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私は牡丹。 犬です。 御主人は狗刀宿彌と言いまして、強くてクールで賢い、自慢の御主人です。 最近は少し緩いですけど。
 突然ですが、私の目の前には骨があります。
 今現在御主人と会話をしている、篭森珠月嬢の従者様のアーサーさんです。
 わかっています。
 がじがじしちゃいけません。
 わかっていますとも。 私は、自分で言うのも何ですが、賢い犬ですから。
 よく、ぽんやりしてて可愛いと言われますが、そんなことありません。 私はしっかりものですとも、後ろの言葉は嬉しく受け止めておきますが、前の言葉は心外です。 自慢の御主人とは言え、まだまだ未熟者の御主人を支えるため、私はしっかりしなくちゃダメなのです。 とくに女心はダメダメな御主人。 たまには足を噛んでやろうかと思いますが、噛む前に珠月様が叩いてくれるので噛むまでもありません。
 話がずれました。
 私は賢いのです。
 アーサーさんをがじがじしちゃダメなのはわかっています。
 私は我慢できる子なのです。
 じゅるり。
 美味しそうとか、噛みごたえがありそうだとか思ってないです。
 私の牙にたえられる骨がなくて落ち着かない、その点アーサーさんなら…とか思ってないです。
 しっかりした骨ですよね。

 骨密度とかいうやつも高そうです。

 うにゅ。

 うー。


 がじがじはダメなのです。

 じー…。




 「…という感じで、聞いてるかい? ミツキチ」
 「ん、聞いてる聞いてる。 ところでさ」

 「ん?」

 「さっきから牡丹がアーサーを見てる気がするんだよね」

 「ん…?」

 「ん…あっ!」

 ううむ、思ったとおりの舌触りです。
 なめるだけならセーフです。 かじってないですもん。 セーフセーフ。

 「アーサーを気に入ったのかな」

 「くすぐっ」

 あ、アーサーさんが逃げてしまいました。

 しょんぼり。

 「ん、牡丹。 ふられたみたいだね」

 がぶり

 「あいたっ」

 女心がわかってないです。

 おわり