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「Giochetto」(2008/12/12 (金) 18:16:35) の最新版変更点
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【Giochetto(暇つぶし)】
窓のサッシに腰掛けて、空を見上げる。
遠くで鳴り響く、邪魔臭いコール。
引っ切り無しに届く、催促のメール。
皆、よくそんなに頑張るなぁ。
雲の流れを目で追って、数を数えるように指差す。
いついかなる時でもまとっている布が風に靡く。
良い天気で、眠ってしまいそう。
「霞ちゃん、東華ちゃん、申し訳ないんだけど、ミリ飯シリーズとトランキパン入荷したから追加して来てくれないかしら?」
「りょーかい」
「はいはーい。今行きまーす」
「ハトさんかトモさん、レジをお願いします!」
「こっちも手一杯です……」
「こっちもです……」
「じゃあ、藤司朗さん……」
「ごめんね。聞いてあげたいのは山々なんだけど、今から大事な約束があるんだ。嘘だけど」
「……逃げるな」
「冗談も分からないの? あ、丈にはちょっと難しかったか……ごめんね、次は丈でも分かるくらい簡単にしてあげるから」
「丈ちゃんもシロちゃんも、どうしてそうすぐに喧嘩しちゃうの……兄弟なんだから仲良くしないとダメじゃない……」
「ま、政宗!! そのトランキパンを投げつけるのだけは止めて!!」
「せ、折角入荷したばっかりなのに!!!」
指の動きを止めて、思案する。
雲がこの並びの時の翌日の天気は大荒れだった気がする。
そして、明日の沙鳥の運勢はあまり良くない。
「煩いですよ! 仕事に集中出来ません! 少しは静かに業務に勤しんだらどうですか!」
「す、鈴臣さん!! 政宗さんたちが!!」
「知りませんよ、そんなもの。勝手にやって勝手にくたばれば良いんです。馬鹿馬鹿しい。こっちの店がどうなろうと……マサ、お客様ですよ。馬鹿なことをしていないで、早くお茶をお出しして下さい。申し訳ありません……至らない慮外者ばかりで……ここは貴方がいるに相応しくない。さぁ、遠慮なく中へお入り下さい」
「あーあ、また鈴臣の病気が……」
「次はいつまで続くか賭ける?」
「止めておく。絶対、藤司朗が勝つし」
「って、こっちに来ないでよ!! 流れ弾が!!」
「……死ね」
「丈は甘えん坊だな。そんなに一人で死ぬのは嫌なら、お兄ちゃんが直々に殺してあげようか」
「皆さん、働いてくださーい!!!」
「皆さん、遊んでちゃダメです!!!」
確か、こういう結果の時に良いポプリがあった気がするけれど、匂い系は苦手だったはず。
仕方がないから、ポプリは止めて別のお守りになりそうなぬいぐるみでも作ってあげよう。
そういえば今朝、クマさんのぬいぐるみが欲しいと言っていたような気がする。
窓から飛び降りて、騒がしい店内へ。
布と綿とリュックサックタイプにしてみるなら紐も必要か。
人と人の間をすり抜けるようにして、目当てのものを選別する。
邪魔臭いなぁ……
「直ちゃーん。また、青山さん型ぬいぐるみの注文が来てるけどどうするー?」
「幸成さんの所へ持ってっちゃって下さい」
「直さん、ミリ飯完売ですー」
「直さん、トランキパン完売ですー」
「あらあら、どうしましょう。ついさっき入荷したばかりなのに……」
「ねぇ、部屋に幸成いなかったよー」
「あら、珍しいわね」
「……そこにいた」
「嘘!? いつの間に」
「あぁ、ユキなら部屋に戻ったよ。たった今」
「ちょっと、幸成! また依頼来てるよ!!」
おそろいでウサギさんのぬいぐるみも作ってあげよう。
