ。」
 そう、ただの暇潰しだった。
 ただ、思ったよりもそれは面白かった。
 それは空想のものでありながらどこかリアリティを感じさせ、そこから来るあ
る種の白々しさが、自分にはとても魅力的に感じたのだった。
 ……だがそれが白いカプセル型の筐体を飛びだして自分を取り囲むようになる
ことになるとは、さすがに考えていなかった。


742 名前: グラウンド・ゼロ ◆tH6WzPVkAc [sage] 投稿日: 2011/01/03(月) 17:13:48 ID:S3N+tEys
「君の余命は2年です。」
「君は社会的に抹殺されました。」
「君には人殺しをしてもらいます。」
 世界が、くずれた。
 世界は砂のようになって、自分の両のこぶしからサラサラと落ちて消えていく

 それはどんなに力を入れても止まらなくて。
 それでも最初はそれを押し止めようとした。
「……君は、どうやらギフテッドみたいね」
「瞳の色、変わってきてるよ。」
 その必要もなくなった。
 そして俺は息を吐き、両のこぶしを開く。
 ……そこに残っていたのは――


 はっとして、目を覚ました。
 歩行要塞の一室で、毛布にくるまって仮眠をとっていたツカサキは、あくびを
しながら時計を確認する。
 見て、安心して長く息を吐きながら、彼は頭をかいた。
 昔の夢を見るなんて、珍しい。
 いや、あれは夢というよりも――
「――走馬灯みたいだったな……」


「クロミネくん、聞こえる?」
 通信機からの声に返事をした。
「時間よ。準備はいいわね」
「はい。」
「輸送機、エンジン点火!」
 強い振動が伝わる。
 追加スラスターを挟んでAACVUの背中と接続された輸送機は、アヤカの合
図でスラスターに火を入れられた。
 これからシンヤの機体は輸送機にぶら下げられて雲の上へと送られるのだが、
計算では雲を突破しきる前に確実に輸送機はスラスターをやられて爆発する。シ
ンヤは爆発の直前のタイミングで自ら輸送機と機体の接続を切り離し、それ以後
は自機のスラスターで上昇しなければならないのだ。
 失敗したら、死ぬ。気を引き締めてかからなければ。
 ちなみに輸送機の方は無人だ。エンジン点火と上昇開始までは遠隔操作で、安
定したらあとは予め仕込んであるプログラムに従って飛ぶらしい。
 だから、安心していいはずだ……。
 シンヤは目蓋を閉じ、また開けた。


743 名前: グラウンド・ゼロ ◆tH6WzPVkAc [sage] 投稿日: 2011/01/03(月) 17:14:54 ID:S3N+tEys
「離陸まで1分!」
 深呼吸をする。指を曲げたり伸ばしたりする。
 思ったよりは緊張していない。これならイケそうだ。
「離陸!」
 アヤカの言葉、一際大きな振動、一瞬の上から押さえつけられるような感覚、
それを振り切った浮遊感。それらを連続で感じてから、シンヤはしっかりと前を
見据えた。
 地面がどんどん下がっていく。視点がどんどん上がっていく。それから少しの
時間、もうすっかり見慣れた中空を上昇し続け、終に画面の上方にそれは迫り始
めた。
 それはいつものように黒くこの世界を覆っている。
 雲海の表面はとても固そうに見えて、シンヤは少し不安になったが、すぐにそ
ういったことは考えないようにした。
 息を、長く、する。
 そろそろだ――
 覚悟を決めて、ぐっと身を強ばらせる。さぁ、来い――
 ――衝撃がふりおろされた!
 耳がゴー、という大きな唸り声のようなものに蹂躙される。
 機体は激しく揺れて、バラバラに引き裂かれてしまいそうだ。
 視界は真っ黒く塗りつぶされ、時々その向こうから目を焼く稲妻が姿を見せる

 噛み締めた奥歯が大きな音を立てる。

 心臓が暴れる。落ち着け――
 コンソールに表示される、輸送機のスラスター温度は上昇を続けている。レッ
ドゾーンまであと何秒だ。
 その時、ひときわ強い暴風が機体と輸送機を横殴りに叩く。
 天地が逆転する錯覚に襲われたが、叫ばずに何とか持ちこたえられた。
 あぁ、待て、まだだ。まだ、エンジンを点火するのには早い。
 レッドゾーンまであと少し。
 雷鳴が轟く。それは苦しむ大蛇のように雲の中を切り裂いて、機体に直撃!
 一瞬、目の前が真っ白になったが、飛行には問題なかった。
 でも、クソ、早く、早く――!
 耳障りな電子音が鳴った。見ると、輸送機のスラスター温度が危険域に突入し
ている。切り離すなら今だ――!
 グイと、シート脇のレバーを引く。
 機体の各所からスラスターの吸気口を塞いでいたカバーと、背中から輸送機の
接続部分が弾け飛ぶ。同時に待機状態だったAACVUのスラスターに火が入り
、身軽になった機体は今までよりも速いスピードでの上昇を始めた。
 少し離れたところから大きな爆発音が聞こえた。あれは輸送機のものか。
 そして数十秒後、視界は突然光に溢れ、静寂。


744 名前: グラウンド・ゼロ ◆tH6WzPVkAc [sage] 投稿日: 2011/01/03(月) 17:16:13 ID:S3N+tEys
 思わず目を細めた。
 そして、息を飲んだ。
 目の前には青が広がっていた。
 それは地平線に近づくにつれて白く、頭上に近づくにつれて濃くなっている。
 そのクリアな色からくる解放感は、コクピットの装甲を貫いてシンヤを包んだ

 地下にも、地上にも無かった。こんなの――
 頬を何かが伝う。気づいて拭おうとしたが、固定具とヘルメットが邪魔だった

 衝動的に機体をホバリングに固定し、ハッチを開ける。
 風に煽られてよろけるのを縁に捕まってこらえて、ヘルメットを脱いだ。
 涙の跡が爽やかだった。
 白い雲が青のグラデーションを背景に漂っている。
 歴史の教科書でしか見たことない光景だ――。
 しばらくの間、シンヤは任務のことなどすっかり忘れ、ただ、その光景を眺め
るだけだった。
 だが一瞬、酸素が薄いために頭がくらりときたので、転落しないように慌てて
シートに戻る。ヘルメットを戻して、ハッチを閉じた。
 呼吸を整える間に腕時計を見る。
 行動を起こさなければならない時間まで、数分の余裕があった。
 思い出してシンヤは機体のシステムチェックを行う。雲内部の塵でスラスター
がやられていないか、関節が詰まっていないか、センサーが潰れていないかを確
認する。

 その途中ふと目についたのは、ひとつの音声ファイルだった。
 そうだ、忘れていた。
 このファイルを聴かないと。
 コンソールをいじり、音声ファイルを開く。
 タイトルは『クロミネさんへ』。作成者は、ユイ・オカモト……


 ……最初の十数秒は無音だった。
 ただ、かすかに衣擦れのような音が聞こえることから、正常に再生されている
のだということは判る。
 彼女の最初の言葉は極めて小さな声だった。
「あー、えっと……録音、できてる……よね」
 数秒の間。
「……こんにちは、クロミネさん。」
 無言で返す。
「少し、声が聞き取りづらいと思いますけれど、ごめんなさい。今、これは隠れ
て録音していますので……」
 隠れて?一体なぜ。
「……えぇと、そうですね……なにからお話しすればいいのか……」
 彼女の口調は真剣なものだ。
「……クロミネさん。そこは、今、『空』ですか?」


745 名前: グラウンド・ゼロ ◆tH6WzPVkAc [sage] 投稿日: 2011/01/03(月) 17:17:11 ID:S3N+tEys
 シンヤは視線を上げた。
 画面の向こうがわには無限に蒼天が広がっている。
「空は、綺麗ですか」
 ……うなずく。
「私にはもう空を知ることはできませんが、クロミネさんは、知ることができま
したか」
 小さく、肯定する。
「知ることができたのなら……私は、嬉しいです。」
 また、少しの間があった。
「……今から私が話すことは、コンドウさんからは、決して話してはいけないと
言われていることです……私も、伝えるべきではないと思っています。」
 彼女の口調はどこか切なげだ。
「ですが、伝えます。クロミネさんならきっと受け止められると思いますから…
…」
 シンヤは、次の言葉を待った。
「……今回の歩行要塞攻略作戦は、実は、過去に立案された作戦を改変したもの
なんです。」
 そうだったのか。
「以前にも歩行要塞を攻略しようとしたことはあったそうです。ヤマモトさん―
―あの、平蛇の艦長の方です――が車椅子になったのは、そのときらしいんです
が……」
 彼女は何が言いたいんだ?
「……そのときはアッシュモービルとAACVたちの奇襲作戦を行ったらしいの
ですが、それ以外に提案され、却下された作戦が、今回クロミネさんがされてる
ものの原型なんです。」
 ……却下された?
「却下されたのは、ヤマモトさんが強く反対したからなのですが……それにはふ
たつ、理由があって、まず成功率が低すぎることと、そして……」

 ひとつ、呼吸をする。
「……誰もやりたがらないからということ。」
 ……どういうことだ?
「クロミネさんは、今、空に居るんですよね。」
 肯定、する。
「作戦では、クロミネさんは無人輸送機で雲の途中まで引き上げられて、そこか
らは自力で上昇する――いえ、『した』んですよね」
「ああ。」
 つい声に出た。
「……クロミネさんは、何も疑問は抱きませんでしたか。」
 ……?
「こんな簡単なことなら、以前にもやった人間が居たはず、とは思いませんでし
たか。」
 たしかに最初にこの話を聞いたとき、一瞬だけその疑問は頭をよぎった。しか
し、アヤカの説明で納得していた。


746 名前: グラウンド・ゼロ ◆tH6WzPVkAc [sage] 投稿日: 2011/01/03(月) 17:18:01 ID:S3N+tEys
 ――本当に、納得していたのか?――
「……この作戦の最大の問題は、AACVを引き上げる輸送機が果たして正常に
飛べるのか、という点にありました。」
「でもそれは大丈夫だった」
「あの、精密機器には地獄とも言えるような環境……。その突破のためのプログ
ラムを組もうにも、内部の暴風は予測不可能。……突破できる無人機は、現在の
技術では開発不可です。」
「え、でも――」
 いつのまにか会話しようとしてしまっている。
 嫌だ、聞きたくない。この先は――
「確実に突破するには飛行経験豊富なパイロットによる『有人』輸送機で、プロ
グラムでは不可能な、風の気配を読んだ飛行を行う必要がありました」
「それ以上言うな」
「クロミネさん」
「やめろ!」
「……私のこと、忘れないでください。」
「黙れ!」
「これは、私の、遺言です。」
 彼女の声は冷たかった。
 脳裏にさっき聞こえた爆発音が蘇る。
 今すぐこのファイルの再生を止めたいが、指が動かない。シンヤの目は下方の
雲海を映すモニターに釘付けになっていた。
「ヤマモトさんは最後まで反対してくださいました。コンドウさんを恨まないで
ください。これは、私が初めて『自分の意思で成し遂げる』ことです」
「違う!そんなの、ただの自殺だ!」
「私はこれで『記録』として、永久に名前を遺すことになります。それが、私の
――」
「オカモトさん……!」
「――生きた証です。」
「違ぇよ、そんなの……!」
 そうだ。違う。
 そんなの、自分をごまかしているだけだ。
 命を自ら捨てるのに足る理由なんかあるわけない、きっと……。
「たとえ私が居なくなっても、覚えていてくれる人がいる。それは最高の幸せだ
と、私は思います。」
 ……本当に、彼女はそう思っていたのか。
「だから、クロミネさん、忘れないでください、私のことを。そして――」
 ああ――
「――作戦を成功させてください。」
 ――もちろんだよ、オカモトさん。
 シンヤは音声ファイルを閉じ、そして再び前方を見据えた。
 鋼鉄の怪鳥は青空に消えていく。


747 名前: ◆tH6WzPVkAc [sage] 投稿日: 2011/01/03(月) 17:19:31 ID:S3N+tEys
投下終わり
初投下がこんな鬱展開とかなに考えてんの俺。


748 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/03(月) 17:43:52 ID:JQEgWycm
>>747
乙。いや、すげえ。鳥肌立った。


749 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/03(月) 17:46:54 ID:CI3aesGJ
>>747
投下乙です。
この作戦の裏にはこんな事実が・・・
グラゼロには毎回興奮させられっぱなしです。


750 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/03(月) 18:43:43 ID:ZuXQ/jmX
>>747
 投下乙です!
 それでは、ゆっくり読ませていただきますね!

 あ、そろそろ容量がアレなんで、投下しようって人は気をつけてくださいねー。


751 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/03(月) 21:47:53 ID:KOi92ueC
>>747
…美しいですね、清冽なまでに。命を吸った空。
あとはクリアに、どこまでもクリアに。
それともどこまでも生々しく、リョウゴとぶつかり合う事になるんでしょうか?

次も楽しみにしてますね。


752 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/03(月) 21:49:36 ID:58rMEkCP
>>747
投下乙です! じっくり読ませて頂きます!


753 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/03(月) 22:24:21 ID:jxuGdE4Z
>>747
投下乙です。今年も変わらず引き込まれそうになるハイクオリティ!!&月曜日w


754 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/03(月) 22:25:29 ID:h5q8/Ppx
>>747
投下乙ですよ
頭から血がサッと引く感覚・・思わずリョウゴとシンクロしてしまった感。
なんという・・


755 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/03(月) 23:14:52 ID:4Lr2Og2o
>>747
投下乙!
皆さんも言ってるように、オカモトの死の描写もさることながら、
冒頭のツカサキの回想シーンが気になりますね。
言っただけでクラス全員から無視されるような仕事を父親がしていた……?
何があるんだこのギフテッドには……?
では次回も楽しみにしております。


756 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/03(月) 23:22:50 ID:jxuGdE4Z
そういや、昔は妾の子だから遊んじゃ駄目!ってのが公然とあってクラス全員どころか教師からも総シカトとかあったみたいだね。
今の親は「妾なの!? マジで!? リアル昼ドラkitkr!! 超話しTeeeeeee!! 超喋ってみTeeeee!!」とありそうだけどw


757 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/03(月) 23:25:03 ID:ecbp0Q2W
>>756
当事者の子供にそうやって詰め寄る親も最悪だろうけどな……


758 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/03(月) 23:30:55 ID:58rMEkCP
いやいや、これは親というより同級生あたりでしょw
おばはん連中は建前(になっていないけど)上、もうちょい遠回しだw


759 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/03(月) 23:38:19 ID:ZuXQ/jmX
 さてさて、改めまして、皆さん投下乙です!