きっと喜ぶ。
それが終わったらお昼寝しよう。
どうせ暇だし。
【Giochetto(暇つぶし)】
窓のサッシに腰掛けて、空を見上げる。
遠くで鳴り響く、邪魔臭いコール。
引っ切り無しに届く、催促のメール。
皆、よくそんなに頑張るなぁ。
雲の流れを目で追って、数を数えるように指差す。
いついかなる時でもまとっている布が風に靡く。
良い天気で、眠ってしまいそう。
「霞ちゃん、東華ちゃん、申し訳ないんだけど、ミリ飯シリーズとトランキパン入荷したから追加して来てくれないかしら?」
「りょーかい」
「はいはーい。今行きまーす」
「ハトさんかトモさん、レジをお願いします!」
「こっちも手一杯です……」
「こっちもです……」
「じゃあ、藤司朗さん……」
「ごめんね。聞いてあげたいのは山々なんだけど、今から大事な約束があるんだ。嘘だけど」
「……逃げるな」
「冗談も分からないの? あ、丈にはちょっと難しかったか……ごめんね、次は丈でも分かるくらい簡単にしてあげるから」
「丈ちゃんもシロちゃんも、どうしてそうすぐに喧嘩しちゃうの……兄弟なんだから仲良くしないとダメじゃない……」
「ま、政宗!! そのトランキパンを投げつけるのだけは止めて!!」
「せ、折角入荷したばっかりなのに!!!」
指の動きを止めて、思案する。
雲がこの並びの時の翌日の天気は大荒れだった気がする。
そして、明日の沙鳥の運勢はあまり良くない。
「煩いですよ! 仕事に集中出来ません! 少しは静かに業務に勤しんだらどうですか!」
「す、鈴臣さん!! 政宗さんたちが!!」
「知りませんよ、そんなもの。勝手にやって勝手にくたばれば良いんです。馬鹿馬鹿しい。こっちの店がどうなろうと……マサ、お客様ですよ。馬鹿なことをしていないで、早くお茶をお出しして下さい。申し訳ありません……至らない慮外者ばかりで……ここは貴方がいるに相応しくない。さぁ、遠慮なく中へお入り下さい」
「あーあ、また鈴臣の病気が……」
「次はいつまで続くか賭ける?」
「止めておく。絶対、藤司朗が勝つし」
「って、こっちに来ないでよ!! 流れ弾が!!」
「……死ね」
「丈は甘えん坊だな。そんなに一人で死ぬのが寂しいなら、優しい優しいお兄ちゃんが直々に殺してあげようか。お前だけ」
「皆さん、働いてくださーい!!!」
「皆さん、遊んでちゃダメです!!!」
確か、こういう結果の時に良いポプリがあった気がするけれど、匂い系は苦手だったはず。
仕方がないから、ポプリは止めて別のお守りになりそうなぬいぐるみでも作ってあげよう。
そういえば今朝、クマさんのぬいぐるみが欲しいと言っていたような気がする。
窓から飛び降りて、騒がしい店内へ。
布と綿とリュックサックタイプにしてみるなら紐も必要か。
人と人の間をすり抜けるようにして、目当てのものを選別する。
邪魔臭いなぁ……
「直ちゃーん。また、青山さん型ぬいぐるみの注文が来てるけどどうするー?」
「幸成さんの所へ持ってっちゃって下さい」
「直さん、ミリ飯完売ですー」
「直さん、トランキパン完売ですー」
「あらあら、どうしましょう。ついさっき入荷したばかりなのに……」
「ねぇ、部屋に幸成いなかったよー」
「あら、珍しいわね」
「……そこにいた」
「嘘!? いつの間に」
「あぁ、ユキなら部屋に戻ったよ。たった今」
「ちょっと、幸成! また依頼来てるよ!!」
おそろいでウサギさんのぬいぐるみも作ってあげよう。
きっと喜ぶ。
それが終わったらお昼寝しよう。
どうせ暇だし。
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