>>680
 いぇあ!
 狛犬と仁王像www こっちみんなwww しかも人稲はスルーですかw
 とりあえず草川もげろ。

>>683
 記念絵イィヤッホォォォォォォォォォォォォォォォゥ!!
 ロリコンのコートの中に入ってるウ詐欺さんが愛しくてたまらないよ! たまらないよ!
 やおよろず連中を描いてくださって、ありがとうございました!

>>694
 織たんイィヤッホォォォゥ!! やっぱり加賀屋は夏だけ体育トップなんですねw
 あと阿部は犠牲になったのだ……。

>小学生などと評される謂れなど、決して、何処にも、無い、筈、だ。
 いやいや、どこからどう見てmぬわーっ!
 い、いやぁ、織たんは本当に大人っぽいオーラムンムンないい女だなぁ(超棒読み)。

>>706
 わぁ、会長は美人だなぁ……(血まみれのツインテから目を逸らしながら)。

>>747
 ツカサキにも色々とあったようですね……そんな彼の真の目的は一体何なんでしょうか。
 そしてオカモトさん、まさかこんな形で亡くなるとは予想してなかったんでショックでした……ご冥福をお祈りします。
 大きな犠牲を払って空へと上がったシンヤ、果たして作戦を成功に導く事ができるのでしょうか――――
 それでは、次回も楽しみに待ってますね!


760 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/03(月) 23:38:48 ID:ecbp0Q2W
同級生ってのはもっと酷いだろ
思春期だったら周囲と深い溝作りかねんレベル

自分の出生に関する話って
自分の人生の根幹に関わってくる話なのに
自分が何かやった結果ではないのが、結構精神的にクるんだよな


761 名前: 758 [sage] 投稿日: 2011/01/03(月) 23:51:34 ID:58rMEkCP
>>760
む、ちょっと思慮が足りなかった。すまぬ

確かにどうにもならないことだけに、すごい重荷なんだ、と想像出来る。


762 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/03(月) 23:52:29 ID:/8s+klPI
皆投下乙!

クリスマスラッシュからこっち、ずっと感想書けてないなあ……


763 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/03(月) 23:56:23 ID:ZuXQ/jmX
 年末年始だし仕方ないですよ。もの凄いラッシュでしたしw


764 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/03(月) 23:57:45 ID:CTQzSEwi
容量今どん位だっけ
もうそろそろ立てた方が良いじゃないか


765 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/03(月) 23:59:43 ID:ZuXQ/jmX
 今の容量が450 KBなんで、あと20 KB消費したら次スレの季節ですねー。


766 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/04(火) 00:04:43 ID:YP04ZJvx
容量で次スレが立つと、新スレと旧スレでレスと作品が分散するからちと面倒なんだよなあ……


767 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/04(火) 00:08:12 ID:AVz/WdHT
 容量だとスレが全然埋まりませんしねw


768 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/04(火) 00:09:43 ID:xWH1cFnd
511KBで沈むんでしたっけ?


769 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/04(火) 00:11:13 ID:AVz/WdHT
 501 KBじゃありませんでしたっけ?


770 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/04(火) 00:14:43 ID:YP04ZJvx
容量として表示されるのは501kbだけど、実際は511kbだとかそんな感じじゃなかったっけ?


771 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/04(火) 00:22:19 ID:AVz/WdHT
 あー、そういえばそんな感じだったような気が……。

 それにしても、ウ詐欺さんの描き方が思い出せない……なんだこのコレジャナイウ詐欺さんは……。


772 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/04(火) 00:24:55 ID:xWH1cFnd
うーむ、手持ちの弾を全部ばら撒けば丁度、このスレを沈める事が出来るような出来ないような……見直しも済んでないし無理に埋める事も無いかw


773 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/04(火) 00:25:36 ID:YP04ZJvx
気分転換で他のキャラ/ロボを描いてはいかがか


774 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/04(火) 00:27:46 ID:AVz/WdHT
>>772
 最悪、“はかたのしお”でなんとかすればw

>>773
 それもアリですかねー。


775 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/04(火) 00:28:25 ID:xWH1cFnd
はかたのしおとは何ぞや?


776 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/04(火) 00:29:24 ID:YP04ZJvx
縦読みの事じゃないかなw


777 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/04(火) 00:31:41 ID:AVz/WdHT
 は→か→た→の→し→お、と書くべきでしたね、すみません。


778 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/04(火) 00:35:53 ID:YP04ZJvx
個人的には餃→子→の→王→将が(ry
でも人数いないとできないから、雑談の方がいいような気もw


779 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/04(火) 00:45:05 ID:xWH1cFnd
個人的には縦読みの流れって好きじゃないって言うか、ガッカリ感が強いとです……
投下があったとか、妙なネタで盛り上がってるとかじゃないんかい!!みたいなw


780 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/04(火) 00:47:05 ID:FZDjjJv1
やけにスレが伸びてると思ったら縦読みかよ! ですね。よく分かりますw


781 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/04(火) 00:51:32 ID:YP04ZJvx
まあ埋まらない時の最終兵器みたいなもんだし、アレ……w


782 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/04(火) 00:58:40 ID:AVz/WdHT
 雑談や投下で埋まるなら、それに越した事はないんですよね。


783 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/04(火) 01:00:09 ID:PqR8q0Bh
ホントは感想書いてチャチャッと埋めてやりたいんだけどなぁ
マジでラッシュ過ぎて全然感想書けてないしむしろ追いつけてねえんだ、すまねえなorz
やっと書ける頃には新スレになってそうだがそれでも書く気はあるから頼む

……少しでもスレ消費した方がいいか
新年明けての話題にしてはアレだがw好きなカップリングと過去のキャラとこのキャラ同士のカップリングが見たいってある?


784 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/04(火) 01:00:57 ID:R6ViH00v
>>783
その好きなカップリングというのに
男同士はアリですか?


785 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/04(火) 01:02:02 ID:R6ViH00v
IDが00Vだ……
こんなネタレスした時に限って……


786 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/04(火) 01:05:04 ID:xWH1cFnd
定番どころだけどマキ×ティマ、オルカ×ジュリア、ユト×メリッサ。男同士もアリならユト×エリアーヌ


787 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/04(火) 01:07:08 ID:YP04ZJvx
赤ロリコン×ウ詐欺さん、きりちゃん×一刀、俺×まどかさん


788 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/04(火) 01:08:40 ID:xWH1cFnd
最後待てやwww


789 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/04(火) 01:10:17 ID:AVz/WdHT
 おーっとage氏のところにツァーリ・ボンバが!


790 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/04(火) 01:12:14 ID:YP04ZJvx
西暦2011年、俺は核の炎に包まれた……


791 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/04(火) 01:21:11 ID:AVz/WdHT
 あらゆるスレは絶滅したかに見えた……。

 だが、ロボスレは死に絶えてはいなかった!!

 ロボスレにふたつの派閥あり。

 すなわち三つ編みとポニ(ry


792 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/04(火) 01:25:24 ID:YP04ZJvx
ポニテ側に世紀末っぽいキャラが……ああ、青森さんがいた!


793 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/04(火) 01:30:04 ID:AVz/WdHT
 青森さんはキャラじゃないYO!


794 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/04(火) 07:13:06 ID:YP04ZJvx
ポニテ派の青森さんと三つ編み派の師匠が荒廃した名古屋で血で血を洗う戦いをだな


795 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/04(火) 09:55:19 ID:AVz/WdHT
 せめてキャラで代理させてくださいw どっちみち遥さんとヘンヨさんじゃ遥さんに勝ち目ないけどw


796 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/04(火) 10:19:37 ID:YP04ZJvx
遥さんが負けるところが想像できない件
同時にヘンヨのおっさんが負けるところも想像できないけどw


797 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/04(火) 10:54:37 ID:AVz/WdHT
 まあ、戦うには経験値が違いすぎますし、何より遥さんは女の子ですし?


798 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/04(火) 10:57:00 ID:YP04ZJvx
そうか、遥さんは女の子?だしね?


799 名前: ◆HKts6DRRpijD [sage] 投稿日: 2011/01/04(火) 11:42:53 ID:3dOQFpR6
携帯が規制されたのでストームーー信念のない男ーーの投下が送れます
申し訳ございません


800 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/04(火) 11:46:20 ID:AVz/WdHT
 規制さるたなら避難所を利用すればいいのですよー。


801 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/04(火) 12:15:04 ID:PqR8q0Bh
そういや最近というか随分前から遅筆さんを見てないな
新年回ったし生存報告でも入れてくれればいいんだが


802 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/04(火) 12:38:41 ID:AVz/WdHT
 あれ、遅筆氏ってお正月の時に書き込みしてませんでしたっけ?


803 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/04(火) 12:54:49 ID:PqR8q0Bh
避難所含め振り返ったけど、彼らしい書きこみはない気が
つか書くなら何となくコテ付きで書きそうだし


804 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/04(火) 13:15:37 ID:AVz/WdHT
 でも(悲)を使う人ってかなり絞られるんですよ。

 やっぱり違ったのかしら……。


805 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/04(火) 13:27:20 ID:PqR8q0Bh
久しぶりって書いてるなー、うーむ、どうなんだろう
ホントに氏の新作が見たいんだけどね

つかずっと前の遥さん&メルフィーの完成(ry


806 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/04(火) 13:36:39 ID:AVz/WdHT
 遥さん&メルフィーは人数増えて凄い事になってませんでしたっけw


807 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/04(火) 13:39:09 ID:PqR8q0Bh
確か今まで溜まってたキャラデザも全部手掛けるって当時言ってたねw
カルマとか会長とか。それ+ロボもやるって
だから今頑張ってるのかな


808 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/04(火) 17:18:21 ID:wxrvvJDu
誰もなにも言わないんで勝手に投下順を弄ってきました
テーブル使ってる分前より重くはなっていますが機能性が優るはず
後々増える事を考えてページは分割

「使いにくいー前のほうがいいー」って人は自分で編集するか頼むかして下さい。勝手かもしれませんがwikiってそういうものです


809 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/04(火) 20:11:23 ID:71cu5YAw
ご苦労。大義であった。褒めて遣わす。


810 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/04(火) 21:26:12 ID:FZDjjJv1
>>808
編集乙です!
いい案が思い浮かばなかったのでノータッチでした(>△<;)


811 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/04(火) 23:33:26 ID:YP04ZJvx
編集乙!


812 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 04:18:13 ID:mz4WtOfX
 編集乙です!


813 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 10:04:51 ID:WudlPKT0
第二次Z来ちゃいましたよ奥さん

ttp://f.pic.to/17xbjy-1-8b35.jpg
ttp://f.pic.to/17xbjy-2-8b35.jpg

ボトムズにダイガードにグレンラガンとか夢じゃないのか
もう記念作品だからって寺田カード切りすぎっす


814 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 10:42:31 ID:2NlLFnTd
スコープドッグがスパロボだと……
周りとのスペック差がw

でも負ける気がしないのはなぜだ


815 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 10:53:49 ID:WudlPKT0
スパロボだから仕方ないね
でもダイガードとボトムズって色んな意味で壁だった気がするが、乗り越えちゃうんだから流石寺田
取り合えずスコタコはフル改造だな


816 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 11:35:05 ID:mz4WtOfX
 ハードはPSP……だと……!?
 Wがテレビ版なのは00と絡め易いからですかねw


817 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 11:43:58 ID:WudlPKT0
そしてギアスですよ
まさかというかホントにスーパーテロリスト大戦になるとはwww
つかホント、こういう並びなら閃光のハサウェイが欲しかった…


818 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/05(水) 11:53:44 ID:iZVK27GX
ハードがPSPってところがなんか疑わしく思えてしまう……w


819 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 12:04:34 ID:WudlPKT0
何にせよ金曜日に明らかになるさね。ワクワク

つかまだまだ容量埋まらないか―w
誰か感想とか軽い投下とかなイカ


820 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 12:06:38 ID:mz4WtOfX
 まあ、その辺は実際に目で見て確かめればよかですよ。

 どこかにあるファミ通の早売りを探しに旅に出ようかしら……。


821 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 12:09:00 ID:WudlPKT0
つか次スレまだ建てられないかな。容量微妙過ぎて
何か雑談で埋めるには長いし作品投下には短いしで困るなw


822 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/05(水) 12:09:46 ID:iZVK27GX
なに、あと11 kbだから少し雑談すりゃすぐさ


823 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 12:16:21 ID:mz4WtOfX
 3人もいればすぐに埋まりますよ(超楽観視)。

 とりあえず00のBGMがどうなるか気にせざるを得ない。


824 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/05(水) 12:21:54 ID:iZVK27GX
DAYBREAK'S BELL、POWER、FIGHT、COUNTERATTACKは欲しい……そうだね、多すぎだね


825 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 12:30:31 ID:mz4WtOfX
 カスタムサントラがあれば万事解決ですけどねー。

 しかし今月ACEに来月Gジェネ、4月にスパロボとはまた豪勢な……。


826 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 12:36:36 ID:2NlLFnTd
で、AC5はまだかね?


827 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/05(水) 12:36:51 ID:iZVK27GX
そういやGジェネもPSPか……そろそろPSP買い替えるべきかな


828 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 12:39:55 ID:mz4WtOfX
 AC5は2011年初頭に発表があるらしいですよ奥さん。


829 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/05(水) 12:44:34 ID:iZVK27GX
ロボゲー連発か、胸が熱くなるな


830 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 12:53:56 ID:mz4WtOfX
 それにしてもTV版W参戦は素直に嬉しいですなぁ。
 X続投もw


831 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 12:56:48 ID:WudlPKT0
何か第二次Z、コラの可能性がある件……
まぁ楽しく踊ったからそれはそれで良いんだがorz

それでロボスレ大戦の発売はまだなのか。一番待ってるんだが


832 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 13:03:22 ID:mz4WtOfX
 なーに、最初からそのつもりで予防線張ってるから大丈夫ですヨ。
 大丈夫ですヨ。

>ロボスレ大戦
 サイズ差が凄い事になりますね、本当にw


833 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 13:12:31 ID:WudlPKT0
世界観の接合も難しいなぁ、ロボスレ大戦
どの作品もアクが強いからなw一応親和性が高そうなのはいくつかあるけど


834 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/05(水) 13:19:19 ID:iZVK27GX
ロボスレ作品なら割とどうとでもなりそうな気がせんでもないw


835 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 13:31:42 ID:WmMa768/
たまたま日本に旅行に来ていたスレッジがちょうどヴィルvsデストラウを目撃して、極細がなんとか撮影していたら偶然に写っちゃって、
メルフィーのタイムスリップに巻き込まれたDS世界の住人が未来からなぜか日本に落ちちゃって。
同時に世界の果てから何かが地球に接近してきて、こりゃやべぇとHBが出撃しつつ、ヨーロッパを旅していた遥さんが野良に襲われる。


836 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 13:32:40 ID:mz4WtOfX
 キャラのノリさえ合えば、こまけぇことは(ry


837 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 13:34:10 ID:WmMa768/
DS住人と入れ代わりで未来のネオアースに飛ばされたヘンヨさんがタナカとベンチプレス対決!


838 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/05(水) 13:34:34 ID:iZVK27GX
>>835
それスレッジ必要なのかwww


839 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 13:35:30 ID:/A3arY1k
みなさん投下乙!

>>837
なにそれ暑苦しい


840 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 13:36:37 ID:WmMa768/
>>838
ほら、右往左往する役って要るじゃないかw
そこそこ頑張る人だしw


841 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 13:37:54 ID:mz4WtOfX
 遥さんの設定をPBMと廻セカでごっちゃにするという荒業も可能ですね!


842 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 13:40:11 ID:2yXIoH1w
>>841
第四次以降のゲッターとか、TV版だと色々なバーションの設定が混ざってるからな〜


843 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/05(水) 13:42:03 ID:iZVK27GX
>>840
スレッジの胃に穴が空きそうだw

>>841
身長155cmで文武両道でおしとやかだけど度胸がある遥さんですね誰だお前


844 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 13:48:11 ID:WudlPKT0
遥さんみたく平行世界に沢山存在してるタカ某も設定が混ざったら大変そうだな
個性が薄いけど中二病でフランクで仮面を付けた親馬鹿か…


845 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 13:49:04 ID:mz4WtOfX
 なんというスーパー誰だおまえ大戦w


846 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 13:50:56 ID:WmMa768/
キャラがカオスwww


847 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/05(水) 13:53:20 ID:iZVK27GX
遥さんが完璧超人になってタカ坊がド変態になっとるwww


848 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 13:56:19 ID:WmMa768/
タカ某から某ニコラス的なオーラが出てるなw


849 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 13:56:53 ID:WudlPKT0
いやホントにおかしいw
多分遥さんは世界が変わっても、万能キャラってのが一致してるからそこまでカオスに感じないと思う
逆にタカ坊はホントに世界世界で全くキャラ違うからカオスにw


850 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/05(水) 13:58:26 ID:iZVK27GX
いや遥さんも遥さんで性格180゜違うぞw


851 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 14:01:16 ID:mz4WtOfX
 というかパーフェクト遥さんのキャラがまどかさんと被って(ry

>>848
 言われてみれば確かにw


852 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 14:05:59 ID:/A3arY1k
「胸が無いようだが?」
「胸なんて飾りです。偉い人にはわからんのですよ」

これがパーフェクトハルカの開発理由だったというのは記憶に新しい


853 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 14:09:48 ID:2yXIoH1w
>>852
つまり超巨乳だとパーフェクトな訳か


854 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/05(水) 14:11:01 ID:iZVK27GX
そこまでするなら、もうまどかさんでええがなw


855 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 14:31:14 ID:mz4WtOfX
※||
虚||
乳|| ̄ ̄ヽ  
キ||ィjリノハノi これで巨乳キャラに勝つる!
ャ||リ゚ワ゚ノi) 
ラ||⊂ノ( )
め||   y
※||


856 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 14:32:52 ID:WmMa768/
虚w乳w


857 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 14:38:46 ID:mz4WtOfX
 そしてウ詐欺さんは偽乳特選隊ですねw


858 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 14:46:50 ID:/A3arY1k
パッドなんていれてませんよ?(棒)


でも個人的イメージがティーンエイジャー年頃娘だったから、あのロリ絵との格差が(ry


859 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/05(水) 14:49:37 ID:iZVK27GX
PBMキャラは胸と身長で弄られまくりだなw

>>858
個人的にはドンピシャだった。黙ってれば品が良さそうなとこも含めてw


860 名前: 硬質 ◆BfO3GzMb/w [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 16:29:36 ID:hteeAWyZ
実は今ロボスレ対戦書こうとがんばってるんですが・・・









なぜかグラビレイトVSスカンクエイプ改になったあげく、ツクヨミ先生が勝利しましたww


861 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 16:47:22 ID:/g0Pqxfd
Tロ氏とかDS氏が書いたロボスレ大戦を読み返している回数は異常



862 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/05(水) 17:07:48 ID:iZVK27GX
>>860
どうしてそうなったw


863 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 17:38:01 ID:mz4WtOfX
>黙ってれば品が良さそう
 しかし、ひとたび口を開けば(ry


864 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 18:37:55 ID:/g0Pqxfd
だがそこが可愛(ry


865 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/05(水) 19:41:12 ID:iZVK27GX
PBMの女性キャラは何かしら残念な要素があるような気がw
だがそこがいい


866 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 19:46:58 ID:WmMa768/
遥さん→虚乳。格闘王。

まどかさん→二重人格。

ババァ→だらし無い。


だがみんなそこがいい。


867 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 20:05:32 ID:mz4WtOfX
 ウ詐欺さん→毒舌、偽乳(疑惑)。
 珍獣→アホの子。

 残念美人っていいですよね!(妹を生暖かい目で見守りながら)


868 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 20:08:01 ID:2yXIoH1w
そもそもこのスレの登場キャラで
残念じゃない美人ってどれくらいいたっけ?


869 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 20:09:29 ID:WmMa768/
家帰ってババァが「お帰りぃ〜」とか言いながら缶ビールプラプラさせたら憤りつつ抱くwww


870 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/05(水) 20:13:46 ID:iZVK27GX
師匠どんだけシスコンだよw

>>868
会長とかメルフィーは残念要素少なめで割と真面目にまとまってる気がするw


871 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 20:14:33 ID:WmMa768/
>>868
DS系列の方々?


872 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/05(水) 20:24:30 ID:iZVK27GX
DS系列の方々も残念っぽさが魅力の一部な気がする。マーレとか特に


873 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 20:29:13 ID:WmMa768/
マーレは残念というかなんというかw



874 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 20:35:39 ID:WudlPKT0
DS系列の女キャラは何というか、絶妙に現実離れしてる感じが良いなと思う
結構生々しい部分があるんだけど、それが良い感じにリアルっぽくて読んでて
あぁ、こんな女性と飯食ってみたいとか思うww
>>870
親子っすなぁ
つか会長はともかくメルフィーって妙に隙が無い気がする。何でだろう


875 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/05(水) 20:42:14 ID:iZVK27GX
隙はないけど、残念な人たち(褒め言葉)よりフラグは立てやすそうだw


876 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 20:44:44 ID:WmMa768/
マーレと飯くったら頭沸騰する自信がある。


877 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 20:52:49 ID:mz4WtOfX
 むしろ頭が爆発しそうですw


878 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 21:06:56 ID:WmMa768/
ただしその段階まで行けばほぼゴー(ry

でもフナムシとか食わされそうで……。


879 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 21:15:04 ID:mz4WtOfX
 フナムシはさすがにパスしたいですね……w


880 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 21:20:27 ID:WmMa768/
マーレ「ちょっと見てよ!? 猿の脳みそ時価だって! 入ろ入ろ?」


うん。行くには行くけど注文しないw


881 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/05(水) 21:32:00 ID:iZVK27GX
マーレは珍獣と仲良くなれそうな気がしてきたぞw


882 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 21:42:29 ID:WmMa768/
デートしたら確実に楽しいとは思うw


883 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 21:49:37 ID:i7AIyanj
さて、書き終わった
だが、一つ問題がある

遥さんの両親って誰が良いんだ?
父親:たくましい人
母親:優しい人
っていうイメージがあるんだけど…


884 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/05(水) 21:57:27 ID:iZVK27GX
さて、次スレの季節が到来したわけだが

>>883
悠ママと久パパじゃいかんのん?


885 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 22:16:42 ID:i7AIyanj
>884
書いてる物がクロスオーバーな物なのでバラバラにしたいって言うのが本音
原作をそのまま…っていうのもありだと思う反面
他の作品との絡み合いも面白いでしょ、っていう思いがあったりする
とりあえず各作品を徹底的に読み直してみます


886 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 22:22:40 ID:Ex5vAUEQ
個人的にはバラバラの方が良いな。折角のクロスオーバーなんだし


887 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 22:55:09 ID:mz4WtOfX
 こういう時に携帯だとスレ立てできないから歯痒いですなぁ……。


888 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 23:50:15 ID:RO5rWLb1
第二次Z? マジでボトムズ参戦なの?
やったー、いつ参戦するかいつ参戦するかと思い続けてきたけど、遂にボトムズ来た! これで勝つる!!
スコープドッグの修理費はボスボロットと同じぐらいかな? キリコは特殊技能に異能生存体有り? フィアナはPS(パーフェクトソルジャー)有るかな?
てか他にもチェンゲとかグレンラガンがあるのがもう良過ぎる。チェンゲは前作で参戦を匂わせてたけど。


889 名前: ロボスレ乳首絵師>>882 ◆MVh6W.SAZtbu [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 23:57:31 ID:9628wlQ9
え〜、ようやっと去年カード化スレの人が挙げたツンデレ絵描き直し終わりました。
なんかね、もう、「オレって下手だなあ」ってのを再認識させられる連続で、非常につらかった。
でもって、JPEGにしたら絵の具の盛り上がりの部分が白くかすれたようになってしまうため、
BMPにせざるを得なかったので、zipで上げさせて頂きやす。
蜥蜴氏の了解が取れたら避難所のカード化スレの方に貼ってきたいと思うので、蜥蜴氏確認お願いします。
http://ux.getuploader.com/sousakurobo/download/1135/%E3%83%AD%E3%83%9C%E3%82%B9%E3%83%AC%E6%9C%80%E5%BC%B7%E3%81%AE%E3%83%84%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%AC.zip


890 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/05(水) 23:57:36 ID:WudlPKT0
ちょっとスレ立て挑戦してみる
駄目だったらごめんこ


891 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/06(木) 00:00:07 ID:+yvK4lqQ
スレ立てしたいのは山々だが、ついこの前スレ立てたばっかなんだよなあ……


892 名前: ロボスレ乳首絵師>>882 ◆MVh6W.SAZtbu [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 00:04:18 ID:ayicMLXo
スレ立て、>>890氏がダメだったらオレ試してみます。


893 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 00:06:13 ID:rLdKnOkD
スレ立ては乙なんだけどナンバリングううううううううううううう!!!!


894 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/06(木) 00:06:45 ID:+yvK4lqQ
ああ、なんてこったw


895 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 00:07:49 ID:PdIp5OQa
残像だ


896 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 00:07:53 ID:E1u0L7Bw
 まったくロボスレはドジっ子ばかりですね!


897 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/06(木) 00:08:39 ID:+yvK4lqQ
黙らんか誤爆王w


898 名前: TロG ◆n41r8f8dTs [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 00:09:14 ID:9dRZw0Xe
立ったは立ったんですが本当に、本当にごめんなさい
スレを立てるのに夢中でナンバリングに気付かず、ダブらせてしまいましたorz
注意してありますが次にスレを立てる方は48号機で、宜しくお願いします
いや、ホント、申し訳ない

http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1294239661/


899 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 00:09:34 ID:E1u0L7Bw
 誤爆? 知らんなあ……。


900 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 00:11:17 ID:PdIp5OQa
スレ立て乙!


901 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 00:12:01 ID:E1u0L7Bw
>>898
 スレ立て乙です!
 よくやった、遥さんと夜に一対一で対決する権利をやろう。


902 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 00:12:11 ID:9dRZw0Xe
やっとスレ立て出来ると奮闘した矢先にこれか……
マジ氏にたいorz
ようやく超久々にSS書けて調子に乗ってたのもあって二重に氏にたい


903 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 00:13:36 ID:rLdKnOkD
>>898
スレ立て乙!
不眠不休で男性型アンドロイドのパーツを延々磨き続ける権利をやろう!


904 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 00:13:54 ID:E1u0L7Bw
 まあまあ、次気をつければよかですよw


905 名前: ロボスレ乳首絵師>>882 ◆MVh6W.SAZtbu [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 00:14:32 ID:ayicMLXo
スレ立て乙! オレの出番は無かったようだなッッッ!

……さて、>>889に貼ったヤツ、JPEGでもそこそこキレイにする方法今頃気付いた……
どーしよー貼り直すか…… まあいいやぁw


906 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 00:14:56 ID:PdIp5OQa
まあ、所詮はナンバリングですがな。次に立てる人が、それなりに気を付ければ良いんだよ


907 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/06(木) 00:15:08 ID:+yvK4lqQ
>>898
スレ立て乙!
よくやった、ガンダム9機に襲われる権利をやろう


908 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 00:16:04 ID:E1u0L7Bw
 個人的には携帯で見れるんで、JPGでうpしていただけると嬉し(ry


909 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 00:16:31 ID:rLdKnOkD
逆に考えるんだ
ロボット物で、トラブルによるナンバリングの欠番は、むしろ燃えるお約束設定だと考えるんだ


910 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 00:22:01 ID:9dRZw0Xe
ホント、次回から気を付けます。色んな意味で迷惑掛けてすみません

つか新スレ立ったんで明日か明後日辺りに多分二、三番手になるとは思いますが
SS投下したいと思います。その前に溜まりに溜まった感想をこのスレに投下せねばいかんとですが…
青森さんを偉く、偉く待たしてたあれがやっと形になりそうです


911 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/06(木) 00:22:35 ID:+yvK4lqQ
ぶっちゃけ些細な事だし、気にしなくて大丈夫さw


912 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 00:24:56 ID:E1u0L7Bw
 へっへっへ、これは期待せざるを得ませんな!


913 名前: ロボスレ乳首絵師>>882 ◆MVh6W.SAZtbu [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 00:26:29 ID:ayicMLXo
>>908
ほい。
http://dl7.getuploader.com/g/sousakurobo/1136/%E3%83%AD%E3%83%9C%E3%82%B9%E3%83%AC%E6%9C%80%E5%BC%B7%E3%81%AE%E3%83%84%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%AC.jpg
ちなみに妙な白い線みたいなのが頭部を中心に入ってますが、普通にJPGにするとこれがさらにひどい状況になると思って頂ければ。
そんなわけでさっきzipにしたわけですな。

>>902
フハハハハ! この>>882、スレを見るときにナンバーをいちいち気にしたりしたことなど無いわぁ!

まあそんなわけでぶっちゃけ、wikiの編集と次スレ立てるときくらいしか気にする人いないと思います。


914 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/06(木) 00:29:55 ID:+yvK4lqQ
白い線が見当たらないのはモニタの性能が悪いからなのか、それとも俺の性能が悪いからなのか……


915 名前: ロボスレ乳首絵師>>882 ◆MVh6W.SAZtbu [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 00:35:34 ID:ayicMLXo
>>914
あ、どちらかというとですね、オレの表現が悪いです。
なんていうか、長い線がまっすぐピーって入ってるんじゃなくて、短い線や点があちこち散らばった感じになってます、
絵の具の盛り上がった部分に。
油絵を写真に撮るとき不適切にフラッシュ焚いちゃったみたいな感じ、といえば伝わる人には伝わるかなあ……?


916 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 00:37:01 ID:E1u0L7Bw
>>913
 投下乙です!
 くっ、しかし容量の都合で上半身しか見れなかった……!
 それにしても綺麗ですね、凄く触ってみたいですw


917 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/06(木) 00:38:37 ID:+yvK4lqQ
>>915
おk、理解した。そして見つけた


918 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 00:43:20 ID:E1u0L7Bw
 なるほど、これは気にする人は凄く気にするタイプの不具合ですね……。


919 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/06(木) 00:45:27 ID:+yvK4lqQ
というか、わかっちゃうと気になるよねこういうのってw


920 名前: ロボスレ乳首絵師>>882 ◆MVh6W.SAZtbu [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 00:47:44 ID:ayicMLXo
>>916
あ、たぶんそれ(少なくともほとんど)全部見れてます。後肢の付け根あたりまでの絵なんで。

>>917
結構あちこちにあるんですよね…… 描き方の都合で頭部に多いですけど。

>>918
画材再現系のソフトで描いてるんですけど、絵の具の盛り上がりの処理が白く飛んだ感じになっちゃうみたいなんですよね。


921 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 00:49:02 ID:E1u0L7Bw
 ああ、すみません、上半身っていうか肩まででしたウボアー


922 名前: ロボスレ乳首絵師>>882 ◆MVh6W.SAZtbu [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 00:52:38 ID:ayicMLXo
>>921
なるほど、そういう…… サイズ小さくしたの上げましょうか?


923 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/06(木) 00:53:46 ID:+yvK4lqQ
ところで882氏、その乳首絵師って……いやなんでもない


924 名前: ロボスレ乳首絵師>>882 ◆MVh6W.SAZtbu [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 00:55:19 ID:ayicMLXo
>>923
いや気がついてみれば、みんな乳首描かない中で、オレってやたら乳首の出てる絵描いてるなって……いやなんでもない。


925 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 00:56:16 ID:E1u0L7Bw
>>922
 あ、いえ、大丈夫です。500 KBしか表示できない私の携帯が悪いんで。

 多少手間ですが、PSPかPS3を使えば見れるはず……!


926 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/06(木) 01:05:50 ID:+yvK4lqQ
なるほど、言われてみれば確かにw

そういや何気に師匠ってぱんつ絵師だよね


927 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 01:19:01 ID:E1u0L7Bw
 882氏は際どいコスチューム描く事が多いような気が……いやなんでもない。

>>926
 パンツじゃなくてぱんつですねw


928 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 01:28:29 ID:ayicMLXo
ロボスレってすごいだろう、こんな乳首だのぱんつだのばっか描いてる奴ら2人が絵の投下数ツートップなんだぜ。


929 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/06(木) 01:36:47 ID:+yvK4lqQ
しっかりロボも描いてるし、ロボスレらしくていいんじゃないかなwww


930 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 01:40:29 ID:E1u0L7Bw
 なーに、私の投下の半分近くが遥さんじゃよ!


931 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/06(木) 01:45:29 ID:+yvK4lqQ
お前ら遥さんとオルさんどんだけ描いてんだとw


932 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 01:46:11 ID:ayicMLXo
>>929
まことロボスレとは恐ろしきところよのう……

>>930
馬鹿な、半分近くということは、師匠は遥さんより多く遥さん以外のものを描いていたということじゃないか!


933 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/06(木) 01:48:54 ID:+yvK4lqQ
>師匠は遥さんより多く遥さん以外のものを描いていたということ
なるほど、と思えてしまうあたり俺も感覚マヒしてるなあw


934 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 01:52:07 ID:E1u0L7Bw
 意外と他のキャラやメカも描いてるんですよねw


935 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/06(木) 01:58:23 ID:+yvK4lqQ
つか師匠デザインのメカとかキャラって意外と多くなかったか


936 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 02:06:52 ID:E1u0L7Bw
 クリーチャーはほとんど882氏の独擅場ですよねw


937 名前: 蜥蜴 ◆Uu8AeR.Xso [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 03:06:04 ID:M6M7sZfi
えぇ、ホント。
882氏には申し訳無い程にお世話になりっぱなしです。
という訳でお返事。

>>889
拝見させて頂きました。
相変わらず素晴らしい絵です。
今からでもカード化が待ち遠しいです。

ZOEェ…


938 名前: あることに気付いた>>882 ◆MVh6W.SAZtbu [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 03:22:13 ID:ayicMLXo
そーいや俺、あんなオルさんと乳首描いてるのに、オルさんの乳首は描いたことないなあ。

>>937
では、向こうに貼ってきます。

それにしても、いまロボスレでカード化されてるのって3種、これがカード化されれば4種だが、ロボがひとっつもねえ……
ホント何のスレなんだw


939 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/06(木) 06:49:23 ID:+yvK4lqQ
ぶっちゃけ何でもありなカオスのるつぼだよねここw


940 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 08:31:28 ID:E1u0L7Bw
 個人的にはそこが大きな魅力のひとつだと思ってますw


941 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 08:40:57 ID:pxuj5Gn6
>>813
コラ臭eeeeee!!!
いや、そうだとしたらマジにレベル高くて尊敬する
逆にこれでホンモノならちょっとガッカリ。集合絵の構成今までで一番ひでえ。

>>889
お、また雰囲気が変わりましたね。いかにも中世的というか、ダークファンタジー系の香りが

>>898
スレ建て乙。思えばこのスレが半角英数なのも一因か

>>938
カルマタンは広義でなくともロボだと思うがに


942 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 09:46:24 ID:E1u0L7Bw
 というか現在何がカード化されてましたっけ?


943 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/06(木) 09:57:45 ID:+yvK4lqQ
よし、真偽を確かめに外へ繰り出すか


944 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 11:04:08 ID:E1u0L7Bw
 ファミ通買ってきましたよー。

http://p.pita.st/?m=abvab3hf


945 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 11:14:54 ID:ojFGqnwB
わぁ! 機動戦士スレッジの参戦が確定したんですね!


946 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 11:20:24 ID:8gRaQwtr
むせたw


947 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/06(木) 11:23:26 ID:+yvK4lqQ
証明するための品がよりによって機動戦士スレッジておまwww


948 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 11:28:36 ID:E1u0L7Bw
 (スレッジが)手元にあったので、つい……。


949 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 11:33:15 ID:8gRaQwtr
盛り上がーれー(肉が)盛り上がーれー(肉だってば)スレッジー♪


950 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/06(木) 11:34:06 ID:+yvK4lqQ
君よー、痩せろー♪


951 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 11:35:14 ID:E1u0L7Bw
 まだ脂肪を燃やすー、闘志がーあーるーならー♪


952 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 11:35:48 ID:ojFGqnwB
巨大なドーナツー、断てよー断てよー断てよー


953 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 11:38:16 ID:E1u0L7Bw
 (セリフ)「断食だけは! 断食だけは勘弁してくれぇぇぇぇ!!」


954 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/06(木) 11:39:54 ID:+yvK4lqQ
そっちの「断つ」なのかw


955 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 11:40:44 ID:ojFGqnwB
それにしてもスレッジの人気ぶりは衰えませんねw


956 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 11:41:32 ID:8gRaQwtr
搭乗機:ガンタンク


957 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 11:41:46 ID:E1u0L7Bw
 スレッジさんはキャラ立ちまくってますからねw


958 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/06(木) 11:42:46 ID:+yvK4lqQ
>>956
中盤で特攻して戦死しそうなんだがw


959 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 11:44:40 ID:E1u0L7Bw
 大丈夫、次の話で何事もなかったかのように会話に加わってるはずですから。


960 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 11:46:39 ID:8gRaQwtr
お腹パシコーン!
スレッジ「殴ったね!」
三段腹パシコーンッ!!!
スレッジ「二度も殴った!! 親父にも殴られたことないのに!!」


961 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 11:48:04 ID:ojFGqnwB
スレさんは00におけるコラサワみたいな感じ。殺しても死なねぇwwwみたいなw


962 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/06(木) 11:51:29 ID:+yvK4lqQ
異能生存体か、むせるな


963 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 11:53:36 ID:E1u0L7Bw
 油の匂い染み付いてむせるんですね!


964 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/06(木) 11:55:36 ID:+yvK4lqQ
自作のドーナツかw


965 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 11:57:18 ID:8gRaQwtr
スレッジのコーラは苦い


966 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 12:06:18 ID:ojFGqnwB
油が浮いてそうw


967 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 12:09:59 ID:8gRaQwtr
ピザ食ってたからな


968 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 13:58:13 ID:E1u0L7Bw
 そんなスレッジさんも昔は……。


969 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 14:07:29 ID:ojFGqnwB
女の子でした


970 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 14:15:42 ID:E1u0L7Bw
工エエエェェェ(´Д`)ェェェエエエ工


971 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 14:23:00 ID:ojFGqnwB
じゃあ、ゴスロリメイド服がよく似合う男の娘でした


972 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 14:27:11 ID:E1u0L7Bw
工エエエェェェ(;´Д`)ェェェエエエ工


973 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 14:28:45 ID:BOu/F7wN
デブキャラって
若い頃は細かったタイプと
若い頃から太かったタイプがいるよな


974 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 14:32:36 ID:E1u0L7Bw
 スレッジは前者ですよねw


975 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/06(木) 14:46:00 ID:+yvK4lqQ
スレッジ昔はイケメンだったらしいからなあw


976 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 14:53:52 ID:ojFGqnwB
公式的には実は不明らしいw


977 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 14:58:35 ID:z/vlsZUn
時の流れの恐ろしさよ……



一方(ry


978 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 15:02:48 ID:E1u0L7Bw
遥さん「時が未来に進むと誰が決めたんだ(血涙)」


979 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 15:30:08 ID:pxuj5Gn6
ロボスレでゴスロリメイド服もとい女装させたら似合いそう・面白そうな以下略


980 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 15:31:07 ID:ojFGqnwB
似合いそうなのはエリアーヌ。(周りの反応が)面白そうなのはツクヨミ先生


981 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 15:33:56 ID:Zsv+0x+J
女装というかなんというかジュリア。


982 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 15:47:54 ID:E1u0L7Bw
 そこでスレッうぐわっ!


983 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 15:49:43 ID:z/vlsZUn
ジュリアに着せたら本気で殺しにくるぞ逃げろ


984 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 16:03:18 ID:E1u0L7Bw
 これはもうクラ姉さんに何とかしていただくしか……余計悪化しそうな予感がw


985 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 17:09:24 ID:BOu/F7wN
何かニュー速で2ch崩壊レベルの危機が起こってて派手な規制が予測されるそうですね


986 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 17:15:10 ID:ojFGqnwB
アレどうなんだろうね。鵜呑みする気にもならないし、マジだったとしても避難所あるし的なw



987 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/06(木) 17:25:26 ID:+yvK4lqQ
2ch崩壊レベル?一体何が起こってるんだ?


988 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 17:54:18 ID:F8kJZe7i
『第三次世界大戦だ』


989 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 17:58:29 ID:BOu/F7wN
>>987
何か削除人とかのキャップが全部漏れまくってて
一部の馬鹿によって消し放題立て放題になってると
現状ではニュー速が完全に駄目になってる

で、その対策として今回の騒動に関わった馬鹿を一括で規制すると思われるから
巻き込まれる人も大量にでるんだろうね〜と

まあ直接スレが消される被害も心配だが
マイナー板のちょっと賑わってるだけのスレなんて対象外だろう


990 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/06(木) 18:36:56 ID:+yvK4lqQ
なるほど……そりゃまた面倒な事になってるな……
せっかく解除されたのにまた規制とか御免被りたいわ


991 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 18:42:30 ID:E1u0L7Bw
 てすてす。


992 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 18:45:13 ID:E1u0L7Bw
 まだ書き込めますね……ああ、なんか怖い事になってる……。


993 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/06(木) 18:51:20 ID:+yvK4lqQ
避難所が本スレになるだけだって考えるんだ


994 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 18:51:55 ID:lbyOLhMZ
また避難所祭りの時が来たというのか……。
そんな話題をしている内にもう次スレまで10レス切りましたねw


995 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 18:54:45 ID:ojFGqnwB
ぶっちゃけ、専ブラ使ってたら本スレだろうが、避難所だろうが関係ねぇwww


996 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 18:54:59 ID:9dRZw0Xe
必死に本書きしてたらもうスレが殆ど終わりそうだとは……orz
えー、感想……次スレに持ち越しても大丈夫ですかね


997 名前: 創る名無しに見る名無し [age] 投稿日: 2011/01/06(木) 18:56:04 ID:+yvK4lqQ
そういやまだ感想書いてないなあ……
次スレにまとめてドバっと大放出するか……


998 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 18:57:08 ID:BOu/F7wN
このスレの1000取った人が今年のチャンピオン


999 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 18:57:24 ID:ojFGqnwB
頑張れチャンピオン↓


1000 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/06(木) 18:57:27 ID:E1u0L7Bw
 次スレに持ち越しても全然大丈夫ですYO!


1001 名前: 1001 投稿日: Over 1000 Thread
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